2σ Guide

加害者が自賠責保険に
入っていなかった場合の権利

自賠責未加入事故でも被害者の請求権は直ちに消えません。政府保障事業、加害者本人・所有者・使用者への請求、自分側の保険、健康保険、労災、裁判・強制執行まで整理します。

120万円 傷害の法定限度額
3,000万円 死亡の法定限度額
134件 令和6年度の無保険受付
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加害者が自賠責保険に 入っていなかった場合の権利

自賠責未加入事故でも被害者の請求権は直ちに消えません。

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加害者が自賠責保険に 入っていなかった場合の権利
自賠責未加入事故でも被害者の請求権は直ちに消えません。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 加害者が自賠責保険に 入っていなかった場合の権利
  • 自賠責未加入事故でも被害者の請求権は直ちに消えません。

POINT 1

  • 自賠責保険未加入事故で被害者の権利は消えない
  • 政府保障事業、民事請求、自分側の保険、社会保険、裁判・強制執行を組み合わせます。
  • 加害者本人への請求
  • 運行供用者への請求
  • 使用者責任の追及

POINT 2

  • 自賠責未加入が深刻になる理由と基本用語
  • 直接請求先が消えること、任意保険だけでは安心できないことを整理します。
  • 読者にとって重要なのは、自賠責、任意保険、政府保障事業、運行供用者責任がそれぞれ別の層で成り立つ点です。
  • 用語ごとに、どの請求先や期限に関係するかを読み取ってください。

POINT 3

  • 自賠責未加入事故で使える請求ルートの全体像
  • 1. 事故態様と損害を確認:人身、物損、過失割合、治療経過、休業、後遺障害を整理します。
  • 2. 責任を負う主体を確認:加害者本人、運行供用者、使用者、共同不法行為者を検討します。
  • 3. 支払確保の制度を確認:政府保障事業、自分側の保険、健康保険、労災を確認します。
  • 4. 不足分と物損を別途回収:限度額超過分、物損、将来費用は加害者側への民事請求や裁判手続を検討します。

POINT 4

  • 政府保障事業で補償される範囲と限界
  • 履行済みの人身示談
  • すでに賠償金が支払われている場合は対象外となることがあります。
  • 自損事故・100パーセント過失
  • 他車との因果関係や被害者側過失が問題になります。

POINT 5

  • 自分側の保険・健康保険・労災をどう使うか
  • 無保険事故では、初動費用と生活維持のために社会保険と任意保険の確認が重要です。
  • 読者にとって重要なのは、政府保障事業を待つだけではなく、治療費や生活費を支える制度を並行して確認する点です。
  • 補償名ごとに、何の費用やリスクに関係するかを読み取ってください。
  • 交通事故でも、第三者行為届などの手続を行えば使える場合があります。

POINT 6

  • 補償不足・物損・刑事罰を分けて考える
  • 政府保障事業の対象外や限度額超過分は、民事請求と証拠で補います。
  • 読者にとって重要なのは、人身損害の一部が制度で補われても、物損や限度額超過分は残り得る点です。
  • 読者にとって重要なのは、政府保障事業の3年と、民事上の不法行為請求の5年・20年は同じではない点です。

POINT 7

  • 事故直後から症状固定までの実務手順
  • 1. 警察届出と医療機関受診
  • 2. 事故証明と社会保険の準備:交通事故証明書の取得準備、健康保険・労災利用の申出、勤務先報告、症状日誌、紹介状や画像データの確保を行います。
  • 3. 症状・休業・検査の記録
  • 4. 後遺障害資料の精査:後遺障害診断書、画像、リハビリ記録、就労支障、介護状況、家族の支援負担を整理します。
  • 5. 放棄する範囲と回収可能性の確認

POINT 8

  • 専門職ごとに見落とされやすい証拠
  • 警察・現場対応
  • 実況見分、現場写真、破片位置、制動痕、信号状況、通報記録、防犯カメラ照会の有無が事故態様を左右します。
  • 医療
  • 診療記録、検査結果、神経症状、可動域制限、画像所見、一貫した経過が事故と症状を結びつけます。

まとめ

  • 加害者が自賠責保険に 入っていなかった場合の権利
  • 自賠責保険未加入事故で被害者の権利は消えない:政府保障事業、民事請求、自分側の保険、社会保険、裁判・強制執行を組み合わせます。
  • 自賠責未加入が深刻になる理由と基本用語:直接請求先が消えること、任意保険だけでは安心できないことを整理します。
  • 自賠責未加入事故で使える請求ルートの全体像:人身、物損、早期資金、裁判手続を分けて確認します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

自賠責保険未加入事故で被害者の権利は消えない

政府保障事業、民事請求、自分側の保険、社会保険、裁判・強制執行を組み合わせます。

加害者が自賠責保険に入っていなかった場合でも、被害者の損害賠償請求権そのものが消えるわけではありません。消えるのは、通常の事故で使える加害車両の自賠責保険会社への直接請求ルートです。無保険事故では、残っている請求先と制度を多層的に組み合わせることが重要です。

次の重要ポイントは、自賠責未加入事故で被害者が持つ主な権利と制度をまとめたものです。読者にとって重要なのは、請求先が一つではなく、相手本人、所有者、会社、政府保障事業、自分側の保険、裁判手続へ分かれる点です。各項目から、どの損害をどの入口で検討するかを読み取ってください。

RIGHT 1

加害者本人への請求

不法行為に基づく損害賠償請求です。自賠責未加入でも、加害者本人の民事責任は直ちに消えません。

RIGHT 2

運行供用者への請求

所有者、使用者、実質的運行主体など、誰のための運行だったかが問題になります。

RIGHT 3

使用者責任の追及

社用車、配送車、営業車など業務中事故では、企業側の責任も検討します。

RIGHT 4

政府保障事業

無保険車事故やひき逃げ事故の人身損害を、国が自賠責と同等水準でてん補する制度です。

RIGHT 5

自分側の保険・社会保険

健康保険、労災、人身傷害、搭乗者傷害、弁護士費用特約などを確認します。

RIGHT 6

裁判・強制執行

判決や和解調書などにより、給与や預貯金の差押え、財産開示などを検討します。

次の強調表示は、このページの出発点を一文で整理したものです。読者にとって重要なのは、無保険事故を「権利がなくなる問題」と誤解しないことです。支払主体が一つ欠けたときに、別の制度でどう補うかを読み取ってください。

無保険事故は、請求権がなくなる問題ではありません

自動的に払ってくれる自賠責ルートが欠ける問題です。政府保障事業、加害者本人、所有者、使用者、自分側の保険、社会保険、裁判手続を組み合わせて回復可能性を高めます。

Section 01

自賠責未加入が深刻になる理由と基本用語

直接請求先が消えること、任意保険だけでは安心できないことを整理します。

次の比較表は、自賠責未加入事故で理解しておきたい用語を整理したものです。読者にとって重要なのは、自賠責、任意保険、政府保障事業、運行供用者責任がそれぞれ別の層で成り立つ点です。用語ごとに、どの請求先や期限に関係するかを読み取ってください。

用語意味無保険事故での意味
自賠責保険・共済自動車損害賠償保障法に基づく最低限の対人賠償制度です。物損は対象外で、未加入なら通常の被害者請求先がありません。
任意保険対人、対物、車両、人身傷害、搭乗者傷害、弁護士費用特約など契約内容で補償が変わる保険です。自賠責未加入の場合、任意保険があっても本来自賠責から支払われる部分が問題になることがあります。
被害者請求通常の事故で、被害者が加害者加入先の自賠責保険会社等へ直接請求する制度です。無保険事故では請求先自体が存在しないため使えません。
政府保障事業無保険車事故またはひき逃げ事故で、国が人身損害をてん補する制度です。請求の受付窓口は損害保険会社等ですが、審査・決定主体は国です。
運行供用者責任自己のために自動車を運行の用に供する者が負う人身損害の責任です。運転者本人だけでなく、所有者、使用者、業務主体が問題になることがあります。
他法令給付健康保険、労災保険など他の法令に基づく給付です。政府保障事業では控除されるため、二重取りではなく制度間調整が必要です。
深刻な理由自賠責未加入では、最も基本的な回収ルートである加害車両の自賠責保険会社への直接請求が使えません。人身損害は政府保障事業や自分側の保険を確認し、物損や限度額超過分は加害者、所有者、使用者、任意保険などを別途検討します。
Section 02

自賠責未加入事故で使える請求ルートの全体像

人身、物損、早期資金、裁判手続を分けて確認します。

次の比較表は、自賠責未加入事故で使える主な請求・利用ルートを横断的に示します。読者にとって重要なのは、政府保障事業だけで全損害が回復するわけではなく、物損、限度額超過分、強制執行まで別々に考える点です。対象列と限界・注意点列を見比べて読み取ってください。

請求・利用ルート主な相手方・窓口対象特徴限界・注意点
加害者本人への請求運転者本人人身・物損基本となる民事責任資力不足・所在不明のリスクがあります。
運行供用者責任所有者、使用者、実質的運行主体主に人身運転者以外を相手にできることがあります。事案により立証が必要です。
使用者責任雇主、会社、事業者人身・物損業務中事故で有力です。私用運転か業務中かで争いが出ます。
政府保障事業保険会社窓口から国の審査決定人身のみ無保険・ひき逃げの最後の安全網です。物損不可、他法令給付控除、法定限度額があります。
被害者自身の任意保険自分の保険会社契約による早期資金確保に有力です。補償範囲は約款次第です。
健康保険・労災保険保険者、労基署等治療費等初動費用の抑制に有効です。二重取り不可、届出が必要な場合があります。
訴訟・和解・強制執行裁判所人身・物損判決等により回収力を高めます。時間、費用、執行可能財産の調査が必要です。

次の判断の流れは、責任と保険を別の層として見る考え方を示します。読者にとって重要なのは、保険契約がなくても民法上・自賠法上の責任が残り得る点です。上から下へ、責任の有無、支払確保、回収手続の順に読み取ってください。

責任と回収を分けて考える順番

事故態様と損害を確認

人身、物損、過失割合、治療経過、休業、後遺障害を整理します。

責任を負う主体を確認

加害者本人、運行供用者、使用者、共同不法行為者を検討します。

支払確保の制度を確認

政府保障事業、自分側の保険、健康保険、労災を確認します。

不足分と物損を別途回収

限度額超過分、物損、将来費用は加害者側への民事請求や裁判手続を検討します。

Section 03

政府保障事業で補償される範囲と限界

人身損害のみ、法定限度額、請求期間、対象外事由を確認します。

次の比較表は、政府保障事業の法定限度額と主な対象を整理したものです。読者にとって重要なのは、限度額まで必ず出るという意味ではなく、認定損害額を基礎に他法令給付や既払金を控除して決まる点です。区分ごとの上限と対象を見比べて読み取ってください。

区分主な対象法定限度額
傷害治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料等120万円
死亡葬儀費、逸失利益、本人慰謝料、遺族慰謝料等3,000万円
後遺障害等級に応じた逸失利益、慰謝料等75万円から4,000万円

次の比較表は、政府保障事業の請求期間を傷害、後遺障害、死亡に分けて示します。読者にとって重要なのは、後遺障害だけは症状固定日が基準になる点です。起算関係の列を見て、同じ3年でもいつから数えるかを読み取ってください。

請求区分起算関係請求できる期間
傷害事故発生日基準事故発生日から3年以内
後遺障害症状固定日基準症状固定日から3年以内
死亡死亡日基準死亡日から3年以内

次の一覧は、政府保障事業の対象外となり得る典型例を整理したものです。読者にとって重要なのは、人身事故扱い、物損除外、他に請求できる自賠責の有無、示談の仕方が支払可否に影響する点です。各項目を、請求前に確認すべきリスクとして読み取ってください。

履行済みの人身示談

すでに賠償金が支払われている場合は対象外となることがあります。

自損事故・100パーセント過失

他車との因果関係や被害者側過失が問題になります。

他法令給付や既払いが上回る場合

健康保険、労災、加害者支払いとの調整があります。

後遺障害非該当・時効後

等級に達しない場合や請求期限を過ぎた場合は支払われないことがあります。

他の自賠責に請求できる場合

別車両の自賠責があると、政府保障事業は後順位になることがあります。

物損事故

車両修理費、携行品損害、衣服損害などは対象外です。

次の強調表示は、制度が実際に使われていることを示す統計です。読者にとって重要なのは、無保険事故が例外的な想定にとどまらず、現実に受付・支払いが行われている点です。件数と金額から、早めに制度利用を確認する意味を読み取ってください。

令和6年度の無保険事故実績

国土交通省の公表資料では、無保険事故だけで受付134件、支払108件、支払保障金額280百万円とされています。制度の利用には資料と期限管理が欠かせません。

Section 04

自分側の保険・健康保険・労災をどう使うか

無保険事故では、初動費用と生活維持のために社会保険と任意保険の確認が重要です。

次の一覧は、自賠責未加入事故で確認したい自分側の保険と社会保険をまとめたものです。読者にとって重要なのは、政府保障事業を待つだけではなく、治療費や生活費を支える制度を並行して確認する点です。補償名ごとに、何の費用やリスクに関係するかを読み取ってください。

01

健康保険・国民健康保険

交通事故でも、第三者行為届などの手続を行えば使える場合があります。自由診療の高額化を避ける意味があります。

治療費
02

労災保険

業務中または通勤中の事故では、療養補償、休業補償、障害補償等との関係整理が重要です。

仕事中
03

人身傷害補償保険

契約条件に従い、自分側の人身損害を補償する場合があります。政府保障事業との控除関係に注意します。

契約確認
04

搭乗者傷害・無保険車傷害

死亡・後遺障害や搭乗中の死傷で問題になることがあります。対象者と事故類型を確認します。

補償
05

弁護士費用特約

加害者側の保険会社が窓口にならない場合、相談料や交渉・訴訟費用の手当てとして重要です。

費用
06

車両保険

政府保障事業で対象外となる車の修理費や全損損害について、契約により使える場合があります。

物損
調整人身傷害保険の請求順序は事案や契約で検討されますが、二重取りはできず、政府保障事業では人身傷害保険金が控除対象になり得ると説明されています。既払い金、社会保険給付、加害者支払いを一覧化することが重要です。
Section 05

補償不足・物損・刑事罰を分けて考える

政府保障事業の対象外や限度額超過分は、民事請求と証拠で補います。

次の比較表は、政府保障事業で補えるものと、別ルートで追う必要があるものを分けて示します。読者にとって重要なのは、人身損害の一部が制度で補われても、物損や限度額超過分は残り得る点です。左列の損害区分と右列の対応を対応させて読み取ってください。

区分考え方主な対応
人身損害政府保障事業の対象になり得ます。傷害、後遺障害、死亡の資料を整え、健康保険や労災との調整をします。
物損政府保障事業の対象外です。加害者、所有者、使用者、自分の車両保険、訴訟等を検討します。
限度額超過分120万円、3,000万円、4,000万円等を超える損害が残ることがあります。加害者、運行供用者、使用者、任意保険などへ別途請求します。
刑事罰・行政処分無保険運行の処分は被害回復そのものではありません。民事賠償、保険請求、政府保障事業を別に進めます。

次の比較表は、期限管理で混同されやすい制度を整理したものです。読者にとって重要なのは、政府保障事業の3年と、民事上の不法行為請求の5年・20年は同じではない点です。制度ごとの期限を一つの予定表で管理する読み方をしてください。

請求・制度主要な期限の考え方
政府保障事業傷害は事故発生日から3年、死亡は死亡日から3年、後遺障害は症状固定日から3年です。
通常の自賠責被害者請求事故日から3年、死亡は死亡日から3年、後遺障害は症状固定日から3年です。
加害者等への人身損害賠償請求原則として、損害および加害者を知った時から5年、不法行為時から20年が問題になります。
別問題加害者が無保険運行で処罰されても、それ自体は被害者への賠償ではありません。処分の進行と、治療費・慰謝料・逸失利益・物損の回収手続は分けて管理する必要があります。
Section 06

事故直後から症状固定までの実務手順

警察届出、医療記録、保険確認、後遺障害、示談・訴訟を時系列で進めます。

次の時系列は、事故当日から示談・訴訟段階までに行う実務対応を示します。読者にとって重要なのは、政府保障事業に出す資料と、裁判で使う証拠を分けずに一体で管理する点です。上から順に、いつ何を残すかを読み取ってください。

事故当日

警察届出と医療機関受診

110番、人身事故扱いの意識、相手情報、車両番号、勤務先、任意保険情報、目撃者、映像、現場写真、医療機関受診を行います。

数日以内

事故証明と社会保険の準備

交通事故証明書の取得準備、健康保険・労災利用の申出、勤務先報告、症状日誌、紹介状や画像データの確保を行います。

治療中

症状・休業・検査の記録

受診日、症状、服薬、副作用、欠勤、家事不能、通院交通費、賃金台帳、確定申告書、MRI、CT、神経学的所見などを整理します。

症状固定前後

後遺障害資料の精査

後遺障害診断書、画像、リハビリ記録、就労支障、介護状況、家族の支援負担を整理します。

示談・訴訟

放棄する範囲と回収可能性の確認

物損、人身、後遺障害、将来費用を一括処理するか分けるかを検討し、加害者に資力がない場合は判決取得後の執行可能性まで見通します。

Section 07

専門職ごとに見落とされやすい証拠

警察、医療、保険・法務、車両工学、福祉の視点を統合します。

次の一覧は、専門職ごとに重視する証拠や論点を整理したものです。読者にとって重要なのは、無保険事故が法律だけで完結せず、現場、医療、保険、車両技術、生活再建の情報を束ねる必要がある点です。各項目から、どの分野の記録がどの争点に効くかを読み取ってください。

警察・現場対応

実況見分、現場写真、破片位置、制動痕、信号状況、通報記録、防犯カメラ照会の有無が事故態様を左右します。

医療

診療記録、検査結果、神経症状、可動域制限、画像所見、一貫した経過が事故と症状を結びつけます。

保険・法務

事故日、初診日、休業開始日、賃金締日、社会保険使用の有無、既払金、勤務中事故かどうかを整理します。

車両工学・整備

速度、衝突角度、着座姿勢、シートベルト、車内変形、EDR、ドライブレコーダーの時系列解析が重要です。

福祉・生活再建

介護負担、通学・通勤困難、PTSD、不眠、家族介護、復職不能、配置転換記録を可視化します。

裁判・強制執行

判決、和解調書、仮執行宣言付判決、支払命令、勤務先、銀行口座、取引先、不動産、自動車の情報が問題になります。

Section 08

自賠責未加入事故で多い誤解と正しい理解

無保険なら何もできない、政府保障事業で物損も安心、健康保険は使えないという誤解を整理します。

次の一覧は、自賠責未加入事故でよくある誤解と正しい理解を対応させたものです。読者にとって重要なのは、誤解のまま示談や治療費支払いを進めると、使える制度や証拠を失う可能性がある点です。左側の思い込みに対し、右側で制度上の整理を読み取ってください。

誤解 1

無保険なら何も請求できない

加害者本人、運行供用者、使用者、政府保障事業、自分側保険などの請求・利用ルートが残ります。

誤解 2

政府保障事業で物損も安心

政府保障事業は人身損害のみで、車両損害その他の物損は対象外です。

誤解 3

交通事故では健康保険を使えない

無保険事故やひき逃げ事故では、健康保険や労災保険の利用を確認することが重要です。

誤解 4

任意保険があるなら大丈夫

自賠責未加入の場合、本来自賠責から支払われる部分が自己負担として問題になることがあります。

誤解 5

示談書にサインしてから考えればよい

履行済みの人身示談は政府保障事業の対象外となる可能性があり、後遺障害の可能性がある時期は慎重な検討が必要です。

誤解 6

刑事罰がつけば賠償も進む

刑事処分・行政処分は被害回復の代替ではなく、損害回収は民事の証拠と手続で進めます。

Section 09

相談先・支援先と回収局面

制度案内、ADR、法的相談、NASVA、裁判手続まで確認します。

次の比較表は、自賠責未加入事故で相談先・支援先になり得る機関を整理したものです。読者にとって重要なのは、相談内容によって入口が異なり、制度案内、法律相談、紛争処理、貸付、裁判手続を使い分ける点です。左列の機関名と右列の役割を対応させて読み取ってください。

相談先・支援先主な役割
国土交通省の総合案内交通事故相談所、日弁連交通事故相談センター、自賠責保険・共済紛争処理機構、交通事故紛争処理センター、法テラス、NASVA等を整理しています。
日弁連交通事故相談センター交通事故に関する無料相談、示談あっせん・審査を行う機関です。
交通事故紛争処理センター自動車事故の損害賠償紛争について、法律相談、和解あっせん、審査を行うADR機関です。
自賠責保険・共済紛争処理機構自賠責保険金・共済金の支払に関する紛争について、第三者機関として調停等を行います。
法テラス相談窓口の案内、法律相談制度、費用立替制度の情報提供を受ける入口になります。
NASVA交通事故被害者ホットライン、保障金一部立替貸付、不履行判決等貸付などの支援策があります。
裁判所債務名義に基づく差押え、財産開示、第三者からの情報取得などが問題になります。

次の重要ポイントは、判決を取った後の回収局面を整理したものです。読者にとって重要なのは、勝訴と回収は別問題であり、執行可能な財産情報がなければ回収が難しい点です。債務名義、財産情報、支援策という順番で読み取ってください。

無保険事故では「勝つこと」と「回収できること」を分ける

判決・和解調書・仮執行宣言付判決・支払命令等の債務名義を確保し、勤務先、銀行口座、取引先、不動産、自動車などの財産情報を早い段階から集めることが重要です。執行しても空振りになる場合は、NASVAの支援策も確認します。

Section 10

自賠責未加入事故のよくある質問

一般的な制度説明として、個別事情で結論が変わる点を前提に整理します。

自賠責未加入でも損害賠償請求権はなくなりますか。

一般的には、自賠責保険がないことだけで被害者の損害賠償請求権そのものが消えるわけではありません。ただし、通常の自賠責被害者請求ルートが使えないため、政府保障事業、加害者本人、所有者、使用者、自分側の保険などを分けて検討する必要があります。

政府保障事業で物損も補償されますか。

一般的には、政府保障事業は人身損害を対象とする制度であり、車両修理費や携行品損害などの物損は対象外とされています。物損については、加害者、所有者、使用者、自分の車両保険、訴訟等を別途検討する必要があります。

健康保険や労災を使うと二重取りになりますか。

一般的には、健康保険や労災の利用自体が直ちに不利になるわけではありません。ただし、同一損害について二重に受け取ることはできず、政府保障事業や損害賠償との間で控除、求償、代位などの調整が行われる可能性があります。具体的には保険者や専門家へ確認する必要があります。

期限はすべて3年で考えればよいですか。

一般的には、政府保障事業では傷害、後遺障害、死亡で起算点が異なります。また、加害者等への民事上の人身損害賠償請求では別の時効期間が問題になります。制度ごとに期限が違うため、事故直後から期限表を作る必要があります。

判決を取れば必ず回収できますか。

一般的には、判決や和解調書などは回収を進めるための重要な根拠になります。ただし、相手に差し押さえ可能な財産や収入がなければ、現実の回収が難しい場合があります。具体的には財産情報や執行手続を整理したうえで専門家へ相談する必要があります。

Reference

この記事の参考情報源

法令、公的資料、支援機関、裁判所情報を中心に整理しています。

法令・公的資料

  • e-Gov法令検索 自動車損害賠償保障法
  • e-Gov法令検索 民法
  • 法務省 事件や事故によって発生する損害賠償請求権の消滅時効に関する資料
  • 法務省 消滅時効に関する見直し
  • 国土交通省 政府保障事業
  • 国土交通省 損害賠償を受けるときは
  • 国土交通省 もしも自賠責保険・共済に加入していないと
  • 国土交通省 よくあるご質問
  • 国土交通省 限度額と補償内容
  • 国土交通省 支払までの流れと請求方法
  • 国土交通省 交通事故にあったらまずどうする
  • 国土交通省 相談先にお困りのときは

支援機関・裁判所

  • NASVA 保障金一部立替貸付
  • NASVA 不履行判決等貸付
  • NASVA 交通事故被害者ホットライン 相談窓口のご案内
  • 裁判所 債権執行
  • 裁判所 財産開示
  • 公益財団法人 日弁連交通事故相談センター
  • 公益財団法人 交通事故紛争処理センター
  • 法テラス 交通事故に関する相談情報