2σ Guide

評価損が認められやすい車と
認められにくい車の違い

修理後も車両価値が下がる評価損について、年式、走行距離、車格、骨格損傷、修復歴、市場資料、保険会社対応を一般情報として整理します。

30万円 評価損例
20% 過失割合例
24万円 過失相殺後の例
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評価損が認められやすい車と 認められにくい車の違い

修理後も車両価値が下がる評価損について、年式、走行距離、車格、骨格損傷、修復歴、市場資料、保険会社対応を一般情報として整理します。

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評価損が認められやすい車と 認められにくい車の違い
修理後も車両価値が下がる評価損について、年式、走行距離、車格、骨格損傷、修復歴、市場資料、保険会社対応を一般情報として整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 評価損が認められやすい車と 認められにくい車の違い
  • 修理後も車両価値が下がる評価損について、年式、走行距離、車格、骨格損傷、修復歴、市場資料、保険会社対応を一般情報として整理します。

POINT 1

  • 評価損が認められやすい車と認められにくい車の違いを先に整理
  • 車両価値、損傷部位、修理内容、市場資料、証拠の質を総合して見ます。
  • 格落ち損、事故減価、取引上の減価と呼ばれることもあります。
  • なぜ重要かというと、評価損は車種や年式だけで機械的に決まらず、複数の事情を足し引きして判断されるためです。
  • 各列から、強い事情と弱い事情、実務上の意味を読み取ってください。

POINT 2

  • 評価損が認められやすい車と認められにくい車の前提知識
  • 技術上の評価損、取引上の評価損、事故歴・修理歴・修復歴を分けます。
  • なぜ重要かというと、修理で直っていると言われた場合でも、市場価値の下落が別に問題になることがあるからです。
  • 典型例と立証の中心を読み取ってください。
  • なぜ重要かというと、評価損では単に事故に遭ったという事実より、どの履歴として市場で評価されるかが大切だからです。

POINT 3

  • 評価損が認められやすい車と法的な損害賠償の考え方
  • 民法709条、相当因果関係、過失相殺、自賠責対象外を確認します。
  • 不法行為に基づく損害
  • 事故前後の価値差
  • 過失割合による減額

POINT 4

  • 評価損が認められやすい車は裁判例でどう見られるか
  • 商用車や走行距離が多い高級車の事例から、総合評価の構造を見ます。
  • 登録約6か月の商用車
  • 走行約10万kmの国産高級車
  • 単純な属性判断ではない

POINT 5

  • 評価損が認められやすい車と認められにくい車の具体的特徴
  • 初度登録から短い
  • 新車購入後数か月から1年程度、登録から2年以内などは事故前価値が高く、価格差が表れやすいです。
  • 走行距離が少ない
  • エンジン、駆動系、内装、消耗部品の摩耗が少ないと評価され、事故前価格が高くなりやすいです。

POINT 6

  • 評価損が認められやすい車は車両技術でも説明が必要
  • 入力方向や衝撃力の不確実性
  • 事故時にどの方向からどの程度の力が入ったかは、完全には分からない場合があります。
  • 修理品質への依存
  • 寸法修正、溶接、防錆、塗装の品質は工場や作業者により差が出ます。

POINT 7

  • 評価損が認められやすい車の算定方法と金額の組み立て
  • 修理費割合、市場価値差、査定減価、裁判所の総合評価を使い分けます。
  • 修理費100万円でも評価損20万円から30万円が合理的な場合と、否定される場合がある
  • なぜ重要かというと、保険会社や裁判所は金額だけでなく、その金額に至る理由を見ます。
  • 各方法の長所、弱点、使う資料を読み取ってください。

POINT 8

  • 評価損が認められやすい車にするための証拠チェックリスト
  • 1. 修理費と損傷部位を確定:部品名、作業内容、骨格部位、写真、修復歴該当性を確認します。
  • 2. 事故前価値を確認:車名、グレード、年式、走行距離、色、装備、整備履歴、修復歴なしを示します。
  • 3. 修復歴・事故減価を評価:修復歴に該当するか、事故歴としてどれだけ市場で減価するかを確認します。
  • 4. 根拠を分けて請求:事故態様、車両情報、損傷、修理、市場資料、算定方法、過失割合を整理します。

まとめ

  • 評価損が認められやすい車と 認められにくい車の違い
  • 評価損が認められやすい車と認められにくい車の違いを先に整理:車両価値、損傷部位、修理内容、市場資料、証拠の質を総合して見ます。
  • 評価損が認められやすい車と認められにくい車の前提知識:技術上の評価損、取引上の評価損、事故歴・修理歴・修復歴を分けます。
  • 評価損が認められやすい車と法的な損害賠償の考え方:民法709条、相当因果関係、過失相殺、自賠責対象外を確認します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

評価損が認められやすい車と認められにくい車の違いを先に整理

車両価値、損傷部位、修理内容、市場資料、証拠の質を総合して見ます。

評価損とは、交通事故で車を修理しても、事故前の交換価値、つまり中古車市場での売買価値・下取価値・査定価値が回復しない場合の価値下落分です。格落ち損、事故減価、取引上の減価と呼ばれることもあります。

評価損が認められやすい車は、事故前の市場価値が高く、年式が新しく、走行距離が少なく、骨格部位・主要構造部・高額部品・外観精度・安全性能に関わる損傷を受け、修理後も事故歴や修復歴が市場価値を下げることを具体的に示せる車です。反対に、年式が古い、走行距離が多い、既修復歴がある、損傷が軽微、経済的全損に近い、証拠が不足している車では認められにくくなります。

重要このページは一般的な制度説明です。請求可否、時効、過失割合、示談書の効力、保険約款の扱いは、事故日、契約内容、証拠状況、相手方の主張により異なります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

次の比較表は、認められやすい車と認められにくい車の違いを一望するものです。なぜ重要かというと、評価損は車種や年式だけで機械的に決まらず、複数の事情を足し引きして判断されるためです。各列から、強い事情と弱い事情、実務上の意味を読み取ってください。

判断要素認められやすい車認められにくい車実務上の意味
初度登録新車に近く登録から短期間登録から長期間事故前価値が高いほど下落を説明しやすいです。
走行距離低走行多走行・過走行中古車価格への影響が大きい要素です。
車格高級車、輸入車、人気車、限定車、スポーツ車一般大衆車で時価が低い市場が状態や履歴に敏感かを見ます。
事故前状態無事故、修復歴なし、整備良好既修復歴、劣化、故障、傷多数今回事故による差額を切り分けやすいかが重要です。
損傷部位フレーム、ピラー、フロアなどの骨格部位バンパーや軽微な外板中心修復歴、安全性、市場不安に直結するかを見ます。
市場資料査定書、事故減価額証明、相場比較あり資料なし、根拠不明立証の強弱を左右します。
Section 01

評価損が認められやすい車と認められにくい車の前提知識

技術上の評価損、取引上の評価損、事故歴・修理歴・修復歴を分けます。

評価損は、修理後の外観や機能に欠陥・痕跡が残る「技術上の評価損」と、外観・機能が一応回復しても事故歴や修復歴が市場で嫌われる「取引上の評価損」に分けると理解しやすくなります。

次の比較表は、2つの評価損の違いを表しています。なぜ重要かというと、修理で直っていると言われた場合でも、市場価値の下落が別に問題になることがあるからです。典型例と立証の中心を読み取ってください。

類型内容典型例立証の中心
技術上の評価損修理後も外観、機能、寸法精度、走行安定性、塗装品質などに欠陥や痕跡が残る価値低下です。ドア隙間の不均一、走行時の偏り、塗装色差、雨漏り、異音。修理記録、計測データ、写真、整備士意見、鑑定書、再修理見積。
取引上の評価損外観・機能が一応回復しても、事故歴・修復歴が市場で嫌われて価格が下がる価値低下です。修復歴あり表示、骨格修理歴、事故減価証明、下取査定減額。査定書、事故減価額証明、市場価格比較、オークション評価、販売店意見。

次の比較表は、「事故歴」「修理歴」「修復歴」の違いを表しています。なぜ重要かというと、評価損では単に事故に遭ったという事実より、どの履歴として市場で評価されるかが大切だからです。用語の範囲と注意点を読み取ってください。

用語意味注意点
事故歴事故に遭った履歴全般を指す日常用語です。法令上・業界上の厳密な定義とは限りません。
修理歴車両のどこかを修理した履歴です。バンパー交換、ドア板金、塗装なども含み得るため範囲が広いです。
修復歴中古車表示・査定実務上、車体骨格に当たる部位の修正・交換歴を中心に扱う概念です。評価損で特に重要で、単なる外板修理とは区別されます。

修復歴で重視される部位には、フレーム、クロスメンバー、フロントインサイドパネル、ピラー、ダッシュパネル、ルーフパネル、フロアパネル、トランクフロアパネルなどがあります。評価損の請求では、その事故が市場でどのような履歴として評価されるのかを丁寧に分解します。

Section 03

評価損が認められやすい車は裁判例でどう見られるか

商用車や走行距離が多い高級車の事例から、総合評価の構造を見ます。

裁判例では、評価損は一つの要素だけで決まるものではなく、車両属性、損傷部位、修理費、事故時価、初度登録からの経過、走行距離、車種、修理後の状態、市場資料などを総合して判断されます。

次の比較表は、原則的な判断構造を裁判例の要素に沿ってまとめたものです。なぜ重要かというと、高級車だけが評価損の対象ではなく、逆に高級車でも資料不足なら弱くなるためです。強める要素と弱める要素を対応させて読み取ってください。

評価損を強める要素評価損を弱める要素
初度登録から短い初度登録から長い
走行距離が少ない走行距離が多い
高級車、輸入車、人気車、限定車一般大衆車で市場価格が低い
事故前の状態が良い事故前から劣化・故障・修復歴がある
骨格部位・構造部位に損傷バンパー、軽微な外板、消耗品中心
修理費が高額修理費が少額
修復歴あり表示につながる修復歴表示の対象外
市場価格差を具体的に示せる査定根拠が曖昧、証拠が少ない

次の一覧は、代表的な裁判例から読み取れる視点を表しています。なぜ重要かというと、裁判所は査定書だけでも車格だけでもなく、事故内容と修理内容を総合評価するためです。数値と事情の組み合わせを読み取ってください。

Tokyo 2008

登録約6か月の商用車

国産ワンボックス商用車で、走行距離約1万3000km、修理費約77万7000円の事案で、評価損10万円、修理費の約13%が認められました。

Saitama 2006

走行約10万kmの国産高級車

日産シーマで、リヤフロア変形、修理後の隙間、修理費約103万円などから、最終的に40万円の評価損が認められました。

Lesson

単純な属性判断ではない

高級車だから必ず認められる、国産車だから無理、古いから絶対に無理という断定は危険です。

Section 04

評価損が認められやすい車と認められにくい車の具体的特徴

新しさ、走行距離、車格、骨格損傷、証拠を分けて確認します。

評価損が認められやすい車には、初度登録から間もない、走行距離が少ない、高級車・輸入車・スポーツカー・人気車種、骨格部位や主要構造部に損傷がある、修理費が高額、事故前状態が良好、市場減価を具体的に示せる、という特徴があります。

次の一覧は、認められやすい方向に働く事情を表しています。なぜ重要かというと、評価損は「事故前価値が高いこと」と「事故後に市場が割り引く事情」を同時に示す必要があるためです。各項目から、証拠化すべき資料を読み取ってください。

初度登録から短い

新車購入後数か月から1年程度、登録から2年以内などは事故前価値が高く、価格差が表れやすいです。

走行距離が少ない

エンジン、駆動系、内装、消耗部品の摩耗が少ないと評価され、事故前価格が高くなりやすいです。

高級車・輸入車・人気車

購入者が修復歴、塗装、整備履歴、純正部品、ボディ精度に敏感で、減価が金額として大きくなりやすいです。

骨格部位への損傷

フレーム、ピラー、フロアなどは強度、寸法精度、安全性能、市場不安に関係します。

修理費が高額

部品点数、作業範囲、骨格修正、塗装範囲、電子制御部品の交換や調整を示す間接事実になります。

市場資料が具体的

事故減価額証明、査定書、市場価格比較、オークション相場、下取提示額が根拠になります。

次の比較表は、認められにくい方向に働く事情を表しています。なぜ重要かというと、本来評価損があり得る事故でも、事故前価値や証拠の弱さで否定される可能性があるからです。どの事情が追加的な価値低下を説明しにくくするのかを読み取ってください。

認められにくい事情理由例外的に検討する点
年式が古い事故前から経年劣化による市場価値低下が進んでいます。希少車、限定車、クラシックカーは実勢相場を確認します。
走行距離が多い過走行が事故歴以前の大きな減額要因になります。高級車性、重要部位損傷、修理後の歪みがあれば検討余地があります。
軽微な外装部品に限られる修理で外観・機能が回復し、市場価値への影響を示しにくいです。特殊塗装、高級車の塗装品質、広範囲塗装などを確認します。
既に事故歴・修復歴がある今回事故による追加的減価を切り分ける必要があります。過去事故と今回事故の部位や市場影響の違いを示します。
経済的全損に近い車両時価賠償が中心となり、修理後の価値下落を別枠で論じにくいです。修理して乗り続ける事情や時価評価を確認します。
証拠不足修理前写真、損傷部位、査定根拠、事故前状態が分からないと立証が弱くなります。修理工場、査定機関、保険資料から補えるか確認します。
Section 05

評価損が認められやすい車は車両技術でも説明が必要

骨格部位、外板修理、ADAS・電動化車両の資料を整理します。

現代の乗用車の多くは、車体全体で衝突エネルギーを受け止め、客室空間を守る構造です。フレーム、ピラー、フロア、クロスメンバーなどは単なる外板ではなく、寸法精度、剛性、衝突安全、ドア開閉精度、走行安定性に関わります。

次の一覧は、骨格損傷が市場価値に影響しやすい理由を表しています。なぜ重要かというと、修理後すぐに危険という意味ではなく、市場が将来の不確実性を価格に反映する点を説明する必要があるためです。各項目から、市場減価の理由を読み取ってください。

入力方向や衝撃力の不確実性

事故時にどの方向からどの程度の力が入ったかは、完全には分からない場合があります。

修理品質への依存

寸法修正、溶接、防錆、塗装の品質は工場や作業者により差が出ます。

将来不具合への不安

錆、雨漏り、異音、タイヤ偏摩耗などの不安が中古車価格に反映されることがあります。

次回売却時の再評価

修復歴が残れば、次回売却時にも再び価値評価で問題になります。

次の比較表は、外板修理と先進装備が関係する場面を表しています。なぜ重要かというと、修復歴がない場合でも、特殊塗装やADAS調整などで事故歴としての市場減価が問題になることがあるためです。どの資料を残すべきかを読み取ってください。

場面検討する事情残す資料
高級車の外板修理塗装品質、色差、面精度、広範囲塗装、複数パネル交換。修理前後写真、塗装範囲図、整備士意見、査定書。
特殊色・限定色マット塗装、三層パール、限定色などの色合わせ困難性。メーカー指定修理、再塗装歴、専門店意見。
ADAS搭載車センサー取付部、バンパー内部、カメラ、レーダー、キャリブレーション。DTC記録、ADASキャリブレーション記録、四輪アライメント測定結果。
電動化車両高電圧バッテリー周辺構造、フロア、サイドメンバー、メーカー指定手順。点検記録、メーカー修理手順、フレーム寸法測定表。
Section 06

評価損が認められやすい車の算定方法と金額の組み立て

修理費割合、市場価値差、査定減価、裁判所の総合評価を使い分けます。

評価損の算定では、修理費の一定割合を用いる方法、事故前後の市場価値差を見る方法、査定減価を用いる方法、裁判所が総合評価する方法が使われます。どれか一つを機械的に適用するのではなく、複数資料を組み合わせます。

次の比較表は、評価損額を組み立てる主な方法を表しています。なぜ重要かというと、保険会社や裁判所は金額だけでなく、その金額に至る理由を見ます。各方法の長所、弱点、使う資料を読み取ってください。

方法考え方注意点
修理費割合方式修理費の10%、20%、30%前後などを評価損として主張する考え方です。機械的基準ではなく、車両属性と損傷内容で増減します。
市場価値差方式事故前の市場価値と修理後・事故歴付きの市場価値との差を見ます。完全に同一条件の比較対象を探すのが難しいため複数資料が必要です。
査定減価方式事故減価額証明、査定士、買取業者、ディーラー査定を用います。査定者、査定日、前提条件、減価理由を明確にします。
総合評価証拠と弁論の全趣旨から相当額を認定します。修理費割合や査定書は判断材料であり、結論そのものではありません。

次の重要点は、修理費100万円の事案でも結論が分かれる理由を表しています。なぜ重要かというと、同じ修理費でも、骨格損傷や車両価値が異なれば評価損の合理性が変わるためです。金額だけでなく、背景事情を読み取ってください。

修理費100万円でも評価損20万円から30万円が合理的な場合と、否定される場合がある

登録半年・低走行・骨格損傷・高級車なら一定割合の主張に合理性が出る場合があります。一方、古い車で走行距離が多く、外装部品が高額だっただけで骨格損傷がない場合は、大幅に減額又は否定される可能性があります。

評価損を整理するときは、事故前価値、修理可能性、骨格部位の有無、修理内容、修理後の不具合、修復歴・事故歴の市場評価、査定書・相場・買取価格、過失割合の順に確認します。

Section 07

評価損が認められやすい車と認められにくい車を具体例で見る

4つの事例と保険会社の反論を整理します。

具体例で見ると、評価損は年式・走行距離だけでなく、車両の市場性、損傷部位、修理費、修復歴、査定資料の組み合わせで見通しが変わることが分かります。

次の比較表は、4つの典型例を表しています。なぜ重要かというと、同じ「事故車」でも、登録6か月の低走行車、8年9万kmの軽微外装損傷、輸入SUV、希少スポーツカーでは検討軸が異なるためです。右端から、強い事情と弱い事情を読み取ってください。

車両・損傷評価損の見通し
A登録6か月、走行8,000kmの国産ミニバン。後部骨格部位が疑われ、修理費90万円。初度登録が短く低走行、無事故、人気グレード、高額修理のため主張しやすい事案です。
B登録8年、走行9万kmの国産コンパクトカー。バンパーとヘッドライト交換、修理費25万円。年式・走行距離、軽微外装中心、修復歴に結びつきにくい点から認められにくい事案です。
C登録4年、走行5万kmの輸入SUV。センターピラー、サイドシル、エアバッグ、センサー損傷、修理費180万円。輸入SUVの市場価値、骨格部位、先進装備、高額修理、修復歴査定が重なり可能性があります。
D登録12年、走行4万kmの希少スポーツカー。限定生産で市場価格が高く、骨格修正あり。古いから直ちに否定ではなく、希少車市場での実勢相場と修復歴減価が重要です。

次の比較表は、保険会社が評価損を認めにくい理由と、資料で補う方向を表しています。なぜ重要かというと、否認理由ごとに必要な証拠が違うためです。反論は感情ではなく、技術上の欠陥、取引上の価値低下、市場資料に分けて読み取ってください。

よくある否認理由整理の方向用意する資料
修理で直っている技術上の欠陥と取引上の価値低下を分けて説明します。隙間、歪み、異音、修復歴判定、査定減額、市場価格差。
まだ売っていない交換価値の低下は売却前でも問題になり得ます。査定書、下取見積、売却予定、ローン・リース返却条件。
修復歴にならない修復歴がなくても事故歴や広範囲外板修理が市場評価に影響する場合があります。塗装品質、パネル交換、事故歴としての査定減額。
年式が古い・走行距離が多い希少性、高級車性、整備状態、事故前査定額、重要部位損傷を示します。専門店査定、整備記録、相場資料、鑑定書。
査定書だけでは足りない査定書を修理見積、写真、骨格部位図、市場比較と組み合わせます。査定者情報、査定日、減価理由、参照基準、事故前状態資料。
Section 08

評価損が認められやすい車にするための証拠チェックリスト

事故直後、修理段階、価値資料、示談前確認を分けて残します。

評価損は証拠化の技術に左右されます。修理前写真、修理見積書、損傷部位、骨格損傷、事故前状態、査定書、相場資料が不足すると、本来発生し得る評価損でも認められにくくなります。

次の比較表は、残すべき資料を段階ごとに整理したものです。なぜ重要かというと、事故直後にしか残せない資料、修理中にしか確認できない資料、示談前に確認すべき資料があるためです。段階ごとに優先順位を読み取ってください。

段階資料目的
事故直後現場写真、車両全体写真、損傷部位写真、レッカー搬送記録、交通事故証明書、ドライブレコーダー映像。事故態様と損傷の基礎を残します。
修理段階修理見積書、請求書、部品明細、骨格修正、フレーム寸法測定表、四輪アライメント、ADAS記録。どの部位にどの作業が必要だったかを示します。
事故前価値車検証、購入契約書、事故前査定書、点検記録簿、整備履歴、オプション明細、事故前写真。事故前状態と市場価値を示します。
評価損資料事故減価額証明、複数査定、ディーラー下取見積、市場価格比較、オークション相場、専門店意見書。事故後の価値下落を具体化します。
示談前保険会社提示額、否認理由、修理費協定書、示談条項、所有者・使用者、ローン・リース、時効。評価損を含む一切解決に合意してしまう前に確認します。

次の判断の流れは、評価損請求の実務手順を表しています。なぜ重要かというと、修理費と損傷部位を確定しないまま査定だけを取っても、請求理由が弱くなりやすいからです。順番に何を確定するかを読み取ってください。

評価損請求の手順

修理費と損傷部位を確定

部品名、作業内容、骨格部位、写真、修復歴該当性を確認します。

事故前価値を確認

車名、グレード、年式、走行距離、色、装備、整備履歴、修復歴なしを示します。

修復歴・事故減価を評価

修復歴に該当するか、事故歴としてどれだけ市場で減価するかを確認します。

根拠を分けて請求

事故態様、車両情報、損傷、修理、市場資料、算定方法、過失割合を整理します。

物損の不法行為損害賠償請求権は、原則として被害者又は法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないと時効消滅します。人身損害とは別に、評価損は車両の物損として時効管理が重要です。

Section 09

評価損が認められやすい車と認められにくい車のFAQ

誤解されやすい点を一般情報として整理します。

Q1. 高級車なら必ず評価損が認められますか。

一般的には、高級車は認められやすい事情になり得ます。ただし、年式が古い、走行距離が多い、損傷が軽微、骨格部位に影響がない、修理後の減価を示す資料がない場合は否定される可能性があります。具体的には、車両属性と証拠状況を確認する必要があります。

Q2. 国産大衆車では評価損を請求できませんか。

一般的には、国産大衆車でも、新しく、低走行で、重要部分に損傷し、修理費が高額で、市場価値の下落を示せる場合は請求余地があります。ただし、車両時価や損傷内容によって見通しは変わります。

Q3. 修復歴がなければ評価損はありませんか。

一般的には、修復歴の有無は重要ですが、唯一の要件ではありません。外板修理、塗装品質、事故歴、修理範囲、車両の高級性や希少性により、修復歴なしでも市場減価が問題になる場合があります。具体的には査定資料や市場資料で確認する必要があります。

Q4. 売却しないと評価損は発生しませんか。

一般的には、売却していなくても、事故により交換価値が低下したといえる場合には評価損が問題になります。ただし、売却していない場合は金額の立証が難しくなるため、査定書や相場資料が重要になります。

Q5. 査定書があればその金額が必ず認められますか。

一般的には、査定書は重要な資料ですが、裁判所や保険会社は査定書の根拠、事故内容、修理内容、車両属性を総合して見ます。査定根拠が不明確な場合は、減額又は否定される可能性があります。

Q6. 保険会社が出さないと言えば終わりですか。

一般的には、保険会社の判断が最終判断ではありません。相当因果関係のある損害として評価損が認められるかは、証拠に基づく交渉や裁判で判断されます。ただし、証拠不足のまま請求しても認められにくいため、資料整理が重要です。

Q7. 評価損を請求する文章では何を書けばよいですか。

一般的には、事故日時、車両情報、事故前状態、損傷部位、修理内容、修復歴又は市場減価の理由、査定書や相場資料、請求額の算定方法、過失割合を踏まえた金額、回答期限を整理します。個別の文案は証拠状況により変わります。

Reference

評価損が認められやすい車と認められにくい車の参考資料

法令

  • 民法 第709条
  • 民法 第416条
  • 民法 第722条
  • 民法 第724条・第724条の2

裁判例

  • 東京簡易裁判所 平成20年12月15日判決
  • さいたま地方裁判所 平成18年判決
  • 最高裁判所 昭和49年4月15日判決

自動車査定・保険制度

  • 自動車公正競争規約集
  • 自動車公正取引協議会 修復歴判断基準に関する資料
  • 国土交通省 自賠責保険・共済の補償内容