弁護士会の法律相談、法テラスの情報提供、法テラスの無料法律相談を分け、対象者、費用、回数、刑事事件、相談後の流れを一般情報として比較します。
弁護士会の法律相談、法テラスの情報提供、法テラスの無料法律相談を分け、対象者、費用、回数、刑事事件、相談後の流れを一般情報として比較します。
有料・無料ではなく、入口と制度目的の違いとして読み解きます。
弁護士会の相談と法テラスの相談はどう違うのかという疑問は、単なる有料・無料の違いだけでは整理できません。弁護士会の相談は、弁護士へ直接つながるための入口です。一方、法テラスは、相談先や制度を案内する情報提供と、収入・資産などの要件を満たす人向けの無料法律相談・費用立替制度を持つ公的な仕組みです。
このページの結論は、3つの制度を分けて読むと理解しやすくなります。この分け方が重要なのは、法テラスに電話すれば必ず弁護士が個別の法的見解を答える、誰でも無料法律相談を受けられる、刑事事件にも通常の無料相談を使える、といった誤解を避けるためです。次の一覧では、入口、対象者、相談後の流れの違いを読み取ってください。
各地の弁護士会が運営する法律相談センター等を通じて、弁護士から法的助言を受ける制度です。
サポートダイヤル等で、法制度情報や相談機関情報を案内します。ここは個別の法律相談そのものとは異なります。
経済的に困難な人を対象に、弁護士や司法書士による無料相談と費用立替制度へつなぐ仕組みです。
刑事事件、法人・事業者の相談、費用負担が重い個人の民事事件など、相談の種類によって選ぶ窓口は変わります。制度目的、利用条件、相談後の進み方を分けて確認することが大切です。
対応者、費用、回数、分野、相談後の流れを並べて確認します。
弁護士会の相談、法テラスの情報提供、法テラスの無料法律相談は、対応者、対象者、費用、取扱分野、相談後の流れが異なります。最初に比較表で全体を確認すると、後の章で制度の違いを追いやすくなります。
次の比較表は、3つの制度を同じ項目で並べたものです。横に比べることが重要なのは、法テラスの情報提供と無料法律相談を混同しやすいためです。各行で、誰が対応するのか、誰が対象なのか、相談後にどこへ進みやすいのかを読み取ってください。
| 比較項目 | 弁護士会の相談 | 法テラスの情報提供 | 法テラスの無料法律相談 |
|---|---|---|---|
| 制度の性格 | 弁護士に直接相談する入口 | 相談先・制度の道案内 | 民事法律扶助による法律相談 |
| 運営主体 | 各地の弁護士会 | 日本司法支援センター(法テラス) | 日本司法支援センター(法テラス) |
| 対応者 | 弁護士 | 研修を受けたオペレーター・職員 | 弁護士または司法書士 |
| 相談内容 | 法的アドバイス | 制度説明・窓口案内 | 民事・家事・行政の法的アドバイス |
| 対象者 | 原則として広く利用可能 | 原則として誰でも利用可能 | 収入・資産等の要件を満たす人 |
| 費用 | 地域・内容により異なり、有料中心 | 利用料0円、通話料等は別 | 無料 |
| 回数・時間 | 地域・相談枠ごとに異なる | 情報案内のため回数制限の問題ではない | 1回30分、同一問題につき3回まで |
| 取扱分野 | 民事、家事、労働、相続、消費者、企業法務、刑事関連窓口など幅広い | 相談先の振り分け全般 | 民事・家事・行政。刑事事件は対象外 |
| 相談後の流れ | 相談担当弁護士または別の弁護士に依頼できることが多い | 適切な窓口へつなぐ | 必要に応じて費用立替制度へ進みやすい |
| 専門家の個別紹介 | 地域差はあるが相談センターや検索制度がある | 特定の専門家紹介はしない | 特定の弁護士・司法書士の紹介はしない |
実務的には、今すぐ弁護士の見解を聞きたいなら弁護士会の相談、どこへ行けばよいか分からないなら法テラスの情報提供、相談費用や依頼費用が心配なら法テラスの無料法律相談・費用立替制度を検討します。逮捕や刑事弁護では、通常の法テラス無料法律相談ではなく、弁護士会の刑事相談窓口や当番弁護士制度が重要になります。
サポートダイヤル等の案内と民事法律扶助の相談を区別します。
法テラスは、最初から弁護士が個別事件に答える窓口だけを意味するわけではありません。サポートダイヤルや地方事務所では、相談窓口や法制度情報を案内する情報提供が中核業務の一つです。
次の判断の流れは、法テラスへ連絡したときに、情報提供と無料法律相談をどう区別するかを示しています。分岐が重要なのは、相談先の案内を受けたいのか、法律専門家による個別助言を受けたいのかで、必要な要件と準備が変わるためです。上から順に、自分がどの入口にいるのかを確認してください。
まず制度や相談窓口の情報提供を受ける選択肢があります。
民事・家事・行政の法的助言を無料で受けたい場合は、収入・資産等の要件確認へ進みます。
利用可能性がある場合、事前予約、本人確認、相談内容メモ、届いた書類などを準備します。
依頼が必要な場合、弁護士・司法書士費用の立替制度を検討します。
法テラスの無料法律相談は、民事法律扶助業務の一部です。経済的に余裕がない人が法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い、必要に応じて弁護士・司法書士費用の立替えへつなぐ制度とされています。
分野別相談、無料枠、相談後の依頼導線を確認します。
弁護士会の相談は、各地の弁護士会が運営する法律相談センター等を通じて、弁護士に直接相談する制度です。全国52の弁護士会と日弁連の仕組みの中で、地域ごとに相談センターや分野別相談窓口が設けられています。
次の一覧は、弁護士会の相談が向いている典型場面を整理したものです。この整理が重要なのは、弁護士会の相談が単なる紹介サービスではなく、問題類型に応じて弁護士へ直接アクセスする入口だからです。各項目を読み、自分の相談がどの場面に近いかを確認してください。
相談先の案内ではなく、法律家の判断や選択肢を聞きたい場合に向いています。
離婚、相続、交通事故、労働、消費者被害、刑事関係など、相談メニューに乗せやすい場合です。
会社名義の紛争、取引先との契約問題、事業者トラブルは、法テラスの民事法律扶助と合わない場合があります。
逮捕・勾留・被疑者段階では、弁護士会の当番弁護士制度や刑事相談窓口が重要になります。
弁護士会の一般相談は有料中心とされていますが、地域や分野によって無料相談枠が設けられることがあります。債務整理、交通事故、期間限定の無料相談、自治体委託の相談など、制度ごとの差を確認する必要があります。
2026年3月現在の資力基準と回数制限を確認します。
法テラスの無料法律相談は、誰でも利用できる制度ではありません。収入や資産が一定基準以下であることに加え、民事・家事・行政に関する法的手続であること、制度趣旨に適することなどが問題になります。
次の二つの表は、2026年3月現在の法テラス公表資料に基づく資力基準の目安を、地域区分ごとに整理したものです。地域差が重要なのは、東京都特別区や大阪市などの一部地域では収入基準が異なるためです。家族人数ごとに、月収基準と資産基準を合わせて確認してください。
| 家族人数 | 収入基準 | 資産基準 |
|---|---|---|
| 1人 | 200,200円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 276,100円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 299,200円以下 | 270万円以下 |
| 4人以上 | 328,900円以下 | 300万円以下 |
上の表は東京都特別区や大阪市などの一部地域の目安です。次の表は、それ以外の地域の目安です。数値を比べることが重要なのは、同じ家族人数でも地域によって収入基準が変わるためです。自分の居住地がどちらに当たるかを確認して読んでください。
| 家族人数 | 収入基準 | 資産基準 |
|---|---|---|
| 1人 | 182,000円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 251,000円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 272,000円以下 | 270万円以下 |
| 4人以上 | 299,000円以下 | 300万円以下 |
無料法律相談は、1回30分、同一問題につき3回まで、原則として事前予約が必要とされています。家賃、住宅ローン、医療費、教育費などの事情により判断で調整の余地がある場合もありますが、具体的な利用可否は法テラス等で確認する必要があります。
次の縦棒グラフは、法テラス無料法律相談で押さえるべき3つの数字を目安として並べたものです。棒の高さは制度を使う前に確認する優先度を示します。30分、3回、資力基準という3点をセットで確認することを読み取ってください。
通常の無料法律相談と当番弁護士制度を混同しないように整理します。
弁護士会の相談と法テラスの相談の違いで、刑事事件は大きな分水嶺です。法テラスの民事法律扶助としての無料法律相談は、民事・家事・行政に関する内容が中心で、刑事事件に関する相談では利用できないとされています。
次の比較一覧は、刑事事件に関する制度の切り分けを整理したものです。この違いが重要なのは、家族が逮捕された、自分が取調べを受けている、起訴前に弁護人を検討する、という場面では時間が非常に重要になるためです。民事扶助の無料相談ではなく、弁護士会の刑事窓口や当番弁護士制度を確認する必要があることを読み取ってください。
| 場面 | 法テラスの通常の無料法律相談 | 弁護士会側の主な入口 |
|---|---|---|
| 借金、離婚、労働、相続など | 民事・家事・行政として対象になり得ます。 | 弁護士会相談でも対応する相談枠があります。 |
| 逮捕・勾留・被疑者段階 | 通常の無料法律相談の対象外とされています。 | 当番弁護士制度や刑事相談窓口が重要です。 |
| 犯罪被害者支援 | 法テラス全体として関連業務があります。 | 弁護士会や専門窓口と接続することがあります。 |
| 国選・私選弁護 | 法テラス全体の国選弁護等関連業務とは別に理解します。 | 刑事弁護の相談や接見の入口を確認します。 |
法テラス全体が刑事事件と無関係という意味ではありません。国選弁護等関連業務や犯罪被害者支援業務も担っています。しかし、一般にいう法テラスの無料法律相談、つまり民事法律扶助の無料法律相談は刑事事件を対象にしていない、という理解が必要です。
受任への接続と費用立替への接続を分けて見ます。
相談後の展開も、弁護士会相談と法テラス相談では違います。弁護士会相談では、相談のみ、継続相談、そのまま依頼、別の弁護士を探す、といった分岐が見えやすいのに対し、法テラスでは無料相談から費用立替制度へ進む導線が制度的に組み込まれています。
次の判断の流れは、相談後の選択肢を制度ごとに示したものです。分岐が重要なのは、相談後に誰へ依頼し、費用をどう負担するかで必要な手続が変わるためです。上から下へ、自分が相談だけで終えるのか、継続相談や費用立替へ進むのかを確認してください。
弁護士会でも法テラスでも、まず事実、証拠、希望、期限を整理します。
交渉、書面作成、調停、訴訟などを任せる必要があるかを確認します。
相談担当弁護士、別の弁護士、継続相談などから選びます。
要件を満たす場合、弁護士・司法書士費用の立替制度を検討します。
委任範囲、着手金、報酬金、実費、立替金返済、連絡方法を確認します。
法人・組合等の団体は、原則として法テラスの民事法律扶助の対象者に含まれないとされています。会社名義の紛争、法人破産、取引先との契約紛争などは、弁護士会相談や個別の法律相談のほうが制度的に合いやすい場合があります。
目的、分野、費用、緊急性から最初の窓口を決めます。
どちらを選ぶべきかは、相談の目的、事件分野、費用負担、緊急性で変わります。制度名だけで選ばず、まず自分が必要としているものが、法的助言なのか、相談先の案内なのか、費用支援なのかを分けて考えます。
次の一覧は、弁護士会相談と法テラス相談の向き不向きを整理したものです。この整理が重要なのは、同じ「相談」でも、直接助言、道案内、費用支援、刑事対応では入口が違うためです。自分の状況に近い項目を読み、最初に連絡する窓口を判断してください。
問題類型がはっきりしており、離婚、相続、交通事故、労働、消費者被害、刑事関係などの相談枠へ入りやすい場合です。
民事・家事・行政分野で、収入・資産要件を満たしそうな場合は、無料相談や費用立替制度を検討します。
相談先の案内や制度説明を受けたい場合は、法テラスの情報提供が入口になります。
通常の法テラス無料法律相談ではなく、弁護士会の当番弁護士制度や刑事窓口を確認します。
迷ったときは、刑事か民事・家事・行政か、法的助言がほしいのか相談先の案内がほしいのか、相談費用・依頼費用を自己負担できるか、という順番で考えると整理しやすくなります。
無料、紹介、回数、刑事事件について誤解を解きます。
弁護士会と法テラスの違いでは、よくある誤解が判断を難しくします。特に、法テラスは無料で弁護士を紹介してくれる、弁護士会は高いだけ、法テラス相談は誰でも3回無料、刑事事件でも通常の無料相談を使えばよい、という理解は注意が必要です。
次の一覧は、よくある誤解と正確な見方を並べたものです。誤解を分けて読むことが重要なのは、制度の入口を間違えると、予約や要件確認で時間を失う可能性があるためです。左列の思い込みに近いものがあれば、右列の制度理解へ置き換えてください。
| よくある誤解 | 一般情報としての整理 |
|---|---|
| 法テラスは無料で弁護士を紹介してくれる場所 | 無料法律相談や費用立替制度はありますが、サポートダイヤルでは特定の専門家紹介は行っていません。 |
| 弁護士会の相談は高いだけで使いにくい | 一般相談は有料中心ですが、分野・地域により無料枠もあり、弁護士の判断を直接聞く入口として合理的です。 |
| 法テラスの相談は誰でも3回まで無料 | 収入・資産等の基準があり、制度上の適否も問題になります。 |
| 刑事事件でも法テラス無料相談を使えばよい | 通常の無料法律相談は民事・家事・行政が対象で、刑事事件では弁護士会の当番弁護士制度などが重要です。 |
| 弁護士会と法テラスは完全に別世界 | 法テラスの無料法律相談は契約専門家の事務所で実施されることもあり、現場では接続する場面があります。 |
制度目的は違いますが、弁護士会と法テラスは現場で完全に切り離されているわけではありません。相談前には、どちらか一方だけで考えず、自分の相談分野、費用状況、緊急性に合う入口を確認してください。
共通資料と法テラス固有の資力確認を分けて整理します。
弁護士会相談でも法テラス相談でも、相談の質は事前準備で大きく変わります。事実経過を時系列でまとめ、相手方の氏名や会社名、何をしたいのか、関連資料を整理しておくことが基本です。
次の一覧は、両制度に共通して準備したいものと、法テラス利用時に追加で意識したいものを分けたものです。分けて読むことが重要なのは、法テラスでは法律問題の整理に加えて、家計状況や本人確認の準備も必要になるためです。左列で共通資料、右列で法テラス固有の確認事項を読み取ってください。
| 共通して準備したい事項 | 法テラス利用時に追加で意識したい事項 |
|---|---|
| 事実経過を時系列で1枚にまとめる | 世帯構成を整理する |
| 相手方の氏名・会社名・関係性を整理する | 収入、平均月収、現金・預貯金を確認する |
| 何をしたいのかを一言で書く | 家賃、住宅ローン、医療費、教育費などの継続支出を確認する |
| 契約書、請求書、メール、内容証明、訴状、就業規則、遺言書などを用意する | 本人確認資料や、必要に応じて在留資格資料を用意する |
次の重要ポイントは、相談前の準備を一文で整理したものです。ここで重要なのは、弁護士会でも法テラスでも、相談開始後に資料を探すのではなく、相談目的と証拠を先に示せる状態にすることです。
事実、証拠、期限、希望する解決、費用や資力に関する情報をあらかじめ整理すると、30分の相談時間を制度説明や背景確認だけで使い切りにくくなります。
無料か有料かだけでなく、対象者と相談後の流れで判断します。
弁護士会の相談は、弁護士に直接つながる入口です。法テラスは、相談先の道案内と、要件付きの法律扶助の入口です。両者は目的、対象者、守備範囲、相談後の流れが異なります。
次の比較一覧は、最後に押さえるべき結論を整理したものです。短くまとめて読むことが重要なのは、迷ったときに最初の連絡先を選び直せるようにするためです。各行で、自分の目的がどれに当たるかを確認してください。
| 目的 | 最初に検討しやすい入口 | 理由 |
|---|---|---|
| 弁護士に今すぐ見解を聞きたい | 弁護士会の相談 | 弁護士が直接相談を担当する制度だからです。 |
| 相談先が分からない | 法テラスの情報提供 | 制度や相談機関の案内を受けやすいからです。 |
| お金が厳しく依頼費用も心配 | 法テラスの無料法律相談・費用立替制度 | 収入・資産等の要件を満たす場合に公的扶助へつながるからです。 |
| 逮捕・刑事弁護 | 弁護士会の当番弁護士・刑事窓口 | 通常の法テラス無料法律相談の対象外とされるためです。 |
| 会社や事業のトラブル | 弁護士会相談または法律相談 | 法人・組合等は原則として民事法律扶助の対象外とされるためです。 |
最も正確には、弁護士会は直接相談の制度、法テラスは道案内と扶助の制度です。無料か有料かだけでなく、何を相談したいのか、誰が対象なのか、相談後にどの制度へ進むのかを基準に選ぶことが大切です。
FAQは制度の一般情報として、個別判断を避けて整理します。
一般的には、法テラスの情報提供は、法制度や相談機関を案内する業務であり、弁護士や司法書士による個別の法律相談とは異なるとされています。ただし、無料法律相談の要件を満たす場合には、別途予約して法律専門家へ相談できる可能性があります。具体的な利用可否は、法テラス等で確認する必要があります。
一般的には、誰でも利用できる制度ではなく、収入・資産などの要件があります。同一問題につき3回までという仕組みも、要件を満たすことが前提です。世帯構成、収入、資産、事件内容によって判断が変わる可能性があるため、具体的には法テラス等で確認する必要があります。
一般的には、有料相談が中心とされていますが、地域や相談分野によって無料相談枠が設けられることがあります。債務整理、交通事故、自治体委託相談、期間限定相談など、対象や予約方法は異なります。利用予定の弁護士会や相談センターで確認する必要があります。
一般的には、法テラスの民事法律扶助としての無料法律相談は、刑事事件を対象にしていないとされています。逮捕・勾留など人身の自由に関わる場面では、弁護士会の当番弁護士制度や刑事相談窓口が重要になる可能性があります。具体的な対応は、状況に応じて弁護士会等の専門窓口へ確認する必要があります。
制度の整理に用いた公的性格の強い資料です。