相続手続で全員分の住民票が必要になる場面と、取得者だけで足りる場面を、調停・相続登記・法定相続情報・税務・金融機関手続に分けて整理します。
相続 手続で全員分の住民票が必要になる場面と、取得者だけで足りる場面を、調停・相続登記・法定相続情報・税務・金融機関手続に分けて整理します。
全員分が常に必要なのではなく、提出先が全員の住所を必要としているかで判断します。
相続手続では、戸籍謄本、印鑑証明書、住民票、住民票の除票、戸籍の附票など、似た名称の証明書が多く登場します。そのため、相続人全員の住民票を集める必要があるケースなのか、全員分がないと手続が止まるのかという不安が生じやすくなります。
下の重要ポイントは、このページ全体の判断軸を表しています。住民票は相続人であることではなく現在住所を示す書類であるため、全員分を集める前に、提出先が誰の住所を必要としているのかを読み取ることが重要です。
相続人全員の住民票が必要かどうかは、相続人全員が手続の当事者になるか、新しい登記名義人になるか、法定相続情報一覧図などに全員の住所を記載するかで判断します。
下の比較表は、代表的な手続ごとに相続人全員の住民票が必要になりやすいかを整理したものです。提出先ごとに目的が異なるため、必要性の欄と実務上のポイントを見比べ、いま進めている手続に近い場面を確認します。
| 場面 | 全員分の住民票 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 家庭裁判所の遺産分割調停 | 必要になるのが通常 | 相続人全員が当事者になるため、住民票又は戸籍附票が求められます。 |
| 法定相続分どおりに全員を不動産登記名義人にする相続登記 | 必要になります | 全員が新しい所有者として登記されるため、各人の住所証明が必要です。 |
| 遺産分割協議で全員が不動産を共有取得する相続登記 | 必要になります | 相続人全員だからではなく、全員が新所有者になるため必要です。 |
| 法定相続情報一覧図に全員の住所を記載する場合 | 実務上必要になります | 住所記載は任意ですが、住所を入れるなら確認資料が必要です。 |
| 相続税申告で番号確認にマイナンバー記載住民票を使う場合 | 該当者分が必要です | 通常の住所証明ではなく、税務上の番号確認書類として扱います。 |
| 金融機関が住所確認資料を求める場合 | 運用によります | 印鑑証明書や戸籍が中心で、住民票の対象者は金融機関ごとに異なります。 |
| 遺言により特定の相続人だけが不動産を取得する場合 | 通常は全員分までは不要です | 新しく所有者になる相続人の住所証明が中心です。 |
| 相続放棄、遺言書検認、特別代理人選任 | 手続ごとに異なります | 家庭裁判所の書式、申立先、事案により追加資料が変わります。 |
結論として、相続人全員の住民票を集める必要があるケースは、相続手続全般に一律に存在するわけではありません。裁判所が当事者全員を把握する場面、登記簿に全員の住所を記録する場面、一覧図に全員の住所を入れる場面など、住所情報そのものが手続の基盤になる場合に問題となります。
住民票、戸籍、印鑑証明書、戸籍の附票は、それぞれ証明する内容が違います。
一般に住民票と呼ばれるものは、正確には住民票の写しです。市区町村が管理する住民基本台帳上の記録を証明し、氏名、住所、生年月日、性別などが記載されます。相続手続では、現在住所を証明するために使われます。
下の3つの項目は、住民票の写し、住民票の除票、戸籍の附票の違いを並べたものです。似た名前の書類を混同すると補正や再取得につながるため、どの住所情報を示す書類なのかを読み分けることが重要です。
相続人の現在住所を証明します。相続人であること自体を証明する書類ではありません。
亡くなった人や転出した人の消除後の記録です。被相続人の最後の住所や登記簿上の住所とのつながりを確認する場面で使われます。
本籍地の市区町村で管理される住所履歴の証明書です。住所不明の相続人を探す場面や、過去住所をたどる場面で重要です。
戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍は、被相続人の出生から死亡までの連続した身分関係や相続人の範囲を確認する書類です。印鑑証明書は、遺産分割協議書に押された実印が本人の実印であることを示します。法定相続情報一覧図は、被相続人と相続人の関係を一覧化して法務局で認証文付きの写しを受ける制度です。
下の比較表は、相続で証明したい事項と代表的な書類を対応させたものです。住民票が担当する範囲は住所証明であり、相続人の確定や実印の証明とは役割が違うことを読み取ります。
| 証明したい事項 | 代表的な書類 | 住民票の役割 |
|---|---|---|
| 誰が相続人か | 戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍 | 原則として証明しません。 |
| 相続人の現在住所 | 住民票、戸籍の附票 | 中心的な証明書になります。 |
| 被相続人の最後の住所 | 住民票の除票、戸籍の附票 | 中心的な証明書になります。 |
| 登記簿上の住所と被相続人の同一性 | 住民票の除票、戸籍の附票、住所変更証明 | 必要になることがあります。 |
| 実印で押印したこと | 印鑑証明書 | 証明しません。 |
| マイナンバーの確認 | マイナンバーカード、通知カード、マイナンバー記載の住民票 | 税務では番号確認書類になることがあります。 |
家庭裁判所では、相続人全員を当事者として扱うため住所確認資料が重要になります。
相続人全員の住民票を集める必要があるケースとして、もっとも典型的なのが遺産分割調停です。家庭裁判所の案内では、遺産分割調停の標準的な添付書類として、被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本等、相続人全員の戸籍謄本、必要に応じた代襲相続関係の戸籍謄本等、相続人全員の住民票又は戸籍附票、遺産に関する証明書が掲げられています。
下の判断の流れは、遺産分割調停でなぜ全員分の住所資料が必要になるかを整理したものです。調停では一部の相続人だけで進められないため、裁判所が通知、呼出し、送達、事件管理を行うために全員の現在住所を確認する点を読み取ります。
戸籍により当事者となる相続人を確定します。
申立人だけでなく相手方となる相続人にも手続参加が予定されます。
住民票又は戸籍附票により、現在住所を確認します。
本籍地から住所履歴をたどる方法が検討されます。
裁判所の事件管理の基礎資料になります。
住所を知らない相続人がいる場合、戸籍調査で本籍をたどり、戸籍の附票を取得して住所を確認する方法が実務上よく用いられます。疎遠な兄弟姉妹、前婚の子、甥姪などの代襲相続人がいる場合には、この作業が手続の入口になります。
共同相続人の立場で相手方の戸籍謄本や住民票の写しを取得できると説明される場面もありますが、提出先市区町村の判断、請求理由、相続関係を示す戸籍、提出目的、本人確認資料などを個別に確認する必要があります。
全員が新しい所有者になるかどうかが、住民票の対象者を決めます。
不動産を相続した場合、2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されています。相続により不動産の所有権を取得した相続人は、相続開始と所有権取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になると説明されています。
下の比較表は、相続登記で誰の住民票が必要になるかを登記内容ごとに整理したものです。不動産登記簿には所有者の住所も記録されるため、相続人全員かどうかではなく、新しく所有者として記録される人が誰かを読み取ることが重要です。
| 登記内容 | 住民票が必要な人 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 法定相続分どおりに相続人全員を登記名義人にする | 相続人全員 | 全員が新しい所有者になるため、全員の住所証明が必要です。 |
| 遺産分割協議で相続人全員が共有取得する | 相続人全員 | 全員が共有者として登記されるため、全員の住所証明が必要です。 |
| 遺産分割協議で特定の相続人だけが取得する | 取得する相続人 | 協議書には全員が署名押印しても、住民票は新所有者が中心です。 |
| 遺言により特定の相続人が取得する | 取得する相続人 | 遺言で不動産を取得する人の住所証明が中心です。 |
| 被相続人の登記簿上住所と最後の住所をつなぐ | 被相続人の除票又は戸籍附票 | 相続人の住民票ではなく、被相続人の同一性確認が問題になります。 |
下の判断の流れは、相続登記で全員分が必要かを確認する順番を示しています。先に登記の目的を確認し、次に新所有者の範囲を見れば、不要な住民票まで集めてしまうリスクを減らせます。
相続登記の申請義務と期限を確認します。
法定相続分、遺産分割協議、遺言の内容を分けて見ます。
全員の住所を登記簿に記録するため、全員の住所証明が必要です。
新しく登記名義人になる人の住民票等が中心です。
法定相続分による登記では、相続人のうち1人が相続人全員分を申請できることがあります。この場合でも、申請人以外の相続人の住所証明書を集める実務上の負担が残ります。他の相続人が協力しない場合は、戸籍の附票や第三者請求を検討することになります。
法定相続分でいったん登記して義務を果たす方法は、急いでいる場面で検討されます。ただし、その後に遺産分割協議で特定の相続人に不動産を取得させる場合、追加の登記、税務、登記費用を再検討する必要があります。共有登記にすると売却、担保設定、管理処分に共有者の関与が必要になりやすく、相続人間に争いがある場合には共有状態が紛争を長引かせることがあります。
一覧図、税務、預貯金、保険、遺言の手続では、住民票の意味がそれぞれ異なります。
法定相続情報一覧図は、被相続人と相続人の関係を一覧化し、法務局で認証文付きの写しの交付を受ける制度です。相続人の住所を記載するかどうかは任意ですが、住所を記載することで、後続の相続登記等で各相続人の住所を証する書面の提供が不要となることがあります。
下の比較表は、相続登記以外の主な手続で住民票がどのように扱われるかを整理したものです。同じ相続手続でも、住所記載、番号確認、本人確認、通知先確認など目的が違うため、対象者と注意点を分けて読み取ります。
| 手続 | 住民票が問題になる場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 法定相続情報一覧図 | 相続人全員の住所を一覧図に記載する場合 | 住所記載は任意です。写し交付後に住所変更があっても、住所変更だけを理由にした再申出はできません。 |
| 相続税申告 | マイナンバー確認書類としてマイナンバー記載住民票を使う場合 | 登記や裁判所提出用とは用途を分けます。10か月の申告期限も意識します。 |
| 金融機関 | 本人確認、住所確認、送金先確認、代表相続人確認など | 全国銀行協会の案内では、戸籍や印鑑証明書が中心です。住民票の要否は金融機関の運用によります。 |
| 生命保険金 | 受取人の本人確認や被保険者死亡の確認など | 受取人固有の財産となる場合が多く、相続人全員の住民票が一律に必要とは限りません。 |
| 遺言による相続登記 | 遺言で不動産を取得する相続人の住所証明 | 他の相続人全員の住民票ではなく、新所有者の住所証明が中心です。 |
| 遺言書検認 | 相続人への通知のため住所情報が必要になる場合 | 標準案内で全員の住民票が常に明示されているとは限らず、申立先家庭裁判所の書式を確認します。 |
| 未成年者や成年後見が関わる手続 | 特別代理人候補者、後見人、本人の住所資料など | 全員分というより、家庭裁判所が関係者の身分関係と住所を確認するための資料です。 |
法定相続情報一覧図を相続税申告にも使う予定がある場合、被相続人との続柄を戸籍どおりに記載するか、「子」などの簡略記載にするかで利用できる手続が変わることがあります。税理士等と利用予定を確認してから作成することが大切です。
相続税申告では、小規模宅地等の特例、配偶者の税額軽減、未分割申告、相続時精算課税、非上場株式、農地、山林、医療法人持分、美術品など、財産や特例に応じて追加資料が必要になることがあります。住民票だけで判断せず、生活実態、同居実態、住所移転履歴、施設入所、事業承継の実態なども確認します。
全員分の住民票というより、相続人全員を当事者として扱うための住所調査が問題になります。
相続人の所在が不明でも、その相続人を無視して遺産分割協議を成立させることはできません。まず戸籍と戸籍の附票をたどり、住所を調査します。住所が判明しない場合や、住所地に連絡しても所在不明である場合には、不在者財産管理人、失踪宣告、遺産分割調停などの法的手続を検討することがあります。
下の注意点一覧は、通常の住民票だけでは対応しにくい相続人の類型を整理したものです。住所証明の方法が国内居住者と異なるため、誰が当事者になるか、どの公的証明を使うか、提出先が何を求めているかを読み取ります。
戸籍の附票をたどって住所を調べます。所在が確認できない場合は、不在者財産管理人や調停などを検討することがあります。
日本国内の住民票がないことがあり、在留証明、署名証明、居住国の公的証明、領事証明などが問題になります。
数次相続となり、死亡した相続人の相続人が関与します。最終的な当事者又は登記名義人を基準に再整理します。
子が先に死亡している場合などには、孫や甥姪が代襲相続人になります。調停では代襲相続人を含む全員の住所確認資料が問題になります。
未成年者が共同相続人になる場合、親権者と未成年者の利益相反が問題になることがあります。家庭裁判所の特別代理人選任では、未成年者の戸籍、親権者の戸籍、特別代理人候補者の住民票又は戸籍附票、遺産分割協議書案などが求められることがあります。成年後見人、保佐人、補助人が関与する場合も、本人の住所、成年後見登記事項証明書、後見人の資格、家庭裁判所の許可、臨時の代理人の要否を確認します。
下の比較表は、住民票と戸籍の附票の使い分けを整理したものです。現在住所だけを示せば足りるのか、住所履歴や本籍地からの調査が必要なのかを見分けることで、取得する書類を選びやすくなります。
| 場面 | 優先しやすい書類 | 理由 |
|---|---|---|
| 現在住所を単純に証明したい | 住民票 | 住所地の市区町村で取得でき、本人又は同一世帯員なら比較的取得しやすいためです。 |
| 本籍は分かるが住所が分からない相続人を探す | 戸籍の附票 | 本籍地から住所履歴をたどれるためです。 |
| 被相続人の過去住所と登記簿住所をつなぐ | 住民票の除票又は戸籍の附票 | 住所履歴により同一性確認に使いやすいためです。 |
| 相続人が複数回転居している | 戸籍の附票 | 住民票だけでは履歴が不足することがあるためです。 |
| 遺産分割調停で住民票又は戸籍附票とされている | どちらか提出しやすい書類 | 裁判所の案内上、住所確認資料として扱われることがあります。 |
裁判所、法務局、金融機関に提出する住民票では、原則としてマイナンバーを記載しません。本籍、続柄、世帯主との関係も、提出先が必要とする場合を除き、省略で足りることが多いです。ただし、被相続人の住民票の除票については、登記簿上の住所と本籍地をつなぐため、本籍地記載が必要になることがあります。
先に相続人を確定し、提出先と記載事項を確認してから取得します。
住民票を集める前に、誰が相続人かを確定します。被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の現在戸籍、代襲相続や兄弟姉妹相続に必要な戸籍を集めます。2024年3月1日から戸籍証明書等の広域交付が始まり、本籍地以外の市区町村窓口でも、本人、配偶者、直系尊属、直系卑属の戸籍証明書等を請求できるようになりました。ただし、兄弟姉妹、甥姪などの傍系親族、代理人請求、郵送請求、コンピュータ化されていない戸籍などには制限があります。
下の時系列は、相続人全員の住民票が必要かを確認しながら取得へ進む実務手順を表しています。順番を飛ばすと不要な書類を集めたり、マイナンバーや本籍の記載を誤ったりするため、各段階で何を確認するかを読み取ります。
出生から死亡までの戸籍、相続人全員の現在戸籍、代襲相続などの戸籍を集めます。
遺産分割調停、不動産登記、金融機関、相続税申告、証券会社、保険会社、公証役場で必要書類を分けます。
現在住所が分かる場合は住民票、住所不明や住所履歴が必要な場合は戸籍附票を検討します。
マイナンバー、本籍、続柄、世帯全員か個人か、発行日制限を提出先に合わせて確認します。
委任状、第三者請求、戸籍附票、専門家への依頼など、状況に応じて進め方を確認します。
請求時には、マイナンバーは原則として記載しない、本籍や続柄は提出先が必要とする場合に限る、世帯全員か個人かを確認する、発行後3か月以内や6か月以内などの指定がないかを見る、といった確認が必要です。
下の比較表は、他の相続人の住民票を第三者請求で取得する際に用意することが多い資料を整理したものです。自治体ごとに運用差があるため、請求理由と提出目的をどの資料で示すかを読み取ります。
| 資料 | 目的 |
|---|---|
| 請求者の本人確認書類 | 請求者本人の確認 |
| 被相続人の死亡が分かる戸籍 | 相続発生の確認 |
| 請求者が相続人であることを示す戸籍 | 請求権限や利害関係の確認 |
| 相手方も相続人であることを示す戸籍 | 請求対象者との関係確認 |
| 家庭裁判所へ提出する必要があることを示す書類 | 国等への提出目的の疎明 |
| 登記申請や遺産分割調停の準備書類 | 使用目的の具体化 |
協力が得られる場合は、本人に取得してもらうか委任状を受けて取得します。協力がない場合でも、正当な理由がある第三者請求が検討対象になることがありますが、無条件で取得できるものではありません。郵送請求では、事前に自治体へ確認するのが現実的です。
書類収集に見えても、紛争、登記、税務、個人情報保護が交差します。
相続人全員の住民票を集める必要があるケースでは、単なる書類収集に見える作業の中に、遺産分割の対立、登記義務、相続税申告、住所秘匿、未成年者や成年後見の問題が含まれることがあります。どの専門家に相談するかは、手続の中心がどこにあるかで変わります。
下の比較表は、専門職ごとの主な役割と住民票との関係を整理したものです。全範囲を単独で処理できる専門家はいないため、登記、税務、紛争、書類作成のどの問題が中心かを読み取ります。
| 専門職 | 主な役割 | 住民票との関係 |
|---|---|---|
| 弁護士 | 紛争、交渉、調停、審判、訴訟、遺留分、使い込み疑い | 遺産分割調停で相続人全員の住所資料、住所秘匿、相手方調査を扱います。 |
| 司法書士 | 相続登記、戸籍収集、登記用書類、裁判所提出書類作成 | 新所有者の住民票、法定相続分登記の全員分住所証明を扱います。 |
| 税理士 | 相続税申告、税務代理、税務調査対応 | マイナンバー確認、住所履歴、特例適用資料を整理します。 |
| 行政書士 | 遺産分割協議書、相続人関係説明図、書類整理 | 紛争、税務、登記申請を除く範囲で書類収集を補助します。 |
| 公証人 | 公正証書遺言作成 | 遺言作成時の本人確認や相続関係資料確認に関わります。 |
| 遺言執行者 | 遺言内容の実現 | 本人確認、相続人通知、各機関手続を進める場面で住所確認が関わります。 |
| 不動産鑑定士 | 不動産評価 | 遺産分割で不動産価額が争点になる場合に関与します。 |
| 土地家屋調査士 | 境界、分筆、表示登記 | 相続不動産を分ける場合に関与します。 |
| 宅地建物取引士、不動産仲介業者 | 相続不動産の売却 | 共有者全員の意思確認、本人確認、住所確認に関わります。 |
| 金融機関の相続担当 | 預金払戻し、名義変更 | 印鑑証明書、戸籍、本人確認資料を確認します。 |
下の判断の流れは、相続人全員の住民票が必要かを実務で確認する順番を示しています。上から順に、調停、登記、一覧図、税務、金融機関、協力の有無を切り分けることで、全員分か一部だけかを読み取ります。
該当する場合は、相続人全員の住民票又は戸籍附票を準備します。
誰が新しい所有者になるかを確認します。
全員なら全員分、一部ならその人たちの住所証明が中心です。
住所記載ありなら、記載対象者の住所確認資料を準備します。
対象者が全員か、代表相続人か、受取人かを確認します。
第三者請求、戸籍附票、専門家への依頼などを整理します。
争い、住所秘匿、所在不明、未成年者、成年後見、海外居住者がいる場合は、早期に専門家へ相談する必要があります。書類の取得だけでなく、誰を当事者にするのか、どの手続を先に進めるのか、共有登記を避けるべきかなど、相続手続全体の設計が変わるためです。
戸籍、印鑑証明書、法定相続情報、マイナンバー入り住民票を混同しないことが大切です。
相続書類では、全員分が必要な書類と、一部の人だけで足りる書類が混在します。相続人全員の戸籍や印鑑証明書が必要な場面を見て、住民票も全員分必要だと思い込むと、手間や取得費用が増えます。
下の誤解一覧は、住民票の要否で特につまずきやすい考え方を整理したものです。どの書類が何を証明するのか、どの場面では全員分ではないのかを読み取ることで、手続のやり直しを防ぎやすくなります。
戸籍は相続人確定、住民票は住所証明です。証明目的が違うため、戸籍が全員分でも住民票は新所有者だけで足りることがあります。
遺産分割協議書の本人性は主に実印と印鑑証明書で確認されます。登記で住民票が必要になるのは、通常、新しく登記名義人になる相続人です。
住所記載ありの一覧図なら後続手続で住所証明の提出を省けることがありますが、一覧図を作る段階では住所確認資料が必要です。
正当な理由がある第三者請求が認められる場合があります。ただし、請求理由、疎明資料、市区町村の審査が必要です。
登記、裁判所、金融機関ではマイナンバー記載の住民票を避けるのが原則です。税務の番号確認用とは分けます。
相続人全員の住民票を集める必要があるケースを正確に見極めることは、相続手続全体の設計を誤らないための入口です。誰を当事者にするのか、誰を登記名義人にするのか、どの手続を先に進めるのかによって、必要書類もリスクも変わります。
回答は一般的な制度説明です。個別事情により結論が変わる可能性があります。
一般的には、遺産分割調停を申し立てる場合、法定相続分で相続人全員を不動産登記名義人にする場合、相続人全員が共有で不動産を取得する場合、法定相続情報一覧図に相続人全員の住所を記載する場合が代表例とされています。ただし、金融機関や税務では提出先や利用目的によって結論が変わる可能性があります。具体的な必要書類は、提出先の案内を確認し、迷う場合は弁護士、司法書士、税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、遺産分割協議で特定の相続人だけが不動産を取得する場合、必要になるのは新しく所有者になる相続人の住民票と整理されます。ただし、全員が共有で所有者になる場合や提出先の補正指示がある場合は結論が変わる可能性があります。具体的な登記書類は、登記内容を整理したうえで司法書士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、家庭裁判所の案内で相続人全員の住民票又は戸籍附票とされることがあり、戸籍の附票で代替できる場合があります。ただし、申立先家庭裁判所の書式、事案、住所秘匿の必要性によって提出方法が変わる可能性があります。具体的には、申立先の案内を確認し、必要に応じて弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、本人からの取得、委任状による取得、正当な理由に基づく第三者請求、戸籍の附票の取得などが検討対象になります。ただし、市区町村の審査、相続関係を示す資料、提出先、住所秘匿の必要性によって結論が変わる可能性があります。具体的な取得方法は、自治体に確認し、難しい場合は弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、相続人の現在住所だけを証明する場合、本籍を省略して足りることが多いとされています。ただし、被相続人の登記簿上の住所と本籍地のつながりを確認する場合など、本籍記載が必要になる可能性があります。具体的な記載事項は、提出先の指定を確認し、登記が関係する場合は司法書士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、裁判所、法務局、金融機関に提出する住民票にはマイナンバーを載せない取扱いが基本とされています。ただし、相続税申告の番号確認書類として使う場合には、マイナンバー記載の住民票が検討されることがあります。具体的には、税務用と登記・裁判所・金融機関提出用を分け、税理士等の専門家へ確認する必要があります。
一般的には、住民票そのものに一律の有効期限が定められているわけではありません。ただし、家庭裁判所、金融機関、証券会社などが発行後3か月以内、6か月以内などを指定する可能性があります。具体的な期限は、提出先の書式や案内を確認する必要があります。
一般的には、一覧図に住所を記載しない場合、相続人全員の住民票までは不要となることがあります。ただし、住所を記載する場合は、住所確認資料として住民票又は戸籍附票が必要になる可能性があります。具体的には、一覧図の利用目的と後続手続を確認し、法務局や専門家へ相談する必要があります。
一般的には、被相続人の住民票の除票は、亡くなった人の最後の住所や登記簿上の住所との同一性確認に使う書類とされています。相続人の住民票は、相続人の現在住所を証明するための書類です。ただし、登記や裁判所手続の内容によって必要な記載事項が変わる可能性があります。具体的には、提出先の案内を確認する必要があります。
一般的には、相続登記が義務化されても、住民票が誰の分必要かは登記内容によって決まるとされています。新しく所有者になる人の住所証明が必要であり、全員が所有者になる場合に全員分が問題になります。ただし、登記内容、遺産分割の状況、法定相続分登記の有無によって結論が変わる可能性があります。具体的には、司法書士等の専門家へ相談する必要があります。