2σ Guide

散歩中の犬に噛まれた場合に
治療費や慰謝料を請求する方法

医療機関の受診、相手方情報、証拠保全、保健所・健康保険の手続、民法718条に基づく損害賠償請求、示談と時効までを順番に整理します。

24時間保健所届出の目安例
60万円少額訴訟の上限
5年身体被害の時効目安
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散歩中の犬に噛まれた場合に 治療費や慰謝料を請求する方法

医療機関の受診、相手方情報、証拠保全、保健所・健康保険の手続、民法718条に基づく損害賠償請求、示談と時効までを順番に整理します。

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散歩中の犬に噛まれた場合に 治療費や慰謝料を請求する方法
医療機関の受診、相手方情報、証拠保全、保健所・健康保険の手続、民法718条に基づく損害賠償請求、示談と時効までを順番に整理します。
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  • 散歩中の犬に噛まれた場合に 治療費や慰謝料を請求する方法
  • 医療機関の受診、相手方情報、証拠保全、保健所・健康保険の手続、民法718条に基づく損害賠償請求、示談と時効までを順番に整理します。

POINT 1

  • 散歩中の犬に噛まれた場合に治療費や慰謝料を請求する方法の全体像
  • 1. 1. 医療と安全:傷を洗浄し、医療機関を受診して犬咬傷であることを伝えます。
  • 2. 2. 相手方情報:氏名、住所、連絡先、犬の特徴、狂犬病予防注射歴、保険加入の有無を確認します。
  • 3. 3. 証拠保全:写真、動画、目撃者、診断書、領収書、現場状況を保存します。
  • 4. 4. 行政・保険手続:保健所への相談、第三者行為による傷病届、保険会社への確認を進めます。
  • 5. 5. 損害額の一覧化:治療費、交通費、休業損害、慰謝料、物損などを項目別に積み上げます。
  • 6. 6. 示談または裁判所手続:合意できれば示談書を作成し、難しい場合は弁護士相談、調停、訴訟等を検討します。

POINT 2

  • 散歩中の犬に噛まれた事故類型と過失相殺の考え方
  • 典型場面と被害者側事情を分けると、責任と損害額の争点が見えやすくなります。
  • 長いリード・伸縮リード
  • 飼い主が制御できなかった
  • リードなしの犬

POINT 3

  • 犬に噛まれた直後の医療・安全・証拠化
  • 外見上小さな傷でも感染や後遺症につながることがあり、初診時の記録が後の請求を支えます。
  • 犬の咬傷は、外見上は小さく見えても、歯が皮膚の奥に入り、感染、神経損傷、腱損傷、瘢痕、可動域制限などを起こすことがあります。
  • 手指、顔面、足首、子ども、高齢者、基礎疾患のある人は特に慎重な対応が必要です。
  • 後日の請求では、事故と損害の関係を資料で示す必要があります。

POINT 4

  • 犬に噛まれた場合の保健所・自治体・健康保険手続
  • 保健所は賠償交渉の代行機関ではありませんが、公衆衛生と事故記録の面で重要です。
  • 24時間・48時間の確認が必要になる自治体があります
  • 犬に噛まれた場合、地域によっては飼い主側に事故発生届、犬の獣医師検診、狂犬病の有無の確認などが求められます。
  • 次の重要ポイントは、保健所手続でよく出る24時間・48時間という目安を整理したものです。

POINT 5

  • 犬に噛まれた場合の法的根拠 ― 民法718条・709条・過失相殺
  • ノーリード・長いリード
  • リードなし、または通行人との接触を避けられないほど長いリードは、管理不十分を示す方向に働き得ます。
  • 制御不足
  • 犬が吠えたり飛びついたりしていたのに制御しなかった、伸縮リードをロックしていなかったなどです。

POINT 6

  • 犬に噛まれた場合に請求対象となる損害項目と計算例
  • 治療費だけでなく、交通費、休業損害、慰謝料、後遺症、物損、付き添い費まで項目別に積み上げます。
  • 治療費・薬代・診断書料
  • 通院交通費
  • 休業損害・家事への影響

POINT 7

  • 飼い主・保険会社への請求書と交渉の進め方
  • 口頭の約束だけで終わらせず、事故・損害・期限・添付資料を文書で残します。
  • まずは保険加入の有無、保険会社名、担当部署、担当者名、連絡先を確認します。
  • 列は「書く項目」と「理由」に分かれており、何を、いくら、いつまでに支払ってほしいのかを明確にすることが重要だと読み取れます。
  • 内容証明郵便は、請求した事実と日付を明確にする手段です。

POINT 8

  • 犬に噛まれた事故の示談・裁判所手続・時効
  • 子どもが噛まれた場合
  • 顔面や手指の負傷、学校・保育園への影響、通院付き添い、心理的影響、写真記録を丁寧に残します。
  • 顔や手に傷が残った場合
  • 形成外科、整形外科、皮膚科などで経過を記録し、写真を時系列で残します。

まとめ

  • 散歩中の犬に噛まれた場合に 治療費や慰謝料を請求する方法
  • 散歩中の犬に噛まれた場合に治療費や慰謝料を請求する方法の全体像:民法718条を中心に、医療・証拠・行政手続・保険・請求書・示談までを順番に整理します。
  • 散歩中の犬に噛まれた事故類型と過失相殺の考え方:典型場面と被害者側事情を分けると、責任と損害額の争点が見えやすくなります。
  • 犬に噛まれた直後の医療・安全・証拠化:外見上小さな傷でも感染や後遺症につながることがあり、初診時の記録が後の請求を支えます。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

散歩中の犬に噛まれた場合に治療費や慰謝料を請求する方法の全体像

民法718条を中心に、医療・証拠・行政手続・保険・請求書・示談までを順番に整理します。

散歩中に他人の犬に噛まれた場合、被害者は犬の飼い主または実際に管理していた人に対し、治療費、通院交通費、診断書作成費、休業損害、入通院慰謝料、後遺症が残った場合の将来損害、衣服や持ち物の損害などを請求できる可能性があります。中心となる法的根拠は、民法718条の動物の占有者等の責任です。

ただし、請求が当然に全額認められるわけではありません。傷の状態、治療経過、相手方情報、犬の管理状況、リードの有無、現場状況、保健所への届出、診療明細書や領収書を記録し、損害と事故の関係を説明できる状態にすることが重要です。

次の判断の流れは、事故直後から請求・示談・裁判所手続までの順番を表しています。上から下へ進む順番に意味があり、医療と証拠化を先に済ませるほど、後の交渉で損害項目を説明しやすくなることを読み取ってください。

犬に噛まれた後の対応順序

1. 医療と安全

傷を洗浄し、医療機関を受診して犬咬傷であることを伝えます。

2. 相手方情報

氏名、住所、連絡先、犬の特徴、狂犬病予防注射歴、保険加入の有無を確認します。

3. 証拠保全

写真、動画、目撃者、診断書、領収書、現場状況を保存します。

4. 行政・保険手続

保健所への相談、第三者行為による傷病届、保険会社への確認を進めます。

5. 損害額の一覧化

治療費、交通費、休業損害、慰謝料、物損などを項目別に積み上げます。

6. 示談または裁判所手続

合意できれば示談書を作成し、難しい場合は弁護士相談、調停、訴訟等を検討します。

Section 01

散歩中の犬に噛まれた事故類型と過失相殺の考え方

典型場面と被害者側事情を分けると、責任と損害額の争点が見えやすくなります。

このページで想定するのは、日本国内で歩道、公園、道路、マンション敷地、店舗前、ドッグラン周辺などを歩いているときに、他人が散歩させていた犬、または飼い主の管理下にある犬に噛まれて負傷した場面です。

次の一覧は、犬咬傷事故で問題になりやすい典型場面を整理したものです。どの場面でも共通するのは、犬の大きさだけでなく、リード、距離、制御状況、被害者の行動が後の責任判断や過失相殺に影響し得るという点です。

リード管理

長いリード・伸縮リード

リードを長く伸ばしていたため、犬が通行人に飛びかかった、すれ違いざまに噛まれたなどの場面です。

制御不能

飼い主が制御できなかった

飼い主がリードを持っていても、犬を止められず、手や足を噛まれた場合です。

ノーリード

リードなしの犬

公園や道路でノーリードの犬が歩行者や子どもに噛みついた場面です。

接触場面

犬同士・不用意な接触

犬同士の接触を止めようとして手を噛まれた、飼い主が大丈夫と近づけた犬に突然噛まれたなどの場面です。

被害者が犬に近づきすぎた、犬を驚かせた、無断で触ろうとした、相手の敷地に入った、犬同士のけんかに不用意に手を入れたなどの事情がある場合、賠償額が減額される過失相殺が問題になることがあります。

Section 02

犬に噛まれた直後の医療・安全・証拠化

外見上小さな傷でも感染や後遺症につながることがあり、初診時の記録が後の請求を支えます。

犬の咬傷は、外見上は小さく見えても、歯が皮膚の奥に入り、感染、神経損傷、腱損傷、瘢痕、可動域制限などを起こすことがあります。手指、顔面、足首、子ども、高齢者、基礎疾患のある人は特に慎重な対応が必要です。

医療優先安全な場所に移動し、傷口を流水と石けん等で十分に洗い、出血がある場合は清潔な布等で圧迫します。できるだけ早く外科、形成外科、救急外来、皮膚科などを受診し、犬に噛まれた日時・場所・犬の状況を診療録に残してもらいます。

後日の請求では、事故と損害の関係を資料で示す必要があります。次の比較表は、どの証拠が何を説明するために使われるかを整理したものです。列は「分類」「具体例」「実務上の意味」に分かれており、読者は損害、事故状況、相手方、収入、生活影響を別々に資料化する必要があることを読み取ってください。

分類具体例実務上の意味
傷害の証拠傷の写真、診断書、診療明細書、領収書、処方箋損害の発生と治療内容を示します
事故状況現場写真、リードの長さ、犬の位置、被害者の位置、道路幅飼い主の管理状況や過失相殺の判断資料になります
相手方情報氏名、住所、電話番号、犬の特徴、保険会社名請求先を特定します
目撃情報目撃者の氏名・連絡先、証言メモ事故状況の争いに備えます
収入資料給与明細、源泉徴収票、休業証明書、確定申告書休業損害の計算資料になります
生活上の影響通院日記、痛み、睡眠障害、家事制限、子どもの通学支障慰謝料・休業損害の補助資料になります

相手方には、飼い主または散歩者の氏名、住所、電話番号・メールアドレス、犬の種類・毛色・体格・名前・登録情報、狂犬病予防注射の状況、ペット賠償責任保険や個人賠償責任保険の有無を確認します。

Section 03

犬に噛まれた場合の保健所・自治体・健康保険手続

保健所は賠償交渉の代行機関ではありませんが、公衆衛生と事故記録の面で重要です。

犬に噛まれた場合、地域によっては飼い主側に事故発生届、犬の獣医師検診、狂犬病の有無の確認などが求められます。次の重要ポイントは、保健所手続でよく出る24時間・48時間という目安を整理したものです。時間の数字は自治体運用を確認するための手がかりで、実際には事故地の自治体窓口で確認する必要があります。

24時間・48時間の確認が必要になる自治体があります

東京都の特別区などでは、飼い犬が人を噛んだ場合、飼い主に事故発生から24時間以内の届出、48時間以内の獣医師による狂犬病検診が案内されることがあります。

保健所は、治療費や慰謝料の金額を決めたり、相手方に支払を命じたり、示談を代行したりする機関ではありません。主な役割は、狂犬病予防、公衆衛生、再発防止、飼い主指導です。

健康保険を使う場合の手続は、医療費精算と示談に影響します。次の一覧は、健康保険・労災・保険者確認の関係を整理したものです。読者は、医療機関の窓口だけでなく、加入する保険者にも確認する必要がある点を読み取ってください。

第三者行為による傷病届

他人の飼い犬に噛まれた場合、健康保険を使うなら保険者に届出が必要になることがあります。

健康保険

保険者から加害者側への求償

健康保険が負担した部分は、保険者が加害者側へ求償することがあります。示談前の確認が重要です。

示談注意

仕事中・通勤中の事故

配達、警備、訪問介護、営業、通勤途中などでは、健康保険ではなく労災保険が問題になることがあります。

労災確認
Section 04

犬に噛まれた場合の法的根拠 ― 民法718条・709条・過失相殺

動物の占有者等の責任を中心に、相当の注意と被害者側事情を具体的に見ます。

犬の咬傷事故では、民法718条の動物の占有者等の責任が中心になります。占有者は所有者に限らず、事実上その動物を支配・管理している人を指すため、散歩を代行していた家族、知人、ペットシッターなどが問題になることもあります。

次の一覧は、飼い主側の管理状況として問題になりやすい事情を整理したものです。各項目は、飼い主が「相当の注意」を尽くしていたかを考える材料であり、読者は事故現場の証拠化で何を撮影・記録すべきかを読み取ってください。

ノーリード・長いリード

リードなし、または通行人との接触を避けられないほど長いリードは、管理不十分を示す方向に働き得ます。

制御不足

犬が吠えたり飛びついたりしていたのに制御しなかった、伸縮リードをロックしていなかったなどです。

過去の危険性

過去に噛みつきや威嚇があったのに、口輪等を使っていなかった事情です。

周囲への注意不足

子どもや高齢者が近くにいる場所で短く制御していない、飼い主がスマートフォン等に気を取られていた場合です。

民法709条は不法行為責任の一般規定です。犬の咬傷事故では718条が中心になりますが、ノーリード、危険な犬の放置、危険性を知りながら近づけた行為など、飼い主の具体的な過失も実質的に問題になります。過失相殺では被害者側の行動も検討されます。

Section 05

犬に噛まれた場合に請求対象となる損害項目と計算例

治療費だけでなく、交通費、休業損害、慰謝料、後遺症、物損、付き添い費まで項目別に積み上げます。

請求額は、感覚的に決めるのではなく、証拠に基づき項目ごとに積み上げます。次の一覧は、犬咬傷事故で検討される損害項目を整理したものです。各項目が何の資料で支えられるかを読み取ることで、領収書や診断書だけでなく、収入資料や生活記録も重要だと分かります。

医療

治療費・薬代・診断書料

診療、処置、検査、縫合、薬、抗菌薬、破傷風関連処置、診断書、診療報酬明細書などです。

移動

通院交通費

公共交通機関代、自家用車のガソリン代相当額、必要性がある場合のタクシー代などが問題になります。

収入

休業損害・家事への影響

会社員は休業損害証明書、自営業者は確定申告書等、家事従事者は家事制限の記録が重要です。

精神的苦痛

入通院慰謝料

傷の程度、治療期間、通院日数、痛み、感染不安、恐怖体験、生活への影響などで変わります。

将来損害

後遺症が残った場合

瘢痕、色素沈着、ケロイド、神経障害、可動域制限、疼痛、恐怖症状などが問題になります。

物損等

衣服・持ち物・付き添い費

破れた衣服、靴、バッグ、眼鏡、スマートフォン、通院付き添い費などが対象になり得ます。

次の表は、損害一覧表の作り方の例です。金額欄だけでなく、証拠欄と備考欄を並べることで、相手方や保険会社が検討しやすくなります。合計188,880円は例示であり、実際の金額は傷の程度や治療経過で変わります。

損害項目金額証拠備考
治療費自己負担分18,450円領収書1〜5健康保険利用
薬代2,130円薬局領収書抗菌薬等
通院交通費4,800円IC履歴・メモ6回通院
診断書料5,500円領収書請求用
休業損害32,000円休業証明書2日欠勤
慰謝料120,000円診断書・通院記録通院1か月、実通院6日
衣服損害8,000円写真・購入明細衣服破損
合計188,880円

慰謝料は領収書のような単純な証拠がないため、傷の部位と程度、治療期間、通院日数、縫合や感染の有無、痛みや腫れの期間、生活への影響、傷跡の可能性、外出不安を具体的に整理します。

Section 06

飼い主・保険会社への請求書と交渉の進め方

口頭の約束だけで終わらせず、事故・損害・期限・添付資料を文書で残します。

犬の飼い主がペット賠償責任特約、個人賠償責任保険、火災保険や自動車保険の個人賠償責任特約などに加入している場合、保険会社が窓口になることがあります。まずは保険加入の有無、保険会社名、担当部署、担当者名、連絡先を確認します。

次の比較表は、請求書に書くべき事項を整理したものです。列は「書く項目」と「理由」に分かれており、何を、いくら、いつまでに支払ってほしいのかを明確にすることが重要だと読み取れます。

書く項目理由
事故発生日・時刻・場所事故の特定と時効管理の基礎になります
犬の特徴、飼い主または散歩者請求先と管理者を特定します
事故態様・負傷内容・治療経過民法718条に基づく責任と因果関係を説明します
損害項目と金額治療費、薬代、交通費、休業損害、慰謝料、物損などを積み上げます
添付資料一覧診断書、領収書、写真、休業証明書等を対応づけます
支払期限・振込先回答期限と支払方法を明確にします

内容証明郵便は、請求した事実と日付を明確にする手段です。ただし、文面が強すぎると交渉が硬直化することもあります。初回は通常の書面やメールで資料を添付し、反応がない場合に内容証明を検討する方法もあります。

示談前確認健康保険を使っている場合は、保険者への届出や求償との関係を確認します。治療中、傷跡の見通しが不明、後遺症の可能性がある、休業損害が未確定という場合は、早期示談に注意が必要です。
Section 07

犬に噛まれた事故の示談・裁判所手続・時効

示談書の清算条項、後遺症の扱い、60万円以下の少額訴訟、5年・20年の期間を確認します。

示談とは、当事者間の合意で紛争を終わらせる契約です。犬の咬傷事故では、加害者側が一定額を支払い、被害者側がそれ以上の請求をしないことを合意する形が典型です。いったん成立すると追加請求が難しくなることがあるため、未確定損害や後遺症の扱いを慎重に検討します。

次の比較表は、交渉がまとまらない場合の手続を整理しています。金額、争点、相手方の対応によって適した方法が変わるため、読者は自分の事案が「話し合い型」「迅速な金銭請求型」「本格的な争い型」のどれに近いかを読み取ってください。

手続特徴注意点
弁護士相談責任否定、低額提示、後遺症、子どもの被害、過失相殺などで有用です費用と回収見込みのバランスも検討します
民事調停裁判所で調停委員会を介して話し合う手続です相手方が出席しない、または合意しない場合は成立しません
少額訴訟60万円以下の金銭支払請求で、原則1回の審理を目指します医学的争点や後遺症が複雑な事案には向きにくい場合があります
通常訴訟損害額が大きい、責任関係が激しく争われる場合に検討します主張書面、証拠、尋問、和解協議などが必要になります
支払督促相手方が金額を実質的に争っていないが支払わない場合の選択肢です異議が出ると訴訟に移行します

人の生命または身体を害する不法行為による損害賠償請求権では、被害者または法定代理人が損害および加害者を知った時から5年、不法行為の時から20年という期間が問題になります。物損だけの請求や経過措置が絡む場合は別途検討が必要です。

次の一覧は、事案別の注意点をまとめたものです。被害者の年齢、傷の部位、犬同士の接触、飼い主不明、仕事中・通勤中という違いにより、残す資料と使う制度が変わることを読み取ってください。

子どもが噛まれた場合

顔面や手指の負傷、学校・保育園への影響、通院付き添い、心理的影響、写真記録を丁寧に残します。

顔や手に傷が残った場合

形成外科、整形外科、皮膚科などで経過を記録し、写真を時系列で残します。

犬同士のトラブル

どちらの犬が先に接触したか、リード状態、飼い主同士の距離、介入方法が争点になります。

飼い主不明の犬

保健所、警察、近隣店舗、防犯カメラ、目撃者を通じて情報を集めます。

仕事中・通勤中

労災保険が問題になることがあります。勤務先や労働基準監督署等へ確認します。

Section 08

犬に噛まれた場合の実務チェックリスト

事故直後、1週間以内、請求前、交渉不成立時に分けて確認します。

犬咬傷事故では、時間が経つほど写真、領収書、目撃者、相手方情報が集めにくくなります。次の時系列は、いつ何を確認するかを整理したものです。上から順に、医療、行政・保険、請求、裁判所手続へ進む読み方です。

事故直後

医療と現場記録

傷口洗浄、医療機関受診、犬咬傷であることの申告、傷の写真、飼い主情報、目撃者、破損品の撮影を行います。

1週間以内

行政・保険・通院記録

診断書、保健所相談、警察への申告検討、第三者行為届、相手方の保険加入、交通費や休業日を確認します。

請求前

損害一覧と示談書案

領収書、診療明細書、慰謝料の根拠事情、後遺症の見通し、請求書、示談書案を整理します。

交渉不成立時

専門家相談と裁判所手続

弁護士相談、法テラスや弁護士会相談、民事調停、少額訴訟、通常訴訟、時効期間を確認します。

最も重要なのは、事故直後から医療、証拠、相手方特定、行政手続、保険手続を同時に進めることです。治療費や慰謝料の請求は、感情的なやり取りではなく、資料に基づく損害項目の積み上げとして行います。

Section 09

犬に噛まれた場合の治療費・慰謝料請求FAQ

一般的な制度説明として整理します。事故状況、証拠、治療経過、保険契約によって結論が変わるため、具体的対応は専門家へ相談する必要があります。

Q1. 小型犬に噛まれた場合でも請求対象になりますか。

一般的には、犬の大きさにかかわらず、他人に損害を与えた場合には民法718条の動物占有者責任が問題になります。ただし、損害額は傷の程度、治療期間、生活への影響により変わります。具体的には資料を整理して弁護士等へ相談する必要があります。

Q2. 飼い主が初めて噛んだと言う場合、責任はなくなりますか。

一般的には、初めての咬傷という説明だけで責任が否定されるとは限りません。散歩中に犬を制御し、通行人に危害を加えないよう管理していたかが具体的に問題になります。

Q3. 治療費だけ支払うと言われた場合、慰謝料はどう考えますか。

犬に噛まれて負傷した場合、治療費のほか、精神的苦痛に対する慰謝料が問題になる可能性があります。金額は傷の程度、治療期間、通院日数、後遺症、事故態様などによって変わります。

Q4. 保険会社から低い金額を提示された場合、すぐ署名してよいですか。

一般的には、提示額の内訳、慰謝料の算定根拠、治療費や休業損害の漏れ、後遺症の見通しを確認してから判断します。示談前に不安がある場合は、弁護士等へ相談する必要があります。

Q5. 相手方が謝罪しない場合、慰謝料はどう評価されますか。

謝罪の有無や事故後の対応が慰謝料評価で考慮されることはあります。ただし、慰謝料は主に傷害の程度、治療期間、通院状況、後遺症、事故態様などに基づき検討されます。

Q6. 警察に届けるべきですか。

怪我をした場合、警察へ被害を申告することを検討する場面があります。ただし、警察への被害届と保健所への事故被害届は目的が異なり、保健所は公衆衛生・動物管理、警察は犯罪事実の申告・捜査の観点です。

Q7. 治療中に示談してよいですか。

一般的には、治療終了後または症状の見通しが立った後に示談するほうが安全とされています。治療中に示談する場合は、後遺症や未確定損害が判明した場合の協議条項などを慎重に検討します。

Q8. 弁護士費用が心配な場合はどう確認しますか。

自分や家族の保険に弁護士費用特約が付いていないか確認します。収入・資産が一定基準以下の場合、法テラスの無料法律相談や費用立替制度の対象となる可能性があります。損害額が小さい場合は、依頼費用と回収見込みのバランスも検討します。

Reference

犬に噛まれた場合の治療費・慰謝料請求の参考資料

公的資料・準公的資料

  • e-Gov法令検索「民法」
  • 自治体資料「飼い犬が人を咬んだとき・犬に咬まれたとき」
  • 自治体資料「飼い犬が人を咬んだ・咬まれた」
  • 厚生労働省「狂犬病」
  • 厚生労働省「狂犬病に関するQ&Aについて」
  • 全国健康保険協会「第三者行為による傷病届」
  • 全国健康保険協会資料「健康保険を使用してケガの治療をするとき」
  • 裁判所「民事調停」
  • 裁判所「少額訴訟」
  • 裁判所「支払督促」
  • 日本損害保険協会「ペット保険」
  • 法テラス「民事法律扶助業務」
  • 日本弁護士連合会「弁護士検索」
  • 日弁連法律相談センター「ひまわり相談ネット」