契約、労働、家事、刑事、企業法務で出会いやすいか行の法律用語を、定義と相談前の確認ポイントから整理します。
契約、労働、家事、刑事、企業法務で出会いやすいか行の法律用語を、定義と相談前の確認ポイントから整理します。
法律相談前に、言葉の意味だけでなく分野・期限・資料を同時に確認します。
か行の用語一覧は、法律相談を検討している人が弁護士、裁判所、行政機関、企業法務の文脈で出会いやすい言葉を、定義、実務上の意味、相談前の確認事項に分けて読むためのページです。
法律用語は日常語と同じ表記でも、分野によって意味が大きく変わります。たとえば「解除」は契約法上の制度、「解雇」は労働契約の終了、「控訴」は裁判手続上の不服申立てであり、根拠法令、要件、期限、証拠、効果はそれぞれ異なります。
次の重要ポイントは、このページで最初に押さえるべき読み方をまとめています。用語の暗記ではなく、分野・資料・期限を同時に見ることが重要で、どの言葉が出たら早く専門家へ確認すべきかを読み取れます。
時効、出訴期間、不服申立期間、解雇、逮捕、差押え、相続放棄のように期限がある問題では、言葉の意味を調べるだけでなく、書類の表題、到達日、提出期限、証拠の保存状況を同時に確認する必要があります。
権利義務、手続、証拠、責任、行政・企業実務に分けると、相談準備がしやすくなります。
次の一覧は、か行の用語一覧を五十音だけでなく5つの軸から読む方法を示しています。用語がどの軸に属するかを先に見分けると、権利の話なのか、手続の話なのか、証拠や責任の話なのかが整理でき、相談時に何を持参すべきかを読み取れます。
契約、権利、義務、解除、損害賠償など、誰が何を求められるか、何を拒めるかを考える言葉です。
仮差押え、仮処分、控訴、検認、口頭弁論など、裁判所や行政庁で何が進んでいるかを示します。
鑑定、検証、契約書、公正証書、議事録など、事実をどう示すかに関わる言葉です。
過失、刑事責任、契約不適合責任、共同不法行為など、責任の有無や範囲を考える言葉です。
民事事件では口頭弁論、証拠調べ、判決、和解、控訴・上告といった手続の流れがあり、刑事事件では冒頭手続、証拠調べ、弁論、判決という段階があります。用語を読むときは、その言葉が民事、刑事、家事、行政、企業法務のどこに属するかを先に押さえることが重要です。
133語を、読み、主な分野、定義、相談前の確認ポイントに分けて整理します。
次の表は、か行の用語一覧を「用語」「読み」「主な分野」「定義」「相談前の確認ポイント」に分けたものです。読みや分野を先に見ると、同じ言葉でも契約、刑事、家事、行政、企業法務のどこで意味が変わるかをつかみやすく、右端の確認事項から準備すべき資料を読み取れます。
| 用語 | 読み | 主な分野 | 定義 | 相談前の確認ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 解除 | かいじょ | 契約・民法 | 契約関係を一方当事者の意思表示により終了させ、原則として契約をなかった状態に近づける制度。典型例は、相手方の債務不履行を理由とする解除である。 | 契約書、催告の有無、履行不能の有無、損害額、原状回復の範囲を確認する。 |
| 解約 | かいやく | 契約 | 継続的契約を将来に向かって終了させる意味で使われることが多い語。解除と混同されるが、過去にさかのぼる処理を伴うかは契約類型と条項による。 | 賃貸借、業務委託、サブスク、保険などでは、解約予告期間・違約金・自動更新条項を確認する。 |
| 解雇 | かいこ | 労働法 | 使用者が労働者の意思に反して労働契約を終了させること。客観的合理的理由と社会通念上の相当性を欠く場合、権利濫用として無効となる。 | 解雇通知書、就業規則、解雇理由証明書、賃金台帳、メール等を保存する。 |
| 解雇予告手当 | かいこよこくてあて | 労働法 | 使用者が解雇をする際、原則として30日前の予告をしない場合に支払う平均賃金相当の手当。 | 手当を払えば必ず解雇が有効になるわけではない点に注意する。 |
| 会社更生 | かいしゃこうせい | 倒産・事業再生 | 株式会社について、裁判所の関与の下で事業を維持しながら再建を図る手続。大規模会社の再建で利用されることが多い。 | 債権回収、取引継続、担保権、契約解除条項の扱いを確認する。 |
| 会社分割 | かいしゃぶんかつ | 会社法・M&A | 会社の事業に関する権利義務の全部又は一部を他の会社に承継させる組織再編行為。吸収分割と新設分割がある。 | 従業員、債権者保護、許認可、契約上の承諾条項が実務上の焦点となる。 |
| 会社法 | かいしゃほう | 会社・商事 | 株式会社、持分会社、機関設計、株式、組織再編など会社に関する基本的ルールを定める法律。 | 株主総会、取締役会、監査役、種類株式、M&Aを扱う際の基礎法令となる。 |
| 開示請求 | かいじせいきゅう | 情報公開・個人情報・訴訟 | 保有個人データ、行政文書、訴訟資料などについて、一定の根拠に基づき内容の開示を求める手続の総称。 | 誰に、どの根拠法で、何を、どの形式で求めるかを整理する。 |
| 開発許可 | かいはつきょか | 行政・不動産 | 都市計画法などに基づき、一定の土地造成・建築目的の開発行為について行政庁の許可を要する制度。 | 土地購入前に用途地域、接道、造成履歴、自治体条例を確認する。 |
| 瑕疵担保責任 | かしたんぽせきにん | 契約・売買 | 旧民法で用いられた概念。現在の民法では、売買等の目的物が契約内容に適合しない場合の責任として「契約不適合責任」と整理される。 | 古い契約書や判例解説では残っている語なので、現行法上の効果に読み替える必要がある。 |
| 仮差押え | かりさしおさえ | 民事保全 | 金銭債権の将来の強制執行を保全するため、債務者の財産処分を暫定的に制限する裁判手続。 | 債権の疎明、保全の必要性、担保金、対象財産の特定が重要となる。 |
| 仮処分 | かりしょぶん | 民事保全 | 係争物や仮の地位をめぐる権利関係について、判決前に暫定的な命令を求める手続。差止め、占有移転禁止、子の引渡しなどで用いられる。 | 緊急性が高い一方、担保や疎明資料の準備が必要になる。 |
| 仮登記 | かりとうき | 不動産登記 | 将来の本登記に備えて順位を保全する登記。売買予約、条件付権利変動、抵当権設定の予約などで使われる。 | 仮登記がある不動産の購入・担保設定では、権利順位と抹消可否を確認する。 |
| 仮釈放 | かりしゃくほう | 刑事・更生保護 | 拘禁刑等の受刑者について、一定の要件の下で刑期満了前に社会内での改善更生を図る制度。 | 刑が消える制度ではなく、遵守事項違反により取消しがあり得る。 |
| 仮名加工情報 | かめいかこうじょうほう | 個人情報保護 | 個人情報を加工し、他の情報と照合しない限り特定個人を識別できないようにした情報。匿名加工情報とは異なり、一定の場合には個人情報としての規律が残る。 | データ分析・研究利用では、匿名加工情報、統計情報、個人データとの区別が重要。 |
| 過失 | かしつ | 民事・刑事 | 注意義務違反を意味する概念。民事では不法行為や債務不履行、刑事では過失犯の成否などで問題になる。 | 何をすべき注意義務があり、どの時点で、どの程度予見・回避できたかが争点になる。 |
| 過失相殺 | かしつそうさい | 損害賠償 | 損害発生や拡大について被害者側にも落ち度がある場合、賠償額を減額する考え方。交通事故、医療、労災類似事案などで問題になる。 | 事故状況、過失割合、損害資料、交渉経過を整理する。 |
| 過料 | かりょう | 行政・民事制裁 | 行政上又は民事上の秩序違反に対する金銭制裁。刑罰である科料とは異なる。 | 登記懈怠、届出義務違反、裁判手続上の義務違反などで問題になる。 |
| 科料 | かりょう | 刑事 | 刑法上の刑罰の一種で、罰金より軽い財産刑。過料と同音だが、科料は刑罰である。 | 前科・資格制限などの影響は個別に確認する。 |
| 家事事件 | かじじけん | 家族・相続 | 離婚、親権、監護、婚姻費用、遺産分割、成年後見、検認など、家庭に関する紛争・手続の総称。家庭裁判所が扱う。 | 感情問題に見えても、資料化・時系列化・子の利益の整理が重要。 |
| 家庭裁判所 | かていさいばんしょ | 裁判所制度 | 家事事件と少年事件を主に扱う裁判所。調停、審判、家事訴訟など複数の手続がある。 | 書類名に「調停」「審判」「訴訟」のいずれが書かれているかで対応が変わる。 |
| 過払金 | かばらいきん | 消費者金融・債務整理 | 利息制限法等との関係で払い過ぎとなった利息等の返還を求め得る金銭。 | 時効、取引履歴、完済時期、貸金業者の承継を確認する。 |
| 勧告 | かんこく | 行政・個人情報・労働 | 行政機関等が相手方に一定の是正や措置を促す行為。法的拘束力の有無は根拠法令により異なる。 | 命令・処分・指導との違い、公開の有無、従わない場合の次段階を確認する。 |
| 鑑定 | かんてい | 訴訟・証拠 | 裁判所又は当事者が専門的知識を有する者に意見・判断を求める証拠方法。医療、建築、会計、DNAなどで利用される。 | 鑑定事項の設定、資料の範囲、反対意見書の要否が重要。 |
| 鑑定人 | かんていにん | 訴訟・専門家 | 専門的事項について裁判所に意見を述べる者。証人とは異なり、専門知識による判断を提供する。 | 中立性、専門領域、鑑定資料の正確性を確認する。 |
| 監護者 | かんごしゃ | 家族法 | 子と同居し、子の身上監護について決定・実施する立場。親権者と一致する場合も、分かれる場合もある。 | 子の生活環境、監護実績、学校・医療・面会交流の状況が重視される。 |
| 管轄 | かんかつ | 訴訟手続 | どの裁判所・行政庁が事件を扱うかを定めるルール。土地管轄、事物管轄、合意管轄などがある。 | 申立先を誤ると移送・補正・時間ロスにつながる。 |
| 監査役 | かんさやく | 会社法・ガバナンス | 取締役の職務執行を監査する会社機関。会計監査に限られる場合と業務監査を含む場合がある。 | 機関設計、任期、責任限定契約、社外性を確認する。 |
| 監査等委員会 | かんさとういいんかい | 会社法・ガバナンス | 監査等委員である取締役によって構成される会社機関。取締役会の監督機能強化を目的とする機関設計の一つ。 | 上場会社、社外取締役、指名・報酬への関与との関係で検討される。 |
| 管財人 | かんざいにん | 倒産・執行 | 破産、会社更生、民事再生等で財産管理・換価・調査等を行う者。手続により権限の範囲が異なる。 | 取引先が倒産した場合、管財人宛てに債権届出や所有権留保の主張を行うことがある。 |
| 間接強制 | かんせつきょうせい | 民事執行 | 一定期間内に義務を履行しない場合に金銭支払を命じ、心理的圧力で履行を促す執行方法。 | 面会交流、建物明渡し以外の作為・不作為義務などで問題になる。 |
| 慣習法 | かんしゅうほう | 法源 | 社会で反復継続して行われ、法的確信を伴う慣習が法として扱われるもの。 | 契約書に明記がない業界慣行でも、法的評価の対象になることがある。 |
| 期限の利益 | きげんのりえき | 債権回収・契約 | 支払期限が来るまで弁済を拒める債務者側の利益。分割払い契約では、滞納により期限の利益を喪失する条項が置かれる。 | 一括請求を受けたら、喪失事由、催告、分割交渉の余地を確認する。 |
| 既判力 | きはんりょく | 民事訴訟 | 確定判決の判断内容について、後の訴訟で当事者が争い直せなくなる効力。 | 和解、調停、判決、審判のどれが成立したかで効力の範囲が変わる。 |
| 起訴 | きそ | 刑事手続 | 検察官が裁判所に対し、被疑者の処罰を求めて公訴を提起すること。起訴後は被告人として刑事裁判の対象となる。 | 逮捕・勾留段階と起訴後では弁護方針、保釈、証拠開示の位置づけが変わる。 |
| 起訴猶予 | きそゆうよ | 刑事手続 | 犯罪の嫌疑がある場合でも、犯情、反省、被害弁償、前科等の事情を考慮し、検察官が起訴しない処分。 | 不起訴処分の一種だが、嫌疑なしとは意味が異なる。 |
| 起訴状 | きそじょう | 刑事手続 | 検察官が公訴事実、罪名、罰条などを記載して裁判所に提出する書面。 | 公訴事実の範囲が審判対象の出発点となる。 |
| 帰責事由 | きせきじゆう | 契約・損害賠償 | ある不履行や損害について、当事者に責めを負わせる理由。契約責任、解除、損害賠償の判断で問題になる。 | 不可抗力、相手方事情、第三者事情、契約上の免責条項を確認する。 |
| 規制 | きせい | 行政・事業法 | 私人や企業の行為を法令により制限・管理すること。許認可、届出、表示規制、行為規制などがある。 | ビジネスでは、業法、ガイドライン、行政処分例をセットで確認する。 |
| 規則 | きそく | 法令・組織運営 | 法律の委任に基づく命令、裁判所規則、会社・団体の内部ルールなどを指す。 | 法律・政令・省令・規則・社内規程の上下関係を取り違えない。 |
| 期日 | きじつ | 裁判手続 | 裁判所で手続が行われる日。口頭弁論期日、弁論準備期日、調停期日、公判期日などがある。 | 欠席時の不利益、提出期限、代理人出頭の可否を確認する。 |
| 既遂 | きすい | 刑法 | 犯罪の構成要件に該当する結果又は行為が完成した状態。未遂と対比される。 | 詐欺、窃盗、傷害などでは、既遂時期が罪名や量刑に影響する。 |
| 寄託 | きたく | 契約 | 物の保管を相手方に委ねる契約。無償・有償、商事寄託、倉庫寄託などで責任の程度が変わる。 | 預けた物の特定、保管状況、損傷・紛失時の立証が重要。 |
| 給付 | きゅうふ | 民法・行政 | 金銭の支払い、物の引渡し、役務提供など、債務の内容として実現される行為。行政給付を指す場合もある。 | 何を、いつ、どこで、どの品質で履行すべきかを具体化する。 |
| 求償権 | きゅうしょうけん | 債権・保証 | 他人の債務を弁済した者が、最終的に負担すべき者へ償還を求める権利。保証人、連帯債務者、保険者などで問題になる。 | 支払証拠、主債務の存在、負担割合、時効を確認する。 |
| 求刑 | きゅうけい | 刑事裁判 | 刑事裁判で検察官が裁判所に対し相当と考える刑を述べること。裁判所は求刑に拘束されない。 | 求刑は判決ではないが、量刑見通しの一材料となる。 |
| 休業損害 | きゅうぎょうそんがい | 交通事故・労災 | 事故や違法行為により働けなかったために失った収入。給与所得者、自営業者、主婦・主夫で計算方法が異なる。 | 休業損害証明書、確定申告書、売上資料、医師の就労制限を準備する。 |
| 強制執行 | きょうせいしっこう | 民事執行 | 判決、公正証書、調停調書などの債務名義に基づき、国家権力により権利実現を図る手続。差押え、明渡し、引渡しなどがある。 | 債務名義、執行文、送達証明、対象財産の特定が必要になる。 |
| 強制競売 | きょうせいけいばい | 民事執行・不動産 | 債務名義に基づき不動産を差し押さえ、売却代金から債権回収を図る執行手続。 | 担保不動産競売との違い、配当順位、占有者対応を確認する。 |
| 強制処分 | きょうせいしょぶん | 刑事手続 | 捜索差押え、逮捕、勾留など、相手方の権利を強制的に制約する捜査・手続上の処分。令状主義が重要となる。 | 任意提出か差押えか、令状の範囲、押収物の還付を確認する。 |
| 共同親権 | きょうどうしんけん | 家族法 | 父母双方が親権者となる状態。離婚後の親権・監護・重要事項の決定方法については、子の利益を中心に制度設計される。 | 監護者指定、居所、医療、進学、面会交流、DV・虐待リスクを一体で検討する。 |
| 共同相続 | きょうどうそうぞく | 相続 | 複数の相続人が同時に相続する状態。遺産分割前は、相続財産について共有的な法律関係が生じる。 | 預金、不動産、株式、債務の扱いを分けて整理する。 |
| 共同不法行為 | きょうどうふほうこうい | 損害賠償 | 複数人が共同の不法行為により他人に損害を与えた場合、各自が連帯して損害賠償責任を負う制度。 | 加害者ごとの寄与度、使用者責任、求償関係が問題になる。 |
| 共犯 | きょうはん | 刑法 | 複数人が犯罪に関与する場合の概念。共同正犯、教唆犯、幇助犯などがある。 | 単なる同席か、実行・役割分担・故意があったかが争点になる。 |
| 協議離婚 | きょうぎりこん | 家族法 | 夫婦の合意と離婚届により成立する離婚。未成年の子がいる場合、親権者の定め等が必要になる。 | 財産分与、慰謝料、年金分割、養育費、面会交流を合意書化する。 |
| 協議書 | きょうぎしょ | 契約・家族・相続 | 当事者間の合意内容を文書化したもの。離婚協議書、遺産分割協議書、示談書などがある。 | 署名押印だけでなく、誰が何をいつまでに行うか、違反時の効果を明確にする。 |
| 供託 | きょうたく | 民法・法務局 | 金銭、有価証券等を供託所に提出し、その管理を委ね、一定の法律上の目的を達成する制度。弁済供託、担保供託、執行供託などがある。 | 賃料受領拒否、担保金、給与差押えなどで使われる。根拠法令と供託原因を確認する。 |
| 競業避止義務 | きょうぎょうひしぎむ | 労働・会社・契約 | 在職中又は退職後に、競合する事業活動を避ける義務。退職後の制限は職業選択の自由との関係で合理性が問題になる。 | 期間、地域、対象業務、代償措置、営業秘密の有無を確認する。 |
| 競売 | けいばい/きょうばい | 民事執行・担保 | 裁判所等が財産を売却し、売却代金から債権を回収する手続。一般には不動産競売を指すことが多い。 | 現況調査報告書、評価書、物件明細書を精査する。 |
| 行政処分 | ぎょうせいしょぶん | 行政法 | 行政庁が法令に基づき特定人の権利義務に直接影響を及ぼす行為。許可取消し、営業停止、課徴金納付命令など。 | 不服申立て、取消訴訟、執行停止の期限管理が重要。 |
| 行政訴訟 | ぎょうせいそしょう | 行政法 | 行政庁の処分や公法上の法律関係について争う訴訟。取消訴訟、義務付け訴訟、差止訴訟などがある。 | 出訴期間、原告適格、処分性、訴えの利益が主要論点となる。 |
| クーリング・オフ | くーりんぐおふ | 消費者法 | 訪問販売など一定の取引について、契約後も一定期間内であれば無条件で申込み撤回・契約解除ができる制度。 | 取引類型、書面交付日、期間、通知方法を確認する。 |
| 区分所有 | くぶんしょゆう | 不動産・マンション | 一棟の建物の独立した部分を別々の所有権の対象とする法律関係。マンションの専有部分・共用部分で典型的。 | 管理規約、修繕積立金、専有・共用の区別、管理組合決議を確認する。 |
| 組合 | くみあい | 民法・団体法 | 複数人が共同事業を行うため出資する契約又は団体。民法組合、任意組合、投資事業有限責任組合などがある。 | 組合財産、責任範囲、業務執行者、脱退・清算を確認する。 |
| 繰上げ弁済 | くりあげべんさい | 債務・金融 | 期限前に債務の全部又は一部を返済すること。住宅ローンや事業借入で使われる。 | 手数料、期限前弁済禁止条項、利息計算、担保抹消費用を確認する。 |
| 繰延資産 | くりのべしさん | 会計・会社 | 支出の効果が将来に及ぶため、一定期間にわたり費用配分される資産項目。法律というより会計・会社実務で問題になる。 | 会社設立費用や開発費の処理は会計・税務専門家との連携が必要。 |
| グレーゾーン金利 | ぐれーぞーんきんり | 消費者金融・過払金 | かつて利息制限法の上限を超え、出資法の旧上限以下で設定されていた金利帯を指す通称。過払金問題と関連する。 | 現在の新規契約の一般的用語ではなく、過去取引の調査で登場する。 |
| 訓示規定 | くんじきてい | 法解釈 | 違反しても直ちに私法上の無効や刑罰に結びつかない、行政・組織内部への行動指針的規定。 | 効力規定との区別が争点になる。条文の趣旨、制裁規定、判例を確認する。 |
| 契約 | けいやく | 民法・商取引 | 当事者の意思表示の合致により成立する法律行為。売買、賃貸借、委任、請負、雇用、消費貸借など多様な類型がある。 | 口頭でも成立し得るが、証拠化と条項設計が紛争予防の中心になる。 |
| 契約解除 | けいやくかいじょ | 契約 | 契約の拘束から離脱する制度。法定解除と約定解除があり、催告の要否や効果は事案により異なる。 | 解除通知の文言、相手方の受領、原状回復、損害賠償を確認する。 |
| 契約自由の原則 | けいやくじゆうのげんそく | 民法理論 | 誰と、どのような内容で契約するかを自由に決められるという原則。ただし強行法規、公序良俗、消費者保護、労働法制等による制限がある。 | 『契約書に書いてあるから常に有効』とは限らない。 |
| 契約不適合責任 | けいやくふてきごうせきにん | 契約・売買 | 引き渡された目的物が種類、品質、数量等について契約内容に適合しない場合の売主等の責任。追完、代金減額、損害賠償、解除が問題になる。 | 契約目的、仕様書、検収、通知期限、免責条項を確認する。 |
| 継続的契約 | けいぞくてきけいやく | 契約 | 一定期間にわたり継続して給付・取引が行われる契約。賃貸借、代理店契約、フランチャイズ、業務委託など。 | 終了時には信頼関係、更新実績、投下資本、解約予告が問題になる。 |
| 刑事事件 | けいじじけん | 刑事法 | 犯罪の成否と刑罰の要否を扱う事件。捜査、起訴、公判、判決、刑の執行という流れを持つ。 | 被疑者・被告人・被害者・参考人で権利と対応が異なる。 |
| 刑事告訴 | けいじこくそ | 刑事手続 | 犯罪被害者等が捜査機関に犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示。 | 告訴状には犯罪事実、証拠、被害内容、処罰意思を具体化する。 |
| 刑事責任 | けいじせきにん | 刑法 | 犯罪が成立した場合に国家から刑罰を科され得る責任。民事責任や行政責任とは別個に判断される。 | 示談しても当然に刑事責任が消えるわけではない。 |
| 刑罰 | けいばつ | 刑法 | 犯罪に対し国家が科す制裁。現行刑法では拘禁刑、罰金、拘留、科料、没収などが問題となる。 | 令和7年6月1日以降、懲役・禁錮は拘禁刑に一本化されている。 |
| 景品表示法 | けいひんひょうじほう | 消費者・広告 | 不当表示や過大な景品類の提供を規制し、一般消費者の利益を保護する法律。措置命令、課徴金納付命令、確約手続などがある。 | 広告、LP、SNS投稿、比較表示、No.1表示、体験談の根拠資料を管理する。 |
| 警察 | けいさつ | 刑事・行政 | 犯罪捜査、公共の安全と秩序維持などを担う行政機関。刑事事件では捜査機関として活動する。 | 任意聴取、被害届、告訴、実況見分、押収対応の違いを理解する。 |
| 経済的利益 | けいざいてきりえき | 民事・弁護士費用 | 訴訟・交渉で得られる又は守られる金銭的価値。弁護士費用算定の基礎として使われることがある。 | 請求額、減額幅、将来給付、非金銭的請求の評価を確認する。 |
| 経営判断原則 | けいえいはんだんげんそく | 会社法・ガバナンス | 取締役の経営判断について、十分な情報収集と合理的な判断過程があれば、結果が悪くても直ちに責任を問わないという考え方。 | 議事録、資料、利益相反管理、専門家意見の取得が重要。 |
| 検察官 | けんさつかん | 刑事司法 | 刑事事件について捜査、公訴提起、公判維持、刑の執行指揮等を担う法曹。 | 被害者側・被疑者側いずれでも、検察官の処分・公判活動が重要になる。 |
| 検察審査会 | けんさつしんさかい | 刑事手続 | 検察官の不起訴処分の当否を国民から選ばれた審査員が審査する制度。一定の場合、起訴議決につながる。 | 不起訴に不服がある被害者側の選択肢となる。 |
| 検証 | けんしょう | 訴訟・証拠 | 裁判所や捜査機関が場所・物・状況を五感で確認する証拠調べ又は捜査方法。 | 現場保存、写真、動画、図面との整合性が重要。 |
| 検認 | けんにん | 相続・家事 | 自筆証書遺言等について、家庭裁判所が遺言の存在・状態を確認し、偽造・変造を防止する手続。遺言の有効無効を判断する手続ではない。 | 公正証書遺言や法務局保管制度の自筆証書遺言では検認不要となる場合がある。 |
| 権利 | けんり | 法一般 | 法律上保護される利益又は一定の行為を求め得る地位。所有権、債権、人格権、知的財産権など。 | 権利があることと、証明できること、実現できることは別問題である。 |
| 権利能力 | けんりのうりょく | 民法 | 権利義務の主体となることができる資格。自然人は出生により権利能力を有し、法人も法令・定款の範囲で権利能力を持つ。 | 未成年者、成年後見、法人格否認など関連論点がある。 |
| 権利濫用 | けんりらんよう | 民法一般 | 形式的には権利行使に見えても、社会的に許容されない場合に権利行使が認められないという法理。 | 解雇、明渡し、所有権行使、契約解除など幅広く問題になる。 |
| 原告 | げんこく | 民事訴訟 | 民事訴訟で訴えを提起した側の当事者。相手方は被告。 | 何を請求するか、請求原因事実をどう立証するかを設計する。 |
| 原告適格 | げんこくてきかく | 行政訴訟 | 行政訴訟で原告として訴えを提起できる法律上の資格。処分により法律上の利益を侵害されるかが問題になる。 | 近隣住民、株主、競業者などは個別法と判例の検討が必要。 |
| 現行犯逮捕 | げんこうはんたいほ | 刑事手続 | 現に罪を行い、又は行い終わった者を令状なく逮捕できる制度。一定の場合、私人にも認められる。 | 過剰な実力行使や人違いは民事・刑事責任を生むことがある。 |
| 限定承認 | げんていしょうにん | 相続 | 相続によって得た財産の限度で被相続人の債務を弁済する相続方法。相続人全員で家庭裁判所に申述する必要がある。 | 相続放棄との比較、熟慮期間、財産調査、税務影響を確認する。 |
| 建築確認 | けんちくかくにん | 建築・行政 | 建築物が建築基準法等に適合するかを工事前に確認する手続。 | 確認済証があっても、民事上の境界・日照・契約責任が消えるわけではない。 |
| 建物明渡し | たてものあけわたし | 不動産・民事執行 | 賃貸借終了、不法占有等を理由に建物から退去し引き渡すこと。 | 解除通知、未払賃料、占有者、強制執行の準備を確認する。 |
| 憲法 | けんぽう | 公法 | 国家権力を制限し、人権保障と統治機構の基本原理を定める最高法規。 | 私人間紛争では、直接適用ではなく民法等の解釈を通じて影響することが多い。 |
| 合意 | ごうい | 契約・家族・労働 | 当事者の意思が一致すること。契約成立、和解、離婚条件、労働条件変更などの基礎となる。 | 同意の有無だけでなく、錯誤・詐欺・強迫・公序良俗違反を確認する。 |
| 合意管轄 | ごういかんかつ | 民事訴訟 | 当事者の合意により、一定の裁判所を管轄裁判所と定めること。 | 消費者契約や労働関係では、合意の有効性や専属性に注意する。 |
| 合意書 | ごういしょ | 契約・紛争解決 | 当事者間の合意内容を書面化したもの。示談書、和解契約書、覚書など名称は多様。 | 清算条項、違反時の効果、支払期限、秘密保持、管轄を確認する。 |
| 公開買付け | こうかいかいつけ | 金融商品取引・M&A | 不特定多数の株主から、市場外で株券等を買い付ける手続。TOBともいう。 | 上場会社の買収、防衛策、インサイダー規制、開示義務と密接に関わる。 |
| 公益通報 | こうえきつうほう | 労働・コンプライアンス | 労働者等が一定の法令違反事実を通報すること。公益通報者保護法により、一定要件の下で解雇等の不利益取扱いから保護される。 | 通報先、証拠保全、秘密保持、報復防止体制が重要。 |
| 公序良俗 | こうじょりょうぞく | 民法 | 社会の一般的秩序や道徳観念。これに反する法律行為は無効となる。 | 暴利行為、反社会的取引、過度な競業避止、愛人契約などで問題になる。 |
| 公証人 | こうしょうにん | 公証・予防法務 | 法務大臣に任命され、公正証書の作成、認証、確定日付付与などを行う公的職務を担う法律専門家。 | 一方当事者の代理人ではなく、中立・公正な立場で公証事務を行う。 |
| 公正証書 | こうせいしょうしょ | 公証・契約 | 公証人が権限に基づき作成する公文書。金銭債務について強制執行認諾文言がある場合、債務名義となり得る。 | 養育費、金銭消費貸借、賃料、遺言で活用される。 |
| 公訴 | こうそ | 刑事手続 | 検察官が刑事事件について裁判所に審判を求める訴え。公訴の提起が起訴である。 | 公訴事実の範囲が裁判の審理対象となる。 |
| 公訴時効 | こうそじこう | 刑事手続 | 一定期間が経過すると公訴を提起できなくなる制度。犯罪の重さ等により期間が異なる。 | 被害届・告訴を検討する場合、時効完成前の対応が不可欠。 |
| 控訴 | こうそ | 訴訟手続 | 第一審判決に不服がある場合に、上級裁判所へ再審理を求める上訴。民事・刑事で手続と期間が異なる。 | 判決送達日、控訴期間、控訴理由、仮執行宣言への対応を確認する。 |
| 控訴審 | こうそしん | 訴訟手続 | 控訴により開始される第二審。第一審の判断の当否を審理する。 | 第一審で出せなかった証拠をどこまで提出できるかが問題になる。 |
| 口頭弁論 | こうとうべんろん | 民事訴訟 | 公開法廷で当事者が主張・証拠を提出し、裁判所が審理する手続。 | 訴状、答弁書、準備書面、証拠説明書の提出期限を管理する。 |
| 口頭弁論終結 | こうとうべんろんしゅうけつ | 民事訴訟 | 判決前に、当事者の主張・立証を尽くしたとして弁論を終えること。原則としてその時点までの資料に基づき判決される。 | 終結後の新証拠提出は制約されるため、出し漏れを避ける。 |
| 公判 | こうはん | 刑事裁判 | 刑事裁判において、公開の法廷で行われる審理・判決の手続。冒頭手続、証拠調べ、弁論、判決宣告などからなる。 | 被告人質問、証人尋問、証拠同意、情状立証が重要。 |
| 公判前整理手続 | こうはんまえせいりてつづき | 刑事裁判 | 公判を計画的・集中的に行うため、争点と証拠を事前に整理する手続。裁判員裁判対象事件で重要。 | 証拠開示、予定主張、証人予定の管理が弁護活動の中心となる。 |
| 後見 | こうけん | 家族・福祉 | 判断能力が不十分な人を保護・支援する制度。成年後見、未成年後見などがある。 | 本人の意思尊重、財産管理、身上保護、利益相反を確認する。 |
| 後見人 | こうけんにん | 家族・福祉 | 後見制度において、本人の財産管理や法律行為を支援・代理する者。家庭裁判所が選任する場合がある。 | 報告義務、権限範囲、本人財産と後見人財産の分別管理が重要。 |
| 更生保護 | こうせいほご | 刑事政策 | 犯罪や非行をした人の再犯防止と社会復帰を地域社会の中で支援する制度・活動。 | 保護観察、仮釈放、遵守事項、就労支援などと関連する。 |
| 交通事故 | こうつうじこ | 損害賠償・保険 | 自動車、自転車、歩行者等の交通に関する事故。民事賠償、刑事責任、行政処分が並行することがある。 | 過失割合、治療経過、後遺障害、保険会社対応を整理する。 |
| 交渉 | こうしょう | 紛争解決 | 裁判外で当事者が条件を協議し、合意による解決を目指す活動。 | 感情論ではなく、法的見通し、証拠、代替案、期限を設計する。 |
| 拘禁刑 | こうきんけい | 刑事・刑罰 | 令和7年6月1日から懲役・禁錮に代わって創設された自由刑。受刑者の特性に応じた改善更生・再犯防止を重視する。 | 古い資料の『懲役』『禁錮』表記は、現行法との対応を確認する。 |
| 拘留 | こうりゅう | 刑事・刑罰 | 刑法上の刑罰の一種で、短期間身体を拘束する自由刑。勾留とは別概念。 | 科料と同じく軽い刑罰だが、刑罰であることに注意する。 |
| 勾留 | こうりゅう | 刑事手続 | 逮捕後又は起訴後、一定の要件の下で被疑者・被告人の身体拘束を継続する手続。拘留とは異なる。 | 接見、勾留理由開示、準抗告、保釈、家族連絡が問題になる。 |
| 告訴 | こくそ | 刑事手続 | 犯罪被害者等が捜査機関に犯罪事実を申告し、処罰を求めること。親告罪では告訴が訴追条件となる。 | 被害届とは異なり、処罰意思の明示が必要。 |
| 告発 | こくはつ | 刑事手続 | 告訴権者・犯人以外の第三者が、犯罪事実を申告し処罰を求めること。 | 企業不祥事、行政機関への通報、第三者委員会調査と関連することがある。 |
| 国選弁護人 | こくせんべんごにん | 刑事弁護 | 資力等の要件を満たす被疑者・被告人について、国が費用を負担して選任する弁護人。 | 私選弁護人との違い、選任時期、接見依頼の方法を確認する。 |
| 個人情報 | こじんじょうほう | 個人情報保護 | 生存する個人に関する情報で、氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの、又は個人識別符号が含まれるもの。 | 氏名単体だけでなく、メール、画像、評価情報、他情報との照合可能性も検討する。 |
| 個人データ | こじんでーた | 個人情報保護 | 個人情報データベース等を構成する個人情報。個人情報取扱事業者の義務で重要な区分。 | 紙台帳でも検索可能な体系化があれば該当し得る。 |
| 子の利益 | このりえき | 家族法 | 親権、監護、面会交流、養育費等の判断で中心となる子どもの福祉・利益。 | 親の都合ではなく、子の安全、安定、発達、意思を基準に資料化する。 |
| 子の監護者 | このかんごしゃ | 家族法 | 子と同居し、身上監護を行う者。共同親権下でも監護者指定により一定の事項を単独で決定できる場合がある。 | 裁判所は養育状況、家庭環境、子の意向等を総合考慮する。 |
| 戸籍 | こせき | 家族・身分 | 出生、婚姻、離婚、親子、死亡などの身分関係を登録・公証する制度。 | 相続、離婚、国籍、親子関係では戸籍収集が出発点となる。 |
| 雇用契約 | こようけいやく | 労働法 | 労働者が使用者に労務を提供し、使用者が賃金を支払う契約。労働基準法・労働契約法等の強行規制を受ける。 | 業務委託名目でも、実態が労働者なら労働法が適用され得る。 |
| 婚姻 | こんいん | 家族法 | 法律上の夫婦関係を成立させる身分行為。日本では原則として婚姻届の届出により成立する。 | 財産、相続、税・社会保障、在留資格など広範な効果が生じる。 |
| 婚姻費用 | こんいんひよう | 家族法 | 夫婦と未成熟子の生活費。別居中でも婚姻関係が続く限り、収入等に応じて分担義務が問題になる。 | 収入資料、子の人数・年齢、別居時期、住宅ローン負担を整理する。 |
| 根抵当権 | ねていとうけん(参考 ― か行ではないが関連語) | 担保・不動産 | 継続的取引から生じる不特定債権を極度額の範囲で担保する抵当権。 | 『こ』ではないためこの記事の主対象外だが、金融法務で頻出するため関連語として注意。 |
| コンプライアンス | こんぷらいあんす | 企業法務 | 法令遵守に加え、社内規程、倫理、社会的要請を踏まえた適正な組織運営を指す実務概念。 | 違反発見時は、事実調査、証拠保全、被害回復、再発防止、開示を検討する。 |
| コンピュータ・フォレンジック | こんぴゅーた・ふぉれんじっく | 調査・証拠 | 電子機器・データを保全・解析し、証拠として利用可能な形で調査する技術実務。 | ログ、メール、チャット、削除データの保全では改変防止と手続の適正が重要。 |
解除、解雇、保全、制裁、家事、相続、刑事、個人情報などを実務上の読み方で確認します。
次の一覧は、か行の用語一覧の中でも誤解しやすい12の論点を、分野ごとに整理したものです。短い定義だけでは判断を誤りやすい言葉を選んでいるため、どの資料を確認し、どの制度との違いを見るべきかを読み取ることが重要です。
解除は契約違反や契約上の解除事由に基づき契約関係を終了させる制度で、原状回復や損害賠償との関係が問題になります。解約は継続的契約を将来に向かって終える場面で使われることが多く、契約書、発注書、利用規約、解除通知、催告書を時系列で整理する必要があります。
契約解雇は、労働契約法上の有効性、労働基準法上の予告・手当、就業規則上の解雇事由という三層で検討します。解雇予告手当が支払われても、客観的合理的理由と社会通念上の相当性を欠く場合には有効性が争われる可能性があります。
労働仮差押えは金銭債権の将来執行を守る手続で、仮処分は権利関係や地位を暫定的に保全する手続です。判決までの間に財産処分や現状変更が起きると権利実現が難しくなるため、権利の存在と保全の必要性を資料で示すことが重要です。
保全過料は行政上又は民事上の秩序違反に対する金銭制裁で、刑罰ではありません。科料は刑法上の刑罰で、課徴金は景品表示法などで用いられる行政上の金銭的不利益です。企業実務では罰金、科料、過料、課徴金、違約金、損害賠償を区別します。
制裁家事事件は離婚、親権、監護、婚姻費用、養育費、遺産分割、成年後見など生活関係そのものを扱います。子に関する事件では、相手方非難だけでなく、子の安全、安定、発達に関する具体的事実を示すことが重要です。
家事契約不適合責任は、目的物が契約で予定された種類、品質、数量に適合しない場合の責任です。一般的な品質ではなく、当該契約で何が合意されたかが重要で、仕様書、サンプル、広告表示、議事録、検収条件を確認します。
売買起訴前に犯罪の疑いをかけられている人は被疑者、起訴後に刑事裁判の対象となる人は被告人です。この区別は、保釈、証拠開示、公判準備、国選弁護の段階に関わり、被害者側の手続選択にも影響します。
刑事令和7年6月1日から懲役と禁錮は廃止され、新たに拘禁刑へ一本化されました。古い資料、契約条項、資格制限規定、社内規程、反社会的勢力の確認項目に懲役・禁錮とある場合は、現行法との対応を確認します。
刑罰個人情報保護法では、個人情報、個人データ、保有個人データが使い分けられます。開示請求、漏えい報告、第三者提供、委託、共同利用では、この区分を誤ると対応を間違える可能性があります。
情報公正証書は、公証人が作成する公文書であり、契約内容や遺言内容を明確にする証拠機能があります。金銭支払債務について強制執行認諾文言がある場合は、訴訟を経ずに強制執行へ進める場合があります。
公証供託は金銭等を供託所に提出して管理を委ねる制度です。賃料の受領拒否、仮差押えでの担保、給与差押えで使われることがありますが、供託原因、金額、通知、受領時の効果を確認する必要があります。
供託職場、契約、裁判所書類、相続、家族、企業対応ごとに、確認すべき用語と資料を整理します。
次の一覧は、よくある悩みから確認すべき用語と資料へつなげるためのものです。用語を単独で読むより、困りごと、関係する制度、準備すべき資料を一緒に見ることが重要で、相談前にどの順番で情報を集めるかを読み取れます。
解雇、解雇予告手当、雇用契約、就業規則、権利濫用、労働審判を確認します。雇用契約書、労働条件通知書、就業規則、解雇通知書、解雇理由証明書、給与明細、勤怠記録、会社とのメール・チャットを保存します。
労働契約、解除、解約、契約不適合責任、期限の利益、損害賠償、合意書が中心です。契約書、見積書、注文書、請書、仕様書、利用規約、変更合意、納品・検収記録をそろえます。
契約原告、被告、管轄、期日、口頭弁論、仮差押え、仮処分、控訴を見ます。書類の表題、事件番号、裁判所名、期日、提出期限を確認し、封筒も含めて保管します。
裁判協議離婚、監護者、共同親権、子の利益、婚姻費用、合意書、公正証書が重要です。別居時期、収入資料、学校・医療記録、監護実績、面会交流履歴、DV・虐待・ハラスメントの資料を整理します。
家族景品表示法、課徴金、措置命令、個人情報、個人データ、仮名加工情報、公益通報、コンプライアンスを確認します。広告表示の根拠資料、社内承認手順、顧客データ管理台帳、委託先契約、漏えい時対応手順、内部通報規程を点検します。
企業同じ読みや似た表現でも、制度上の意味が異なる用語を比較します。
次の比較表は、か行の用語一覧の中でも読みや意味が近く、相談時に取り違えやすい言葉を並べています。左列は混同しやすい組み合わせ、右列は制度上の違いを示しており、書類にどちらの言葉が書かれているかを確認する手がかりになります。
| 似ている用語 | 違い |
|---|---|
| 過料/科料 | 過料は行政・民事上の金銭制裁、科料は刑法上の刑罰です。 |
| 解除/解約 | 解除は契約をさかのぼって解消する文脈で使われることが多く、解約は継続契約を将来に向かって終了させる文脈で使われることが多い言葉です。 |
| 拘留/勾留 | 拘留は刑罰、勾留は刑事手続上の身体拘束です。 |
| 告訴/告発 | 告訴は原則として被害者等が処罰意思を示すもの、告発は第三者が犯罪事実を申告するものです。 |
| 公正証書/契約書 | 公正証書は公証人が作成する公文書、契約書は私人間で作成される私文書です。 |
| 個人情報/個人データ | 個人情報のうち、個人情報データベース等を構成するものが個人データです。 |
| 仮差押え/差押え | 仮差押えは判決前の保全、差押えは債務名義に基づく強制執行で用いられます。 |
| 検認/遺言の有効判断 | 検認は遺言書の状態確認手続であり、有効・無効の判断ではありません。 |
事実、証拠、期限、お金、希望する解決を分けると、相談内容を伝えやすくなります。
次の時系列は、弁護士等へ相談する前に整理する資料の順番を示しています。事実、証拠、期限、お金、希望する解決を分けて準備することが重要で、どの項目が不足しているかを読み取れます。
いつ、誰が、何をしたのかを整理し、口頭のやり取りと書面のやり取りを分けます。相手方の氏名、住所、会社名、担当者名も確認します。
契約書、請求書、領収書、メール、チャット、録音、写真、動画を保存します。SNS投稿、ウェブページ、広告表示は削除前に記録し、裁判所・行政庁から届いた封筒も保管します。
控訴、不服申立て、相続放棄、消滅時効、労働審判、行政訴訟の期限を確認します。いつ知ったか、いつ届いたかが分かる資料を残します。
請求額、支払済額、未払額、損害額を分け、利息、遅延損害金、違約金、弁護士費用、実費を区別します。保険、保証人、担保、供託、差押え可能財産も確認します。
怒りや不安を書き出したうえで、法的に証明できる事実と分けます。希望する解決が金銭、謝罪、削除、復職、離婚、親権、差止め、刑事処罰のどれかを明確にします。
一般的な制度説明として読み、個別案件の結論は資料と事情に応じて確認します。
次の一覧は、このページの情報を読むときの前提を整理したものです。一般的な制度説明と個別案件の判断は異なるため、どの視点が補助情報で、どの部分は専門家確認が必要かを読み取ることが重要です。
訴訟、刑事弁護、家事事件、契約交渉で用語がどのように使われるかを意識して整理しています。
口頭弁論、控訴、検認、監護者指定など、書類や期日が関わる場面では手続上の意味を重視しています。
契約、解雇、景品表示法、個人情報、コンプライアンスなど、事業運営で問題になりやすい用語を含めています。
公証、登記、供託、税務、労務、知財、会計など、弁護士以外の専門領域と接する言葉も扱っています。
権利濫用、契約自由、既判力、法源など、具体的な事件の前提になる考え方も確認できるようにしています。
よくある疑問を、一般的な制度説明として整理します。
一般的には、用語の意味を理解することは相談準備に役立つとされています。ただし、時効、証拠、契約条項、手続段階、相手方の主張によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、解雇予告や解雇予告手当は労働基準法上の手続に関わる要素とされています。ただし、解雇の有効性は客観的合理的理由、社会通念上の相当性、就業規則、指導経過などによって判断が変わる可能性があります。具体的には弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、検認は遺言書の存在と状態を確認する手続であり、遺言の有効・無効を判断する手続ではないとされています。ただし、遺言能力、方式、偽造、遺留分などによって争点が残る可能性があります。具体的な対応は、相続資料を整理したうえで専門家へ相談する必要があります。
一般的には、書類の表題、事件番号、提出期限、期日、不服申立期間、届いた日を確認することが重要とされています。ただし、手続の種類や届いた書類の内容によって対応期限と不利益は変わる可能性があります。具体的には、封筒を含めて保管し、早期に専門家へ相談する必要があります。
用語の意味、分野、準備資料、期限をセットで確認することが重要です。
か行の用語一覧には、解除、解雇、仮差押え、過失、検認、契約、刑事事件、権利濫用、控訴、個人情報のように、生活・仕事・家族・刑事・企業活動の重要な局面に直結する言葉が集中しています。
重要なのは、用語を暗記することではありません。その用語がどの法分野の言葉か、権利・義務・手続・証拠・責任のどれに関わるか、その用語が出てきたときにどの資料を持っていつまでに相談すべきかを押さえることです。
次の重要ポイントは、か行の用語一覧を使うときの最終確認です。公的機関が関わる問題では、書類名と期限を最優先で確認し、証拠が散逸する前に資料を保存することが読み取れます。
裁判所、警察、検察、労働基準監督署、消費者庁、個人情報保護委員会、法務局などが関わる問題では、書類の表題、届いた日、提出期限、保存すべき証拠を最初に確認することが大切です。