裁判所書類、契約、相続、刑事、企業法務で出てくる「さ行」の法律用語を、定義、実務上の要点、相談前メモに分けて確認できます。
裁判所書類、契約、相続、刑事、企業法務で出てくる「さ行」の法律用語を、定義、実務上の要点、相談前メモに分けて確認できます。
定義、実務上の注意、相談前メモを一続きで確認します。
さ行の用語一覧は、債権・裁判・差押え・示談・時効・成年後見・訴訟・相続・損害賠償など、法律相談や裁判所書類で目にしやすい語を体系的に整理するページです。用語を暗記するためではなく、書類の意味、期限、証拠、相談先を見落とさないための入口として使えます。
次の一覧は、用語を読むときの三つの視点を整理しています。どの項目を見るべきかを最初に分けられることが重要で、読者は「意味」「実務上の注意」「相談前に集める資料」の順に確認すると、自分の状況を説明しやすくなります。
日常語と法律上の意味がずれる語を、まず平易な言葉で確認します。
契約書、通知書、裁判所書類、証拠、期限を整理し、相談時間を有効に使います。
このページで特に期限管理が必要な例を、時系列として並べています。時期の意味を知ることは、手続を放置した場合の不利益を避けるために重要です。上から順に、成年年齢、相続登記、親権制度の改正という制度変更の流れを読み取ってください。
民法上の成年は18歳です。若年者の契約では、未成年者取消権以外の根拠を確認する視点が必要になります。
不動産を相続した場合、登記名義の変更を放置しないことが重要です。
親権、養育費、親子交流などは制度変更の影響を受けるため、最新情報の確認が欠かせません。
債権から組織再編まで、主要語を横断的に確認できます。
次の早見表は、さ行に含まれる主要語を、かな、主な分野、一言の意味で並べたものです。裁判所書類や通知書に出てきた語を素早く特定することが重要で、読者はまず「どの分野の語か」と「金銭・手続・証拠・家族関係のどれに関わるか」を読み取ってください。
| かな | 用語 | 主な分野 | 一言でいうと |
|---|---|---|---|
| さ | 債権(さいけん) | 民法・契約・債権回収 | 特定の人に対して、金銭の支払い、物の引渡し、作為・不作為など一定の給付を求めることができる権利です。 |
| さ | 債権者(さいけんしゃ) | 民法・執行・倒産 | 債務者に対して一定の給付を求める側の人または法人です。 |
| さ | 債務(さいむ) | 民法・契約・借金問題 | 債権者に対して一定の給付をしなければならない法律上の義務です。 |
| さ | 債務者(さいむしゃ) | 民法・執行・債務整理 | 債権者に対して一定の給付義務を負う側の人または法人です。 |
| さ | 債務不履行(さいむふりこう) | 民法・契約責任 | 債務者が契約や法律で求められる債務の内容に従った履行をしないことです。 |
| さ | 債務整理(さいむせいり) | 借金・破産・再生 | 借金や未払金などの債務を、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停などにより整理する総称です。 |
| さ | 債務名義(さいむめいぎ) | 民事執行 | 強制執行を行うための根拠となる公的文書です。確定判決、仮執行宣言付判決、和解調書、調停調書、公正証書などが典型です。 |
| さ | 債権回収(さいけんかいしゅう) | 民事・企業法務 | 未払いの売掛金、貸金、報酬、損害賠償などを回収するための交渉・訴訟・執行を含む活動です。 |
| さ | 債権者代位権(さいけんしゃだいいけん) | 民法・債権保全 | 債権者が自己の債権を保全するため、一定の場合に債務者が有する権利を債務者に代わって行使できる制度です。 |
| さ | 詐害行為取消請求(さがいこういとりけしせいきゅう) | 民法・債権保全 | 債務者が債権者を害することを知って財産を流出させた場合などに、債権者が裁判所に取消しを求める制度です。 |
| さ | 再審(さいしん) | 民事訴訟・刑事訴訟 | 確定した裁判について、法律上定められた特別の理由がある場合に、審理をやり直す非常救済手続です。 |
| さ | 再生手続(さいせいてつづき) | 倒産・事業再生・個人再生 | 債務者の財産を清算するのではなく、債務を圧縮・分割して経済的再建を図る倒産処理の枠組みです。 |
| さ | 裁判(さいばん) | 司法制度全般 | 裁判所が法律に基づいて紛争や事件を審理し、判断する手続の総称です。 |
| さ | 裁判所(さいばんしょ) | 司法制度 | 法律上の紛争や事件を扱う国家機関で、最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所があります。 |
| さ | 裁判官(さいばんかん) | 裁判実務 | 裁判手続を主宰し、証拠と法令に基づいて判断を行う裁判所の職務担当者です。 |
| さ | 裁判員(さいばんいん) | 刑事裁判・市民参加 | 一定の重大な刑事事件について、国民から選ばれ、裁判官とともに有罪・無罪や刑の内容を判断する人です。 |
| さ | 裁判員裁判(さいばんいんさいばん) | 刑事訴訟 | 裁判員が裁判官とともに審理・評議・判決に関与する刑事裁判です。 |
| さ | 裁量(さいりょう) | 行政法・裁判実務・契約実務 | 法律や契約の枠内で、判断者に一定の選択の余地が認められていることです。 |
| さ | 差押え(さしおさえ) | 民事執行・刑事手続 | 財産や証拠の処分を制限し、手続上確保することです。民事では債権回収、刑事では証拠収集の場面で用いられます。 |
| さ | 詐欺(さぎ) | 民法・刑法・消費者被害 | 人をだまして錯誤に陥らせ、財産的処分や意思表示をさせる行為を指します。民事上の取消し・損害賠償と刑事上の犯罪が問題になります。 |
| さ | 最高裁判所(さいこうさいばんしょ) | 司法制度・上訴 | 日本の司法制度における最上級の裁判所です。憲法判断や法令解釈の統一に重要な役割を持ちます。 |
| さ | 裁判上の和解(さいばんじょうのわかい) | 民事訴訟・紛争解決 | 訴訟中に、当事者が裁判所の関与のもとで合意し、紛争を終了させる手続です。 |
| さ | 再抗告(さいこうこく) | 民事・家事・刑事手続 | 一定の決定・命令に対する抗告審の判断について、さらに上級裁判所に不服を申し立てる手続です。 |
| し | 司法(しほう) | 憲法・裁判制度 | 法律を具体的な事件に適用し、権利義務や刑事責任を判断する国家作用です。 |
| し | 司法書士(しほうしょし) | 隣接法律専門職・登記・簡裁代理 | 登記・供託手続の代理、裁判所提出書類の作成、一定範囲の簡易裁判所代理などを扱う国家資格者です。 |
| し | 司法修習(しほうしゅうしゅう) | 法曹養成 | 司法試験合格後、裁判官・検察官・弁護士になるための実務修習を受ける過程です。 |
| し | 司法試験(しほうしけん) | 法曹資格 | 裁判官・検察官・弁護士になる資格につながる国家試験です。 |
| し | 司法取引(しほうとりひき) | 刑事手続・企業不祥事 | 日本では主に、他人の犯罪事実を明らかにする協力と引換えに処分や求刑上の考慮を得る「協議・合意制度」を指して使われます。 |
| し | 示談(じだん) | 民事紛争・交通事故・刑事事件 | 裁判外で当事者が話し合い、金銭支払いや謝罪、今後の関係を合意して紛争を解決することです。 |
| し | 時効(じこう) | 民法・刑事法・行政法 | 一定の時間の経過に法律効果を認める制度です。権利が消える消滅時効、権利を取得する取得時効、公訴時効などがあります。 |
| し | 時効援用(じこうえんよう) | 民法・債務整理 | 時効の利益を受けるという意思表示をすることです。民事上の消滅時効では、期間経過だけで当然に相手へ主張できる状態になるとは限りません。 |
| し | 自己破産(じこはさん) | 倒産・借金問題 | 支払不能の債務者が裁判所に申立てを行い、財産を清算し、免責により債務からの再出発を図る手続です。 |
| し | 支払督促(しはらいとくそく) | 民事手続・債権回収 | 金銭などの支払いを求める場合に、簡易迅速に利用できる裁判所の手続です。相手が異議を出すと通常訴訟へ移行することがあります。 |
| し | 執行(しっこう) | 民事執行・刑事・行政 | 裁判や処分などで定められた内容を現実に実現することです。民事では強制執行、刑事では刑の執行などがあります。 |
| し | 執行官(しっこうかん) | 裁判所職員・民事執行 | 地方裁判所に所属し、裁判の執行などの事務を行う裁判所職員です。 |
| し | 執行猶予(しっこうゆうよ) | 刑事裁判 | 有罪判決で刑を言い渡しつつ、一定期間その刑の執行を猶予し、猶予期間を無事に経過した場合に刑の執行を受けない制度です。 |
| し | 失踪宣告(しっそうせんこく) | 民法・家族法・相続 | 長期間生死不明の人について、一定の要件のもとで死亡したものとみなす家庭裁判所の手続です。 |
| し | 事実認定(じじつにんてい) | 訴訟・証拠法 | 裁判所が、提出された証拠や弁論の全体から、争いのある事実が存在するかを判断することです。 |
| し | 証拠(しょうこ) | 民事訴訟・刑事訴訟・企業調査 | 裁判や交渉で、事実の存在を示すための資料・供述・物などです。 |
| し | 証人(しょうにん) | 訴訟・証拠調べ | 裁判で、自分が経験・認識した事実について証言する人です。 |
| し | 証明責任(しょうめいせきにん) | 民事訴訟・要件事実 | ある事実が真偽不明に終わった場合に、不利益を受ける当事者側の負担です。 |
| し | 消滅時効(しょうめつじこう) | 民法・債権管理 | 権利を一定期間行使しない場合に、その権利を消滅させる方向で働く時効制度です。 |
| し | 親権(しんけん) | 家族法・離婚・子の養育 | 未成年の子の身上監護や財産管理などについて、父母等が負う権利義務の総称です。 |
| し | 審判(しんぱん) | 家事事件・非訟事件 | 訴訟とは異なる形式で、裁判所が一定の事項について判断する手続です。家事事件で多く用いられます。 |
| し | 審理(しんり) | 裁判手続 | 裁判所が当事者の主張を聴き、証拠を調べ、判断に必要な材料を形成していく過程です。 |
| し | 真正成立(しんせいせいりつ) | 民事訴訟・文書証拠 | 文書が、その名義人の意思に基づいて作成されたと認められることです。 |
| し | 心神喪失・心神耗弱(しんしんそうしつ・しんしんこうじゃく) | 刑法・責任能力 | 精神の障害等により、行為の是非を判断し行動を制御する能力が失われ、または著しく低下している状態を指す刑法上の概念です。 |
| し | 少額訴訟(しょうがくそしょう) | 民事訴訟・簡易裁判所 | 一定額以下の金銭請求について、簡易迅速な解決を目指す特別な訴訟手続です。 |
| し | 職務質問(しょくむしつもん) | 警察活動・刑事手続入口 | 警察官が一定の要件のもとで、犯罪予防・捜査の端緒として質問を行う活動です。 |
| し | 処分(しょぶん) | 行政法・刑事・民事 | 行政庁や裁判所などが、法律上の効果を生じさせる判断・措置を行うことです。 |
| す | 推定(すいてい) | 民法・訴訟・証拠法 | ある事実がある場合に、別の事実や法律効果があるものとして扱うことです。反証により覆せる場合があります。 |
| す | 推定相続人(すいていそうぞくにん) | 相続・遺言 | 現時点で相続が開始したと仮定した場合に、相続人になる見込みの人です。 |
| す | 推定無罪(すいていむざい) | 刑事司法・人権 | 有罪判決が確定するまで、被疑者・被告人を犯罪者と決めつけてはならないという刑事司法の基本原則です。 |
| す | 推認(すいにん) | 事実認定・証拠法 | 直接証拠がない事実について、周辺事実や経験則から存在を認める判断過程です。 |
| す | ストーカー規制(すとーかーきせい) | 刑事・生活安全・DV関連 | つきまとい、待ち伏せ、連続した連絡、位置情報取得など一定の行為を規制し、被害防止を図る制度です。 |
| す | ステルスマーケティング規制(すてるすまーけてぃんぐきせい) | 広告法務・景品表示法・企業広報 | 広告であるにもかかわらず広告であることを隠す表示を、景品表示法上問題となる表示として規制する考え方です。 |
| す | スキーム(すきーむ) | 企業法務・金融・M&A | 取引や事業を実現するための法的・税務的・実務的な仕組み全体を指す実務用語です。 |
| す | スクイーズアウト(すくいーずあうと) | 会社法・M&A | 支配株主が少数株主の株式を金銭対価等で取得し、完全子会社化や株主整理を行う手法の総称です。 |
| す | 住民訴訟(じゅうみんそしょう) | 地方自治・行政訴訟 | 地方公共団体の財務会計行為について、住民が違法な支出や契約などの是正を求める訴訟です。 |
| す | 数量指示売買(すうりょうしじばいばい) | 民法・売買契約 | 数量を基礎として代金が定められる売買類型を説明する際に使われる概念です。 |
| せ | 請求(せいきゅう) | 民事・契約・訴訟 | 相手に対して金銭支払い、物の引渡し、行為、不作為などを求めることです。 |
| せ | 請求権(せいきゅうけん) | 民法・訴訟 | 相手方に一定の行為や給付を求めることができる権利です。 |
| せ | 請求原因(せいきゅうげんいん) | 民事訴訟・要件事実 | 原告の請求を法律上基礎づけるために必要な具体的事実です。 |
| せ | 成年(せいねん) | 民法・契約・家族法 | 民法上、単独で有効に契約できる年齢に達した者を指します。現在の民法では18歳をもって成年とされます。 |
| せ | 成年後見(せいねんこうけん) | 高齢者法務・家族法・財産管理 | 判断能力が不十分な人を保護・支援するため、家庭裁判所が後見人等を選任する制度です。 |
| せ | 成年後見人(せいねんこうけんにん) | 成年後見・財産管理 | 成年後見制度で、本人の財産管理や法律行為を支援・代理するために選任される人です。 |
| せ | 制限行為能力者(せいげんこういのうりょくしゃ) | 民法・契約取消し | 未成年者、成年被後見人、被保佐人、被補助人など、法律行為を単独で行う能力が制限される人を指す概念です。 |
| せ | 清算(せいさん) | 会社法・倒産・相続 | 法人や法律関係を終了させるため、財産・債権債務を整理することです。 |
| せ | 正当防衛(せいとうぼうえい) | 刑法・刑事弁護 | 急迫不正の侵害に対し、自己または他人の権利を防衛するため、やむを得ずした行為について犯罪が成立しないとされる制度です。 |
| せ | 正当事由(せいとうじゆう) | 借地借家・労働・行政など | 法律上、一定の行為や効果を認めるために必要とされる正当な理由です。 |
| せ | 接見(せっけん) | 刑事弁護・身体拘束 | 身体拘束を受けている被疑者・被告人と弁護人等が面会することです。 |
| せ | 接見交通権(せっけんこうつうけん) | 刑事訴訟・弁護人の権限 | 身体拘束中の被疑者・被告人が弁護人等と面会し、書類や物の授受を行う権利・制度です。 |
| せ | 説明義務(せつめいぎむ) | 契約・医療・金融・消費者法 | 相手が合理的に判断できるよう、重要事項を分かりやすく説明すべき義務です。 |
| せ | 善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ) | 民法・会社法・委任契約 | 善良な管理者として通常期待される注意を尽くす義務です。 |
| せ | 先取特権(さきどりとっけん) | 担保物権・債権回収 | 一定の債権について、債務者の特定財産または一般財産から優先弁済を受けられる法定担保物権です。 |
| せ | 専属管轄(せんぞくかんかつ) | 民事訴訟・裁判所選択 | 特定の事件について、法律上決められた裁判所だけが扱える管轄です。 |
| せ | 選任(せんにん) | 裁判所手続・会社法・後見 | 一定の役割を担う人を正式に選ぶことです。後見人、破産管財人、訴訟代理人、取締役などで使われます。 |
| せ | 専門委員(せんもんいいん) | 裁判手続・専門訴訟 | 裁判で専門的知見が必要な場合に、裁判所の手続を補助する専門家です。 |
| そ | 訴訟(そしょう) | 民事・刑事・行政 | 裁判所が当事者の主張と証拠を踏まえ、判決等によって紛争解決を図る手続です。 |
| そ | 訴訟物(そしょうぶつ) | 民事訴訟・要件事実 | 訴訟で審判の対象となる権利または法律関係を指す概念です。 |
| そ | 訴訟代理人(そしょうだいりにん) | 裁判実務・弁護士 | 当事者に代わって訴訟行為を行う代理人です。多くの民事訴訟では弁護士が訴訟代理人になります。 |
| そ | 訴状(そじょう) | 民事訴訟・訴え提起 | 民事訴訟を起こす際に、原告が裁判所へ提出する基本書面です。 |
| そ | 送達(そうたつ) | 民事訴訟・手続保障 | 裁判所の書類を、法律上定められた方法で当事者などに届けることです。 |
| そ | 即時抗告(そくじこうこく) | 民事・家事・刑事手続 | 一定の決定・命令に対して、短い期間内に行う不服申立てです。 |
| そ | 相続(そうぞく) | 民法・家族法・税務周辺 | 人が死亡したときに、その人の財産上の権利義務が相続人へ承継されることです。 |
| そ | 相続人(そうぞくにん) | 相続・戸籍 | 被相続人の死亡により、法律上相続する地位に立つ人です。 |
| そ | 相続放棄(そうぞくほうき) | 相続・家庭裁判所 | 相続人が、被相続人の権利義務を承継しないことを家庭裁判所に申述する手続です。 |
| そ | 相続財産(そうぞくざいさん) | 相続・財産調査 | 相続の対象となる財産・負債の総体です。プラスの財産だけでなく、借金や未払金も含まれます。 |
| そ | 相続登記(そうぞくとうき) | 不動産・相続・登記 | 相続により不動産を取得した場合に、登記名義を相続人へ変更する手続です。 |
| そ | 争点(そうてん) | 訴訟・交渉・ADR | 当事者間で意見が対立し、判断の対象となる重要なポイントです。 |
| そ | 相談(そうだん) | 法律相談・弁護士利用 | 専門家に事実関係を伝え、法的な見通しや選択肢を確認することです。 |
| そ | 損害(そんがい) | 民法・不法行為・契約 | 権利侵害や契約違反などによって生じた不利益です。財産的損害と精神的損害があります。 |
| そ | 損害賠償(そんがいばいしょう) | 民法・交通事故・労働・医療 | 違法行為や契約違反によって生じた損害を、金銭などで補填させる制度です。 |
| そ | 損失補償(そんしつほしょう) | 憲法・行政法・公共事業 | 適法な公権力の行使により特別の犠牲を受けた場合に、その損失を補填する制度です。 |
| そ | 訴えの利益(うったえのりえき) | 民事訴訟・行政訴訟 | 裁判所の判断によって現実に解決すべき法律上の利益があることです。読みは「あ行」ですが、訴訟理解の補助概念としてこの記事に含めます。 |
| そ | 訴訟上の和解(そしょうじょうのわかい) | 民事訴訟・ADR | 訴訟手続の中で成立する和解です。裁判上の和解とほぼ同義で使われることがあります。 |
| そ | 組織再編(そしきさいへん) | 会社法・M&A | 合併、会社分割、株式交換、株式移転、株式交付などにより会社の組織や支配関係を変更する手続です。 |
用語の意味だけでなく、相談場面ごとの優先度を確認します。
次の比較一覧は、さ行の用語を相談場面ごとに分けたものです。分野を先に見分けることは、相談先や集める資料を誤らないために重要です。各項目では、どの語がどの問題に近いかを読み取り、手元の書類と照合してください。
債権、債務、請求権、損害賠償、先取特権は、誰が誰に何を求められるかを考える基礎語です。
裁判、訴訟、訴状、送達、差押え、支払督促は、期限と提出書類の管理に直結します。
証拠、証人、証明責任、推認、真正成立は、主張をどう示すかを考える語です。
詐欺、示談、執行猶予、正当防衛、接見、推定無罪は、刑事手続の入口で混同しやすい語です。
ステルスマーケティング規制、スキーム、スクイーズアウト、組織再編、善管注意義務は、会社実務で使われます。
期限や証拠の要否を分けるための判断の流れを示します。この順番を押さえると、どの語を優先して調べるべきかが分かります。上から手元の書類の種類を確認し、期限がある場合は右側の注意点へ進む読み方です。
訴状、支払督促、通知書、契約書、登記、戸籍などを分けます。
提出期限、出頭期日、不服申立期間、相続放棄の期間を見ます。
放置で不利益が大きくなる可能性があります。
時系列、証拠、相手方、希望する解決をまとめます。
金銭請求と裁判手続の基礎語を確認します。
次の開閉式一覧は、「さ」から始まる債権、裁判、差押え、詐欺などの詳細です。金銭請求や裁判所手続の入口になる語が多いため重要です。各項目を開き、定義、実務上の要点、相談前に集める資料を順に読み取ってください。
定義 特定の人に対して、金銭の支払い、物の引渡し、作為・不作為など一定の給付を求めることができる権利です。
実務上の要点 債権は、所有権のように誰に対しても主張できる権利とは異なり、原則として特定の相手方に向けられる権利です。売買代金、貸金、賃料、損害賠償、業務委託料などは典型例です。法律相談では、まず「誰が、誰に、何を、いつまでに請求できるのか」を特定することが出発点になります。
相談前メモ 請求書、契約書、メール、領収書、納品記録、振込記録を時系列で整理すると、弁護士相談の精度が上がります。
定義 債務者に対して一定の給付を求める側の人または法人です。
実務上の要点 債権者は、任意の支払いを求める交渉だけでなく、訴訟、支払督促、民事調停、強制執行、破産・再生手続への参加など、状況に応じて複数の手段を検討します。もっとも、債権があるからといって自力で相手の財産を持ち出すことはできず、法的手続を踏む必要があります。
相談前メモ 相手が支払わない場合は、証拠の有無、時効、相手の資力、担保の有無、回収費用を総合的に確認します。
定義 債権者に対して一定の給付をしなければならない法律上の義務です。
実務上の要点 債務は、借金の返済義務に限られません。商品を引き渡す義務、仕事を完成させる義務、秘密を漏らさない義務、建物を明け渡す義務なども債務に含まれます。債務の内容は契約書だけでなく、法律の規定、取引慣行、当事者間の合意内容から判断されます。
相談前メモ 「払えない」「履行できない」場合でも、放置すると遅延損害金、契約解除、訴訟、差押えに発展することがあります。
定義 債権者に対して一定の給付義務を負う側の人または法人です。
実務上の要点 債務者には、単に支払いをする人という意味だけでなく、裁判や強制執行の場面で財産開示、差押え、破産手続などの対象となる当事者という意味もあります。債務者側の相談では、債務総額、支払能力、担保、保証人、訴状や督促状の有無が重要です。
相談前メモ 複数の債権者がいる場合は、特定の相手だけを優先して支払うことが後の倒産手続で問題になる場合があります。
定義 債務者が契約や法律で求められる債務の内容に従った履行をしないことです。
実務上の要点 期限までに支払わない履行遅滞、履行が不可能になる履行不能、契約目的に合わない不完全履行などが問題になります。債務不履行があると、損害賠償、契約解除、履行請求などが検討されます。ただし、責任を負うかどうかは契約内容、帰責性、不可抗力、相手方の協力義務などに左右されます。
相談前メモ 契約違反を主張する側も、違反を疑われる側も、履行期限・催告・通知・損害の資料を保存してください。
定義 借金や未払金などの債務を、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停などにより整理する総称です。
実務上の要点 債務整理は、単に借金を減らす手続ではなく、収入、資産、家族構成、住宅ローン、保証人、税金や社会保険料、勤務先への影響を含めて生活再建を設計する作業です。任意整理は交渉型、個人再生と自己破産は裁判所を利用する手続です。
相談前メモ 督促を放置せず、債権者一覧、契約書、督促状、裁判所からの書類、家計表、通帳を準備して相談すると有効です。
定義 強制執行を行うための根拠となる公的文書です。確定判決、仮執行宣言付判決、和解調書、調停調書、公正証書などが典型です。
実務上の要点 債権が存在しても、直ちに相手の給与や預金を差し押さえられるわけではありません。原則として、強制執行の前提となる債務名義を取得し、執行文付与や送達など必要な要件を確認します。
相談前メモ 「勝訴したのに支払われない」という段階では、債務名義の種類、相手財産の所在、差押対象を確認します。
定義 未払いの売掛金、貸金、報酬、損害賠償などを回収するための交渉・訴訟・執行を含む活動です。
実務上の要点 債権回収では、強い請求をすればよいわけではありません。相手の支払能力、交渉余地、時効、担保、保証人、裁判費用、関係継続の必要性を評価します。企業法務では、与信管理、契約書の支払条項、遅延損害金条項、期限の利益喪失条項も予防策になります。
相談前メモ 回収可能性が低い相手に費用をかけすぎると、法的には正しくても経済的には損になることがあります。
定義 債権者が自己の債権を保全するため、一定の場合に債務者が有する権利を債務者に代わって行使できる制度です。
実務上の要点 たとえば、債務者が第三者に対する請求権を持っているのに行使しないため債権者の回収が困難になる場合、債権者が一定の要件のもとで代位行使を検討します。債務者の財産管理への介入になるため、要件判断は慎重です。
相談前メモ 代位できる権利か、保全の必要性があるか、債務者の資力状況を確認する必要があります。
定義 債務者が債権者を害することを知って財産を流出させた場合などに、債権者が裁判所に取消しを求める制度です。
実務上の要点 典型例は、債務超過に近い人が唯一の不動産を親族へ廉価で譲渡するような場面です。もっとも、すべての財産処分が取り消されるわけではなく、債権の発生時期、詐害性、受益者・転得者の認識、財産権を目的とする行為かどうかなどが問題になります。
相談前メモ 財産隠しが疑われる場合は、不動産登記、会社登記、送金履歴、譲渡契約書などの客観資料が重要です。
定義 確定した裁判について、法律上定められた特別の理由がある場合に、審理をやり直す非常救済手続です。
実務上の要点 再審は、単に判決に納得できないから利用できる通常の不服申立てではありません。新証拠、偽造証拠、証言の虚偽、重大な手続違反など、法律上の再審事由が必要です。確定判決の安定性と誤判救済のバランスを取るため、要件は厳格に扱われます。
相談前メモ 控訴・上告の期限を過ぎた後に相談する場合、再審事由に当たる具体的事情の有無を最初に確認します。
定義 債務者の財産を清算するのではなく、債務を圧縮・分割して経済的再建を図る倒産処理の枠組みです。
実務上の要点 法人の民事再生、個人の個人再生などが代表例です。破産が清算型であるのに対し、再生は将来収入や事業継続を前提に再建計画を立てる点に特徴があります。住宅資金特別条項を使えるかどうかなど、生活・事業への影響を含めて検討します。
相談前メモ 毎月の安定収入、住宅ローン、税金滞納、保証人の有無が方針決定に大きく関わります。
定義 裁判所が法律に基づいて紛争や事件を審理し、判断する手続の総称です。
実務上の要点 日常語では法廷で争うことを広く裁判と呼びますが、法律上は民事、刑事、家事、行政、少年、執行、保全など手続ごとに構造が異なります。勝敗を決める訴訟だけでなく、審判、決定、命令、和解、調停など多様な終わり方があります。
相談前メモ 裁判所から書類が届いたら、事件番号、裁判所名、期日、提出期限、相手方名を確認してください。
定義 法律上の紛争や事件を扱う国家機関で、最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所があります。
実務上の要点 どの裁判所に申し立てるかは、事件の種類、請求額、相手方住所、不動産所在地、家族関係などで決まります。裁判所を間違えると移送や補正が必要になり、時間がかかることがあります。
相談前メモ 相談時には、相手の住所、契約地、不動産所在地、請求額、家族関係を伝えると管轄判断がしやすくなります。
定義 裁判手続を主宰し、証拠と法令に基づいて判断を行う裁判所の職務担当者です。
実務上の要点 裁判官は当事者の味方ではなく、中立の立場から手続を進めます。民事では主張と証拠に基づき権利義務を判断し、刑事では犯罪事実の有無と量刑を判断します。裁判官に事情を分かってもらうには、感情だけでなく、法的に意味のある事実と証拠を整理する必要があります。
相談前メモ 裁判官宛てに長い思いを書くだけでは足りない場合があります。主張書面、証拠、時系列表に落とし込みましょう。
定義 一定の重大な刑事事件について、国民から選ばれ、裁判官とともに有罪・無罪や刑の内容を判断する人です。
実務上の要点 裁判員制度は、市民の感覚を刑事裁判に反映させ、司法への理解と信頼を高める制度として設けられています。裁判員は証拠を見聞きし、評議に参加します。民事事件やすべての刑事事件に参加するわけではありません。
相談前メモ 裁判員候補者通知が届いた場合は、裁判所の案内を確認し、辞退事由や日程の事情があれば期限内に回答します。
定義 裁判員が裁判官とともに審理・評議・判決に関与する刑事裁判です。
実務上の要点 対象は重大な刑事事件に限られます。証拠調べ、被告人質問、証人尋問、論告・弁論を経て、裁判官と裁判員が事実認定と量刑を検討します。報道で見聞きする事件でも、裁判で判断されるのは証拠に基づく事実です。
相談前メモ 被害者・被告人・関係者として関わる場合、公開法廷、報道、被害者参加、示談など複数の論点が絡みます。
定義 法律や契約の枠内で、判断者に一定の選択の余地が認められていることです。
実務上の要点 裁量は自由気ままな判断を意味しません。行政庁の裁量、裁判官の訴訟指揮、会社の人事裁量などは、目的、手続、公平性、合理性を逸脱すると違法・無効と評価されることがあります。
相談前メモ 「裁量だから仕方ない」と決めつけず、判断過程、基準、差別的取扱い、目的外利用の有無を検討します。
定義 財産や証拠の処分を制限し、手続上確保することです。民事では債権回収、刑事では証拠収集の場面で用いられます。
実務上の要点 民事執行では、預金、給与、不動産、動産などが差押えの対象になり得ます。刑事手続では、捜索差押令状に基づき証拠物が押収されることがあります。同じ「差押え」でも目的・根拠・不服申立ては異なります。
相談前メモ 差押命令や捜索差押に関する書類を受け取ったら、手続の種類と期限を直ちに確認してください。
定義 人をだまして錯誤に陥らせ、財産的処分や意思表示をさせる行為を指します。民事上の取消し・損害賠償と刑事上の犯罪が問題になります。
実務上の要点 民法上の詐欺は意思表示の取消しや損害賠償の問題になり、刑法上の詐欺罪は国家が処罰する犯罪の問題です。投資詐欺、ロマンス詐欺、ネット取引詐欺などでは、返金交渉、被害届・告訴、口座凍結、証拠保全を同時に検討します。
相談前メモ 送金記録、相手の表示、広告、チャット、契約書、本人確認資料を削除せず保存してください。
定義 日本の司法制度における最上級の裁判所です。憲法判断や法令解釈の統一に重要な役割を持ちます。
実務上の要点 最高裁は、すべての事件をもう一度全面的に審理する場ではありません。上告理由や上告受理申立ての要件が問題となり、事実関係を一から争い直すことは通常困難です。
相談前メモ 控訴審判決に不服がある場合、上告期限と上告理由の整理が極めて重要です。
定義 訴訟中に、当事者が裁判所の関与のもとで合意し、紛争を終了させる手続です。
実務上の要点 民事訴訟では、判決前に和解で解決することが少なくありません。裁判上の和解は、単なる口約束ではなく、和解調書に記載されると強制執行の根拠になり得ます。支払期限、分割払い、遅延時の一括請求、秘密保持、清算条項の書き方が重要です。
相談前メモ 和解案を受け入れる前に、金額だけでなく、履行可能性と不履行時の対応を確認します。
定義 一定の決定・命令に対する抗告審の判断について、さらに上級裁判所に不服を申し立てる手続です。
実務上の要点 再抗告は、すべての不満に対して当然に認められるものではなく、手続法ごとの要件と期限に従います。家事事件や保全・執行事件では、通常の判決手続と異なる不服申立て体系を理解する必要があります。
相談前メモ 決定書を受け取った日から期限が進むことが多いため、到達日を記録し、封筒も保存します。
紛争解決と立証に関わる語を整理します。
次の開閉式一覧は、「し」から始まる司法、示談、時効、自己破産、証拠、親権などの詳細です。時効や証拠は判断を大きく左右するため重要です。読者は、期限、証拠、専門家の役割の違いを読み取ってください。
定義 法律を具体的な事件に適用し、権利義務や刑事責任を判断する国家作用です。
実務上の要点 司法は、立法・行政と並ぶ統治作用の一つです。一般読者にとって重要なのは、司法が抽象的な正義論ではなく、具体的な証拠と法令に基づいて個別事件を判断する制度だという点です。
相談前メモ 司法手続では「本当はこうだった」だけでなく、「それをどの証拠で示せるか」が重要になります。
定義 登記・供託手続の代理、裁判所提出書類の作成、一定範囲の簡易裁判所代理などを扱う国家資格者です。
実務上の要点 司法書士は弁護士と混同されやすい職種ですが、業務範囲は法律で定められています。不動産登記、商業登記、相続登記、成年後見、簡裁訴訟代理等関係業務などで利用されます。紛争額や手続の種類によっては弁護士の領域となるため、役割分担の理解が重要です。
相談前メモ 相続登記や会社登記は司法書士、訴訟・交渉全般は弁護士という整理が一応の目安ですが、案件ごとに確認が必要です。
定義 司法試験合格後、裁判官・検察官・弁護士になるための実務修習を受ける過程です。
実務上の要点 司法修習は、法廷実務、検察実務、弁護実務、民事・刑事裁判実務などを学ぶ法曹養成の中核です。読者にとっては、弁護士・裁判官・検察官が共通の基礎訓練を経ていることを理解する手掛かりになります。
相談前メモ 専門家の肩書を見るときは、資格、登録、取扱分野、実務経験を区別して確認しましょう。
定義 裁判官・検察官・弁護士になる資格につながる国家試験です。
実務上の要点 司法試験は、憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、行政法などの基本法を中心に、法的思考力と実務家としての基礎能力を問う試験です。合格後に司法修習を経て法曹資格へ進みます。
相談前メモ 「司法試験合格者」と「弁護士登録済み」は同じではありません。法律相談を依頼する際は登録状況を確認します。
定義 日本では主に、他人の犯罪事実を明らかにする協力と引換えに処分や求刑上の考慮を得る「協議・合意制度」を指して使われます。
実務上の要点 米国ドラマで見るような自分の罪を全面的に認める代わりに軽い罪にする制度とは異なります。日本の制度は対象犯罪、弁護人の関与、合意内容、検察官の判断などに制約があります。企業不祥事、贈収賄、経済犯罪で論点になることがあります。
相談前メモ 関係者供述が自社や自分に不利益を及ぼす可能性がある場合、早期に刑事弁護の視点で相談します。
定義 裁判外で当事者が話し合い、金銭支払いや謝罪、今後の関係を合意して紛争を解決することです。
実務上の要点 示談は、交通事故、暴行・傷害、名誉毀損、男女トラブル、労働紛争などで用いられます。刑事事件で示談が成立しても、当然に不起訴や無罪になるわけではありませんが、被害回復や処分・量刑の判断資料になり得ます。
相談前メモ 示談書には、金額、支払方法、清算条項、口外禁止、違反時の扱い、刑事処分への意見を明確に記載します。
定義 一定の時間の経過に法律効果を認める制度です。権利が消える消滅時効、権利を取得する取得時効、公訴時効などがあります。
実務上の要点 時効は単なる締切日ではなく、証拠の散逸、法律関係の安定、長期間権利を行使しなかったことへの評価などを背景にした制度です。分野によって期間、起算点、中断・更新・完成猶予、援用の要否が違います。
相談前メモ 「古い話だから無理」と自己判断せず、いつ何を知ったか、請求や承認があったかを確認します。
定義 時効の利益を受けるという意思表示をすることです。民事上の消滅時効では、期間経過だけで当然に相手へ主張できる状態になるとは限りません。
実務上の要点 借金の督促を受けた場面で重要です。時効が完成している可能性があるのに、債務の一部支払いや支払約束をすると、時効主張が難しくなることがあります。援用通知の内容、相手、証拠化の方法を慎重に検討します。
相談前メモ 古い借金の督促が来たら、すぐ支払う前に、最終取引日、判決の有無、承認の有無を確認してください。
定義 支払不能の債務者が裁判所に申立てを行い、財産を清算し、免責により債務からの再出発を図る手続です。
実務上の要点 自己破産は人生の終わりではありません。もっとも、免責不許可事由、資格制限、財産処分、保証人への影響、税金・養育費・一部損害賠償債務など免責されない債務が問題になります。
相談前メモ 浪費、ギャンブル、偏頗弁済、財産隠しがある場合でも、事情説明と資料整理が重要です。
定義 金銭などの支払いを求める場合に、簡易迅速に利用できる裁判所の手続です。相手が異議を出すと通常訴訟へ移行することがあります。
実務上の要点 支払督促は、証拠調べを経る判決手続とは異なり、書面審査を中心に進むため、相手方が争わない金銭債権の回収に使われます。仮執行宣言が付けば強制執行の入口になりますが、異議が出れば訴訟で主張立証が必要になります。
相談前メモ 届いた側は、放置すると不利益が大きいため、内容に争いがあるなら期限内に異議を検討します。
定義 裁判や処分などで定められた内容を現実に実現することです。民事では強制執行、刑事では刑の執行などがあります。
実務上の要点 民事執行では、判決や和解で決まった支払・明渡しなどを相手が任意に実行しない場合、裁判所や執行官の関与により実現を図ります。刑事では、懲役・拘禁刑、罰金、執行猶予など刑罰の実施に関わります。
相談前メモ 判決取得と回収は別問題です。相手の財産情報がなければ、勝訴しても回収困難なことがあります。
定義 地方裁判所に所属し、裁判の執行などの事務を行う裁判所職員です。
実務上の要点 執行官は、建物明渡し、動産差押え、子の引渡しなど、裁判で定められた内容を現場で実現する役割を担います。弁護士、裁判官、裁判所書記官とは別の職務です。
相談前メモ 明渡しや動産執行では、現場対応、保管費用、立会人、鍵開け、搬出など実務的準備が必要です。
定義 有罪判決で刑を言い渡しつつ、一定期間その刑の執行を猶予し、猶予期間を無事に経過した場合に刑の執行を受けない制度です。
実務上の要点 執行猶予は無罪ではありません。有罪判決である点は変わらず、猶予期間中に再犯をした場合などには取消しが問題になります。全部執行猶予と一部執行猶予があります。
相談前メモ 刑事事件では、事実関係、前科前歴、被害弁償、示談、再犯防止策、生活環境が量刑上重要になります。
定義 長期間生死不明の人について、一定の要件のもとで死亡したものとみなす家庭裁判所の手続です。
実務上の要点 失踪宣告により、相続、婚姻関係、保険、不動産登記などの法律関係が動きます。普通失踪と特別失踪では期間や要件が異なります。後日本人が生存していることが分かった場合の効果も問題になります。
相談前メモ 戸籍、住民票、警察への届出、最後の連絡、預金・不動産・保険資料を整理します。
定義 裁判所が、提出された証拠や弁論の全体から、争いのある事実が存在するかを判断することです。
実務上の要点 法律相談では、相談者の認識する事実と、裁判所が証拠により認定できる事実を区別する必要があります。日記、録音、メール、契約書、診断書、写真、第三者証言などが事実認定を支えます。
相談前メモ 時系列表を作り、各出来事に対応する証拠番号を付けると、主張の説得力が上がります。
定義 裁判や交渉で、事実の存在を示すための資料・供述・物などです。
実務上の要点 証拠には、契約書、メール、チャット、写真、動画、録音、診断書、領収書、通帳、業務日報、証人の供述などがあります。証拠は量よりも、争点との関係、真正性、入手方法、改ざんの有無が重要です。違法な方法で集めた証拠は別問題を生むことがあります。
相談前メモ 相手に無断で私物やアカウントを持ち出す前に、証拠保全の方法を相談してください。
定義 裁判で、自分が経験・認識した事実について証言する人です。
実務上の要点 証人は、当事者の代理人ではありません。記憶に基づき事実を述べる役割であり、意見や推測は慎重に扱われます。民事でも刑事でも、証人尋問では主尋問・反対尋問を通じて信用性が検討されます。
相談前メモ 証人予定者とは、記憶の範囲、見聞きした日時・場所、利害関係を確認します。虚偽供述は重大な問題です。
定義 ある事実が真偽不明に終わった場合に、不利益を受ける当事者側の負担です。
実務上の要点 民事裁判では、単に相手が悪いと感じるだけでは足りず、自分の請求を基礎づける法律要件に対応した事実を主張し、証拠で示す必要があります。証明責任は、どの事実を誰が証明すべきかを考える枠組みです。
相談前メモ 証明責任を意識すると、集めるべき証拠と主張書面に書くべき事実が明確になります。
定義 権利を一定期間行使しない場合に、その権利を消滅させる方向で働く時効制度です。
実務上の要点 債権の消滅時効では、権利を行使できることを知った時、権利を行使できる時など、起算点の理解が重要です。催告、訴訟提起、承認などにより完成猶予・更新が問題になることがあります。
相談前メモ 請求する側は早めに内容証明、訴訟、支払督促を検討し、請求される側は援用可能性を確認します。
定義 未成年の子の身上監護や財産管理などについて、父母等が負う権利義務の総称です。
実務上の要点 親権は親の支配権ではなく、子の利益のために行使されるべき権限・責務です。2026年4月1日施行の民法等改正により、離婚後の親権、養育費、親子交流などのルールが見直されています。離婚協議では、親権者、監護者、養育費、面会交流、安全確保を一体で検討します。
相談前メモ 子に関する合意は、親同士の都合だけでなく、子の安全・生活・教育・医療の継続性を基準に整理します。
定義 訴訟とは異なる形式で、裁判所が一定の事項について判断する手続です。家事事件で多く用いられます。
実務上の要点 相続放棄、成年後見、遺産分割、親権・監護、養育費など、家庭裁判所の審判手続が関係する場面は多くあります。審判は非公開性や後見的関与など、民事訴訟と異なる性質を持ちます。
相談前メモ 家庭裁判所の書類では、申立ての種類、添付書類、照会書、期日呼出状を丁寧に確認します。
定義 裁判所が当事者の主張を聴き、証拠を調べ、判断に必要な材料を形成していく過程です。
実務上の要点 審理は、単に期日に出頭することではありません。主張整理、争点整理、証拠提出、尋問、和解協議などの段階があります。民事訴訟では、書面準備が審理の質を大きく左右します。
相談前メモ 期日の前後で、次回までに何を提出するか、どの争点が残っているかを記録しましょう。
定義 文書が、その名義人の意思に基づいて作成されたと認められることです。
実務上の要点 契約書や念書が証拠として出された場合、「内容が正しいか」の前に「誰が作成した文書か」「署名・押印が本人のものか」が問題になります。真正成立が争われると、筆跡、押印、作成経緯、メール送付履歴などを確認します。
相談前メモ 署名押印済みの原本、作成時のメール、電子契約のログを保管してください。
定義 精神の障害等により、行為の是非を判断し行動を制御する能力が失われ、または著しく低下している状態を指す刑法上の概念です。
実務上の要点 刑事事件では、責任能力が犯罪成立や刑の重さに関わることがあります。医学的診断名と刑法上の責任能力判断は同一ではなく、犯行時の状態、前後の行動、鑑定、供述、生活歴などを総合的に見ます。
相談前メモ 精神疾患、服薬、入通院歴、事件前後の記録がある場合は、刑事弁護で早期に共有します。
定義 一定額以下の金銭請求について、簡易迅速な解決を目指す特別な訴訟手続です。
実務上の要点 少額訴訟は、比較的少額の貸金、売買代金、修理代、敷金返還などで検討されます。迅速性が特徴ですが、複雑な事案や証人が多い事案には向かないことがあります。相手が通常訴訟への移行を求める場合もあります。
相談前メモ 証拠を期日までに整理し、請求額の内訳を明確にすることが重要です。
定義 警察官が一定の要件のもとで、犯罪予防・捜査の端緒として質問を行う活動です。
実務上の要点 職務質問は、逮捕や取調べとは別の制度です。任意性、所持品検査の範囲、移動の自由、録音録画の可否などが問題になることがあります。実務上は、現場対応の仕方がその後の刑事手続に影響する場合があります。
相談前メモ 不安がある場合は、日時、場所、警察署名、警察官の氏名、やり取りの内容を記録しておきます。
定義 行政庁や裁判所などが、法律上の効果を生じさせる判断・措置を行うことです。
実務上の要点 行政処分では、営業許可取消し、課徴金納付命令、在留資格に関する処分などが問題になります。刑事では不起訴処分、保護処分など、文脈によって意味が異なります。処分に対しては、不服申立てや取消訴訟の期限がある場合があります。
相談前メモ 処分通知書を受け取ったら、理由、日付、不服申立ての教示、期限を確認してください。
家族財産、刑事、企業法務にまたがる語を確認します。
次の開閉式一覧は、「す」「せ」から始まる推定、ステルスマーケティング規制、請求、成年後見、正当防衛、接見、善管注意義務などの詳細です。制度の違いを誤ると、契約、刑事、後見、企業法務の判断を取り違えやすいため重要です。各項目では、権利の根拠と相談前資料を読み取ってください。
定義 ある事実がある場合に、別の事実や法律効果があるものとして扱うことです。反証により覆せる場合があります。
実務上の要点 法律上の推定は、証明の負担を軽くしたり、取引安全を確保したりするために使われます。日常語の「たぶん」とは異なり、法律効果を伴う技術的概念です。推定には、法律上の推定、事実上の推定、みなし規定などがあり、反証可能性が違います。
相談前メモ 契約書、登記、戸籍、親子関係、損害額などで推定が出てきたら、覆す証拠の種類を確認します。
定義 現時点で相続が開始したと仮定した場合に、相続人になる見込みの人です。
実務上の要点 推定相続人は、遺言、遺留分、相続人廃除、事業承継、家族信託などで重要になります。実際の相続開始時には、先死亡、代襲相続、相続放棄、欠格・廃除などで相続人が変わることがあります。
相談前メモ 相続対策では、家族関係図、戸籍、財産一覧、負債、遺留分に配慮した設計が必要です。
定義 有罪判決が確定するまで、被疑者・被告人を犯罪者と決めつけてはならないという刑事司法の基本原則です。
実務上の要点 推定無罪は、刑事裁判で検察官が犯罪事実を立証する責任を負うこと、疑わしきは被告人の利益にという考え方と結びつきます。報道やSNS上の非難と、裁判所の有罪判断は別物です。
相談前メモ 刑事事件を語る記事や広報では、逮捕・起訴・有罪確定を明確に区別する必要があります。
定義 直接証拠がない事実について、周辺事実や経験則から存在を認める判断過程です。
実務上の要点 たとえば、契約書がなくても、メール、請求書、納品、入金の一部、担当者のやり取りから契約成立を推認することがあります。刑事でも、防犯カメラ、位置情報、所持品、供述の整合性などから事実が推認されます。
相談前メモ 直接証拠がない場合でも、周辺事情を体系的に集めると主張が成り立つことがあります。
定義 つきまとい、待ち伏せ、連続した連絡、位置情報取得など一定の行為を規制し、被害防止を図る制度です。
実務上の要点 恋愛感情等に起因する執拗な行為は、警告、禁止命令、刑事事件、民事上の損害賠償、接近禁止の検討につながることがあります。DV、離婚、職場トラブル、SNS被害と重なる場合もあります。
相談前メモ 着信履歴、SNS、位置情報アプリ、目撃記録、防犯カメラ、警察相談履歴を保存します。緊急時は安全確保を優先してください。
定義 広告であるにもかかわらず広告であることを隠す表示を、景品表示法上問題となる表示として規制する考え方です。
実務上の要点 消費者庁は、2023年10月1日からステルスマーケティングが景品表示法違反となる旨を示しています。自社サイト、SNS、口コミ、インフルエンサー施策、アフィリエイト、ランキング記事では、事業者の表示であることが分かる表示設計が必要です。
相談前メモ 企業広報が法律記事を公開する場合も、広告・監修・PR・提携関係の表示を透明にすることが信頼性につながります。
定義 取引や事業を実現するための法的・税務的・実務的な仕組み全体を指す実務用語です。
実務上の要点 M&Aスキーム、資金調達スキーム、事業再生スキームなどと使われます。法律用語そのものではありませんが、契約、会社法、税務、会計、許認可、労務を組み合わせる場面で頻出します。
相談前メモ スキーム検討では、目的、当事者、資金の流れ、権利移転、税務、許認可、リスク分担を図解すると理解しやすくなります。
定義 支配株主が少数株主の株式を金銭対価等で取得し、完全子会社化や株主整理を行う手法の総称です。
実務上の要点 会社法上は、特別支配株主の株式等売渡請求、株式併合、全部取得条項付種類株式など、複数の手法が問題になります。少数株主の保護、価格決定申立て、差止め、手続の公正性が重要です。
相談前メモ 中小企業の事業承継でも使われることがありますが、税務・登記・株価算定・反対株主対応を一体で検討します。
定義 地方公共団体の財務会計行為について、住民が違法な支出や契約などの是正を求める訴訟です。
実務上の要点 住民訴訟は、行政への一般的な不満を争う制度ではなく、公金支出、契約、財産管理など財務会計上の行為が中心です。通常、住民監査請求を経る必要があります。
相談前メモ 自治体の支出に疑問がある場合、対象行為、金額、日時、資料、監査請求期間を確認します。
定義 数量を基礎として代金が定められる売買類型を説明する際に使われる概念です。
実務上の要点 土地売買や在庫売買などで、数量の不足・超過が代金や解除・損害賠償に影響することがあります。契約書に「公簿売買」「実測売買」「数量不足の場合の精算」などの条項があるかが重要です。
相談前メモ 不動産売買では、登記簿面積、実測面積、境界確認、契約不適合責任の条項を確認します。
定義 相手に対して金銭支払い、物の引渡し、行為、不作為などを求めることです。
実務上の要点 法律上の請求では、「何を求めるのか」を特定する必要があります。損害賠償請求、貸金返還請求、建物明渡請求、差止請求、慰謝料請求などは、それぞれ根拠となる要件が異なります。
相談前メモ 請求前に、根拠条文・契約条項・金額計算・相手の特定・時効を確認します。
定義 相手方に一定の行為や給付を求めることができる権利です。
実務上の要点 請求権は、契約、所有権、人格権、不法行為、事務管理、不当利得などさまざまな根拠から発生します。訴訟では、どの請求権を根拠にするかによって必要な主張・証拠が変わります。
相談前メモ 同じ事案でも、契約責任、不法行為責任、不当利得返還請求など複数の構成があり得ます。
定義 原告の請求を法律上基礎づけるために必要な具体的事実です。
実務上の要点 貸金返還請求なら、金銭交付、返還合意、返済期限の到来などが典型的な請求原因になります。請求原因を整理しない訴状は、感情的には理解できても、法的判断の土台が弱くなります。
相談前メモ 「なぜ請求できるのか」を、法律要件に沿って短い事実に分解することが重要です。
定義 民法上、単独で有効に契約できる年齢に達した者を指します。現在の民法では18歳をもって成年とされます。
実務上の要点 成年になると、親権に服さず、親の同意なしに契約できる範囲が広がります。一方で、未成年者取消権による保護が原則として使えなくなるため、若年者の消費者被害予防が重要です。
相談前メモ 18歳・19歳の契約トラブルでは、取消しの根拠が未成年者取消権以外にあるかを検討します。
定義 判断能力が不十分な人を保護・支援するため、家庭裁判所が後見人等を選任する制度です。
実務上の要点 成年後見制度には、判断能力の程度に応じて後見・保佐・補助があり、任意後見制度もあります。財産管理、介護施設契約、遺産分割、悪質商法対策などで重要です。後見人には親族だけでなく、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門職が選任されることもあります。
相談前メモ 申立てには診断書、本人情報シート、財産資料、親族関係資料が必要になるため、早めの準備が有効です。
定義 成年後見制度で、本人の財産管理や法律行為を支援・代理するために選任される人です。
実務上の要点 成年後見人は、本人の利益のために職務を行い、家庭裁判所への報告義務を負います。本人の財産を自由に使える立場ではありません。不動産売却、遺産分割、施設入所契約、医療・介護費の支払いなどで関与します。
相談前メモ 親族が後見人になる場合でも、本人財産と家族財産の混同は避けなければなりません。
定義 未成年者、成年被後見人、被保佐人、被補助人など、法律行為を単独で行う能力が制限される人を指す概念です。
実務上の要点 制限行為能力者制度は、判断能力や経験の不足から本人を保護するための制度です。契約が取り消せるかどうか、相手方がどう対応すべきか、法定代理人・保佐人・補助人の同意が必要かが問題になります。
相談前メモ 高齢者や若年者との契約では、本人確認、意思確認、同意権者の有無を慎重に確認します。
定義 法人や法律関係を終了させるため、財産・債権債務を整理することです。
実務上の要点 会社の解散後の清算、相続財産の清算、破産手続における換価・配当など、文脈により意味が異なります。会社清算では、債権者保護、公告、残余財産分配、登記が問題になります。
相談前メモ 会社を閉じる場合、税務申告、社会保険、労務、契約解除、債権者対応を同時に進めます。
定義 急迫不正の侵害に対し、自己または他人の権利を防衛するため、やむを得ずした行為について犯罪が成立しないとされる制度です。
実務上の要点 正当防衛は、相手が先に悪いから常に認められるというものではありません。侵害の急迫性、不正性、防衛の意思、行為の相当性が問題になります。過剰防衛になると刑の減軽・免除の問題にとどまる場合があります。
相談前メモ 暴行・傷害事件では、相手の行為、距離、凶器、けがの部位、防犯カメラ、目撃者が重要です。
定義 法律上、一定の行為や効果を認めるために必要とされる正当な理由です。
実務上の要点 正当事由は、建物賃貸借の更新拒絶、解約申入れ、契約解除、情報開示拒否など多様な文脈で使われます。抽象的な言葉であるため、当事者双方の事情、社会的相当性、代替措置、補償の有無などから総合判断されます。
相談前メモ 「正当な理由がある」と主張する場合、客観資料と比較衡量の整理が必要です。
定義 身体拘束を受けている被疑者・被告人と弁護人等が面会することです。
実務上の要点 刑事事件では、逮捕・勾留後の早期接見が防御方針の確認、黙秘・供述対応、家族連絡、示談方針の検討に直結します。一般面会とは異なり、弁護人接見には防御権保障の観点があります。
相談前メモ 家族が逮捕された場合は、警察署名、罪名、逮捕日時を確認し、弁護士接見を検討します。
定義 身体拘束中の被疑者・被告人が弁護人等と面会し、書類や物の授受を行う権利・制度です。
実務上の要点 接見交通権は、刑事弁護の実効性を確保する重要な権利です。ただし、捜査上の必要から一定の接見指定が問題になることもあります。身体拘束事件では、初動段階の接見が供述調書の内容に大きく影響します。
相談前メモ 取調べで何を話すか迷う場合、弁護人接見で黙秘権や供述方針を確認します。
定義 相手が合理的に判断できるよう、重要事項を分かりやすく説明すべき義務です。
実務上の要点 医療、金融商品、保険、不動産、フランチャイズ、システム開発、消費者契約などで問題になります。説明義務違反があると、損害賠償、取消し、行政処分、契約上の責任が検討されます。
相談前メモ 説明を受けた資料、録音、パンフレット、重要事項説明書、リスク説明の有無を保存します。
定義 善良な管理者として通常期待される注意を尽くす義務です。
実務上の要点 委任契約の受任者、取締役、管理者、後見人などに問題となる概念です。自分の物を扱う程度の注意より高い専門的・客観的注意を要求される場面があります。職業専門家や役員は、権限に応じた調査・判断・記録化が重要です。
相談前メモ 任された業務で判断ミスが問題になる場合、当時の情報、検討過程、専門家相談の有無が評価対象になります。
定義 一定の債権について、債務者の特定財産または一般財産から優先弁済を受けられる法定担保物権です。
実務上の要点 賃金、動産売買、請負、共益費用など、法律が特に保護する債権に先取特権が認められる場合があります。抵当権のように契約で設定する担保とは異なり、法律上当然に発生する点が特徴です。
相談前メモ 債権回収で担保がないと思っても、先取特権の有無を検討する価値があります。
定義 特定の事件について、法律上決められた裁判所だけが扱える管轄です。
実務上の要点 専属管轄がある場合、当事者の合意で別の裁判所に移すことができないことがあります。知的財産、会社訴訟、不動産、家事事件などでは、管轄を誤ると手続が遅れます。
相談前メモ 訴訟提起前に、通常管轄、合意管轄、専属管轄を区別して確認します。
定義 一定の役割を担う人を正式に選ぶことです。後見人、破産管財人、訴訟代理人、取締役などで使われます。
実務上の要点 選任は、単なる依頼や推薦とは異なり、法律上の権限・責任を発生させます。家庭裁判所が成年後見人を選任する場合、申立人の希望どおりとは限りません。会社では株主総会や取締役会決議、登記が問題になります。
相談前メモ 誰が、どの根拠で、いつから、どの範囲の権限を持つのかを確認します。
定義 裁判で専門的知見が必要な場合に、裁判所の手続を補助する専門家です。
実務上の要点 医療、建築、知的財産、金融、ITなどの専門性が高い事件では、法律判断だけでなく技術的理解が不可欠です。専門委員は、裁判所が争点整理や証拠理解を進める上で専門的知見を提供します。
相談前メモ 専門訴訟では、法律論と技術説明資料を分け、専門外の裁判体にも伝わる構成にする必要があります。
手続、家族財産、損害の語をまとめて確認します。
次の開閉式一覧は、「そ」から始まる訴訟、送達、相続、相談、損害賠償、組織再編などの詳細です。裁判所から書類が届いた場面や相続開始後の場面で期限を見落とさないことが重要です。各項目では、どの資料を保存すべきかを読み取ってください。
定義 裁判所が当事者の主張と証拠を踏まえ、判決等によって紛争解決を図る手続です。
実務上の要点 民事訴訟は私人間の権利義務を扱い、刑事訴訟は犯罪の成否と刑罰を扱い、行政訴訟は行政処分などを争います。裁判所の案内では、民事訴訟は裁判官が双方の言い分を聴き証拠を調べ、最終的に判決で紛争解決を図る手続として説明されています。2026年5月21日以降、民事訴訟ではオンライン提出の仕組みも整備されています。
相談前メモ 訴訟は最後の手段とは限りませんが、費用、時間、証拠、相手の資力、公開性を検討して選択します。
定義 訴訟で審判の対象となる権利または法律関係を指す概念です。
実務上の要点 訴訟物をどう捉えるかは、既判力、請求の追加・変更、重複訴訟、時効、和解の範囲に影響します。一般読者には難しい概念ですが、簡単にいえば「その裁判で何について判断してもらうのか」を定める中心概念です。
相談前メモ 同じ金銭請求でも、貸金、売買代金、損害賠償、不当利得では訴訟物が異なる場合があります。
定義 当事者に代わって訴訟行為を行う代理人です。多くの民事訴訟では弁護士が訴訟代理人になります。
実務上の要点 訴訟代理人は、訴状・準備書面の作成、証拠提出、期日対応、和解交渉、尋問準備などを担います。本人訴訟も可能ですが、法的構成、証拠評価、手続期限が複雑な事件では専門家の関与が有効です。
相談前メモ 依頼時には、訴訟の目的、勝訴可能性、費用、和解方針、控訴時の対応まで確認しましょう。
定義 民事訴訟を起こす際に、原告が裁判所へ提出する基本書面です。
実務上の要点 訴状には、当事者、請求の趣旨、請求の原因、証拠、請求額などを記載します。訴状が相手方に送達されることで、被告は答弁書を提出し、期日に対応する必要が生じます。
相談前メモ 訴状が届いたら、答弁書提出期限と第1回口頭弁論期日を最優先で確認してください。
定義 裁判所の書類を、法律上定められた方法で当事者などに届けることです。
実務上の要点 送達は、相手に手続参加の機会を保障し、期限の起算点にもなる重要な行為です。訴状、判決、決定、支払督促などの送達を受けた日から不服申立てや提出期限が進むことがあります。
相談前メモ 裁判所からの郵便を受け取った日を記録し、封筒も捨てずに保管します。
定義 一定の決定・命令に対して、短い期間内に行う不服申立てです。
実務上の要点 即時抗告は、通常の控訴とは異なる不服申立てです。家事事件、保全、執行、破産、刑事手続などで出てきます。期間が非常に短いことが多いため、決定書を受け取ってからの初動が重要です。
相談前メモ 「不服があるが、まだ考えたい」と放置すると期限徒過になり得ます。受領日を基準にすぐ確認します。
定義 人が死亡したときに、その人の財産上の権利義務が相続人へ承継されることです。
実務上の要点 相続では、預貯金、不動産、株式、借金、保証債務、生命保険、遺言、遺留分、相続税、登記が絡みます。2024年4月1日から相続登記の申請義務化が始まっており、不動産を相続した場合は期限管理が重要です。
相談前メモ 死亡後は、戸籍収集、遺言の有無、財産・負債調査、相続放棄の期限、相続登記を並行して確認します。
定義 被相続人の死亡により、法律上相続する地位に立つ人です。
実務上の要点 配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹など、民法の順位に従って相続人が決まります。代襲相続、養子、認知、相続放棄、欠格、廃除によって結論が変わることがあります。
相談前メモ 相続人確定には戸籍を出生から死亡までたどる作業が必要です。思い込みで遺産分割を進めないよう注意します。
定義 相続人が、被相続人の権利義務を承継しないことを家庭裁判所に申述する手続です。
実務上の要点 借金が多い場合だけでなく、相続争いを避けたい場合、事業承継の整理、特定の人に財産を集中させたい場合にも検討されます。原則として、自己のために相続開始があったことを知った時から3か月以内の熟慮期間が重要です。
相談前メモ 財産を処分すると単純承認と評価される可能性があります。遺品整理や預金解約の前に相談してください。
定義 相続の対象となる財産・負債の総体です。プラスの財産だけでなく、借金や未払金も含まれます。
実務上の要点 預貯金、不動産、株式、投資信託、自動車、貴金属、貸付金、借入金、保証債務、未払税金などを把握します。生命保険金や死亡退職金は、相続財産に含まれるか税務上どう扱うかで検討が分かれます。
相談前メモ 財産目録を作成し、評価額、名義、所在、証明資料、負債の有無を一覧化します。
定義 相続により不動産を取得した場合に、登記名義を相続人へ変更する手続です。
実務上の要点 相続登記を放置すると、売却・担保設定・遺産分割が難しくなり、相続人が増えて権利関係が複雑化します。2024年4月1日から申請義務化が始まっており、正当な理由なく怠ると過料の対象となる可能性があります。
相談前メモ 不動産を相続したら、固定資産税通知、登記事項証明書、遺産分割協議書、戸籍を確認します。
定義 当事者間で意見が対立し、判断の対象となる重要なポイントです。
実務上の要点 争点整理は、訴訟の効率と勝敗に直結します。事実の争点、法律上の争点、損害額の争点、証拠評価の争点を分けると、何を証明すべきかが明確になります。交渉でも、争点を絞ることで和解可能性が高まります。
相談前メモ 相談前に「一致している事実」と「争っている事実」を分けてメモすると有用です。
定義 専門家に事実関係を伝え、法的な見通しや選択肢を確認することです。
実務上の要点 法律相談は、弁護士に依頼する前の診断機能を持ちます。法テラスや弁護士会の相談窓口、日弁連の弁護士検索などを利用して、分野に合った専門家を探せます。相談では、結論だけでなく、証拠、費用、期間、リスク、相手方の反応も確認しましょう。
相談前メモ 相談票、時系列表、関係者一覧、証拠コピー、質問リストを持参すると、短時間でも深い相談になります。
定義 権利侵害や契約違反などによって生じた不利益です。財産的損害と精神的損害があります。
実務上の要点 損害には、治療費、修理費、休業損害、逸失利益、慰謝料、弁護士費用相当額などがあり得ます。損害賠償では、損害の発生、金額、因果関係、過失相殺、損益相殺などが問題になります。
相談前メモ 損害を主張するには、領収書、診断書、給与資料、見積書、写真、事故状況資料を集めます。
定義 違法行為や契約違反によって生じた損害を、金銭などで補填させる制度です。
実務上の要点 損害賠償は、契約責任と不法行為責任の双方で問題になります。交通事故、労災、医療事故、名誉毀損、情報漏えい、契約違反、企業不祥事など、幅広い場面で使われます。損害額の算定と因果関係の証明が中心論点です。
相談前メモ 加害側・被害側のどちらでも、早期に証拠保全、保険会社対応、時効管理を行う必要があります。
定義 適法な公権力の行使により特別の犠牲を受けた場合に、その損失を補填する制度です。
実務上の要点 損害賠償が違法行為に対する責任であるのに対し、損失補償は適法な収用や規制などによる特別な不利益の調整として理解されます。公共事業用地取得、都市計画、営業補償などで問題になります。
相談前メモ 行政から補償提示を受けた場合、評価額、営業損失、移転費用、代替地、交渉記録を確認します。
定義 裁判所の判断によって現実に解決すべき法律上の利益があることです。読みは「あ行」ですが、訴訟理解の補助概念としてこの記事に含めます。
実務上の要点 形式的には請求できそうに見えても、すでに目的が達成されている、権利関係が存在しない、抽象的意見を求めるだけといった場合には、訴えの利益が問題になります。行政訴訟では処分の消滅や期間経過により利益が争点になることがあります。
相談前メモ 裁判を起こす前に、判決で何が変わるのかを具体的に説明できるか確認します。
定義 訴訟手続の中で成立する和解です。裁判上の和解とほぼ同義で使われることがあります。
実務上の要点 訴訟上の和解は、当事者の合意で紛争を終局させる柔軟な解決方法です。判決と違い、謝罪、分割払い、秘密保持、今後の取引条件など、当事者のニーズに応じた内容を盛り込めます。
相談前メモ 和解条項は将来の紛争予防文書です。曖昧な表現は避け、履行期限と違反時効果を明確にします。
定義 合併、会社分割、株式交換、株式移転、株式交付などにより会社の組織や支配関係を変更する手続です。
実務上の要点 組織再編は、企業買収、グループ再編、事業承継、事業撤退、持株会社化などで用いられます。会社法手続、債権者保護、株主総会、反対株主の買取請求、労務・許認可・税務が複雑に絡みます。
相談前メモ 実行前に、目的、対象資産、契約承継、従業員、許認可、税務、少数株主対応を横断的に検討します。
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書類、証拠、期限、希望を整理して相談内容を具体化します。
次の表は、相談前に一枚へ整理しておくとよい情報をまとめたものです。用語の意味を知るだけでは解決方針は決まりにくいため、資料と期限に落とし込むことが重要です。左列で整理項目を確認し、右列で自分の案件に当てはまる資料を読み取ってください。
| 項目 | 整理する内容 |
|---|---|
| 当事者 | 自分、相手、会社名、代表者、家族関係、保証人、保険会社など |
| 時系列 | いつ、どこで、誰が、何をしたか |
| 書類 | 契約書、請求書、領収書、裁判所書類、通知書、診断書、登記、戸籍など |
| 証拠 | メール、チャット、録音、写真、動画、通帳、送金履歴、目撃者など |
| 期限 | 支払期限、回答期限、出頭期日、控訴・抗告期限、相続放棄の熟慮期間など |
| 希望 | 金銭回収、謝罪、契約解除、刑事告訴、離婚、親権、相続放棄、事業継続など |
| 制約 | 費用、時間、相手との関係、公開されたくない事情、家族・会社への影響など |
次の重要ポイントは、よくある誤解を制度ごとに整理したものです。結論を急ぐと期限や証拠を見落とすため、各項目では「何が違うのか」と「どの資料が必要か」を読み取ってください。
裁判では、信じている事実と証拠で示せる事実を分けます。日記、録音、メール、契約書、領収書などの材料が重要です。
示談は被害回復として重要ですが、刑事事件の処分は検察官や裁判所が判断します。結果を保証するものではありません。
民事上の消滅時効では、期間だけでなく援用、請求、訴訟、承認による影響を確認します。
家族に伝えるだけではなく、家庭裁判所での申述が必要です。財産処分の有無にも注意します。
弁護士と司法書士は業務範囲が異なります。登記、訴訟、交渉など案件の性質に応じて相談先を確認します。
期限、時効、示談、相続放棄などの疑問を一般情報として整理します。
一般的には、用語の理解は相談前の整理に役立つとされています。ただし、事実関係、証拠、期限、相手方の対応によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、裁判所名、事件番号、提出期限、期日、請求金額、相手方を確認するとされています。ただし、書類の種類や送達日によって期限の扱いが変わる可能性があります。具体的な対応は、弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、最終取引日、判決の有無、承認や一部支払いの有無により、消滅時効の完成や援用可能性が検討されます。ただし、資料や時系列で結論は変わります。具体的には専門家へ相談する必要があります。
一般的には、示談は被害回復や処分・量刑の判断資料になり得るとされています。ただし、事件の内容、被害の程度、前科前歴、証拠関係によって結論は変わります。結果を保証するものではなく、具体的な見通しは専門家への相談が必要です。
一般的には、相続放棄は家庭裁判所への申述が必要とされています。ただし、熟慮期間、財産処分、債務の有無などで判断が変わる可能性があります。戸籍や財産資料を整理し、専門家へ相談する必要があります。