少額訴訟の費用は、請求額から申立手数料を出し、郵便料・実費・専門家費用を足して見積もります。2026年5月20日までの収入印紙による扱いと、2026年5月21日以降の電子納付の考え方を分けて整理します。
少額訴訟の費用は、請求額から申立手数料を出し、郵便料・実費・専門家費用を足して見積もります。
まず、裁判所へ納める手数料だけで総額を判断しないことが重要です。
少額訴訟にかかる費用と印紙代の計算方法は、まず請求額、つまり訴額を確定し、その訴額を裁判所の手数料表に当てはめるという構造です。少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて、原則として1回の審理で解決を図る簡易裁判所の民事訴訟手続です。
一般に「印紙代」と呼ばれるものは、正確には裁判所に納める申立手数料です。2026年5月20日までの実務では、原則として収入印紙を訴状や申立書に貼って納付していました。2026年5月21日以降に提起される民事訴訟事件では、民事裁判手続のデジタル化により、原則としてペイジーを利用した電子納付へ移行します。
少額訴訟の費用は、次の4つの層に分けると見落としを防ぎやすくなります。この一覧は、何に対して支払う費用なのかを整理するものです。左から順に、裁判所へ納める費用、郵送・送達に関する費用、準備にかかる実費、専門家へ依頼する場合の費用を確認してください。
旧制度では収入印紙代として扱われ、新制度では原則として電子納付する手数料です。このページの中心になる費用です。
旧制度では裁判所ごとに必要額が異なります。新制度では原則として申立手数料に郵便費用相当額が一本化されます。
証拠コピー代、登記事項証明書、住民票、交通費、通信費など、申立て準備に必要な費用です。
相談料、着手金、報酬金、日当などです。裁判所へ納める費用とは別に考える必要があります。
このように、印紙代だけを見て「安い」と判断すると、郵便料や実費、専門家費用、判決後の回収費用を見落とすことがあります。費用を見積もるときは、申立日が2026年5月20日までなのか、2026年5月21日以降なのかも必ず分けて確認します。
対象になる請求、訴額、印紙代、郵券を先にそろえると計算ミスを減らせます。
少額訴訟は、簡易裁判所で行われる特別な民事訴訟手続です。対象は、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭支払請求に限られます。建物の明渡し、物の引渡し、登記手続の請求、差止請求など、金銭の支払そのものを求めるものではない請求は、典型的な対象ではありません。
原則として1回の審理で解決を図るため、最初の期日までにすべての言い分と証拠を提出する必要があります。証拠書類や証人も、審理当日にすぐ調べられるものが中心になります。費用が比較的低額で済む可能性がある一方、証拠が複雑な事件、専門的鑑定が必要な事件、多数の証人尋問が見込まれる事件には向きにくい手続です。
次の比較表は、少額訴訟の費用計算で特に混同しやすい用語を整理したものです。読者にとって重要なのは、「訴額」が60万円の上限判定と手数料計算の両方に使われる点です。各行の「計算上の意味」を見ると、どの費用を足し、どの費用を別枠にするかを確認できます。
| 用語 | 意味 | 計算上の意味 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 印紙代 | 2026年5月20日までの制度で、収入印紙により納める申立手数料です。 | 訴額10万円ごとの手数料表に当てはめます。 | 相手方に支払う費用ではなく、裁判所に納める手数料です。 |
| 申立手数料 | 裁判所へ手続を申し立てるための手数料です。 | 2026年5月21日以降は原則として電子納付額を確認します。 | 新制度では郵便費用相当額が一本化されるため、旧制度の印紙代とは金額構造が変わります。 |
| 訴額 | 原告が訴訟で求める経済的利益の額です。 | 少額訴訟の60万円上限と手数料計算の基準になります。 | 金銭請求では通常、請求する元本額が基準です。 |
| 郵券・郵便料・保管金 | 訴状副本、呼出状、判決書などを送付・送達するための費用です。 | 旧制度では印紙代とは別に用意する必要がありました。 | 裁判所ごとに必要額が異なるため、申立先で確認します。 |
| 専門家費用 | 弁護士・司法書士等への相談料、着手金、報酬金、日当などです。 | 裁判所に納める費用とは別枠で見積もります。 | 本人申立てをする場合でも、相談や書面確認だけ利用する選択肢があります。 |
同じ裁判所での利用回数は1人につき年間10回までに制限されます。被告が通常訴訟への移行を求めた場合や、裁判所が複雑な事件だと判断した場合には、通常訴訟へ移行することがあります。少額訴訟判決への不服申立ては異議申立てに限られ、控訴はできません。
費用面だけを見ると少額訴訟は利用しやすく見えますが、「安い通常訴訟」ではありません。短期集中型の特殊な手続であるため、証拠を初回期日までにそろえられるか、相手が通常訴訟移行を求める可能性があるか、判決後に回収できる見込みがあるかをあわせて検討します。
旧制度では、訴額10万円までごとに1,000円ずつ上がります。
2026年5月20日までに少額訴訟を提起する場合、印紙代、つまり訴え提起手数料は、訴額10万円までごとに1,000円です。少額訴訟で扱えるのは60万円以下ですから、旧制度における印紙代は1,000円から6,000円の範囲に収まります。
次の表は、旧制度での訴額区分と印紙代を並べたものです。列は左から「請求する元本額が入る範囲」と「収入印紙で納める手数料」を表します。10万円を1円でも超えると次の区分へ上がるため、境目の金額に注意して読み取ってください。
| 訴額 | 旧制度の印紙代 |
|---|---|
| 10万円まで | 1,000円 |
| 10万円超20万円まで | 2,000円 |
| 20万円超30万円まで | 3,000円 |
| 30万円超40万円まで | 4,000円 |
| 40万円超50万円まで | 5,000円 |
| 50万円超60万円まで | 6,000円 |
具体例を見ると、端数の切り上げ方が分かりやすくなります。次の一覧では、左から請求の例、計算の基礎になる訴額、旧制度での印紙代、読み取り上の注意点を示しています。特に100,001円や600,001円のような境目では、金額が1円違うだけで区分や手続の利用可否が変わります。
| 請求の例 | 訴額 | 旧制度の印紙代 | 読み取り方 |
|---|---|---|---|
| 貸金95,000円 | 95,000円 | 1,000円 | 10万円までの区分です。 |
| 売買代金100,001円 | 100,001円 | 2,000円 | 10万円を超えるため、20万円までの区分です。 |
| 修理代278,900円 | 278,900円 | 3,000円 | 20万円超30万円までの区分です。 |
| 未払報酬600,000円と遅延損害金 | 原則として元本600,000円 | 6,000円 | 遅延損害金が附帯請求なら、元本を基準に考えます。 |
| 元本600,001円 | 600,001円 | 少額訴訟の対象外 | 上限60万円を超えるため、別の手続を検討します。 |
新制度では、収入印紙というより申立手数料の電子納付額を確認します。
2026年5月21日以降に提起される民事訴訟では、改正民訴法等により、オンラインによる訴え提起が可能になります。弁護士などの訴訟代理人等にはオンライン手続が義務化され、費用面では従来の「収入印紙」と「郵便費用の別納」が、原則としてペイジーによる電子納付へ変わります。
制度変更日は、少額訴訟の費用を見積もるうえで最初に分けるべき基準です。次の時系列は、上から順に旧制度、施行日、新制度の扱いを示しています。申立てをいつ行うかによって、収入印紙を用意するのか、電子納付額を確認するのかが変わる点を読み取ってください。
申立手数料は原則として収入印紙で納付し、郵便料・郵便切手・保管金を別に確認します。
オンライン申立てと電子納付を前提にした新しい費用体系へ移ります。
申立手数料は原則としてペイジーで電子納付し、郵便費用相当額は手数料に一本化されます。
次の表は、少額訴訟の上限である60万円までに絞り、電子申立てと書面申立ての基本額を比較したものです。左列の訴額区分を旧制度と同じように読み、中央列が電子申立て、右列が書面申立てです。書面申立ては電子申立てより高くなるため、提出方法による差を確認してください。
| 訴額 | 電子申立て | 書面申立て |
|---|---|---|
| 10万円まで | 2,400円 | 3,500円 |
| 10万円超20万円まで | 3,400円 | 4,500円 |
| 20万円超30万円まで | 4,400円 | 5,500円 |
| 30万円超40万円まで | 5,400円 | 6,500円 |
| 40万円超50万円まで | 6,400円 | 7,500円 |
| 50万円超60万円まで | 7,400円 | 8,500円 |
新制度の少額訴訟では、旧制度ベース額に電子申立てなら1,400円、書面申立てなら2,500円を加えると、60万円以下の基本額を概算できます。被告が2名以上の場合は、被告の数から1を減じた数に2,000円を乗じた額を加算します。次の計算例では、被告数によって手数料がどのように増えるかを読み取ります。
| 条件 | 計算 | 電子申立て | 書面申立て |
|---|---|---|---|
| 訴額278,900円、被告1名 | 旧制度ベース額3,000円 | 4,400円 | 5,500円 |
| 訴額278,900円、被告2名 | 基本額に2,000円を加算 | 6,400円 | 7,500円 |
| 訴額600,000円、被告1名 | 旧制度ベース額6,000円 | 7,400円 | 8,500円 |
旧制度では、印紙代とは別に申立先裁判所の郵便料を確認します。
旧制度で少額訴訟を申し立てる場合、印紙代だけを用意しても足りません。訴状副本や期日呼出状、判決書等を送付・送達するための郵便料が必要です。郵便料は全国一律ではなく、申立先の裁判所ごとに異なります。
郵便料の確認は、申立て前の実務上の抜け漏れを防ぐために重要です。次の判断の流れは、旧制度で郵便切手や保管金を確認する順番を示しています。上から順に、申立先を決め、一覧表で少額訴訟の欄を見て、当事者数や提出方法による加算を確認する、と読みます。
管轄と提出先を先に確認します。
裁判所ごとの案内で、少額訴訟の欄を探します。
原告・被告の人数、法人の有無、代理人の有無などを確認します。
郵便切手で納めるのか、保管金として納めるのかを申立先で確認します。
次の比較表は、旧制度における郵便料の例を示すものです。金額は申立先により異なるため、同じ訴額でも裁判所に納める初期費用が変わります。左から申立先の例、郵便料の例、訴額30万円で印紙代3,000円を足した場合の概算を確認してください。
| 申立先の例 | 郵便料の例 | 訴額30万円の旧制度概算 |
|---|---|---|
| 東京地方裁判所管内の簡易裁判所 | 6,000円 | 印紙代3,000円 + 郵便料6,000円 = 9,000円 |
| 名古屋簡易裁判所 | 4,430円 | 印紙代3,000円 + 郵便料4,430円 = 7,430円 |
2026年5月21日以降の新制度では、郵便費用相当額は申立手数料に一本化されるため、少なくとも新たに提起する民事訴訟では、旧制度のように「印紙代とは別に郵便切手を何円分用意する」という考え方から変わります。もっとも、旧法適用事件、移行期の取扱い、紙提出時の出力書面の扱い、裁判所から個別に求められる費用については、実際の申立先で確認する必要があります。
元本、遅延損害金、複数請求、一部請求の扱いを整理します。
訴額とは、簡単にいえば、原告が訴訟で求める経済的利益の額です。少額訴訟では「60万円以下」の判定も、印紙代や申立手数料の計算も、この訴額を基準に行います。金銭請求では、通常、請求する元本額が訴額になります。
次の一覧は、訴額の判断で特に誤りやすい要素を整理しています。各項目は、印紙代の金額だけでなく、少額訴訟を利用できるかどうかにも影響します。見出しごとに、何を合算し、何を附帯請求として扱う可能性があるのかを読み取ってください。
遅延損害金が本体請求に付随する附帯請求であれば、原則として訴額には算入しません。元本60万円に支払済みまでの遅延損害金を付ける場面では、通常は元本を基準に検討します。
修理費、休業損害、慰謝料などが主たる損害として請求される場合は、それらの合計が訴額となる可能性があります。附帯請求と本体請求の混同に注意が必要です。
同じ訴えで複数の金銭請求をする場合、訴額は原則として合算します。貸金25万円と立替金20万円を同時に請求する例では、45万円を基準に考えるのが基本です。
本来80万円の債権がある場合に、少額訴訟を使うため60万円だけを請求する一部請求には、残部請求、時効、相手方の反論などのリスクがあります。
民事訴訟法9条2項は、果実、損害賠償、違約金又は費用の請求が訴訟の附帯の目的であるときは、その価額を訴訟の目的の価額に算入しない旨を定めています。ただし、何が本体請求で何が附帯請求かは事案により判断を要するため、迷う場合は申立先の裁判所又は専門家に確認する必要があります。
旧制度と新制度で、総額の組み立て方が変わります。
少額訴訟にかかる費用を実務的に見積もるなら、印紙代又は申立手数料に、郵便料、書類取得費、コピー代、交通費、専門家費用を足して考えます。旧制度では郵便料を別に足し、新制度では郵便費用相当額が申立手数料に一本化される点が大きな違いです。
次の比較表は、訴額30万円、被告1名、本人申立て、書類取得費1,000円、コピー等500円、交通費1,000円、専門家費用0円と仮定した概算です。列ごとに、制度と提出方法による違いを読み取り、郵便料が別枠か手数料に含まれるかを確認してください。
| モデル | 裁判所へ納める費用 | その他実費 | 概算合計 |
|---|---|---|---|
| 旧制度、郵便料6,000円の裁判所 | 印紙代3,000円 + 郵便料6,000円 | 書類1,000円 + コピー500円 + 交通費1,000円 | 11,500円 |
| 新制度、本人が電子申立て | 電子申立て手数料4,400円 | 書類1,000円 + データ化等500円 + 交通費1,000円 | 6,900円 |
| 新制度、書面申立て | 書面申立て手数料5,500円 | 書類1,000円 + コピー500円 + 交通費1,000円 | 8,000円 |
実際には、本人確認、アカウント登録、電子提出できるファイル形式、紙書類の電子化、出力書面の要否、裁判所からの補正指示などにより手間が増減します。費用だけでなく、提出方法に慣れているかどうかも重要です。
裁判上の訴訟費用と、一般にいう裁判費用は一致しません。
少額訴訟を検討する場面では、「勝てば弁護士費用も相手に払わせられるのか」という疑問が出やすいです。ここで重要なのは、裁判でいう訴訟費用と、一般にいう裁判にかかったすべての費用は一致しないという点です。
次の比較表は、法律上の訴訟費用として問題になりやすいものと、通常は別枠で考える費用を整理したものです。左列が費用の種類、中央列が負担や回収を検討する場面、右列が少額訴訟で注意すべき点です。勝訴した場合でも、すべてが自動的に手元へ戻るわけではないことを読み取ってください。
| 費用の種類 | 位置づけ | 少額訴訟での注意点 |
|---|---|---|
| 申立手数料・一定の郵便料 | 法律上の訴訟費用として問題になり得ます。 | 判決で相手方負担とされても、実際に回収するには別手続が必要になることがあります。 |
| 証人旅費日当など | 訴訟費用として扱われる範囲があります。 | 少額訴訟では当日にすぐ調べられる証拠が中心です。 |
| 弁護士費用 | 原則として訴訟費用には含まれません。 | 勝訴しても、依頼した弁護士費用全額を当然に相手へ負担させられるわけではありません。 |
| 不法行為や契約条項に関する費用 | 損害として一部が問題になる場合があります。 | 請求根拠や契約内容によって判断が変わるため、一般化しすぎないことが必要です。 |
日弁連は、弁護士に支払う費用には着手金、報酬金、手数料、法律相談料、顧問料、日当、実費などがあると説明しています。法テラスも、弁護士・司法書士費用の代表例として、着手金、実費、報酬金を挙げ、実費には裁判所に納める印紙代や予納郵券代などが含まれると説明しています。
印紙代の安さだけでなく、回収可能性と証拠の強さまで見ます。
少額訴訟では、請求額の上限が60万円であるため、費用対効果の判断が非常に重要です。勝訴判決や和解調書を得ても、相手が任意に支払わない場合は、強制執行を検討することになります。相手の勤務先、預金口座、売掛金、不動産等が不明であれば、強制執行が空振りに終わるリスクもあります。
次の一覧は、少額訴訟を検討する前に確認したい観点をまとめたものです。各項目は、費用だけでなく、手続が途中で長期化する可能性や判決後の回収可能性に関わります。左から順に、回収、相手の対応、証拠、専門家費用とのバランスを読み取ってください。
判決や和解調書があっても任意に支払われない場合、強制執行を検討します。相手の財産情報が乏しいと、追加費用をかけても回収できない可能性があります。
相手が全面的に争う場合、少額訴訟が通常訴訟に移行する可能性があります。争点が多い場合は、最初から通常訴訟や調停を検討する余地があります。
契約書、発注書、請求書、納品書、領収書、メール、チャット履歴、振込記録、写真、修理見積書などを初回期日までに整理できるかが重要です。
全面委任では費用倒れに見える場合でも、法律相談、書面チェック、証拠整理の助言など限定的な支援が役立つことがあります。
少額訴訟で利用しやすい専門家支援は、全面的な依頼だけではありません。次の一覧は、費用を抑えながら手続上の不安を減らす支援方法を並べたものです。各行は、申立前、書面作成、交渉、期日前、通常訴訟移行時という順番で読みます。
少額訴訟を使うべきか、支払督促や民事調停なども含めて制度の選択肢を確認します。
入口確認請求原因が整理されているか、添付証拠に不足がないかを確認してもらう方法です。
書面確認訴訟前の交渉で解決できる可能性や、相手の反応を見て手続を選ぶことがあります。
交渉前後1回の審理で説明できるよう、主張の順番や証拠の見せ方を整理します。
準備支援相手が争い、手続が複雑化した段階で正式依頼を検討する方法です。
移行時申立て前に、金額・制度日・提出方法・回収可能性を順番に確認します。
次の一覧は、少額訴訟の費用と印紙代を見積もるための確認項目です。順番は、請求内容の確認から、旧制度・新制度の分岐、実費、専門家費用、回収可能性へ進むように並べています。番号の順に確認すると、印紙代だけを見て他の費用を見落とすリスクを下げられます。
| No. | 確認項目 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 1 | 請求は金銭支払請求か。 | 明渡しや登記手続などは典型的な対象ではありません。 |
| 2 | 元本額は60万円以下か。 | 600,001円以上は少額訴訟の上限を超えます。 |
| 3 | 遅延損害金や利息を元本と混同していないか。 | 附帯請求なら訴額に算入しないのが基本です。 |
| 4 | 複数請求がある場合、合算後も60万円以下か。 | 同一訴えの複数請求は合算が原則です。 |
| 5 | 申立先の簡易裁判所はどこか。 | 郵便料や提出案内は裁判所ごとに異なります。 |
| 6 | 申立日が2026年5月20日以前か、2026年5月21日以降か。 | 旧制度と新制度で納付方法と金額が変わります。 |
| 7 | 旧制度なら、訴額10万円ごとに1,000円の印紙代を計算したか。 | 10万円を1円でも超えると次の区分です。 |
| 8 | 旧制度なら、申立先裁判所の郵便料・予納郵便切手を確認したか。 | 全国一律ではありません。 |
| 9 | 新制度なら、電子申立てか書面申立てかを決めたか。 | 電子申立てと書面申立てで手数料が異なります。 |
| 10 | 被告が複数いる場合の加算を確認したか。 | 追加被告加算が必要になる場合があります。 |
| 11 | 法人登記、住民票、証拠コピー等の実費を見込んだか。 | 裁判所手数料だけでは総額になりません。 |
| 12 | 弁護士・司法書士に相談・依頼する場合の費用を別枠で見積もったか。 | 相談料、着手金、報酬金、日当などがあり得ます。 |
| 13 | 判決後に任意支払がない場合の強制執行費用・回収可能性を検討したか。 | 勝訴後の回収まで見ないと費用倒れになり得ます。 |
制度の一般的な考え方を確認します。個別事情で結論は変わる可能性があります。
一般的には、2026年5月20日までの旧制度では、少額訴訟の対象となる訴額60万円までの印紙代は最大6,000円とされています。2026年5月21日以降の新制度では、訴額60万円までの場合、電子申立てなら7,400円、書面申立てなら8,500円が基本額です。ただし、被告が2名以上いる場合などは加算が問題になるため、具体的な金額は申立先の案内を確認する必要があります。
一般的には、元本が60万円ちょうどであれば、少額訴訟の上限内とされています。旧制度の印紙代は6,000円、新制度では電子申立てなら7,400円、書面申立てなら8,500円が基本額です。ただし、複数請求の合算や附帯請求の扱いによって判断が変わる可能性があるため、具体的には申立先の裁判所又は弁護士等の専門家へ確認する必要があります。
一般的には、遅延損害金が本体請求に付随する附帯請求であれば、訴額には算入しないとされています。そのため、元本60万円と支払済みまでの遅延損害金を請求する場面でも、少額訴訟の枠内で検討される可能性があります。ただし、附帯請求かどうかの判断は事案により変わるため、資料を整理したうえで裁判所又は弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、2026年5月20日までの旧制度では、申立先の裁判所によって必要額が異なります。東京管内の簡易裁判所では少額訴訟について6,000円とする例があり、名古屋簡易裁判所では4,430円とする例があります。2026年5月21日以降の新制度では、郵便費用相当額は原則として申立手数料に一本化されますが、移行期や個別の提出方法によって扱いが変わる可能性があります。
一般的には、判決で訴訟費用を相手方負担とする判断がされることはありますが、それだけで直ちに手元に戻るわけではありません。法律上の訴訟費用として回収できる範囲や、訴訟費用額確定処分などの手続が問題になります。また、弁護士費用は原則として訴訟費用に含まれないため、回収可能性は相手方の支払能力や強制執行の見込みも含めて検討する必要があります。
一般的には、旧制度の手数料表では、支払督促の申立手数料は訴え提起手数料の半額の水準とされています。たとえば訴額60万円相当なら、訴え提起の手数料6,000円に対し、支払督促は3,000円です。ただし、相手が督促異議を出すと通常訴訟に移行します。金額だけでなく、相手が争う可能性、証拠の有無、早期に債務名義を得たいかによって選択が変わります。
一般的には、少額訴訟は本人利用も想定された手続です。ただし、相手が争う可能性が高い事件、証拠が不十分な事件、法的論点がある事件、通常訴訟への移行が見込まれる事件では、申立前に法律相談を受けることが有用な場合があります。具体的な対応方針は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。
訴額、制度日、郵便料、回収可能性をセットで確認します。
少額訴訟にかかる費用と印紙代の計算方法の核心は、訴額を確定し、手数料表に当てはめることです。2026年5月20日までの旧制度では、60万円以下の少額訴訟の印紙代は1,000円から6,000円であり、訴額10万円ごとに1,000円ずつ上がります。そこに、申立先裁判所ごとの郵便料、書類取得費、コピー代、交通費、専門家費用が加わります。
次の重要ポイントは、旧制度と新制度の違いを一目で確認するための整理です。金額の範囲、郵便費用の扱い、注意すべき追加費用を読み取り、実際の申立てでは最新の裁判所案内と照合してください。
少額訴訟の範囲では、電子申立てなら2,400円から7,400円、書面申立てなら3,500円から8,500円が基本額です。被告が複数いる場合は加算があります。
費用面だけを見れば、少額訴訟は比較的利用しやすい手続です。しかし、証拠を初回期日までにそろえる必要があり、相手の申出や裁判所の判断により通常訴訟へ移行することもあります。さらに、勝訴しても相手が任意に支払わなければ、強制執行という別の費用と手間が生じます。
したがって、少額訴訟を検討する際は、印紙代の安さだけで判断せず、訴額、郵便料、証拠、相手の対応、回収可能性、専門家費用を総合的に見積もることが重要です。
制度の根拠や費用表は、公的・準公的な資料を中心に確認しています。