救済命令に会社が従わないかは主文で判断する
履行の有無は命令の文言と趣旨から確認します。
不履行対応の第一歩は、命令書の主文を精密に読むことです。理由中の評価や審問中の発言ではなく、会社に何を、いつ、どの範囲で命じているかを基準にします。
次の一覧は、主文を読むときに分解すべき確認項目です。重要なのは、命令の種類ごとに履行の意味が変わるため、漠然と「従っていない」と言うだけでは足りない点です。各項目を埋めることで、履行済みか不履行か、どの証拠が必要かを読み取れます。
誰に命じているか
会社単体、法人グループ、学校法人、医療法人、独立行政法人など、義務主体を確認します。
何を命じているか
原職復帰、バックペイ、団交応諾、文書掲示、文書手交、特定行為の禁止などに分解します。
いつまでに行うか
期限の明記があるか、交付日から効力が生じることとどう関係するかを整理します。
範囲はどこまでか
対象期間、対象者、利息、控除、掲示場所、掲示期間、議題などを確認します。
一部救済か全部救済か
認められた部分と認められなかった部分を峻別し、後の手続で争う範囲を明確にします。
形式履行にとどまらないか
団交を1回開いただけ、掲示文が命令と違うなど、命令の趣旨に照らした実質を確認します。
団体交渉応諾命令では、会社が会議室を用意して出席しただけで足りるとは限りません。誠実交渉義務の観点から、理由説明、資料提示、権限ある担当者の出席、引き延ばしの有無などを確認します。