2σ Guide

暗号資産の相続を
税務署に申告する際の注意点

暗号資産は死亡日時点の数量、時価、保管場所、アクセス権限を証拠化して申告する必要があります。申告期限、準確定申告、相続後売却、秘密鍵管理まで一体で確認します。

10か月 相続税の申告と納付期限
4か月 準確定申告の確認期限
3,000万円+600万円 基礎控除の計算式
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暗号資産の相続を 税務署に申告する際の注意点

暗号資産は死亡日時点の数量、時価、保管場所、アクセス権限を証拠化して申告する必要があります。

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暗号資産の相続を 税務署に申告する際の注意点
暗号資産は死亡日時点の数量、時価、保管場所、アクセス権限を証拠化して申告する必要があります。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 暗号資産の相続を 税務署に申告する際の注意点
  • 暗号資産は死亡日時点の数量、時価、保管場所、アクセス権限を証拠化して申告する必要があります。

POINT 1

  • 暗号資産の相続を税務署に申告する際の注意点の全体像
  • 死亡日時点の評価、証拠化、10か月期限、相続 後の所得税までを一続きで確認します。
  • 財産を漏れなく把握
  • 死亡日時点を確定
  • 国税庁FAQに沿って評価

POINT 2

  • 税務署に申告する暗号資産の相続財産の範囲
  • ステーキング中の資産
  • 元本、未収リワード、ロック期間、解除条件、バリデータリスクを確認します。
  • レンディング中の資産
  • 貸付先、返還請求権、利息、プラットフォームの信用リスクを分けます。

POINT 3

  • 暗号資産の相続税申告期限と税務署の提出先
  • 1. 端末と秘密情報を保全:死亡診断書、戸籍、遺言書、スマートフォン、PC、ウォレット、メール、銀行履歴を確認し、無断送金を避けます。
  • 2. 相続照会と相続放棄の検討:取引所へ照会し、残高証明書や履歴を取得します。
  • 3. 準確定申告を確認:死亡年に暗号資産の売却、交換、利用、ステーキング報酬などがあれば、被相続人の所得税を別に検討します。
  • 4. 評価と納税資金を固める:死亡日時点の価格、円換算、未分割申告の方針、取得者、換金方針を整理します。
  • 5. 申告と納付:相続税申告書を提出し、納付します。

POINT 4

  • 暗号資産の相続を税務署に申告漏れしない調査手順
  • 1. 発見場所を記録:紙片、端末、ウォレット本体、金庫などを写真とメモで残します。
  • 2. 相続人又は代理人へ共有:一人だけで保持せず、発見日時と保管状況を共有します。
  • 3. すぐに入力しない:偽サイト、マルウェア、入力先の誤りによる流出を避けます。
  • 4. 共同管理合意を優先:送金条件、管理者、換金基準を文書化します。
  • 5. 評価資料を整備:数量、価格、取得者、秘密情報の保管記録を残します。

POINT 5

  • 暗号資産の相続税評価を死亡日時点の時価で行う方法
  • 活発な市場の有無、交換業者価格、DEX、外貨建て、評価不明時の説明を整理します。
  • 相続税評価額 = 死亡日時点の保有数量 × 課税時期における取引価格
  • 名称とチェーン
  • 死亡日時点残高

POINT 6

  • 暗号資産の相続税申告書に記載する資料と所得税の注意点
  • 申告書の記載単位、保存資料、準確定申告、相続後売却、贈与を分けて扱います。
  • 相続税申告書では、暗号資産を「その他の財産」等として、銘柄、数量、評価額、取得者を明確に記載します。
  • 銘柄の略称だけでは誤解が生じるため、正式名称、ブロックチェーン、コントラクトアドレスを併記すると整理しやすくなります。
  • 税務署への説明と相続人間の確認に使うため重要で、読者は各行を「記載欄」と「証拠資料」の対応として読み取ってください。

POINT 7

  • 暗号資産の相続で税務署対応と遺産分割紛争を防ぐ視点
  • 秘密鍵の独占
  • 保管者、閲覧者、送金条件、共同管理方法を文書化します。
  • 無断売却
  • 売却権限、売却数量、取引所、売却代金の保管口座を決めます。

POINT 8

  • 暗号資産の相続を税務署に申告する前のチェックリスト
  • 財産調査、評価、申告、紛争予防を最後に点検します。
  • 匿名だから分からない
  • 海外取引所なら無関係
  • 円に換金しなければ非課税

まとめ

  • 暗号資産の相続を 税務署に申告する際の注意点
  • 暗号資産の相続を税務署に申告する際の注意点の全体像:死亡日時点の評価、証拠化、10か月期限、相続 後の所得税までを一続きで確認します。
  • 税務署に申告する暗号資産の相続財産の範囲:国内取引所だけでなく、海外サービス、セルフカストディ、DeFi、NFT周辺資産まで確認します。
  • 暗号資産の相続税申告期限と税務署の提出先:10か月、4か月、3か月など、暗号資産相続で同時に走る期限を整理します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

暗号資産の相続を税務署に申告する際の注意点の全体像

死亡日時点の評価、証拠化、10か月期限、相続後の所得税までを一続きで確認します。

被相続人がビットコイン、イーサリアム、その他の暗号資産を保有していた場合、その暗号資産は相続税の課税対象になり得ます。デジタルな資産、海外取引所の残高、秘密鍵が分からない資産であっても、財産的価値があれば調査と評価の対象になります。

このページで最初に確認したいのは、税務署へ申告する際の中心論点です。7つの項目は、暗号資産を見つける段階から申告後の売却までをつなぐために重要で、読み取るべき点は「数量、価格、証拠、期限、権限」を同時に管理する必要があることです。

01

財産を漏れなく把握

取引所、海外サービス、ウォレット、DeFi、NFT、派生資産まで調べます。

02

死亡日時点を確定

銘柄、数量、保管場所、アクセス権限、価格取得時刻を整理します。

03

国税庁FAQに沿って評価

活発な市場の有無、交換業者の公表価格、残高証明書、個別評価を分けます。

04

証拠資料を保存

残高証明書、取引履歴、ウォレット記録、価格取得根拠を残します。

05

10か月期限を守る

未分割でも期限内申告が原則で、納付期限も同じ時期に来ます。

06

所得税を別に確認

死亡前の取引は準確定申告、相続後の売却は相続人側の所得税が問題になります。

07

共同相続人の紛争を防ぐ

秘密鍵の独占、無断移転、価格下落、換金方針を文書化します。

相続税の基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算します。暗号資産だけで基礎控除を超えない場合でも、不動産、預貯金、有価証券、生命保険金、死亡退職金、貸付金、非上場株式、貴金属、NFT、海外資産などと合算して判断します。

重要死亡後に価格が急落しても、相続税評価は原則として死亡日時点を基準にします。死亡日時点で高額なら、申告時や売却時の時価より評価額が高くなる可能性があります。
Section 01

税務署に申告する暗号資産の相続財産の範囲

国内取引所だけでなく、海外サービス、セルフカストディ、DeFi、NFT周辺資産まで確認します。

暗号資産とは、インターネット上で移転、保有、交換できる財産的価値であり、法定通貨そのものではありません。代表例はビットコインやイーサリアムですが、トークン、NFT、ポイント、ゲーム内資産、電子決済手段、証券トークンなどは分類が異なることがあります。

次の比較表は、申告対象になり得る資産の所在と、最初に確認する資料を整理したものです。保管場所ごとに必要な証拠が変わるため重要で、読者は「取引所資料だけで足りるか、ウォレットや規約まで見る必要があるか」を読み取ってください。

保管形態主な確認資料注意点
国内取引所死亡日基準の残高証明書、取引履歴、入出庫履歴、本人確認書類二段階認証や相続人全員の同意が必要になることがあります。
海外取引所残高画面、CSV、APIデータ、メール、翻訳資料、死亡証明書日本の様式で証明書が出ない場合は、複数資料で評価根拠を作ります。
セルフカストディ秘密鍵、シードフレーズ、ウォレット本体、アドレス、端末、金庫内資料秘密情報を不用意に入力、送信すると資産流出の危険があります。
DeFi、ステーキング、レンディング元本トークン、未収報酬、ロック条件、プール情報、プラットフォーム資料元本、報酬、権利内容、リスクを分けて評価します。
NFT、ゲーム内資産、ポイント利用規約、取引市場、換金可能性、譲渡可否、権利内容名称ではなく、財産性と経済的価値で個別に検討します。

相続では、法律上の「財産」としての把握と、技術上の「アクセス権限」としての把握を同時に行います。預金のように取引所に対する債権として存在する場合もあれば、秘密鍵を支配することで実質的に移転できるオンチェーン資産として存在する場合もあります。

次の一覧は、発見時に見落としやすい資産類型を並べています。並びは一般的な調査対象の広がりを示しており、重要なのは「取引所残高だけで終わらせない」ことです。

ステーキング中の資産

元本、未収リワード、ロック期間、解除条件、バリデータリスクを確認します。

レンディング中の資産

貸付先、返還請求権、利息、プラットフォームの信用リスクを分けます。

流動性提供

LPトークン、プール内資産割合、インパーマネントロス、スマートコントラクトリスクを見ます。

NFTやポイント

換金可能性、譲渡制限、利用規約、著作権や権利内容を確認します。

Section 02

暗号資産の相続税申告期限と税務署の提出先

10か月、4か月、3か月など、暗号資産相続で同時に走る期限を整理します。

相続税申告書の提出期限は、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内です。提出先は、相続人の住所地ではなく、被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署です。納付期限も原則として申告期限と同じです。

次の時系列は、死亡後に同時進行する期限と作業を表しています。期限がずれると税務、相続放棄遺産分割、納税資金に影響するため重要で、読者は「何をいつまでに終える必要があるか」を順番で読み取ってください。

死亡直後から2週間

端末と秘密情報を保全

死亡診断書、戸籍、遺言書、スマートフォン、PC、ウォレット、メール、銀行履歴を確認し、無断送金を避けます。

1か月から3か月

相続照会と相続放棄の検討

取引所へ照会し、残高証明書や履歴を取得します。相続放棄は自己のために相続開始を知った時から3か月以内が原則です。

4か月以内

準確定申告を確認

死亡年に暗号資産の売却、交換、利用、ステーキング報酬などがあれば、被相続人の所得税を別に検討します。

6か月から9か月

評価と納税資金を固める

死亡日時点の価格、円換算、未分割申告の方針、取得者、換金方針を整理します。

10か月以内

申告と納付

相続税申告書を提出し、納付します。延納や物納を検討する場合も期限までの申請が必要です。

遺産分割協議がまとまらない場合でも、相続税申告期限は原則として延びません。未分割の場合は、法定相続分又は包括遺贈の割合などに応じて仮に取得したものとして申告し、後日の分割に応じて修正申告又は更正の請求を検討します。

注意暗号資産は、取引所の相続手続が完了しないと換金できないことがあります。死亡日時点では高額でも、納付時に価格が下がると現金不足になり得るため、納税資金は早めに計画します。
Section 04

暗号資産の相続税評価を死亡日時点の時価で行う方法

活発な市場の有無、交換業者価格、DEX、外貨建て、評価不明時の説明を整理します。

相続税法上、財産の価額は原則として時価によります。暗号資産について国税庁FAQは、活発な市場が存在する暗号資産と、活発な市場が存在しない暗号資産を分けて評価する考え方を示しています。

次の比較表は、評価方法を市場の有無と資料の確実性で分けたものです。採用する価格が税務署への説明や相続人間の公平に直結するため重要で、読者は「どの価格ソースを採用し、理由を残すか」を読み取ってください。

評価対象基本的な評価方法保存する根拠
活発な市場がある暗号資産交換業者が公表する課税時期の取引価格。残高証明書記載の取引価格も含まれます。死亡日時点残高証明書、銘柄別数量、価格取得時刻、円換算根拠
複数交換業者で取引される銘柄納税義務者が取引する交換業者の公表価格を選択できます。採用業者の理由、同一銘柄の一貫性、画面やCSV
販売所の購入価格と売却価格がある銘柄納税義務者が売却する価格、つまり売却価格で評価して差し支えないとされています。購入価格と売却価格の別、売却価格の取得時刻
活発な市場がない暗号資産内容、性質、取引実態を踏まえ、売買実例や精通者意見を参酌して個別評価します。売買実例、流動性、取引量、譲渡制限、専門家意見
DEXや板の薄い市場表示価格だけでなく、実際に売却できる数量、スリッページ、流動性、価格操作リスクを確認します。流動性総額、24時間取引量、見積数量、スリッページ、画面

活発な市場がある暗号資産では、基本算式を明確にしておくことが重要です。数量と価格のどちらかが不明だと評価額を説明できないため、読者は「数量の根拠」と「価格の根拠」を別々にそろえる必要があると読み取ってください。

相続税評価額 = 死亡日時点の保有数量 × 課税時期における取引価格

例えば1.5BTCを保有し、採用した交換業者の死亡日時点の売却価格が1BTCあたり10,000,000円であれば、評価額は15,000,000円です。

外貨建て価格やステーブルコイン建て価格では、日本円換算も評価の一部です。死亡日時点の為替レート、採用した金融機関又は公表レート、タイムゾーン、日本時間への換算関係を記録します。ステーブルコインは、常に1米ドルと同価だと機械的に決めつけず、デペッグ、発行体信用リスク、換金制限を確認します。

評価額が不明な場合に空欄で申告する対応は避けるべきです。次の一覧は、税務署へ相談又は説明する前に整理する情報を示しています。項目ごとに資料不足の理由を残すことで、合理的な評価案を作りやすくなります。

銘柄

名称とチェーン

略称だけでなく、正式名称、チェーン、コントラクトアドレスを併記します。

数量

死亡日時点残高

取引所証明書、CSV、ウォレット残高、入出庫履歴で裏付けます。

価格

参照可能な市場

取引価格、売買実例、流動性、価格情報が不十分な理由を記録します。

説明

評価案と未確定事項

評価方法、資料不足、今後の照会、専門家意見を別紙で整理します。

Section 05

暗号資産の相続税申告書に記載する資料と所得税の注意点

申告書の記載単位、保存資料、準確定申告、相続後売却、贈与を分けて扱います。

相続税申告書では、暗号資産を「その他の財産」等として、銘柄、数量、評価額、取得者を明確に記載します。銘柄の略称だけでは誤解が生じるため、正式名称、ブロックチェーン、コントラクトアドレスを併記すると整理しやすくなります。

次の表は、申告書や評価明細で整理する項目を示しています。税務署への説明と相続人間の確認に使うため重要で、読者は各行を「記載欄」と「証拠資料」の対応として読み取ってください。

項目記載内容証拠資料
銘柄BTC、ETH、その他トークン名、正式名称取引所資料、ウォレット画面、プロジェクト情報
ブロックチェーンBitcoin、Ethereum、Solanaなどアドレス、コントラクト情報、入出庫履歴
保管場所国内取引所、海外取引所、ウォレット名残高証明書、CSV、アプリ画面、端末記録
数量と価格小数点以下を含む数量、死亡日時点の価格残高証明書、価格取得資料、円換算表
取得者相続人、受遺者、未分割又は共有状態遺言書、遺産分割協議書、相続人間の合意記録

税務署へ提出する資料と、相続人側で保存する資料は区別します。次の一覧は、提出の有無にかかわらず保存しておく資料群を示しており、税務調査や後日の所得税申告に備えるため重要です。

相続税申告資料

死亡日時点残高証明書、取引履歴、入出庫履歴、価格取得資料、円換算根拠を保存します。

評価

秘密情報の扱い

秘密鍵やシードフレーズそのものは不用意に提出せず、発見記録や保管状況を資料化します。

流出注意

準確定申告

死亡年の売却、交換、利用、マイニング、ステーキング、レンディングの所得計算を確認します。

4か月

相続後の売却

相続税評価と相続後売却の所得税は別です。取得価額、売却価格、手数料を整理します。

所得税

被相続人が死亡前に暗号資産を家族へ移していた場合は、売買、贈与、貸付、預け替え、名義借り、管理委託のどれに当たるかを確認します。2024年1月1日以後の暦年課税による贈与では、相続開始前贈与の加算期間が段階的に7年へ延長される点も確認が必要です。

整理評価メモには、死亡日時、調査した取引所とウォレット、発見銘柄と数量、評価方法、価格ソース、円換算、活発な市場の有無、未確定事項、相続人間の合意状況を記載します。
Section 06

暗号資産の相続で税務署対応と遺産分割紛争を防ぐ視点

秘密鍵の独占、無断売却、価格変動、納税資金、専門家の役割をまとめます。

暗号資産では、秘密鍵又はシードフレーズを持つ人が技術的には資産を動かせます。共同相続人の一人だけが秘密鍵を知っていると、移転、売却、隠匿の疑いが生じやすくなります。

次の一覧は、相続人間で争点になりやすいリスクと、文書化すべき内容を対応させたものです。税務資料は民事上の評価資料にもなるため重要で、読者は「税務申告のための資料」と「分割協議のための合意」を同時に作る必要があると読み取ってください。

秘密鍵の独占

保管者、閲覧者、送金条件、共同管理方法を文書化します。

無断売却

売却権限、売却数量、取引所、売却代金の保管口座を決めます。

価格下落

死亡時評価と納付時時価の差、損益の帰属、換金基準を合意します。

遺留分

遺贈数量、死亡時評価額、売却履歴、税負担を整理します。

税務調査

海外取引所、DeFi、ステーキング、名義財産、生前贈与の説明資料を残します。

納税資金

一部売却、預貯金、生命保険金、借入れ、延納申請を期限から逆算します。

専門職の役割分担を早めに決めることも、申告漏れと紛争を防ぐために重要です。次の一覧では、誰がどの論点を担当するかを示しており、読者は自分のケースで不足している専門領域を確認してください。

税理士

相続税申告、死亡日時点評価、準確定申告、相続後売却の所得税、税務調査対応を担います。

税務

弁護士

遺産分割、遺留分、秘密鍵の独占、無断移転、保全、調停や訴訟を扱います。

紛争

司法書士

不動産名義変更、戸籍収集、法定相続情報一覧図、裁判所提出書類作成などで関与します。

登記

行政書士、公証人、遺言執行者

遺産分割協議書、公正証書遺言、換金権限、情報開示方法の設計に関わります。

書類

公認会計士、中小企業診断士、弁理士、FP

法人保有暗号資産、非上場株式、事業承継、納税資金、知的財産を確認します。

事業

技術専門家

端末解析、ウォレット調査、トランザクション追跡、復旧可能性の調査を行います。

秘密管理

法人保有、信託、遺言、国際相続は、暗号資産相続の中でも特に複合的です。法人名義の取引所口座なら相続財産は暗号資産そのものではなく法人株式になることがあり、信託や遺言では秘密鍵を本文に書かず、安全に発見できる仕組みが必要です。海外居住者が関係する場合は、納税義務、課税範囲、外国税額控除、現地手続、翻訳、公証、アポスティーユを確認します。

Section 07

暗号資産の相続を税務署に申告する前のチェックリスト

財産調査、評価、申告、紛争予防を最後に点検します。

申告前の最終確認では、財産調査、評価、申告、紛争予防を分けて見ると抜け漏れを減らせます。次の表は、各段階で確認済みにしたい事項を示しており、読者は未確認の行から優先的に資料を集めてください。

確認領域チェック項目
財産調査国内取引所、海外取引所、ウォレット、秘密鍵、スマートフォン、PC、メール、銀行履歴、DeFi、ステーキング、レンディング、NFT、ポイント、過去の確定申告、財産債務調書を確認した。
評価死亡日時点の数量、価格、価格ソース、活発な市場の有無、外貨建ての円換算、マイナー銘柄の評価理由、残高証明書又は代替資料、評価メモを整えた。
申告基礎控除額、暗号資産以外の財産、債務、葬式費用、生前贈与、未分割申告、準確定申告、納税資金、申告期限と納付期限を確認した。
紛争予防相続人全員への共有、秘密鍵の保管者、無断送金禁止、換金方針、売却代金の管理方法、専門家相談、合意内容の文書化を行った。

よくある誤解は、税務署対応の遅れや過少申告につながります。次の一覧は誤解と正しい理解を対応させたもので、重要なのは「暗号資産は見えにくいが、税務上は財産として確認され得る」という点です。

誤解1

匿名だから分からない

取引所の本人確認、銀行入出金、申告資料、ブロックチェーン記録などから存在が明らかになることがあります。

誤解2

海外取引所なら無関係

海外取引所にある暗号資産も、日本の相続税の対象になることがあります。

誤解3

円に換金しなければ非課税

相続税では死亡日時点の財産価値が問題になり、所得税では交換や商品購入も所得計算の対象になり得ます。

誤解4

秘密鍵がなければ申告不要

存在が確認できる資産は、アクセス不能の事情を証拠に基づいて個別に説明する必要があります。

誤解5

税務評価が分割額になる

相続税評価と遺産分割上の評価は目的が異なり、価格変動が争点になることがあります。

誤解6

相続後売却に所得税はない

相続税と所得税は別で、相続後の売却、交換、利用には相続人自身の所得税が問題になります。

制度的には、秘密鍵喪失と課税価値、DEXやDeFi資産の客観評価、ステーブルコインの分類、NFTの財産性、海外取引所の相続手続、デジタル証拠の標準、共同管理ウォレット、遺言執行者の換金権限、価格急落時の納税資金、個人保有と法人保有の境界などが今後も課題になります。

Section 08

暗号資産の相続税申告でよくある質問

一般的な制度説明として、評価、期限、秘密鍵、専門家相談の考え方を整理します。

暗号資産があるだけで相続税申告は必要ですか。

一般的には、相続財産全体の課税価格が基礎控除額を超える場合に相続税申告が必要になります。ただし、暗号資産以外の財産、債務、贈与、特例の有無によって結論が変わる可能性があります。具体的な申告要否は、資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。

死亡後に価格が下がった場合、下がった後の価格で申告できますか。

一般的には、相続税評価の基準は死亡日時点とされています。ただし、価格取得資料、活発な市場の有無、評価困難性などによって説明方法が変わる可能性があります。具体的な評価方針は、税理士等の専門家へ相談する必要があります。

秘密鍵が分からない場合は0円評価でよいですか。

一般的には、秘密鍵が分からないことだけで当然に0円評価になるとは限らないと考えられます。資産の存在、帰属、復旧可能性、売却可能性、探索記録によって判断が変わる可能性があります。具体的な評価は、税理士や弁護士、技術専門家へ相談する必要があります。

海外取引所の暗号資産も申告対象になりますか。

一般的には、海外取引所にある暗号資産も相続税の対象財産になり得ます。ただし、被相続人や相続人の住所、居住状況、課税範囲、外国税額控除などで結論が変わる可能性があります。具体的には国際相続に詳しい専門家へ相談する必要があります。

税理士と弁護士のどちらに相談すべきですか。

一般的には、相続税申告、評価、準確定申告、税務調査対応は税理士、遺産分割、遺留分、秘密鍵の独占、無断移転などの紛争は弁護士の領域とされています。ただし、暗号資産相続では両方が関係することがあります。具体的な対応は、資料を整理したうえで各専門家へ相談する必要があります。

Reference

この記事の参考情報源

公的資料

  • 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」
  • 国税庁タックスアンサー「相続税がかかる場合」
  • 国税庁タックスアンサー「相続税の計算」
  • 国税庁タックスアンサー「相続税の申告と納税」
  • 国税庁タックスアンサー「相続財産が分割されていないときの申告」
  • 国税庁タックスアンサー「納税者が死亡したときの確定申告、準確定申告」
  • 国税庁タックスアンサー「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」
  • 国税庁タックスアンサー「贈与財産の加算と税額控除」
  • 国税庁タックスアンサー「相続時精算課税の選択」
  • 国税庁「財産評価基本通達」
  • 金融庁「暗号資産に関する制度整備について」
  • 日本銀行「教えて!にちぎん 暗号資産とは何ですか?」
  • 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」