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相続登記に住民票の除票が
必要な理由と取得方法

登記記録上の所有者と戸籍上死亡した被相続人をつなぐために、住民票の除票をどう取得し、取れない場合に何を補うかを整理します。

3年以内相続登記の申請期限
10万円以下正当な理由がない場合の過料
150年現在の除票保存期間
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相続登記に住民票の除票が 必要な理由と取得方法

登記記録上の所有者と戸籍上死亡した被相続人をつなぐために、住民票の除票をどう取得し、取れない場合に何を補うかを整理します。

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相続登記に住民票の除票が 必要な理由と取得方法
登記記録上の所有者と戸籍上死亡した被相続人をつなぐために、住民票の除票をどう取得し、取れない場合に何を補うかを整理します。
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  • 相続登記に住民票の除票が 必要な理由と取得方法
  • 登記記録上の所有者と戸籍上死亡した被相続人をつなぐために、住民票の除票をどう取得し、取れない場合に何を補うかを整理します。

POINT 1

  • 相続登記に住民票の除票が必要な理由と取得方法の全体像
  • 除票は、登記記録と戸籍上の被相続人をつなぐ住所資料です。
  • 住民票の除票は登記名義人と被相続人をつなぐ資料です
  • 登記記録
  • 住民票の除票

POINT 2

  • 相続登記と住民票の除票を専門職別に見る
  • 登記、紛争、税務、不動産評価で確認するポイントが異なります。
  • 税理士の観点では、相続税申告や不動産評価、遺産分割と税務上の整合性が問題になります。
  • 行政書士の観点では、紛争性のない範囲で遺産分割協議書や相続人関係説明図等の作成支援が問題になります。

POINT 3

  • 相続登記に使う住民票の除票・戸籍の附票の基本
  • 住所地で取る除票と、本籍地で取る附票を分けて理解します。
  • 2-1. 相続登記とは何か
  • 2-2. 住民票の除票とは何か
  • 2-3. 戸籍の附票とは何か

POINT 4

  • 相続登記に住民票の除票が必要な理由
  • 登記名義人と被相続人の同一性を証明することが中心です。
  • 3-1. 最重要理由は「登記名義人と被相続人の同一性」を証明するため
  • 3-2. 戸籍だけでは住所がわからないため
  • 3-3. 住所変更登記をしていないケースを補うため

POINT 5

  • 相続登記用の住民票の除票は本籍入りで取得する
  • 本籍・筆頭者の記載、登記記録上住所、不要な個人番号を確認します。
  • 4-1. 原則は「本籍・筆頭者入り」の住民票の除票
  • 4-2. 登記記録上の住所が載っているかを確認する
  • 4-3. マイナンバー・住民票コードは不要

POINT 6

  • 住民票の除票と戸籍の附票の使い分け
  • 最後の住所地の資料と、本籍地の住所履歴資料を組み合わせます。
  • 5-1. 住民票の除票を優先する典型場面
  • 5-2. 戸籍の附票を優先または併用する典型場面
  • 5-3. 「住民票の除票または戸籍の附票」とされる意味

POINT 7

  • 相続登記で住民票の除票が必要な場面・不要な場面
  • 通常必要になる場面と、戸籍だけで足りる可能性がある場面を分けます。
  • 6-1. 通常必要になる場面
  • 6-2. 不要となる可能性がある場面
  • 6-3. 相続人の住民票とは別に考える

POINT 8

  • 相続登記用の住民票の除票を取得する方法
  • 1. 登記事項証明書を確認:登記記録上の住所と氏名を先に把握します。
  • 2. 最後の住所地へ除票を請求:本籍・筆頭者入り、個人番号なしで請求します。
  • 3. 住所がつながるか確認:登記記録上の住所までたどれるかを見ます。
  • 4. 戸籍の附票等を追加:旧本籍地や旧住所地の資料も検討します。
  • 5. 登記書類へ組み込む:戸籍一式とあわせて同一性を説明します。

まとめ

  • 相続登記に住民票の除票が 必要な理由と取得方法
  • 相続登記に住民票の除票が必要な理由と取得方法の全体像:除票は、登記記録と戸籍上の被相続人をつなぐ住所資料です。
  • 相続登記と住民票の除票を専門職別に見る:登記、紛争、税務、不動産評価で確認するポイントが異なります。
  • 相続登記に使う住民票の除票・戸籍の附票の基本:住所地で取る除票と、本籍地で取る附票を分けて理解します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

相続登記に住民票の除票が必要な理由と取得方法の全体像

除票は、登記記録と戸籍上の被相続人をつなぐ住所資料です。

次の重要ポイントは、住民票の除票が相続登記で担う役割を表しています。戸籍だけでは登記記録上の住所と死亡した人を結び付けにくいことがあるため重要です。登記記録、除票、戸籍、相続人関係がどの順番でつながるかを読み取ってください。

住民票の除票は登記名義人と被相続人をつなぐ資料です

被相続人の氏名、最後の住所、本籍、死亡による消除などを確認し、登記記録上の所有者と戸籍上死亡した人が同一人物であることを説明するために使います。

次の一覧は、同一人物性を示すための4つのつながりを整理したものです。どこかが途切れると追加資料や法務局への確認が必要になりやすいため重要です。左上から右下へ、住所・氏名・本籍・相続人関係が連結しているかを確認してください。

Step 1

登記記録

所有者欄の住所と氏名を確認します。古い住所のまま残っていることがあります。

Step 2

住民票の除票

最後の住所、本籍、死亡による消除を確認し、登記記録とのつながりを見ます。

Step 3

戸籍

本籍と氏名、死亡事実を確認し、除票と戸籍上の人物を結び付けます。

Step 4

相続人関係

出生から死亡までの戸籍などで、誰が相続人かを確認します。

相続登記に住民票の除票が必要な理由と取得方法を一言でいうと、住民票の除票は、登記簿上の所有者と、戸籍上死亡した被相続人が「同一人物である」ことを住所・氏名・本籍の連結によって示すための資料であり、原則として被相続人の最後の住所地の市区町村に請求して取得します。

相続登記では、戸籍謄本だけを集めても足りないことがあります。戸籍は親族関係や死亡の事実を証明する中心資料ですが、通常、不動産登記記録に記載される「住所」と直接つながりません。一方、不動産登記記録の所有者欄には、所有者の氏名だけでなく住所も記録されています。そこで、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票を添付し、登記記録上の住所と被相続人の住所・本籍をつなぐ必要が生じます。

2024年4月1日から相続登記は義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記申請をすることが原則になりました。正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料の対象となる制度です。法務省は、2024年4月1日前に開始した相続であっても、未登記であれば義務化の対象となる旨を案内しています。

このページでは、専門職の実務で問題となる「なぜ必要なのか」「どこで取るのか」「何を記載してもらうのか」「取れないときにどう立証するのか」を、一般の読者にも理解できるように定義から順に解説します。

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Section 01

相続登記と住民票の除票を専門職別に見る

登記、紛争、税務、不動産評価で確認するポイントが異なります。

このページは、相続登記に関する法律情報・登記実務情報を、次の専門職の観点から統合した技術解説として構成しています。

司法書士の観点では、登記原因証明情報、住所証明情報、戸籍収集、法定相続情報一覧図、登記申請書、原本還付、補正対応が中心になります。弁護士の観点では、遺産分割協議がまとまらない場合、遺言の有効性、遺留分、使い込み疑い、相続人間の交渉・調停・審判・訴訟が問題になります。税理士の観点では、相続税申告や不動産評価、遺産分割と税務上の整合性が問題になります。行政書士の観点では、紛争性のない範囲で遺産分割協議書や相続人関係説明図等の作成支援が問題になります。公証人・遺言執行者・信託銀行・不動産鑑定士・土地家屋調査士・宅地建物取引士・家庭裁判所関係者等の観点は、遺言、不動産評価、境界、売却、調停、審判、特別代理人選任など、相続登記の周辺で重要になります。

ただし、実際の登記申請の可否は、登記記録の内容、被相続人の住所移転歴、戸籍・附票の保存状況、遺言や遺産分割協議の内容、管轄法務局の補正判断によって変わります。したがって、このページは一般的な実務指針であり、個別案件では司法書士・弁護士・税理士等に確認してください。

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Section 02

相続登記に使う住民票の除票・戸籍の附票の基本

住所地で取る除票と、本籍地で取る附票を分けて理解します。

2-1. 相続登記とは何か

相続登記とは、亡くなった人、すなわち被相続人名義の土地・建物について、相続を原因として所有権の登記名義を相続人等へ移す手続です。正式には「相続を原因とする所有権移転登記」などと表現されます。

不動産の所有者は、実体法上は相続開始時に相続人へ承継されます。しかし、登記記録上の名義が亡くなった人のままでは、売却、担保設定、境界整理、公共事業、固定資産管理、将来の二次相続に支障が出ます。相続登記の未了が積み重なると、所有者不明土地の発生原因になります。法務省は、所有者不明土地について、登記簿により所有者が直ちに判明しない土地、または所有者が判明しても所在不明で連絡がつかない土地と説明し、相続登記未了が所有者不明土地発生原因の大きな割合を占めるとして相続登記義務化の背景を説明しています。

2-2. 住民票の除票とは何か

住民票の除票とは、死亡、転出、改製などにより住民基本台帳から除かれた住民票です。死亡した人の住民票は、死亡後は通常の住民票ではなく「住民票の除票」として扱われます。自治体の案内でも、死亡した人の住民票を「住民票の除票」と呼び、それを証明書として出力したものを「住民票の除票の写し」と説明しています。

相続登記で特に問題になるのは、被相続人の住民票の除票です。相続人自身の現在の住民票とは役割が異なります。被相続人の除票は「亡くなった人と登記名義人をつなぐ資料」であり、相続人の住民票は「新しく登記名義人になる人の住所を示す資料」です。

2-3. 戸籍の附票とは何か

戸籍の附票とは、本籍地の市区町村で戸籍とあわせて管理される住所履歴の記録です。住民票の除票が「最後の住所地」の市区町村で取得する資料であるのに対し、戸籍の附票は「本籍地」の市区町村で取得します。自治体の説明でも、戸籍の附票は住所の履歴の証明として扱われます。

相続登記では、住民票の除票で登記記録上の住所とのつながりが示せないとき、戸籍の附票が極めて重要になります。とくに被相続人が何度も住所移転している場合、戸籍の附票のほうが住所履歴をたどりやすいことがあります。

2-4. 登記記録上の住所とは何か

登記記録上の住所とは、不動産登記記録に所有者として記録されている住所です。一般に、不動産を取得した当時の住所が登記され、その後に引っ越しても住所変更登記をしていなければ、登記記録上の住所は古いままです。

この古い住所と、被相続人の最後の住所が一致しないことは珍しくありません。たとえば、父が30年前に自宅を購入し、その後に転居したが住所変更登記をしていなかった場合、登記記録には30年前の住所が残っています。相続登記をするには、その古い住所から最後の住所まで、同じ人の住所移転であることを合理的に説明する必要があります。

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Section 03

相続登記に住民票の除票が必要な理由

登記名義人と被相続人の同一性を証明することが中心です。

3-1. 最重要理由は「登記名義人と被相続人の同一性」を証明するため

相続登記における住民票の除票の核心的な役割は、登記記録上の所有者と、戸籍上死亡した被相続人が同一人物であることを証明することです。

戸籍謄本は、出生、婚姻、死亡、親子関係、相続人関係を証明する資料です。しかし、戸籍には通常、不動産登記記録上の住所との直接の連結情報が十分ではありません。登記記録では所有者が「住所+氏名」で特定されています。したがって、戸籍だけでは、同姓同名の別人ではないことを登記官が確認しきれない場面があります。

被相続人の住民票の除票に、被相続人の氏名、最後の住所、本籍、死亡による消除等の情報が記載されていれば、次の連結が可能になります。

  1. 登記記録上の所有者の住所・氏名
  2. 住民票の除票上の住所・氏名・本籍
  3. 戸籍上の本籍・氏名・死亡事実
  4. 戸籍上の相続人関係

この連結によって、「登記名義人A」と「戸籍上死亡したA」が同一人であり、そのAから相続人へ所有権が移転する、という登記の基礎が整います。法務局の相続登記資料でも、被相続人について「住民票の除票又は戸籍の附票」を必要書類として掲げ、登記簿上の住所および本籍地の記載があるものが求められる旨が案内されています。

3-2. 戸籍だけでは住所がわからないため

相続手続では「戸籍を集めれば足りる」と誤解されがちです。しかし、相続登記では、戸籍で相続人を確定するだけでなく、不動産登記記録上の所有者と戸籍上の被相続人を一致させる必要があります。

戸籍は本籍を基準とする身分関係の記録であり、住所の変遷を証明する制度ではありません。住所の証明は住民票、住民票の除票、戸籍の附票の領域です。この機能分担を理解しないと、相続登記の必要書類を集めたつもりでも、法務局から補正を求められる可能性があります。

3-3. 住所変更登記をしていないケースを補うため

不動産の所有者が生前に転居しても、所有者住所変更登記をしていなければ、登記記録上の住所は昔のままです。相続登記では、登記記録上の古い住所と死亡時の最後の住所が違うケースが非常に多くあります。

この場合、単に最後の住所が記載された住民票の除票を提出するだけでは足りない場合があります。登記記録上の住所から最後の住所までの住所移転の連続性を示すため、次の資料が必要になります。

  • 被相続人の住民票の除票
  • 改製原住民票または前住所の記載がある除票
  • 戸籍の附票または除附票
  • 住所移転の途中経過を示す複数の証明書
  • 取得不能の場合の廃棄済証明書、不在住証明書、不在籍証明書、登記済証、上申書等

法務局資料でも、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票について、登記上の住所が記載されているものまで必要と案内されることがあります。

3-4. 同姓同名・古い登記・地番表記の誤認を防ぐため

不動産登記は財産権の帰属を公示する制度です。誤った人から誤った人へ所有権移転登記をしてしまうことは、取引安全に深刻な影響を与えます。

とくに古い不動産では、登記記録の住所表記が旧町名、旧字体、地番住所、住居表示前の表記になっていることがあります。また、親子で同姓同名、親族内で同名、地域内で同姓同名ということもあります。住民票の除票や戸籍の附票は、このような誤認リスクを下げる本人特定資料として機能します。

3-5. 登記官の審査に耐える「証明の鎖」を作るため

相続登記の審査は、単に書類の枚数を確認する作業ではありません。登記官は、登記原因、相続人、相続分、不動産の特定、申請人の住所氏名、添付情報の整合性を確認します。

住民票の除票は、証明の鎖のうち「登記名義人から被相続人へつなぐ部分」を担います。この部分が切れていると、相続人全員の戸籍や遺産分割協議書が整っていても、そもそもその不動産が被相続人のものとして登記されていたことを登記実務上十分に示せないことになります。

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Section 04

相続登記用の住民票の除票は本籍入りで取得する

本籍・筆頭者の記載、登記記録上住所、不要な個人番号を確認します。

4-1. 原則は「本籍・筆頭者入り」の住民票の除票

相続登記で被相続人の住民票の除票を取得するときは、原則として本籍・筆頭者の記載があるものを請求します。理由は、住民票の除票と戸籍を本籍で連結するためです。

自治体の住民票交付請求では、本籍・筆頭者は原則省略項目とされ、必要な場合に請求書で記載を求める運用が一般的です。多摩市の案内でも、世帯主・続柄、本籍・筆頭者等は原則として住民票に記載されない項目であり、記載が必要な場合は請求書にその旨を記すと説明されています。

したがって、請求書の使用目的欄には、次のように具体的に書くのが安全です。

要点相続登記のため、法務局に提出します。被相続人と登記名義人の同一性確認に必要なため、本籍・筆頭者の記載がある住民票の除票を請求します。

4-2. 登記記録上の住所が載っているかを確認する

最も重要なのは、除票に記載された住所が登記記録上の住所と一致するか、または住所移転の連続性を示せるかです。

住民票の除票には、最後の住所だけでなく、前住所が記載されることがあります。しかし、どの範囲まで住所履歴が記載されるかは、自治体の記録や改製状況に左右されます。登記記録上の住所が古い場合、最後の住所の除票だけでは登記記録上の住所までたどれないことがあります。その場合は、戸籍の附票、改製原住民票、前住所地の除票等を追加で検討します。

4-3. マイナンバー・住民票コードは不要

相続登記のための被相続人の住民票の除票に、マイナンバーや住民票コードは通常不要です。むしろ、法務局提出書類に不要な個人番号等が入ると、個人情報管理上の問題が生じます。自治体によっては、亡くなった方の除票にはマイナンバーおよび住民票コードを記載できないと案内しています。

請求時には「本籍・筆頭者は記載、マイナンバー・住民票コードは不要」と明確に指定するのが実務上安全です。

4-4. 「世帯全員」ではなく「被相続人個人」の除票でよい場合が多い

相続登記の同一性証明に必要なのは、被相続人本人の住所・氏名・本籍等です。通常、世帯全員の住民票を取得する必要はありません。むしろ、不要な家族情報を取得・提出すると個人情報保護の観点から好ましくありません。

ただし、自治体の様式や案件の内容によって必要な記載が変わることがあるため、請求書には「亡○○の住民票の除票、本籍・筆頭者記載、相続登記用」と明記します。

4-5. 発行日はいつのものがよいか

相続登記で提出する被相続人の住民票の除票について、常に「発行後何か月以内」といった一律の期限があるわけではありません。ただし、古すぎる証明書や記載内容が不十分な証明書では、追加確認を求められることがあります。

実務上は、登記申請に向けて他の戸籍・評価証明書・遺産分割協議書等を整えるタイミングで取得し、法務局提出時点で記載内容が明確なものを使うのが無難です。固定資産評価証明書のように年度が問題になる資料とは性質が異なりますが、取得後に住所・本籍の読み違いが判明することもあるため、早めに取得しつつ、提出前に内容を精査します。

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Section 05

住民票の除票と戸籍の附票の使い分け

最後の住所地の資料と、本籍地の住所履歴資料を組み合わせます。

5-1. 住民票の除票を優先する典型場面

住民票の除票は、被相続人の最後の住所地で取得可能です。死亡時の住所が登記記録上の住所と一致している場合や、除票に前住所として登記記録上の住所が記載されている場合は、住民票の除票で十分に同一性を示せることがあります。

取得先が最後の住所地であるため、被相続人が亡くなった時点の住所が明確なら、最初に請求しやすい資料です。

5-2. 戸籍の附票を優先または併用する典型場面

戸籍の附票は、戸籍単位で住所履歴を追えるため、次のような場面で有効です。

  • 登記記録上の住所が古い
  • 被相続人が複数回転居している
  • 最後の住所地の除票では登記記録上の住所までたどれない
  • 住民票の除票が保存期間経過等で取得できない
  • 本籍地の変遷と住所履歴をあわせて確認したい

ただし、戸籍の附票も保存期間や改製の影響を受けます。住民票の除票と同じく、古いものが取得できない場合があります。

5-3. 「住民票の除票または戸籍の附票」とされる意味

法務局資料で「住民票の除票又は戸籍の附票」と表現されるのは、どちらも住所を証明し、登記記録上の住所と被相続人をつなぐ機能を持つためです。ただし、どちらでも常に足りるという意味ではありません。

必要なのは、形式的な書類名ではなく、登記記録上の住所・氏名と被相続人の戸籍上の人物が同一であることを説明できる内容です。したがって、除票に登記記録上の住所が出てこなければ、附票を追加し、附票でも足りなければ別資料を組み合わせます。

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Section 06

相続登記で住民票の除票が必要な場面・不要な場面

通常必要になる場面と、戸籍だけで足りる可能性がある場面を分けます。

6-1. 通常必要になる場面

次のような一般的な相続登記では、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票を準備するのが通常です。

  • 法定相続分どおりに相続登記をする場合
  • 遺産分割協議に基づき特定の相続人へ登記する場合
  • 遺言により法定相続人が不動産を取得する場合
  • 数次相続があり、亡くなった名義人から中間相続人を経て現在の相続人へつなぐ場合
  • 住所変更登記をしないまま所有者が死亡している場合

6-2. 不要となる可能性がある場面

法務局資料では、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票について、登記上の住所と本籍が一致する場合は不要と案内される例があります。 これは、登記記録上の住所と戸籍上の本籍が一致していれば、戸籍だけで同一性を確認できる可能性があるためです。

ただし、実際に不要と判断できるかは、登記記録、戸籍の記載、旧字体、地番、住所表記、本籍表記、同姓同名リスク等によって異なります。自己判断で省略するより、管轄法務局または司法書士に確認するほうが安全です。

6-3. 相続人の住民票とは別に考える

相続登記では、新しく所有者になる相続人の住所証明として、相続人の現在の住民票または戸籍の附票が必要になることがあります。これは、被相続人の住民票の除票とは別の資料です。

混同しやすいので、次のように整理してください。

次の比較表は、相続登記で住民票の除票が必要な場面・不要な場面について書類、対象者、目的、取得先を並べたものです。金額、必要資料、担当先の違いを見落とすと手戻りや追加費用につながるため重要です。左の項目から右の説明へ順に読み、どの条件で何を確認すればよいかを把握してください。

書類対象者目的取得先
被相続人の住民票の除票亡くなった人登記名義人と被相続人の同一性確認被相続人の最後の住所地の市区町村
被相続人の戸籍の附票亡くなった人住所履歴の確認、除票の代替・補完被相続人の本籍地の市区町村
相続人の住民票新しく所有者になる人新名義人の住所証明相続人の住所地の市区町村
相続人の戸籍謄本相続人相続人であること、生存していることの確認相続人の本籍地等

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Section 07

相続登記用の住民票の除票を取得する方法

窓口、郵送、請求できる人、必要資料、コンビニ交付不可を確認します。

次の判断の流れは、住民票の除票と戸籍の附票をどの順番で集めるかを表しています。請求先を誤ると再請求が必要になり、相続登記の期限管理にも影響するため重要です。上から順に読み、最後の住所地、本籍地、旧住所地・旧本籍地へ広げるタイミングを確認してください。

住所資料を集める順番

登記事項証明書を確認

登記記録上の住所と氏名を先に把握します。

最後の住所地へ除票を請求

本籍・筆頭者入り、個人番号なしで請求します。

住所がつながるか確認

登記記録上の住所までたどれるかを見ます。

つながらない
戸籍の附票等を追加

旧本籍地や旧住所地の資料も検討します。

つながる
登記書類へ組み込む

戸籍一式とあわせて同一性を説明します。

7-1. 取得先は「被相続人の最後の住所地」の市区町村

被相続人の住民票の除票は、原則として被相続人が最後に住民登録をしていた市区町村で取得します。八王子市も、相続関係の手続のため死亡した人の除票を取得する場合の案内を設け、死亡した人の氏名・生前の住所・生年月日、提出理由・提出先等を準備するよう説明しています。

最後の住所地がわからない場合は、まず死亡届関係資料、戸籍の附票、固定資産税納税通知書、介護保険・後期高齢者医療関係書類、年金関係書類、過去の郵便物などから手がかりを探します。

7-2. 請求できる人

死亡した人の住民票の除票は、本人が死亡しているため、通常の本人請求とは異なります。相続手続では、相続人、遺言執行者、受遺者、相続財産管理に関係する利害関係人などが、正当な理由を示して請求することになります。

八王子市は、相続関係で除票を取得する場合、原則として相続人が取得でき、相続関係を証明する書類の提示が必要と案内しています。相続人以外が代理で取得する場合は相続人からの委任状も必要とされています。 八尾市も、相続手続のため亡くなった被相続人の除票を請求する場合、法定相続人であることがわかる戸籍全部事項証明書等が必要になる例を示しています。

自治体ごとに運用の細部が異なるため、請求前に最後の住所地の市区町村ウェブサイトまたは窓口へ確認するのが確実です。

7-3. 窓口請求で準備するもの

窓口請求で一般的に準備するものは次のとおりです。

次の比較表は、相続登記用の住民票の除票を取得する方法について準備物、内容を並べたものです。金額、必要資料、担当先の違いを見落とすと手戻りや追加費用につながるため重要です。左の項目から右の説明へ順に読み、どの条件で何を確認すればよいかを把握してください。

準備物内容
交付請求書市区町村所定の住民票・除票交付請求書
本人確認書類マイナンバーカード、運転免許証、運転経歴証明書、パスポート等。自治体により取扱い差あり
相続関係を示す戸籍被相続人の死亡記載のある戸籍、請求者が相続人であることがわかる戸籍等
使用目的・提出先「相続登記のため、○○法務局へ提出」など
手数料1通300円程度が多いが自治体により異なる
委任状代理人が請求する場合
遺言執行者の資格資料遺言執行者が請求する場合。遺言書、就職承諾書等が求められることがある
受遺者・利害関係資料遺言書、登記申請予定資料、提出先からの案内等

7-4. 郵送請求で準備するもの

遠方の市区町村へ請求する場合は郵送請求を利用します。八王子市は、郵送で除票を取得する場合、相続関係を証明する書類のコピー、除票が必要になった手続関連書類等のコピー、提出理由・提出先の記入を案内しています。

一般的な郵送請求の同封物は次のとおりです。

次の比較表は、相続登記用の住民票の除票を取得する方法について同封物、注意点を並べたものです。金額、必要資料、担当先の違いを見落とすと手戻りや追加費用につながるため重要です。左の項目から右の説明へ順に読み、どの条件で何を確認すればよいかを把握してください。

同封物注意点
交付請求書市区町村サイトからダウンロード。任意様式可の場合もある
本人確認書類のコピー住所の記載があるものが求められることが多い
相続関係を示す戸籍等のコピー被相続人との関係がわかる範囲
定額小為替等郵便局で購入。金額は自治体の手数料に合わせる
返信用封筒請求者の住所・氏名を記載し切手を貼る
委任状原本代理人請求の場合
使用目的を示す資料法務局提出、相続登記申請、遺産分割等の説明資料

郵送請求では、返送先を本人確認書類上の住所等に限定する自治体があります。事務所、勤務先、別住所への返送ができないこともあるため、請求先自治体の案内を確認してください。

7-5. コンビニ交付で取得できるか

死亡した人の住民票の除票は、コンビニ交付では取得できないとする自治体が多くあります。八尾市は住民票の除票についてコンビニエンスストアでの発行はできないと案内し、東広島市も亡くなった人の住民票の除票はコンビニ交付では発行できず、窓口または郵便請求で請求するよう案内しています。

相続登記用の除票は、本籍・筆頭者の記載指定、請求理由、相続関係資料の確認が必要になるため、窓口または郵送請求が基本と考えるべきです。

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Section 08

住民票の除票の請求書に書く内容

使用目的、提出先、本籍・筆頭者、不要な記載を明確にします。

8-1. 使用目的欄の記載例

住民票の除票の請求では、使用目的と提出先を具体的に記載します。抽象的に「相続のため」とだけ書くより、次のように具体化したほうがスムーズです。

要点被相続人○○○○名義の不動産について相続登記を申請するため、○○地方法務局○○支局へ提出します。登記記録上の所有者と被相続人の同一性確認に必要なため、本籍・筆頭者記載の住民票の除票を請求します。マイナンバーおよび住民票コードの記載は不要です。

8-2. 必要な記載事項の指定例

請求書の「必要な記載」欄では、次のように指定します。

  • 本籍・筆頭者 ― 記載する
  • 世帯主・続柄 ― 通常は不要。ただし提出先から求められる場合は記載
  • マイナンバー ― 記載しない
  • 住民票コード ― 記載しない
  • 個人票・世帯票 ― 被相続人個人の除票で足りる場合が多い
  • 通数 ― 提出先ごとに必要最小限

8-3. 複数通請求する場合の注意

住民票の除票は、個人情報性が高いため、予備として必要以上に取得できない運用の自治体があります。八王子市は、除票1通につき1つの取得理由と提出先が必要で、具体的な使い道がない予備取得はできないと説明しています。

複数通が必要な場合は、「法務局提出用」「金融機関提出用」「年金事務所提出用」など、提出先ごとに使用目的を明示します。

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Section 09

住民票の除票が取れない場合の相続登記対応

戸籍の附票、廃棄済証明、不在住証明、登記済証などを組み合わせます。

9-1. 保存期間の問題

住民票の除票および戸籍の附票の除票は、法改正により保存期間が150年に延長されています。青梅市は、住民基本台帳法の一部改正により、2014年6月20日以降に消除または改製された住民票の除票および戸籍の附票の除票の保存期間が150年に延長されたと案内しています。一方、2014年6月19日以前に消除または改製されたものは、従前の保存期間が経過しているため交付できないと説明しています。

八尾市も、令和元年6月20日から保存期間が150年へ延長されたが、法改正以前にすでに保存期間を経過しているものは発行できないと案内しています。

したがって、古い相続登記では「現在は150年保存だから必ず取れる」とは限りません。すでに廃棄済みの除票は復活しません。

9-2. まず戸籍の附票を確認する

住民票の除票が取れない場合、最初に検討検討する必要がある代替資料は戸籍の附票です。戸籍の附票には住所履歴が記載されているため、登記記録上の住所と被相続人をつなげられる可能性があります。

本籍地が転々としている場合は、現在戸籍の附票だけでは足りず、除籍・改製原戸籍に対応する附票の除票をたどる必要があることがあります。ただし、附票の除票も保存期間の影響を受けます。

9-3. 廃棄済証明書・不在住証明書・不在籍証明書を検討する

除票や附票が保存期間経過で取得できない場合、自治体に「廃棄済証明書」「保存期間経過により交付不能である旨の証明」「不在住証明書」「不在籍証明書」等を請求できることがあります。名称や発行可否は自治体によって異なります。

これらの書類は、単独で同一性を完全に証明するものではありません。しかし、「公的資料が存在しないため提出できない」という事情を示し、他の資料と組み合わせて登記官に説明するための補助資料になります。

9-4. 登記済証・登記識別情報・固定資産税資料を探す

住所証明資料が不足する場合、次のような資料が同一性補強に使われることがあります。

  • 被相続人名義の登記済証、いわゆる権利証
  • 登記識別情報通知
  • 固定資産税納税通知書
  • 名寄帳
  • 固定資産評価証明書
  • 売買契約書、建築確認資料、過去の登記原因証明情報
  • 相続不動産に関する被相続人宛の公的通知

これらは、被相続人が当該不動産を所有・管理していた事実を補強する資料です。ただし、どの資料をどの程度評価するかは事案によります。法務局への事前相談が重要です。

9-5. 上申書を作成する場合

住民票の除票や戸籍の附票が取得できず、他の公的資料でも住所の連続性が完全には示せない場合、相続人全員または申請人からの上申書を提出することがあります。上申書では、次の事項を整理します。

  • 被相続人の氏名、生年月日、本籍、最後の住所
  • 登記記録上の住所・氏名
  • 除票・附票を取得しようとしたが取得できなかった経緯
  • 取得できた代替資料の一覧
  • 登記名義人と被相続人が同一人物であることに相違ない旨
  • 後日紛争が生じた場合の責任関係に関する記載

ただし、上申書は万能ではありません。証拠資料が乏しいまま上申書だけで登記が通ると考えるのは危険です。司法書士に相談し、管轄法務局の判断を事前に確認するべきです。

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Section 10

住所がつながらない相続登記の証明構造

登記記録上住所から最後の住所、本籍までの空白を確認します。

10-1. 住所の連続性を表にする

住所が複数ある場合は、次のような表を作ると証明関係が見えやすくなります。

次の比較表は、住所がつながらない相続登記の証明構造について時期、住所、証明資料、備考を並べたものです。金額、必要資料、担当先の違いを見落とすと手戻りや追加費用につながるため重要です。左の項目から右の説明へ順に読み、どの条件で何を確認すればよいかを把握してください。

時期住所証明資料備考
不動産取得時登記記録上の住所登記事項証明書所有者欄の住所
転居後A市の住所戸籍の附票登記上住所からA市へ
死亡時最後の住所住民票の除票死亡による消除
本籍戸籍上の本籍戸籍謄本・除票戸籍との連結

この表に空白がある場合、その空白を埋めるために追加資料を探します。

10-2. 旧住所・住居表示・町名地番変更に注意する

登記記録上の住所が古い場合、実際には住所移転ではなく、住居表示実施、町名地番変更、行政区画変更、市町村合併により表記が変わっていることがあります。その場合は、自治体の住居表示実施証明書、町名地番変更証明書、市町村合併資料等で補えることがあります。

10-3. 本籍と住所を混同しない

本籍は戸籍の所在を示す概念で、住所とは異なります。たまたま本籍と住所が同じことはありますが、制度上は別物です。相続登記で本籍入りの除票が求められるのは、住所と本籍を同一視するためではなく、住民票の除票と戸籍を連結するためです。

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Section 11

相続登記義務化と住民票の除票の早期確認

古い相続ほど住所証明資料が取りにくくなる点に注意します。

11-1. 2024年4月1日から相続登記は義務化

法務省は、相続により不動産の所有権を取得した相続人は、相続開始と不動産取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があると説明しています。また、正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料の対象となるとされています。

この義務化により、住民票の除票や戸籍の附票を早期に取得し、住所の連続性を確認する重要性が高まりました。相続開始から長期間放置すると、相続人が増えるだけでなく、住所証明資料が取得困難になる可能性があります。

11-2. 過去の相続も対象

法務省は、2024年4月1日前に開始した相続によって不動産を取得した場合でも、相続登記をしていなければ義務化の対象になり、原則として2027年3月31日までに相続登記が必要になる旨を案内しています。

古い相続ほど、住民票の除票や戸籍の附票の取得難度が高い傾向があります。したがって、過去の相続を放置している場合は、まず登記事項証明書を確認し、被相続人の除票・附票が取れるかを早めに調査することが重要です。

11-3. 遺産分割がまとまらない場合

遺産分割がまとまらない場合でも、義務化への対応として相続人申告登記が設けられています。法務省は、相続登記義務化に伴い、相続人が申請義務を簡易に履行できるよう相続人申告登記が設けられたと説明しています。

ただし、相続人申告登記は、最終的に誰が不動産を取得するかを確定させる相続登記そのものではありません。遺産分割成立後には、その内容に基づく登記が別途必要になります。また、相続人申告登記においても、被相続人と登記名義人の同一性資料が問題になる場合があります。

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Section 12

住民票の除票を集める実務チェックリスト

取得前、請求時、取得後の確認事項を整理します。

12-1. 取得前チェック

  • 登記事項証明書を取得したか
  • 登記記録上の所有者の住所・氏名を確認したか
  • 被相続人の最後の住所を確認したか
  • 登記記録上の住所と最後の住所が一致するか
  • 被相続人の本籍を確認したか
  • 戸籍の死亡記載を確認したか
  • 相続人の範囲を確認したか
  • 遺言の有無を確認したか
  • 遺産分割協議の要否を確認したか

12-2. 除票請求時チェック

  • 請求先は最後の住所地の市区町村か
  • 請求書に「相続登記のため」と書いたか
  • 提出先を「法務局」と具体的に書いたか
  • 本籍・筆頭者の記載を希望したか
  • マイナンバー・住民票コードを不要としたか
  • 請求者が相続人であることを示す戸籍を準備したか
  • 本人確認書類を準備したか
  • 郵送なら定額小為替・返信用封筒を同封したか
  • 代理人なら委任状を同封したか

12-3. 取得後チェック

  • 氏名の漢字は登記記録・戸籍と一致するか
  • 本籍が記載されているか
  • 死亡による消除が確認できるか
  • 最後の住所が記載されているか
  • 登記記録上の住所が記載されているか
  • 記載されていない場合、住所履歴を附票等で補えるか
  • 旧字体・略字・住居表示変更の説明が必要か
  • 追加で戸籍の附票を取るべきか
  • 法務局に事前相談検討する必要がある事情があるか

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Section 13

相続登記の住民票の除票で多い誤解

戸籍だけで足りる、最後の住所だけで足りるなどの誤解を避けます。

誤解1 ― 戸籍謄本があれば住民票の除票はいらない

戸籍謄本は相続人関係と死亡事実を証明しますが、登記記録上の住所と被相続人をつなぐ資料としては不足することがあります。住民票の除票または戸籍の附票が必要になるのはこのためです。

誤解2 ― 最後の住所の除票だけで必ず足りる

最後の住所と登記記録上の住所が違う場合、最後の住所の除票だけでは足りないことがあります。住所移転の連続性を示す必要があります。

誤解3 ― 保存期間は150年だから古い除票も必ず取れる

保存期間は延長されましたが、改正前にすでに保存期間を経過して廃棄されたものは発行できないことがあります。青梅市や八尾市の案内でも、2014年6月19日以前に消除または改製されたものは発行できない場合があると説明されています。

誤解4 ― 相続人なら理由を書かずに何通でも取れる

死亡者の除票は個人情報性が高く、相続関係を証明する資料や使用目的・提出先の記載が求められます。八王子市は、除票1通につき取得理由と提出先が必要であると案内しています。

誤解5 ― コンビニで取れる

亡くなった人の住民票の除票は、コンビニ交付の対象外と案内する自治体が多くあります。窓口または郵送請求が基本です。

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Section 14

住民票の除票で専門家に相談検討する必要があるケース

住所がつながらない、取得不能、数次相続、紛争などを確認します。

次の事情がある場合、自己申請よりも司法書士または弁護士への相談を推奨します。

  • 登記記録上の住所と最後の住所が一致しない
  • 被相続人が何度も転居している
  • 住民票の除票も戸籍の附票も取得できない
  • 相続開始から長期間経過している
  • 数次相続が発生している
  • 相続人に認知症、未成年者、行方不明者、海外在住者がいる
  • 遺産分割協議がまとまらない
  • 遺言の有効性に争いがある
  • 遺留分や使い込み疑いがある
  • 相続税申告が必要になる可能性がある
  • 不動産の評価、売却、分筆、境界確認が必要
  • 会社株式、事業承継、知的財産、信託財産が含まれる

専門職の分担は次のとおりです。

次の比較表は、住民票の除票で専門家に相談検討する必要があるケースについて問題、主な相談先を並べたものです。金額、必要資料、担当先の違いを見落とすと手戻りや追加費用につながるため重要です。左の項目から右の説明へ順に読み、どの条件で何を確認すればよいかを把握してください。

問題主な相談先
相続登記、除票・附票、登記申請司法書士
相続人間の紛争、遺留分、訴訟、調停弁護士
相続税申告、税務調査、税務代理税理士
紛争性のない遺産分割協議書等行政書士
公正証書遺言公証人
不動産評価不動産鑑定士
境界、分筆、表示登記土地家屋調査士
相続不動産の売却宅地建物取引士・不動産仲介業者
遺族年金社会保険労務士
家計・資産全体設計ファイナンシャル・プランナー

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Section 15

相続登記の住民票の除票を事例で理解する

典型例、古い住所、廃棄済み、遺産分割未了を見ます。

事例1 ― 登記記録上の住所と死亡時住所が同じ

父Aは東京都X市1番地に住み、その住所で自宅土地建物を購入して登記しました。死亡時も同じ住所でした。この場合、X市で父Aの本籍入り住民票の除票を取得すれば、登記記録上の住所・氏名と除票の住所・氏名が一致し、除票の本籍と戸籍が連結します。比較的典型的なケースです。

事例2 ― 登記記録上の住所が古い

母Bは大阪府Y市の住所で不動産を購入しました。その後、兵庫県Z市へ転居し、Z市で死亡しました。登記記録上の住所はY市のままです。この場合、Z市の住民票の除票にY市の住所が前住所として出ていればよいですが、出ていなければ戸籍の附票やY市の除票等で住所移転を補う必要があります。

事例3 ― 除票が廃棄されている

祖父Cは20年以上前に死亡し、住民票の除票が保存期間経過で取得できません。戸籍の附票も古いものが廃棄されています。この場合、自治体から交付不能証明または廃棄済証明を取得できるか確認し、登記済証、固定資産税資料、不在住・不在籍証明、上申書等を組み合わせて、管轄法務局に事前相談します。

事例4 ― 遺産分割がまとまらない

相続人D・E・Fの間で、誰が不動産を取得するか争いがあります。相続登記義務の期限が迫っている場合、相続人申告登記の利用可能性を検討します。ただし、最終的な所有権移転登記には遺産分割協議、調停、審判、判決等が必要になるため、紛争がある場合は弁護士に相談します。

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Section 16

相続登記と住民票の除票のFAQ

必要性、取得先、本籍入り、取得不能時の一般的な考え方です。

Q1. 相続登記に住民票の除票は常に必要ですか。

一般的には、多くの相続登記で被相続人の住民票の除票又は戸籍の附票が必要になるとされています。ただし、登記上の住所と本籍が一致するなど、戸籍だけで同一性を確認できる場合には不要とされる可能性があります。具体的な要否は、登記記録と戸籍の内容を確認したうえで法務局又は司法書士等へ相談する必要があります。

Q2. 住民票の除票はどこで取れますか。

一般的には、被相続人の最後の住所地の市区町村で取得するとされています。ただし、自治体の窓口、郵送請求、必要資料、交付手数料は自治体によって異なります。具体的な請求方法は、請求先市区町村へ確認する必要があります。

Q3. 戸籍の附票はどこで取れますか。

一般的には、被相続人の本籍地の市区町村で取得するとされています。ただし、転籍や改製があると、現本籍地だけでは古い住所履歴を確認できない可能性があります。具体的には旧本籍地の附票や除附票も含めて確認する必要があります。

Q4. 本籍入りで取る必要がありますか。

一般的には、相続登記用の被相続人の除票は、本籍・筆頭者入りで取得するのが安全とされています。ただし、提出先や登記記録の内容によって必要な記載は変わる可能性があります。具体的には法務局又は司法書士等へ確認したうえで請求する必要があります。

Q5. マイナンバー入りで取る必要がありますか。

一般的には、相続登記にマイナンバーは通常必要ないとされています。ただし、自治体の交付様式や提出先の取り扱いにより、不要な個人番号を記載しないよう注意が必要です。具体的な請求時には、マイナンバーを記載しないことを明確に指定する必要があります。

Q6. 住民票コード入りで取る必要がありますか。

一般的には、相続登記に住民票コードは通常必要ないとされています。ただし、不要な情報が記載された資料を提出すると個人情報管理上の問題が生じる可能性があります。具体的な請求時には、住民票コードを記載しないことを請求書で明確にする必要があります。

Q7. コンビニで取れますか。

一般的には、亡くなった人の住民票の除票はコンビニ交付対象外とする自治体が多いとされています。ただし、自治体ごとのオンライン申請や交付方法には差があります。具体的には、窓口又は郵送での請求方法を請求先自治体へ確認する必要があります。

Q8. 相続人以外でも取れますか。

一般的には、代理人であれば委任状が必要になり、遺言執行者、受遺者、利害関係人などは正当な理由と資料を示す必要があるとされています。ただし、請求者の立場や使用目的によって必要資料は変わります。具体的な可否は、請求先自治体へ確認する必要があります。

Q9. 何通取ればよいですか。

一般的には、法務局提出用として1通で足りることが多いとされています。ただし、金融機関、年金、保険など複数の提出先がある場合、必要通数や原本還付の可否は変わります。具体的には提出先ごとに必要通数を確認する必要があります。

Q10. 取得費用はいくらですか。

一般的には、1通300円程度の自治体が多いとされています。ただし、自治体によって手数料は異なり、郵送請求では定額小為替や返信用切手が必要になる可能性があります。具体的な金額は請求先自治体の手数料案内を確認する必要があります。

Q11. 住民票の除票が取れないと相続登記はできませんか。

一般的には、住民票の除票が取れなくても、戸籍の附票、廃棄済証明、不在住・不在籍証明、登記済証、固定資産税資料、上申書等を組み合わせて検討できることがあります。ただし、登記記録、住所移転歴、残っている資料によって結論は変わります。具体的には法務局又は司法書士等へ相談する必要があります。

Q12. 登記記録上の住所と除票の住所が違います。

一般的には、住所移転の連続性を証明する必要があるとされています。ただし、戸籍の附票、改製原住民票、前住所地の除票、住居表示変更証明など、どの資料が必要かは住所移転歴によって変わります。具体的な資料の組み合わせは、登記記録を確認して専門家へ相談する必要があります。

Q13. 法定相続情報一覧図があれば除票は不要ですか。

一般的には、法定相続情報一覧図の作成段階で被相続人の除票又は附票が必要になることがあります。また、登記でどの資料を省略できるかは一覧図の記載内容や案件により異なるとされています。具体的な添付省略の可否は、法務局又は司法書士等へ確認する必要があります。

Q14. 被相続人の死亡直後にすぐ取れますか。

一般的には、死亡届が住民記録に反映されるまで一定期間がかかることがあります。ただし、届出先や自治体処理の状況によって反映時期は変わります。具体的には請求先自治体へ、いつから除票として交付可能か確認する必要があります。

Q15. 司法書士に依頼すれば除票も取ってもらえますか。

一般的には、相続登記を司法書士に依頼する場合、職務上請求や委任状により必要書類の収集を代行してもらえることがあります。ただし、紛争がある場合は弁護士、相続税がある場合は税理士との連携が必要になる可能性があります。具体的な依頼範囲と費用は、見積書で確認する必要があります。

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Section 17

相続登記に住民票の除票が必要な理由と取得方法の結論

同一人物性を示す基礎資料として早めに確認します。

相続登記に住民票の除票が必要な理由は、単に「法務局が求めるから」ではありません。登記記録上の所有者と、戸籍上死亡した被相続人が同一人物であることを、公的資料により客観的に示すためです。相続登記は、不動産の権利を次世代へ移す強い効力を持つ手続であるため、本人特定の証明は厳格に扱われます。

取得方法は、まず登記事項証明書で登記記録上の住所を確認し、被相続人の最後の住所地の市区町村へ、本籍・筆頭者入りの住民票の除票を請求するのが基本です。請求時には、相続登記のために法務局へ提出すること、登記名義人と被相続人の同一性確認に必要であること、マイナンバー・住民票コードは不要であることを明確にします。

除票が取れない、住所がつながらない、登記記録が古い、相続人間で争いがある、数次相続があるといった場合は、早めに専門家へ相談してください。相続登記義務化により期限管理が重要になった現在、住民票の除票の取得は、単なる事務作業ではなく、相続登記全体の成否を左右する基礎調査です。

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Reference

参考資料

  • 法務省「相続登記の申請義務化について」。相続により不動産を取得したことを知った日から3年以内の登記義務、10万円以下の過料、2024年4月1日前の相続も対象となる旨などを掲載
  • 法務省「相続登記の申請義務化について」内「相続登記の申請が義務化された背景」。所有者不明土地の定義、公共事業・復旧復興・民間取引等への影響、相続登記未了への対応を説明
  • 法務省「相続登記の申請義務化について」内「相続人申告登記」。相続登記義務化に伴う環境整備策として相続人申告登記を説明
  • 法務局「相続による所有権の登記の申請に必要な書類とその入手先等」。被相続人の住民票の除票または戸籍の附票、取得先、登記簿上の住所および本籍地の記載等を案内
  • 東京法務局ほか「相続登記ガイドブック」。被相続人の住民票の除票または戸籍の附票、本籍の記載、登記上の住所と本籍が一致する場合の取扱い、登記上の住所が記載されているものまで必要となる旨などを案内
  • 八王子市「住民票の除票について(相続手続き関連)」。死亡した人の住民票の除票の定義、相続人による取得、相続関係を証明する書類、提出理由・提出先、郵送請求等を説明
  • 八尾市「住民票の除票の写し」。除住民票の定義、コンビニ交付不可、保存期間150年、相続手続での法定相続人確認資料、手数料等を説明
  • 東広島市「お亡くなりになった人の住民票や戸籍等の証明書の取得について」。死亡者の住民票の除票、コンビニ交付不可、窓口・郵便請求、使用目的・提出先、戸籍の附票が住所履歴の証明であること等を説明
  • 多摩市「〈請求方法〉住民票(除票)」。請求できる人、第三者・利害関係人、原則として記載されない項目、本籍・筆頭者の記載指定、死亡者除票へのマイナンバー・住民票コード記載不可等を説明
  • 青梅市「住民票除票等の保存期間が150年間に変更となりました」。2014年6月20日以降に消除・改製された住民票の除票および戸籍の附票の除票の保存期間が150年に延長されたこと、2014年6月19日以前に消除・改製されたものは交付できないことを説明
  • e-Gov法令検索「住民基本台帳法」。除票簿、除票の記載事項、除票の写し等の交付に関する条文を掲載
  • e-Gov法令検索「不動産登記法」「不動産登記令」「不動産登記規則」。相続登記義務、登記申請、添付情報、住所証明情報等の基礎法令