2σ Guide

裁判中に弁護士を
変更できるか

交通事故訴訟の途中で弁護士変更を考えるときに、契約、裁判所手続、資料引継ぎ、費用、保険、期限をどう確認するかを整理します。

可能委任契約解除の原則
3領域契約・手続・資料
2026年5月21日民事訴訟デジタル化開始
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裁判中に弁護士を 変更できるか

交通事故訴訟の途中で弁護士変更を考えるときに、契約、裁判所手続、資料引継ぎ、費用、保険、期限をどう確認するかを整理します。

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裁判中に弁護士を 変更できるか
交通事故訴訟の途中で弁護士変更を考えるときに、契約、裁判所手続、資料引継ぎ、費用、保険、期限をどう確認するかを整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 裁判中に弁護士を 変更できるか
  • 交通事故訴訟の途中で弁護士変更を考えるときに、契約、裁判所手続、資料引継ぎ、費用、保険、期限をどう確認するかを整理します。

POINT 1

  • 裁判中に弁護士を変更できるかの全体像
  • 変更は可能でも、契約、裁判手続、記録引継ぎを同時に整理する必要があります。
  • 委任契約の終了
  • 訴訟代理権の切替
  • 事件記録と期限の引継ぎ

POINT 2

  • 弁護士変更と訴訟代理人の基本
  • 1. 裁判の進行状況を把握:事件番号、次回期日、提出期限、和解協議、尋問予定を確認します。
  • 2. 後任候補に相談:主要記録を見せ、受任可能性、費用、期日対応の可否を確認します。
  • 3. 契約と保険を確認:委任契約書、旧弁護士費用、弁護士費用特約、法テラス利用の可否を確認します。
  • 4. 解除通知と記録引継ぎ:文書で解除を伝え、記録、原本、預り金、費用明細、未処理事項の引渡しを求めます。

POINT 3

  • 裁判中の弁護士変更の法的根拠
  • 委任契約は解除できるのが原則
  • 弁護士業務は信頼関係を基礎とするため、依頼者が契約を終了させることは一般的には可能とされています。
  • 訴訟代理権は書面で明確にする
  • 後任弁護士は通常、訴訟委任状を裁判所へ提出します。

POINT 4

  • 変更を検討すべき場面と急ぐべきでない時期
  • 説明不足、資料漏れ、期限管理、和解方針、利益相反と、危険な時期を分けます。
  • 判決後の変更では、判決書、送達日、不服申立て期限を最優先で確認
  • 変更を検討すべき場面と、急ぐべきでない場面は分けて考えます。
  • 左側の不安があっても、右側の時期に当たる場合は後任確保を優先して読む必要があります。

POINT 5

  • 交通事故訴訟で弁護士変更が難しくなる理由
  • 医学的争点
  • 保険実務
  • 自賠責、任意保険、人身傷害、搭乗者傷害、労災、健康保険、傷病手当金、障害年金が交錯することがあります。

POINT 6

  • 弁護士変更の実務手順
  • 1. 事件番号、期日、期限、争点を一覧化:裁判所名、部係、事件番号、当事者名、次回期日、提出期限、現在の争点、和解状況、証拠状況、費用、保険を整理します。
  • 2. 主要記録を先に見せる:訴状、答弁書、準備書面、証拠、和解案、事故資料、医療資料、収入資料、保険証券、委任契約書を共有します。
  • 3. 解除と記録引渡しを文書で伝える:解除日、裁判所への届出、記録一式、原本、預り金、費用明細、次回期日と提出期限の確認を求めます。
  • 4. 代理関係を明確にする:後任弁護士が訴訟委任状を提出し、旧代理人の辞任届や代理権消滅に関する届出を整理します。
  • 5. 連絡先と費用承認を切り替える:相手方代理人、任意保険会社、弁護士費用特約の保険会社に代理人変更を伝えます。

POINT 7

  • 引継ぎ資料の詳細チェックリスト
  • 裁判、医療、事故態様、損害算定の資料を分けて確認します。

POINT 8

  • 費用とタイミング別リスク
  • 旧弁護士費用、後任費用、弁護士費用特約、法テラス、時期別リスクを整理します。
  • 費用面では、旧弁護士への費用、後任弁護士への費用、弁護士費用特約、法テラスや相談窓口を分けます。
  • 費用が二重に見える場合でも、契約内容と保険承認の有無を読むことが重要です。
  • タイミングによって、変更のしやすさと主なリスクは変わります。

まとめ

  • 裁判中に弁護士を 変更できるか
  • 裁判中に弁護士を変更できるかの全体像:変更は可能でも、契約、裁判手続、記録引継ぎを同時に整理する必要があります。
  • 弁護士変更と訴訟代理人の基本:委任契約の終了、訴訟代理権の切替、事件記録の引継ぎを分けて確認します。
  • 裁判中の弁護士変更の法的根拠:委任契約、訴訟代理権、非弁行為への注意を一般情報として整理します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

裁判中に弁護士を変更できるかの全体像

変更は可能でも、契約、裁判手続、記録引継ぎを同時に整理する必要があります。

交通事故の民事裁判中であっても、一般的には弁護士を変更することは可能とされています。弁護士と依頼者の関係は主に委任契約に基づき、民法上、委任は各当事者がいつでも解除できるのが原則です。

ただし、裁判中の弁護士変更は、今の弁護士との契約を終えるだけでは足りません。裁判所、相手方、保険会社、医療機関、事故資料、費用精算、期日管理を同時に処理する必要があります。

核心変更は可能でも、準備のない変更は危険です。次回期日、提出期限、後任弁護士の受任可能性、事件記録の引継ぎ、費用と弁護士費用特約を先に確認します。

次の一覧は、弁護士変更で同時に切り替える3つの領域を示しています。読者にとって重要なのは、契約、裁判手続、事件資料を分けて確認し、どれか一つだけ進めてしまわないことです。

契約

委任契約の終了

現在の弁護士との契約を終えることです。解除日、費用精算、預り金、未使用実費、記録引渡しを確認します。

手続

訴訟代理権の切替

裁判所に、旧代理人の代理権終了と新代理人の権限を明確にする必要があります。後任弁護士の委任状提出も関係します。

資料

事件記録と期限の引継ぎ

訴訟記録、医療資料、事故資料、保険資料、次回期日、提出期限、和解協議の状況を途切れさせないことが重要です。

Section 01

弁護士変更と訴訟代理人の基本

委任契約の終了、訴訟代理権の切替、事件記録の引継ぎを分けて確認します。

裁判中に弁護士を変更する前に、弁護士変更、訴訟代理人、交通事故訴訟の意味を分けて確認します。次の比較表は、それぞれの役割と注意点を整理したものです。右側の注意点を見ることで、契約上の話と裁判手続上の話を混同しにくくなります。

用語意味注意点
弁護士変更現在依頼している弁護士との委任契約を終え、別の弁護士に依頼すること契約終了、代理権切替、資料引継ぎを分けて進めます。
訴訟代理人裁判手続で本人に代わり主張、立証、期日出頭、和解協議を行う代理人和解、請求放棄、訴えの取下げ、控訴などは権限範囲の確認が重要です。
交通事故訴訟交通事故を原因とする損害賠償請求を裁判所で争う手続過失割合、後遺障害、治療必要性、休業損害、逸失利益、物損など多くの資料が関係します。

弁護士変更の結論は、できるかどうかだけでなく、どの順番で進めるかが重要です。次の判断の流れは、安全に変更するための基本順序を示しています。上から下へ進むほど、解除から後任への切替が具体化します。

裁判中の弁護士変更で確認する順序

裁判の進行状況を把握

事件番号、次回期日、提出期限、和解協議、尋問予定を確認します。

後任候補に相談

主要記録を見せ、受任可能性、費用、期日対応の可否を確認します。

契約と保険を確認

委任契約書、旧弁護士費用、弁護士費用特約、法テラス利用の可否を確認します。

解除通知と記録引継ぎ

文書で解除を伝え、記録、原本、預り金、費用明細、未処理事項の引渡しを求めます。

Section 03

変更を検討すべき場面と急ぐべきでない時期

説明不足、資料漏れ、期限管理、和解方針、利益相反と、危険な時期を分けます。

変更を検討すべき場面と、急ぐべきでない場面は分けて考えます。次の比較表は、変更を考える理由、先に確認すべきこと、急ぐと危険な時期を並べたものです。左側の不安があっても、右側の時期に当たる場合は後任確保を優先して読む必要があります。

変更を検討する場面まず確認すること急ぐと危険な場面
説明が不十分で方針を理解できない現在の争点、次回期日、提出予定書面、和解状況を文書で確認尋問直前、判決直前
重要資料が提出されていない疑いがある診断書、画像、検査結果、生活状況報告、事故資料の提出状況提出期限が迫っている時期
期日や提出期限の管理に不安がある進行表、裁判所連絡、期日調書、提出期限後任が決まらないままの解任
和解方針に納得できない金額、過失割合、後遺障害、将来費用、既払い金の根拠和解回答期限の直前
利益相反や信頼関係の破綻がある相手方、保険会社、同乗者、勤務先、家族内の利害関係記録引継ぎの見通しがない状態

特に判決後や控訴期限が迫っている時期は、通常時よりも緊急度が高くなります。次の重要ポイントは、期限が近い場面で最初に確認すべき情報を示しています。

判決後の変更では、判決書、送達日、不服申立て期限を最優先で確認

期限管理に失敗すると、弁護士を変更できても控訴などの機会を失う可能性があります。解任より先に、後任候補へ記録と期限を共有することが重要です。

Section 04

交通事故訴訟で弁護士変更が難しくなる理由

事故、医療、収入、保険、車両、生活再建の資料が重なるためです。

交通事故事件で弁護士変更が難しくなる理由は、証拠が多層的で、医学、保険、車両、生活再建が重なるからです。次の表は、領域ごとに主な資料と見落とすリスクを整理しています。左の領域ごとに資料がそろっているかを確認し、右のリスクを避ける視点で読みます。

領域主な資料見落とすリスク
事故態様交通事故証明書、実況見分調書、現場写真、ドラレコ、信号サイクル、目撃者情報過失割合、速度、回避可能性の立証が弱くなる
医療診断書、診療録、画像、検査結果、リハビリ記録、後遺障害診断書治療必要性、後遺障害、因果関係の立証が弱くなる
収入源泉徴収票、給与明細、休業損害証明書、確定申告書、帳簿休業損害、逸失利益の算定に不備が出る
保険自賠責資料、任意保険の支払明細、弁護士費用特約、既払い金二重請求、控除漏れ、費用承認遅れが起こる
車両修理見積書、写真、査定書、レッカー費用、代車資料物損、評価損、全損時価額の争いが弱くなる
生活介護記録、家族陳述、住宅改修、福祉サービス、就労支援資料将来介護費、生活支援費、慰謝料事情の立証が弱くなる

医学的争点や保険実務は、途中受任の難しさをさらに高めます。次の一覧は、後任弁護士が特に確認すべき専門領域を示しています。各項目の資料が欠けると、裁判上の主張だけでなく保険金請求や後遺障害の見通しにも影響します。

医学的争点

むち打ち、神経症状、CRPS、脳脊髄液減少症、高次脳機能障害、PTSDでは、画像、検査結果、医師意見書、日常生活状況の読み方が結果に影響します。

保険実務

自賠責、任意保険、人身傷害、搭乗者傷害、労災、健康保険、傷病手当金、障害年金が交錯することがあります。

デジタル化対応

2026年5月21日からの民事訴訟手続のデジタル化により、紙記録だけでなく電子提出済み書面、PDF証拠、電子記録の閲覧権限も確認対象になります。

Section 05

弁護士変更の実務手順

現状把握、後任相談、通知、裁判所手続、保険会社連絡の順に確認します。

弁護士変更の実務は、現状把握、後任候補への相談、現弁護士への通知、裁判所への手続、相手方・保険会社への連絡の順に進めます。次の時系列は、各段階で何を確認するかを示しています。上から順に進めることで、記録と期限の空白を避けやすくなります。

1. 現状把握

事件番号、期日、期限、争点を一覧化

裁判所名、部係、事件番号、当事者名、次回期日、提出期限、現在の争点、和解状況、証拠状況、費用、保険を整理します。

2. 後任候補へ相談

主要記録を先に見せる

訴状、答弁書、準備書面、証拠、和解案、事故資料、医療資料、収入資料、保険証券、委任契約書を共有します。

3. 現弁護士へ通知

解除と記録引渡しを文書で伝える

解除日、裁判所への届出、記録一式、原本、預り金、費用明細、次回期日と提出期限の確認を求めます。

4. 裁判所への手続

代理関係を明確にする

後任弁護士が訴訟委任状を提出し、旧代理人の辞任届や代理権消滅に関する届出を整理します。

5. 相手方と保険会社へ連絡

連絡先と費用承認を切り替える

相手方代理人、任意保険会社、弁護士費用特約の保険会社に代理人変更を伝えます。

後任候補への相談では、感情的な不満だけでなく、記録と期限を具体的に示すことが重要です。次の一覧は、相談時に持参または送付したい資料です。番号順にそろえると、後任弁護士が受任可否を判断しやすくなります。

1

訴訟記録

訴状、答弁書、準備書面、証拠説明書、証拠一式、裁判所からの期日指定、進行連絡を共有します。

裁判
2

和解と争点

和解案、相手方提示額、自方提示額、過失割合、後遺障害、治療費、休業損害などの争点を整理します。

方針
3

事故と医療

交通事故証明書、事故図、現場写真、ドラレコ、診断書、診療報酬明細書、画像、後遺障害診断書をそろえます。

証拠
4

収入と保険

収入資料、休業損害証明書、確定申告書、保険証券、弁護士費用特約、保険会社とのやり取りを確認します。

費用
Section 06

引継ぎ資料の詳細チェックリスト

裁判、医療、事故態様、損害算定の資料を分けて確認します。

分野資料確認ポイント
裁判訴状、答弁書、準備書面、証拠説明書、期日調書、和解案、尋問関係、判決書請求額、認否、未反論事項、裁判所の指示、和解経過、不服申立て期限
医療診断書、診療録、画像、リハビリ記録、後遺障害診断書、医師意見書、薬剤情報、介護記録傷病名、症状推移、検査、症状固定日、他覚所見、就労制限、介護時間
事故態様交通事故証明書、実況見分関係資料、現場写真、ドラレコ、防犯カメラ、鑑定書、車両損傷写真、修理見積書当事者、衝突地点、信号、速度、撮影角度、回避可能性、入力方向、修理範囲
損害と生活源泉徴収票、給与明細、休業損害証明書、確定申告書、家計・介護資料、学業資料、就労資料、社会保険資料基礎収入、減収、休業日数、将来介護費、留年、配置転換、労災、障害年金

変更前のセルフチェックでは、次回期日、提出期限、後任候補、契約書、弁護士費用特約、訴訟記録、医療資料、和解状況、判決後かどうかを確認します。次の一覧は、確認済みの場合と未確認の場合で取るべき対応を示しています。

確認項目確認済みの場合未確認の場合
次回期日後任に共有する旧弁護士または裁判所通知で確認する
提出期限期限までの受任可否を確認する直ちに記録で確認する
後任候補受任可能性を確認する解任前相談を優先する
委任契約書費用条項を確認する写しの交付を求める
弁護士費用特約保険会社へ変更相談をする保険証券を確認する
判決後かどうか不服申立て期限を最優先する通常の変更手順へ進む
Section 07

費用とタイミング別リスク

旧弁護士費用、後任費用、弁護士費用特約、法テラス、時期別リスクを整理します。

費用面では、旧弁護士への費用、後任弁護士への費用、弁護士費用特約、法テラスや相談窓口を分けます。次の比較表は、費用項目ごとの確認点を整理したものです。費用が二重に見える場合でも、契約内容と保険承認の有無を読むことが重要です。

費用項目確認する内容注意点
旧弁護士への費用着手金、報酬金、実費、日当、預り金、未精算費用着手金は結果にかかわらず発生する費用として定められることが多く、全額返還とは限りません。
後任弁護士への費用受任可否、着手金、報酬金、実費、日当、期日直前受任の追加費用進行中の裁判を読み込むため、新規事件より記録精査の負担が重いことがあります。
弁護士費用特約上限額、事前承認、旧弁護士費用との通算、LAC基準の有無事前確認なしに依頼すると、支払いが遅れたり対象外と判断されたりすることがあります。
法テラスや相談窓口資力要件、無料法律相談、費用立替、交通事故相談制度既に裁判中の場合は利用範囲に制限があり得ます。

タイミングによって、変更のしやすさと主なリスクは変わります。次の表は、時期ごとのリスク評価を示しています。左から時期、変更のしやすさ、主なリスク、実務上の対応の順に確認します。

時期変更のしやすさ主なリスク実務上の対応
訴訟提起前比較的容易時効、保険会社対応、資料散逸後任を決めてから解除する
第1回期日前比較的容易答弁書、反論方針の遅れ事件番号と期日を即共有する
争点整理中中程度主張の一貫性、証拠漏れ争点表と提出済み証拠を確認する
和解協議中中程度和解機会の逸失、裁判所心証の誤読和解案の根拠を後任に分析してもらう
尋問直前難しい準備不足、期日変更困難受任可否と期日対応を最優先で確認する
判決後難しい不服申立て期限判決書、送達日、期限を即確認する
控訴審中難しい新主張制限、記録膨大控訴理由と一審記録を精査する
Section 08

旧弁護士、多職種、保険会社との連携

記録引継ぎを円滑にし、医療、保険、鑑定、福祉の窓口変更を整理します。

旧弁護士との関係を悪化させないことは、記録引継ぎ、費用精算、裁判所への届出を円滑にするために重要です。次の一覧は、変更時に冷静に行うべき対応を示しています。順番に確認し、記録確保を優先することを読み取ってください。

通知

解除は文書で行う

解除日、記録引渡し、預り金と実費の明細、次回期日、提出期限を客観的に記載します。感情的な表現は避けます。

資料

原本と写しを区別する

訴訟記録、提出済み証拠、未提出資料、医療資料、和解案、保険会社とのやり取りを分けて受け取ります。

連携

後任弁護士の連絡先を伝える

後任が決まっている場合は、旧弁護士、裁判所、相手方、保険会社に連絡先を共有し、通知の行き違いを防ぎます。

多職種の視点では、弁護士変更が診療、保険、鑑定、修理、福祉の窓口変更にも影響します。次の一覧は、職種ごとの注意点を示しています。どの専門職に何を依頼しているかを読むことで、連絡漏れを防げます。

弁護士、裁判所

記録の完全性、期限、旧代理人の主張との整合性、裁判所との進行調整が重要です。

手続

医師、医療職

診断書、画像、診療録、意見書の取得窓口が変わるため、医療機関への照会先を整理します。

医療

保険会社、損害調査担当

代理人変更により、連絡先、支払先、費用承認、和解窓口を変更する必要があります。

保険

鑑定人、整備士、福祉職

鑑定資料、修理見積、介護記録、労災や障害年金の申請状況も後任弁護士へ共有します。

生活
Section 09

裁判中の弁護士変更に関するFAQ

個別判断を避け、一般的な制度説明としてよくある疑問を整理します。

裁判中の弁護士変更に関するよくある質問

FAQは一般的な制度説明として整理しています。事故態様、裁判の段階、契約書、保険内容、提出期限によって結論が変わる可能性があるため、具体的な対応は資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q1. 裁判中に弁護士を変更できますか。

一般的には、裁判中でも弁護士を変更することは可能とされています。ただし、裁判所への届出、相手方への通知、後任弁護士の委任状、事件記録の引継ぎ、費用精算が必要になります。

Q2. 今の弁護士の同意がないと変更できませんか。

一般的には、同意がなければ絶対に変更できないという性質ではないとされています。ただし、記録引継ぎと費用精算を円滑にするため、解除通知を文書で行うことが実務上重要です。

Q3. 裁判所の許可は必要ですか。

一般的には、後任代理人を選任すること自体について許可を受ける制度ではないとされています。ただし、委任状の提出や旧代理人の代理権消滅に関する届出など、代理関係を明確にする手続が必要になります。

Q4. 前の弁護士に払った着手金は返ってきますか。

契約内容と業務の進行状況によって変わります。着手金は結果にかかわらず発生する費用として定められることが多く、全額返還されるとは限りません。委任契約書、費用説明、作業量、預り金明細を確認する必要があります。

Q5. 弁護士費用特約は後任弁護士にも使えますか。

保険契約、上限額、事前承認、旧弁護士費用との通算によって異なります。変更前に保険会社へ確認し、承認の要否や費用の扱いを整理する必要があります。

Q6. 弁護士を変更すれば賠償額は上がりますか。

必ず上がるとは限りません。変更の効果は、旧弁護士の問題点、未提出証拠の有無、医学的立証の余地、過失割合の再検討可能性、和解案の妥当性、費用対効果に左右されます。

Section 10

弁護士変更で避けたい行動と後任選び

期限放置、記録不足、保険連絡漏れ、証拠改変、SNS投稿を避けます。

弁護士変更では、してはいけない行動を先に把握することが重要です。次の一覧は、裁判の利益を損ねるおそれがある行動を整理しています。番号順に読むことで、期限、記録、保険、証拠、公開発信のどこに危険があるかが分かります。

後任未定のまま解任する

次回期日や提出期限を確認しないまま解任すると、手続上の空白が生じる可能性があります。

裁判所通知や和解期限を放置する

通知や回答期限を無視すると、進行に支障が出ます。

記録引継ぎを困難にする

感情的な攻撃よりも、訴訟記録、医療資料、原本、費用明細の確保を優先します。

保険会社への連絡を怠る

弁護士費用特約や支払先の扱いで承認遅れが起こる可能性があります。

証拠を改変、削除、選別する

後任弁護士には有利不利を問わず資料を共有し、証拠の信用性を損なわないようにします。

SNSで事件内容を公開する

症状、就労、生活状況、事故状況に関する投稿が、損害や後遺障害の争いで問題になる可能性があります。

後任弁護士を選ぶときは、広告上の実績だけでなく、交通事故経験、訴訟経験、医療理解、保険理解、費用説明、連絡体制、記録精査、リスク説明を確認します。次の表は、確認質問をまとめたものです。

視点確認質問
交通事故経験類似事故、後遺障害、死亡事故、物損争いの経験はあるか
訴訟経験交渉だけでなく、尋問や控訴審の経験はあるか
医療理解画像、後遺障害診断書、医師意見書を扱えるか
保険理解自賠責、任意保険、人身傷害、弁護士費用特約を理解しているか
費用説明着手金、報酬金、実費、外部費用を明確に説明するか
リスク説明有利な点だけでなく不利な点も説明するか
Section 11

弁護士変更後に最初に再点検すること

時系列、事故態様、治療、後遺障害、損害額、和解案、次回期日を見直します。

後任弁護士が受任したあとも、最初の再点検が重要です。次の一覧は、変更後に見直すべき項目を示しています。期限が迫っている場合は一か月を待たず、すぐに上から順番に確認します。

1

時系列と事故態様

事件の時系列表を作り、事故態様の争点と過失割合の主張根拠を確認します。

事故
2

治療経過と後遺障害

治療経過、症状固定日、後遺障害等級、異議申立て可能性を確認します。

医療
3

損害額と既払い金

損害額一覧表を作り直し、既払い金、保険金、未提出証拠を洗い出します。

金額
4

和解案と次回期日

和解案の妥当性を評価し、次回期日までの提出計画を立てます。

期限

弁護士変更の最終的な目的は、感情的な切替ではなく事件処理を立て直すことです。次の重要ポイントは、変更の位置づけを示しています。これを読むことで、変更後に何を改善する必要があるかが分かります。

変更は可能だが、目的は事件処理を立て直すこと

弁護士変更は、裁判を有利にする魔法ではありません。適切な時期に、適切な資料をそろえ、適切な後任へ引き継ぐことで、事件処理を立て直す手段になります。

Reference

この記事の参考情報源

法令、裁判所資料、交通事故相談制度などの資料名を整理しています。

法令、裁判所資料

  • e-Gov法令検索「民法」
  • e-Gov法令検索「民事訴訟法」
  • 日本法令外国語訳データベース「民事訴訟規則」
  • e-Gov法令検索「弁護士法」
  • 裁判所「民事事件Q&A」
  • 裁判所「民事交通訴訟における一覧表審理」
  • 裁判所「民事訴訟手続のデジタル化」
  • e-Gov法令検索「医師法」

交通事故、保険、相談制度

  • 日本弁護士連合会「弁護士費用」
  • 日本弁護士連合会「弁護士費用保険」
  • 日弁連交通事故相談センター
  • 法テラス「無料法律相談と費用立替制度」
  • 損害保険料率算出機構「自賠責損害調査のしくみ」
  • 国土交通省「高次脳機能障害認定システムの充実」