令和7年10月1日施行後の手数料体系を前提に、受け取る人ごとの目的価額、遺言加算、交付手数料、出張作成費用まで順に整理します。
令和7年10月1日施行後の手数料体系を前提に、受け取る人ごとの目的価額、遺言加算、交付手数料、出張作成費用まで順に整理します。
財産総額ではなく、財産を受け取る人ごとに計算します。
公正証書遺言の費用は、財産総額に一律の割合を掛けて計算するものではありません。遺言で財産を受け取る相続人や受遺者ごとに目的の価額を分け、各人について手数料表を当てはめ、さらに遺言加算、正本または謄本に相当するものの交付手数料、原本を紙に出力した場合の枚数加算、出張作成の費用などを加えます。
次の一覧は、公証役場に支払う概算額を構成する項目を順番に並べたものです。上から下へ足し上げる構造を理解すると、見積りでどの項目が増減しているのかを読み取れます。
相続人・受遺者ごとに目的価額を出し、手数料表に当てはめます。
目的価額合計が1億円以下なら遺言加算13,000円を確認します。
電子データ、書面交付、原本紙出力の枚数を見ます。
病床執務加算、日当、交通費、証人謝金等を別に確認します。
この記事で扱う中心は、公証役場に支払う法定の公証人手数料です。弁護士、司法書士、税理士、行政書士、信託銀行等に依頼する報酬、戸籍や登記事項証明書の取得実費、証人謝金は別費用として見込む必要があります。
全国一律の法定費用ですが、内容により総額は変わります。
公正証書遺言とは、遺言者が公証人に遺言内容を伝え、公証人が法定方式に従って作成する遺言です。民法上は、証人2人以上の立会い、遺言趣旨の口授、公証人による筆記、読み聞かせまたは閲覧、承認、署名押印等の方式が定められています。現在は、公正証書作成手続のデジタル化により、電子データによる作成、保存、交付の制度も整備されています。
次の比較表は、総支払額を変動させる要素を整理したものです。同じ内容、同じ財産価額、同じ交付方法であれば基本的な考え方は全国共通ですが、受益者数、交付方法、出張の有無で金額が変わる点を読み取ってください。
| 変動要素 | 内容 |
|---|---|
| 財産を受け取る人の数 | 1人に全部渡す場合と複数人に分ける場合で基本手数料が変わります。 |
| 各受益者の財産額 | 手数料表は各受益者ごとの目的価額に当てはめます。 |
| 目的価額合計が1億円以下か | 1通の遺言公正証書の目的価額合計が1億円以下なら遺言加算があります。 |
| 祭祀主宰者指定など | 財産移転とは別個の法律行為として扱われる場合があります。 |
| 交付方法と枚数 | 電子データか書面か、原本を紙に出すかで手数料が変わります。 |
| 出張作成の有無 | 病床執務加算、日当、交通費が問題になります。 |
| 証人の手配 | 公証役場紹介の証人を利用する場合、謝金等が別に発生し得ます。 |
令和7年10月1日施行後の手数料体系を前提にします。
公正証書遺言では、原則として各相続人・各受遺者が受け取る利益の総額を目的の価額として、法律行為に関する公正証書作成の基本手数料表を当てはめます。高額区分では、超過額5,000万円までごとに加算するため、端数も1単位として扱う点に注意します。
次の手数料表は、目的の価額ごとの基本手数料を一覧にしたものです。左列で各人が受け取る価額の範囲を探し、右列の金額をその人の基本手数料として読み取ります。
| 目的の価額 | 基本手数料 |
|---|---|
| 50万円以下 | 3,000円 |
| 50万円を超え100万円以下 | 5,000円 |
| 100万円を超え200万円以下 | 7,000円 |
| 200万円を超え500万円以下 | 13,000円 |
| 500万円を超え1,000万円以下 | 20,000円 |
| 1,000万円を超え3,000万円以下 | 26,000円 |
| 3,000万円を超え5,000万円以下 | 33,000円 |
| 5,000万円を超え1億円以下 | 49,000円 |
| 1億円を超え3億円以下 | 49,000円に、超過額5,000万円までごとに15,000円を加算 |
| 3億円を超え10億円以下 | 109,000円に、超過額5,000万円までごとに13,000円を加算 |
| 10億円を超える場合 | 291,000円に、超過額5,000万円までごとに9,000円を加算 |
| 算定不能 | 13,000円 |
同じ総額でも、分け方によって基本手数料が変わります。
最も誤解されやすい点は、財産総額だけを見ればよいわけではないことです。たとえば財産総額が1億円でも、妻1人にすべて相続させる場合と、妻と長男に分ける場合では、各受益者ごとに手数料表を当てはめるため、基本手数料の合計が変わります。
次の比較表は、総額1億円の財産を1人に渡す場合と2人に分ける場合を並べたものです。総額欄が同じでも、受け取る人ごとの目的価額が違うため、右列の基本手数料合計が変わることを読み取ってください。
| 遺言内容 | 基本手数料の考え方 | 基本手数料合計 |
|---|---|---|
| 妻1人に1億円を相続させる | 妻の目的価額1億円 | 49,000円 |
| 妻に6,000万円、長男に4,000万円 | 妻49,000円、長男33,000円 | 82,000円 |
次の一覧は、受け取る人を確定して同じ人の財産を合算する考え方を示しています。人ごとのまとまりで計算するため、同じ長男が預金、不動産持分、株式を受け取るなら、それぞれを合算した3,000万円を手数料表に当てはめることを読み取ってください。
配偶者、子、親、兄弟姉妹、甥姪、内縁の配偶者、友人、法人、公益団体など、遺言で財産を受ける人を洗い出します。
A銀行預金800万円、自宅持分1,700万円、上場株式500万円なら、長男の目的価額は3,000万円です。
妻4,800万円は33,000円、長男2,500万円は26,000円、長女700万円は20,000円というように計算します。
基本手数料に加える項目を分けて確認します。
1通の遺言公正証書における目的価額の合計額が1億円までの場合は、遺言加算13,000円を加えます。これは各受益者ごとではなく、1通の遺言公正証書について1回だけ加算するものです。目的価額合計が1億円を超える場合、遺言加算は原則として加算しません。
次の比較表は、基本手数料に追加される代表的な項目を整理したものです。項目ごとに基準が違うため、遺言加算、電子データ交付、書面交付、原本紙出力を別々に読み取ってください。
| 項目 | 手数料の考え方 |
|---|---|
| 遺言加算 | 目的価額合計が1億円以下なら、1通につき13,000円を加算 |
| 正本相当の電子データ | 1通2,500円 |
| 謄本相当の電子データ | 1通2,500円 |
| 正本相当の書面 | 1枚300円 × 枚数 |
| 謄本相当の書面 | 1枚300円 × 枚数 |
| 原本紙出力の枚数加算 | 原本を紙に出力した枚数が3枚を超えるとき、超える1枚あたり300円 |
電子データで正本相当1通と謄本相当1通を受け取る場合、交付手数料は合計5,000円です。書面で4枚の正本相当書面と4枚の謄本相当書面を受け取る場合は、4枚 × 300円 + 4枚 × 300円で2,400円になります。
病院、自宅、施設で作る場合は追加費用を見込みます。
高齢、病気、入院、施設入所などにより遺言者が公証役場に行けない場合、公証人が病院、自宅、老人ホーム、介護施設等へ出張して公正証書遺言を作成することがあります。この場合、目的価額による基本手数料部分に50パーセント加算されることがあり、日当や交通費も加わります。
次の判断の流れは、出張作成費用を概算する順番を表します。上から順に足し上げますが、病床執務加算は遺言加算まで含めた総額ではなく、目的価額による基本手数料部分を基準に考える点を読み取ってください。
各受益者ごとの基本手数料を合算します。
該当する場合、基本手数料部分に50パーセントを加えます。
目的価額合計が1億円以下なら13,000円を加えます。
日当は4時間以内10,000円、1日20,000円が目安として示されています。交通費は実費です。
次の比較表は、妻6,000万円、長男4,000万円の例を病院で作成する場合の概算を示しています。病床執務加算の対象になる金額、遺言加算、日当、交通費を分けて読み取ってください。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 妻分基本手数料 | 49,000円 |
| 長男分基本手数料 | 33,000円 |
| 基本手数料合計 | 82,000円 |
| 病床執務加算がある場合の50パーセント | 41,000円 |
| 遺言加算 | 13,000円 |
| ここまでの小計 | 136,000円 |
| 日当 | 10,000円または20,000円 |
| 交通費 | 実費 |
| 正本・謄本等交付手数料 | 交付方法により異なる |
資料集めから交付方法の確認まで、順番に進めます。
公証人手数料の計算では、まず誰が財産を受け取るかを確定し、次に各人が受け取る財産価額を集計します。不動産は登記事項証明書、固定資産評価証明書、納税通知書の課税明細、預貯金は通帳や残高メモ、株式は残高報告書などで把握します。
次の一覧は、計算の実務手順を、準備から概算までの順番で整理したものです。各段階で何を決めるかが違うため、受益者、財産価額、手数料表、加算項目を分けて読み取ってください。
相続人、受遺者、信託関係者などを列挙します。
受益者不動産、預貯金、株式、貸付金、動産、生命保険を資料で確認します。
評価同一受益者が複数財産を受け取る場合は合算して目的価額を出します。
合算各人ごとの目的価額を表に当てはめ、基本手数料を合計します。
基本遺言加算、交付手数料、枚数加算、出張費用を足します。
加算次の比較表は、財産の種類ごとに確認資料と注意点をまとめたものです。資料欄は手数料計算に必要な価額把握、注意点欄は遺言文案や相続開始後の実行可能性に関わる読み方を示します。
| 財産の種類 | 確認資料の例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 現金 | 概算メモ、保管場所メモ | 手元現金は把握漏れが起きやすい |
| 預貯金 | 通帳、残高メモ、金融機関名と支店名 | 個別記載か包括記載かで文案が変わります |
| 不動産 | 登記事項証明書、固定資産評価証明書、納税通知書課税明細 | 所在、地番、家屋番号、共有持分の特定が重要です |
| 上場株式・投資信託 | 証券会社の残高報告書、銘柄一覧 | 価格変動があるため基準時点を確認します |
| 非上場株式 | 株主名簿、決算書、税務評価資料 | 会社支配権、事業承継、相続税評価が絡みます |
| 貸付金・債権 | 契約書、返済表、債務者情報 | 回収可能性を別途検討します |
| 生命保険 | 保険証券、受取人欄 | 死亡保険金が相続財産かどうかは契約内容によります |
1人に渡す場合、複数人に渡す場合、高額財産、祭祀指定、出張作成を比較します。
具体例を見ると、受益者ごとの計算、遺言加算の有無、高額区分の端数処理が理解しやすくなります。次の比較表は、代表的な七つの例を並べています。目的価額、基本手数料、遺言加算、追加項目のどこで差が出るかを読み取ってください。
| 例 | 主な計算 | 目安 |
|---|---|---|
| 2,000万円を長男1人に相続 | 基本26,000円 + 遺言加算13,000円 + 電子データ交付5,000円 | 44,000円 |
| 妻6,000万円、長男4,000万円 | 妻49,000円 + 長男33,000円 + 遺言加算13,000円 | 95,000円 |
| 妻1人に1億2,000万円 | 49,000円 + 15,000円 × 1単位、遺言加算なし | 64,000円 |
| 妻6,000万円、長男6,000万円 | 49,000円 + 49,000円、遺言加算なし | 98,000円 |
| 4億円を1人に遺贈 | 109,000円 + 13,000円 × 2単位 | 135,000円 |
| 祭祀主宰者を指定 | 長男分26,000円 + 遺言加算13,000円 + 祭祀主宰者指定13,000円 | 52,000円 |
| 病院で出張作成 | 基本82,000円 + 病床執務加算41,000円 + 遺言加算13,000円 | 136,000円に日当・交通費等 |
次の重要ポイントは、1億円前後で遺言加算と高額区分がどう動くかを強調したものです。総額が同じでも、1人に渡すか複数人に分けるかで基本手数料が変わり、目的価額合計が1億円を超えると遺言加算の扱いも変わることを読み取ってください。
各人の目的価額が1億円を超えると高額区分の加算計算に入ります。一方、1通の遺言公正証書の目的価額合計が1億円以下なら遺言加算13,000円が加わります。個人別の価額と全体合計を分けて確認します。
計算欄と資料欄を分けて準備すると、公証役場との打合せが進みます。
見積もりでは、財産を受け取る人、財産内容、価額、同一人内の合算額、手数料表による基本手数料を記録します。次の表は空欄に記入するための形式です。左から右へ入力することで、人ごとの目的価額と基本手数料が見えるようになります。
| No. | 財産を受け取る人 | 財産の内容 | 価額 | 同一人内合算 | 基本手数料 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 円 | 円 | 円 | ||
| 2 | 円 | 円 | 円 | ||
| 3 | 円 | 円 | 円 | ||
| 4 | 円 | 円 | 円 | ||
| 5 | 円 | 円 | 円 |
次の確認表は、基本手数料を出した後に足し上げる項目を整理するためのものです。合計概算を出すには、遺言加算、別手数料、枚数加算、交付手数料、出張関連費用をそれぞれ別欄で読み取ります。
| 確認項目 | 記入欄 |
|---|---|
| 各人ごとの基本手数料合計 | 円 |
| 目的価額合計 | 円 |
| 目的価額合計が1億円以下か | はい / いいえ |
| 遺言加算 | 13,000円 / 0円 |
| 祭祀主宰者指定などの別手数料 | 円 |
| 原本紙出力の枚数加算 | 円 |
| 正本相当、謄本相当の交付手数料 | 円 |
| 出張作成の病床執務加算 | 円 |
| 日当 | 円 |
| 交通費 | 円 |
| 合計概算 | 円 |
次の資料一覧は、公正証書遺言を作る前に準備する代表的なものです。用途欄は、相続人確認、受遺者確認、財産特定、手数料計算、遺言執行のどこに使うかを示しているため、手元資料の不足を読み取る目安になります。
| 資料 | 用途 |
|---|---|
| 遺言者本人の本人確認資料 | 印鑑登録証明書、運転免許証、旅券、マイナンバーカード等 |
| 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本、除籍謄本 | 相続人の確認 |
| 受遺者の住民票、住所が分かる資料 | 相続人以外に遺贈する場合 |
| 法人受遺者の登記事項証明書等 | 法人へ遺贈する場合 |
| 不動産の登記事項証明書 | 不動産の特定 |
| 固定資産評価証明書または納税通知書課税明細 | 不動産価額の把握 |
| 預貯金通帳またはコピー | 口座特定、概算額把握 |
| 証人予定者の氏名、住所、生年月日等 | 証人を自分で用意する場合 |
| 遺言執行者候補者の特定資料 | 遺言執行者を指定する場合 |
| 財産一覧表と遺言案メモ | 手数料計算、遺留分、税務検討に有用 |
安さだけで文案を削ると、相続開始後の問題が残ります。
公正証書遺言の作成費用は、財産額や受益者数、出張の有無によって数万円から十数万円、場合によってはそれ以上になります。しかし、相続紛争の弁護士費用、調停や訴訟の時間、家族関係の悪化、不動産売却の遅延、相続税申告の混乱を考えると、紛争予防のための制度利用費用として見る必要があります。
次の一覧は、費用の安さだけでなく文案の正確性と専門家連携を優先すべき場面を整理したものです。状況欄に当てはまるほど、右欄のリスクが相続開始後に現れやすいことを読み取ってください。
一部の相続人に多く渡す場合、遺留分侵害額請求や感情的対立が生じやすくなります。
前婚の子、認知した子、養子、事実婚、同性パートナー、内縁関係があると、通知や遺贈設計が重要です。
障害のある子がいる場合、福祉、成年後見、信託、生活費管理を併せて考えます。
株式集中、納税資金、経営権維持、共有化、売却困難、評価争いが問題になります。
準拠法、現地手続、税務、遺言能力、診断書、作成時記録の確認が必要になります。
遺言無効訴訟、使い込み主張、遺留分紛争を見据えた設計が重要です。
次の比較表は、専門職ごとの主な視点を示します。公証人手数料の最終算定は公証役場が行いますが、文案の妥当性や相続開始後の実行可能性は複数の専門領域にまたがるため、必要な確認先を読み取ってください。
| 専門職 | 主な視点 |
|---|---|
| 弁護士 | 遺留分、相続人間紛争、遺言能力、使い込み疑い、遺言無効リスク、訴訟リスク |
| 司法書士 | 不動産の特定、相続登記、名義変更、戸籍収集、登記実務との整合性 |
| 税理士 | 相続税申告、基礎控除、配偶者税額軽減、小規模宅地等の特例、納税資金 |
| 行政書士 | 紛争性のない遺言作成支援、書類整理、相続関係説明図 |
| 公証人 | 遺言方式、本人確認、遺言能力確認、文案の公正証書化、手数料算定 |
| 不動産鑑定士・土地家屋調査士 | 不動産価値、境界、分筆、表示登記、未登記建物の確認 |
| FP・社会保険労務士等 | 老後資金、保険、家計、遺族年金など周辺手続 |
不動産を相続させる遺言では、登記事項証明書の所在、地番、家屋番号、地目、地積、床面積、共有持分を正確に確認します。固定資産評価額は、公証人手数料の概算資料として使われることがありますが、相続税評価額や市場価格と一致するとは限りません。遺留分や遺産分割紛争の予防を重視する場合は、税理士や不動産鑑定士の視点も必要です。
相続登記は令和6年4月1日から義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があります。正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料の対象となるため、不動産を含む公正証書遺言では、遺言執行時の登記まで見据えて司法書士に確認することが重要です。
預貯金は、金融機関名、支店名、預金種別、口座番号、残高を確認します。口座統廃合、支店名変更、解約、預け替えに備えるには、個別口座の記載と包括的な記載のバランスを検討します。上場株式や投資信託は価格変動があり、非上場株式は会社支配権、議決権分散、相続税評価、事業承継が絡みます。生命保険、解約返戻金、受取人変更、借入金、保証債務、担保付き不動産がある場合も、手数料計算だけでなく遺言内容の実行可能性を確認します。
一般的な制度説明として整理し、個別の見積りは公証役場で確認します。
一般的には、公証役場での遺言相談は無料と案内されています。ただし、外部専門家に相談する場合は、各専門家の相談料や報酬体系によります。具体的な費用は相談先ごとに確認する必要があります。
一般的には、公正証書遺言については家庭裁判所の検認規定が適用されません。ただし、自筆証書遺言や秘密証書遺言など他の方式では扱いが異なるため、遺言の種類を確認する必要があります。
一般的には、手数料だけを理由に承継設計を変えるのは適切ではありません。遺留分、代償金の支払能力、家族関係、不動産共有の回避、税務上の有利不利によって結論が変わる可能性があります。
一般的には、作成時に納付した公正証書作成手数料が、財産額の変動だけで自動的に追加徴収されるわけではありません。ただし、遺言を変更、撤回、作り直す場合は、新たな公正証書作成手数料が必要になります。
一般的には、推定相続人、受遺者、それぞれの配偶者や直系血族などの利害関係人は証人になれません。証人欠格者が関与すると有効性に重大な問題が生じ得るため、公証役場に紹介を相談できる場合があります。
一般的には、公正証書遺言を作ること自体で相続税が自動的に安くなるわけではありません。ただし、財産の承継先により配偶者税額軽減、小規模宅地等の特例、納税資金、二次相続の税負担に影響することがあります。税務効果は税理士による試算が必要です。
人ごとの基本手数料に、必要な加算と実費を足します。
公正証書遺言の作成にかかる公証人手数料は、財産を受け取る相続人・受遺者を確定し、各人が受け取る財産価額を合算し、各人ごとの目的価額を手数料表に当てはめ、基本手数料を合算して計算します。そのうえで、目的価額合計が1億円以下なら遺言加算13,000円を加え、祭祀主宰者指定など別個の法律行為、原本紙出力の枚数加算、正本・謄本相当の交付手数料、出張作成費用、証人謝金や資料取得費を確認します。
次の一覧は、最後に確認する計算順序をまとめたものです。番号順に処理すれば、基本手数料、加算、実費を混同せず、見積りの構造を読み取ることができます。
財産を受け取る人を確定し、各人の財産価額を合算し、手数料表に当てはめます。
各人の基本手数料を合計し、遺言加算、祭祀主宰者指定などの別手数料を確認します。
枚数加算、正本・謄本相当の交付、出張費用、証人謝金、資料取得費、専門家報酬を見込みます。
公証人手数料は、相続トラブルを予防するための制度利用費用です。正確な計算と同時に、遺言内容そのものが相続開始後に機能するかを確認することが重要です。
公証実務、法令、公的情報を中心に整理しています。