人身事故後に停止、救護、危険防止、警察報告を怠ると、事故そのものとは別に重大な刑事責任と行政処分が問題になります。被害者側と運転者側の初動、証拠、保険、相談時の資料まで整理します。
人身事故後に停止、救護、危険防止、警察報告を怠ると、事故そのものとは別に重大な刑事責任と行政処分が問題になります。
単なる交通違反ではなく、人命救助と事故後の安全確保を怠った行為として重く扱われます。
自動車などの運転者が、自分の運転で人を死傷させた交通事故を起こしたにもかかわらず、直ちに停止して負傷者を救護するなどの必要な措置を取らなかった場合、道路交通法117条2項により、10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が科される可能性があります。交通反則金のような軽い制度ではなく、正式な刑事罰です。
さらに、事故を起こしたこと自体について過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪が成立する場合、それらの罪も別に問題になります。警察官への事故報告を怠った場合は、報告義務違反として3か月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金の対象にもなります。
事故後に求められる根本はこの4つです。軽傷に見えても、現場を離れたことで事件の性質が大きく変わることがあります。
行政処分も非常に重く、ひき逃げにあたる救護義務違反は基礎点数35点とされます。前歴がない場合でも特定違反行為として免許取消しの対象となり、欠格期間が3年以上となることがあります。事故内容に応じた付加点数が加わると、欠格期間はさらに長くなる可能性があります。
ひき逃げは条文上の名称ではなく、事故後に履行すべき義務を怠る行為の総称として使われます。
一般に「ひき逃げ」と呼ばれるものは、法律上は主に、直ちに車両等の運転を停止する義務、負傷者を救護する義務、道路上の危険を防止するために必要な措置を取る義務、警察官に事故を報告する義務に関わります。中心になるのは道路交通法72条1項です。
交通事故があったときは、まず停止して事故状況を確認します。形式的に少し止まるだけでは足りない場合があります。
負傷者がいる、又はいる可能性があるときは、119番通報、応急対応、救急隊への引継ぎなどが問題になります。
事故の日時、場所、死傷者数、負傷の程度、損壊物、講じた措置などを警察官へ報告する必要があります。
救護義務違反とは、交通事故により負傷者がいる、又は負傷者がいる可能性がある状況で、運転者が直ちに停止し、負傷者の状況を確認し、必要に応じて119番通報、応急措置、救急隊への引継ぎなどを行わないことをいいます。
重要なのは、救護義務が「一度停止したか」だけでは判断されないことです。負傷者を探すふりをしただけ、声をかけただけ、短時間だけ停止しただけ、「大丈夫そうだった」と自己判断して離れた場合でも、具体的事情によっては救護義務違反と評価される可能性があります。
報告義務違反とは、交通事故があったのに警察官へ法定事項を報告しないことです。救急車を呼んだだけでは警察への報告義務を果たしたことにはなりません。反対に、警察へ電話しただけで負傷者を救護しなければ、救護義務を果たしたことにもなりません。
一般に、人の死傷を伴う事故で現場を離れることをひき逃げ、物の損壊だけの事故で現場を離れることを当て逃げと呼びます。ただし、物損事故でも、道路上に部品や積荷が散乱している、信号機やガードレールを損壊した、オイルが漏れているなどの場合には、危険防止措置と報告義務が問題になります。
救護義務違反、報告義務違反、過失運転、危険運転はそれぞれ別に検討されます。
ひき逃げに関係する主な刑罰は、救護等措置義務違反だけでなく、事故発生自体への過失運転致死傷罪、危険運転致死傷罪、警察への報告義務違反まで含めて整理する必要があります。
| 類型 | 主な条文 | 刑罰 | 実務上の意味 |
|---|---|---|---|
| 自分の運転に起因して人を死傷させ、救護等の措置を怠った場合 | 道路交通法117条2項 | 10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 典型的な人身ひき逃げです。 |
| 自分の運転に起因した死傷ではないが、車両等の交通による死傷事故で救護等の措置を怠った場合 | 道路交通法117条1項 | 5年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 | 事故関与者として救護義務を負う場合です。 |
| 上記117条に当たらない72条1項前段違反 | 道路交通法117条の5第1号 | 1年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金 | 軽車両や物損事故の危険防止措置などで問題となりえます。 |
| 警察官への事故報告を怠った場合 | 道路交通法119条1項17号 | 3か月以下の拘禁刑又は5万円以下の罰金 | 救護義務とは別に成立しうる義務違反です。 |
| 自動車の運転上必要な注意を怠り人を死傷させた場合 | 自動車運転死傷処罰法5条 | 7年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 | 事故を発生させた過失そのものへの処罰です。 |
| 危険運転により人を負傷又は死亡させた場合 | 自動車運転死傷処罰法2条など | 負傷は15年以下の拘禁刑、死亡は1年以上の有期拘禁刑など | 飲酒、高速度、信号無視などで問題となる重大類型です。 |
下の比較図は、主な犯罪類型について拘禁刑の上限年数を比べたものです。縦の長さが法定刑の上限を表し、危険運転致傷の15年を基準に、救護義務違反10年、過失運転致死傷7年を相対的に示しています。救護義務違反が事故後の行為でありながら、非常に重い枠で評価されていることが分かります。
自動車で人身事故を起こした場合、事故発生自体については過失運転致死傷罪が問題となります。事故後に逃走して救護義務に違反した場合には、過失運転致死傷罪と道路交通法上の救護義務違反が併合罪として処理されることがあります。
併合罪では単純に刑期を足し算するわけではありませんが、刑法47条により、有期拘禁刑については最も重い罪の長期に一定の加重がされる仕組みがあります。典型的な過失運転致死傷と救護義務違反の組合せでは、救護義務違反の10年を基礎に、長期が15年まで加重されうる構造になります。
飲酒、薬物、高速度、進行制御困難、信号無視、通行禁止道路の危険な走行などが絡む場合、危険運転致死傷罪が成立する可能性があります。飲酒運転後に人をはねて逃走した、無免許で事故を起こして逃げた、信号無視で歩行者を死傷させて逃走したといった類型は、刑事事件として極めて深刻です。
事故後の逃走は、生命救助、二次事故防止、原因究明を同時に妨げます。
交通事故直後は、負傷者の生命を左右する重要な時間帯です。頭部外傷、内臓損傷、脊髄損傷、大量出血、気道閉塞、意識障害などは、外見だけでは重症度が分からないことがあります。運転者が逃走すると、119番通報や負傷者の発見が遅れ、救命可能性が損なわれます。
早期通報、救急隊への引継ぎ、適切な搬送が遅れ、負傷者の生命や後遺症に影響することがあります。
倒れた被害者、散乱した部品、漏れた燃料やオイル、停止車両などが後続車や歩行者を危険にさらします。
ブレーキ痕、車両位置、破片、血痕、映像、目撃者情報などが失われ、刑事責任や賠償の判断に影響します。
最高裁判所は令和7年2月7日の判決で、道路交通法72条1項前段の目的を、人の生命、身体、財産の保護と、交通事故による被害拡大の防止にあると説明しました。そのうえで、運転者は事故の具体的状況に応じて、負傷者救護と道路危険防止のために必要な措置を臨機に講じなければならないと判断しています。
法律が求めるのは、事故状況に応じた実質的な対応です。
救護義務は画一的なチェックだけで完結するものではありません。必要な措置は、事故態様、負傷者の状態、道路状況、天候、時間帯、周囲の交通量、救急や警察の到着見込みなどによって変わります。それでも、実務上の基本線は明確です。
二次被害に注意しながら車両を止めます。
外見だけで軽傷と決めつけず、声かけや周囲確認を行います。
救急と警察は役割が違います。
後から人身被害が判明することがあります。
指示なく自己判断で現場を離れないことが重要です。
119番通報は救急、消防への通報であり、負傷者の生命、身体を守るための初動です。110番通報は警察への通報であり、事故の捜査、交通整理、危険防止、記録化のために必要です。負傷者がいる、又は負傷者がいる可能性がある場合は、救急と警察の双方に連絡するのが原則です。
一般人が医師や救急救命士と同じ処置を行う必要はありません。ただし、119番通報時には通信指令員から応急手当の指示を受けられることがあります。反応や呼吸がない、又は正常な呼吸か判断できない場合には、周囲に協力を求め、AEDの手配や胸骨圧迫などの指示を受ける場面もありえます。
交通事故では頸椎損傷や頭部外傷の可能性もあります。火災、後続車衝突、路上での切迫した危険などがない限り、負傷者をむやみに動かさず、救急隊や119番指令の指示に従うことが重要です。
事故直後の被害者は、興奮、ショック、痛みの遅発、認知の混乱などにより、自分の状態を正確に判断できないことがあります。相手が「大丈夫です」「急いでいるので行きます」と言ったとしても、運転者は警察への報告を怠ってはいけません。
接触した感覚がある、衝突音がした、歩行者や自転車と接触した可能性がある、ミラーや車体に損傷がある、道路上に物が落ちているといった場合には、負傷者が近くに倒れている可能性があります。周囲の安全を確保しつつ確認し、警察に通報して事情を伝えるべきです。
法定刑の上限と、個別事件で実際に言い渡される刑の重さは区別して考えます。
「10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金」と聞くと、必ず10年の刑になるのか、罰金だけで済むのかが気になります。法定刑は法律が定める刑罰の範囲であり、量刑は裁判所が個別事件で実際に言い渡す刑の重さです。
死亡、重度後遺障害、長期入院、骨折、頭部外傷、高次脳機能障害、脊髄損傷、顔面外傷、視力障害、PTSDなどは重く評価されやすい事情です。
長時間又は長距離の逃走、飲酒や無免許の隠蔽、車両修理、映像消去、身代わり出頭、口裏合わせ、倒れた被害者の放置は悪質性を高めます。
一度停止した、声をかけた、少し様子を見たという事実だけでは足りず、救急要請、二次事故防止、警察報告、引継ぎが問題になります。
被害者との示談、治療費や慰謝料の支払、謝罪、保険対応は考慮されますが、示談だけで刑事事件が自動的に終わるわけではありません。
飲酒運転、無免許運転、速度超過、信号無視、人身事故、免許停止、免許取消しなどの履歴は再犯性や運転適性の評価に影響します。
バス、タクシー、トラック、配送、営業車など、業務で日常的に運転する人は、期待される注意義務水準や社会的影響も問題となりえます。
刑事責任と行政処分は別に進み、仕事や生活に直結します。
ひき逃げ事件では、刑事責任と行政処分を分けて考える必要があります。刑事責任は拘禁刑、罰金、執行猶予などに関する問題です。行政処分は、運転免許の停止、取消し、欠格期間に関する問題です。刑事裁判の結論が出る前に行政処分の手続が進むこともあります。
| 行政処分の要素 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 救護義務違反の基礎点数 | 35点 | ひき逃げにあたる救護義務違反の基礎点数として示されています。 |
| 点数加算の例 | 安全運転義務違反2点、重傷事故13点、救護義務違反35点の合計46点 | 事故内容に応じた付加点数で、欠格期間が長くなることがあります。 |
| 前歴なしの35点から39点 | 免許取消し、欠格期間3年となりうる | 特定違反行為として非常に重く扱われます。 |
トラック、バス、タクシー、配送、営業車、社用車、介護送迎、医療搬送など、運転が仕事の中核にある人にとって、免許取消しは職業継続に直結します。会社側にも、運行管理、安全運転管理、事故報告、労災、保険、顧客対応、再発防止策などの問題が発生します。
治療費、慰謝料、休業損害、後遺障害、政府保障事業などを並行して検討します。
ひき逃げで刑罰を受けても、それによって被害者への賠償義務が消えるわけではありません。逆に、損害賠償をしたから刑事責任が自動的に消えるわけでもありません。
防犯カメラ、ドライブレコーダー、目撃者、塗膜片、破片、車両損傷、現場写真、診断書、救急搬送記録、実況見分調書などが重要です。
証拠保全加害車両が特定できず通常の自賠責保険に直接請求できない場合、政府保障事業により一定の範囲で被害者救済が図られることがあります。
政府保障事業政府保障事業は万能ではありません。請求手続、必要資料、時効、支払範囲、過失相殺、労災や健康保険との関係など、検討すべき点があります。弁護士、保険会社、損害保険料率算出機構、自治体相談、交通事故相談窓口などへの相談が有益です。
加害者が任意保険に加入している場合、被害者への賠償は任意保険会社が対応することが多いです。ただし、飲酒、無免許、故意、免責条項、契約条件、車両使用状況などによって、保険会社の対応が複雑になることがあります。
症状が遅れて出ることがあり、診断書や画像所見は刑事手続と賠償でも重要です。
交通事故では、事故直後に痛みが少なくても、数時間後、翌日、数日後に症状が出ることがあります。むち打ち、頸椎捻挫、腰椎捻挫、脳震とう、頭痛、めまい、しびれ、耳鳴り、吐き気、不眠、不安症状などは、時間差で現れることがあります。
ひき逃げでは、加害者が逃げたことによる恐怖、不安、怒り、無力感も大きく、PTSD、不眠、過覚醒、外出困難などの心理症状が問題となることもあります。
骨折、捻挫、神経症状、可動域制限、疼痛などを確認します。むち打ちや腰椎捻挫でも早期記録が重要です。
強い恐怖や不眠、不安が続く場合、精神科、心療内科、臨床心理の支援が必要になることがあります。
警察への人身事故届、刑事事件の被害立証、慰謝料、休業損害、後遺障害認定では、医師の診断書、診療録、画像検査、リハビリ記録、薬剤情報などが重要です。受診が遅れると、症状と事故との因果関係が争われやすくなることがあります。
現場証拠、映像、車両データ、スマートフォン情報などが、認識や事故態様の判断に関わります。
ひき逃げ事件では、警察が現場の痕跡を確認します。交通事故鑑定人や工学鑑定人は、速度、衝突角度、回避可能性、視認可能性、反応時間、車両損傷と接触部位の整合性などを検討します。
| 証拠の種類 | 具体例 | 見られるポイント |
|---|---|---|
| 現場の痕跡 | ブレーキ痕、タイヤ痕、破片、塗膜片、ガラス片、血痕、毛髪、衣服片 | 接触地点、速度、進路、衝突部位、事故後の動きを推定します。 |
| 道路環境 | 路面状況、見通し、照明、信号サイクル、停止線、横断歩道 | 視認可能性、回避可能性、二次事故の危険を検討します。 |
| 映像と車両データ | 防犯カメラ、ドライブレコーダー、デジタルタコグラフ、EDR、ECU | 事故前後の動き、速度、ブレーキ操作、逃走経路を確認します。 |
| 人物情報 | 目撃者の供述、同乗者の発言、事故直後の通報記録 | 事故認識、会話内容、救護行動の有無を検討します。 |
近年は、ドライブレコーダー、スマートフォンの位置情報、通信履歴、防犯カメラ映像、ナンバー読み取り装置、駐車場カメラ、店舗カメラなどが重要です。近隣店舗、マンション、駐車場、バス、タクシー、配送車などの映像は短期間で消える可能性があります。
救護義務違反や報告義務違反では、交通事故の発生や人の死傷、物の損壊などについて一定の認識が問題になります。もっとも、認識の有無は本人の言い分だけで決まりません。衝突音、車両損傷、被害者の位置、衝撃の大きさ、同乗者の発言、事故後の行動、防犯カメラ、運転速度、車内音響、視界条件などから総合的に判断されます。
安全確保、通報、記録、受診、保険確認を早い段階で進めます。
被害に遭った場合、可能であれば安全な場所へ移動し、負傷があれば119番、事故発生は110番へ連絡します。自分で通報できない場合は、周囲の人に依頼します。無理に加害車両を追いかけることは危険です。
救命と警察への報告を最優先します。ナンバー、車種、色、進行方向、運転者の特徴などは可能な範囲で記録します。
現場、道路標識、信号、横断歩道、車両の破片、衣服の損傷、けがの状態、目撃者の連絡先などを記録します。
痛みが軽くても受診し、接触部位、転倒、しびれ、頭部打撲、意識消失などを具体的に伝えます。
防犯カメラやドライブレコーダー映像は短期間で上書きされることがあります。警察に早く相談し、必要に応じて弁護士から証拠保全の働きかけを行うことが重要です。
加害者が特定できない場合でも、治療、警察届出、証拠収集、保険確認、政府保障事業の検討を進める必要があります。
さらに隠そうとする行動が、刑事事件、行政処分、示談を悪化させます。
事故後に現場を離れてしまった場合、最も危険なのは、さらに隠そうとすることです。車両を修理する、部品を交換する、ドライブレコーダーを消す、同乗者に口裏合わせを求める、虚偽の盗難届を出す、身代わりを立てるといった行為は、事件を著しく悪化させます。
事故認識、現場離脱の経緯、車両や映像の状態、同乗者の有無を整理し、虚偽説明や証拠操作を避けます。
警察への出頭、供述方針、証拠保全、被害者への謝罪、示談、保険、逮捕や勾留、免許取消しを一体で検討します。
直接連絡が威迫、口止め、証拠操作、感情的衝突と受け取られることがあります。重大事故では代理人を通じた連絡が望ましい場合があります。
任意保険に加入している場合、速やかに保険会社へ事故通知を行います。ただし、刑事事件化している場合は、保険会社への説明内容と警察への供述が矛盾しないよう、事実を正確に整理することが重要です。
被害者側も運転者側も、早期相談で証拠と手続の見落としを減らせます。
| 立場 | 早期相談すべき場面 |
|---|---|
| 被害者側 | 加害者が逃走している、警察対応が分からない、加害者や保険会社から連絡が来た、治療費が不安、休業損害や慰謝料を請求したい、後遺障害が残りそう、刑事処分に意見を出したい、政府保障事業を検討したい、弁護士費用特約がある場合です。 |
| 運転者側 | 事故後に現場を離れた、警察から呼出しを受けた、被害者がけがをしている、飲酒や無免許や速度超過が関係する、車両を修理してしまった、同乗者や勤務先が関係する、逮捕や勾留が不安、免許取消しや欠格期間を知りたい、謝罪や示談をしたい場合です。 |
刑罰、拘禁刑、警察報告、示談、免許、自転車事故などの疑問を整理します。
一般的には、自分の運転により人を死傷させたのに救護措置を怠った場合、道路交通法117条2項により10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金が問題になるとされています。さらに、事故態様によっては過失運転致死傷罪、危険運転致死傷罪、報告義務違反も別に問題となる可能性があります。具体的な見通しは、事故状況や証拠を整理して弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、2025年6月1日以降の現行法令表示では、従来の懲役刑と禁錮刑が拘禁刑へ一本化されています。古い資料では「懲役」と記載されていることがあるため、個別の事件で問題になる条文や時期は、最新の法令を確認したうえで弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、相手が大丈夫と言った場合でも、交通事故があったときは警察への報告が必要とされています。事故直後に症状が軽く見えても、後から痛みや神経症状が出ることがあります。現場での対応や報告内容は事情によって変わるため、具体的には弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、けががある、又はけがの可能性がある交通事故で現場を離れた場合、ひき逃げとして問題になる可能性があります。物損だけだと思った場合でも、危険防止措置や報告義務が問題となることがあります。個別の法的評価は、接触状況、負傷の有無、認識、証拠関係によって変わります。
一般的には、119番通報と110番通報は役割が異なるため、救急車を呼んだだけで警察への報告が不要になるわけではないとされています。救護義務と報告義務は別に整理されるため、事故状況に応じた対応については弁護士等へ確認する必要があります。
一般的には、警察への報告だけで救護義務を果たしたことになるとは限らないとされています。負傷者の状況確認、119番通報、二次事故防止、救急隊への引継ぎなど、事故状況に応じた実質的な措置が問題になります。具体的な評価は、当時の状況や取った行動を整理して弁護士等へ相談する必要があります。
一般用語としては、ひき逃げと呼ばれることがあります。道路交通法72条の事故時措置義務は車両等の運転者等に課されますが、罰則の適用関係は自動車事故と同じとは限りません。自転車事故では、道路交通法上の義務違反のほか、事故態様によって刑法上の過失傷害、重過失致死傷などが検討される可能性があります。具体的には弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、軽傷であることは量刑上考慮され得る事情とされています。ただし、罰金で済むと断定することはできません。逃走態様、事故認識、飲酒や無免許の有無、示談状況、前歴、被害者感情などによって処分は変わるため、個別の見通しは弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、示談は処分や量刑で考慮され得る重要な事情とされています。ただし、示談が成立すれば刑事事件が自動的に終わるわけではありません。ひき逃げは交通安全、救護義務、捜査、社会秩序にも関わるため、示談の意味や進め方は弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、ひき逃げでは逮捕や勾留が問題になる可能性があります。逮捕の要否は、逃亡のおそれ、証拠隠滅のおそれ、事故の重大性、出頭状況、供述態度、被害結果などによって判断されます。具体的な身柄リスクは、事件ごとの事情をもとに弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、救護義務違反は基礎点数35点とされ、前歴がない場合でも免許取消しや欠格期間3年が問題になり得る重い違反とされています。事故内容に応じた付加点数が加わると、欠格期間がさらに長くなる可能性があります。行政処分の見通しは、通知内容や前歴を確認して弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、人身事故の典型的なひき逃げに比べれば、物損事故の法定刑の枠は異なることがあります。ただし、物損事故でも危険防止措置や報告義務を怠れば処罰対象となる可能性があります。後から人身被害が判明することもあるため、具体的な対応は弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、事故発生や人の死傷等について認識がなかった場合、救護義務違反や報告義務違反の故意が争点になるとされています。ただし、認識の有無は本人の供述だけでなく、車両損傷、衝撃、音、現場状況、事故後の行動などから判断されます。個別の主張方針は、客観資料を整理して弁護士等へ相談する必要があります。
一般的には、死亡事故では警察、検察官、裁判官、弁護士、検案医、法医学者、救急医、遺族支援の心理職、保険担当者、交通事故鑑定人、相続を扱う専門家などが関与することがあります。刑事事件、損害賠償、保険金、相続、生活再建、心理的支援が同時に問題となるため、具体的な進め方は弁護士等へ相談する必要があります。
運転者、被害者、現場を離れてしまった運転者で取るべき行動が異なります。
| 場面 | 取るべき行動又は避けるべき行動 |
|---|---|
| 運転者が事故直後に取るべき行動 | 直ちに停止する、ハザードランプや発炎筒や三角表示板などで二次事故を防ぐ、負傷者の有無を確認する、必要なら119番通報する、110番通報する、指令員の指示に従う、事故車両や散乱物による危険を可能な範囲で防ぐ、警察官や救急隊に事故状況を説明する、相手方の氏名や連絡先や保険情報を確認する、自己判断で現場を離れない。 |
| 被害者が取るべき行動 | 安全確保、119番、110番、ナンバーや車種や色や進行方向の記録、現場と負傷と物損の写真撮影、目撃者の確認、早期受診、診断書の取得、保険会社への連絡、弁護士費用特約の確認、弁護士相談。 |
| 事故後に離れてしまった運転者が避けるべき行動 | 車両の修理や廃棄や隠匿、ドライブレコーダーやスマートフォン履歴の削除、口裏合わせ、身代わり出頭、被害者への威圧的連絡、虚偽説明、保険会社や警察への不正確な説明、弁護士相談の先延ばし。 |
事故現場、医療、保険、刑事手続、行政処分、生活再建が連鎖します。
ひき逃げ事件は、法律だけで完結しません。事故現場、医療、保険、損害賠償、刑事手続、行政処分、生活再建が連鎖します。警察官は事故受付、現場確認、実況見分、証拠収集、違反認定を担います。救急隊員、救急救命士、医師、看護師は、負傷者の救命、治療、記録化を担います。
警察、検察官、裁判官、交通事故鑑定人、車両整備士、映像解析技術者、デジタルフォレンジック専門家が事故態様と証拠を扱います。
事実解明整形外科医、脳神経外科医、救急医、リハビリ職、心理職が、負傷、後遺障害、生活機能、心理面を評価します。
治療記録弁護士は被害者側で損害賠償、刑事手続への関与、証拠収集、保険対応を担い、運転者側で刑事弁護、示談、行政処分、保険対応を担います。
法的対応社会保険労務士、医療ソーシャルワーカー、福祉職、就労支援員が、労災、傷病手当金、障害年金、復職、生活支援に関わることがあります。
支援連携死亡事故では、相続、葬儀、遺族支援、犯罪被害者支援も必要です。ひき逃げは「逃げたかどうか」だけの単純な問題ではなく、人命、証拠、賠償、免許、仕事、家族、生活再建が重なる総合的な交通事故問題です。
救護義務違反だけで重い刑罰があり、事故自体の犯罪、行政処分、賠償が重なりえます。
典型的な人身ひき逃げでは、救護義務違反だけで10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金という重い刑罰があり、さらに事故自体の犯罪、報告義務違反、行政処分、民事賠償が重なりえます。
事故後に求められる行動は複雑に見えますが、根本は単純です。止まる、助ける、危険を防ぐ、警察に報告する。この基本を怠ると、事故そのもの以上に重い法的責任を負うことがあります。
法令、公的機関、裁判例、救急初動に関する中立的な資料を確認しています。