2σ Guide

交通事故の治療中に
転院するときの
正しい手順

医療情報の引継ぎ、保険会社への事前連絡、無受診期間を作らない日程設計、転院後の記録保存まで、交通事故の転院で押さえるべき実務を整理します。

7 要点
1週 初診
2〜4週 開示
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交通事故の治療中に 転院するときの 正しい手順

医療情報の引継ぎ、保険会社への事前連絡、無受診期間を作らない日程設計、転院後の記録保存まで、交通事故の転院で押さえるべき実務を整理します。

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交通事故の治療中に 転院するときの 正しい手順
医療情報の引継ぎ、保険会社への事前連絡、無受診期間を作らない日程設計、転院後の記録保存まで、交通事故の転院で押さえるべき実務を整理します。
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  • 交通事故の治療中に 転院するときの 正しい手順
  • 医療情報の引継ぎ、保険会社への事前連絡、無受診期間を作らない日程設計、転院後の記録保存まで、交通事故の転院で押さえるべき実務を整理します。

POINT 1

  • 交通事故の転院は 「診療継続」として設計する
  • 結論 ― 転院は「理由」「資料」「連絡」「空白対策」「記録保存」を一体で進めます
  • 主治医、資料、保険連絡、空白期間、転院後の記録を一つの手順として整理します。

POINT 2

  • 交通事故の転院が難しくなる理由
  • 治療費の支払主体
  • 任意保険会社の一括対応、健康保険、労災のどれで進めるかにより、窓口処理と必要書類が変わります。
  • 事故との因果関係
  • 新しい治療が事故による傷害の治療かどうかは、症状経過、検査、医師の所見で確認されます。

POINT 3

  • 交通事故の転院が相当とされやすい場面
  • 病院機能、専門科、生活環境、信頼関係の4方向から見ます。
  • 急性期から回復期へ移る
  • 症状に合う専門科へ移る
  • 転居や復職で通院条件が変わる

POINT 4

  • 交通事故の治療中に転院するときの実務手順
  • 1. 転院理由を医療文書に書ける言葉へ整理する:頚部痛と上肢しびれの神経学的評価、回復期リハビリへの移行、片道90分の通院困難など、診療継続上の課題に翻訳します。
  • 2. 現主治医へ先に相談する:残っている症状、現体制で不足する点、移りたい医療機関の機能を伝え、転院か セカンドオピニオン かを区別します。
  • 3. 転院先を先に決める:交通事故外傷への対応、必要な診療科、紹介状や画像CD、初診予約の要否を確認してから紹介状を依頼します。
  • 4. 紹介状・画像・検査結果・投薬情報を確保する:転院先の初診と後の後遺障害資料のため、診療情報をまとめて受け取ります。
  • 5. 保険会社等へ事前連絡する:一括対応の継続、同意書、診断書提出、通院交通費、立替時の精算方法を確認します。
  • 6. 健康保険か労災かを分ける:私的な交通事故か、業務中・通勤中の事故かで、第三者行為傷病届や第三者行為災害届の扱いが変わります。
  • 7. 前医から新医療機関までの空白を作らない:可能なら前医の最終受診日前後1週間以内に新病院の初診を入れ、紹介状完成日と画像受領日を逆算します。
  • 8. 初診で事故日・治療経過・現在症状を時系列で伝える:事故日、受傷機転、検査歴、現在の支障、保険処理状況、転院で期待することを簡潔に伝えます。
  • 9. 転院後も医療記録の連続性を作る:受診日、症状、服薬、仕事や家事への支障、通院交通費、領収書、診療明細、処方明細を継続保存します。

POINT 5

  • 交通事故の転院前に確認する支払方法
  • 1. 転院先・診療科・初診予定日を整理:病院名、診療科、初診予定日、必要資料を一覧化します。
  • 2. 任意保険会社へ一括対応の継続を確認:直接払いの継続、同意書、診断書提出、交通費、立替時の精算方法を聞きます。
  • 3. 労災と第三者行為災害届を確認:健康保険ではなく労災請求が基本になる場面があります。
  • 4. 一括対応または健康保険を確認:健康保険を使う場合は第三者行為による傷病届を準備します。

POINT 6

  • 転院とセカンドオピニオン、整骨院併用の違い
  • 医師の診断書が薄くなる
  • 後遺障害や休業損害の中核資料は、通常は医師の診断書、画像所見、神経学的所見です。
  • 長期施術が対象外になりやすい
  • 症状改善の見られない長期の施術や、事故後遺症の扱いは保険上問題になりやすいです。

POINT 7

  • 高次脳機能障害や支払停止で注意すること
  • 1. 支払停止か一時立替かを確認:どの時点以降の費用が対象外か、理由が症状固定か因果関係か通院先相当性かを確認します。
  • 2. 理由を書面で確認できるか尋ねる:支払われない理由や後遺障害等級の判断理由、異議申立手続の情報提供を確認します。
  • 3. 健康保険・労災・被害者請求を検討:窓口負担を整理し、必要なら自賠責への直接請求や仮渡金を検討します。
  • 4. 異議申立や紛争処理制度を確認:自賠責保険 ・共済紛争処理機構や国土交通大臣への申出制度が案内されています。

POINT 8

  • 交通事故の転院で失敗しないチェックリスト
  • 転院前、初診当日、転院後の確認事項を分けて管理します。
  • 読者にとって重要なのは、どの失敗も治療費、因果関係、後遺障害、休業損害に波及しやすい点です。
  • 読者にとって重要なのは、すべてを一度に済ませるのではなく、時期ごとに必要な確認を落とさないことです。
  • 相談先は、争点によって変わります。

まとめ

  • 交通事故の治療中に 転院するときの 正しい手順
  • 交通事故の転院が難しくなる理由:通常の転院に、保険・因果関係・資料保存の問題が重なります。
  • 交通事故の転院が相当とされやすい場面:病院機能、専門科、生活環境、信頼関係の4方向から見ます。
  • 交通事故の治療中に転院するときの実務手順:理由整理から転院後の記録まで、順番を崩さないことが重要です。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

交通事故の転院は
「診療継続」として設計する

主治医、資料、保険連絡、空白期間、転院後の記録を一つの手順として整理します。

交通事故の治療中に医療機関を変えること自体は、違法でも異例でもありません。重傷例では、急性期病院から回復期リハビリテーション病院、さらに慢性期の医療機関へ移ることも通常の流れです。ただし交通事故では、治療費の支払主体、事故との因果関係、後遺障害資料、休業損害資料、通院交通費、健康保険や労災の手続が重なります。

次の重要ポイントは、転院を単なる病院変更ではなく、医療情報と補償資料をつなぐ行動として見るためのものです。読者にとって重要なのは、どの順番で動けば資料の断絶を避けられるかです。ここでは、転院前、初診当日、転院後のどこを重点管理するかを読み取ってください。

結論 ― 転院は「理由」「資料」「連絡」「空白対策」「記録保存」を一体で進めます

主治医に相談し、転院先を決め、紹介状・画像・検査結果・投薬情報をそろえ、保険会社や健康保険・労災の支払方法を確認し、前医から新しい医療機関までの無受診期間をできるだけ作らないことが基本です。

このページでは、結論を7段階で押さえたうえで、実際の行動を9つの動作に分けて説明します。数が多く見える理由は、医療機関の移動だけでなく、保険実務と後遺障害資料の連続性まで同時に守る必要があるためです。

Section 01

交通事故の転院が難しくなる理由

通常の転院に、保険・因果関係・資料保存の問題が重なります。

交通事故の転院で重なる問題を、4つの観点に分けて整理します。読者にとって重要なのは、どの観点が抜けると治療費や後遺障害資料に影響しやすいかです。各項目から、単なる通いやすさだけでなく、支払方法と資料のつながりを確認する必要があることを読み取ってください。

治療費の支払主体

任意保険会社の一括対応、健康保険、労災のどれで進めるかにより、窓口処理と必要書類が変わります。

事故との因果関係

新しい治療が事故による傷害の治療かどうかは、症状経過、検査、医師の所見で確認されます。

後遺障害資料の連続性

症状、画像、神経学的所見、リハビリ経過がつながらないと、後から説明が弱くなりやすいです。

医療上の必要性

本人の不満だけでなく、専門科の必要、通院不能、回復期移行などの説明が求められます。

次の比較表は、転院に似た用語を整理するものです。読者にとって重要なのは、同じ「病院を変える」話でも、主治医が変わるのか、院内の診療科が変わるのか、意見だけを聞くのかで手順が違う点です。左列で用語を確認し、右列で交通事故実務上の注意を読み取ってください。

用語意味交通事故での注意点
転院治療の中心を別の医療機関へ移すこと紹介状、画像、保険連絡、初診日程をそろえる必要があります。
転科同じ医療機関内で診療科を変えること外部転院ほど資料断絶の危険は高くありませんが、診療科間の情報共有は確認します。
セカンドオピニオン主治医を変えず、他医の意見を聞く制度通常の診療とは別扱いになることがあり、転院と目的を分けます。
一括対応任意保険会社が治療費等をまとめて支払う実務運用転院先でも継続されるか、事前確認が必要です。
症状固定医学上一般に認められた医療で効果が期待しにくくなった状態医師が判断する概念で、保険会社の支払判断とは区別して考えます。
Section 02

交通事故の転院が相当とされやすい場面

病院機能、専門科、生活環境、信頼関係の4方向から見ます。

次の一覧は、転院が自然に説明しやすい典型場面をまとめたものです。読者にとって重要なのは、転院理由を「不満」ではなく「診療継続上の必要」として説明できるかです。各項目から、どの事情なら資料上も説明しやすいかを読み取ってください。

病院機能

急性期から回復期へ移る

救急・手術中心の治療が終わり、回復期リハビリや慢性期管理へ移る流れは、重傷例で通常想定されます。

専門評価

症状に合う専門科へ移る

頭痛、しびれ、麻痺、記憶障害、めまい、耳鳴り、不眠、PTSD、顎関節や歯の損傷などは、専門科評価が必要になることがあります。

生活変化

転居や復職で通院条件が変わる

退院後に自宅近くへ移る、転居で旧病院へ通えない、復職後に通院可能時間が変わるなどは、継続通院の現実性に関わります。

関係調整

主治医との信頼関係が機能しない

説明がない、質問への回答がない、必要な精査がされない場合でも、紹介状の依頼や相談窓口の利用など順序を踏むことが大切です。

専門科への移行では、症状と診療科の対応関係を整理しておくことが重要です。次の一覧は、何を評価してもらうためにどの診療科へつなぐのかを示します。読者は、症状名だけでなく、画像や神経所見など転院先へ渡す資料も一緒に考えてください。

脳神経外科・神経内科

頭痛、しびれ、麻痺、意識障害、記憶障害、高次脳機能障害の疑いがある場合に検討します。

画像資料初期記録

耳鼻咽喉科

めまい、耳鳴り、難聴が続く場合は、事故との関係と症状経過を整理します。

症状経過

精神科・心療内科

不眠、不安、PTSD、事故恐怖、頭部外傷後症状との関係を含めて説明します。

生活変化慎重整理

歯科口腔外科

顎関節、歯牙損傷、咬合異常がある場合は、初期診断と事故態様をつなげます。

専門評価
Section 03

交通事故の治療中に転院するときの実務手順

理由整理から転院後の記録まで、順番を崩さないことが重要です。

次の時系列は、転院を進める順番を示します。読者にとって重要なのは、紹介状や画像を取る前に転院先を確認し、保険連絡と初診日程を同時に調整する点です。上から下へ進むほど、医療情報の引継ぎから補償資料の保存へ重点が移ることを読み取ってください。

第1段階

転院理由を医療文書に書ける言葉へ整理する

頚部痛と上肢しびれの神経学的評価、回復期リハビリへの移行、片道90分の通院困難など、診療継続上の課題に翻訳します。

第2段階

現主治医へ先に相談する

残っている症状、現体制で不足する点、移りたい医療機関の機能を伝え、転院かセカンドオピニオンかを区別します。

第3段階

転院先を先に決める

交通事故外傷への対応、必要な診療科、紹介状や画像CD、初診予約の要否を確認してから紹介状を依頼します。

第4段階

紹介状・画像・検査結果・投薬情報を確保する

転院先の初診と後の後遺障害資料のため、診療情報をまとめて受け取ります。

第5段階

保険会社等へ事前連絡する

一括対応の継続、同意書、診断書提出、通院交通費、立替時の精算方法を確認します。

第6段階

健康保険か労災かを分ける

私的な交通事故か、業務中・通勤中の事故かで、第三者行為傷病届や第三者行為災害届の扱いが変わります。

第7段階

前医から新医療機関までの空白を作らない

可能なら前医の最終受診日前後1週間以内に新病院の初診を入れ、紹介状完成日と画像受領日を逆算します。

第8段階

初診で事故日・治療経過・現在症状を時系列で伝える

事故日、受傷機転、検査歴、現在の支障、保険処理状況、転院で期待することを簡潔に伝えます。

第9段階

転院後も医療記録の連続性を作る

受診日、症状、服薬、仕事や家事への支障、通院交通費、領収書、診療明細、処方明細を継続保存します。

次の比較表は、転院時に確保すべき資料と使い道を整理したものです。読者にとって重要なのは、紹介状だけで足りるわけではない点です。各行から、初診、保険対応、後遺障害資料、休業損害資料のどこに使われるかを読み取ってください。

確保する資料主な使い道注意点
診療情報提供書転院先への治療方針引継ぎどこへ何のために紹介するかが明確なほど使いやすくなります。
画像データ初期所見や経過比較X線、CT、MRIなどは再撮影で初期所見を再現できないことがあります。
検査結果・投薬情報診断、処方、治療継続の確認薬剤情報や検査一覧も転院先の判断材料になります。
手術記録・退院サマリー急性期から回復期への移行説明重傷例やリハビリ転院で特に重要です。
リハビリ実施状況機能回復や症状固定判断の基礎頻度、内容、改善状況を残します。
就業・家事制限の意見書休業損害や生活支障の説明写しを保管し、転院先にも共有できるようにします。

カルテ開示は、請求すればすぐ受け取れるとは限りません。次の割合比較は、大学病院等の調査で開示までにかかった期間の分布を示します。読者にとって重要なのは、2週間から4週間程度を見込んで早めに動く必要がある点で、縦の長さが割合の大きさを表します。

38%
2週間程度
37%
3週間程度
25%
4週間程度
Section 04

交通事故の転院前に確認する支払方法

一括対応、健康保険、労災は役割が異なります。

次の判断の流れは、転院前に支払方法を整理する順番を示します。読者にとって重要なのは、法律上の「許可」と、保険会社の事務処理や窓口支払の確認を混同しないことです。分岐では、私的事故か業務中・通勤中かにより、どの制度を確認するかを読み取ってください。

転院前の支払方法確認

転院先・診療科・初診予定日を整理

病院名、診療科、初診予定日、必要資料を一覧化します。

任意保険会社へ一括対応の継続を確認

直接払いの継続、同意書、診断書提出、交通費、立替時の精算方法を聞きます。

業務中・通勤中
労災と第三者行為災害届を確認

健康保険ではなく労災請求が基本になる場面があります。

私的な事故
一括対応または健康保険を確認

健康保険を使う場合は第三者行為による傷病届を準備します。

次の比較表は、制度ごとの役割を整理するものです。読者にとって重要なのは、どの制度を使っても事故との関連性や治療の必要性が消えるわけではない点です。左から制度、必要な届出、実務上の注意を順に確認してください。

制度使う場面必要になりやすい確認
任意保険の一括対応加害者側に任意保険があり、治療費を保険会社が支払う実務運用転院先でも継続されるか、同意書の再提出がいるかを確認します。
健康保険私的な交通事故で窓口負担を抑えて治療を続ける場面第三者行為による傷病届などの手続が必要です。
労災保険業務中または通勤中の交通事故第三者行為災害届などを確認し、健康保険との使い分けに注意します。
自賠責の被害者請求加害者側から賠償が受けられない、または一括対応が止まった場面治療費等を支払った都度、限度額の範囲内で請求できる運用があります。
Section 05

転院とセカンドオピニオン、整骨院併用の違い

主治医変更、意見聴取、医科以外の施術は分けて考えます。

次の比較表は、転院、セカンドオピニオン、整骨院・接骨院の併用を分けて整理するものです。読者にとって重要なのは、どれも同じ「通院先の変更」ではなく、主治医機能や資料価値が異なる点です。各行から、医師の診断書や画像所見を途切れさせない必要性を読み取ってください。

選択肢向く場面注意点
転院専門科がない、地域連携転院、転居や通院不能、緊急の専門治療が必要な場面治療の中心が移るため、紹介状・画像・保険連絡が必要です。
セカンドオピニオン診断や手術適応に迷いがあり、主治医との関係をすぐ切りたくない場面通常診療ではなく自費になることがあり、主治医変更とは異なります。
整骨院・接骨院の併用医師管理下で打撲、捻挫などの施術を補助的に受ける場面医科の主治医機能を代替せず、骨折・脱臼は緊急時を除き医師同意が原則です。

整骨院や接骨院をめぐる注意点は、後遺障害や因果関係の資料に直結します。次の一覧は、医科通院を切ってしまう場合のリスクをまとめたものです。読者にとって重要なのは、施術を受けること自体より、医師の診察と資料を維持できているかを読み取ることです。

医師の診断書が薄くなる

後遺障害や休業損害の中核資料は、通常は医師の診断書、画像所見、神経学的所見です。

長期施術が対象外になりやすい

症状改善の見られない長期の施術や、事故後遺症の扱いは保険上問題になりやすいです。

交通事故治療の連続性が弱まる

整形外科の定期受診が途絶えると、事故との関連や症状経過を説明しにくくなります。

Section 06

高次脳機能障害や支払停止で注意すること

頭部外傷の初期資料と、支払実務停止時の代替ルートを整理します。

頭部外傷や精神症状が関わる転院では、初期資料の価値が特に高くなります。次の一覧は、脳神経外科や精神科へつなぐ際に優先して確保したい資料を示します。読者にとって重要なのは、後から症状を説明するより、事故直後から症状固定までの画像や所見をつなげることです。

画像

CT・MRIなどの初期画像

高次脳機能障害の評価では、事故直後から症状固定までの画像資料が重要な判断要素になります。

所見

意識障害や神経所見の記録

救急搬送時や初期診療時の意識状態、麻痺、しびれ、認知面の所見を引き継ぎます。

生活

家族が観察した生活変化

認知機能低下、感情コントロール低下、注意障害、遂行機能障害などは日常生活の記録も大切です。

精神症状

不眠・不安・PTSDとの関係

単なる気分の問題とせず、頭部外傷後症状や事故恐怖との関係を整理して共有します。

保険会社が転院後の治療費支払に難色を示した場合、支払実務の停止と医学的必要性の否定は同じではありません。次の判断の流れは、まず何を確認し、次にどの制度を検討するかを示します。読者は、書面で理由を確認し、治療継続の方法と不服申立ての制度を分けて読み取ってください。

支払停止時に確認する順番

支払停止か一時立替かを確認

どの時点以降の費用が対象外か、理由が症状固定か因果関係か通院先相当性かを確認します。

理由を書面で確認できるか尋ねる

支払われない理由や後遺障害等級の判断理由、異議申立手続の情報提供を確認します。

治療継続が必要
健康保険・労災・被害者請求を検討

窓口負担を整理し、必要なら自賠責への直接請求や仮渡金を検討します。

理由に不服
異議申立や紛争処理制度を確認

自賠責保険・共済紛争処理機構や国土交通大臣への申出制度が案内されています。

Section 07

交通事故の転院で失敗しないチェックリスト

転院前、初診当日、転院後の確認事項を分けて管理します。

次の比較表は、転院の失敗パターンと避け方を対応させたものです。読者にとって重要なのは、どの失敗も治療費、因果関係、後遺障害、休業損害に波及しやすい点です。左列で起こりやすい問題を確認し、右列で事前に取る行動を読み取ってください。

失敗パターン起こりやすい問題避けるための行動
口頭だけで病院を変える新しい医師がゼロから判断することになり、既往検査との整合が弱まります。診療情報提供書を依頼します。
画像を持たずに転院する受傷直後の所見が再現できず、脳外傷や骨折で重大です。X線、CT、MRIなどを受け取ります。
保険会社へ連絡しない窓口で患者、病院、保険会社の事務が止まりやすくなります。初診前に支払方法を確認します。
業務中事故なのに健康保険で進める後から労災切替や返還、修正が必要になることがあります。業務中・通勤中かを先に確認します。
整骨院だけに長く通う医科資料が薄くなり、後遺障害や因果関係の説明が弱くなります。整形外科の定期受診を軸にします。
初診まで長く空ける無受診期間が事故との連続性を弱めます。前医最終受診日前後1週間以内を目安に調整します。
古い資料を捨てる後遺障害や被害者請求で初期資料が不足します。診断書、明細、画像、交通費記録を保管します。

次の一覧は、転院前、初診当日、転院後に分けた実務確認事項です。読者にとって重要なのは、すべてを一度に済ませるのではなく、時期ごとに必要な確認を落とさないことです。列ごとに、今いる段階で完了しているかを確認してください。

時期確認事項
転院前転院理由を1文で説明できる、主治医に相談した、転院先の診療科と初診方法を確認した、紹介状と画像CD、検査結果、投薬情報を依頼した、保険会社へ連絡した、健康保険または労災の適用関係を確認した、前医最終受診日と新病院初診日を決めた。
初診当日事故日と事故態様、これまでの治療経過、現在の症状、仕事・家事・睡眠への支障、保険処理状況を説明し、領収書と処方内容を保管する。
転院後受診間隔が空きすぎていない、症状日誌をつけている、通院交通費を記録している、画像や診断書の保管先が分かる、後遺障害の可能性があれば専門科連携を確認した。

相談先は、争点によって変わります。次の比較表は、弁護士、医療ソーシャルワーカー、社会保険労務士に相談すべき場面を整理します。読者にとって重要なのは、医療、保険、労務、法務のどの問題が中心かを見分けることです。

相談先相談が必要になりやすい場面
弁護士転院後の治療費支払が止まった、症状固定をめぐって争いがある、後遺障害等級を見据えた資料整理が必要、過失割合や休業損害も争点になっている。
医療ソーシャルワーカー回復期病院や転院先の調整、退院後の通院設計、地域連携、健康保険や限度額の整理が必要な場面。
社会保険労務士業務災害、通勤災害、第三者行為災害届、休職、傷病手当金、障害年金との関係整理が必要な場面。
Section 08

交通事故の転院に関するよくある質問

個別判断ではなく、一般的な制度説明として整理します。

保険会社の許可がないと転院できないのですか

一般的には、転院そのものに保険会社の許可が必要という構造ではないとされています。ただし、一括対応や医療情報取得の事務処理は保険会社の確認と密接に関わるため、無連絡のまま進めると支払方法が混乱する可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

前の病院から新しい病院まで期間が空くと不利ですか

一般的には、無受診期間が長いほど、事故との関連や治療継続の必要性が争点になりやすいとされています。ただし、予約待ち、紹介状作成、画像受領などの事情によって評価は変わる可能性があります。具体的な見通しは、診療経過を整理して弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

整骨院へ移ることも転院と考えてよいですか

一般的には、整骨院や接骨院への通院は、医療機関の主治医変更とは分けて考える必要があるとされています。医師の診断書、画像所見、神経学的所見が後遺障害や保険実務の中核資料になりやすいため、医科通院を途切れさせると資料上不利になる可能性があります。具体的な通院設計は、主治医や弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

転院後に治療費支払が止まった場合はどう考えますか

一般的には、一括対応の停止は民事上の損害の最終判断そのものではないとされています。ただし、その後の治療の必要性や事故との関連性は資料で説明する必要があり、健康保険、労災、自賠責の被害者請求などの検討が必要になる可能性があります。具体的な対応は、診断書や明細を整理して弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Reference

この記事の参考資料

医療情報と転院手続

  • 厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針の策定について」
  • 厚生労働省「診療情報の提供等に関する指針について(周知)」
  • 国土交通省「怪我をしたときは?」
  • 日本医師会「医師の職業倫理指針 第3版」
  • 厚生労働省「紹介状を持たずに特定の病院を受診する場合等の特別の料金の見直しについて」
  • 東京都医師会「連携(病診連携・医介連携・診療情報提供)」

保険・労災・自賠責

  • 日本損害保険協会「損害保険の保険金支払に関するガイドライン」
  • 日本損害保険協会「交通事故後に保険会社からどのような連絡が来るのか?」
  • 国土交通省「交通事故にあったときには」
  • 健康保険組合連合会「交通事故にあったとき(傷病届の提出)」
  • 厚生労働省「業務災害・通勤災害の場合は、必ず労災保険を請求しましょう」
  • 国土交通省「支払までの流れと請求方法」
  • 損害保険料率算出機構「当機構で行う損害調査」
  • 国土交通省「支払に疑問、不服がある場合には」

施術・後遺障害・紛争例

  • 厚生労働省「柔道整復師等の施術にかかる療養費の取扱いについて」
  • 全国健康保険協会「柔道整復師のかかり方」
  • 損害保険料率算出機構「脳外傷による高次脳機能障害の後遺障害認定について」
  • 日本損害保険協会 そんぽADRセンター「2016年度第3四半期 統計号」