2σ Guide

故人のSNSアカウントを
放置するとどんなリスクがあるか

乗っ取り、なりすまし、個人情報漏えい、相続財産の把握漏れ、証拠消失、継続課金を防ぐため、放置・追悼化・削除の判断基準を整理します。

15リスク類型
10か月相続税目安
2年非アクティブ例
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故人のSNSアカウントを 放置するとどんなリスクがあるか

乗っ取り、なりすまし、個人情報漏えい、相続 財産の把握漏れ、証拠消失、継続課金を防ぐため、放置・追悼化・削除の判断基準を整理します。

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故人のSNSアカウントを 放置するとどんなリスクがあるか
乗っ取り、なりすまし、個人情報漏えい、相続 財産の把握漏れ、証拠消失、継続課金を防ぐため、放置・追悼化・削除の判断基準を整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 故人のSNSアカウントを 放置するとどんなリスクがあるか
  • 乗っ取り、なりすまし、個人情報漏えい、相続 財産の把握漏れ、証拠消失、継続課金を防ぐため、放置・追悼化・削除の判断基準を整理します。

POINT 1

  • 故人のSNSアカウントを放置するとどんなリスクがあるか
  • 乗っ取りとなりすまし
  • 本人が異変に気づけないため、不正投稿、詐欺DM、香典や投資名目の悪用に発展する可能性があります。
  • 個人情報の漏えい
  • 故人だけでなく、遺族、友人、取引先、未成年者の写真や生活情報が長く残る可能性があります。

POINT 2

  • 故人のSNSアカウントを放置するときに分ける基本用語
  • SNS、デジタル遺品、追悼化、一身専属を切り分けると判断しやすくなります。
  • 故人のSNSを扱うときは、アカウント、データ、契約、財産的価値を分けて考えることが重要です。
  • 用語ごとの対象範囲を読むと、単なる投稿管理ではなく相続調査にも関係することが分かります。
  • 利用資格と財産的価値を混同しないことが大切です。

POINT 3

  • 故人のSNSアカウントを放置すると相続実務で何が問題になるか
  • 相続される財産、本人専用の利用資格、死者情報、著作権、税務期限を分けます。
  • 法律上の基本構造では、アカウント利用資格、財産的価値、投稿や著作物を分ける必要があります。
  • 例と位置づけを横に読むことで、自由にログインできるかという問題と、相続財産を調べる必要があるかという問題が別だと分かります。
  • 故人のSNSには死者本人だけでなく、生存する遺族、友人、同僚、取引先、医療、介護、借入、交友関係などの情報が混在します。

POINT 4

  • 故人のSNSアカウントを放置すると起こる主なリスク
  • 故人の名誉と信用
  • 投資詐欺、違法商品の宣伝、差別表現、虚偽の寄付募集などが投稿されると、故人の社会的評価や遺族の追悼感情に影響します。
  • 遺族や第三者の情報
  • 家族構成、住所、学校、勤務先、子どもの写真、病歴、借金、取引先、位置情報などが漏れる可能性があります。

POINT 5

  • 故人のSNSアカウントを放置した場合の重大度マトリクス
  • 発生可能性、影響度、初動優先度、担当候補を一度に見ます。
  • リスクの重大度は、発生しやすさと影響の大きさを分けて見ると整理できます。
  • 優先度が高い行ほど、放置せず早めに記録化と公式窓口への連絡を検討します。
  • 上の表では、乗っ取り、詐欺、個人情報、財産調査、証拠、事業アカウントが高優先度です。

POINT 6

  • 故人のSNSアカウントを放置・追悼化・削除する判断基準
  • 現状維持が許されやすい条件、追悼化向きの条件、削除向きの条件を比べます。
  • 一定期間残す選択
  • 思い出を守る選択
  • 被害防止を優先する選択

POINT 7

  • 故人のSNSアカウント放置を避ける初動対応
  • 1. 端末保管と一覧化
  • 2. 不正利用の兆候を記録:乗っ取りの兆候があるアカウントはスクリーンショットで保存し、公式窓口へ報告します。
  • 3. 公式手続と課金を確認
  • 4. 相続手続と記録化:相続税申告の要否、不動産、法人株式、事業承継、誰がどの窓口へ連絡したかを議事メモで記録します。
  • 5. 放棄と遺産分割の準備:相続放棄の検討が必要な場合はデジタル資産や負債を調べ、遺産分割に必要なデジタル証拠を整理します。
  • 6. 事業と公表範囲を調整

POINT 8

  • 故人のSNSアカウント放置リスクと専門職の関与
  • 紛争、登記、税務、書類整理、セキュリティ、家庭裁判所対応で役割が分かれます。
  • 専門職の関与は、SNSの種類ではなく、紛争、財産、証拠、書類、セキュリティのどれが問題になっているかで分かれます。
  • 場面の列から自分の状況に近いものを探してください。
  • 相続人の一人が勝手にログイン、削除、投稿、DM閲覧を行うと、証拠の信用性や親族間の信頼関係を損なうおそれがあります。

まとめ

  • 故人のSNSアカウントを 放置するとどんなリスクがあるか
  • 故人のSNSアカウントを放置するとどんなリスクがあるか:犯罪、プライバシー、相続 財産、証拠、感情的対立のリスクを同時に見ます。
  • 故人のSNSアカウントを放置するときに分ける基本用語:SNS、デジタル遺品、追悼化、一身専属を切り分けると判断しやすくなります。
  • 故人のSNSアカウントを放置すると相続実務で何が問題になるか:相続される財産、本人専用の利用資格、死者情報、著作権、税務期限を分けます。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

故人のSNSアカウントを放置するとどんなリスクがあるか

犯罪、プライバシー、相続財産、証拠、感情的対立のリスクを同時に見ます。

故人のSNSアカウントを放置するとどんなリスクがあるかという問いへの答えは、本人が管理できなくなったアカウントに、犯罪、プライバシー、相続財産、証拠、課金、遺族感情のリスクが集中するということです。思い出を残す判断もありますが、何もしないことが安全とは限りません。

次の重要ポイントは、放置によって生じる代表的なリスクを並べたものです。各項目は独立しているようで、実際には乗っ取りが個人情報漏えい、相続財産の把握漏れ、詐欺被害へ連鎖することがあります。どのリスクが自分のケースに近いかを読み取ってください。

乗っ取りとなりすまし

本人が異変に気づけないため、不正投稿、詐欺DM、香典や投資名目の悪用に発展する可能性があります。

個人情報の漏えい

故人だけでなく、遺族、友人、取引先、未成年者の写真や生活情報が長く残る可能性があります。

財産調査の遅れ

SNSやメール、DM、プロフィールリンクに、ネット銀行、証券、暗号資産、収益化、サブスクの手がかりが残ることがあります。

証拠消失と紛争

相続争いに関係する投稿やDMが、削除、停止、不正ログイン、規約変更で失われる可能性があります。

基本削除だけが唯一の答えではありません。追悼化、停止、データ請求、課金停止、証拠保全、相続人間の合意を組み合わせて判断します。
Section 01

故人のSNSアカウントを放置するときに分ける基本用語

SNS、デジタル遺品、追悼化、一身専属を切り分けると判断しやすくなります。

故人のSNSを扱うときは、アカウント、データ、契約、財産的価値を分けて考えることが重要です。次の一覧は、基本用語と実務上の意味を整理したものです。用語ごとの対象範囲を読むと、単なる投稿管理ではなく相続調査にも関係することが分かります。

用語意味実務上の注意
SNSアカウントFacebook、Instagram、X、LINE、TikTok、YouTube、LinkedIn、Threadsなどで、投稿、閲覧、メッセージ、友人関係、収益化、広告配信を行う利用資格とデータの集合です。Googleアカウント、Apple Account、メール、クラウドなど、SNSのログインや復旧に関わるアカウントも広く確認します。
故人のSNSアカウント作成者が死亡した後もプラットフォーム上に残っているアカウントです。公開投稿、写真、動画、DM、フォロワー、位置情報、広告、収益化データ、決済情報が含まれ得ます。
放置死亡後に追悼化、削除、停止、データ保全、課金停止、相続財産確認などの判断をしない状態です。常に違法という意味ではありませんが、リスク評価しないまま残すことは実務上の危険を増やします。
デジタル遺品スマートフォン、パソコン、クラウド、ネットサービス上に残されたデータ、アカウント、契約、デジタル資産です。IDやパスワードの手がかりがなく、遺族が契約内容の確認や解約に困る事例があります。
追悼アカウント利用者死亡を報告し、記念または追悼の状態に変更する仕組みです。思い出を残しつつ、不正ログインや荒らしを抑える制度として用意される場合があります。
一身専属本人の人格や身分に強く結び付き、譲渡、相続、承継できない性質です。SNSアカウントの利用資格は、規約上、本人限りとされることがあります。

アカウント利用資格が相続できない場合でも、SNS内の広告収入、未収金、著作権、契約上の請求権、事業上の売掛金などは相続財産の調査対象になり得ます。利用資格と財産的価値を混同しないことが大切です。

Section 03

故人のSNSアカウントを放置すると起こる主なリスク

乗っ取り、名誉、個人情報、課金、証拠、事業承継まで横断的に確認します。

故人SNSの放置リスクは、攻撃者から見た狙いやすさを理解すると具体的になります。次の比較表は、不正利用する側にとっての利点と、遺族側に起きる危険を対応させたものです。左列の条件が多いほど、右列の被害が広がりやすいと読み取れます。

攻撃者にとっての利点実務上の危険
本人が反応しない不正ログインに気づかれにくく、通報やパスワード変更が遅れます。
友人関係が残っている故人の家族支援、香典、投資、寄付などを装う詐欺DMが信じられやすくなります。
過去投稿から生活情報を推測できる秘密の質問、旧住所、生年月日、家族名、ペット名などが推測されます。
同じパスワードの使い回しがあり得るSNSからメール、通販、銀行、決済サービスへ被害が拡大するおそれがあります。
死亡情報が公開されている喪中の家族を狙うなりすましや心理的につけ込む詐欺が起きやすくなります。

次のリスク一覧は、放置によって起こり得る問題を重大な領域ごとにまとめたものです。各項目は単発ではなく、個人情報漏えいが相続財産調査、詐欺、遺族間紛争へつながるように連鎖する点を読み取ります。

故人の名誉と信用

投資詐欺、違法商品の宣伝、差別表現、虚偽の寄付募集などが投稿されると、故人の社会的評価や遺族の追悼感情に影響します。

遺族や第三者の情報

家族構成、住所、学校、勤務先、子どもの写真、病歴、借金、取引先、位置情報などが漏れる可能性があります。

追悼の場の荒らし

公開されたプロフィールやコメント欄が、荒らし、冷やかし、誹謗中傷、広告、スパムの対象になることがあります。

自動通知の負担

誕生日通知、思い出機能、過去投稿の再表示、友人候補により、遺族や友人に精神的負担が生じることがあります。

継続課金と収益

有料認証、広告、メンバーシップ、クラウド、メール配信、EC、アフィリエイトなどの支払いと収益が残ることがあります。

証拠消失と改ざん

生前贈与、介護費、預金使い込み、遺言作成経緯、債務、事業承継の記録が失われる可能性があります。

財産調査では、SNSや関連メール、DM、プロフィールリンクが手がかりになります。次の表は、どの場所にどんな財産や負債の情報が残り得るかを示します。手がかりの列を見て、リンク先や通知メールまで確認する必要があるかを判断します。

手がかり想定される財産、負債
プロフィールのリンクECショップ、note、YouTube、ブログ、広告収益、ファンコミュニティです。
DM貸付、借入、未払い報酬、売買、共同事業、業務委託です。
投稿所有不動産、車両、時計、美術品、暗号資産、投資、海外資産です。
メール連携サブスク、決済、ネット銀行、証券、クラウド、保険です。
グループ、コミュニティ共同運営事業、会費、寄付、講座、オンラインサロンです。
Section 04

故人のSNSアカウントを放置した場合の重大度マトリクス

発生可能性、影響度、初動優先度、担当候補を一度に見ます。

リスクの重大度は、発生しやすさと影響の大きさを分けて見ると整理できます。次の表は、主要リスクを発生可能性、影響度、初動優先度、主担当候補で比較したものです。優先度が高い行ほど、放置せず早めに記録化と公式窓口への連絡を検討します。

リスク発生可能性影響度初動優先度主担当候補
アカウント乗っ取り、なりすまし最優先情報セキュリティ専門家、弁護士、各プラットフォーム
詐欺DM、香典詐欺、投資詐欺中から高最優先警察、弁護士、プラットフォーム
遺族、第三者の個人情報漏えい弁護士、個人情報保護担当、プラットフォーム
継続課金、サブスク行政書士、弁護士、FP、消費生活センター
相続財産の把握漏れ税理士、弁護士、司法書士
証拠消失、改ざん弁護士、司法書士、デジタルフォレンジック専門家
遺族間紛争弁護士、家庭裁判所手続の支援者
追悼の場の荒らしプラットフォーム、弁護士
自動通知による精神的負担遺族代表、プラットフォーム
事業アカウント停止不全弁護士、税理士、公認会計士、中小企業診断士

上の表では、乗っ取り、詐欺、個人情報、財産調査、証拠、事業アカウントが高優先度です。思い出として残したい場合でも、非公開設定、追悼化、公式停止、保存記録、課金停止を先に検討します。

次の横方向の比較は、放置、追悼化、削除または停止を判断軸ごとに比べるものです。列の違いを読むことで、残す価値と防止したい被害のどちらを優先するかを整理できます。

判断軸放置追悼化削除、停止
思い出を残す可能ですが不安定です。残しやすい選択です。原則として残りません。
乗っ取り対策弱い状態です。強い場合が多いです。強い対策です。
プライバシー保護弱い状態です。制限がかかる場合があります。強い対策です。
遺族の精神的負担通知や表示が残ります。追悼の場として整理できます。表示をなくせる場合があります。
証拠保全改ざんや削除のリスクがあります。変更制限により安定する場合があります。削除前の保存が必須です。
手続負担低いです。中程度です。中から高です。
後日の変更可能性不明です。プラットフォーム次第です。削除後は困難な場合が多いです。
Section 05

故人のSNSアカウントを放置・追悼化・削除する判断基準

現状維持が許されやすい条件、追悼化向きの条件、削除向きの条件を比べます。

判断基準は、残したい気持ちと被害防止の必要性を同時に見ると整理しやすくなります。次の一覧は、放置、追悼化、削除または停止が検討される場面を並べたものです。各選択肢の条件を読み、アカウントごとに結論を分けます。

現状維持

一定期間残す選択

非公開で乗っ取り兆候がなく、課金や収益化や事業利用がなく、遺族が当面残すことに合意し、重要な写真や投稿を別途保存している場合に検討されます。

追悼化

思い出を守る選択

家族や友人が思い出の場として残したい一方、ログインや投稿継続は望まず、不正利用や荒らしを防ぎたい場合に向きます。

削除、停止

被害防止を優先する選択

乗っ取り、詐欺、スパム、誹謗中傷、重大なプライバシー侵害、事業廃止、広告停止、顧客保護の必要がある場合に検討されます。

削除または停止を選ぶ場合でも、保存範囲の確認が必要です。次の重要ポイントは、削除前に残すべき記録を示します。項目の順番に沿って、証拠価値や相続人間の説明に耐えられる形で記録します。

1

アカウントの特定

URL、ユーザー名、ID、プロフィール画面、固定投稿、フォロワー数を保存します。

特定
2

被害状況の記録

不審投稿、DM、コメント、広告請求、プロフィール変更、削除痕跡を日時付きで残します。

被害注意
3

財産と契約の確認

収益化、広告、ショップ、リンク先、課金、決済、サブスクを確認します。

財産
4

合意と保管

取得日時、取得者、保存方法、閲覧権限、相続人間の合意メモを残します。

記録

プラットフォームによって、追悼化、削除、停止、データ請求、ログイン情報の扱いは異なります。公式手続を確認し、ログイン情報を遺族へ開示しない方針のサービスがあることを前提に進めます。

Section 06

故人のSNSアカウント放置を避ける初動対応

死亡直後、1か月以内、3か月以内で確認する内容を分けます。

初動対応は、時期ごとに優先順位を分けると進めやすくなります。次の時系列は、死亡直後から3か月以内までの確認事項を示します。順番には意味があり、早い時期ほど端末保全、不正利用確認、一覧化を優先します。

死亡直後から2週間以内

端末保管と一覧化

スマホ、PC、外部記憶媒体、メモ、エンディングノートを保管し、SNS、メール、クラウド、サブスク、ネット銀行、証券、暗号資産、EC、広告、決済サービスを一覧化します。

死亡直後から2週間以内

不正利用の兆候を記録

乗っ取りの兆候があるアカウントはスクリーンショットで保存し、公式窓口へ報告します。不審なDMや投稿がある場合は、警察相談や弁護士相談を検討します。

1か月以内

公式手続と課金を確認

プラットフォームごとの死亡後手続、追悼化、削除、停止、データ請求、課金停止を確認し、収益化や事業用アカウントを優先します。

1か月以内

相続手続と記録化

相続税申告の要否、不動産、法人株式、事業承継、誰がどの窓口へ連絡したかを議事メモで記録します。

3か月以内

放棄と遺産分割の準備

相続放棄の検討が必要な場合はデジタル資産や負債を調べ、遺産分割に必要なデジタル証拠を整理します。

3か月以内

事業と公表範囲を調整

故人が事業者だった場合は顧客対応、広告停止、公式告知を確認し、死亡公表では住所、口座、葬儀詳細、家族構成の過度な公開を避けます。

この時系列は、すべてのアカウントを同じ日に処理するためのものではありません。乗っ取り、課金、事業、税務、証拠の関係が強いものから優先し、思い出として残すものは追悼化や保存方法を検討します。

Section 07

故人のSNSアカウント放置リスクと専門職の関与

紛争、登記、税務、書類整理、セキュリティ、家庭裁判所対応で役割が分かれます。

専門職の関与は、SNSの種類ではなく、紛争、財産、証拠、書類、セキュリティのどれが問題になっているかで分かれます。次の表は、相談先ごとの主な関与ポイントを整理したものです。場面の列から自分の状況に近いものを探してください。

専門職等関与しやすい場面確認する内容
弁護士相続人間の争い、遺留分、使い込み疑い、DMや投稿の証拠利用、名誉毀損、プライバシー侵害、詐欺被害がある場合です。誰が、何の権限で、どのアカウントに、どこまでアクセスするかを整理します。
司法書士不動産、固定資産税、賃貸借、管理会社、住宅ローンの情報がSNSやメールに残る場合です。相続登記、戸籍収集、法定相続情報、裁判所提出書類作成とつなげます。
税理士YouTube、広告、EC、暗号資産、ネット証券、海外サービス、サブスク、事業収入がある場合です。10か月期限を意識して、財産評価と資料収集を進めます。
行政書士紛争、税務、登記申請を除く書類整理や解約申請の準備が中心の場合です。戸籍、死亡の事実、本人確認、関係性証明、委任状を整理します。
公証人、遺言執行者、信託銀行等生前対策や遺言、デジタル資産一覧、削除希望、アクセス権限、著作物管理が問題になる場合です。パスワードそのものは安全な別管理にし、誰が何を管理するかを定めます。
情報セキュリティ専門家乗っ取り、マルウェア、ログ保全、二要素認証復旧、フィッシング対策が必要な場合です。本人が対処できない故人アカウントの早期検知と公式窓口への連絡を支援します。
家庭裁判所関係者遺産分割協議がまとまらず、調停や審判でSNSやDMが争点に関係する場合です。取得方法、取得者、取得日時、原本性、第三者情報のマスキングを整理します。

相続人の一人が勝手にログイン、削除、投稿、DM閲覧を行うと、証拠の信用性や親族間の信頼関係を損なうおそれがあります。紛争が予想される場合は、一人で進めず、記録化と専門家相談を優先します。

Section 08

故人のSNSアカウントを放置しないためのサービス別メモ

Facebook、Instagram、X、Google、Apple、LINEは死亡後の扱いが異なります。

プラットフォームごとの違いは、放置リスクを判断するうえで非常に重要です。次の表は、代表的なサービスの死亡後対応と放置した場合の実務リスクを整理したものです。サービスごとの列を比較し、追悼化、削除、停止、データ請求のどれを確認するかを決めます。

サービス死亡後の主な公式対応放置した場合の実務リスク
Facebook追悼アカウント化、削除、追悼アカウント管理人制度です。乗っ取り、スパム、追悼の場の荒らし、本人の意思と異なる表示が起こり得ます。
Instagram死亡証明に基づく追悼化、近親者等による削除申請です。ログイン不可の追悼化をしないまま、乗っ取りや不適切コメントが残る可能性があります。
X権限のある遺産管理人または故人の家族によるアカウント停止、削除申請です。ログイン情報は提供されないため、放置すると停止や削除手続が遅れることがあります。
Google、YouTubeアカウント無効化管理ツール、死亡者アカウントの閉鎖、一定条件下のデータ請求です。Gmail、Drive、YouTube、AdSense等への影響が大きく、非アクティブ削除の可能性があります。
Appleデジタルレガシー、アクセス、削除、法的書類確認です。端末、iCloud、写真、メモ、バックアップ、二要素認証、サブスク停止に影響します。
LINE故人アカウントの引き継ぎ不可、遺族からの閉鎖問い合わせです。トーク、連絡先、本人確認、電話番号解約後の扱いに注意が必要です。

Googleでは、アカウント無効化管理ツールにより、一定期間非アクティブになった場合の通知、データ共有、削除を設定できます。設定がない場合でも、少なくとも2年間非アクティブなアカウントとその活動、データを削除する権利を留保する説明があります。Appleでは、レガシーコンタクトでアクセスできるデータと、iCloudキーチェーン内のパスワード、支払情報、購入済みコンテンツなどアクセスできない情報が分かれます。

Section 09

故人のSNSアカウントを放置すると特に注意が必要な相続類型

高齢者、若年者、クリエイター、事業者、紛争、未成年者や後見利用者で着眼点が変わります。

相続案件の類型によって、放置リスクの現れ方は変わります。次の一覧は、注意すべき典型類型をまとめたものです。故人の属性と相続人の状況を照らし合わせ、優先して確認する情報を読み取ってください。

高齢者

利用が少なくても契約が残る

LINE、メール、Google、Apple、通販、動画配信、電子マネー、クレジットカードのサブスクが残り得ます。手がかりが少ないため見つけにくい点がリスクです。

若年者

交友と決済が広がりやすい

友人関係、学校、アルバイト、交際、写真、DM、ゲーム、サブスク、投げ銭、暗号資産、電子決済が含まれることがあります。

クリエイター

収益と著作権に直結

YouTube、Instagram、TikTok、X、note、ブログ、FANBOX、BOOTH、Kindle、音楽配信、写真販売などの収益、著作権、ファン対応に関係します。

会社代表者、個人事業主

顧客対応と信用に影響

会社公式SNS、店舗アカウント、広告、問い合わせDM、予約、顧客名簿、決済、オンラインショップ、採用アカウントが残る可能性があります。

相続人間の争い

証拠隠滅疑惑が生じやすい

削除や投稿削除を急がず、保全範囲、閲覧権限、提出資料、第三者情報のマスキングを検討します。

未成年者や後見利用者

代理権と利益相反に注意

特別代理人や家庭裁判所手続が必要になることがあります。家族だから操作してよいとは単純にいえません。

故人が事業者だった場合、SNS整理は思い出管理ではなく、事業承継、会社法務、税務、顧客保護、個人情報保護、知的財産管理の問題です。顧客からの問い合わせ、予約や注文、広告配信、顧客情報、後継者の管理権限を確認します。

Section 10

故人のSNSアカウント放置を避ける実務チェックリスト

見つける、乗っ取りを疑う、保存する、申請書類を準備する、生前対策を行う順に確認します。

実務チェックは、探す、疑う、保存する、申請する、生前に備えるという順番で進めると漏れを減らせます。次の一覧は、各段階で確認する対象をまとめたものです。段階ごとに、未確認の項目を残さないように読み進めます。

1

故人SNSを見つける

スマホのアプリ一覧、ブラウザ履歴、メール通知、カード明細、銀行明細、パスワード管理アプリ、エンディングノート、名刺、プロフィール、友人や取引先への聞き取りを確認します。

発見
2

乗っ取り疑いを確認

死亡後の投稿、友人へのDM、投資や香典名目の投稿、プロフィール変更、過去投稿の大量削除、ログイン通知、不審請求を確認します。

不正注意
3

削除前に保存

アカウントURL、ユーザー名、プロフィール、主要投稿、写真、動画、フォロワー数、コメント、収益化、広告、ショップ、課金情報、取得日時を保存します。

保存
4

申請書類を準備

故人の氏名、ユーザー名、死亡の事実を示す書類、申請者本人確認、関係性資料、遺言執行者や代理人資料、委任状、受付記録を整理します。

申請
5

生前対策につなげる

SNS、メール、クラウド、サブスク、決済、ネット銀行、証券、暗号資産の一覧、削除希望、追悼化希望、管理者、二要素認証、事業用SNSの権限を整理します。

終活

生前対策では、Facebookの追悼アカウント管理人、Googleのアカウント無効化管理ツール、Appleのレガシーコンタクトなど、サービスごとの制度を活用します。パスワードは平文で広く共有せず、安全な方法で管理します。

Section 11

故人のSNSアカウント放置に関するよくある誤解

一般的な考え方として整理し、個別の対応は事情に応じて判断します。

家族なら故人のSNSにログインしてよいですか

一般的には、家族であっても当然に自由ログインできるとは限りません。規約上の本人限定利用、第三者情報、相続人間の合意、不正アクセス禁止法、証拠保全の問題があります。具体的な対応は、公式手続、相続人間の合意、弁護士等の専門家への相談を踏まえて判断する必要があります。

削除すればすべて解決しますか

一般的には、削除は強い対策ですが、証拠、財産情報、写真、著作物、収益情報も失われる可能性があります。ただし、乗っ取りや詐欺など被害防止を優先する場面もあります。具体的には、削除前の保存、相続人間の合意、必要資料の確認を行う必要があります。

放置すれば思い出は残りますか

一般的には、放置しても永続的に残るとは限りません。非アクティブ削除、アカウント停止、乗っ取り、第三者による通報、サービス終了、規約変更、電話番号解約などで消える可能性があります。思い出として残す場合も、追悼化や別途保存を検討する必要があります。

追悼化すれば遺族が中身を見られますか

一般的には、追悼化はアカウントを安全に残す制度であり、遺族へログイン情報やDMを開示する制度とは限りません。サービスごとに管理人の権限や閲覧範囲は異なります。具体的な範囲は、各プラットフォームの公式案内を確認する必要があります。

SNSは相続財産ではないから調べなくてよいですか

一般的には、アカウント利用資格が相続できない場合でも、アカウント内や連携先に相続財産、債務、収益、証拠がある可能性があります。調査対象から外すと財産把握や税務申告に影響することがあります。具体的な調査範囲は、財産状況や相続人間の関係に応じて専門家へ相談する必要があります。

Section 12

故人のSNSアカウントを放置するとどんなリスクがあるかのまとめ

放置、追悼化、削除を感情だけで決めず、権限、規約、セキュリティ、財産調査を総合します。

故人のSNSアカウントを放置するとどんなリスクがあるかを一言でまとめると、本人が管理できなくなったデジタル人格が、相続、犯罪、プライバシー、証拠、財産、感情的対立の交差点に残り続けるリスクです。

最後の一覧は、実務上守りたい原則をまとめたものです。各項目は、放置か削除かをすぐ決めるためではなく、判断材料を取りこぼさないために使います。

原則 1

情報資産として扱う

故人SNSを、財産調査、証拠保全、プライバシー保護の対象として扱います。

原則 2

勝手な操作を避ける

ログインや削除を急がず、公式手続、規約、相続人間の合意を確認します。

原則 3

記録と合意を残す

誰が、いつ、何を保存し、どの窓口へ連絡したかを記録します。

原則 4

専門家へつなぐ

乗っ取り、詐欺、課金、事業、税務、証拠が絡む場合は早期に相談します。

原則 5

生前対策を行う

残すもの、消すもの、任せる人、アカウント一覧、二要素認証を整理します。

結論故人のSNSは思い出であると同時に、相続実務上の情報資産です。残すか消すかを感情だけで決めず、法的権限、規約、セキュリティ、財産調査、遺族の安全を総合して判断します。
Reference

この記事の参考資料

公的機関、プラットフォーム公式情報、中立的な制度資料を中心に整理しています。

法令・公的資料

  • e-Gov法令検索「民法」第896条
  • e-Gov法令検索「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」
  • 個人情報保護委員会「死者の情報と個人情報保護法の扱い」
  • 警察庁「フィッシング対策」
  • 国民生活センター「デジタル終活に関する注意喚起」
  • 国税庁「相続税の申告と納税」
  • 裁判所「遺産分割調停」
  • 法務省「相続登記の申請義務化について」
  • 公益社団法人著作権情報センター「著作者の権利に関する解説」

プラットフォーム公式情報

  • Meta Transparency Center「Memorialization」
  • Facebookヘルプセンター「追悼アカウント管理人について」
  • Instagramヘルプセンター「亡くなった方のプロフィール報告」
  • Instagramヘルプセンター「追悼プロフィールについて」
  • Xヘルプセンター「亡くなられたユーザーのアカウントについての連絡方法」
  • Googleアカウントヘルプ「死亡したユーザーのアカウントに関するリクエスト」
  • Googleアカウントヘルプ「アカウント無効化管理ツール」
  • Apple Support「故人のApple Accountへのアクセスまたは削除」
  • Apple Support「レガシーコンタクトの追加方法」
  • LINEセーフティセンター「アカウントを安全に保つために」
  • LINEヤフー共通利用規約