2σ Guide

味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で
逸失利益を請求する方法

味やにおいの障害は外から見えにくく、等級がついても逸失利益が争われやすい分野です。検査、申請、計算、職業上の立証を順に整理します。

12級相当 脱失で問題になる等級
14級相当 減退で問題になる等級
14%・5% 標準的な喪失率
本ページは株式会社Dプロフェッションズ(医師/医療機関/弁護士/弁護士法人ではありません)が運営しています。
一般的な情報提供を目的としており医療上の助言や法律相談等を行うものではありません。
広告(PR)を掲載しています。広告は編集内容や推奨を意味しません。
Video

味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で 逸失利益を請求する方法

味やにおいの障害は外から見えにくく、等級がついても 逸失利益が争われやすい分野です。

動画を読み込み中…
2σ GUIDE ・ VIDEO
味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で 逸失利益を請求する方法
味やにおいの障害は外から見えにくく、等級がついても 逸失利益が争われやすい分野です。
動画の文字起こし(全文テキスト)

2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で 逸失利益を請求する方法
  • 味やにおいの障害は外から見えにくく、等級がついても 逸失利益が争われやすい分野です。

POINT 1

  • 味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で逸失利益を請求する方法の全体像
  • 医学的因果関係、後遺障害等級、職業上の不利益を順につなげます。
  • 事故とのつながりを示す
  • 12級相当・14級相当を検討する
  • 逸失利益は仕事との関係が核心

POINT 2

  • 味覚障害・嗅覚障害の後遺障害等級と基本用語
  • 後遺症、症状固定、等級、慰謝料と逸失利益の違いを整理します。
  • 後遺症は治療後に残った症状を広く指す言葉です。
  • 症状固定日は、治療費や休業損害などの傷害部分と、後遺障害慰謝料・逸失利益などの後遺障害部分を分ける基準になります。
  • 下の横棒グラフは、等級ごとの標準的な労働能力喪失率を比べるものです。

POINT 3

  • 味覚障害・嗅覚障害と交通事故との因果関係を立証する方法
  • 1. 交通事故と外傷:頭部、顔面、鼻腔、口腔、顎、脳、神経への外力を確認します。
  • 2. 症状の早期記録:味がしない、焦げ臭が分からないなどを初診時から医師へ具体的に伝えます。
  • 3. 検査と他原因の検討:感染症、鼻疾患、亜鉛欠乏、薬剤、喫煙、加齢、歯科治療などを整理します。
  • 4. 職業上の支障:業務工程、配置転換、補助、収入減、将来不利益を資料化します。

POINT 4

  • 味覚障害・嗅覚障害の後遺障害申請を進める方法
  • 事前認定と 被害者請求、診断書、申請資料、異議申立てを整理します。
  • 後遺障害申請には、任意保険会社を通じる事前認定と、被害者が自賠責保険会社へ直接請求する被害者請求があります。
  • 味覚・嗅覚障害のように医学的検査と職業上の影響が争点になりやすい障害では、資料を主体的に確認できる体制が重要です。
  • 交通事故証明書、実況見分調書、現場写真、車両写真、ドライブレコーダー、防犯カメラ、救急隊記録を整理します。

POINT 5

  • 味覚障害・嗅覚障害の逸失利益を計算する方法
  • 基礎収入、労働能力喪失率、喪失期間、ライプニッツ係数を確認します。
  • 基礎収入は逸失利益計算の土台です。
  • 事故前の年収だけでなく、家事労働、事業所得、役員報酬、将来の就労可能性など、属性ごとに考え方が異なります。
  • 2020年4月1日以降発生事故では、改正民法により法定利率が年3%とされ、3年ごとに見直される制度です。

POINT 6

  • 味覚障害・嗅覚障害の職種別立証ポイントと証拠化
  • 調理師・料理人・パティシエ
  • 味見、香り確認、火入れ、発酵、熟成、焦げ、腐敗、メニュー開発、配置転換、料理長昇格への影響を示します。
  • 食品開発・品質管理・検査職
  • 官能評価手順書、試食・試飲、香り評価、異臭確認、評価者資格、担当変更、人事評価を資料化します。

POINT 7

  • 味覚障害・嗅覚障害の逸失利益で保険会社の反論に備える
  • 仕事との関係、減収なし、他原因、自覚症状、慰謝料評価への反論を整理します。
  • 保険会社からは、仕事との関係、減収の有無、事故以外の原因、自覚症状性、慰謝料との切り分けが争われやすくなります。
  • 次の比較一覧は、典型的な反論と準備する資料を対応させたものです。

POINT 8

  • 交通事故後の味覚障害・嗅覚障害で取る行動手順
  • 1. 安全確保・救急・警察への届出:人身事故として届出を行い、頭部外傷、顔面外傷、鼻出血、口腔内損傷、顎の痛み、舌の損傷を記録します。
  • 2. 症状の変化を記録:いつから味やにおいの異常に気づいたか、どの味・においが分からないか、仕事や家庭で何ができなくなったかを残します。
  • 3. 検査と診断書の準備:耳鼻咽喉科・口腔外科・脳神経外科の検査、他原因の検討、職業上の支障資料、後遺障害診断書を確認します。
  • 4. 逸失利益の交渉:基礎収入、喪失率、喪失期間、仕事への影響、将来の昇進・転職・専門性喪失が示談案に反映されているかを確認します。

まとめ

  • 味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で 逸失利益を請求する方法
  • 味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で逸失利益を請求する方法の全体像:医学的因果関係、後遺障害等級、職業上の不利益を順につなげます。
  • 味覚障害・嗅覚障害の後遺障害等級と基本用語:後遺症、症状固定、等級、慰謝料と逸失利益の違いを整理します。
  • 味覚障害・嗅覚障害と交通事故との因果関係を立証する方法:初診時の訴え、標準的検査、他原因の検討が中心です。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

味覚障害や嗅覚障害の後遺障害で逸失利益を請求する方法の全体像

医学的因果関係、後遺障害等級、職業上の不利益を順につなげます。

交通事故後に味が分からない、味が薄い、焦げ臭やガス臭が分からない、香りを識別できない症状が残ることがあります。味覚障害・嗅覚障害は外から見えにくいため、逸失利益を請求するには、症状のつらさだけでなく、検査、診療経過、後遺障害等級、仕事への影響を資料で示す必要があります。

医学的立証

事故とのつながりを示す

事故直後から症状を記録し、耳鼻咽喉科・口腔外科・脳神経外科などの検査結果と他原因の検討を残します。

等級認定

12級相当・14級相当を検討する

嗅覚脱失・味覚脱失は12級相当、嗅覚減退・味覚減退は14級相当が問題になります。

職業的立証

逸失利益は仕事との関係が核心

調理、食品、香料、品質管理、安全確認など、味やにおいを使う業務工程を具体化します。

基本式後遺障害逸失利益 = 基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数
Section 01

味覚障害・嗅覚障害の後遺障害等級と基本用語

後遺症、症状固定、等級、慰謝料と逸失利益の違いを整理します。

後遺症は治療後に残った症状を広く指す言葉です。交通事故賠償でいう後遺障害は、事故との相当因果関係があり、医学的に存在が認められ、等級表に該当または相当すると評価される障害です。症状固定日は、治療費や休業損害などの傷害部分と、後遺障害慰謝料・逸失利益などの後遺障害部分を分ける基準になります。

障害等級の目安主な検査・判断材料標準喪失率
嗅覚脱失第12級相当T&Tオルファクトメータ、静脈性嗅覚検査など14%
嗅覚減退第14級相当T&Tオルファクトメータなど5%
味覚脱失第12級相当濾紙ディスク法で基本4味質すべてを認知できない14%
味覚減退第14級相当濾紙ディスク法で1味質以上を認知できない5%

下の横棒グラフは、等級ごとの標準的な労働能力喪失率を比べるものです。棒の長さが長いほど、算定の出発点となる割合が高いことを示します。ただし、実際の逸失利益は職業上の支障や減収の有無で調整されます。

12級相当
14%
14級相当
5%
等級は重要な出発点ですが、逸失利益を自動的に決めるものではありません。
注意生活上の不便は主に慰謝料で、労働能力や収入獲得能力への影響は逸失利益で評価されます。両者を切り分けることが重要です。
Section 02

味覚障害・嗅覚障害と交通事故との因果関係を立証する方法

初診時の訴え、標準的検査、他原因の検討が中心です。

因果関係では、事故から外傷、味覚・嗅覚障害、症状固定、労働能力低下までの流れをつなげます。どこかが弱いと、保険会社から事故との関係や逸失利益が争われやすくなります。

事故から逸失利益までの立証順序

交通事故と外傷

頭部、顔面、鼻腔、口腔、顎、脳、神経への外力を確認します。

症状の早期記録

味がしない、焦げ臭が分からないなどを初診時から医師へ具体的に伝えます。

検査と他原因の検討

感染症、鼻疾患、亜鉛欠乏、薬剤、喫煙、加齢、歯科治療などを整理します。

職業上の支障

業務工程、配置転換、補助、収入減、将来不利益を資料化します。

診療科主な役割
耳鼻咽喉科嗅覚検査、鼻腔・副鼻腔疾患、嗅神経・鼻呼吸障害の評価
口腔外科・歯科口腔外科舌、顎、口腔、歯牙、咬合、口腔周囲組織の評価
脳神経外科頭部外傷、脳挫傷、頭蓋底損傷、神経障害、高次脳機能障害の評価
整形外科・リハビリテーション科頸部外傷、復職、日常生活能力への影響評価
精神科・心療内科PTSD、不安、抑うつ、不眠などが併存する場合の評価
Section 03

味覚障害・嗅覚障害の後遺障害申請を進める方法

事前認定と被害者請求、診断書、申請資料、異議申立てを整理します。

後遺障害申請には、任意保険会社を通じる事前認定と、被害者が自賠責保険会社へ直接請求する被害者請求があります。味覚・嗅覚障害のように医学的検査と職業上の影響が争点になりやすい障害では、資料を主体的に確認できる体制が重要です。

方法概要長所注意点
事前認定加害者側任意保険会社を通じる方法手続負担が軽い被害者側で資料を主体的に組み立てにくいことがあります。
被害者請求被害者が自賠責保険会社へ直接請求する方法医証・意見書・職業資料を主体的に提出しやすい資料収集の負担が大きくなります。

医療資料

後遺障害診断書、診断書、カルテ、救急搬送記録、画像、T&Tオルファクトメータ、静脈性嗅覚検査、濾紙ディスク法、電気味覚検査、既往歴・薬歴・感染症歴を確認します。

医証検査

事故関係資料

交通事故証明書、実況見分調書、現場写真、車両写真、ドライブレコーダー、防犯カメラ、救急隊記録を整理します。

事故態様外傷

仕事・収入資料

源泉徴収票、給与明細、確定申告書、休業損害証明書、職務記述書、配置転換や担当変更の資料を集めます。

収入職務
異議申立て非該当や想定より低い等級の場合、同じ資料の再提出だけでは結論が変わりにくいのが通常です。未実施の標準的検査、検査数値の明確化、専門医意見書、他原因の検討資料を追加します。
Section 04

味覚障害・嗅覚障害の逸失利益を計算する方法

基礎収入、労働能力喪失率、喪失期間、ライプニッツ係数を確認します。

基礎収入は逸失利益計算の土台です。事故前の年収だけでなく、家事労働、事業所得、役員報酬、将来の就労可能性など、属性ごとに考え方が異なります。

属性基礎収入の考え方
給与所得者事故前年収、源泉徴収票、給与明細、賞与明細を基礎にします。
自営業者・個人事業主確定申告書上の所得、実収入、経費、事業継続性を検討します。
会社役員役員報酬のうち労務対価部分と利益配当部分を区別します。
家事従事者家事労働の経済的価値を平均賃金等により評価します。
学生・若年者将来の就労可能性、学歴、職業予定、平均賃金等を検討します。
無職者・高齢者労働能力、就労意思、就労蓋然性、就労実態、健康状態を確認します。

計算例

35歳の調理師、基礎収入550万円、第12級相当、喪失率14%、喪失期間32年、3%のライプニッツ係数20.389程度では、5,500,000円 × 14% × 20.389 = 約15,699,000円となります。

45歳の事務職、基礎収入450万円、第14級相当、喪失率5%、喪失期間22年、3%のライプニッツ係数15.937程度では、4,500,000円 × 5% × 15.937 = 約3,586,000円となります。

2020年4月1日以降発生事故では、改正民法により法定利率が年3%とされ、3年ごとに見直される制度です。2026年4月1日から2029年3月31日までの期も、法定利率は年3%のまま変動しない扱いです。

計算の注意実際の事件では、過失相殺、既払金、素因減額、既往症、慰謝料、休業損害、将来治療費、弁護士費用、遅延損害金などが別途問題になります。
Section 05

味覚障害・嗅覚障害の職種別立証ポイントと証拠化

職種名ではなく、具体的な業務工程と代替困難性を示します。

味覚・嗅覚の障害は、職種によって収入への影響が大きく変わります。次の一覧では、どのような業務工程を資料化するかを職種別に整理しています。

調理師・料理人・パティシエ

味見、香り確認、火入れ、発酵、熟成、焦げ、腐敗、メニュー開発、配置転換、料理長昇格への影響を示します。

食品開発・品質管理・検査職

官能評価手順書、試食・試飲、香り評価、異臭確認、評価者資格、担当変更、人事評価を資料化します。

香料・化粧品・フレグランス関係

香り評価、調香、品質確認、顧客提案、試作品評価、専門職としての市場価値低下を示します。

消防・警察・救急・鑑識

煙、ガス、燃料、薬品、腐敗臭など、危険察知や現場判断との関係を職務基準や配置と結びつけます。

整備・設備管理・運輸関係

燃料臭、焦げ臭、オイル臭、排気臭、薬品臭の確認が安全管理に関わることを作業手順書で示します。

看護・介護・福祉職、一般会社員

排泄、感染、食事、体調変化、商品説明、職場安全、転職・昇進への影響を具体化します。

職務分析書で整理する10項目

  1. 事故前の職種・役職・収入。
  2. 事故前の具体的業務。
  3. 味覚・嗅覚を使っていた作業。
  4. 作業頻度・重要性・代替困難性。
  5. 事故後にできなくなった作業。
  6. 事故後に生じたミス・支障・危険。
  7. 同僚や家族の補助。
  8. 配置転換・評価低下・収入減。
  9. 将来の昇進・転職・独立への影響。
  10. 事故前後の資料一覧。
Section 06

味覚障害・嗅覚障害の逸失利益で保険会社の反論に備える

仕事との関係、減収なし、他原因、自覚症状、慰謝料評価への反論を整理します。

保険会社からは、仕事との関係、減収の有無、事故以外の原因、自覚症状性、慰謝料との切り分けが争われやすくなります。次の比較一覧は、典型的な反論と準備する資料を対応させたものです。

典型的な反論対応の考え方準備する資料
仕事に関係ない職種名ではなく業務工程を示します。職務記述書、作業手順書、異臭確認記録、担当変更資料
減収がない本人の努力や勤務先配慮、将来不利益を具体化します。人事評価、補助体制、昇進・配置変更、転職制限資料
事故以外が原因発症時期、外傷部位、既往歴、感染症歴、薬歴を整理します。カルテ、検査結果、専門医意見書、事故前資料
自覚症状にすぎない標準的検査の数値・所見を示します。T&Tオルファクトメータ、静脈性嗅覚検査、濾紙ディスク法、電気味覚検査
慰謝料で評価すべき生活上の不便と労働能力低下を切り分けます。業務支障、配置転換、専門職キャリア、収入資料
主張書面の骨子事故態様、医学的経過、等級、職業上の影響、逸失利益の計算、反論対応を順に並べると、単なる生活上の不便ではなく労働能力低下を示しやすくなります。
Section 07

交通事故後の味覚障害・嗅覚障害で取る行動手順

事故直後、治療中、症状固定前、認定後の順に資料を整えます。

味覚・嗅覚障害は、事故直後から後遺障害認定後まで、段階ごとに残すべき資料が変わります。次の時系列は、相談前に確認したい対応の順番です。

事故直後

安全確保・救急・警察への届出

人身事故として届出を行い、頭部外傷、顔面外傷、鼻出血、口腔内損傷、顎の痛み、舌の損傷を記録します。

治療中

症状の変化を記録

いつから味やにおいの異常に気づいたか、どの味・においが分からないか、仕事や家庭で何ができなくなったかを残します。

症状固定前

検査と診断書の準備

耳鼻咽喉科・口腔外科・脳神経外科の検査、他原因の検討、職業上の支障資料、後遺障害診断書を確認します。

認定後

逸失利益の交渉

基礎収入、喪失率、喪失期間、仕事への影響、将来の昇進・転職・専門性喪失が示談案に反映されているかを確認します。

相談を検討する段階

  • 味やにおいの異常があるが、どの診療科に行くべきか分からない段階。
  • 耳鼻咽喉科・口腔外科の検査を受ける前。
  • 症状固定を打診された段階。
  • 後遺障害診断書を書いてもらう前。
  • 非該当または想定より低い等級になった段階。
  • 等級はついたが逸失利益を否定・減額された段階。
Section 08

味覚障害・嗅覚障害の後遺障害と逸失利益でよくある質問

一般的な制度説明として、等級、検査、減収なし、自営業、家事従事者を整理します。

Q1. 味覚障害や嗅覚障害でも後遺障害になることはありますか。

一般的には、味覚脱失・嗅覚脱失は第12級相当、味覚減退・嗅覚減退は第14級相当が問題になることがあります。ただし、自覚症状だけで判断されるわけではなく、標準的検査、診療経過、事故との因果関係によって結論が変わります。

Q2. 後遺障害等級が認定されれば逸失利益も自動的に認められますか。

一般的には、自動的に決まるものではありません。等級は重要な出発点ですが、逸失利益では、職業、収入、業務内容、減収の有無、将来の不利益、本人の努力、勤務先の配慮などが問題になります。

Q3. 給料が下がっていないと逸失利益は問題になりませんか。

一般的には、現実の減収がない場合でも、本人の特別な努力、勤務先の配慮、同僚の補助、将来の昇進・転職への影響などがあると、逸失利益が検討されることがあります。

Q4. 感染症後障害や副鼻腔炎が疑われる場合はどうなりますか。

一般的には、事故以外の原因が疑われると因果関係が争われやすくなります。ただし、直ちに否定されるわけではなく、事故前の症状の有無、事故直後からの症状、外傷部位、感染症歴や鼻疾患の評価が重要です。

Q5. どの検査を受けるべきですか。

一般的には、嗅覚障害ではT&Tオルファクトメータによる基準嗅力検査や静脈性嗅覚検査、味覚障害では濾紙ディスク法や電気味覚検査が問題になります。実際に必要な検査は、症状、診療科、医療機関の設備、医師の判断によって変わります。

Q6. 家事従事者でも逸失利益は問題になりますか。

一般的には、家事労働には経済的価値があるとされています。味覚・嗅覚障害により調理、食品管理、ガス・火気管理、家族の食事準備、安全確認などに支障がある場合、家事労働能力の低下として検討される可能性があります。

Q7. 自営業者の場合に重要な資料は何ですか。

一般的には、確定申告書だけでなく、売上、利益、経費、事故前後の受注、キャンセル、顧客離れ、代替人員費、外注費、事業内容の変化が重要です。

Q8. 相談前に準備するとよい資料は何ですか。

一般的には、交通事故証明書、診断書、後遺障害診断書、検査結果、カルテ、画像、給与資料、確定申告書、職務内容資料、保険会社からの書面があると相談が進みやすくなります。

Reference

味覚障害・嗅覚障害と逸失利益に関する参考資料

公的資料

  • 国土交通省「自賠責保険・共済の限度額と補償内容」
  • 国土交通省「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」
  • 国土交通省「労働能力喪失率表」
  • 国土交通省「就労可能年数とライプニッツ係数表」
  • 厚生労働省「障害等級認定基準について〔労働基準法〕」
  • 厚生労働省「耳及び口の障害に関する障害等級認定基準の一部改正について」
  • 法務省「令和5年4月1日以降の法定利率について」
  • 法務省「令和8年4月1日以降の法定利率について」
  • 日本損害保険協会「自賠責保険」
  • 自動車安全運転センター「交通事故証明書について」

医学・判例資料

  • J-STAGE掲載の味覚障害の診断等に関する医学文献
  • MSDマニュアル家庭版「嗅覚の消失」
  • 最高裁判所昭和56年12月22日判決