2σ Guide

プレスリリース初報に
書くべき項目

事故、不祥事、個人情報漏えい、製品回収、食品リコール、システム障害などで最初に公表する第1報を、企業法務・危機管理・広報の観点から整理します。

18初報の基本項目
3文冒頭で伝える核心
0〜24h初動整理の目安
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プレスリリース初報に 書くべき項目

事故、不祥事、漏えい、障害、リコールなどで最初に出す第1報を、危機対応の公的記録として整理します。

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プレスリリース初報に 書くべき項目
事故、不祥事、漏えい、障害、リコールなどで最初に出す第1報を、危機対応の公的記録として整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • プレスリリース初報に 書くべき項目
  • 事故、不祥事、漏えい、障害、リコールなどで最初に出す第1報を、危機対応の公的記録として整理します。

POINT 1

  • プレスリリース初報に書くべき項目の全体像
  • 事故、不祥事、漏えい、障害、リコールなどで最初に出す第1報を、危機対応の公的記録として整理します。
  • 危険回避
  • 事実と不明点の分離
  • 初動措置の説明

POINT 2

  • プレスリリース初報とは何か ― 続報・最終報告との違い
  • 初報は最終結論ではなく、現時点の確認事実、影響、読者行動、会社対応、更新予定を示す説明です。
  • 初報、続報、最終報告は目的が異なります。
  • 初報の行では、原因や責任を断定するよりも、危険回避と混乱防止を優先することを読み取れます。
  • 広報文であると同時に、法務文書としての正確さも必要です。

POINT 3

  • プレスリリース初報の法務原則 ― 事実・推測・証拠を分ける
  • 速さと正確さを対立させず、確定事実を早く出し、不確定部分を明示します。
  • 初報で最も重要なのは、事実認定の確度を分けることです。
  • 利害関係者によって必要情報は異なります。

POINT 4

  • 事案類型別に見るプレスリリース初報の追加項目
  • 上場会社、個人情報、製品事故、食品リコール、サイバー障害、表示ミスでは重点が変わります。
  • 事案類型ごとに、初報で優先すべき追加情報は変わります。
  • 各項目から、読者が自分の該当性と取るべき行動を判断できる情報を先に置くことを読み取ってください。
  • TDnet開示、自社サイト掲載、報道発表、SNS投稿の順序を確認します。

POINT 5

  • プレスリリース初報を出す前の意思決定プロセス
  • 1. 事案認識と初動統制:事実メモ、証拠保全、対策本部設置、対外発言停止を行います。
  • 2. 重大性判断:人命、個人情報、適時開示、行政報告、業務継続への影響を確認します。
  • 3. 初報骨子作成:対象範囲、読者行動、暫定措置、窓口、次回更新方針をまとめます。
  • 4. レビューと公表準備:法務、広報、IR、経営承認、FAQ、問い合わせ体制を整えます。
  • 5. 続報運用:新事実、対象範囲修正、補償、再発防止策を反映します。

POINT 6

  • プレスリリース初報の具体的な書き方
  • 表題、謝罪、事案概要、対象範囲、読者行動、原因、行政報告、問い合わせ先、更新予定を整えます。
  • 表題は、検索結果、SNS、報道見出し、社内転送で最も読まれます。
  • 読者が取るべき行動は、事案類型により異なります。

POINT 7

  • プレスリリース初報で書いてはいけないこと
  • 根拠のない断定
  • 個人を特定し得る情報
  • 社内不祥事、ハラスメント、労務問題、内部通報、事故、医療情報、未成年者、犯罪被害では、必要最小限の開示にとどめます。

POINT 8

  • プレスリリース初報のひな形と事実認定表
  • 1. 第1報の表題と冒頭文:事案の可能性、迷惑や不便への謝意、現時点で判明している範囲を示します。
  • 2. 事案の概要:発覚日時、対象、内容、現在の状況を箇条書きで示します。
  • 3. 対象範囲と読者へのお願い:対象期間、対象外、調査中の事項、読者が取るべき行動を示します。
  • 4. 会社の対応状況:停止、隔離、回収、外部専門家、行政報告、問い合わせ窓口を示します。
  • 5. 原因・再発防止・今後の予定:原因が未確定なら調査中とし、続報の目安と安全上必要な即時公表方針を示します。

まとめ

  • プレスリリース初報に 書くべき項目
  • プレスリリース初報に書くべき項目の全体像:事故、不祥事、漏えい、障害、リコールなどで最初に出す第1報を、危機対応の公的記録として整理します。
  • プレスリリース初報とは何か ― 続報・最終報告との違い:初報は最終結論ではなく、現時点の確認事実、影響、読者行動、会社対応、更新予定を示す説明です。
  • プレスリリース初報の法務原則 ― 事実・推測・証拠を分ける:速さと正確さを対立させず、確定事実を早く出し、不確定部分を明示します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

プレスリリース初報に書くべき項目の全体像

事故、不祥事、漏えい、障害、リコールなどで最初に出す第1報を、危機対応の公的記録として整理します。

企業が重大な事案を認識したとき、初報は単なる謝罪文ではありません。顧客、取引先、株主、従業員、行政機関、報道機関、地域社会に対し、何が起き、何が分かっており、何がまだ分かっていないのかを示す文書です。

次の一覧は、初報が果たすべき五つの機能を整理したものです。これは、読者の安全確保と会社の説明責任を両立するために重要です。各項目から、危険回避、事実整理、初動措置、制度対応、続報管理が一体で必要になることを読み取れます。

機能1

危険回避

読者が直ちに避けるべき危険、控えるべき行動、確認すべき事項を示します。

機能2

事実と不明点の分離

確認済みの事実、可能性が高い事項、調査中の事項、否定できないリスクを分けます。

機能3

初動措置の説明

停止、隔離、回収、行政報告、外部専門家への依頼など、会社が直ちに講じた措置を示します。

機能4

制度対応との整合

適時開示、行政報告、本人通知、製品安全、食品リコールなどとの関係を確認します。

機能5

更新方針の提示

次にいつ、どのような情報を出すのかを示し、不確実性を管理します。

重要な結論 ― 初報は、早い謝罪ではなく、被害拡大を防ぐための設計図です。確定している事実を速やかに出し、不確定部分は不確定であると明示する姿勢が重要です。
Section 01

プレスリリース初報とは何か ― 続報・最終報告との違い

初報は最終結論ではなく、現時点の確認事実、影響、読者行動、会社対応、更新予定を示す説明です。

プレスリリースは、企業が報道機関、顧客、取引先、投資家、従業員その他の利害関係者に向けて、自社の事実認識、決定、方針、注意喚起、謝罪、再発防止策などを公表する文書です。現在は自社ウェブサイト、SNS、メール、IRサイト、TDnet、リコール情報サイト、本人通知文、FAQなどと一体で使われます。

初報、続報、最終報告は目的が異なります。この比較表は、各文書で何を達成するのかを確認するために重要です。初報の行では、原因や責任を断定するよりも、危険回避と混乱防止を優先することを読み取れます。

区分主な目的主な内容危険な書き方
初報危険回避、混乱防止、事実認識の共有発生事実、影響範囲、暫定措置、問い合わせ先、次回更新原因、責任、損害額を過度に断定します
続報新事実の反映、対象範囲の修正、対応状況の共有調査結果の一部、対象者数、補償方針、行政報告状況初報との差分を説明しません
最終報告原因究明、責任整理、再発防止、信頼回復調査方法、根本原因、再発防止策、ガバナンス改善抽象的な再発防止表現だけで終えます

上場会社の適時開示、個人情報漏えい時の個人情報保護委員会報告、重大製品事故の消費者庁報告、食品リコールの届出、業法上の監督官庁報告と初報は密接につながります。広報文であると同時に、法務文書としての正確さも必要です。

Section 02

プレスリリース初報に書くべき18項目と冒頭の三文

すべてを同じ分量で書く必要はありませんが、書かない項目も社内で理由を確認します。

初報に必要な情報は18項目に整理できます。この表は、項目名、目的、実務上の注意を同時に確認するために重要です。番号順に見ると、表題から更新予定まで、読者の安全確保と会社の説明責任が一つの流れでつながっていることが分かります。

No.項目記載目的実務上の注意
1表題何の発表かを一目で示しますお詫びだけでなく事案類型を入れます
2位置づけ初報、第1報、続報予定を示します現時点で判明している範囲と明記します
3公表日時・更新日時情報の鮮度を示します後日更新時は版管理を行います
4公表主体どの法人・部門が責任をもつかを示しますグループ会社や委託先との関係に注意します
5事案概要何が起きたかを短く示します5W1Hを意識し未確認事項は断定しません
6発覚経緯いつどのように認識したかを示します通報者保護や捜査情報に注意します
7対象範囲対象商品、サービス、顧客、地域、期間を示します対象外も分かる範囲で示します
8想定影響人身、財産、個人情報、業務、投資判断への影響を示します影響なしの断定には根拠が必要です
9読者行動被害拡大を防ぎます使用中止、パスワード変更、返品方法などを具体化します
10会社措置初動対応の実施を示します停止、隔離、回収、行政報告、専門家起用などを示します
11報告状況法令・規則対応を示します報告済みと報告予定を分けます
12原因調査原因究明の進捗を示します調査主体と方法を示します
13再発防止組織的改善の意思を示します暫定策と恒久策を分けます
14救済返金、交換、補償、相談窓口を示します法的責任の承認表現に注意します
15謝罪利害関係者への姿勢を示します原因未確定でも迷惑や不安への謝意は書けます
16問い合わせ先情報集中と混乱防止を図ります専用窓口、受付時間、本人確認方法を明確にします
17次回更新不確実性を管理します判明次第だけでなく目安を示すことが有用です
18注記未確認事項、将来見通し、法的制約を示します免責目的ではなく誤解防止のために使います

冒頭三文は、長い本文の前に最低限の情報を届ける部分です。この一覧は、最初の数行で何を伝えるかを決めるために重要です。上から順に、発生事実、読者行動、会社対応を置くことで、謝罪だけで危険情報が埋もれる状態を避けられます。

一文目

何が起きたか

どのサービス、製品、店舗、部署で、いつ、どのような可能性がある事象を確認したかを短く示します。

二文目

誰に何をしてほしいか

対象となる可能性のある読者に、当面控える行動、確認事項、連絡先を示します。

三文目

会社は何をしているか

外部専門家との連携、影響範囲の調査、被害拡大防止、関係機関への報告などを示します。

Section 04

事案類型別に見るプレスリリース初報の追加項目

上場会社、個人情報、製品事故、食品リコール、サイバー障害、表示ミスでは重点が変わります。

事案類型ごとに、初報で優先すべき追加情報は変わります。この一覧は、汎用18項目に何を足すかを判断するために重要です。各項目から、読者が自分の該当性と取るべき行動を判断できる情報を先に置くことを読み取ってください。

01

上場会社の重要事実・適時開示

TDnet開示、自社サイト掲載、報道発表、SNS投稿の順序を確認します。業績影響が未定の場合は、その理由と算定予定を示します。

投資判断開示順序
02

個人情報漏えい・プライバシー侵害

速報は発覚日から概ね3〜5日以内、確報は原則30日以内、不正目的のおそれがある場合は60日以内という期限も意識します。

PPC報告本人通知
03

製品事故・リコール

重大製品事故では、知った日から10日以内の消費者庁報告が問題になります。製品名、型番、ロット、写真、使用中止、回収方法を具体化します。

安全指示回収方法
04

食品リコール・食品表示ミス

商品名、期限表示、アレルゲン、販売地域、喫食中止、返金方法を優先します。

健康被害返品返金
05

サイバーインシデント・システム障害

侵害経路や未修正の設定不備など攻撃者に有用な技術情報は過度に公表しません。停止範囲、代替手続、復旧見込みを示します。

復旧状況不審連絡
06

広告表示・景品表示法リスク

どの媒体のどの表示が誤っていたか、正しい内容、掲載期間、対象顧客、返金や差額調整の扱いを示します。

訂正内容顧客対応

個人情報漏えいでは、行政報告と本人通知の項目が初報と重なります。この表は、公表用文書で何を確認すべきかを整理するために重要です。概要、対象情報、人数、二次被害、本人対応、報告状況の順に抜け漏れを確認できます。

項目記載の観点
漏えい等の概要発生日、発覚日、発見経緯、漏えい・滅失・毀損・不正取得の別
対象情報の項目氏名、住所、メールアドレス、電話番号、購買履歴、健康情報、カード情報等
対象人数確定人数、最大可能性、調査中の別
二次被害のおそれフィッシング、なりすまし、不正決済、迷惑メール等
本人にお願いする行動不審メールへの注意、パスワード変更、カード明細確認等
本人通知の方法メール、郵送、アプリ通知、個別連絡、代替措置
公表の理由二次被害防止、類似事案防止、対象者への連絡補完
委員会・所管省庁への報告報告済み、報告予定、権限委任先の有無
Section 05

プレスリリース初報を出す前の意思決定プロセス

広報部だけで作るのではなく、法務、IR、個人情報、品質保証、情報システム、経営が接続します。

初報は危機管理文書、法務文書、顧客対応文書、IR文書、行政対応文書でもあります。この表は、どの役割が何を確認するかを整理するために重要です。右列の確認事項が初報本文や社内承認に反映されているかを見ます。

役割主な確認事項
経営者・危機対策本部公表方針、優先順位、資源投入、責任あるメッセージ
法務・企業内弁護士法令違反、契約責任、訴訟リスク、表現の適法性
外部専門家客観的レビュー、当局対応、第三者調査、訴訟戦略
広報読者に伝わる構成、報道対応、Q&A、会見設計
IR適時開示、投資家対応、業績影響説明
コンプライアンス行為規範、内部通報、再発防止、社内処分との整合
個人情報保護担当PPC報告、本人通知、プライバシー影響
情報システム・CSIRT技術事実、ログ、復旧、攻撃情報の公表可否
品質保証・製品安全製品判別、事故原因、回収方法、安全指示
営業・カスタマーサポート顧客問い合わせ、返金・交換、現場運用
人事・労務従業員説明、懲戒、ハラスメント、労務影響
内部監査統制不備、証跡、再発防止の実効性
会計・税務担当損失見積り、引当、税務・会計影響
フォレンジック専門家デジタル証拠保全、侵害範囲、原因分析

危機発覚後の初報作成は、時系列で進めると抜け漏れを抑えやすくなります。この時系列は、作業の順番と目的を確認するために重要です。発覚直後の証拠保全から、重大性判断、骨子作成、レビュー、公表後の続報運用へ移る流れが分かります。

0〜2時間

事案認識と初動統制

事実メモ、証拠保全、対策本部設置、対外発言停止を行います。

2〜6時間

重大性判断

人命、個人情報、適時開示、行政報告、業務継続への影響を確認します。

6〜12時間

初報骨子作成

対象範囲、読者行動、暫定措置、窓口、次回更新方針をまとめます。

12〜24時間

レビューと公表準備

法務、広報、IR、経営承認、FAQ、問い合わせ体制を整えます。

24時間以降

続報運用

新事実、対象範囲修正、補償、再発防止策を反映します。

Section 06

プレスリリース初報の具体的な書き方

表題、謝罪、事案概要、対象範囲、読者行動、原因、行政報告、問い合わせ先、更新予定を整えます。

表題は、検索結果、SNS、報道見出し、社内転送で最も読まれます。この比較表は、曖昧な表題と望ましい表題の差を確認するために重要です。右列では、事案類型、対象、読者行動、版数が入っています。

避けたい表題望ましい表題
お詫び当社ECサイトへの不正アクセスの可能性に関するお知らせとお詫び(第1報)
お知らせ○○製品における発火事故発生に伴う使用中止のお願い
一部報道について食品表示ラベルのアレルゲン表示欠落に関する自主回収のお知らせ
弊社サービスに関する件当社システム障害による一部サービス停止に関するお知らせ(第1報)

読者が取るべき行動は、事案類型により異なります。この表は、何をしないか、何を確認するか、どこへ連絡するかを具体化するために重要です。左列で事案を選び、右列の行動指示が初報に入っているかを確認します。

事案読者への行動指示の例
個人情報漏えい不審メールを開かない、パスワード変更、同一パスワードの使い回し停止
クレジットカード情報カード明細確認、カード会社への連絡、不審請求の確認
製品事故使用中止、電源を抜く、子どもの手の届かない場所で保管、回収窓口へ連絡
食品リコール喫食中止、商品保管、返品、体調不良時の医療機関受診
システム障害代替手続、再ログイン、二重送信を避ける、復旧情報の確認
詐欺・なりすまし当社を装う連絡に注意、金銭振込や認証コード提供をしない
更新予定 ― 「進展があり次第」だけでなく、目安日と、目安日前でも安全確保や被害拡大防止に必要な情報が判明した場合は速やかに公表する方針を示すと、問い合わせ集中を抑えやすくなります。
Section 07

プレスリリース初報で書いてはいけないこと

根拠のない断定、個人を特定し得る情報、攻撃者に有用な技術情報、法的評価の先走りを避けます。

初報で避けるべき表現は、後日の訂正、二次被害、責任転嫁と受け取られるリスクにつながります。この注意点一覧は、公表前レビューで赤信号を見つけるために重要です。それぞれの項目から、何を伏せるべきか、どの表現を弱めるべきかを読み取ってください。

根拠のない断定

「個人情報の漏えいはありません」「健康被害のおそれはありません」「業績への影響は軽微です」といった表現は、根拠が十分でない段階では避けます。

個人を特定し得る情報

社内不祥事、ハラスメント、労務問題、内部通報、事故、医療情報、未成年者、犯罪被害では、必要最小限の開示にとどめます。

攻撃者に有用な技術情報

サイバー事案では、脆弱性の詳細、未修正の設定不備、アクセス経路、ログ保存状況などを不用意に公表しません。

法的評価の先走り

違法ではない、刑事事件ではない、行政処分の対象ではないといった評価は、調査中の段階では慎重に扱います。

責任転嫁に見える表現

委託先や一部従業員の行為に言及する場合でも、会社としての委託先管理、内部統制、監督体制の確認を示します。

Section 08

プレスリリース初報のひな形と事実認定表

汎用テンプレートは、業種、法令、被害状況、適時開示、個人情報、製品安全、契約関係に応じて修正します。

汎用ひな形は、初報の章立てを確認するために役立ちます。この手順図は、読者が知りたい順番を示すために重要です。上から順に、事案概要、対象範囲、読者へのお願い、会社対応、原因と再発防止、今後の予定、問い合わせ先へ進みます。

初報ひな形の基本構成

第1報の表題と冒頭文

事案の可能性、迷惑や不便への謝意、現時点で判明している範囲を示します。

事案の概要

発覚日時、対象、内容、現在の状況を箇条書きで示します。

対象範囲と読者へのお願い

対象期間、対象外、調査中の事項、読者が取るべき行動を示します。

会社の対応状況

停止、隔離、回収、外部専門家、行政報告、問い合わせ窓口を示します。

原因・再発防止・今後の予定

原因が未確定なら調査中とし、続報の目安と安全上必要な即時公表方針を示します。

初報作成前の事実認定表は、誤記や過剰断定を防ぐために重要です。列を左から順に読むと、書こうとしている事実、根拠資料、確認者、確度、公表可否、補足のつながりを点検できます。

記載予定事実根拠資料確認者確度公表可否備考
○月○日に異常ログを検知監視ログ、SOC報告情報システム部長時刻はJSTで統一します
顧客情報1,200件が対象の可能性DB抽出結果個人情報保護担当最大件数として記載します
カード情報は保存なし決済仕様書、委託契約経理・IT当社システムでは保存していないと表現します
原因は委託先ミス委託先速報法務不可追加調査が必要です
業績影響は軽微未算定経営企画不可算定後に判断します
Section 09

プレスリリース初報と社内統制・SEO設計

重大事案では初報の遅れや不正確さが、取締役の監督義務や内部統制の問題として評価され得ます。

取締役会、監査役、監査等委員、社外取締役へ報告すべきかは、事案の重大性で判断します。この一覧は、経営レベルに上げるべき兆候を確認するために重要です。複数に該当する場合は、危機管理規程や情報開示規程に沿った承認ルートを確認します。

人命・身体への影響

人身安全、食品安全、製品安全に関わる場合は、迅速な注意喚起と経営判断が必要になりやすいです。

法令違反・行政処分の可能性

行政報告、監督官庁対応、業法上の報告が関係する場合は、公表内容との整合が重要です。

個人情報・機微情報

大量の個人情報、要配慮個人情報、本人通知が関係する場合は、報告期限と二次被害防止を同時に見ます。

適時開示・業績影響

上場会社では、投資判断上重要な情報を一部の人だけが先に知る状態を避ける必要があります。

役員・幹部・組織的関与

役員や幹部の関与、隠蔽、内部統制の重大な不備が疑われる場合は、独立した調査や監督が必要になります。

専門記事として公開する場合は、検索意図も整理します。この強調表示は、読者が何を求めているかを確認するために重要です。主な意図は、何を書くか、何を書かないか、すぐ使えるテンプレートやチェックリストを得ることです。

検索意図は三つに分かれます

第一に、プレスリリース初報に何を書けばよいかを知りたい意図です。第二に、法務・危機管理上、何を書いてはいけないかを知りたい意図です。第三に、すぐ使えるテンプレートやチェックリストがほしい意図です。

Section 10

プレスリリース初報に書くべき項目のよくある質問

個別事案の結論は状況により変わるため、ここでは一般的な考え方として整理します。

Q1. すべて判明してから初報を書く必要がありますか。

一般的には、初報は最終報告書ではなく、判明している事項、調査中の事項、読者に直ちに求める行動、会社が実施している暫定措置を分けて書くものとされています。具体的な公表時期や内容は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q2. 原因が分からない段階で公表できますか。

一般的には、原因が未確定でも、危険回避に必要な情報を早期に示すことが重要とされています。ただし、原因は調査中、現時点で判明している範囲と明記し、原因、責任、損害額を断定しない配慮が必要です。

Q3. 謝罪文はどこまで書くのが一般的ですか。

一般的には、原因や法的責任が未確定でも、顧客や関係者に不安や不便を生じさせていることへの謝意を示すことは可能とされています。一方で、補償範囲、過失、法令違反の有無を不用意に認めると、後日の対応と矛盾する可能性があります。

Q4. 行政機関へ報告する前に公表することはありますか。

一般的には、法令・規則上の報告、監督官庁との調整、適時開示、本人通知、捜査への影響を確認する必要があります。緊急の危険回避が必要な場合には速やかな注意喚起が優先されることもあります。

Q5. 初報で補償方針や外部専門家の関与を書くべきですか。

一般的には、顧客に具体的な不利益がある場合、返金、交換、修理、代替サービス、相談窓口は重要な情報です。ただし、範囲や条件が未確定であれば、実行可能な範囲に限定して書く必要があります。

Reference

参考資料

  • 日本取引所グループ「適時開示制度の概要」
  • 日本取引所グループ「適時開示が求められる会社情報」
  • 日本取引所グループ「TDnetの概要」
  • 日本取引所グループ「会社情報の開示の適正性の確保」
  • 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」
  • 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」
  • 消費者庁「事故情報の集約等」
  • 消費者庁「製品事故情報報告・公表制度の解説」
  • 厚生労働省「自主回収報告制度(リコール)に関する情報」
  • 消費者庁「食品表示リコール情報及び違反情報サイト」
  • 経済産業省「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0」
  • 消費者庁「優良誤認とは」
  • 消費者庁「有利誤認とは」