2σ Guide

従業員の顔写真を
会社サイトで使う同意

会社サイトで従業員の顔写真を掲載する前に、個人情報保護法、肖像権、労務、著作権、Web運用を横断して確認すべき実務ポイントを整理します。

事前掲載前の同意
2段階撮影と掲載
年1回掲載棚卸し
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従業員の顔写真を 会社サイトで使う同意

会社サイトで従業員の顔写真を掲載する前に、個人情報保護法、肖像権、労務、著作権、Web運用を横断して確認すべき実務ポイントを整理します。

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従業員の顔写真を 会社サイトで使う同意
会社サイトで従業員の顔写真を掲載する前に、個人情報保護法、肖像権、労務、著作権、Web運用を横断して確認すべき実務ポイントを整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 従業員の顔写真を 会社サイトで使う同意
  • 会社サイトで従業員の顔写真を掲載する前に、個人情報保護法、肖像権、労務、著作権、Web運用を横断して確認すべき実務ポイントを整理します。

POINT 1

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意の全体像
  • 公開媒体では、個人情報、肖像権、労務、著作権、Web運用を分けて確認します。
  • 掲載前に、利用目的・媒体・期間・退職後の扱い・撤回方法・不利益取扱いがないことを明示します
  • 会社サイトに従業員の顔写真を掲載する行為は、広報や採用だけの問題ではありません。
  • この重要ポイントは、従業員の顔写真を会社サイトで使う前に押さえるべき結論を表しています。

POINT 2

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意が問題になる場面
  • 採用広報、会社案内、広告、SNSでは公開範囲と利用目的が大きく変わります。
  • 従業員の顔写真は、会社が撮影した素材であっても会社が自由に使えるものではありません。
  • 写真データの管理権限、撮影者の著作権、被写体本人の肖像・プライバシー、個人情報としての取扱いは別々に検討します。

POINT 3

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意に関係する基本用語
  • 従業員、顔写真、会社サイト、同意、個人データ、肖像権を整理します。
  • 会社サイト
  • 同意の範囲を決める前に、誰の写真か、どの媒体に出すのか、どの情報と結びつくのかを定義します。
  • 次の用語一覧は、従業員の顔写真を会社サイトで使うときに混同しやすい対象を分けるものです。

POINT 4

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意と個人情報・肖像権
  • 1. 本人を識別できる写真か確認します:顔、名札、制服、部署名、文脈から本人が分かるかを見ます。
  • 2. 利用目的と媒体を特定します:採用広報、会社紹介、広告、SNS、外部媒体を分けます。
  • 3. 当初目的を超える転用があるか確認します:採用サイト用写真を広告や営業資料へ使う場合は再確認します。
  • 4. 別途同意を取得します:目的、媒体、期間、撤回方法を改めて示します。
  • 5. 肖像・労務面も確認します:公開性、自由意思、退職後、削除申出まで点検します。

POINT 5

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意は自由意思で取得します
  • 入社書類に紛れ込ませる
  • 個人情報書類の束に入れると、会社サイト掲載への個別理解が不十分になりやすいです。
  • 全員提出として扱う
  • 事実上の義務に見える取得方法は、任意性を弱めます。

POINT 6

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意書に入れる項目
  • 利用情報、目的、媒体、期間、退職後、加工、撤回、外部委託を具体化します。
  • 同意書では「顔写真等」とだけ書くと範囲が曖昧になります。
  • 制作会社や広告代理店が関わる場合は、本人同意だけでは足りません。

POINT 7

  • 従業員の顔写真を会社サイトに掲載する運用手順
  • 1. 受付:本人確認、対象URL・写真、理由、緊急性を確認します。
  • 2. 法務・人事・広報で確認:同意書、掲載期間、退職後条項、必要性、外部媒体の有無を見ます。
  • 3. 掲載継続の強い必要性があるか:採用広報、広告、SNS、退職者では削除対応を前提に検討します。
  • 4. 削除または差替え:合理的な期間内に管理下のページを更新します。
  • 5. 理由を整理:本人への説明、代替案、専門家相談を検討します。

POINT 8

  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意で避けたい運用と著作権論点
  • 入社時包括同意だけで済ませる
  • 会社サイト掲載は公開性が高いため、一般的な個人情報同意だけでは本人の予測可能性が不足しやすいです。
  • 広報目的で広告利用まで行う
  • 採用写真をサービス広告、営業LP、SNS広告へ転用する場合は、別枠の同意が重要です。

まとめ

  • 従業員の顔写真を 会社サイトで使う同意
  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意の全体像:公開媒体では、個人情報、肖像権、労務、著作権、Web運用を分けて確認します。
  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意が問題になる場面:採用広報、会社案内、広告、SNSでは公開範囲と利用目的が大きく変わります。
  • 従業員の顔写真を会社サイトで使う同意に関係する基本用語:従業員、顔写真、会社サイト、同意、個人データ、肖像権を整理します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

従業員の顔写真を会社サイトで使う同意の全体像

公開媒体では、個人情報、肖像権、労務、著作権、Web運用を分けて確認します。

会社サイトに従業員の顔写真を掲載する行為は、広報や採用だけの問題ではありません。本人を識別できる顔写真は個人情報として扱う場面が多く、会社サイトでは検索、SNS、保存、転載、AI収集などにより公開後の影響が広がります。

この重要ポイントは、従業員の顔写真を会社サイトで使う前に押さえるべき結論を表しています。読者にとって重要なのは、掲載可否を一つの法律だけで決めず、同意の範囲、本人の自由意思、退職後対応、制作物の権利まで同時に確認する必要がある点です。

掲載前に、利用目的・媒体・期間・退職後の扱い・撤回方法・不利益取扱いがないことを明示します

会社サイトで従業員の顔写真を使う場合は、実務上、本人から個別かつ記録可能な同意を取得する設計が基本になります。

ただし、顔写真だから常に個人情報保護法上の同意だけで結論が決まるわけではありません。個人情報、個人データ、第三者提供、要配慮個人情報、肖像権、プライバシー、労務上の自由意思、著作権、委託先管理を分けて確認します。

注意このページは一般的な法務・実務情報です。個別の掲載可否、削除申出、紛争化した事案では、事実関係、同意書、撮影経緯、掲載態様、退職経緯、業種規制によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
Section 01

従業員の顔写真を会社サイトで使う同意が問題になる場面

採用広報、会社案内、広告、SNSでは公開範囲と利用目的が大きく変わります。

従業員の顔写真は、会社が撮影した素材であっても会社が自由に使えるものではありません。写真データの管理権限、撮影者の著作権、被写体本人の肖像・プライバシー、個人情報としての取扱いは別々に検討します。

次の比較表は、会社サイト周辺で顔写真が使われる典型場面と主なリスクを整理したものです。読者にとって重要なのは、同じ顔写真でも採用、広告、SNS、会社案内で本人の予測可能性と拡散リスクが変わる点を読み取ることです。

場面主なリスク
採用広報社員インタビュー、職場紹介、働き方紹介採用目的を超えた広告利用、退職後掲載、競合転職後の不都合が生じる可能性があります。
会社案内代表者、役員、専門職、担当者紹介肖像権、氏名・役職との結合、なりすましや営業利用のリスクがあります。
事業紹介現場写真、サービス提供風景、チーム写真顧客、委託先、派遣社員、機密設備が写り込む可能性があります。
ブログ・ニュースイベント、表彰、研修、社会貢献活動集合写真、掲載範囲の誤解、SNS転載が問題になりやすいです。
広告・LP採用広告、サービス広告、広告用画像商業利用性が強く、同意範囲の争いが起きやすいです。
SNS連携X、Instagram、Facebook、LinkedIn、YouTube拡散、保存、二次利用、削除困難性が高まります。

実務で特に危険なのは、社員だから掲載できる、入社時の個人情報同意で足りる、撮影会に参加したから掲載にも同意した、集合写真なら問題ない、退職後も過去記事として残せる、本人がSNSで顔を出しているから会社も使える、という思い込みです。

重要従業員の顔写真を会社サイトで使う同意は、単なる形式書面ではありません。企業と従業員の信頼関係、労務管理、個人情報ガバナンス、レピュテーション管理を支える内部統制として設計します。
Section 02

従業員の顔写真を会社サイトで使う同意に関係する基本用語

従業員、顔写真、会社サイト、同意、個人データ、肖像権を整理します。

同意の範囲を決める前に、誰の写真か、どの媒体に出すのか、どの情報と結びつくのかを定義します。正社員だけでなく、契約社員、パート、アルバイト、出向者、派遣社員、業務委託スタッフ、役員、インターン、退職者、採用候補者も検討対象になります。

次の用語一覧は、従業員の顔写真を会社サイトで使うときに混同しやすい対象を分けるものです。読者にとって重要なのは、顔写真そのものだけでなく、氏名、部署、役職、コメント、動画サムネイル、CMS登録画像まで同じ掲載管理の対象になり得る点を読み取ることです。

対象者

従業員

正社員に限らず、派遣社員、業務委託者、役員、退職者、採用候補者など、会社サイトに写る人を広く確認します。

画像

顔写真

正面の顔だけでなく、横顔、後ろ姿、制服、名札、動画の切り出し、AI補正画像、プロフィール画像も含めて管理します。

媒体

会社サイト

コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディア、LP、外部求人媒体、SNS、動画サイトまで範囲を分けて確認します。

意思表示

同意

口頭、書面、メール、確認欄、Web上の操作など形式は複数ありますが、何に同意したかを後から説明できる記録が重要です。

次の比較表は、個人情報保護法上の用語を顔写真の管理場面に置き換えたものです。読者にとって重要なのは、単なる写真ファイルでも、CMS、社員プロフィール一覧、画像管理表で検索できる状態になると個人データとしての管理論点が強まる点です。

用語概要顔写真との関係
個人情報生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるものなどです。本人を判別できる顔写真は、通常ここに入るものとして扱います。
個人情報データベース等検索できるよう体系的に構成された個人情報の集合物です。社員プロフィール一覧、CMS、画像管理システムが該当し得ます。
個人データ個人情報データベース等を構成する個人情報です。顔写真が社員DBやCMSで管理されると該当し得ます。
保有個人データ事業者が開示、訂正、利用停止等の権限を有する個人データです。本人からの開示、訂正、利用停止、削除申出の論点が出ます。

日本法には「肖像権」という名称の単独の包括的法律はありませんが、判例上、みだりに自己の容ぼう等を撮影されない人格的利益と、撮影された写真をみだりに公表されない人格的利益が認められています。著名な役員、専門家、講師、クリエイターなどを広告的に用いる場合は、パブリシティ権の観点からも商業的利用の範囲を明示します。

Section 04

従業員の顔写真を会社サイトで使う同意は自由意思で取得します

雇用関係では、同意しない場合の不利益がないことと代替手段が重要です。

会社と従業員は、対等な商取引当事者ではありません。会社は人事評価、配置、昇進、雇用継続に影響を持つため、同意書に署名があっても、従業員が本当に自由に拒否できたかが問題になります。

次の注意一覧は、自由意思を弱めやすい同意取得方法を整理したものです。読者にとって重要なのは、書面の有無だけでなく、取得のタイミング、上司の関与、評価への影響、断りやすさを確認する必要がある点です。

入社書類に紛れ込ませる

個人情報書類の束に入れると、会社サイト掲載への個別理解が不十分になりやすいです。

全員提出として扱う

事実上の義務に見える取得方法は、任意性を弱めます。

上司に理由を説明させる

断る理由を上司へ説明させると、評価や配置への不安が生じます。

撮影当日に署名させる

その場の雰囲気で判断させると、十分な検討時間が確保されません。

会社は、同意しない場合または撤回した場合でも、人事評価、配置、処遇、雇用継続その他の労働条件について不利益に取り扱わないことを明示します。この一文は、従業員が安心して判断できる環境を作るための中核条項です。

次の比較表は、顔写真利用の場面ごとの推奨水準を整理したものです。読者にとって重要なのは、社員証や社内イントラと会社サイト公開では、公開性と拡散可能性が異なるため、同じ同意でまとめないことです。

利用場面評価推奨対応
社員証・入退館管理業務遂行上の必要性が高く、会社サイト公開とは別です。利用目的通知、社内規程、安全管理を行い、Web掲載には流用しません。
社内イントラの社員検索社内限定でも個人情報・肖像の問題があります。利用目的通知、アクセス制限、掲載拒否・代替を検討します。
会社サイトの社員紹介公開性が高く、氏名・役職と結びつきます。掲載前の個別同意を原則とします。
採用サイトの社員インタビュー採用広告的性格が強いです。目的、媒体、期間、退職後を明示した個別同意を取得します。
サービスLP・広告画像商業利用性が強いです。広告利用として別枠で同意し、利用期間と媒体を限定します。
SNS投稿拡散・削除困難性が高いです。会社サイトとは別にSNS掲載同意を取得します。
退職者写真の継続掲載労務トラブル化しやすいです。原則として削除し、継続時は退職後利用の同意と定期見直しを行います。

次の代替手段一覧は、顔写真を出さずに広報・採用目的を達成する選択肢を示しています。読者にとって重要なのは、同意しない従業員を業務から外すのではなく、本人の人格的利益を守りながら情報発信を続ける方法を読み取ることです。

01

顔を写さない構図

手元、後ろ姿、作業風景、チーム単位の紹介に切り替えます。

代替
02

匿名化・限定表示

氏名を姓のみ、イニシャル、職種単位にし、部署や勤務地の推測を抑えます。

配慮
03

画像の識別性を下げる

ぼかし、イラスト、アバター、背景変更を使い、本人識別性を抑えます。

確認
04

掲載範囲を限定する

掲載期間を短くする、社内限定ページにする、外部媒体への転載を避けるなど範囲を絞ります。

限定
Section 06

従業員の顔写真を会社サイトに掲載する運用手順

企画、撮影前説明、掲載前確認、掲載後管理、削除申出、棚卸しをつなげます。

同意書を用意するだけでは、会社サイト上の顔写真管理は完結しません。法務、人事、広報、Web担当が、企画段階から掲載後の削除管理まで役割を分けて運用します。

次の時系列は、掲載企画から定期棚卸しまでの実務手順を表しています。読者にとって重要なのは、撮影当日に一度だけ確認するのではなく、企画、撮影前、掲載前、掲載後、年次見直しで確認点が変わることです。

企画段階

媒体・対象者・掲載期間を整理します

どの媒体に、どの従業員を、どの情報と一緒に、いつまで掲載するかを決めます。

撮影前

本人へ説明し、検討期間を設けます

撮影目的、掲載予定媒体、掲載期間、顔出ししない選択肢、不利益がないこと、撤回窓口を説明します。

掲載前

最終掲載内容を本人が確認します

顔写真、氏名、役職、担当業務、発言内容、勤務地が推測される情報、家族・健康・信条に関わる情報を確認します。

掲載後

台帳でURLと同意範囲を管理します

公開ページ、画像、OGP、PDF、外部媒体、SNS、広告の所在を管理します。

年1回以上

退職・異動・期間超過を棚卸しします

退職者、旧部署、古い肩書、同意期間、外部媒体、リニューアル時の転用を確認します。

次の管理表は、掲載後に台帳へ残すべき項目を整理したものです。読者にとって重要なのは、公開URLだけでなく、同意範囲、掲載終了予定日、元画像の所在、撤回対応の記録まで一体で管理する点です。

管理項目内容
対象者氏名、社員番号、所属、雇用区分を記録します。
掲載ページURL、媒体名、外部媒体の有無を記録します。
同意範囲会社サイト、採用サイト、SNS、広告等の範囲を記録します。
同意日書面、メール、電子同意の記録を保存します。
掲載開始日・終了予定日公開日、削除予定日、見直し日を管理します。
退職・異動人事情報と連携し、旧情報の掲載を見直します。
撤回・削除申出日、対応日、対応内容を残します。
元画像保存場所、削除予定、アクセス権を管理します。

次の判断の流れは、従業員または退職者から削除申出を受けたときの初動を表しています。読者にとって重要なのは、感情的に反論せず、本人確認、対象URL確認、同意範囲確認、削除範囲確認を順番に行うことです。

削除申出を受けたときの対応

受付

本人確認、対象URL・写真、理由、緊急性を確認します。

法務・人事・広報で確認

同意書、掲載期間、退職後条項、必要性、外部媒体の有無を見ます。

掲載継続の強い必要性があるか

採用広報、広告、SNS、退職者では削除対応を前提に検討します。

ない
削除または差替え

合理的な期間内に管理下のページを更新します。

ある
理由を整理

本人への説明、代替案、専門家相談を検討します。

削除範囲には、公開ページ、サムネイル、OGP画像、PDF会社案内、画像ファイル単体URL、CMSメディアライブラリ、スマートフォン用ページ、テスト環境、採用媒体、SNS投稿、広告クリエイティブ、検索エンジンキャッシュ削除依頼が含まれます。

Section 07

従業員の顔写真を会社サイトで使う同意で避けたい運用と著作権論点

包括同意、広告転用、退職後掲載、SNS流用、制作契約の抜けを防ぎます。

実務上のトラブルは、同意書を作らなかった場合だけでなく、同意範囲を広く書きすぎた場合、退職後に見直さなかった場合、著作権や制作契約を確認しなかった場合にも起こります。

次の注意一覧は、従業員の顔写真掲載で避けたい典型運用を整理したものです。読者にとって重要なのは、形式上の同意があっても、本人の予測を超えた広告転用、SNS投稿、退職後継続が紛争化しやすい点です。

入社時包括同意だけで済ませる

会社サイト掲載は公開性が高いため、一般的な個人情報同意だけでは本人の予測可能性が不足しやすいです。

広報目的で広告利用まで行う

採用写真をサービス広告、営業LP、SNS広告へ転用する場合は、別枠の同意が重要です。

退職後も漫然と掲載する

競合転職、独立、家庭事情の変化により、過去勤務先の公開が不利益になる可能性があります。

集合写真だから同意不要と考える

人数が多くても、本人が識別でき、文脈上不利益がある場合は問題が残ります。

SNSを同じ同意で処理する

SNSは保存、スクリーンショット、二次利用が起こりやすく、会社サイトとは分けて確認します。

本人SNSの写真を会社が使う

本人が公開していても、会社の広報・商業利用への同意や著作権上の許諾とは別です。

次の比較表は、顔写真に関係する権利と制作契約の確認点を整理したものです。読者にとって重要なのは、被写体本人が掲載を許しても、撮影者や制作会社からWeb掲載権限を得ていなければ著作権上の問題が残る点です。

論点権利・管理対象確認する事項
肖像・プライバシー写っている本人の人格的利益です。撮影、掲載、広告利用、撤回、退職後の扱いを確認します。
著作権写真を創作した撮影者や著作権者の権利です。Web掲載、SNS、広告、二次利用、加工、期間を確認します。
所有・管理写真データの保存媒体やサーバーの管理権限です。元画像、加工画像、サムネイル、削除権限を管理します。
商標・不正競争会社ロゴ、制服、商品表示、未公表情報などです。取引先契約、営業秘密、安全衛生、ブランド表示を確認します。
制作契約制作会社、広告代理店、カメラマン、ライターとの契約です。利用範囲、再委託、モデルリリース、元データ削除、補償を定めます。

次の業種別一覧は、顔写真掲載で特に見落としやすい周辺リスクを整理したものです。読者にとって重要なのは、業種によって、顔写真同意だけでは足りず、顧客情報、未成年、安全、機密設備、AI利用の確認が必要になる点です。

医療・介護・福祉

患者・利用者の写り込み

施設名、医療機器、支援場面から健康状態や障害が推測されることがあります。

教育・保育

未成年と防犯配慮

児童・生徒、保護者、学校名、活動場所、保護者同意を確認します。

金融・保険

なりすましと直接接触

氏名、顔、担当分野の公開により、詐欺やカスタマーハラスメントのリスクがあります。

建設・製造・物流

現場情報と営業秘密

安全装備、現場名、取引先名、機密設備、未公表製品が写る可能性があります。

IT・AI・データ

顔認識・学習利用

AI学習、顔認識、アバター生成、採用分析に用いる場合は、掲載とは別の説明と同意が必要です。

Section 08

従業員の顔写真を会社サイトで使う前後のチェックリスト

掲載前と掲載後の確認を分け、社内ポリシーとして継続運用します。

掲載前は、目的、媒体、期間、退職後、同意の任意性、代替手段、写り込み、制作契約を確認します。掲載後は、URL、元画像、終了日、人事異動、撤回窓口、外部媒体、年次棚卸しを管理します。

掲載前チェック

  • 顔写真を使う目的が具体的に説明されています。
  • 掲載媒体が明示されています。
  • SNS、広告、外部媒体利用を別枠で確認しています。
  • 掲載期間と退職後の扱いが決まっています。
  • 同意しなくても不利益がないと明示しています。
  • 顔出ししない代替案があります。
  • 撮影前に十分な説明期間があります。
  • 掲載前に本人確認を行います。
  • 写り込み者と要配慮個人情報の有無を確認します。
  • 制作会社・広告代理店との契約と写真の著作権・利用許諾を確認します。
  • 同意記録を保存します。

掲載後チェック

  • URLを台帳化しています。
  • 元画像・加工画像の所在を管理しています。
  • 掲載終了日を管理しています。
  • 人事異動・退職情報と連携しています。
  • 本人からの撤回・削除窓口があります。
  • 外部媒体・SNSの削除方法を把握しています。
  • 年1回以上棚卸しを行います。
  • サイトリニューアル時に再同意の要否を確認します。

次の重要ポイントは、内部規程として採用しやすい実務方針をまとめたものです。読者にとって重要なのは、同意取得を一度きりの手続にせず、媒体別同意、代替手段、台帳管理、退職後削除、再同意確認まで社内ルールにすることです。

顔写真掲載は「事前同意・媒体別管理・退職後見直し」を標準にします

従業員を守る運用は、採用広報の信頼性、企業ブランド、コンプライアンス、従業員エンゲージメントを支える企業法務インフラになります。

  1. 従業員の顔写真を会社サイトに掲載する場合は、原則として事前に個別同意を取得します。
  2. 同意は、利用目的、媒体、期間、退職後の扱い、撤回方法、不利益取扱いがないことを明示して取得します。
  3. 採用サイト、広告、SNS、外部求人媒体、営業資料は媒体ごとに同意範囲を分けます。
  4. 同意しない従業員には、顔を出さない代替手段を用意します。
  5. 撮影同意と掲載同意を分けます。
  6. 掲載前に本人確認を行います。
  7. 掲載URL、同意範囲、掲載終了日、退職情報を台帳管理します。
  8. 退職後は原則として削除または非公開化します。
  9. 本人から撤回・削除申出があった場合は、合理的な期間内に対応します。
  10. 制作会社、広告代理店、採用媒体との契約で、目的外利用禁止、再委託、削除、事故時報告を定めます。
  11. サイトリニューアルや媒体転用時には、過去同意の範囲を確認し、必要に応じて再同意を取ります。
  12. 要配慮個人情報、未成年、顧客・家族・外部関係者の写り込みがある場合は、原則として掲載しないか、個別同意・識別不能化を行います。
Section 09

従業員の顔写真を会社サイトで使う同意のFAQ

よくある疑問を、一般的な制度説明として整理します。

Q1. 従業員の顔写真は個人情報ですか。

一般的には、本人を識別できる顔写真は個人情報に該当すると考えられています。ただし、個人データとして管理されているか、どの情報と結びついているかによって追加の確認事項が変わります。具体的な取扱いは、管理方法や掲載態様を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q2. 顔写真が個人情報なら、会社サイト掲載には必ず個人情報保護法上の同意が必要ですか。

一般的には、一律に同じ結論になるものではなく、顔写真が個人データか、利用目的の範囲内か、第三者提供に当たるか等によって判断が変わる可能性があります。ただし、会社サイトは不特定多数が閲覧するため、肖像権・プライバシー・労務リスクを踏まえ、実務上は明示的な事前同意を取得する設計が重視されています。

Q3. 会社行事の集合写真を社内に掲示する場合も同意が必要ですか。

一般的には、社内展示と会社サイト掲載は公開範囲が異なります。社内展示でも利用目的の通知・公表や肖像権への配慮が問題になる可能性がありますが、会社サイト掲載は不特定多数に公開されるため、別途同意を取得する運用が望ましいとされています。

Q4. 退職後も採用サイトに社員インタビューを残せますか。

一般的には、退職後の掲載について同意書で明確に定めていない場合、削除または差替えを検討する運用が安全とされています。本人から削除申出があった場合は、掲載継続の必要性、同意範囲、公開範囲、外部媒体の有無によって結論が変わる可能性があります。

Q5. 従業員が同意を拒否した場合、会社は業務命令として掲載できますか。

一般的には、会社サイトへの顔写真掲載は通常の業務遂行に不可欠とは限らず、職務内容や対外表示の必要性によって判断が変わります。拒否を理由とする不利益取扱いは労務トラブルにつながる可能性があるため、具体的な対応は弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q6. 採用パンフレット用に同意を取った写真を会社サイトに流用できますか。

一般的には、同意範囲に会社サイト掲載が含まれていなければ、再同意を検討する必要があります。紙媒体とWeb媒体では公開範囲、拡散可能性、削除困難性が異なるため、媒体ごとに確認することが重要です。

Q7. 社員が自分のSNSで公開している顔写真を会社サイトに使えますか。

一般的には、本人がSNSで公開していることは、会社による広報・商業利用への同意とは別です。写真の著作権者が本人以外の場合もあるため、本人同意と著作権上の利用許諾を分けて確認する必要があります。

Q8. 役員や代表者の写真にも同意が必要ですか。

一般的には、役員・代表者は対外的表示の必要性が高い場面がありますが、肖像・個人情報としての性質がなくなるわけではありません。会社サイト、IR資料、プレスリリース、SNS、講演告知、退任後の扱いを就任時に整理する運用が望ましいです。

Q9. 顔写真をAIで加工して使う場合はどうすべきですか。

一般的には、明度調整や背景ぼかしを超え、表情変更、年齢変更、服装変更、合成、アバター化、生成AIによる再構成を行う場合は、本人の人格的利益への影響が大きくなります。加工内容、目的、媒体、修正確認、撤回方法を明示した別途同意を検討する必要があります。

Q10. 同意書は紙でなければいけませんか。

一般的には、書面、電子記録、メール、確認欄へのチェック、Web上のボタンクリックなど複数の方法が考えられます。重要なのは、本人が何に同意したかを後から証明できることです。電子同意の場合も、同意文面、日時、対象者、ログ、版管理を保存する運用が重要です。

Reference

この記事の参考情報源

個人情報保護・プライバシー

  • 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」
  • 個人情報保護委員会FAQ「会社の行事で撮影された写真等の社内展示に関するQ&A」

肖像権・パブリシティ権

  • 最高裁判所第一小法廷平成17年11月10日判決
  • 最高裁判所第一小法廷平成24年2月2日判決

著作権

  • 著作権法