2σ Guide

相続で弁護士・税理士・司法書士を
同時に使う方法

相続では、相続放棄、準確定申告、相続税申告、相続登記が別々の期限で進みます。三士業を同じ資料と同じ工程表でつなぐことで、協議書の再作成や税務・登記の手戻りを減らします。

3か月相続放棄
10か月相続税申告
3年相続登記
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相続で弁護士・税理士・司法書士を 同時に使う方法

相続では、相続放棄、準確定申告、相続税申告、相続登記が別々の期限で進みます。

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相続で弁護士・税理士・司法書士を 同時に使う方法
相続では、相続放棄、準確定申告、相続税申告、相続登記が別々の期限で進みます。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 相続で弁護士・税理士・司法書士を 同時に使う方法
  • 相続では、相続放棄、準確定申告、相続税申告、相続登記が別々の期限で進みます。

POINT 1

  • 相続で弁護士と税理士と司法書士を同時に使う方法の全体像
  • 三士業を同じ資料と同じ工程表で動かす発想が中心です。
  • 三士業連携の核心
  • 相続で弁護士・税理士・司法書士を同時に使う目的は、専門家を多く並べることではありません。
  • 紛争、税務、登記を分断せず、同じ事実情報を共有し、遺産分割 案を完成前に三方向から確認することです。

POINT 2

  • 相続で三士業を同時に使う必要がある理由と期限
  • 接続不良と3か月・4か月・10か月・3年の期限を同じ表で管理します。
  • 相続では、専門領域の境界で失敗が起こりやすく、期限もそれぞれ違います。
  • どの失敗が法律・税務・登記の接続不良から生じるか、どの期限を同じ工程表で管理すべきかを読み取ってください。
  • 次の期限一覧は、相続で同時管理すべき時期を示します。

POINT 3

  • 相続プロジェクト台帳と協議書レビューの作り方
  • 1. 一次案を作る:弁護士または主担当が、法的争点と相続人の意思を踏まえて案を作ります。
  • 2. 税務を確認する:税理士が、相続税申告、特例、代償分割、換価分割、二次相続の観点で確認します。
  • 3. 登記を確認する:司法書士が、不動産表示、持分、登記原因、添付書類との整合を確認します。
  • 4. 説明方針を確認する:依頼者が、各相続人への説明方法と優先順位を確認します。
  • 5. 署名押印前の最終確認:最終版、添付資料、代償金、後日発覚財産、税金負担まで確認してから署名します。

POINT 4

  • 相続で三士業に依頼する契約・費用・情報共有の整理
  • 重複作業を避け、連携範囲と議事録を明文化します。
  • 費用と契約を整理しないまま三士業を使うと、同じ作業への二重払い、連携費用の不明確化、解約時の精算トラブルが起こります。
  • 次の比較一覧は、どの作業を誰が担当し、どこを確認すべきかを示します。
  • 重複しやすい作業と専門判断が必要な作業を分けて読むことが重要です。

POINT 5

  • 紛争レベル別に三士業をどう使うか
  • 1. 全員が協力的:司法書士が相続人と不動産を確認し、税理士が申告要否を確認し、協議書案の前に弁護士が紛争リスクを確認します。
  • 2. 潜在的な不満がある:弁護士が対立の火種を整理し、税理士が複数案の税額比較を行い、司法書士が登記可能な取得案を確認します。
  • 3. 明確な対立がある:弁護士が交渉窓口となり、税理士が財産評価と税務リスクを資料化し、司法書士が不動産関係の事実を整理します。
  • 4. 裁判所手続が避けられない:弁護士が調停・審判の見通しを立て、税理士が申告期限と納税資金を整理し、司法書士が成立後の登記に備えます。

POINT 6

  • 三士業連携の実務手順とケース別の使い方
  • 1. 初期事実と期限を固める:死亡日、遺言、相続人候補、財産・債務概要、相続放棄、準確定申告、不動産の有無を確認します。
  • 2. 債務と承認リスクを確認する:借入金、保証債務、生命保険、預貯金、遺言検認、単純承認リスクのある行為を確認します。
  • 3. 分割案を複数作る:税理士が相続税試算を行い、弁護士が争点を整理し、司法書士が登記対象不動産を確定します。
  • 4. 協議書と申告を接続する:協議書案を作り、申告内容、登記可能性、相続人への説明、納税資金を確認します。
  • 5. 権利移転を完了させる:相続登記、名義変更、売却がある場合の譲渡所得税や契約、代償金支払い、資料保管を行います。

POINT 7

  • 相続で三士業を使うときの誤解と依頼者の行動規範
  • 一人に丸投げせず、情報共有と署名前確認を徹底します。
  • どの専門職にも得意領域と範囲外がある点を読み取ってください。
  • 依頼者側にも行動規範が必要です。
  • 次の文面例は、三士業へ同じ情報共有を依頼するための内容をまとめたものです。

POINT 8

  • 相続で三士業を同時に使うためのチェックリスト
  • 入口判断、初回相談、署名前確認の3段階で漏れを防ぎます。
  • チェックリストは、同時起用の要否、初回相談、協議書署名前の三段階で使います。
  • 該当数が多いほど同時連携の必要性が高く、最後の確認ほど署名前の手戻り防止に直結します。

まとめ

  • 相続で弁護士・税理士・司法書士を 同時に使う方法
  • 相続で弁護士と税理士と司法書士を同時に使う方法の全体像:三士業を同じ資料と同じ工程表で動かす発想が中心です。
  • 相続で三士業を同時に使う必要がある理由と期限:接続不良と3か月・4か月・10か月・3年の期限を同じ表で管理します。
  • 相続プロジェクト台帳と協議書レビューの作り方:同じ資料、同じ期限、同じ協議書案を三方向から確認します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

相続で弁護士と税理士と司法書士を同時に使う方法の全体像

三士業を同じ資料と同じ工程表で動かす発想が中心です。

相続で弁護士・税理士・司法書士を同時に使う目的は、専門家を多く並べることではありません。紛争、税務、登記を分断せず、同じ事実情報を共有し、遺産分割案を完成前に三方向から確認することです。

三士業連携の核心

弁護士を紛争・法的リスクの設計者、税理士を税務・評価・申告の設計者、司法書士を登記・権利移転手続の設計者として、同じ資料、同じ期限、同じ遺産分割案を確認する体制を作ります。

次の比較一覧は、三士業の役割を一目で整理したものです。どの専門家がどの制約条件を見るかを理解することが、費用の重複や手戻りを防ぐために重要です。左から専門職、中核業務、相続での主な役割の順に読みます。

専門職中核業務相続での主な役割
弁護士法律相談、交渉、訴訟、調停、審判、紛争対応相続人間の対立、遺留分、相続放棄遺産分割調停、遺言の有効性、代理交渉、紛争予防設計を扱います。
税理士税務代理、税務書類作成、税務相談相続税申告、財産評価、準確定申告、税務特例、税務調査対応、二次相続試算を扱います。
司法書士登記、供託、裁判所提出書類作成、一定範囲の簡裁代理等相続登記、抵当権抹消、住所氏名変更登記、相続関係説明図、法定相続情報、登記用協議書の確認を扱います。
Section 01

相続で三士業を同時に使う必要がある理由と期限

接続不良と3か月・4か月・10か月・3年の期限を同じ表で管理します。

相続では、専門領域の境界で失敗が起こりやすく、期限もそれぞれ違います。次の一覧は、典型的な手戻りと主要期限をまとめたものです。どの失敗が法律・税務・登記の接続不良から生じるか、どの期限を同じ工程表で管理すべきかを読み取ってください。

失敗の例接続不良の内容防ぐための確認
税務上不利な分割案で合意した弁護士の交渉案が税理士の税額試算とつながっていません。合意前に税額・特例・二次相続を確認します。
登記できない協議書に署名した司法書士が不動産表示や添付情報を確認する前に署名しました。署名前に登記文言と必要書類を確認します。
共有不動産で将来もめた申告期限を優先し、売却・管理・二次相続を見ていません。共有の管理コストと将来の解消方法を検討します。
相続放棄の判断が遅れた財産処分や預金解約が先行し、単純承認リスクが生じました。3か月期限までに債務調査と承認リスクを確認します。

次の期限一覧は、相続で同時管理すべき時期を示します。期限ごとに主担当は違いますが、相続放棄、準確定申告、相続税申告、相続登記は互いに影響するため、表の期限順に抜けを確認してください。

期限・時期主な手続主な担当・相談先
相続開始を知った日の翌日から3か月以内相続放棄・限定承認の検討弁護士、司法書士、家庭裁判所手続に詳しい専門家
相続開始を知った日の翌日から4か月以内準確定申告税理士
相続開始を知った日の翌日から10か月以内相続税申告・納税税理士、弁護士、司法書士
不動産取得を知った日から3年以内相続登記司法書士
遺産分割成立後3年以内遺産分割内容に応じた登記司法書士
期限相続税の基礎控除額は一般に「3,000万円+600万円×法定相続人の数」と説明されています。相続税の有無だけで専門家の要否を決めず、準確定申告、登記、紛争リスクも同時に確認します。
Section 02

相続で弁護士・税理士・司法書士を使う3つのモデル

案件の複雑さ、対立の強さ、依頼者の管理力で選びます。

三士業連携には、依頼者主導型、主担当専門家型、相続チーム型があります。次の比較一覧は、案件の複雑さや対立の強さに応じてモデルを選ぶためのものです。各行の向く案件、メリット、注意点を比べて、自分の相続に近い型を読み取ってください。

モデル向いている案件メリット注意点
依頼者主導型対立が小さく、財産構成が比較的単純で、資料管理を自分でできる場合。費用内訳が見えやすく、依頼者が主導権を持ちやすいです。情報共有漏れや専門用語の伝え間違いが起こりやすいです。
主担当専門家型対立があるなら弁護士、税務が最大課題なら税理士、不動産登記中心なら司法書士を主担当にする場合。窓口が一つになり、依頼者の負担が減ります。主担当の専門領域に判断が偏らないよう、他士業の見解も確認します。
相続チーム型対立が強い、期限が近い、高額不動産・非上場株式・海外資産・遺留分などが複合する場合。分割案を法律・税務・登記の三方向から同時検証できます。会議体、守秘義務、利益相反、情報共有同意を整理する必要があります。

次の一覧は、初期30日で集める資料を分類したものです。資料の有無を分けて一覧化することが重要で、どの専門家が主に見るかを確認しながら不足資料を埋めていきます。

分類具体例主に見る専門家
身分関係戸籍、除籍、改製原戸籍、住民票除票、戸籍附票弁護士、司法書士、税理士
遺言関係公正証書遺言、自筆証書遺言、遺言書保管制度の通知、封筒弁護士、司法書士、税理士
不動産登記事項証明書、固定資産税納税通知書、名寄帳、公図、測量図、賃貸借契約書司法書士、税理士、弁護士
預貯金・有価証券・保険通帳、残高証明書、入出金履歴、証券口座、保険証券、死亡保険金支払通知税理士、弁護士
債務・事業・生前贈与借入契約書、保証債務、決算書、株主名簿、贈与契約書、贈与税申告書税理士、弁護士、司法書士
争点介護負担、使途不明金、同居、寄与、特別受益、過去の発言弁護士、税理士
Section 03

相続プロジェクト台帳と協議書レビューの作り方

同じ資料、同じ期限、同じ協議書案を三方向から確認します。

相続プロジェクト台帳は、三士業が同じ事実と期限を見て動くための中心資料です。次の表は基本情報、期限、財産・債務をどう整理するかを示します。列ごとの意味をそろえることで、税務、法務、登記の見落としを減らせます。

台帳主な項目読み取り方
基本情報被相続人、死亡日、相続開始を知った日、相続人候補、遺言、主担当、連絡方法、優先順位誰の相続か、誰が関係者か、何を優先するかを全員でそろえます。
期限管理相続放棄、準確定申告、相続税申告、相続登記、遺産分割協議書の期限と担当3か月、4か月、10か月、3年の期限を担当と状況で追います。
財産・債務一覧不動産、預金、株式、債務について、評価・残高、資料、税務論点、法務論点、登記論点を記載同じ財産を税務・法務・登記の三方向から確認します。

遺産分割協議書は、相続人間の合意書であると同時に、相続税申告の前提資料、不動産登記の添付資料にもなります。次の判断の流れは、署名押印前に三士業がどの順番で確認するかを示します。上から下へ進み、最終版と添付資料リストまで確認することが重要です。

協議書を完成させる順番

一次案を作る

弁護士または主担当が、法的争点と相続人の意思を踏まえて案を作ります。

税務を確認する

税理士が、相続税申告、特例、代償分割、換価分割、二次相続の観点で確認します。

登記を確認する

司法書士が、不動産表示、持分、登記原因、添付書類との整合を確認します。

説明方針を確認する

依頼者が、各相続人への説明方法と優先順位を確認します。

署名押印前の最終確認

最終版、添付資料、代償金、後日発覚財産、税金負担まで確認してから署名します。

Section 04

相続で三士業に依頼する契約・費用・情報共有の整理

重複作業を避け、連携範囲と議事録を明文化します。

費用と契約を整理しないまま三士業を使うと、同じ作業への二重払い、連携費用の不明確化、解約時の精算トラブルが起こります。次の比較一覧は、どの作業を誰が担当し、どこを確認すべきかを示します。重複しやすい作業と専門判断が必要な作業を分けて読むことが重要です。

作業推奨担当理由
戸籍収集司法書士または弁護士相続人確定、登記、裁判所手続に使うためです。
相続関係図司法書士中心、弁護士確認登記・法定相続情報に接続しやすい形式で作れます。
財産目録税理士中心、弁護士確認税務評価と紛争上の主張を接続するためです。
協議書草案弁護士中心、司法書士・税理士レビュー法的合意、税務、登記の三機能があるためです。
不動産表示司法書士登記簿との一致が必要なためです。
税額試算税理士税務専門判断が必要なためです。
対立相続人への連絡弁護士交渉・紛争化リスクがあるためです。

情報共有では、共有してよい情報、共有フォルダ、議事録の三つを明文化します。次の重要ポイントは、三士業連携を「紹介だけ」で終わらせず、誰が何を確認したかを残すために必要な読み取り項目です。

共有設計相続人名、財産資料、期限表、協議書案、税額試算、登記資料を共有する範囲と方法を書面化します。会議後は、論点、担当、期限、次回確認事項を議事録に残します。
失敗コスト費用は安い順だけで判断せず、相続税の加算税・延滞税、申告や登記のやり直し、再署名、調停・審判・訴訟移行、不動産共有の長期化、事業承継の遅延も含めて考えます。
Section 05

紛争レベル別に三士業をどう使うか

協力的な相続から調停・審判まで、関与の濃淡を変えます。

三士業の使い方は、相続人間の対立レベルによって変わります。次の時系列は、協力的な段階から裁判所手続が避けられない段階までの進め方を示します。段階が上がるほど弁護士の関与が強くなり、税理士・司法書士は資料と実行可能性を支えます。

Level 0

全員が協力的

司法書士が相続人と不動産を確認し、税理士が申告要否を確認し、協議書案の前に弁護士が紛争リスクを確認します。

Level 1

潜在的な不満がある

弁護士が対立の火種を整理し、税理士が複数案の税額比較を行い、司法書士が登記可能な取得案を確認します。

Level 2

明確な対立がある

弁護士が交渉窓口となり、税理士が財産評価と税務リスクを資料化し、司法書士が不動産関係の事実を整理します。

Level 3

裁判所手続が避けられない

弁護士が調停・審判の見通しを立て、税理士が申告期限と納税資金を整理し、司法書士が成立後の登記に備えます。

よくある失敗は、税務だけを優先して共有不動産にする、協議書の不動産表示が曖昧になる、相続放棄を検討せず財産処分をする、相続税申告期限直前に弁護士へ相談する、一人の専門家にすべて任せる、といったものです。予防策は、分割案の段階で三士業が同時に確認することです。

Section 06

三士業連携の実務手順とケース別の使い方

相続開始から登記完了まで、時期ごとに目的を切り替えます。

実務の進行は、相続開始直後から登記完了まで段階を分けて考えると整理できます。次の時系列は、各時期の目的と作業を示します。3か月、4か月、10か月、登記完了までの順番を追い、どの段階で分割案を複数比較すべきかを確認してください。

相続開始直後から1か月

初期事実と期限を固める

死亡日、遺言、相続人候補、財産・債務概要、相続放棄、準確定申告、不動産の有無を確認します。

1か月から3か月

債務と承認リスクを確認する

借入金、保証債務、生命保険、預貯金、遺言検認、単純承認リスクのある行為を確認します。

3か月から6か月

分割案を複数作る

税理士が相続税試算を行い、弁護士が争点を整理し、司法書士が登記対象不動産を確定します。

6か月から10か月

協議書と申告を接続する

協議書案を作り、申告内容、登記可能性、相続人への説明、納税資金を確認します。

申告後から登記完了まで

権利移転を完了させる

相続登記、名義変更、売却がある場合の譲渡所得税や契約、代償金支払い、資料保管を行います。

次の具体例は、三士業の役割がどのように変わるかを示します。状況、三士業連携、実務上の要点を比べることで、自分の相続で主担当を誰にすべきかを読み取れます。

ケース1

実家不動産と預金があり兄弟間で温度差がある

弁護士が居住利益と代償金を整理し、税理士が不動産評価と特例可能性を試算し、司法書士が私道持分や抵当権を確認します。

ケース2

申告期限が迫り協議がまとまらない

弁護士が調停移行の判断を行い、税理士が未分割申告リスクと税額試算を行い、司法書士が将来の登記手順を準備します。

ケース3

借金が多い可能性がある

弁護士が相続放棄・限定承認・単純承認リスクを検討し、税理士が準確定申告と事業用資産・債務を確認し、司法書士が不動産と担保権を確認します。

ケース4

非上場会社の株式がある

弁護士が経営権・遺留分・議決権を整理し、税理士が非上場株式評価と事業承継税制を検討し、司法書士が商業登記と不動産登記を確認します。

Section 07

相続で三士業を使うときの誤解と依頼者の行動規範

一人に丸投げせず、情報共有と署名前確認を徹底します。

相続では、「税理士に頼めば全部終わる」「司法書士に頼めば全部終わる」「弁護士に頼めば税務も登記も当然に最適化される」といった誤解が起こりやすいです。次の一覧は、誤解と正しい見方を対比します。どの専門職にも得意領域と範囲外がある点を読み取ってください。

誤解正しい見方
税理士に頼めば相続全部が終わる税務には不可欠ですが、対立、代理交渉、調停、遺留分紛争、遺言の有効性争いは弁護士の関与が重要です。
司法書士に頼めば相続全部が終わる登記には重要ですが、相続税申告は税理士、対立する相続人との代理交渉は弁護士の領域です。
弁護士に頼めば税務も登記も当然に最適化される法律問題と紛争対応の専門家ですが、相続税評価・申告書作成・登記申請は税理士・司法書士の確認が必要です。
協議書があれば登記できるとは限らない不動産表示、実印、印鑑証明書、戸籍の連続性などが整わないと登記申請に支障が出ます。
相続税がかからないなら専門家はいらない税金がなくても、登記、相続放棄、預貯金解約、遺留分、使途不明金、成年後見などは発生し得ます。

依頼者側にも行動規範が必要です。情報を小出しにしない、専門家同士を競わせない、口頭合意で進めない、署名押印を急がない、期限を専門家任せにしないことが、三士業連携を機能させる前提になります。

次の文面例は、三士業へ同じ情報共有を依頼するための内容をまとめたものです。何を連携してほしいか、どの情報を共有してよいか、どの期限が気になるかを読み取って、自分の案件に合わせて項目を調整します。

初回連携被相続人、死亡日、相続人候補、遺言の有無、主な財産、債務の有無、相続人間の対立、相続放棄・準確定申告・相続税申告・相続登記の期限上の懸念を共有し、合同ミーティングで論点、期限、担当範囲を整理したいと伝えます。
協議書確認署名押印前に、弁護士へ法的有効性と紛争予防、税理士へ申告内容・特例・代償分割や換価分割の整合、司法書士へ不動産表示・取得者・持分・添付書類との整合を確認してもらいます。
Section 08

相続で三士業を同時に使うためのチェックリスト

入口判断、初回相談、署名前確認の3段階で漏れを防ぎます。

チェックリストは、同時起用の要否、初回相談、協議書署名前の三段階で使います。該当数が多いほど同時連携の必要性が高く、最後の確認ほど署名前の手戻り防止に直結します。

1

同時起用を検討する条件

相続人が複数、不満や不信感、遺言、不動産、相続税申告可能性、借金、生前贈与、未成年者・認知症・行方不明者・海外居住者、非上場株式、先代名義不動産、申告期限6か月以内、放棄期限1か月以内などを確認します。

入口判断
2

初回相談で確認する項目

死亡日、相続開始を知った日、相続人候補、遺言、不動産、預貯金・証券・保険・債務、主要期限、対立レベル、業務範囲、報酬見積り、情報共有同意、台帳作成を確認します。

初期設計
3

協議書署名前の確認項目

相続人全員、意思能力・代理権・利益相反、不動産表示、申告書との整合、代償金、換価分割、後日発覚財産、債務・税金・固定資産税、法的リスク、税務整合、登記可能性を確認します。

最終確認

実務上の結論は、同じ資料を共有し、役割分担・報酬・期限・情報共有範囲を書面化し、3か月・4か月・10か月・3年を同じ工程表で管理し、協議書を署名前に三士業で確認し、税務上有利・法的に安全・登記可能という三条件を同時に満たす案を選ぶことです。

Section 09

相続で三士業を同時に使う場合のFAQ

一般情報として、相談先と連携の考え方を確認します。

FAQでは、相続の一般的な考え方として整理します。実際には、財産の種類、相続人の人数、対立状況、税務評価、登記簿の状態によって結論が変わるため、必要に応じて資格者へ相談してください。

Q

最初に相談するのは誰ですか。

一般的には、対立や借金の不安がある場合は弁護士、不動産登記が中心で対立がない場合は司法書士、相続税申告が必要そうな場合は税理士が入口になりやすいとされています。ただし、相続税申告、不動産登記、相続人間の調整が同時に関係する場合は、最初から三士業連携を前提に相談する必要があります。

Q

3人に頼むと費用が高くなりませんか。

一般的には、初期費用が増える場合があります。ただし、申告のやり直し、協議書の再署名、登記不能、調停移行、共有不動産の長期紛争などの後戻りコストを考えると、複雑な相続では同時起用の方が総コストを抑える可能性があります。

Q

弁護士がいれば税理士や司法書士は不要ですか。

一般的には、不要とはいえません。弁護士は法律問題と紛争対応の専門家ですが、相続税申告や不動産登記は高度に専門化された実務です。税務は税理士、登記は司法書士の確認を受ける必要があります。

Q

税理士がいれば弁護士は不要ですか。

一般的には、相続人間に対立がない単純な申告案件では税理士中心で進むこともあります。ただし、不満、遺留分、使途不明金、遺言の有効性、相続放棄、調停可能性がある場合は、弁護士の関与が重要です。

Q

司法書士がいれば弁護士は不要ですか。

一般的には、不動産登記だけが課題で対立や税務問題がない場合は司法書士中心で進むことがあります。ただし、紛争性や代理交渉が必要な場合は弁護士の役割が重要です。

Q

相続登記義務化により司法書士にはいつ相談すべきですか。

一般的には、不動産があると分かった時点で早めに相談するのが望ましいとされています。不動産取得を知った日から3年以内の申請義務や過料対象が説明されており、協議未了でも相続人申告登記などの選択肢を確認できる場合があります。

Q

相続税がかからないなら税理士は不要ですか。

一般的には、相続税がかからず準確定申告も不要であれば関与は限定的でよい場合があります。ただし、不動産所得、事業所得、譲渡予定不動産、生前贈与、名義預金、二次相続がある場合は確認する価値があります。

Q

三士業の意見が分かれたらどうすればよいですか。

一般的には、まず前提事実が一致しているかを確認します。弁護士は紛争リスク、税理士は税務負担、司法書士は登記可能性という異なる観点から話すため、最終的には法的に実行可能で、税務上説明でき、登記できる案を選ぶ必要があります。

Reference

参考資料

  • 国税庁「No.4132 相続人の範囲と法定相続分」
  • 裁判所「遺産分割調停」
  • 裁判所「相続の放棄の申述」
  • 国税庁「No.4152 相続税の計算」
  • 国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」
  • 国税庁「No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)」
  • 法務省「相続登記の申請義務化について」
  • 日本税理士会連合会「税理士とは」
  • 日本司法書士会連合会「司法書士の業務」
  • 日本弁護士連合会「相続のご相談は、弁護士へ」
  • 法務省「相続人申告登記について」
  • 裁判所「遺言書の検認」
  • 日本税理士会連合会「書面添付制度」