2σ Guide

民事法律扶助制度で
弁護士費用を立て替えてもらう手順

法テラスの民事法律扶助制度について、申込みの入口、収入・資産基準、必要書類、審査、三者契約、返済、猶予・免除、不服申立てまでを一つの流れで整理します。

3回同一問題の無料相談目安
2週間書類整備後の審査目安
月5千円〜返済額の一般的目安
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一般的な情報提供を目的としており医療上の助言や法律相談等を行うものではありません。
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民事法律扶助制度で 弁護士費用を立て替えてもらう手順

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

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民事法律扶助制度で 弁護士費用を立て替えてもらう手順
制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
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  • 民事法律扶助制度で 弁護士費用を立て替えてもらう手順
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

POINT 1

  • 民事法律扶助制度で弁護士費用を立て替えてもらう手順の要点
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 制度、基準額、必要書類、返済条件は変更されることがあるため、申込時には必ず法テラスの最新案内を確認する必要があります。
  • 総合法律支援法に基づき、日本司法支援センター、通称「法テラス」が実施します。
  • 弁護士へ事件処理を依頼する場合に中心となるのは「代理援助」です。

POINT 2

  • 民事法律扶助制度とは何か ― 法テラスの立替制度を理解する
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 1-1. 制度の目的
  • 1-3. 用語の定義
  • 制度の核心は、「権利があるのに、弁護士費用を直ちに用意できないため手続を断念する」という事態を減らすことにあります。

POINT 3

  • 民事法律扶助制度で立て替えられる弁護士費用と対象外費用
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 2-1. 原則として対象となる費用
  • 2-2. 必ずしも全額が対象になるわけではありません
  • 2-3. 弁護士へ直接支払うことが原則ではない

POINT 4

  • 民事法律扶助制度を利用できる人・事件の条件
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 3-1. 対象者
  • 3-2. 対象となる事件
  • 3-4. 要件を満たしても必ず受任されるわけではない

POINT 5

  • 民事法律扶助制度の収入基準と資産基準
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 4-1. 収入基準
  • 4-2. 家賃・住宅ローンの加算
  • 4-3. 医療費、教育費等の控除

POINT 6

  • 民事法律扶助制度へ申し込む前に選ぶ四つの入口
  • 5-1. 法テラス地方事務所へ申し込む
  • 5-2. 民事法律扶助契約弁護士へ直接相談する
  • 5-3. すでに相談中の弁護士を通じて申し込む
  • 5-4. 弁護士会等の指定相談場所を利用する
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

POINT 7

  • 民事法律扶助制度で弁護士費用を立て替えてもらう具体的手順
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • Step 0 ― 裁判・交渉上の期限と安全上の緊急性を確認する
  • Step 1 ― 相談先へ連絡し、制度利用の希望を明示する
  • Step 2 ― 予約段階の確認に回答する

POINT 8

  • 民事法律扶助制度の必要書類チェックリスト
  • 制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 7-1. 本人・世帯関係
  • 7-2. 収入関係
  • 7-3. 資産関係

まとめ

  • 民事法律扶助制度で 弁護士費用を立て替えてもらう手順
  • 民事法律扶助制度で弁護士費用を立て替えてもらう手順の要点:制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 民事法律扶助制度とは何か ― 法テラスの立替制度を理解する:制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 民事法律扶助制度で立て替えられる弁護士費用と対象外費用:制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

民事法律扶助制度で弁護士費用を立て替えてもらう手順の要点

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

要点最初に確認すべき結論 民事法律扶助制度を利用して弁護士費用を立て替えてもらうには、原則として、①法テラスまたは民事法律扶助契約弁護士に相談し、②収入・資産、事件の見通し、制度の趣旨への適合性について審査を受け、③援助開始決定後に「利用者・弁護士・法テラス」の三者契約を結びます。弁護士の着手金や実費などは法テラスが弁護士へ支払い、利用者は法テラスへ原則として無利息で分割返済します。これは費用の無償給付ではなく、基本的には立替制度です。

情報確認日 ― 2026年6月23日 収入基準などの数値は、法テラス「民事法律扶助のしおり」に記載された2026年3月現在の基準を中心に掲載しています。制度、基準額、必要書類、返済条件は変更されることがあるため、申込時には必ず法テラスの最新案内を確認する必要があります。

民事法律扶助制度は、経済的な理由により弁護士・司法書士へ依頼することが難しい個人に対し、無料法律相談や、弁護士・司法書士費用等の立替えを行う制度です。総合法律支援法に基づき、日本司法支援センター、通称「法テラス」が実施します。

弁護士へ事件処理を依頼する場合に中心となるのは「代理援助」です。利用者が自分で手続を進め、裁判所提出書類の作成だけを依頼する場合には「書類作成援助」が問題となります。いずれも、単に所得が低ければ利用できるわけではありません。収入・資産が基準以下であることに加え、「勝訴の見込みがないとはいえないこと」と、援助の趣旨に適することが必要です。

実務上の手順は、次の流れに整理できます。

  1. 裁判・交渉上の期限と緊急性を確認する
  2. 法テラスまたは民事法律扶助契約弁護士へ連絡する
  3. 無料法律相談を受ける
  4. 弁護士への依頼方針を決める
  5. 収入・資産・事件関係の必要書類を提出する
  6. 法テラスの援助審査を受ける
  7. 援助開始決定後、三者契約を締結する
  8. 法テラスが弁護士費用等を立て替え、弁護士が事件処理を開始する
  9. 利用者が法テラスへ毎月返済する
  10. 事件終了後、報酬金と残額の返済条件が決定される
  11. 返済困難時は猶予・免除を申請し、必要なら決定への不服申立てを行う

最も重要なのは、弁護士へ正式に依頼しただけで自動的に制度が適用されるわけではありませんという点です。原則として、法テラスの援助開始決定と三者契約が整う前に、費用の立替えが確定するわけではありません。相談時には、最初から「民事法律扶助を利用して依頼したい」と明確に伝える必要があります。

Section 01

民事法律扶助制度とは何か ― 法テラスの立替制度を理解する

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

1-1. 制度の目的

民事法律扶助制度は、資力が乏しいために法律専門家へ相談・依頼することが難しい人について、司法へのアクセスを確保するための制度です。法テラスは、総合法律支援法に基づき、民事・家事・行政に関する法的問題について、無料法律相談、代理人費用等の立替え、裁判所提出書類の作成費用等の立替えを行います。

制度の核心は、「権利があるのに、弁護士費用を直ちに用意できないため手続を断念する」という事態を減らすことにあります。ただし、公費で費用を無条件に給付する制度ではありません。原則として、法テラスがいったん支払い、利用者が法テラスへ返済します。

1-2. 三つの援助類型

次の表は、法律相談援助、代理援助、書類作成援助の違いを整理したものです。どの入口を使うかで依頼できる内容と費用負担が変わるため重要です。援助の種類ごとに、何を依頼できるかと費用負担の基本を読み取ってください。

援助の種類内容費用負担の基本
法律相談援助弁護士・司法書士による法律相談資力要件等を満たせば無料。同一問題について原則3回まで、1回おおむね30分が目安
代理援助弁護士等が代理人として交渉、調停、審判、訴訟、債務整理などを行う法テラスが着手金・実費等を立て替え、利用者が返済
書類作成援助弁護士・司法書士が裁判所提出書類を作成し、利用者本人が手続を進める法テラスが初回報酬・実費等を立て替え、利用者が返済

このページの中心は、弁護士に代理人として活動してもらう「代理援助」です。司法書士も制度の対象となり得ますが、司法書士が代理できる範囲には法令上の制限があります。たとえば、認定司法書士による簡易裁判所の訴訟代理等は、原則として訴額140万円以下の一定の事件に限られます。

1-3. 用語の定義

次の表は、立替金、償還、援助開始決定などの主要用語を整理したものです。用語を取り違えると、無料相談、立替え、返済、免除を混同しやすいため重要です。各用語がどの段階の費用や決定を指すかを読み取ってください。

用語このページでの意味
着手金事件処理を開始する段階で発生する弁護士費用。結果の成功・不成功だけで返還されるものではありません
報酬金事件終了時に、得られた経済的利益や法的成果などを基礎に決定される費用
実費収入印紙、郵便切手、謄写、交通、記録取得など、事件処理に必要な支出
立替金法テラスが弁護士等へ先に支払い、利用者が法テラスへ返す金銭
償還利用者が法テラスへ立替金を返済すること
償還猶予一定期間、返済を待ってもらう決定
償還免除事件終了後、要件を満たす場合に、未返済額の全部または一部を返さなくてよいとする決定
援助開始決定法テラスが代理援助・書類作成援助を開始すると決めること
援助終結決定事件処理の終了後、法テラスが援助を終了し、報酬金や返済条件等を定めること
Section 02

民事法律扶助制度で立て替えられる弁護士費用と対象外費用

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

2-1. 原則として対象となる費用

代理援助では、事件の種類と難易度に応じ、主に次の費用が立替対象となります。

  • 弁護士の着手金
  • 事件処理に必要な一定の実費
  • 事件終了時に発生する報酬金のうち、法テラスが立替対象と決定したもの
  • 手続途中で必要となり、法テラスが追加立替えを決定した一定の実費や費用

利用者が相手方から金銭を回収した事件では、報酬金や未返済立替金は、原則として回収金から精算されます。追加費用が必要になっても、弁護士が独自に立替範囲を拡張できるわけではなく、法テラスの決定が必要です。援助終結決定後には、原則として追加立替えを受けられません。

2-2. 必ずしも全額が対象になるわけではありません

「事件に関係する支出なら何でも法テラスが負担する」という制度ではありません。たとえば、自己破産や個人再生で裁判所へ納める予納金の全部、鑑定費用、専門家費用、遠隔地への高額な出張費などは、事件や金額によって本人負担となることがあります。生活保護受給者の自己破産について、一定範囲の費用が例外的に扱われる場合はありますが、個別決定が必要です。

したがって、依頼前には少なくとも次の三点を確認する必要があります。

  1. 当初の立替決定に含まれる費目と金額
  2. 立替対象外として本人が準備すべき費用
  3. 追加費用が生じた場合の承認手続

2-3. 弁護士へ直接支払うことが原則ではない

法テラスが決定した場合を除き、利用者が援助対象の弁護士・司法書士費用を直接支払う仕組みではありません。弁護士から「法テラスとは別に、今すぐこの費用を直接支払ってほしい」と案内された場合には、対象外費用なのか、法テラスの決定を経た本人負担なのかを確認する必要があります。説明が不明確なときは、担当弁護士と法テラス地方事務所の双方へ照会するのが安全です。

Section 03

民事法律扶助制度を利用できる人・事件の条件

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

3-1. 対象者

原則として、日本国民または日本に適法に在留する外国人である「個人」が対象となります。会社、一般社団法人、団体などは、通常の民事法律扶助の対象ではありません。外国人については、在留状況や事件との関係を確認されることがあります。

3-2. 対象となる事件

民事・家事・行政に関する法的手続が中心です。典型例は次のとおりです。

  • 貸金、売買代金、損害賠償、交通事故などの民事紛争
  • 離婚、婚姻費用、養育費、面会交流、親権、相続などの家事事件
  • 解雇、未払賃金、ハラスメントなどの労働事件
  • 賃貸借、立退き、敷金、建築・不動産紛争
  • 多重債務、任意整理、自己破産、個人再生
  • 一定の行政事件

刑事事件の被疑者・被告人としての弁護は、通常の民事法律扶助の対象ではありません。刑事弁護には、国選弁護人など別の制度があります。また、行政機関の窓口へ申請書を出すだけの手続など、法的紛争処理に当たらないものは対象外となることがあります。

3-3. 三つの基本要件

代理援助・書類作成援助を利用するには、次の三要件をすべて満たす必要があります。

要件1 ― 収入・資産が基準以下であること

所得だけでなく、預貯金、有価証券、不動産なども確認されます。配偶者や同居家族の収入・資産が考慮される場合もあります。詳しくは後述します。

要件2 ― 「勝訴の見込みがないとはいえないこと」

これは「必ず勝てること」を要求する要件ではありません。裁判で全面勝訴する見込みだけでなく、和解、調停、交渉、債務整理、破産免責などにより、法的な利益を得る可能性があるかが検討されます。

反対に、法的根拠がほぼない請求、証拠や事実関係から明らかに実現困難な請求、費用をかけても回収可能性が著しく低い少額請求などでは、要件を満たさないと判断されることがあります。相手方に資産がないことだけで直ちに不採用になるとは限りませんが、費用対効果や手続の実益は審査対象となります。

要件3 ― 民事法律扶助の趣旨に適すること

報復、嫌がらせ、宣伝、感情的な攻撃だけを目的とする申立て、権利濫用に当たる手続、制度利用に必要な協力や返済意思が認められない場合などは、援助の趣旨に適さないと判断され得ます。過去の援助について正当な理由なく返済を滞納している場合や、担当者への暴力・脅迫等があった場合にも、新たな援助が制限されることがあります。

3-4. 要件を満たしても必ず受任されるわけではない

資力基準を満たし、事件に法的見込みがあっても、次の事情により利用できない、または開始まで時間がかかることがあります。

  • 事件を担当できる民事法律扶助契約弁護士が見つからない
  • 高度に特殊な専門分野で、対応可能な受任者がいない
  • 利益相反がある
  • 管轄、地域、言語、事件規模などの事情により対応が難しい
  • 弁護士が事件の内容、信頼関係、業務量等から受任しない

民事法律扶助は「費用面の援助」であり、あらゆる事件について弁護士の受任を保証する制度ではありません。

Section 04

民事法律扶助制度の収入基準と資産基準

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

以下は、法テラスの公式資料に示された2026年3月現在の目安です。最終判断は、提出資料を基に法テラスが行います。

4-1. 収入基準

収入は、原則として申込者と配偶者の手取り月収の合計で判断されます。賞与を含む手取り年収の12分の1が基礎となります。配偶者が事件の相手方である場合は、原則として申込者本人の収入だけで判断されます。配偶者と別居していても、配偶者が相手方でない場合には収入を合算する取扱いがあり得ます。内縁関係も配偶者として扱われる場合があります。

次の表は、家族人数ごとの手取り月収基準を通常地域と生活保護一級地に分けて整理したものです。申込み前の概算確認に使う入口になるため重要です。居住地と家族人数に応じて、どの金額が一つの目安になるかを読み取ってください。

家族人数通常地域の基準東京都特別区・大阪市など生活保護一級地の基準
1人182,000円以下200,200円以下
2人251,000円以下276,100円以下
3人272,000円以下299,200円以下
4人299,000円以下328,900円以下
5人以上1人増えるごとに30,000円加算1人増えるごとに33,000円加算

ここでいう家族人数は、単純な住民票上の人数と常に一致するわけではありません。公式資料では、申込者、同居する配偶者、申込者または配偶者の同居する扶養家族を基本としています。家計の実態、別居、仕送り、相手方との関係などにより扱いが変わるため、自己判断で家族の収入を除外しないことが重要です。

4-2. 家賃・住宅ローンの加算

申込者等が家賃または住宅ローンを負担している場合、実際の負担額について、次の上限まで収入基準へ加算できることがあります。括弧内は、居住地が東京都特別区の場合の上限です。

次の表は、家賃・住宅ローンを負担している場合の加算上限を家族人数別に整理したものです。基準額を少し超える事例でも結論が変わることがあるため重要です。通常地域と東京都特別区の上限額の違いを読み取ってください。

家族人数加算上限東京都特別区の加算上限
1人41,000円53,000円
2人53,000円68,000円
3人66,000円85,000円
4人以上71,000円92,000円

たとえば、東京都特別区に住む単身者で、手取り月収が230,000円、家賃が80,000円である場合、基本基準200,200円に、家賃加算上限53,000円を加えた253,200円が一つの概算目安となります。したがって、基本基準だけを見ると超過していても、加算後には基準内となる可能性があります。ただし、これは単純化した例であり、実際には賞与、同居関係、資産、他の収入等も確認されます。

4-3. 医療費、教育費等の控除

医療費、教育費、職業上やむを得ない支出等の負担により生計が困難と認められる場合、その全部または一部を収入から控除できることがあります。申告だけで当然に控除されるわけではなく、領収書、請求書、通院状況、学費資料、業務上必要な支出の資料などを求められる可能性があります。

4-4. 資産基準

次の表は、家族人数ごとの資産基準を整理したものです。収入が基準内でも資産で対象外となる可能性があるため重要です。家族人数に応じて、現金・預貯金等を含む資産の目安を読み取ってください。

家族人数資産基準
1人180万円以下
2人250万円以下
3人270万円以下
4人以上300万円以下

法律相談援助の資産判断では、原則として申込者と配偶者の現金・預貯金が中心となります。代理援助・書類作成援助では、これに加えて、有価証券、不動産等の時価を含む資産全体が審査されます。もっとも、生活に必要な自宅や農地、争いの対象となっている資産、相手方である配偶者の資産などは除外できる場合があります。将来の医療費、教育費、冠婚葬祭費等のための備蓄についても、事情により控除が認められることがあります。

4-5. 同居家族の収入・援助も確認され得る

代理援助の審査では、同居家族の収入が家計へどの程度貢献しているか、家族から食費や住居費の援助を受けているか、別居親族へ定期的な仕送りをしているかなど、形式的な名義だけでなく生活実態が確認されることがあります。

したがって、次のような判断は危険です。

  • 「口座名義が親だから、自分の家計とは無関係」
  • 「配偶者とは別居中だから、相手方でなくても収入は書かなくてよい」
  • 「自宅は売る予定がないから、不動産欄は空欄でよい」
  • 「家族から現金でもらう生活費は収入ではない」

審査では、隠すことよりも、事情を正確に申告し、除外・控除の根拠を説明することが重要です。

4-6. 自己判定は「申込みを断念するため」ではなく「資料を整えるため」に行う

収入が基準を数千円上回るように見えても、家賃加算や特別支出の控除により該当する可能性があります。反対に、給与だけを見ると基準内でも、賞与、配偶者収入、家族の家計負担、有価証券等を含めると基準を超えることがあります。

したがって、自動計算だけで利用可否を断定せず、境界事例では法テラスへ相談する必要があります。特に、離婚・DV・婚姻費用の事件では配偶者が相手方となることが多く、配偶者収入・資産を除外できるかが結論に大きく影響します。

Section 05

民事法律扶助制度へ申し込む前に選ぶ四つの入口

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

5-1. 法テラス地方事務所へ申し込む

最も標準的な入口です。最寄りの法テラス地方事務所、支部、出張所等に連絡し、法律相談を予約します。地域により、面談、電話、オンライン相談の可否や予約方法が異なります。高齢、障害、入院等により来所が難しい場合には、自宅や施設等への出張相談が利用できることもあります。

法テラス・サポートダイヤルは、公式案内上、次の番号と受付時間で案内されています。最新情報は公式サイトで確認します。

  • 電話 ― 0570-078374
  • IP電話、プリペイド携帯、海外からなど ― 03-6745-5600
  • 受付 ― 平日9時から21時、土曜日9時から17時
  • 祝日・年末年始を除く
  • 利用料は無料ですが、通話料は利用者負担

5-2. 民事法律扶助契約弁護士へ直接相談する

法テラスの地域法律事務所へ直接連絡し、「法テラスの民事法律扶助を利用したい」と伝える方法です。弁護士が受任を検討し、制度利用に適すると判断した場合、弁護士を通じて援助申込みを進めます。

弁護士であれば全員が法テラス案件を扱うわけではありません。連絡時には次を確認します。

  • 民事法律扶助契約弁護士か
  • 該当分野を扱っているか
  • 新規相談・受任が可能か
  • 法テラスの法律相談援助として相談できるか
  • 相談から援助申込みまで支援してもらえるか

5-3. すでに相談中の弁護士を通じて申し込む

すでに依頼候補の弁護士がいる場合、その弁護士が民事法律扶助を取り扱えるなら、弁護士を通じて申し込めます。公式のしおりでは、受任予定の弁護士・司法書士がいる場合、通常の法テラス法律相談を省略し、その専門家を通じて援助申込みを行う取扱いが示されています。

ただし、次の点は別問題です。

  • その弁護士が法テラス契約弁護士であるか
  • すでに締結した私選契約を法テラス扱いへ変更できるか
  • 既払い金がどう扱われるか
  • 援助開始決定前の業務が立替対象になるか

契約締結・支払いの前に確認する方が安全です。

5-4. 弁護士会等の指定相談場所を利用する

地域によっては、弁護士会や指定相談会場で法テラスの法律相談援助を利用できます。法テラスの地方事務所に、居住地、相談分野、希望日時、電話・オンラインの必要性を伝え、利用可能な会場を確認するとよいとされています。

5-5. ウェブ予約は「仮予約」であることに注意する

法テラスの一部相談ではウェブ予約が利用できますが、公式案内上、フォーム送信だけで予約が確定するのではなく、仮予約後に地方事務所が利用条件や予約枠を確認し、最終案内を行う仕組みです。緊急事件では、ウェブ回答を待つだけでなく電話連絡も検討します。

Section 06

民事法律扶助制度で弁護士費用を立て替えてもらう具体的手順

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

ここでは、利用者が実際に動く順序を、手続上の意味と注意点を含めて詳しく整理します。

Step 0 ― 裁判・交渉上の期限と安全上の緊急性を確認する

制度利用の審査には時間がかかるため、最初に次を確認します。

  • 裁判所から届いた書面に記載された提出期限・期日
  • 支払督促、仮差押え、強制執行、明渡し等の進行状況
  • 解雇、契約解除、時効、相続放棄などに関係する期限
  • DV、ストーカー、虐待、住居喪失などの安全上の危険
  • 相手方との連絡を止める必要性

期限は事件ごとに異なります。法テラスの審査結果を待っていることが、裁判所の期限を自動的に延長するわけではありません。受け取った書面は、封筒を含めてすべて相談先へ示します。電話では、「法テラスを使いたい」という希望と同時に、「何月何日までに対応が必要」と伝えます。

Step 1 ― 相談先へ連絡し、制度利用の希望を明示する

連絡時には、次のように伝えます。

要点「○○に関する法的トラブルで弁護士への依頼を検討しています。費用を一括で支払うことが難しいため、民事法律扶助制度の代理援助を利用したいです。相談と申込みの手順を教えてください。」

単に「無料相談を受けたい」とだけ伝えると、相談後の代理援助希望が十分に共有されないことがあります。最初から「弁護士へ依頼したい」「代理援助を希望する」と伝えるのがよいとされています。

Step 2 ― 予約段階の確認に回答する

予約時には、概ね次の事項を聞かれます。

  • 氏名、住所、電話番号
  • 相談分野と相手方
  • すでに裁判・調停等が始まっているか
  • 期限や期日があるか
  • 世帯人数、収入、資産の概況
  • 配偶者が相手方か
  • すでに他の弁護士へ依頼しているか
  • 通訳、障害への配慮、出張相談等が必要か

この段階の回答は、正式審査そのものではありません。概算で対象外に見えても、家賃加算や特別支出がある場合は、その事情を伝えます。

Step 3 ― 相談資料を整える

法律相談の時間は限られるため、資料を次の順に整えると整理しやすくなります。

  1. 1ページの時系列表 ― 日付、出来事、証拠、相手方の反応
  2. 相談したいことの一覧 ― 最終的に何を求めるか
  3. 相手方の情報 ― 氏名・名称、住所、連絡先、関係
  4. 契約・通知・裁判資料 ― 契約書、請求書、メール、訴状など
  5. 金額表 ― 請求額、支払額、残額、毎月の収支
  6. 収入・資産資料 ― 正式申込みに進む場合に備える

大量のメッセージや写真は、そのまま見せるだけでなく、重要部分と日時が分かる一覧を作ると、弁護士が法的争点を把握しやすくなります。

Step 4 ― 無料法律相談を受ける

資力要件等を満たす場合、同一問題について原則3回まで、1回おおむね30分の法律相談援助を利用できます。相談では、事実関係、証拠、請求の法的根拠、相手方の資力、手続の選択肢、緊急対応、費用制度の適用可能性が検討されます。

相談担当弁護士が必ずそのまま受任するわけではありません。また、1回目と異なる弁護士へ2回目の相談を受ける取扱いが可能な場合もあります。

相談時には、少なくとも次を質問します。

  • この事件で法的に実現可能な目標は何か
  • 交渉、調停、訴訟のどれが適切か
  • 追加で必要な証拠は何か
  • 期限までに何を行う必要があるか
  • 弁護士が受任可能か
  • 法テラスの代理援助を申し込めるか
  • 立替対象外となる費用はあるか

Step 5 ― 弁護士への依頼方針を決める

説明を受けた後、代理援助を申し込むかを決めます。弁護士との信頼関係は重要なため、次を確認します。

  • 事件の見立てが理解できたか
  • 目標と限界について説明があったか
  • 連絡方法と返信の目安
  • 依頼者が行うべき作業
  • 法テラス審査中の緊急対応
  • 利益相反の有無
  • 受任範囲が交渉だけか、訴訟まで含むか

代理援助の申込みは、通常、相談した弁護士等が事件調書や所定資料を作成し、法テラスへ提出する形で進みます。利用者本人だけが申込書を出せば直ちに代理援助が始まるわけではありません。

Step 6 ― 正式な必要書類を提出する

法テラスから案内された収入、資産、世帯、事件、返済口座等の資料を提出します。書類に不足や矛盾があると審査が止まるため、提出前に次を確認します。

  • 氏名・住所が各書類で一致しているか
  • 同居者・配偶者を漏らしていないか
  • 給与明細だけでなく賞与資料が必要でないか
  • 預貯金、有価証券、不動産を記載したか
  • 住民票に個人番号(マイナンバー)が記載されていないか
  • 相手方の氏名・住所を正確に書いたか
  • 裁判所書面の期限が分かるページを添付したか
  • 通帳等に大きな入出金がある場合、その理由を説明できるか

必要書類の詳細は次章で一覧化します。

Step 7 ― 法テラスの援助審査を受ける

法テラス地方事務所は、提出書類と弁護士等の報告を基に、次を審査します。

  • 収入・資産基準を満たすか
  • 法的な見込みがあるか
  • 援助の趣旨に適するか
  • 代理援助と書類作成援助のどちらが相当か
  • 立替額はいくらか
  • 毎月の返済額をいくらにするか
  • 猶予等を認めるべき事情があるか

法テラスの公式FAQでは、書類が整ってから援助開始決定まで、通常は2週間程度が一つの目安とされています。ただし、書類不足、追加照会、休日、事件の複雑性、受任者の調整などにより長くなることがあります。

Step 8 ― 援助開始決定の内容を確認する

審査が認められると、援助開始決定が行われます。担当弁護士を通じて、決定書、契約書、返済案内等を受け取ることが多くなります。次を確認します。

  • 援助の対象となる事件・手続
  • 受任弁護士
  • 立替金の内訳
  • 毎月の返済額と開始時期
  • 引落口座
  • 本人負担となる費用
  • 追加費用の承認方法
  • 事件終了後の報酬金の考え方

書面を読まずに署名するのではなく、分からない費目は質問します。

Step 9 ― 三者契約を締結する

利用者、担当弁護士、法テラスの三者で契約を結びます。法テラスが弁護士へ着手金・実費等を送金し、弁護士が事件処理を行い、利用者が法テラスへ立替金を返済する関係が成立します。

この契約関係では、弁護士は利用者の代理人であり、法テラスは費用援助と契約管理を担います。法テラスが弁護士の訴訟方針を直接指揮するわけではありません。法律判断や事件方針に関する相談は担当弁護士へ、立替金・返済・制度運用に関する相談は法テラスへ行うのが基本です。

Step 10 ― 弁護士が事件処理を開始し、利用者は返済を始める

援助開始後、弁護士は合意した受任範囲で、交渉、内容証明、調停、訴訟、債務整理等を進めます。利用者は、一般に月額5,000円から10,000円程度を法テラスへ返済します。金額は一律ではなく、法テラスが決定します。

利用者には次の協力義務があります。

  • 弁護士から求められた資料を期限内に出す
  • 事実を隠さず、変更があれば伝える
  • 相手方と直接合意する前に弁護士へ相談する
  • 住所、氏名、勤務先、収入、口座等の変更を届ける
  • 法テラスへの返済が難しくなったら早期に相談する

Step 11 ― 和解・取下げ・弁護士変更を独断で行わない

相手方から直接、示談金や和解案を提示されても、担当弁護士へ相談せず合意しないことが重要です。事件を取り下げる場合でも、それまでの業務に応じて報酬金が発生することがあります。

また、援助事件の担当弁護士を一方的に解任し、別の弁護士へ当然に引き継げるわけではありません。弁護士変更には、法テラス地方事務所長の承認等が必要となる場合があります。信頼関係に問題が生じたときは、まず担当弁護士と法テラスへ事情を説明します。

Step 12 ― 事件終了後、報酬金と残額が決定される

事件が終了すると、弁護士が法テラスへ終結報告を行い、法テラスが報酬金、追加実費、回収金からの精算、残額、今後の返済額を決定します。

報酬金は、相手方から金銭を受け取った場合だけに発生するものではありません。離婚成立、明渡し回避、債務減額、免責、一定の防御成功など、法的成果が認められれば発生することがあります。全面敗訴など一定の場合を除き、報酬金が発生し得ることを前提に資金計画を立てる必要があります。

相手方から得た金銭は、原則として、弁護士が預かり、報酬金や立替金残額へ一括充当した後、残額が利用者へ渡されます。利用者が複数の援助事件を利用している場合には、他の事件の立替金へ充当されることもあります。

Step 13 ― 事件終了後の返済条件を確認する

事件終了後も残額がある場合、法テラスが返済月額を決めます。公式資料では、原則として援助終結後3年以内に完済する予定となる月額を設定するとされています。生活状況により返済が著しく困難な場合は、猶予や免除を申請します。

Section 07

民事法律扶助制度の必要書類チェックリスト

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

必要書類は、雇用形態、世帯、資産、事件類型、地方事務所の運用により異なります。以下は標準的な整理です。法テラスから個別に指定された書類を優先します。

7-1. 本人・世帯関係

次の表は、本人確認や世帯関係で用意しやすい資料を整理したものです。世帯構成や在留状況は資力要件にも関係するため重要です。書類ごとに、何を確認されやすいかを読み取ってください。

書類主な注意点
住民票原則として発行後3か月以内。世帯全員、続柄、本籍、世帯主等の記載を求められることがあります。マイナンバーは記載しないよう注意
本人確認資料運転免許証、マイナンバーカードの表面、在留カード等。窓口の指示に従う
配偶者・扶養家族の資料同居、別居、扶養、相手方との関係を確認できるもの
在留関係資料外国籍の場合、適法な在留状況を確認できる資料

7-2. 収入関係

次の表は、収入状況ごとに例示される資料を整理したものです。収入資料の不足は審査遅延の原因になりやすいため重要です。給与、事業、年金、無職など、状況ごとにどの資料を準備するかを読み取ってください。

状況例示される資料
給与所得者直近2か月分の給与明細、直近の賞与明細、源泉徴収票、課税証明書等
自営業・フリーランス直近の確定申告書、収支内訳書・青色申告決算書、e-Tax受信通知等
年金受給者年金振込通知書、年金額改定通知書、年金証書等
無職・退職直後非課税証明書、離職票、雇用保険受給資格者証、退職証明書等
生活保護受給者受給証明書等。発行時期の指定に注意
仕送り・援助がある人送金記録、家計負担の説明資料

給与明細が1か月分しかない、賞与が変動する、現金収入がある、休職中であるなどの場合は、その理由を説明する資料を添えます。

7-3. 資産関係

  • 資産申告書
  • 預貯金通帳、残高資料
  • ネット銀行の残高・入出金明細
  • 株式、投資信託、暗号資産等の保有資料
  • 生命保険等の解約返戻金資料を求められた場合の証明
  • 不動産の固定資産評価証明書、課税明細、登記事項証明書等
  • 自動車その他高額資産の資料を求められた場合の証明
  • 医療費、教育費、冠婚葬祭費等として確保している資金の目的を示す資料

口座間の資金移動が多い場合、同じ資金を二重計上されないよう、口座の対応関係を説明する一覧を付けるとよいとされています。

7-4. 返済関係

  • 口座振替に使用する金融機関口座の情報
  • 通帳またはキャッシュカードの写し等
  • ウェブ口座振替登録に必要な情報
  • 猶予を希望する場合、その理由と生活状況の資料

7-5. 事件関係

次の表は、事件類型ごとに代表的な証拠資料を整理したものです。法的見込みの審査では、事実と証拠の対応が重要です。自分の事件に近い類型から、相談前に集める資料を読み取ってください。

事件類型代表的な資料
金銭請求・契約契約書、注文書、請求書、領収書、振込履歴、メール・メッセージ
貸金借用書、送金記録、返済表、催告書
離婚・家事戸籍、住民票、収入資料、財産一覧、子に関する資料、相手方との連絡記録
労働雇用契約書、就業規則、給与明細、勤怠記録、解雇通知、録音・メール
賃貸借賃貸借契約書、更新書面、家賃支払資料、通知書、写真
交通事故交通事故証明書、診断書、診療報酬明細、休業損害資料、保険会社の書面
債務整理・破産債権者一覧、請求書、カード明細、借入契約、家計表、財産資料、滞納資料
すでに裁判中訴状、答弁書、準備書面、証拠、期日呼出状、送達封筒一式

7-6. 「時系列表」と「希望結果表」を自作する

公式書類ではありませんが、次の二つは相談と審査の質を高めます。

時系列表の例

次の表は、時系列表の書き方を例示したものです。相談時間が限られる中で争点と証拠を早く共有するため重要です。日付、出来事、相手方の対応、証拠を横に対応させて読む形を確認できます。

日付出来事相手方の対応証拠
2026年1月10日契約締結代金30万円を請求された契約書1
2026年2月3日不具合を通知修理を拒否メール3
2026年3月15日内容証明受領7日以内の支払いを要求通知書1

希望結果表の例

  • 最優先 ― 住居を維持する
  • 次点 ― 分割払いで合意する
  • 避けたいこと ― 勤務先への連絡
  • 訴訟も検討できるが、早期解決を優先

弁護士が「勝訴の見込み」や手続の実益を説明しやすくなり、利用者自身も現実的な目標を整理できます。

Section 08

民事法律扶助制度の審査で確認される事項

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

8-1. 資力審査は「書類の数字」だけではない

法テラスは、給与や預貯金の額だけでなく、配偶者、同居家族、家計負担、住居費、医療費、教育費、資産の性質、定期的な援助等を総合的に確認します。名義だけを変えた資産移動や、申告内容と通帳履歴の不一致は、追加照会や不採用の原因となり得ます。

8-2. 法的見込みの審査

法的見込みでは、主に次の事項が検討されます。

  • 主張を支える法的根拠があるか
  • 重要事実を裏付ける証拠があるか、今後入手できるか
  • 消滅時効、除斥期間、申立期限等の障害がないか
  • 相手方の反論に対抗できるか
  • 手続によって得られる利益があるか
  • 回収可能性や執行可能性があるか
  • 交渉・調停・訴訟等の手段が目的に適合するか

「証拠が完全にそろっていない」だけで直ちに不採用になるわけではありません。どの証拠が不足し、入手可能性があるかを弁護士へ具体的に説明することが重要です。

8-3. 援助の相当性

公的資金を循環的に利用する制度のため、手続の必要性と相当性も問われます。請求額に比べて費用が著しく大きい、相手方への嫌がらせが主目的、同じ争いを合理的理由なく繰り返す、弁護士の助言に従わず手続を濫用する、といった事情は不利に評価され得ます。

8-4. 受任弁護士の意見は重要だが、最終決定者ではない

相談担当・受任予定弁護士は、事件の見通しや援助の必要性を法テラスへ報告します。しかし、援助の開始、立替額、返済月額等を決定するのは法テラスです。弁護士が「利用できそう」と説明しても、審査結果が確定するまでは承認済みではありません。

8-5. 審査中に事情が変わった場合

転職、退職、同居・別居、婚姻、離婚、相続、資産売却、相手方からの支払い、生活保護開始などがあれば、直ちに弁護士と法テラスへ伝えます。援助開始後に資力要件を満たさなくなった場合、事情により援助条件の変更や取消しが問題となることがあります。

Section 09

民事法律扶助制度の費用・返済・報酬金の仕組み

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

9-1. 標準額の例

次の金額は、法テラス「民事法律扶助のしおり」に掲載された標準例であり、個別事件の見積額ではありません。事件の難易度、争点、相手方数、手続段階、追加申立て等により増減します。

次の表は、事件例ごとの標準額の例を整理したものです。実際の見積額ではありませんが、着手金、実費、報酬金の位置づけを把握するため重要です。事件類型ごとに、どの費目が発生し得るかを読み取ってください。

事件例援助類型実費着手金・初回報酬報酬金合計例
100万円の貸金返還請求をし、100万円を回収代理援助35,000円132,000円110,000円277,000円
金銭請求のない離婚訴訟で離婚成立代理援助35,000円231,000円88,000円354,000円
自己破産、債権者10社代理援助23,000円132,000円155,000円
100万円の貸金返還請求書類を1回作成書類作成援助15,000円27,500円42,500円
自己破産、債権者10社書類作成援助17,000円88,000円105,000円

自己破産で過払金を回収した場合などには、別途報酬金が発生し得ます。離婚事件のように金銭を直接取得しなくても、離婚成立という法的成果に対して報酬金が決定されることがあります。

9-2. 毎月の返済

援助開始後の返済は、一般に月額5,000円から10,000円程度が目安です。返済額は、立替額や生活状況を踏まえて法テラスが決定します。原則として口座振替を利用します。立替金自体は無利息です。

9-3. 敗訴しても返済義務は残る

民事法律扶助は成功報酬型の制度ではありません。敗訴した、請求が認められなかった、期待した和解にならなかったという理由だけで、着手金・実費等の立替金が消えるわけではありません。原則として全額返済する必要があります。

9-4. 相手方から金銭を得た場合

判決、和解、調停、示談、過払金回収等により金銭を得た場合、原則として、その金銭から報酬金と未返済立替金を一括精算します。受取予定額と実際の手取額は一致しない可能性があるため、和解案を検討するときは、次を弁護士へ確認します。

  • 総受取額
  • 弁護士報酬金
  • 法テラス立替金の未返済額
  • 他の援助事件への充当の有無
  • 税金、社会保障、生活保護等への影響
  • 最終的な手取見込額

9-5. 事件終了後は原則3年以内の完済計画

事件終了後に残額がある場合、原則として、援助終結から3年以内に完済する予定となる返済月額が設定されます。必要に応じ、不動産への担保設定や保証人を求められる場合があると公式資料は説明しています。

9-6. 滞納を放置しない

正当な手続を取らず返済を滞納すると、督促、回収委託、法的手続、遅延損害金の請求、新たな援助利用への影響などが生じ得ます。公式のしおりでは、遅延損害金について年3%との案内があります。支払えない月が生じそうな段階で、担当地方事務所へ連絡し、収入減少、病気、失業等を示す資料を提出する方がよいとされています。

Section 10

民事法律扶助制度の返済猶予・免除

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

10-1. 猶予と免除は別制度

次の表は、償還猶予と償還免除の違いを整理したものです。返済を一時的に待つ制度と、未返済額を免除する制度は効果が異なるため重要です。時期、効果、基本的な考え方の違いを読み取ってください。

制度時期効果基本的な考え方
償還猶予事件進行中または返済中一定期間、返済を待つ生活保護受給中またはこれに準じる程度に生活が困難など
償還免除原則として援助事件終了後未返済額の全部・一部を返さなくてよい生活保護受給中、または同程度に困窮し、将来も返済能力の回復が見込みにくいなど

いずれも自動適用ではありません。利用者が申請し、法テラスの審査・決定を受ける必要があります。生活保護を受け始めたというだけで、過去の立替金が当然に消えるわけではありません。

10-2. 猶予を検討すべき場面

  • 生活保護を開始した
  • 失業、休職、廃業で収入が大幅に減った
  • 長期療養や介護で家計が悪化した
  • 災害、事故、家庭事情で一時的に返済できない
  • 他の最低生活費を削らなければ返済できない

口頭連絡だけで処理が完了するとは限りません。申請書、生活保護受給証明、給与・年金資料、家計表、医療資料等を求められることがあります。

10-3. 免除の基本

事件が終了し、すべての援助事件について所定の条件が整った後、生活保護受給中である、またはこれに準じる程度に生計が困難で、今後も返済能力の回復が見込みにくい場合には、申請により免除が認められることがあります。免除の可否は個別審査であり、同じ生活保護受給者でも事情により結論が異なり得ます。

10-4. 相手方から利益を得た場合の25%ルール

免除を申請する場合でも、事件の相手方等から金銭その他の利益を得た、または得る見込みがあるときは、免除を相当とする特別な事情がない限り、その利益の25%相当額を償還へ充当するまで免除できないとする取扱いが公式資料に示されています。

たとえば、相手方から80万円を受け取る事件では、少なくとも20万円相当が一つの基準となり得ます。ただし、実際の精算は報酬金、立替残額、利益の性質、特別事情等によって決まるため、単純計算で結論を出さないことが重要です。

10-5. 生活保護受給者向けオンライン免除申請

法テラスは、2026年4月1日から、現在生活保護を受給している人を対象とする償還免除のオンライン申請サービスを全国で開始しています。生活保護に準じる困窮を理由とする申請や、ひとり親家庭に関する特例申請などは、オンライン対象外となる場合があり、書面手続が必要です。郵送等による申請も引き続き利用できます。

10-6. 養育費事件等の特則

養育費の確保を目的とする一定の援助事件や、一定のひとり親世帯については、報酬金の立替え、回収金からの精算、免除等に特別な取扱いが設けられている場合があります。適用条件が細かいため、「養育費請求であること」「ひとり親であること」「現在の収入・生活状況」を申込時に明示し、地方事務所へ確認します。

Section 11

民事法律扶助制度の審査に通らない・遅れる理由

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

11-1. 書類不足・不一致

最も修正しやすい原因です。

  • 給与明細が不足している
  • 賞与を申告していない
  • 住民票と申込書の世帯構成が違う
  • 配偶者収入・資産が未記載
  • 通帳の大口入金の説明がない
  • 不動産があるのに資料がない
  • 裁判書面の一部だけで期限が分からない

対応策 ― 提出一覧を作り、不足資料をいつ出せるかを担当者へ伝えます。取得不能な書類は放置せず、代替資料を相談します。

11-2. 収入・資産が基準を超える

単純超過の場合でも、家賃加算、医療費・教育費等の控除、配偶者が相手方である事情、生活に必要な住宅等の除外が検討されているか確認します。

対応策 ― 計算根拠と除外・控除を求める事情を、資料付きで説明します。虚偽申告や形式的な資産移転は行いません。

11-3. 法的主張・証拠が不十分

感情的な経緯は詳しくても、請求権の根拠、重要日付、金額、証拠が整理されていないと、見込みを判断しにくくなります。

対応策 ― 時系列表、請求額の計算表、証拠一覧を作ります。入手予定の証拠と取得方法も示します。

11-4. 回収・実現可能性が低い

相手方の所在が不明、無資力、海外所在、請求額がごく小さいなどの場合、費用をかける実益が問題となります。

対応策 ― 相手方の勤務先、不動産、取引口座、保険、事業状況など、適法に把握している情報を弁護士へ伝えます。金銭回収以外の法的利益も説明します。

11-5. 援助の趣旨に適しない

報復や嫌がらせが目的、同じ主張を繰り返す、合理的な解決案を一切拒否する、担当者へ暴言・脅迫を行うなどは、制度利用を困難にします。

対応策 ― 法的に達成したい目標を具体化し、許容できる解決条件を整理します。

11-6. 過去の返済問題

過去の援助立替金を正当な理由なく滞納し、連絡にも応じていない場合、新たな援助で不利になることがあります。

対応策 ― 過去の地方事務所へ連絡し、滞納理由、現在の家計、猶予・分割見直しの希望を説明します。未解決のまま新規申込みだけを進めません。

11-7. 受任者が見つからない

審査以前に、契約弁護士の空き、専門性、地域、利益相反等の問題で進まないことがあります。

対応策 ― 法テラス地方事務所、弁護士会、複数の契約弁護士へ相談します。期限がある場合は、受任者調整中であることを裁判所へどう伝えるか、相談担当弁護士に確認します。

Section 12

民事法律扶助制度の不服申立てと再審査申立て

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

法テラス地方事務所長の決定に不服がある場合、公式のしおりでは、決定通知が到達した日から30日以内に、地方事務所長へ不服申立書を提出できるとされています。定型の必須様式はありませんが、地方事務所にひな形が用意されています。審査は原則として書面で行われます。

不服申立てに対する決定にも不服がある場合、その通知が到達した日から14日以内に、法テラス理事長に対する再審査申立てを地方事務所長へ提出できます。

12-1. 不服申立書に整理する事項

  • 対象となる決定日・事件番号等
  • どの判断に不服があるか
  • 収入・資産計算の誤り
  • 控除・除外されるべき事情
  • 法的見込みを裏付ける新資料
  • 事実誤認または未考慮事情
  • 添付資料一覧

単に「納得できない」と書くより、決定理由ごとに反論と資料を対応させます。

12-2. 申立期限と裁判期限は別です

不服申立てを行っても、訴訟、控訴、相続放棄、行政不服申立て等の外部手続の期限が停止するとは限りません。弁護士へ、別途必要な期限保全策を確認します。

Section 13

民事法律扶助制度と他の費用制度の違い

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

13-1. 裁判所の「訴訟上の救助」との違い

民事法律扶助と、民事訴訟法上の「訴訟上の救助」は別制度です。訴訟上の救助は、訴訟費用を支払う資力がなく、勝訴の見込みがないとはいえない人について、裁判所が裁判費用の支払いを猶予する制度です。弁護士費用を一般的に支給・立替えする制度ではありません。

次の表は、民事法律扶助制度と訴訟上の救助の違いを整理したものです。弁護士費用を立て替える制度か、裁判費用の支払いを猶予する制度かで利用場面が異なるため重要です。実施主体、対象費用、返済・負担、併用の考え方を読み取ってください。

比較項目民事法律扶助訴訟上の救助
実施主体法テラス事件を扱う裁判所
主な対象弁護士・司法書士費用、一定の実費収入印紙等の訴訟費用の支払猶予など
弁護士費用立替対象となり得る原則として対象ではありません
返済・負担法テラスへ原則返済裁判結果等に応じた裁判所の取扱い
併用事情により検討可能民事法律扶助とは別途申立て

13-2. 国選弁護制度との違い

国選弁護制度は刑事事件の被疑者・被告人の弁護に関する制度です。離婚、債務整理、損害賠償請求などの民事事件で国選弁護人が付くわけではありません。

13-3. 弁護士費用保険との違い

自動車保険、火災保険、クレジットカード付帯保険、労働組合・共済等に弁護士費用補償が付いている場合があります。保険が利用できるなら、法テラスより先に保険適用を検討することがあります。補償対象、上限、弁護士選任、法テラスとの併用可否を保険会社と弁護士へ確認します。

13-4. 分割払いを受ける法律事務所との違い

法律事務所が独自に分割払いを認める場合もあります。その場合、契約相手は法律事務所であり、費用額、利息・手数料、支払条件は事務所との契約によります。法テラスの資力・見込み審査や三者契約とは異なります。

Section 14

民事法律扶助制度のよくある質問

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

Q1. 法テラスを使えば弁護士費用は無料になりますか

一般的には、法テラスが弁護士費用等を立て替え、利用者が法テラスへ無利息で返済する制度とされています。生活保護受給中またはこれに準じる困窮状態などでは猶予・免除が問題になる場合がありますが、申請と個別決定が必要です。具体的な負担は、事件内容、収入・資産、生活状況によって変わります。

Q2. 最初の法律相談は無料ですか

一般的には、収入・資産等の要件を満たす場合、法律相談援助として同一問題につき原則3回まで、1回おおむね30分を目安に無料相談を利用できるとされています。ただし、対象外となる相談や別契約の有料相談になる場合もあります。予約時に制度利用の可否を確認する必要があります。

Q3. 先に自分で弁護士を探してもよいですか

一般的には、自分で探した弁護士を通じて申し込む経路もあります。ただし、その弁護士が民事法律扶助契約弁護士であり、事件を受任し、法テラス申込みを扱えることが前提になります。契約・支払い前に法テラス利用を希望することを伝える必要があります。

Q4. すでに弁護士と契約して費用を払いました。後から法テラスへ切り替えられますか

一般的には、当然に切り替えられる制度ではありません。契約内容、既払い金、業務開始時期、弁護士の契約状況、法テラスの決定によって扱いが変わります。具体的な対応は、担当弁護士と法テラスへ確認する必要があります。

Q5. 配偶者の収入が高いと利用できませんか

一般的には、配偶者の収入・資産も考慮されるとされています。ただし、離婚等で配偶者が事件の相手方である場合は、配偶者分を除いて判断されるのが基本とされています。別居や家計の実態によって結論が変わるため、資料を整理して確認する必要があります。

Q6. 収入が基準を少し超えています

一般的には、家賃・住宅ローンの加算、医療費・教育費・職業上やむを得ない支出の控除などにより、基準内となる可能性があります。ただし、控除や加算は資料に基づく個別判断です。自己判断で断念せず、根拠資料を整理して法テラスへ確認する必要があります。

Q7. 自宅を所有しています

一般的には、代理援助では不動産も資産審査の対象になります。ただし、生活に必要な住宅などは除外できる場合があります。住宅ローン残高、持分、評価額、居住状況などによって判断が変わります。

Q8. 生活保護を受けています

一般的には、援助開始時から返済猶予を申請できる場合があり、事件終了後には免除を申請できる場合があります。ただし、どちらも自動ではなく、申請と決定が必要です。生活保護受給証明書など、指定された資料を準備する必要があります。

Q9. 裁判に負けたら返さなくてよいですか

一般的には、敗訴や期待どおりでない結果だけを理由に立替金が免除される制度ではありません。返済義務は原則として残るとされています。ただし、生活状況によっては猶予・免除の申請が問題になる場合があります。

Q10. 相手方から示談金を受け取るとどうなりますか

一般的には、示談金等から報酬金と未返済立替金を一括精算する扱いがあります。手取額は総受取額と一致しない可能性があります。具体的な精算方法は、担当弁護士と法テラスに確認する必要があります。

Q11. 毎月いくら返しますか

一般的には、援助開始後は月5,000円から10,000円程度が目安とされています。事件終了後は、原則3年以内の完済を目安に再設定されることがあります。実際の金額は立替額や生活状況によって変わります。

Q12. 返済できなくなりました

一般的には、失業、病気、生活保護開始、収入減などがある場合、返済額の見直しや償還猶予を申請できる可能性があります。滞納を放置すると新たな援助利用等に影響する場合があります。資料を整理して法テラス地方事務所へ相談する必要があります。

Q13. 弁護士から追加費用を求められました

一般的には、その費用が法テラスの追加立替対象、法テラスが認めた本人負担、または援助対象外の別業務のどれかを確認する必要があります。法テラスの決定なく当然に直接支払うものとは限りません。説明が不明確な場合は、法テラス地方事務所へ照会する必要があります。

Q14. 弁護士を変更できますか

一般的には、担当弁護士との協議と法テラスの承認等が必要となる場合があります。自由にいつでも変更できる制度ではなく、後任候補、事件記録の引継ぎ、期限への影響も問題になります。変更理由と事件への影響を整理して相談する必要があります。

Q15. 法人でも利用できますか

一般的には、通常の民事法律扶助は個人向けであり、法人・団体は原則対象外とされています。ただし、法人代表者個人の問題として整理できるかなど、別途検討が必要な場合があります。

Q16. 外国人でも利用できますか

一般的には、日本に適法に在留する外国人個人は対象となり得ます。在留資格、住所、事件との関係等を確認されることがあります。通訳が必要な場合は、予約時に伝える必要があります。

Q17. オンラインだけで全部完結しますか

一般的には、ウェブ予約、電話・オンライン相談、生活保護受給者向け免除申請など、オンライン化された部分があります。ただし、地域、事件、本人確認、資料提出、契約方法によっては来所・郵送が必要です。ウェブ相談の仮予約だけで援助開始が確定するわけではありません。

Q18. 法テラスが弁護士へ事件の進め方を命令しますか

一般的には、個別事件の法律判断や訴訟方針は、依頼者と担当弁護士の関係で協議されます。法テラスは、援助契約、費用、返済、制度上の適正利用を管理する立場です。具体的な方針は事件資料に基づいて専門家へ確認する必要があります。

Q19. 審査中に裁判期限が来ます

一般的には、審査中であることだけで裁判所等の期限が延びるわけではありません。裁判所書面を担当弁護士・相談先へ速やかに示し、期限内の最低限の対応や期限延長の可否を確認する必要があります。

Q20. 審査に落ちたら終わりですか

一般的には、決定理由を確認し、不足資料の提出、事情変更後の再検討、30日以内の不服申立て、別の費用制度、法律事務所独自の分割払い等を検討できる場合があります。ただし、不服申立期限と外部手続の期限は別です。個別の対応は資料を整理して専門窓口へ確認する必要があります。

Section 15

民事法律扶助制度の相談時に使える伝え方

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

15-1. 電話・受付での伝え方

要点「民事法律扶助制度を利用して弁護士へ依頼したいです。問題は○○で、相手方は○○です。裁判所から書類が届いており、提出期限は○月○日です。手取り月収はおよそ○円、世帯は○人、預貯金はおよそ○円です。配偶者は事件の相手方です。相談予約と必要書類を教えてください。」

15-2. 弁護士への確認文

要点「先生はこの事件を民事法律扶助の代理援助で受任できますか。申込みから援助開始決定までの間に必要な緊急対応、法テラスの立替対象、本人が別途負担する費用、事件終了時の報酬金の見込みを教えてください。」

15-3. 返済が難しくなったときの伝え方

要点「援助番号○○の返済について、○月から失業し、現在の月収が○円になりました。このままでは返済が難しいため、返済額の見直しまたは償還猶予を申請したいです。必要書類と申請方法を教えてください。」

15-4. 追加費用を確認するときの伝え方

要点「今回案内された○円は、法テラスの追加立替えを申請する費用ですか、それとも法テラスが本人負担と決定した費用ですか。決定書または費用の根拠を確認させてください。」
Section 16

民事法律扶助制度を使う前後の最終チェックリスト

制度の要点、必要資料、期限、費用負担を一般情報として整理します。

相談予約前

  • 裁判所・相手方書面の期限を確認した
  • 法テラス利用と弁護士依頼の希望を明示した
  • 相手方の氏名・名称を確認した
  • 世帯人数、手取り収入、預貯金を概算した
  • 配偶者が相手方かを伝えた
  • 通訳、出張、オンライン等の配慮を申し出た

法律相談前

  • 1ページの時系列表を作った
  • 希望する結果と妥協可能な条件を整理した
  • 契約書、通知、裁判資料、封筒をまとめた
  • 証拠一覧と金額表を作った
  • 弁護士へ質問する事項を書いた

援助申込み前

  • 住民票にマイナンバーが記載されていない
  • 給与・賞与・年金・事業収入の資料をそろえた
  • 配偶者・同居家族の情報を正確に申告した
  • 全口座、有価証券、不動産等を記載した
  • 家賃、医療費、教育費等の資料を付けた
  • 返済口座を準備した
  • 本人負担費用を確認した

援助開始後

  • 決定書と三者契約の内容を保存した
  • 毎月の引落日・金額を確認した
  • 相手方と独断で示談しない
  • 住所・収入・生活状況の変更を届ける
  • 返済困難時は滞納前に法テラスへ連絡する
  • 事件終了時の報酬金と手取額を確認する
Reference

このページの参考資料

公的機関・中立的な資料を中心に確認しています。

主要な公式資料

  • 日本司法支援センター(法テラス)「民事法律扶助のしおり」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「弁護士・司法書士費用等の立替制度」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「必要書類」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「弁護士・司法書士費用の立替えに関するよくあるご質問」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「無料法律相談を受けるまでの流れ」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「法テラス法律相談のウェブ予約」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「法テラス・サポートダイヤル」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「民事法律扶助業務」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「弁護士等・法令・規程」
  • e-Gov法令検索「総合法律支援法」
  • 日本司法支援センター(法テラス)「償還免除オンライン申請サービス」
  • 裁判所「民事訴訟Q&A」
  • 法務省「認定司法書士の簡裁訴訟代理等関係業務」

利用上の注意

このページは一般的な制度情報を提供するものであり、個別事件への法的助言ではありません。個々の事件では、請求の時効、裁判所の期限、証拠、相手方の資力、管轄、本人の収入・資産、生活状況等により結論が異なります。最新の制度内容は法テラスの公式情報で確認し、個別判断は弁護士、司法書士、法テラス、裁判所等の適切な専門窓口へ相談する必要があります。