2σ Guide

入通院慰謝料の別表1と別表2
違いと使い分け

原則は別表1、他覚所見のないむち打ち等は例外的に別表2。金額差、判断基準、通院頻度、自賠責との違いを整理します。

116万円 別表1 通院6か月
89万円 別表2 通院6か月
4,300円 自賠責の日額
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入通院慰謝料の別表1と別表2 違いと使い分け

原則は別表1、他覚所見のないむち打ち等は例外的に別表2。

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入通院慰謝料の別表1と別表2 違いと使い分け
原則は別表1、他覚所見のないむち打ち等は例外的に別表2。
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  • 入通院慰謝料の別表1と別表2 違いと使い分け
  • 原則は別表1、他覚所見のないむち打ち等は例外的に別表2。

POINT 1

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2の違いと使い分けの全体像
  • 別表1(別表I)
  • 別表2(別表II)
  • 原則は別表1、例外が別表2という順序で理解します。

POINT 2

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2を読むための基礎概念
  • 入通院慰謝料、赤い本、他覚所見、症状固定を先に整理します。
  • 別表の使い分けを判断するには、前提となる用語をそろえる必要があります。
  • 各項目の違いを確認すると、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料、赤い本基準と自賠責基準を混同しにくくなります。
  • 交通事故により負傷し、入院や通院を余儀なくされたこと自体による精神的苦痛を金銭評価する損害項目です。

POINT 3

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2を分ける判断基準
  • 1. いま見ている基準を確認:自賠責基準、任意保険基準、赤い本を基礎とする裁判基準を分けます。
  • 2. 傷病名ではなく傷害の中身を確認:画像、手術記録、神経学的検査、入院の有無を確認します。
  • 3. 別表2が候補:軽い打撲、軽い挫創も含めて例外表を検討します。
  • 4. 別表1を出発点にする:客観的、器質的な傷害が全体評価を別表1側へ引くことがあります。
  • 5. 通院頻度と個別事情で補正:長期、低頻度通院などでは、表の数字がそのまま使われないことがあります。

POINT 4

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2は通院頻度でも補正される
  • 治療期間だけでなく、実通院日数、治療内容、通院頻度も確認します。
  • 表の選択が終わっても、治療期間がそのまま満額評価につながるとは限りません。
  • 列の違いから、別表1と別表2で実通院日数に掛ける目安が異なる点を読み取ってください。
  • 実務では、単に6か月通院したという事実だけでなく、どの程度の頻度で、どのような治療を継続したかが見られます。

POINT 5

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2を判断するための資料
  • 初診、画像、神経学的検査、通院実績、提示書の内訳を集めます。
  • 適切な表を選んでもらうには、主張だけでなく資料の整理が必要です。
  • 順番に見ると、事故直後から症状固定までの一貫性を示すことが重要だと分かります。
  • 外傷の範囲、受傷機転、当初症状の一貫性を示す基礎資料です。

POINT 6

  • 専門家の視点からみる入通院慰謝料の別表1と別表2
  • 法律問題であると同時に、医療記録と保険実務の問題でもあります。
  • 弁護士の視点
  • 医師の視点
  • 保険実務の視点

POINT 7

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2のよくある質問
  • むち打ちなら必ず別表2になりますか
  • 後遺障害14級なら別表1になりますか
  • 個別事案への断定を避け、一般的な制度整理として回答します。

まとめ

  • 入通院慰謝料の別表1と別表2 違いと使い分け
  • 入通院慰謝料の別表1と別表2を読むための基礎概念:入通院慰謝料、赤い本、他覚所見、症状固定を先に整理します。
  • 入通院慰謝料の別表1と別表2を分ける判断基準:診断名ではなく、傷害の実質と客観資料を確認します。
  • 入通院慰謝料の別表1と別表2は通院頻度でも補正される:治療期間だけでなく、実通院日数、治療内容、通院頻度も確認します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

入通院慰謝料の別表1と別表2の違いと使い分けの全体像

原則は別表1、例外が別表2という順序で理解します。

入通院慰謝料の別表1と別表2の違いと使い分けを正確に理解するには、単に重傷か軽傷かで覚えるだけでは不十分です。交通事故の損害賠償実務で広く参照される赤い本では、原則として別表1を用い、むち打ち症で他覚所見がない場合等に例外として別表2を用いる、という整理が出発点になります。

次の比較一覧は、別表1と別表2の位置づけ、代表例、判断の軸を並べたものです。読者にとって重要なのは、痛みの強さや診断名だけでなく、画像所見、神経学的所見、入院や手術の有無など、客観資料の有無を読み取ることです。

Table 01

別表1(別表I)

原則として用いる表です。骨折、脱臼、手術を要する傷害、画像や神経学的所見を伴う傷害など、一般的な交通外傷事案の出発点になります。

Table 02

別表2(別表II)

例外的に用いる表です。典型は、むち打ち症で他覚所見がない場合で、軽い打撲や軽い挫創なども含めて整理されます。

Focus

判断の分水嶺

診断名ではなく、傷害の内容、客観的な裏付け、治療経過、入院や手術の有無、通院頻度を総合して見ます。

結論別表1と別表2の違いは、重いか軽いかだけではなく、原則表と例外表の関係です。保険会社の提示を見るときも、まずどちらの表を前提にしているかを確認します。
Section 01

入通院慰謝料の別表1と別表2を読むための基礎概念

入通院慰謝料、赤い本、他覚所見、症状固定を先に整理します。

別表の使い分けを判断するには、前提となる用語をそろえる必要があります。次の一覧は、実務で頻出する4つの概念を整理するものです。各項目の違いを確認すると、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料、赤い本基準と自賠責基準を混同しにくくなります。

01

入通院慰謝料

交通事故により負傷し、入院や通院を余儀なくされたこと自体による精神的苦痛を金銭評価する損害項目です。傷害慰謝料と呼ばれることもあります。

傷害慰謝料
02

赤い本

交通事故損害額算定基準として実務で広く参照される資料です。法令そのものではなく、裁判例の傾向等を踏まえた目安として扱われます。

裁判基準
03

他覚所見

本人の主観的な訴えだけでなく、医師が客観的に確認できる所見です。画像所見や神経学的所見が中核になります。

重要資料
04

症状固定

治療を続けても大きな改善が見込めず、症状が一定の状態に至った時点をいいます。入通院慰謝料は通常、治療開始から治癒または症状固定までを基礎に評価します。

期間評価

保険会社の提示書では、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料が分けて記載されることもあれば、まとめて表示されることもあります。どの損害項目が、どの基準で計算されているかを読み分ける必要があります。

Section 02

入通院慰謝料の別表1と別表2の金額差

同じ通院期間でも、別表2は別表1より低い水準になります。

別表の選択は、示談額や判決で認められる金額に大きく影響します。次の表は、通院のみの場合の代表値を比較するものです。左列の通院期間ごとに、別表1と別表2の金額差を読み取ると、どちらの表を使うかが実務上大きな争点になる理由が分かります。

通院期間別表1(別表I)別表2(別表II)差額
1か月28万円19万円9万円
3か月73万円53万円20万円
6か月116万円89万円27万円

次の割合比較は、代表値のうち別表2が別表1に対してどの程度の水準になるかを示します。数字が小さいほど、別表2を使うことによる金額差が相対的に大きくなります。通院期間が延びても、別表2は別表1より低い水準で推移する点を読み取ってください。

1か月
68%
3か月
73%
6か月
77%
各割合は、別表2の代表値を別表1の代表値で割った目安です。

裁判所ウェブサイトで公表されている交通事故訴訟の共通書式記載例にも、赤い本上巻の別表Iを参照する記載があります。ただし、赤い本自体は法令ではなく、個別事情による増減の余地がある実務上の目安です。

同記載例では、入院1か月、通院9か月の通院慰謝料として170万円を赤い本上巻の別表Iで整理する例が示されています。これは、赤い本が単なる民間資料にとどまらず、訴訟実務の損害額一覧表でも具体的に参照されていることを示す資料として読めます。

Section 03

入通院慰謝料の別表1と別表2を分ける判断基準

診断名ではなく、傷害の実質と客観資料を確認します。

別表選択で最も誤解されやすいのは、診断名だけで表が決まると考える点です。次の判断の流れは、どの順で確認すべきかを示します。上から順に、基準の種類、傷害の中身、例外類型、個別補正を確認する構造になっており、分岐の意味は別表2が候補になるか、別表1を出発点にするかです。

別表選択の判断の流れ

いま見ている基準を確認

自賠責基準、任意保険基準、赤い本を基礎とする裁判基準を分けます。

傷病名ではなく傷害の中身を確認

画像、手術記録、神経学的検査、入院の有無を確認します。

他覚所見なしのむち打ち等
別表2が候補

軽い打撲、軽い挫創も含めて例外表を検討します。

骨折、手術、画像異常等
別表1を出発点にする

客観的、器質的な傷害が全体評価を別表1側へ引くことがあります。

通院頻度と個別事情で補正

長期、低頻度通院などでは、表の数字がそのまま使われないことがあります。

むち打ちでも、外傷性ヘルニアによる神経根圧迫所見と、それに整合する神経学的異常所見があるような場合は、別表1側の事案として検討されます。一方で、画像所見がない頚椎捻挫や腰椎捻挫でも、別表2による入通院慰謝料の対象にはなり得ます。

注意別表選択と後遺障害等級の成否は同じではありません。別表2を用いる事案でも、症状経過や一貫性によって後遺障害14級9号が問題になることがあります。
Section 04

入通院慰謝料の別表1と別表2は通院頻度でも補正される

治療期間だけでなく、実通院日数、治療内容、通院頻度も確認します。

表の選択が終わっても、治療期間がそのまま満額評価につながるとは限りません。次の比較表は、長期通院時に実務解説で示されることがある補正の目安を整理したものです。列の違いから、別表1と別表2で実通院日数に掛ける目安が異なる点を読み取ってください。

表の種類長期通院時の目安意味
別表1実通院日数の3.5倍程度治療期間全体ではなく、実際の通院頻度を踏まえて期間評価を調整することがあります。
別表2実通院日数の3倍程度他覚所見が乏しいむち打ち等で、低頻度通院なら満額評価が難しくなることがあります。

実務では、単に6か月通院したという事実だけでなく、どの程度の頻度で、どのような治療を継続したかが見られます。通院が少ない月、治療中断、整骨院だけの通院、症状固定時期などは、慰謝料の評価や後遺障害認定にも影響し得ます。

実務保険会社の提示額を見るときは、金額の高低だけでなく、治療期間、実通院日数、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料の区別、既払金控除の扱いを確認します。
Section 05

入通院慰謝料の別表1と別表2と自賠責基準の違い

別表1と別表2の議論は、主に赤い本ベースの裁判基準の問題です。

交通事故の賠償で混乱が起こる理由は、基準が一つではないことにあります。次の表は、自賠責基準と赤い本基準の発想の違いを示します。計算単位の列を確認すると、自賠責は日額方式、赤い本は入院月数と通院月数を基礎にした表方式であることが分かります。

基準計算の考え方確認すべき点
自賠責基準慰謝料は1日4,300円で、対象日数は傷害の態様、実治療日数などを勘案します。最低限度の補償として、治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料などを確認します。
赤い本基準入院月数と通院月数を基礎に、別表1または別表2で評価します。傷害の実質、他覚所見、入院、手術、通院頻度、個別事情を確認します。

ここでいう入通院慰謝料の別表1、別表2と、自賠責法施行令の別表第1、別表第2は別物です。名称が似ているため混同されやすいですが、後者は後遺障害による損害の区分であり、入通院慰謝料表ではありません。

Section 06

入通院慰謝料の別表1と別表2を判断するための資料

初診、画像、神経学的検査、通院実績、提示書の内訳を集めます。

適切な表を選んでもらうには、主張だけでなく資料の整理が必要です。次の一覧は、被害者側が確認すべき資料と、その資料から読み取るべき意味を対応させたものです。順番に見ると、事故直後から症状固定までの一貫性を示すことが重要だと分かります。

初診時の診断書

外傷の範囲、受傷機転、当初症状の一貫性を示す基礎資料です。

事故直後

画像資料と読影結果

X線、CT、MRI、読影レポート、CDデータは、他覚所見の有無が争点になる事案で中核になります。

他覚所見

神経学的検査結果

ジャクソンテスト、スパーリングテスト、反射検査、知覚検査、筋力評価などが症状を客観化します。

検査

入通院実績

治療開始日、症状固定日、実通院日数、通院頻度、入院日数を整理します。

期間

保険会社の提示書

入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、自賠責分、既払金控除がどう整理されているかを確認します。

内訳

医師は治療者であると同時に、診断書、画像所見、神経学的所見を通じて、傷害の客観的基盤を文書化する役割も担います。実務では、記録に残っていることが後で法的評価の対象になりやすい点に注意が必要です。

Section 07

専門家の視点からみる入通院慰謝料の別表1と別表2

法律問題であると同時に、医療記録と保険実務の問題でもあります。

別表の使い分けは、一つの職種の視点だけでは見落としが出やすい論点です。次の一覧は、弁護士、医師、保険実務、裁判所実務の見方を並べたものです。各視点の違いを読むと、資料の作り方、交渉の見方、裁判での説明の仕方がつながっていることが分かります。

Law

弁護士の視点

診断名だけでなく、どの客観資料をもって別表1を主張できるか、別表2事案でもどこまで適正額に近づけられるかを検討します。

Medical

医師の視点

診断書、画像所見、神経学的所見を通じて、傷害の客観的基盤を文書化します。

Insurance

保険実務の視点

自賠責基準、社内基準、赤い本基準の差を踏まえて提示が組み立てられるため、どの基準かを読み解く必要があります。

Court

裁判所実務の視点

赤い本を参照しつつも、表を機械的に当てはめるのではなく、個別事情による修正可能性を残して評価します。

保険会社から提示を受けた段階では、金額が安いか高いかだけでなく、別表1と別表2のどちらで評価されているか、通院頻度や資料不足で補正されていないかを確認することが最初の一歩になります。交通事故相談実務では、本人だけで交渉しても赤い本基準での慰謝料を認めてもらうことは難しいとされる相談例もあるため、提示書の内訳を資料と一緒に確認する必要があります。

Section 08

入通院慰謝料の別表1と別表2のよくある質問

個別事案への断定を避け、一般的な制度整理として回答します。

むち打ちなら必ず別表2になりますか

一般的には、むち打ち症で他覚所見がない場合は別表2が候補になるとされています。ただし、画像所見や神経学的異常所見など客観的な裏付けがある場合には、別表1側で検討される可能性があります。診断名、画像、検査結果、治療経過によって結論が変わるため、具体的な対応は弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

後遺障害14級なら別表1になりますか

一般的には、入通院慰謝料の別表選択と後遺障害等級は別問題とされています。画像所見のないむち打ちで別表2を用いながら、後遺障害14級9号が問題になる事案もあります。症状経過、治療頻度、検査結果、後遺障害診断書の内容によって評価が変わるため、資料を整理して専門家へ相談する必要があります。

通院期間が長ければ表どおりの金額になりますか

一般的には、治療期間だけでなく、実通院日数、通院頻度、治療内容、症状の推移が考慮されることがあります。長期で低頻度の通院では、実通院日数を基礎に補正される可能性があります。個別の見通しは、診療記録や通院実績を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

自賠責法施行令の別表第1、第2と同じものですか

一般的には、ここでいう入通院慰謝料の別表1、別表2と、自賠責法施行令の別表第1、第2は別物です。前者は赤い本の入通院慰謝料表、後者は後遺障害の区分で使われる表です。名称が似ているため、提示書や説明資料を確認し、必要に応じて専門家へ相談する必要があります。

Section 09

入通院慰謝料の別表1と別表2の違いと使い分けの結論

表の選択を誤ると、交渉方針や資料補充の方向までずれます。

入通院慰謝料の別表1と別表2の違いと使い分けを一文でまとめると、原則は別表1、例外が別表2であり、分水嶺はむち打ちという名前だけではなく、他覚所見の有無を中心とした傷害の客観性と実質にあります。

実務上は、赤い本基準の話か自賠責基準の話かを分け、診断名だけでなく画像所見、神経学的所見、入院や手術の有無を確認します。むち打ちで他覚所見がない場合、軽い打撲、軽い挫創なら別表2を検討し、それ以外は原則として別表1を出発点にします。

結論保険会社から提示を受けたら、金額だけでなく、別表1と別表2のどちらで評価されているか、通院頻度で補正されていないか、後遺障害慰謝料と混在していないかを確認することが重要です。
Reference

参考資料

制度や実務の確認に用いた中立的な資料名を整理します。

交通事故実務資料、公的資料

  • 公益財団法人日弁連交通事故相談センター「当センターの刊行物について(青本及び赤い本)」
  • 公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」
  • 公益財団法人日弁連交通事故相談センター「任意保険会社から提示を受けた慰謝料額についての相談」
  • 裁判所ウェブサイト掲載の交通事故訴訟共通書式記載例
  • 国土交通省「自賠責保険・共済の限度額と補償内容」
  • 国土交通省「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び共済金等の支払基準」
  • 東京弁護士会『LIBRA』交通部に関する実務解説

法律実務解説

  • 法律実務解説(傷害慰謝料の別表選択に関する解説)
  • 法律実務解説(むち打ちの他覚所見と慰謝料基準に関する解説)
  • 法律実務解説(長期通院時の慰謝料補正に関する解説)
  • 法律実務解説(弁護士基準と自賠責基準の比較に関する解説)