契約、相続、労働、刑事事件、企業法務などで使われるま行の法律用語を、意味、使われる場面、相談前の確認点に分けて整理します。
契約、相続、労働、刑事事件、企業法務 などで使われるま行の法律用語を、意味、使われる場面、相談前の確認点に分けて整理します。
法律相談前に、定義、分野、相談先、誤解しやすい点を確認します。
このページは、法律相談、裁判手続、契約、相続、労働、刑事事件、企業法務、個人情報保護、知的財産、金融コンプライアンスなどで使われる「ま行」の用語を、一般の読者にも理解できるように整理した専門解説です。単なる五十音順の語句説明ではなく、各用語について、①定義、②どの法律分野で問題になるか、③弁護士・司法書士・行政機関・裁判所などに相談を検討する典型場面、④誤解しやすい点を併せて示す。
このページは、弁護士・裁判所・裁判官・検察官・司法書士・行政書士・弁理士・税理士・社会保険労務士・大学教員・企業法務担当者などの専門領域を横断する視点を踏まえて編集しています。ただし、実際の執筆・作成体制は企業の法務・広報担当者であり、「弁護士が執筆した記事」又は「個別事件に対する法律意見」として読まれることを意図しない。
「ま行の用語一覧」は、法律相談を受ける前の予習資料として使うのが最も適しています。たとえば、契約書に「免責条項」と書かれている、相続で「未分割遺産」が問題になっている、刑事事件で「黙秘権」という言葉を聞いた、離婚・別居で「面会交流」又は「親子交流」を調べている、会社で「未払賃金」や「マタニティハラスメント」が問題になっている、という場面では、まず用語の輪郭をつかむことが重要です。
法律用語は、日常語と同じ漢字を使っていても、法律上の意味が限定されていることが多いです。たとえば「無効」は「なんとなく問題がある」という意味ではなく、法律効果が原則として初めから発生しない状態を指す。「免責」は、破産手続で債務の支払責任を免れる意味で使われることもあれば、契約条項として損害賠償責任を限定する意味で使われることもあります。こうした違いを知らないまま相手方や裁判所とやり取りすると、主張の焦点がずれやすいです。
なお、このページは2026年6月7日時点の公的資料・法令情報を前提にしています。法改正、裁判例、行政実務、各裁判所の運用により、手続や名称が変わることがあります。個別事案では、契約書、通知書、裁判所から届いた書類、証拠、時系列、相手方との交渉経過を持参し、必要に応じて弁護士等の専門家への相談も検討材料になります。
次の重要ポイントは、ま行の用語を法律相談前の予習として読む理由を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
同じ言葉でも、契約、相続、刑事、労働、企業法務では意味や必要資料が変わります。分野と手続を確認すると、専門家への説明が具体的になります。
次の3つの観点は、用語を読むときの着眼点を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
日常語に近い言葉でも、法律上は効果や要件が限定されることがあります。
契約、裁判、相続、労働、刑事、行政、知的財産など、どの領域の語かを確認します。
契約書、通知書、裁判所書類、勤怠、登記、メールなど、次に確認する資料を意識します。
56語を、読み、用語、主な分野、最初に押さえる意味で整理します。
ま行の全体マップは、列ごとに情報を整理した比較表です。用語の分類や確認事項を先に見ることで、なぜ重要か、どの分野に関係するか、何を読み取ればよいかを把握できます。
| 読み | 用語 | 主な分野 | まず押さえる意味 |
|---|---|---|---|
| ま | マイナンバー | 行政手続・個人情報 | 行政手続等で特定の個人を識別するための12桁の番号。 |
| ま | マイナンバーカード | 行政手続・本人確認 | 顔写真付き本人確認書類としても使われるICカード。 |
| ま | マネー・ローンダリング | 金融法務・刑事・AML | 犯罪収益等の出所を分からなくする行為。 |
| ま | マルチ商法・連鎖販売取引 | 消費者法 | 販売員を連鎖的に勧誘して組織を拡大する取引類型。 |
| ま | 前払式支払手段 | 決済法務 | 商品券、プリペイドカード、電子的価値などの前払い型支払手段。 |
| ま | 前払金・前受金 | 契約・会計 | 商品・役務提供前に支払う、又は受け取る金銭。 |
| ま | 満期 | 金融・契約 | 債券、定期預金、保険、手形などで定められた期限の到来。 |
| ま | 満了 | 契約・時効・労務 | 期間が終わること。賃貸借、雇用、契約更新で重要。 |
| ま | マタニティハラスメント | 労働法 | 妊娠・出産・育児休業等に関する不利益取扱いや嫌がらせ。 |
| ま | マンション管理規約 | 不動産・区分所有 | 区分所有建物の管理・使用ルール。 |
| み | 未成年者 | 民法・消費者法 | 18歳未満の人。法律行為には原則として法定代理人の同意が問題となります。 |
| み | 未成年者取消権 | 民法・消費者法 | 未成年者が法定代理人の同意なくした契約等を取り消せる制度。 |
| み | 未成年後見人 | 家族法 | 親権者がいない未成年者を保護する法定代理人。 |
| み | 未払賃金 | 労働法 | 支払期日を過ぎても支払われていない賃金。 |
| み | 未収金・未払金 | 債権回収・契約 | まだ回収又は支払が済んでいない金銭債権・債務。 |
| み | 未分割遺産 | 相続 | 遺産分割が終わっていない相続財産。 |
| み | 未登記 | 不動産・相続 | 登記簿に権利変動等が反映されていない状態。 |
| み | 身元保証 | 労務・保証 | 雇用時等に、労働者の行為による損害の補填を第三者に約束させるもの。 |
| み | 民事事件 | 裁判手続 | 私人間・企業間の権利義務に関する紛争。 |
| み | 民事訴訟 | 裁判手続 | 裁判官が主張と証拠に基づき判決等で民事紛争を解決する手続。 |
| み | 民事調停 | 裁判手続・ADR | 勝敗ではなく話合いと合意により紛争解決を図る手続。 |
| み | 民事執行 | 裁判手続 | 判決等で認められた権利を強制的に実現する手続。 |
| み | 民事保全 | 裁判手続 | 判決前に財産や権利関係を暫定的に保全する手続。 |
| み | 民法 | 基本法 | 契約、物権、親族、相続など私人間関係の基本ルール。 |
| み | 未遂 | 刑法 | 犯罪の実行に着手したが結果が発生しなかった場合。 |
| む | 無効 | 民法・契約 | 法律行為の効力が初めから認められないこと。 |
| む | 無権代理 | 民法・契約 | 代理権のない者が代理人として契約等をすること。 |
| む | 無断転貸 | 賃貸借 | 賃貸人の承諾なく借主が第三者に物件を貸すこと。 |
| む | 無断転載 | 著作権 | 著作物を権利者の許諾なく複製・掲載等すること。 |
| む | 無断欠勤 | 労働法 | 労働者が会社に連絡・承認なく欠勤すること。 |
| む | 無期拘禁刑・無期懲役 | 刑法 | 期間の定めのない自由刑。2025年以降は拘禁刑の制度に注意。 |
| む | 無罪 | 刑事手続 | 犯罪事実が証明されないなど、有罪とされない判断。 |
| む | 無罪推定 | 刑事手続 | 有罪判決が確定するまで有罪者として扱わない基本原則。 |
| む | 無過失責任 | 民法・特別法 | 故意・過失がなくても一定の責任を負う仕組み。 |
| む | 無体財産権 | 知的財産 | 特許権、商標権、著作権など形のない財産的権利。 |
| め | 名誉毀損 | 民事・刑事 | 人の社会的評価を低下させる表現・行為。 |
| め | 明渡し | 不動産・民事執行 | 建物や土地の占有を解いて相手方に引き渡すこと。 |
| め | 免責 | 破産・契約 | 債務や責任を免れること。文脈により意味が異なります。 |
| め | 免責許可決定 | 破産 | 個人破産で、裁判所が債務の支払責任を免れさせる決定。 |
| め | 免除 | 債権法 | 債権者が債務者に対して債務を免れさせること。 |
| め | 免責条項 | 契約 | 損害賠償責任などを制限・排除する契約条項。 |
| め | 免許 | 行政法 | 本来制限される行為を行政庁が許す行政行為。 |
| め | 面会交流・親子交流 | 家族法 | 離れて暮らす親と子が会う、連絡するなど交流すること。 |
| め | 滅失 | 物権・契約 | 物が失われる、又は物としての効用を失うこと。 |
| め | 明認方法 | 不動産・物権 | 立木等について第三者に権利を示すための公示方法。 |
| も | 申立て | 裁判手続 | 裁判所に一定の判断・手続開始を求める行為。 |
| も | 申立人 | 裁判手続 | 申立てをした人。相手方と対になることが多いです。 |
| も | 申述 | 相続・家事手続 | 家庭裁判所等に一定の意思や事情を述べる手続上の行為。 |
| も | 目的物 | 契約・物権 | 契約や権利の対象となる物。売買物件、賃貸物件など。 |
| も | 目的外利用 | 個人情報・契約 | 取得・契約時に定めた目的を超えて利用すること。 |
| も | 黙秘権 | 刑事手続 | 自己に不利益な供述を強要されない権利。 |
| も | 持分 | 共有・会社法 | 共有物や法人・組合等に対する割合的な権利。 |
| も | 持戻し | 相続 | 生前贈与等を相続分算定に反映させる考え方。 |
| も | 模倣品 | 知的財産・消費者 | 商標・意匠等の権利を侵害するおそれのある偽物商品。 |
| も | モラルハラスメント | 労働・家族・民事 | 精神的な嫌がらせを指す一般表現。法的評価は個別に検討します。 |
| も | 元請 | 建設・取引法務 | 発注者から直接受注する立場、又は下請との関係で注文者となる立場。 |
次の比較一覧は、「ま」「み」「む」「め」「も」のまとまりごとの特徴を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
マイナンバー、マネロン、マルチ商法、前払式支払手段、マンション管理規約などを扱います。
未成年者取消権、未払賃金、未分割遺産、民事訴訟、民事保全などを整理します。
無効、無権代理、無断転載、無罪推定、無体財産権などを確認します。
名誉毀損、明渡し、免責、免責条項、面会交流などを扱います。
申立て、申述、目的物、目的外利用、黙秘権、元請などを確認します。
免責、申立て、満了のように、文脈で意味と必要資料が変わります。
― 法律用語は「分野」と「手続」で意味が変わる
法律用語を理解するときは、辞書的な意味だけでなく、どの場面で使われているかを確認する必要があります。たとえば「免責」は、自己破産では裁判所の免責許可により債務の支払責任を免れることを指すが、契約書では「当社は一切責任を負わない」といった責任制限条項を指すことがあります。前者は裁判所の手続、後者は当事者間の契約解釈の問題であり、相談先も判断材料も異なります。
また、同じ「申立て」でも、親子交流調停の申立て、破産手続開始の申立て、民事保全の申立て、相続放棄の申述など、必要書類、管轄裁判所、費用、期限は大きく異なります。裁判所は主要な民事手続・家事手続について申立書等の書式を公開しているが、書式を埋めるだけで勝てる、又は権利が実現するという意味ではありません。事実関係、証拠、法的根拠、相手方の反論可能性を整理する作業が不可欠です。
以下では、五十音の読みを基準に、「ま」「み」「む」「め」「も」の順で主要用語を解説します。
次の判断の流れは、用語を見つけた後に分野、手続、証拠、期限へ進む確認順を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
契約、労働、相続、刑事、行政、知的財産など、どの領域の語かを見ます。
申立て前、交渉中、裁判所から書類が届いた後、判決後などで必要資料が変わります。
時効、提出期限、控訴期間、相続放棄の熟慮期間などは結論に影響します。
契約書、通知書、メール、登記、勤怠、裁判所書類を時系列で確認します。
次の注意点一覧は、ま行の用語で誤解しやすい制度の違いを表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
無効は初めから効力が認められない状態、取消しは取り消されるまでは一応有効な状態として扱われる点が異なります。
満期は金融商品や保険で使われやすく、満了は契約期間や手続期間一般で使われます。
破産の免責と契約上の免責条項は同じ語でも制度が異なり、必要資料も変わります。
定義、問題場面、注意点を原文の流れに沿って整理します。
次の用語一覧は、ま行の用語一覧 ― 行政・金融・消費者・不動産の入口を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
行の用語一覧
このページは、法律相談、裁判手続、契約、相続、労働、刑事事件、企業法務、個人情報保護、知的財産、金融コンプライアンスなどで使われる「ま行」の用語を、一般の読者にも理解できるように整理した専門解説です。単なる五十音順の語句説明ではなく、各用語について、①定義、②どの法律分野で問題になるか、③弁護士・司法書士・行政機関・裁判所などに相談を検討する典型場面、④誤解しやすい点を併せて示す。
このページは、弁護士・裁判所・裁判官・検察官・司法書士・行政書士・弁理士・税理士・社会保険労務士・大学教員・企業法務担当者などの専門領域を横断する視点を踏まえて編集しています。ただし、実際の執筆・作成体制は企業の法務・広報担当者であり、「弁護士が執筆した記事」又は「個別事件に対する法律意見」として読まれることを意図しない。
「ま行の用語一覧」は、法律相談を受ける前の予習資料として使うのが最も適しています。たとえば、契約書に「免責条項」と書かれている、相続で「未分割遺産」が問題になっている、刑事事件で「黙秘権」という言葉を聞いた、離婚・別居で「面会交流」又は「親子交流」を調べている、会社で「未払賃金」や「マタニティハラスメント」が問題になっている、という場面では、まず用語の輪郭をつかむことが重要です。
法律用語は、日常語と同じ漢字を使っていても、法律上の意味が限定されていることが多いです。たとえば「無効」は「なんとなく問題がある」という意味ではなく、法律効果が原則として初めから発生しない状態を指す。「免責」は、破産手続で債務の支払責任を免れる意味で使われることもあれば、契約条項として損害賠償責任を限定する意味で使われることもあります。こうした違いを知らないまま相手方や裁判所とやり取りすると、主張の焦点がずれやすいです。
なお、このページは2026年6月7日時点の公的資料・法令情報を前提にしています。法改正、裁判例、行政実務、各裁判所の運用により、手続や名称が変わることがあります。個別事案では、契約書、通知書、裁判所から届いた書類、証拠、時系列、相手方との交渉経過を持参し、必要に応じて弁護士等の専門家への相談も検討材料になります。
ま行の用語一覧 ― 行政・金融・消費者・不動産の入口は、列ごとに情報を整理した比較表です。用語の分類や確認事項を先に見ることで、なぜ重要か、どの分野に関係するか、何を読み取ればよいかを把握できます。
| 読み | 用語 | 主な分野 | まず押さえる意味 |
|---|---|---|---|
| ま | マイナンバー | 行政手続・個人情報 | 行政手続等で特定の個人を識別するための12桁の番号。 |
| ま | マイナンバーカード | 行政手続・本人確認 | 顔写真付き本人確認書類としても使われるICカード。 |
| ま | マネー・ローンダリング | 金融法務・刑事・AML | 犯罪収益等の出所を分からなくする行為。 |
| ま | マルチ商法・連鎖販売取引 | 消費者法 | 販売員を連鎖的に勧誘して組織を拡大する取引類型。 |
| ま | 前払式支払手段 | 決済法務 | 商品券、プリペイドカード、電子的価値などの前払い型支払手段。 |
| ま | 前払金・前受金 | 契約・会計 | 商品・役務提供前に支払う、又は受け取る金銭。 |
| ま | 満期 | 金融・契約 | 債券、定期預金、保険、手形などで定められた期限の到来。 |
| ま | 満了 | 契約・時効・労務 | 期間が終わること。賃貸借、雇用、契約更新で重要。 |
| ま | マタニティハラスメント | 労働法 | 妊娠・出産・育児休業等に関する不利益取扱いや嫌がらせ。 |
| ま | マンション管理規約 | 不動産・区分所有 | 区分所有建物の管理・使用ルール。 |
| み | 未成年者 | 民法・消費者法 | 18歳未満の人。法律行為には原則として法定代理人の同意が問題となります。 |
| み | 未成年者取消権 | 民法・消費者法 | 未成年者が法定代理人の同意なくした契約等を取り消せる制度。 |
| み | 未成年後見人 | 家族法 | 親権者がいない未成年者を保護する法定代理人。 |
| み | 未払賃金 | 労働法 | 支払期日を過ぎても支払われていない賃金。 |
| み | 未収金・未払金 | 債権回収・契約 | まだ回収又は支払が済んでいない金銭債権・債務。 |
| み | 未分割遺産 | 相続 | 遺産分割が終わっていない相続財産。 |
| み | 未登記 | 不動産・相続 | 登記簿に権利変動等が反映されていない状態。 |
| み | 身元保証 | 労務・保証 | 雇用時等に、労働者の行為による損害の補填を第三者に約束させるもの。 |
| み | 民事事件 | 裁判手続 | 私人間・企業間の権利義務に関する紛争。 |
| み | 民事訴訟 | 裁判手続 | 裁判官が主張と証拠に基づき判決等で民事紛争を解決する手続。 |
| み | 民事調停 | 裁判手続・ADR | 勝敗ではなく話合いと合意により紛争解決を図る手続。 |
| み | 民事執行 | 裁判手続 | 判決等で認められた権利を強制的に実現する手続。 |
| み | 民事保全 | 裁判手続 | 判決前に財産や権利関係を暫定的に保全する手続。 |
| み | 民法 | 基本法 | 契約、物権、親族、相続など私人間関係の基本ルール。 |
| み | 未遂 | 刑法 | 犯罪の実行に着手したが結果が発生しなかった場合。 |
| む | 無効 | 民法・契約 | 法律行為の効力が初めから認められないこと。 |
| む | 無権代理 | 民法・契約 | 代理権のない者が代理人として契約等をすること。 |
| む | 無断転貸 | 賃貸借 | 賃貸人の承諾なく借主が第三者に物件を貸すこと。 |
| む | 無断転載 | 著作権 | 著作物を権利者の許諾なく複製・掲載等すること。 |
| む | 無断欠勤 | 労働法 | 労働者が会社に連絡・承認なく欠勤すること。 |
| む | 無期拘禁刑・無期懲役 | 刑法 | 期間の定めのない自由刑。2025年以降は拘禁刑の制度に注意。 |
| む | 無罪 | 刑事手続 | 犯罪事実が証明されないなど、有罪とされない判断。 |
| む | 無罪推定 | 刑事手続 | 有罪判決が確定するまで有罪者として扱わない基本原則。 |
| む | 無過失責任 | 民法・特別法 | 故意・過失がなくても一定の責任を負う仕組み。 |
| む | 無体財産権 | 知的財産 | 特許権、商標権、著作権など形のない財産的権利。 |
| め | 名誉毀損 | 民事・刑事 | 人の社会的評価を低下させる表現・行為。 |
| め | 明渡し | 不動産・民事執行 | 建物や土地の占有を解いて相手方に引き渡すこと。 |
| め | 免責 | 破産・契約 | 債務や責任を免れること。文脈により意味が異なります。 |
| め | 免責許可決定 | 破産 | 個人破産で、裁判所が債務の支払責任を免れさせる決定。 |
| め | 免除 | 債権法 | 債権者が債務者に対して債務を免れさせること。 |
| め | 免責条項 | 契約 | 損害賠償責任などを制限・排除する契約条項。 |
| め | 免許 | 行政法 | 本来制限される行為を行政庁が許す行政行為。 |
| め | 面会交流・親子交流 | 家族法 | 離れて暮らす親と子が会う、連絡するなど交流すること。 |
| め | 滅失 | 物権・契約 | 物が失われる、又は物としての効用を失うこと。 |
| め | 明認方法 | 不動産・物権 | 立木等について第三者に権利を示すための公示方法。 |
| も | 申立て | 裁判手続 | 裁判所に一定の判断・手続開始を求める行為。 |
| も | 申立人 | 裁判手続 | 申立てをした人。相手方と対になることが多いです。 |
| も | 申述 | 相続・家事手続 | 家庭裁判所等に一定の意思や事情を述べる手続上の行為。 |
| も | 目的物 | 契約・物権 | 契約や権利の対象となる物。売買物件、賃貸物件など。 |
| も | 目的外利用 | 個人情報・契約 | 取得・契約時に定めた目的を超えて利用すること。 |
| も | 黙秘権 | 刑事手続 | 自己に不利益な供述を強要されない権利。 |
| も | 持分 | 共有・会社法 | 共有物や法人・組合等に対する割合的な権利。 |
| も | 持戻し | 相続 | 生前贈与等を相続分算定に反映させる考え方。 |
| も | 模倣品 | 知的財産・消費者 | 商標・意匠等の権利を侵害するおそれのある偽物商品。 |
| も | モラルハラスメント | 労働・家族・民事 | 精神的な嫌がらせを指す一般表現。法的評価は個別に検討します。 |
| も | 元請 | 建設・取引法務 | 発注者から直接受注する立場、又は下請との関係で注文者となる立場。 |
法律用語を理解するときは、辞書的な意味だけでなく、どの場面で使われているかを確認する必要があります。たとえば「免責」は、自己破産では裁判所の免責許可により債務の支払責任を免れることを指すが、契約書では「当社は一切責任を負わない」といった責任制限条項を指すことがあります。前者は裁判所の手続、後者は当事者間の契約解釈の問題であり、相談先も判断材料も異なります。
また、同じ「申立て」でも、親子交流調停の申立て、破産手続開始の申立て、民事保全の申立て、相続放棄の申述など、必要書類、管轄裁判所、費用、期限は大きく異なります。裁判所は主要な民事手続・家事手続について申立書等の書式を公開しているが、書式を埋めるだけで勝てる、又は権利が実現するという意味ではありません。事実関係、証拠、法的根拠、相手方の反論可能性を整理する作業が不可欠です。
以下では、五十音の読みを基準に、「ま」「み」「む」「め」「も」の順で主要用語を解説します。
マイナンバーとは、行政手続等で特定の個人を識別するための番号です。デジタル庁は、マイナンバー制度を、行政機関等の情報連携により添付書類の省略などを可能にし、国民の利便性向上と行政の効率化を進めるための制度として説明しています。
実務上は、税、社会保障、災害対策、給与支払、源泉徴収、社会保険手続などで問題になります。企業が従業員や取引先のマイナンバーを扱う場合、通常の個人情報よりも厳格な管理が必要です。漏えい、不正利用、目的外利用が生じると、本人への影響が大きく、企業の信用問題にも直結します。
弁護士等への相談が検討される典型場面は、マイナンバーを含む書類の誤送付、退職者情報の保管・廃棄、委託先での漏えい、社内規程の不備、本人からの開示・削除要求への対応などです。特に、個人情報保護委員会への報告や本人通知が必要かどうかは、単なる事務ミスとして片付けず、早期に検討することが重要です。
マイナンバーカードは、氏名、住所、生年月日、性別などが記載され、顔写真付き本人確認書類として使えるICカードです。裏面にはマイナンバーが記載され、法令又は条例で定められた手続における番号確認に利用されます。
注意したいのは、カードの表面確認と、裏面のマイナンバー取得は別の問題だという点です。本人確認のために表面を確認することはあっても、マイナンバーの取得・保管には利用目的と法令上の根拠が必要です。企業の受付、賃貸借契約、本人確認アプリ、採用手続などでは、「本人確認書類として見る」のか、「個人番号を取得する」のかを明確に分ける必要があります。
マネー・ローンダリングとは、犯罪や不当な取引で得た資金を、正当な取引で得たように見せかけたり、多数の金融機関を経由させて資金の出所を分からなくしたりする行為をいいます。金融庁は、マネロン等を、犯罪収益の隠匿だけでなく、テロ資金供与や拡散金融も含めて説明しています。
企業法務では、銀行、証券、保険、資金移動、暗号資産交換、不動産、士業、貿易、M&A、反社会的勢力チェックなどで問題になります。一般読者にとっても、口座売買、名義貸し、暗号資産の送金代行、副業を装った送金依頼などは、知らないうちに犯罪収益移転に関与するリスクがあります。
弁護士等への相談が検討される場面は、金融機関から取引目的や資金源の説明を求められた、取引先が実質的支配者を開示しない、海外送金の理由が不自然、社内で疑わしい取引が発覚した、警察・金融機関から照会を受けた、という場合です。対応を誤ると、取引停止、口座凍結、行政処分、刑事事件化につながることがあります。
マルチ商法は、法律上は主に「連鎖販売取引」として理解されます。消費者庁の特定商取引法ガイドでは、個人を販売員として勧誘し、その個人に次の販売員を勧誘させる形で、販売組織を連鎖的に拡大していく商品・役務の取引と説明されています。
重要なのは、「マルチ商法」という言葉だけで直ちに違法と決まるわけではないが、特定商取引法上の厳格な規制対象になり得るという点です。概要書面・契約書面、広告表示、勧誘方法、クーリング・オフ、中途解約、誇大広告、不実告知、威迫困惑などが問題となります。
一般読者が注意する必要がある兆候は、「必ず儲かる」「友人を紹介すれば収入になる」「最初に高額な在庫や教材を買う必要がある」「契約書を見せない」「借金してでも参加したほうがよい」といった説明です。契約後であっても、取消し、クーリング・オフ、解約、返金、消費生活センターへの相談、弁護士による通知書送付などの選択肢があり得る。
前払式支払手段とは、商品券、プリペイドカード、電子マネー、アプリ内残高など、利用者があらかじめ対価を支払い、後で商品・サービスの提供を受けるための支払手段を指す。金融庁・財務局の資料では、資金決済法上、自家型前払式支払手段と第三者型前払式支払手段に区分され、届出又は登録が問題になると説明されています。
企業がポイント、ギフトコード、デジタルチケット、社内通貨、ゲーム内通貨を発行する場合、「単なる販売促進ポイント」なのか「前払式支払手段」なのかの判断が重要です。払戻し、未使用残高、表示義務、供託、利用者保護、資金決済法上の規制に関わるからです。
前払金は、商品やサービスの提供を受ける前に支払う金銭です。前受金は、提供する側が先に受け取る金銭です。法律相談では、工事請負、制作委託、旅行、結婚式、講座、サブスクリプション、予約販売などで問題になりやすいです。
トラブルの典型は、前払金を支払ったのに納品されない、途中解約時に返金されない、倒産で返還を受けられない、前受金を返する必要があるかどうかで争いになる、という場面です。契約書では、支払時期、返金条件、キャンセル料、検収、途中解除、不可抗力、遅延損害金、前払金保全措置を確認する必要があります。
満期とは、金融商品、保険、手形、定期預金、社債、貸付契約などで定められた期限が到来することをいいます。満期が来ると、元本償還、保険金・満期金の支払、手形金請求、更新又は再契約などが問題になります。
法律上は、満期が来たことと、直ちに相手が任意に支払うことは別です。請求、通知、時効管理、担保権実行、期限の利益喪失、相殺、債権譲渡など、次の手続が必要な場合があります。
満了とは、契約期間、在留期間、雇用期間、賃貸借期間、保証期間、時効期間などが終わることをいいます。満期が金融商品で使われやすいのに対し、満了は契約・手続・期間一般で広く使われます。
たとえば、建物賃貸借で契約期間が満了しても、借地借家法の適用があれば当然に退去する必要がありますとは限りません。雇用契約でも、有期契約の更新実績や雇止め法理が問題になることがあります。契約書に「期間満了により当然終了」と書かれていても、強行法規や判例法理によって修正される場合があるため、実際には文言だけで判断しない。
マタニティハラスメントは、妊娠、出産、育児休業等に関連する嫌がらせや不利益取扱いを指す一般的表現です。厚生労働省は、職場における妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント対策について、事業主が雇用管理上必要な措置を講じるべきものとして情報提供しています。
典型例は、妊娠を報告したら退職を迫られた、育休取得を理由に降格された、時短勤務を申し出たら不利益な配置転換をされた、周囲から「迷惑」と繰り返し言われた、という場面です。証拠としては、メール、チャット、録音、面談メモ、勤怠記録、人事評価、診断書、就業規則が重要となります。
マンション管理規約とは、区分所有建物であるマンションの管理、使用、費用負担、共用部分、専有部分、管理組合、理事会、総会、修繕積立金、ペット飼育、民泊、駐車場使用などについて定めるルールです。
相談が多いのは、管理費滞納、騒音、漏水、ペット、無断リフォーム、専有部分と共用部分の境界、管理組合の議事運営、大規模修繕、管理会社との契約、役員責任です。マンション問題では、民法、区分所有法、管理規約、使用細則、総会決議、管理委託契約、過去の運用が重層的に関係します。
定義、問題場面、注意点を原文の流れに沿って整理します。
次の用語一覧は、ま行の用語一覧 ― 未成年・賃金・民事手続を整理するを表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
― 未成年者、民事訴訟、民法など
未成年者とは、現在の民法上、18歳未満の人をいいます。成年年齢は2022年4月1日から20歳から18歳へ引き下げられた。法務省は、18歳に達した者は一人で有効な契約をすることができ、父母の親権に服さなくなると説明しています。
未成年者が契約をする場合、原則として法定代理人の同意が必要になります。例外として、単に権利を得る、又は義務を免れる法律行為などは同意不要とされます。契約実務では、スマートフォン、賃貸借、クレジット、ローン、オンライン課金、エステ、学習教材、副業セミナーなどで問題になりやすいです。
未成年者取消権とは、未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った法律行為について、一定の場合に取り消すことができる制度です。民法は、未成年者が法律行為をするには原則として法定代理人の同意を要すると定めています。
注意点は、18歳以上になると原則として未成年者取消権は使えないことです。成年になったばかりの若者は、契約経験が少ない一方で、親の同意なく契約できるため、悪質商法や高額契約の対象になりやすいです。未成年者取消権が使えない場合でも、消費者契約法、特定商取引法、詐欺・強迫、錯誤、公序良俗違反、クーリング・オフなど別の法的手段が検討されます。
未成年後見人とは、親権者がいない未成年者や、親権者が管理権を有しない場合などに、未成年者を保護し、財産管理や法律行為の代理を行う者です。相続、交通事故、保険金、親の死亡、親権停止・喪失、施設入所などで問題になります。
未成年者が相続人になる場合、親も共同相続人で利益相反があると、特別代理人の選任が必要になることがあります。家族内の合意だけで進めると、後で遺産分割協議の効力が問題になるため注意が必要です。
未払賃金とは、賃金支払日を過ぎても支払われていない給与、残業代、深夜割増、休日割増、退職金の一部などをいいます。厚生労働省は、賃金請求権の消滅時効について、5年に延長しつつ、当分の間は3年とする取扱いを案内しています。
未払賃金の相談では、労働契約書、就業規則、賃金規程、シフト表、タイムカード、PCログ、業務日報、給与明細、源泉徴収票、上司の指示メール、固定残業代の説明資料が重要です。会社側は、固定残業代、管理監督者、裁量労働制、休憩時間、持ち帰り残業、休日労働の指示性などを確認する必要があります。
未収金は、すでに発生しているがまだ回収されていない金銭債権をいいます。未払金は、支払義務が発生しているがまだ支払っていない金銭債務をいいます。会計用語としても使われるが、法律実務では債権回収、支払督促、少額訴訟、通常訴訟、仮差押え、強制執行と結び付く。
未収金を回収したい場合、まず契約書、発注書、請書、納品書、検収書、請求書、メール、入金履歴、相手方の異議内容を確認します。相手が「品質に問題がある」「納品されていない」「相殺する」と主張する場合、単純な請求では済まないことがあります。
未分割遺産とは、被相続人の死亡後、相続人間で遺産分割が完了していない相続財産をいいます。国税庁は、相続財産が分割されていない場合でも相続税の申告期限が延びるわけではなく、期限内に申告・納税が必要であると説明しています。
法律実務では、遺産分割協議、遺産分割調停、相続税申告、不動産の相続登記、預貯金払戻し、特別受益、寄与分、使途不明金、生前贈与、遺留分が問題になります。未分割のまま放置すると、不動産の管理、固定資産税、賃料収入、売却、二次相続、相続登記義務化への対応が複雑化します。
未登記とは、権利変動や建物の表示などが登記簿に反映されていない状態をいいます。2024年4月1日から相続登記の申請義務化が施行され、法務省は所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直しとして制度を案内しています。
不動産を相続したのに名義変更をしていない、建物が登記されていない、売買後に所有権移転登記をしていない、抵当権抹消登記が残っている、という場面では、権利関係が不明確になります。弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士の連携が必要になることも多いです。
身元保証とは、使用者が労働者を雇う際、将来使用者が損害を受けた場合に備え、労働者の親族や知人などに損害の補填を約束させることをいいます。法テラスは、法律上、労働者に身元保証書の提出義務があるわけではないが、採用条件として求められる場合があると説明しています。
身元保証契約には、身元保証ニ関スル法律が関係します。同法では、期間を定めない身元保証契約の効力期間や、保証人への通知、裁判所による責任制限などが問題になります。
企業側は、身元保証書を取ればすべての損害を無制限に回収できると考えるべきではありません。保証人側は、署名押印の意味、保証期間、保証対象、限度額、労働者の職務内容、更新の有無を確認重要です。
民事事件とは、私人間又は企業間の権利義務に関する紛争です。裁判所は、民事訴訟手続を、主として財産権に関する紛争について、裁判官が当事者双方の言い分を聞き、証拠を調べた後、判決等により解決を図る手続として説明しています。
典型例は、貸金、売買代金、賃貸借、交通事故、労働、請負、離婚に伴う金銭、不動産、相続、名誉毀損、損害賠償です。刑事事件と異なり、警察・検察が処罰を求める手続ではなく、原則として当事者が自ら権利を主張・立証します。
民事訴訟とは、民事上の権利義務について、裁判所が判決等で判断する手続です。訴状、答弁書、準備書面、証拠説明書、証人尋問、和解、判決、控訴などの段階があります。
2026年5月21日には改正民事訴訟法等が施行され、裁判所は民事訴訟手続のデジタル化に関する資料を公開しています。裁判所によると、民事執行、倒産、労働審判等の非訟手続や人事訴訟手続、家事事件手続は、同時点ではオンライン申立て等の対象外であり、これらは2028年6月までに対象となる予定とされます。
民事訴訟では、「正しいことを言えば勝てる」のではなく、「法的に意味のある事実を、適切な証拠で立証できるか」が重要です。弁護士に相談する際は、時系列、契約書、請求書、入金記録、相手方とのメール、写真、録音、メモを整理して持参するとよい。
民事調停とは、裁判のように勝敗を決めるのではなく、話合いにより当事者が合意することで紛争解決を図る手続です。裁判所は、調停委員会が双方の意見を聴き、解決案を提示し、双方が合意すれば調停成立となると説明しています。
調停が成立すると、合意内容は調停調書に記載されます。調停調書には、確定判決と同様の効力が認められ、内容によっては強制執行の基礎となります。訴訟より柔軟な解決が可能だが、相手方が合意しなければ成立しない点に注意が必要です。
民事執行とは、判決、和解調書、調停調書、公正証書などに基づき、債権者の権利を強制的に実現する手続です。給与、預金、不動産、動産、建物明渡しなどが対象になり得る。
勝訴判決を得ても、相手が任意に支払わなければ、別途強制執行を検討する必要があります。執行には債務名義、執行文、送達証明書、相手方財産の特定などが必要になることが多いです。訴訟の段階から、相手に財産があるか、仮差押えが必要かを考えておくべきです。
民事保全とは、民事訴訟で権利関係が確定するまでに時間がかかることから生じる危険を回避するため、裁判所に暫定的な保全措置を求める手続です。裁判所は、民事保全を、権利又は権利関係の確定までに生じる危険を避けるため、裁判所の決定の下に暫定的措置を執行する手続として説明しています。
代表例は、預金・不動産・売掛金の仮差押え、競業避止や営業秘密侵害の仮処分、地位保全の仮処分です。民事保全は迅速性が重視される一方、担保金が必要になることがあります。相手方に通知される前に行う必要がある場合もあり、証拠とスピードが極めて重要です。
民法は、契約、所有権、債権、親族、相続など、私人間の法律関係を定める基本法です。売買、賃貸借、請負、委任、保証、不法行為、相続、婚姻、離婚、親権など、多くの法律相談の土台になります。
民法の条文を読むときは、単独の条文だけでなく、特別法、判例、契約書の文言、強行規定、任意規定の区別を意識する必要があります。たとえば賃貸借では民法だけでなく借地借家法、消費者契約では民法だけでなく消費者契約法や特定商取引法、労働契約では民法だけでなく労働契約法・労働基準法が関係します。
未遂とは、犯罪の実行に着手したが、結果が発生しなかった場合をいいます。刑法は、犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者について、刑を減軽することができると定めています。
未遂が処罰されるかどうかは、各犯罪類型で未遂処罰規定があるかによる。相談実務では、「まだ結果が出ていないから犯罪ではない」と誤解されることがあるが、詐欺未遂、窃盗未遂、殺人未遂など、結果未発生でも重大な刑事責任を問われる場合があります。
次の時系列は、民事事件で紛争が進むときの手続の順番を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
貸金、賃貸借、労働、相続など、私人間・企業間の権利義務を時系列と証拠で整理します。
合意による解決を目指す手続で、成立すれば調停調書が作成されます。
訴状、答弁書、証拠、和解、判決などの段階を踏み、裁判所が判断します。
仮差押えや仮処分、判決後の差押えなど、権利実現の手続を検討します。
定義、問題場面、注意点を原文の流れに沿って整理します。
次の用語一覧は、ま行の用語一覧 ― 無効・無罪推定・無断転載の注意点を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
― 無効、無権代理、無罪など
無効とは、法律行為の効力が初めから認められないことをいいます。たとえば、公序良俗に反する契約、法律上要求される方式を欠く行為、意思能力を欠く状態での法律行為などが問題になります。
無効と取消しは異なります。取消しは、取り消されるまでは一応有効として扱われるが、取消権者が取り消すと効力が否定されます。無効は、原則として誰が主張するか、いつ主張するか、追認できるかなどで取消しと違いが出る。契約書レビューでは、「無効となる可能性がある条項」と「取消し得る契約」を区別することが重要です。
無権代理とは、代理権のない者が、本人の代理人であるかのように契約等をすることをいいます。民法上、無権代理行為は、本人が追認しない限り、原則として本人に効力を生じない。
企業実務では、担当者に決裁権限がない、退職者が会社名で契約した、支店長が権限を超えて保証した、家族が本人名義で契約した、という場面で問題になります。相手方から見ると、表見代理が成立するかが重要になることがあります。名刺、メール署名、社印、過去の取引、社内権限規程、契約締結権限の表示が争点になりやすいです。
無断転貸とは、賃借人が賃貸人の承諾なく、借りた物件を第三者に貸すことをいいます。民法は、賃借人が賃貸人の承諾を得なければ賃借権を譲渡し、又は賃借物を転貸することができない旨を定めています。
賃貸住宅を友人に又貸しする、事務所を別会社に使わせる、民泊に利用する、店舗の名義を借りる、シェアオフィス化する、といった場合に問題になります。無断転貸があっても、常に即時解除できるとは限らず、信頼関係破壊の有無が問題になることがあります。賃貸人側も賃借人側も、事実関係と契約条項を確認する必要があります。
無断転載とは、文章、写真、イラスト、動画、音楽、図表などの著作物を、権利者の許諾なくウェブサイト、SNS、広告、社内資料などに掲載・複製することをいいます。著作権法では、複製権、公衆送信権、翻案権、氏名表示権、同一性保持権などが問題になり得る。
「ネットに載っていたから自由に使える」「出典を書けばよい」「非営利なら問題ない」といった理解は危険です。引用として許されるには、主従関係、明瞭区別、出所明示、引用の必要性などが問題になります。企業サイトや広告での無断転載は、損害賠償、差止め、信用毀損、炎上につながる。
無断欠勤とは、労働者が会社に連絡せず、承認も得ずに欠勤することをいいます。会社側は、就業規則に基づく注意指導、懲戒、普通解雇、退職扱いなどを検討することがあります。
ただし、無断欠勤の背景には、病気、メンタルヘルス不調、ハラスメント、労災、家庭事情、連絡不能、逮捕・拘束、災害などが隠れていることがあります。会社は、安否確認、連絡記録、就業規則、過去の勤務状況、医師の診断書、復職可能性を確認せずに機械的な処分を行うと、解雇無効や安全配慮義務違反が問題になることがあります。
無期拘禁刑とは、期間の定めのない拘禁刑をいいます。かつて一般に「無期懲役」と呼ばれていた自由刑については、2025年6月1日に懲役及び禁錮が廃止され、新たな刑として拘禁刑が創設された点に注意が必要です。法務省は、拘禁刑について、受刑者の特性に応じた処遇により改善更生と社会復帰を図るものとして説明しています。
一般読者が誤解しやすいのは、「無期」は「必ず一生刑務所にいる」という意味と同一ではない点です。仮釈放制度との関係があります。ただし、無期刑は極めて重大な刑であり、軽く理解してはなりません。刑事事件では、罪名、法定刑、量刑事情、被害者対応、前科前歴、証拠関係、責任能力などが重要となります。
無罪とは、刑事裁判で犯罪事実が証明されないなどの理由により、有罪とされない判断をいいます。無罪は「何も起きなかった」という意味ではなく、刑事裁判において検察官の立証が有罪認定に必要な程度に達しなかったという意味を含む。
刑事事件では、逮捕、勾留、起訴、不起訴、略式命令、正式裁判、有罪、無罪という段階があります。逮捕されたことと有罪は同じではありません。報道やSNSでは逮捕段階で犯人視されることがあるが、刑事裁判では証拠に基づく判断が必要です。
無罪推定とは、有罪判決が確定するまでは有罪者として扱わないという刑事手続の基本原則です。日本国憲法は、何人も自己に不利益な供述を強要されないと定め、刑事訴訟法も取調べや公判で供述を強制されない趣旨の規定を置いています。
無罪推定は、被疑者・被告人の人権保障だけでなく、誤判防止、捜査機関・裁判所の慎重な証拠評価、社会的制裁の抑制にも関係します。企業が従業員の逮捕報道を受けて懲戒処分を検討する場合も、事実確認、就業規則、業務への影響、本人の説明機会、推定無罪の考え方を踏まえる必要があります。
無過失責任とは、故意又は過失がなくても一定の責任を負う仕組みをいいます。典型的には、製造物責任、工作物責任、公害・環境法制、危険責任に近い領域で問題になります。
一般の不法行為責任では、加害者の故意・過失が問題になることが多いです。しかし、社会的に危険を管理する立場にある者、利益を受ける者、被害者保護が強く要請される場面では、過失の立証を軽減又は不要とする制度が設けられています。事故対応では、過失の有無だけでなく、特別法の責任要件を確認する必要があります。
無体財産権とは、物理的な形のない財産的価値に対する権利をいいます。特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、営業秘密、データ、ノウハウなどが関連します。
企業法務では、ソフトウェア開発、広告制作、ライセンス契約、共同研究、業務委託、職務発明、商標出願、模倣品対策、秘密保持契約で問題になります。契約書では、成果物の著作権帰属、二次利用、改変、第三者素材、オープンソース、損害賠償、差止め、保証条項を確認します。
次の注意点一覧は、刑事手続や著作権で断定を避けるべきポイントを表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
無罪推定の考え方により、有罪判決が確定するまでは犯人視を避け、証拠に基づく判断が必要です。
引用の必要性、主従関係、明瞭区別、出所明示などを満たすかが問題になります。
病気、労災、ハラスメント、災害、連絡不能などが隠れている場合があり、会社側も記録と安否確認が重要です。
定義、問題場面、注意点を原文の流れに沿って整理します。
次の用語一覧は、ま行の用語一覧 ― 免責・明渡し・親子交流を文脈で読むを表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
― 名誉毀損、明渡し、免責など
名誉毀損とは、人の社会的評価を低下させる行為をいいます。刑法は、公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者について刑罰を定めています。 民事では、不法行為に基づく損害賠償、謝罪広告、投稿削除、発信者情報開示などが問題になります。
名誉毀損で誤解されやすいのは、「真実なら何を言ってもよい」わけではない点です。刑事上は公共性、公益目的、真実性などの要件が問題になります。民事上も、表現の文脈、意見論評か事実摘示か、社会的評価の低下、違法性阻却、損害、投稿者の特定可能性が争点になります。
SNS、口コミサイト、掲示板、動画、社内通報、記者会見、プレスリリースでは、名誉毀損、侮辱、プライバシー侵害、信用毀損、業務妨害が重なって問題化しやすいです。投稿前に法務確認を行う、削除請求や証拠保全を迅速に行う、感情的な反論を避けることが重要です。
明渡しとは、建物や土地の占有を解き、相手方に引き渡すことをいいます。裁判所は、不動産引渡(明渡)執行について、判決などの債務名義に基づき、債務者の不動産に対する占有を解いて債権者にその占有を取得させる手続と説明しています。
賃貸借では、賃料滞納、契約解除、期間満了、無断転貸、用法違反、迷惑行為、建替え、定期建物賃貸借などで明渡しが問題になります。自力救済として、貸主が勝手に鍵を替える、荷物を出す、電気・水道を止める行為は、違法となるおそれがあります。通常は、解除通知、訴訟、判決、強制執行という手続を踏む。
免責とは、責任を免れることをいいます。ただし、文脈により意味が大きく異なります。破産では、債務者が破産手続開始時点の債務について支払責任を免れることが問題になります。裁判所は、破産手続が開始されても当然に返済を免れるものではなく、債務を免れるには免責の許可を受ける必要があると説明しています。
契約では、免責は損害賠償責任の全部又は一部を負わない条項を指す。たとえば、サービス障害、データ消失、不可抗力、間接損害、逸失利益、第三者サービス、利用者の違反行為などについて免責条項が置かれる。しかし、消費者契約法、民法上の公序良俗、故意・重過失、説明義務違反により、免責条項が制限される場合があります。
免責許可決定とは、個人破産で、裁判所が債務者に免責を認める決定です。自己破産を申し立てれば自動的に借金がなくなるのではなく、免責不許可事由の有無、浪費、偏頗弁済、財産隠し、虚偽説明、税金・養育費など非免責債権の有無が問題になります。
破産を検討する人は、借金の総額だけでなく、債権者一覧、収入、財産、家計、保険、退職金見込額、車、不動産、ギャンブル・投資・浪費、直近の借入れ、親族への返済、保証人の有無を整理する必要があります。保証人がいる債務は、本人が免責されても保証人への請求が残ることがあります。
免除とは、債権者が債務者に対し、債務を免れさせる意思表示をすることをいいます。債務免除は、貸金、売掛金、損害賠償、親族間の金銭貸借、会社再建、債務整理、税務処理で問題になります。
免除は、単に「払わなくていいよ」と言っただけで常に明確に成立するとは限りません。後日の紛争を防ぐには、免除する債務の範囲、金額、日付、条件、他の債権への影響、清算条項、税務上の取扱いを書面で確認することが重要です。
免責条項とは、契約当事者の責任を制限又は排除する条項です。システム利用規約、ECサイト、SaaS、物流、宿泊、イベント、業務委託、売買、M&A、ライセンス契約で頻繁に使われます。
免責条項を作る側は、広く書けば安全というものではありません。消費者契約では無効となる条項があり得るし、事業者間契約でも、故意・重過失、秘密保持違反、知的財産権侵害、個人情報漏えい、反社会的勢力、法令違反についてまで免責することは相手方に受け入れられにくい。責任上限、除外損害、直接損害・間接損害、損害発生期間、通知期限を具体化する必要があります。
免許とは、法律上禁止又は制限されている行為について、行政庁が一定の要件を満たす者に許す行政行為をいいます。運転免許、宅建業免許、建設業許可、古物商許可、飲食店営業許可、医師免許、弁護士資格など、日常生活・事業活動に広く関係します。
厳密には、免許、許可、認可、登録、届出、指定、承認はそれぞれ行政法上の意味や制度が異なる場合があります。事業を始めるときは、単に「許可が必要か」ではなく、どの法令のどの手続が必要か、更新、欠格事由、名義貸し禁止、業務範囲、表示義務、行政処分リスクを確認します。
面会交流は、離れて暮らす親と子が会う、電話・手紙・オンライン等で連絡するなどの交流を指す一般的な表現です。現在の法務省・裁判所資料では「親子交流」という表現も用いられています。法務省は、親子交流を、子どもと離れて暮らしている父母の一方が子どもと定期的・継続的に会って話をしたり、一緒に遊んだり、電話や手紙などで交流することと説明しています。
裁判所の親子交流調停では、離婚後又は別居中の子との交流の内容や方法について、父母の話合いがまとまらない場合に家庭裁判所の調停又は審判を利用できる。裁判所は、子の年齢、性格、生活環境、意見・意向等を踏まえ、子に精神的負担をかけないよう配慮して取決めができるよう話合いを進めると説明しています。
弁護士等への相談が検討される場面は、相手が子に会わせない、DV・虐待の懸念がある、子が拒否している、連れ去りや引渡しが問題になる、養育費と交流を交換条件にされる、祖父母との交流が問題になる、海外渡航やハーグ条約が関係する、という場合です。
滅失とは、物が失われる、又は物としての効用を失うことをいいます。売買、賃貸借、請負、保険、運送、担保、危険負担で問題になります。
たとえば、売買契約後に目的物が火災で滅失した場合、代金支払義務や引渡義務がどうなるかが問題になります。賃貸物件が滅失した場合、賃貸借契約の終了、敷金、保険金、原状回復、損害賠償、不可抗力が関係します。契約書では、危険負担、所有権移転時期、引渡し、検収、保険、不可抗力条項を確認します。
明認方法とは、立木など土地から独立して取引されることがある物について、第三者に権利関係を示すための公示方法をいいます。典型的には、立木に所有者名を表示するなどの方法が挙げられます。
一般の不動産登記と異なり、明認方法は判例上発達した概念として理解されます。山林、立木売買、農地、資材置場、太陽光設備、動産と不動産の境界が問題になる取引では、第三者対抗要件や公示方法を慎重に検討する必要があります。
定義、問題場面、注意点を原文の流れに沿って整理します。
次の用語一覧は、ま行の用語一覧 ― 申立て・目的外利用・黙秘権から相談先へを表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
― 申立て、黙秘権、持分など
申立てとは、裁判所や行政機関に対し、一定の判断、処分、手続開始、許可、命令を求める行為をいいます。裁判所は、地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所の主な民事手続・家事手続について、申立書等のひな形や記載例を公開しています。
申立ての種類により、管轄、必要書類、費用、期限、相手方への通知、審問の有無、即時抗告の可否が異なります。たとえば、親子交流調停の申立て、相続放棄の申述、破産手続開始の申立て、仮差押えの申立て、支払督促の申立ては、いずれも「裁判所に出す」点では共通するが、目的も効果も大きく異なります。
申立人とは、申立てをした人をいいます。家事調停、民事調停、破産、民事保全、後見、相続放棄などで使われます。訴訟では「原告」「被告」と呼ぶのに対し、調停や審判では「申立人」「相手方」と呼ぶことが多いです。
申立人は、申立書に事実と求める結論を記載し、必要な資料を提出する立場にあります。もっとも、申立人だから必ず有利というわけではありません。裁判所は、相手方の意見や証拠も踏まえて判断します。申立て前に、相手方の反論を予測して資料を整えることが重要です。
申述とは、裁判所等に対し、一定の意思や事情を述べる手続上の行為をいいます。相続放棄の申述、限定承認の申述、家事事件での事情説明などで使われます。
特に相続放棄では、「相続放棄します」と親族に伝えるだけでは足りず、家庭裁判所で相続放棄の申述を行う必要があります。期限、熟慮期間、相続財産の処分行為、債権者対応、次順位相続人への影響が問題になるため、借金がある相続では早めの確認が必要です。
目的物とは、契約や権利の対象となる物をいいます。売買契約では売買の対象物、賃貸借契約では賃貸物件、請負契約では完成する必要がある仕事の成果物、担保契約では担保の対象物がこれに当たる。
目的物の特定が曖昧だと、納品物が違う、面積が違う、品質が違う、付属品が含まれるか、知的財産権が移転するか、危険負担がいつ移るかで争いになります。契約書では、型番、仕様、数量、品質、所在地、図面、写真、検収基準、権利範囲を具体化する必要があります。
目的外利用とは、取得時又は契約時に定めた目的を超えて情報や物を利用することをいいます。個人情報保護法では、個人情報の利用目的の特定と目的外利用の制限が重要です。個人情報保護委員会は、要配慮個人情報の取得・第三者提供などについて原則本人同意が必要となる場面を示しています。
企業実務では、採用応募者情報を営業に使う、問い合わせ情報を広告配信に使う、委託先がデータを自社サービス改善に使う、マイナンバーを本人確認以外に使う、研究データを別目的で共有する、といった場面で問題になります。プライバシーポリシー、同意文言、委託契約、共同利用、第三者提供、匿名加工情報、仮名加工情報、越境移転の整理が必要です。
黙秘権とは、取調べや刑事裁判で、自己に不利益な供述を強要されない権利をいいます。日本国憲法38条は、何人も自己に不利益な供述を強要されないと定めています。刑事訴訟法も、被疑者取調べに際し、自己の意思に反して供述する必要がない旨を告げる必要があると定めています。
黙秘権は、「何も話さなければ必ず有利」という単純なものではありません。事件の内容、証拠関係、供述調書のリスク、弁護方針、身柄拘束、被害者対応、不起訴の可能性を踏まえて判断する必要があります。逮捕・取調べを受けた場合は、早期に弁護士へ相談し、供述するかどうか、どの範囲で話すか、調書に署名押印するかを慎重に検討することが重要です。
持分とは、共有物や権利関係における割合的な権利をいいます。不動産の共有持分、相続分、共有株式、組合持分、持分会社の社員持分などで使われます。
不動産共有では、持分割合に応じて使用、管理、処分、費用負担、賃料収入、固定資産税、共有物分割が問題になります。共有者の一人が勝手に売却できるのは自分の持分に限られ、共有物全体の処分には原則として共有者全員の同意が必要になります。相続で兄弟共有の不動産を放置すると、次世代で共有者が増え、売却や管理が難しくなります。
持戻しとは、相続で共同相続人の一部が生前贈与や遺贈などの特別な利益を受けていた場合に、その利益を相続分の計算に反映させる考え方です。特別受益と結び付いて問題になります。
典型例は、長男だけが住宅購入資金をもらった、長女だけが大学院留学費用を出してもらった、特定の相続人だけが事業資金を援助された、という場合です。すべての援助が特別受益になるわけではなく、扶養の範囲、贈与の趣旨、金額、時期、被相続人の資産状況が検討されます。
模倣品とは、真正品に似せて作られた商品で、商標権、意匠権、著作権、不正競争防止法上の権利を侵害するおそれのある商品をいいます。特許庁は、政府模倣品・海賊版対策総合窓口として、模倣品・海賊版に関する相談を受け付けています。
模倣品問題は、ブランド品だけでなく、医薬品、化粧品、電子部品、自動車部品、キャラクターグッズ、ソフトウェア、デジタルコンテンツにも広がる。企業は、商標登録、税関差止め、ECモールへの削除申請、警告書、証拠保全、海外代理人との連携を検討します。消費者は、安すぎる商品、販売者情報が不明なサイト、返品規定が不自然なサイトに注意重要です。
モラルハラスメントは、言葉や態度による精神的な嫌がらせを指す一般的表現です。法律上「モラハラ」という単独の明確な定義が常に置かれているわけではないため、実際の法的評価では、パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産等に関するハラスメント、DV、不法行為、労災、安全配慮義務違反、婚姻を継続し難い重大な事由など、具体的な法的枠組みに当てはめて検討します。
厚生労働省は、職場におけるハラスメント防止に関する情報を提供しており、パワーハラスメント対策、セクシュアルハラスメント対策、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント対策などが事業主の重要課題であることを示しています。
被害を受けている人は、日時、場所、発言内容、同席者、メール・チャット、録音、診断書、相談履歴を保存します。会社側は、相談窓口、事実調査、被害者保護、加害者への措置、再発防止、プライバシー保護、不利益取扱い禁止を整備する必要があります。
元請とは、発注者から直接仕事を受注する立場、又は下請との関係で注文者となる立場をいいます。建設業では、国土交通省が元請下請関係の適正化について、対等なパートナーシップに基づく関係の確立が必要であると説明しています。
取引法務では、従来「下請法」と呼ばれていた下請代金支払遅延等防止法が改正され、2026年1月1日から「中小受託取引適正化法」、通称「取適法」として施行されている点にも注意が必要です。公正取引委員会・中小企業庁は、委託事業者の禁止行為などを案内しています。
元請側は、代金支払、追加変更、検収、やり直し、買いたたき、支払遅延、手形、協議なき代金決定、知的財産の取扱い、秘密保持、安全管理を適正に運用する必要があります。下請側は、発注書、仕様変更、追加作業、納期変更、検収記録、代金交渉の履歴を残すことが重要です。
用語を調べた後は、分野、専門家、資料、期限をセットで整理します。
― ま行の用語から相談先を見極める
「ま行の用語一覧」を読んでも、すべての問題を一人で処理できるわけではありません。むしろ、どの専門家・機関に相談を検討するかを見極めることが重要です。
契約、損害賠償、名誉毀損、労働紛争、相続紛争、破産、刑事事件、親子交流、民事訴訟・保全・執行は、弁護士相談が中心になりやすいです。不動産登記、相続登記、会社登記は司法書士、許認可や行政手続は行政書士、税務申告や相続税は税理士、労務管理や社会保険は社会保険労務士、特許・商標・意匠は弁理士が関与することが多いです。もっとも、実際の案件では複数分野が重なるため、最初の相談で全体像を説明し、必要な専門家連携を確認するのがよい。
法テラスは、法律相談や法制度の概要を知りたい人向けの相談窓口・情報提供を行っており、一定の収入・資産要件を満たす場合には無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できる。
弁護士に相談する前には、次の資料を可能な範囲で整理すると、30分程度の法律相談でも具体的な助言を受けやすいです。
相談時には、「自分に有利な事情」だけでなく、「不利に見える事情」も隠さず伝えるべきです。弁護士は不利な事情を前提に、相手方の反論や裁判所の見方を検討する必要があるからです。
次の時系列は、相談前に資料を整理する順番を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
いつ、誰が、何を言い、何をしたかを日付順に並べます。
署名済み契約書、利用規約、見積書、発注書、請求書を確認します。
通帳、給与明細、領収書、メール、チャット、録音、通知書を整理します。
裁判所書類、登記、戸籍、診断書、氏名、住所、会社名、代表者をまとめます。
返金、削除、謝罪、退去、離婚条件、刑事弁護、交渉など、何を求めるかを明確にします。
個別事案の結論ではなく、一般的な制度理解として確認します。
次の質問一覧は、ま行の用語を調べるときに誤解しやすい点を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
一般的には、用語は相談の入口を整理する手がかりです。ただし、契約書、証拠関係、期限、相手方の反論によって結論が変わる可能性があります。
一般的には、書式は手続の入口です。事実関係、証拠、法的根拠、相手方の反論可能性を整理する必要があります。
一般的には、破産の免責と契約上の免責条項では制度が異なります。具体的な対応は、資料を整理したうえで専門家へ相談する必要があります。
一般的には、自分の問題に近い用語を見つけ、分野、手続、必要資料、期限を確認する使い方が考えられます。ただし、同じ用語でも契約、相続、刑事、労働などで判断材料が変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、自己に不利益な供述を強要されない権利を意味します。ただし、事件内容、証拠関係、供述調書の作成、身柄拘束、被害者対応などによって対応方針は変わる可能性があります。刑事事件では、早期に弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
専門用語を知ることは、専門家に任せるための準備でもあります。
「ま行の用語一覧」は、単なる法律用語の羅列ではなく、法律相談の入口を整理するための地図です。マイナンバーや目的外利用は個人情報保護、マルチ商法は消費者法、未成年者取消権は民法、未払賃金やマタニティハラスメントは労働法、民事訴訟・民事保全・民事執行は裁判手続、無効・無権代理・免責条項は契約法、名誉毀損・無断転載・模倣品は表現・知的財産、黙秘権・無罪推定は刑事手続に属します。
法律用語を正確に理解するほど、自分の悩みが「交渉で解決する必要がある問題」なのか、「裁判所に申立てる問題」なのか、「行政窓口に相談する必要がある問題」なのか、「証拠を保全して弁護士に依頼する必要がある問題」なのかが見えやすくなります。専門用語を知ることは、専門家に任せるための準備でもあります。
このページの情報は一般的解説であり、個別の事情によって結論は変わる。実際の紛争、契約、刑事事件、相続、労働問題、破産、家族問題では、早期に資料を整理し、適切な専門家へ相談することが望ましいです。
次の重要ポイントは、用語理解を相談準備に結びつける結論を表しています。読者にとって重要なのは、単語の意味だけでなく、どの場面で使われ、何を確認するかを先に把握できる点です。項目の並びや列の違いから、自分の状況に近い確認先を読み取ってください。
正確に理解するほど、自分の悩みが交渉、裁判所への申立て、行政窓口、証拠保全、専門家相談のどこに近いかが見えやすくなります。