相続の残高証明書は、普通の和文証明なら無料から1,100円前後が中心です。ただし、既経過利息、評価額計算、入出金明細、指定書式まで含めると総額は大きく変わります。
相続の残高証明書は、普通の和文証明なら無料から1,100円前後が中心です。
相続では追加証明や取引明細まで含めて総費用を見ます。
残高証明書の発行手数料は、普通の和文証明書だけを見ると、条件付き無料から1通1,100円前後までが中心です。ただし、相続財産残高証明書、財産評価額計算書、既経過利息証明、入出金取引明細、英文、指定書式まで含めると、2,200円から3,300円程度や期間加算が生じる場合があります。
次の価格帯別一覧は、金融機関ごとの手数料感を大きく把握するためのものです。左列の価格帯だけで判断せず、中央列の該当例と右列の実務上の意味を見比べ、無料や低額でも相続で使える形式かを読み取ってください。
| 価格帯 | 該当例 | 実務上の意味 |
|---|---|---|
| 無料 | 三菱UFJ銀行のアプリ和文の一定条件、SBI新生銀行の相続手続時、住信SBIネット銀行の相続手続時、三井住友信託銀行の死亡日基準かつ郵送手続の財産評価額計算書注記 | 無料でも、相続で使える形式か、証明日を死亡日にできるか、提出先が受け付けるかを確認します。 |
| 220円から550円台 | 三井住友信託銀行220円、楽天銀行524円、auじぶん銀行550円、西日本シティ銀行550円、ソニー銀行440円、大和ネクスト銀行440円 | 低額帯です。ネット銀行、信託銀行、一部地銀で見られます。 |
| 770円から880円台 | 三菱UFJ銀行窓口770円、みずほ銀行880円、三井住友銀行880円、りそな銀行都度880円、横浜銀行WEB770円、千葉銀行随時880円、北陸銀行都度770円 | 大手銀行、地銀の標準的な都度発行帯です。 |
| 1,100円前後 | ゆうちょ銀行1,100円、SBI新生銀行通常1,100円、イオン銀行1,100円、京都銀行個別1,100円、横浜銀行窓口1,100円、北海道銀行店頭1,100円、静岡銀行通常1,100円 | 窓口個別発行や通常発行で多い価格帯です。 |
| 2,200円以上 | りそな銀行の相続財産残高証明書2,200円、みずほ信託銀行の相続税評価額計算書2,200円、英文、指定書式、監査法人向け3,300円等 | 相続専用、評価計算、英文、指定書式、監査法人向けで高額化します。 |
相続人が重視すべきなのは、最安の金融機関を探すことではありません。被相続人が実際に取引していた金融機関について、相続税、遺産分割、使い込み調査、不動産登記、遺言執行という目的に合う証明日、証明対象、形式、追加証明の要否を設計することです。
次の重要ポイントは、単価比較だけでは総費用を読めない理由を示しています。請求単位、追加証明、期間加算、紙発行や指定書式の有無を合わせて見積もる必要があることを読み取ってください。
総費用 = 基本発行手数料 × 必要通数または取引種別数 + 既経過利息証明または財産評価額計算書 + 入出金取引明細の期間加算 + 英文、指定書式、郵送、紙発行等の追加費用。
残高証明、評価計算、利息証明、取引履歴は役割も料金も異なります。
残高証明書は、金融機関が特定の日付における預金、貯金、信託、融資、外貨預金、投資信託等の残高を証明する書面または電子書面です。相続では通常、被相続人が亡くなった日を証明基準日として請求します。
次の比較表は、相続で混同されやすい書類の違いを整理したものです。書類名が似ていても、用途や課金単位が違うため、手数料欄だけでなく相続での用途と手数料上の注意を合わせて読み取ってください。
| 書類名 | 主な内容 | 相続での用途 | 手数料上の注意 |
|---|---|---|---|
| 残高証明書 | 指定日の残高を証明 | 相続税申告、遺産分割、財産目録 | 多くは1通単位。金融機関により無料から1,100円前後が中心 |
| 相続財産残高証明書 | 相続財産としての残高や関連情報をまとめる書式 | 相続専用手続、財産目録 | 一般の残高証明書より高い場合があります。 |
| 財産評価額計算書 | 相続税評価用の評価額を計算 | 相続税申告、信託商品等の評価 | 2,200円程度の例があります。 |
| 既経過利息証明書、利息計算書 | 定期預金等について死亡日時点で解約した場合の利息相当額等を計算 | 相続税評価 | 残高証明書とは別料金になる場合があります。 |
| 入出金取引明細、取引履歴、異動明細 | 一定期間の入出金推移 | 使い込み調査、遺産分割紛争 | 年単位、月単位、枚数単位で高額化しやすいです。 |
| 現存調査、口座照会 | 口座の有無を確認 | 口座番号不明時、相続財産調査 | 無料または数千円の例があります。 |
次の一覧は、残高証明書が必要になる相続場面を並べています。各項目の目的が違うため、単に1通を安く取るのではなく、税務、協議、紛争、登記周辺のどの目的に使うかを読み取ってください。
相続税の申告期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。預貯金残高の確定が遅れると全体工程に影響します。
相続人全員が遺産の内容と評価を把握して初めて、財産目録に基づく実質的な協議になります。
残高証明書は相続開始時点の静的な残高、入出金明細は資金移動の動的な経過を示します。
預貯金の証明書は登記添付書類ではないことが多いものの、不動産を誰が取得し代償金をどう支払うかに関係します。
大手銀行、信託銀行、ネット銀行では相続用の扱いが大きく分かれます。
主要金融機関の公式情報を比較すると、同じ残高証明書でも、相続専用の扱い、死亡日基準、Webやアプリ発行、英文、指定書式、取引明細の加算で金額が変わります。
次の比較表は、全国規模の銀行、信託銀行、ネット銀行の代表例です。金額列だけでなく、追加論点と実務上の読み方を合わせて確認し、相続で必要な証明日や形式に合うかを読み取ってください。
| 金融機関 | 主な発行手数料 | 相続実務での追加論点 | 実務上の読み方 |
|---|---|---|---|
| みずほ銀行 | 相続預金の残高証明書は業務分野単位ごと1通880円 | 既経過利息証明は別途1通2,200円 | 相続権利者のいずれか1人で依頼できる案内があります。発行は約1から2週間です。 |
| 三菱UFJ銀行 | 窓口の都度発行は1通770円。アプリ和文は条件により無料、英文は550円 | 相続手続に関する発行は別案内。過去10年以上前の日付は窓口取扱不可とされます。 | 無料や低額でも、相続で必要な証明日、名義、提出先の受理形式を確認します。 |
| 三井住友銀行 | 相続預金の残高証明書は1通880円 | 入出金取引証明は5年以内なら明細1年分1,100円。5年超は追加加算。 | 使い込み疑いでは、残高証明書より入出金取引証明の費用が大きくなりやすいです。 |
| りそな銀行 | 都度発行は1通880円。英文、指定書式、相続財産残高証明書は各1通2,200円 | 相続財産残高証明書という相続向け高額区分があります。 | 通常残高証明書と相続財産残高証明書のどちらが必要か提出先に確認します。 |
| ゆうちょ銀行 | 貯金残高証明書は1通1,100円。振替口座の定期発行550円、個別発行1,100円 | 相続人が手続する場合の戸籍、本人確認、印章等の案内があります。 | 利用者が多く、相続調査の優先度が高い金融機関です。 |
| 三井住友信託銀行 | 預金、信託に関する残高証明書は1通220円。財産評価額計算書は1通2,200円 | 証明基準日が死亡日で郵送手続の場合、財産評価額計算書は無料との注記があります。 | 単純な残高証明は低額でも、相続税評価用の書類を使うかが重要です。 |
| みずほ信託銀行 | 残高証明書の個別発行は1通880円、定例発行550円、制定書式以外2,200円、監査法人向け3,300円 | 相続税評価額計算書は1通2,200円。同時受付は1組2,200円。 | 信託商品や評価計算が絡む場合、単なる残高証明では不足し得ます。 |
| SBI新生銀行 | 通常の残高証明書は1通1,100円。相続手続の際の残高証明書は無料 | 死亡日を指定でき、10年以上前の場合は直近基準日との案内があります。 | 通常手数料と相続手続時手数料が異なる例です。 |
| 住信SBIネット銀行 | Web閲覧、印刷は無料、郵送書面請求は有料。相続手続の残高証明書等は無料 | 各種ネオバンク口座を含む相続手続で無料とのFAQがあります。 | PDF、郵送、相続専用で取扱いが大きく違います。 |
| 楽天銀行 | 残高証明書は1通524円 | 取引履歴明細証明書は6か月を超えると1か月あたり110円加算 | 長期間の入出金を調べると、残高証明より取引履歴の加算が重要になります。 |
| auじぶん銀行 | 残高証明書は1通550円 | 相続書類提出後、振込または相続人のauじぶん銀行口座から引落し。被相続人口座からは引落不可。 | 相続人側の支払方法まで確認します。 |
| ソニー銀行 | 個別事項なしは1通440円、個別事項ありは1通880円。英文も同額区分 | 残高通知書は無料ですが、残高証明書とは目的が異なります。 | 追加記載の有無で手数料が2倍になるため、提出先の要求を確認します。 |
| イオン銀行 | 残高証明書は1通1,100円。英文、指定書式は2,200円 | 投資信託の証明日は時期により依頼先が異なる案内があります。 | 金融商品仲介や投資信託移管がある場合、預金と投信で依頼先が分かれます。 |
| 大和ネクスト銀行 | 和文の書面発行は1件440円、英文は1件1,100円 | 相続時口座照会手数料は5,060円。 | 口座の有無が不明な段階では、証明書費用より照会費用が問題になります。 |
WEB、窓口、取引種別、複数店舗、経過利息表示の違いを確認します。
地方銀行等では、WEB受付、店頭発行、継続発行、制定外書式、監査法人向け、取引種別ごとの課金などで差が出ます。相続では、窓口対応になるか、複数店舗や複数商品を含むかが総額に影響します。
次の比較表は、地方銀行等の代表例です。単純な1通単価だけでなく、WEBと窓口、取引種別、複数店舗、経過利息表示の有無が総費用を変える点を読み取ってください。
| 金融機関 | 主な発行手数料 | 相続実務での追加論点 | 実務上の読み方 |
|---|---|---|---|
| 横浜銀行 | 個別発行はWEB受付770円、窓口受付1,100円。継続発行は440円 | 指定書式、監査法人向け確認状等は3,300円 | WEB申込の可否で手数料が変わります。相続では窓口手続となる場合があります。 |
| 千葉銀行 | 窓口の継続発行550円、随時発行880円、指定書式1,650円、監査法人向け3,300円 | 法人向け電子発行は440円の区分あり | 個人相続では窓口随時発行880円を軸に見ます。 |
| 北海道銀行 | 所定様式の電子交付または郵送は取引種別1件につき550円、店頭発行1,100円、所定様式以外3,300円 | 取引種別ごとに課金されます。 | 預金、融資、投信など複数種別があると1通比較では足りません。 |
| 西日本シティ銀行 | 預金、融資残高証明書は継続330円、個別550円。英文550円。監査法人向け指定用紙3,300円 | 預金等取引履歴明細表は1口座550円 | 地銀の中には個別発行550円という低額例もあります。 |
| 京都銀行 | 個別発行1,100円、継続発行440円、英文2,200円、指定書式2,200円、監査法人向け3,300円 | 相続手続用の残高証明書も相続人等からの依頼により発行とのFAQがあります。 | 個人相続では1,100円を基本に、英文や制定外書式は2,200円と見ます。 |
| 静岡銀行 | 継続550円、通常または制定外書式1,100円、前々月末日以降を基準日とする預貸金残高証明書880円、監査法人向け3,300円 | 経過利息計算書は1口座につき2,200円 | 経過利息計算書が必要な場合、残高証明書本体より高くなります。 |
| 北陸銀行 | 継続550円、都度770円、制定外書式2,200円、監査法人向け3,300円 | 取引種類ごと、複数店舗にまたがる場合は店舗数分の手数料という注記があります。 | 複数店取引がある相続では、1通単価だけでは総額を見誤ります。 |
| 紀陽銀行 | 継続440円、継続以外880円、監査法人用3,300円、その他制定外2,200円。相続に伴う経過利息表示あり残高証明書は1枚2,200円 | 相続向けの経過利息表示あり区分が明記されています。 | 相続税申告の資料設計で注意すべき例です。 |
業務分野、取引種別、期間加算、追加証明を含めて見積もります。
残高証明書の手数料比較で最も重要なのは、単価ではなく課金単位です。1通、業務分野単位、取引種別ごと、1科目1か月、複数店舗分などが金融機関ごとに異なります。
次の比較一覧は、総額を左右する課金単位を整理したものです。左列の単位が何に掛け算されるかを確認し、同じ880円や550円でも総費用が変わる理由を読み取ってください。
| 課金単位 | 典型的に影響する場面 | 読み方 |
|---|---|---|
| 1通単位 | 普通預金だけの証明、単一支店の証明 | 最も分かりやすい単価ですが、複数通が必要なら通数分かかります。 |
| 業務分野単位 | 預金、信託、証券代行などの分野が分かれる場合 | 同じ金融機関でも対象分野が増えると総額が増えます。 |
| 取引種別ごと | 預金、融資、投信、外貨、公共債などがある場合 | 1件550円でも種別数が多いと高くなります。 |
| 店舗数分 | 複数支店に口座がある場合 | 同一金融機関でも支店が複数なら店舗数分かかることがあります。 |
| 期間加算 | 取引履歴、入出金明細を取得する場合 | 年単位、月単位で加算され、残高証明書本体より高額化しやすいです。 |
| 指定書式、英文、監査法人向け | 提出先が独自書式や英文を求める場合 | 2,200円や3,300円の高額区分に入ることがあります。 |
次の横棒グラフは、代表的な追加費用の重さを概算で比べるものです。横方向に長いほど費用インパクトが大きく、残高証明書本体よりも取引履歴や口座照会の方が高くなりやすいことを読み取ってください。
相続専用書類は高い場合と無料の場合があります。相続手続時の残高証明書等を無料とする例がある一方、相続財産残高証明書や相続税評価額計算書のように2,200円の区分もあります。
普通預金だけなら数千円でも、利息証明や取引明細で総額が変わります。
相続での費用計算は、実際にどの金融機関へ何を何通請求するかで変わります。代表例を使うと、残高証明書本体の費用は小さく見えても、既経過利息証明や入出金明細を加えると総額が大きくなることが分かります。
次の計算例は、相続でよくある請求パターンを金額で示しています。式と合計欄を見て、残高証明書本体、利息証明、取引明細、口座照会のどれが費用を押し上げるかを読み取ってください。
| ケース | 計算 | 概算費用 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 大手3行に普通預金だけ | みずほ銀行880円 + 三井住友銀行880円 + ゆうちょ銀行1,100円 | 2,860円 | 証明書本体の費用は大きくありませんが、戸籍等の準備と発行期間の負担があります。 |
| 定期預金があり既経過利息証明も必要 | みずほ銀行の残高証明書880円 + 既経過利息証明2,200円 | 3,080円 | 残高証明書本体より利息証明の方が高額です。 |
| 使い込み調査で入出金明細5年分 | 三井住友銀行の明細1年分1,100円 × 5年分 | 5,500円 | 5年を超える期間は追加加算が生じる例があります。 |
| 信託銀行の商品評価 | みずほ信託銀行の残高証明書と相続税評価額計算書を同時受付 | 1組2,200円 | 信託商品や投資信託が含まれる場合、評価額計算書の要否が重要です。 |
| 口座番号不明のネット銀行 | 大和ネクスト銀行の相続時口座照会手数料 | 5,060円 | 口座があることが分かっている段階と、口座の有無を調べる段階では費用構造が異なります。 |
次の比較グラフは、普通預金だけの取得例、既経過利息を含む例、入出金明細5年分、口座照会の費用感を並べたものです。縦の高さが費用の大きさを表し、取引履歴や口座照会が残高証明書本体より重くなりやすいことを読み取ってください。
使い込み疑いがある場合でも、最初から10年分を広く請求するのではなく、死亡前後1年、介護開始時期、施設入所時期、認知症診断時期、大口出金時期などに絞って請求し、必要に応じて追加する考え方があります。
安さではなく、証明日、請求権限、追加証明、提出先の受理形式を確認します。
手数料そのものより重要なのは、証明基準日、請求権限、既経過利息、取引履歴の期間設計、無料PDFやアプリ証明の利用可否です。提出先が受け付ける形式でなければ、無料や低額の証明でも目的を達成できないことがあります。
次の一覧は、手数料より先に確認すべき実務論点をまとめたものです。各項目が相続税、紛争、金融機関手続のどこに影響するかを読み取り、安さより目的適合性を優先してください。
相続税申告、遺産分割、財産目録作成では、通常、被相続人の死亡日を基準日とします。古い相続では10年以上前の証明日を扱えない例があります。
相続人の1人で請求できる案内を出している金融機関がありますが、必要書類、代理人、遺言執行者、未成年者、成年後見人の扱いは金融機関ごとに異なります。
定期預金や定額貯金では、死亡日時点で解約したと仮定した利息相当額が相続税評価に関係します。
取引履歴は年単位、月単位、口座単位、枚数単位で課金されることがあり、全期間請求は高額化しやすいです。
PDF、Web印刷、アプリ発行が無料でも、相続税申告、裁判所資料、金融機関内手続で受け付けられるかは提出先次第です。
次の一覧は、専門職や関係者が残高証明書をどのように見るかを整理したものです。誰が関与するかで必要資料が増えるため、相続の目的と担当領域を読み取ってください。
死亡日現在の残高、既経過利息、外貨預金、投資信託、信託商品、債務、名義預金を確認します。
申告相続登記、法定相続情報一覧図、遺産分割協議書、不動産と預貯金の配分を整理します。
登記争いのない相続で、遺産分割協議書、相続人関係説明図、金融機関提出書類を整理することがあります。
書類遺言信託、遺言執行、遺産整理業務、信託商品、金銭信託、投資信託、国債等の評価に関与します。
評価取得前チェック、書類分類、見積表、財産目録への反映まで進めます。
残高証明書を請求する前に、金融機関の一覧、口座番号、証明基準日、証明対象、必要書類、請求者、追加証明、受取方法、支払方法、発行日数を確認します。発行日数は1週間から2週間程度の例が多く、相続税申告期限がある場合は早めに動く必要があります。
次のチェックリストは、取得前に確認する項目を一覧化したものです。左列の項目を上から順に確認すると、金融機関ごとの請求漏れ、証明対象の漏れ、追加費用の見落としを減らせます。
| 確認項目 | 実務上のポイント |
|---|---|
| 金融機関の一覧 | 通帳、キャッシュカード、郵便物、スマートフォンアプリ、メール、確定申告書、年金振込口座、公共料金引落口座を確認します。 |
| 口座番号の有無 | 不明な場合は現存調査、口座照会、相続時口座照会が必要になることがあります。 |
| 証明基準日 | 原則は死亡日です。紛争調査では別日も検討します。 |
| 証明対象 | 普通預金、定期預金、外貨預金、信託、投信、国債、融資、貸金庫等を確認します。 |
| 必要書類 | 戸籍、法定相続情報一覧図、印鑑証明書、本人確認書類、遺言書、審判書等を確認します。 |
| 請求者 | 相続人、遺言執行者、相続財産清算人、代理人などの扱いを確認します。 |
| 追加証明 | 既経過利息、相続税評価額計算書、入出金明細、取引履歴を確認します。 |
| 受取方法 | 郵送、店頭、PDF、Web、アプリのどれかを確認します。 |
| 手数料の支払方法 | 現金、口座引落、相続人の口座からの引落、振込等を確認します。 |
| 発行日数 | 1週間から2週間程度の例が多いため、余裕を持ちます。 |
次の手順図は、相続人向けの進め方を示しています。順番に意味があり、最初に金融機関を棚卸しし、必要な証明書を分類してから書式と費用を確認すると、後から同じ金融機関に追加請求する回数を減らせます。
通帳、カード、スマートフォン、パソコン、郵便物、メール、年金通知、確定申告書、公共料金記録から確認します。
死亡日残高証明書、既経過利息証明、評価額計算書、入出金取引明細、口座照会に分けます。
戸籍一式を何度も提出する負担を避けるため、利用を検討します。
金融機関ごとの最新版書式を使い、差戻しを避けます。
金融機関別に書類、通数、期間、単価、概算費用、備考をまとめます。
金融機関名、支店名、口座種別、証明基準日、残高、既経過利息の有無を転記します。
残高証明書だけで足りない場合は、利息証明、評価額計算書、入出金明細を追加します。
無料、1,100円、取引明細、口座照会の意味を分けて判断します。
残高証明書の手数料で誤解しやすいのは、無料なら常に最適、1,100円は高い、取引明細も残高証明書の一種、通常証明と相続財産残高証明書は同じ、口座照会と証明書発行は同じ、という考え方です。
次の比較一覧は、誤解と正しい見方を並べたものです。左列を避け、右列のように費用、形式、証明対象、口座照会を分けて考えることを読み取ってください。
| 誤解 | 正しい見方 |
|---|---|
| 無料だから常に最適 | 無料のアプリ発行やPDF発行は便利ですが、提出先が原本、郵送発行、金融機関制定書式を求める場合は足りない可能性があります。 |
| 1,100円は高い | 複数口座を1通に連記できる場合や必要な相続情報をまとめて証明できる場合は、実質的には安いことがあります。 |
| 取引明細は残高証明書である | 残高証明書は一時点の残高を証明する資料です。使い込みの有無は入出金明細、通帳、領収書等で確認します。 |
| 相続財産残高証明書と通常証明は同じ | 相続財産残高証明書は相続手続向けに設計され、通常の残高証明書と内容や手数料が異なる場合があります。 |
| 口座照会と残高証明書発行は同じ | 口座番号が不明な場合は先に口座の有無を調べる必要があり、照会費用が別にかかることがあります。 |
次の判断の流れは、費用を抑えながら必要資料を確保する考え方を示しています。分岐の左右は、安さを優先するかどうかではなく、提出先や紛争性に耐える形式が必要かどうかで判断する点を読み取ってください。
相続税申告、遺産分割、使い込み調査、登記周辺、遺言執行のどれに使うかを確認します。
紙原本、金融機関制定書式、郵送発行、社印や部署表示が必要かを確認します。
後から争われにくい形式を優先します。
相続人間で共有する参考資料なら、受理可否を確認したうえで低額手段も検討できます。
FAQは一般的な制度説明として整理し、最新手数料は金融機関確認を前提にします。
ここでは、残高証明書の発行手数料について読者から多い質問を一般情報として整理します。金融機関の手数料は改定されることがあるため、実際の請求前には各金融機関の最新案内や窓口で確認する必要があります。
一般的には、金融機関により異なりますが、相続人の1人で請求できる案内を出している金融機関があります。ただし、戸籍、印鑑証明書、本人確認書類などの必要書類は金融機関ごとに異なります。
一般的には、通帳コピーは残高推移を示す資料にはなりますが、金融機関が特定日時点の残高を証明した書面とは異なります。相続税申告、遺産分割協議、裁判所手続、金融機関の相続手続では、残高証明書の方が適切な場合があります。
一般的には、相続税申告が不要でも、遺産分割協議、相続人間の説明、財産目録作成、使い込み疑いの解消のために必要になることがあります。
一般的には、金額の大きい口座、定期預金や投資信託がある口座、相続税申告に必要な口座、相続人間で争点になっている口座から優先します。
一般的には、金融機関により異なりますが、1週間から10日程度、1から2週間程度の例が多く見られます。相続関係書類の確認、複数商品、古い基準日、投資信託、信託商品、郵便事情により長くなる場合があります。
一般的には、金融機関により異なります。相続発生後の口座凍結との関係で、被相続人口座から引落しできない案内をしている金融機関もあります。
一般的には、複数の金融機関や法務局で相続手続を行う場合に有用です。戸除籍謄本等の束の代わりに利用できるため、提出負担を減らせます。
一般的には、そうではありません。相続では被相続人が実際に取引していた金融機関の資料を取得する必要があります。費用差は重要ですが、証明書の形式、証明日、対象範囲、追加証明の要否の方が実務上は重要です。