法テラスの費用立替制度について、申込みから決定までの流れ、必要書類、審査基準、遅れる原因、不開始決定への対応まで一般情報として整理します。
法テラスの費用立替制度について、申込みから決定までの流れ、必要書類、審査基準、遅れる原因、不開始決定への対応まで一般情報として整理します。
まず、通常2週間程度という目安がどの段階を指すのかを整理します。
民事法律扶助の費用立替制度について、法テラスは通常、申込みから決定まで2週間程度と案内しています。ただし、この期間は標準的な目安であり、提出書類の不備、追加説明の必要性、お盆・年末年始などの時期によって長くなることがあります。
ここでいう2週間は、初めて電話をした日から弁護士・司法書士が事件処理を始める日までを意味するものではありません。相談予約、法律相談、書類収集、審査回付、決定後の契約という複数の段階を分けて見る必要があります。
次の重要ポイントは、審査期間だけでなく、無料相談の回数、不開始決定への対応期限、費用立替の性質をまとめたものです。期間や期限を混同しないことが重要で、ここから何を確認すべきかを読み取れます。
正式な申込みと必要資料が揃った後の審査が中心です。初回問い合わせ日、相談日、申込書記入日、審査回付日は一致しないことがあります。
主に、一般の民事法律扶助のうち、弁護士・司法書士費用を立て替える代理援助と、裁判所提出書類などを作成する書類等作成援助の開始審査を扱います。犯罪被害者支援、DV等被害者法律相談援助、震災法律援助などは別制度や別要件があるため、個別の案内を確認する必要があります。
内容は、総合法律支援法、法テラスの業務方法書、公式FAQ、利用案内などの公的資料を基に、2026年6月23日時点の情報として整理しています。制度、基準、書式、窓口、運用は変わることがあります。
無料法律相談と費用立替を分けて理解すると、審査の位置づけが見えやすくなります。
民事法律扶助とは、経済的に余裕のない人が民事・家事・行政などの法的トラブルに直面したとき、無料法律相談や弁護士・司法書士費用の立替えを受けられる制度です。日本司法支援センター、通称法テラスが実施し、法的根拠の中心は総合法律支援法第30条第1項第2号です。
次の一覧は、民事法律扶助の主な3類型を比較したものです。相談だけで終わる制度と、専門家へ依頼する費用を立て替える制度では手続と審査が異なるため、どの制度を利用しようとしているのかを読み分けることが重要です。
| 類型 | 内容 | 利用者から見た特徴 |
|---|---|---|
| 法律相談援助 | 弁護士・司法書士による無料法律相談 | 相談時間は原則1回30分、同一問題につき3回までです。 |
| 代理援助 | 弁護士・司法書士が代理人として交渉、調停、訴訟などを行う費用を法テラスが立て替える制度 | 事件処理を専門家へ依頼する場合の中心的な制度です。 |
| 書類等作成援助 | 裁判所提出書類などを弁護士・司法書士が作成し、本人が手続を進める費用を法テラスが立て替える制度 | 本人申立てを前提とする場面などで利用されます。 |
無料法律相談と費用立替制度は別の仕組みです。立替制度では、法テラスが着手金や実費などをいったん弁護士・司法書士へ支払い、利用者は原則として法テラスへ分割返済します。立替金に利息等はありませんが、援助開始決定を受けても当然に費用負担がなくなるわけではありません。
一定の要件を満たす場合には、返済の猶予や事件終了後の免除制度が適用されることがあります。生活保護受給中の取扱いなどは、利用中の変更手続や返済状況とあわせて個別に確認する必要があります。
2週間という言葉を、問い合わせから事件処理開始までの全期間と混同しないことが重要です。
法テラスの公式FAQは、立替制度の審査について、通常申込みから決定まで2週間程度と説明しています。あわせて、提出書類に不備がある場合や、お盆・年末年始などはさらに時間がかかることがあるとされています。
この目安は標準的な運用上の説明であり、すべての申込みについて14日以内の決定を保証するものではありません。業務方法書は、事件調書や必要資料を提出して審査へ回付し、援助開始または援助不開始を決定する仕組みを定めていますが、一律の処理期限を置いているわけではありません。
次の時系列は、初回連絡から事件処理開始までにどの段階があるかを示しています。どの段階で止まっているかを知ることが、進捗確認や不足資料の把握に重要で、読者は2週間の中心が審査回付後にある点を読み取る必要があります。
地方事務所または契約弁護士・司法書士へ相談を予約します。地域や相談枠によって待ち時間が変わります。
事実関係、証拠、期限、希望する解決を確認し、代理援助または書類等作成援助を検討します。
住民票、収入資料、資産資料、事件資料などをそろえます。不足があると審査回付前に補充が必要です。
ここが通常2週間程度と説明される中心部分です。追加資料や説明を求められる場合があります。
援助開始決定後に契約内容や返済方法を確認し、個別契約後に交渉、申立て、訴訟対応などが進みます。
次の表は、各段階の内容と期間の考え方を並べたものです。どの行が自分の状況に当たるかを見れば、審査そのものが遅いのか、まだ審査前の準備段階なのかを区別できます。
| 段階 | 主な内容 | 期間の考え方 |
|---|---|---|
| 事前問い合わせ・予約 | 地方事務所または契約専門家の相談予約 | 地域・空き状況により変動します。 |
| 法律相談 | 問題の整理、見通し、援助申込みの要否を検討 | 原則1回30分、同一問題3回までです。 |
| 書類準備 | 住民票、収入・資産・事件資料、口座資料などを収集 | 本人の状況と事件内容により変動します。 |
| 援助申込み・審査 | 資力、解決見込み、制度趣旨への適合性などを審査 | 通常、申込みから決定まで2週間程度と案内されています。 |
| 決定・契約 | 援助開始決定、費用・返済方法の確認、個別契約 | 書類授受や署名状況により変動します。 |
| 事件処理開始 | 交渉、申立て、訴訟対応、書類作成など | 事件と受任者の方針により変動します。 |
対象者、対象分野、事件終了後の申込み可否を先に確認します。
民事法律扶助の対象者は、原則として日本国民、および日本に住所を有し適法に在留する外国人です。法人、会社、組合などの団体は対象に含まれません。代理援助・書類等作成援助の申込みと契約は、18歳から本人が行うことができます。
次の一覧は、対象になり得る問題と対象外になりやすい場面を整理したものです。対象事件かどうかで入口が変わるため重要で、読者は自分の問題が民事・家事・行政のどれに近いかを読み取る必要があります。
借金、離婚、相続、労働、貸金、損害賠償、消費者被害、交通事故、不動産、近隣紛争、行政上の一定の手続などが典型例です。
刑事事件だけを内容とする一般法律相談は、通常の民事法律扶助の対象外です。ただし、犯罪被害に関する損害賠償など民事上の問題が含まれる場合は別途確認します。
代理援助・書類等作成援助は、これから専門家が事件処理を行うための制度です。すでに事件が終了している場合、原則として立替えを受けられません。
9つの段階に分けると、書類準備と審査回付の位置が分かります。
一般的な流れは、法テラスまたは契約弁護士・司法書士への連絡、相談前の資力確認、法律相談、援助申込みの方針決定、必要書類準備、地方事務所への申込み、審査、開始または不開始決定、個別契約後の事件処理開始です。地域、事件、相談先の運用により、一部の順序や提出方法が異なることがあります。
次の判断の流れは、申込みから援助開始までに何を順に確認するかを表しています。各段階の順番を知ることが重要で、読者は審査回付前に書類と事件調書がそろう必要がある点を読み取れます。
民事法律扶助を利用したいことを予約時に伝えます。
平均月収や預貯金などを確認します。これは立替制度の正式審査そのものではありません。
事実、証拠、期限、希望する解決を整理し、代理援助か書類等作成援助かを検討します。
資料が不足すると審査回付前に補充が必要になります。
ここから通常2週間程度の目安が問題になります。
費用、返済方法、条件などを確認し、個別契約へ進みます。
通知到達日から30日以内などの期限に注意します。
法テラスと契約している弁護士・司法書士の事務所へ直接相談を申し込む方法もあります。すでに相談している専門家が法テラスの契約者で、援助申込みの取扱いに同意している場合、その専門家を通じて申し込めることがあります。
利用者が申込書へ署名しただけで、直ちに審査が始まるとは限りません。事件調書が未作成である、収入資料が不足している、住民票が要件を満たさない、事件資料が足りないといった場合は、審査回付前に補充を求められることがあります。
法テラスの専門家向け案内では、審査回付の申込み後、1か月以内を目途に必要書類が揃わない場合や連絡がない場合、申込みを取り下げたものとみなして処理することがあるとされています。この場合でも、書類が揃った段階で再度申し込めると案内されています。
資力、解決見込み、制度趣旨への適合性の3要件を確認します。
代理援助・書類等作成援助の開始には、原則として、収入・資産が一定基準以下であること、勝訴の見込みがないとはいえないこと、民事法律扶助の趣旨に適することの3要件を満たす必要があります。
次の3つの項目は、開始審査で確認される基本要件を並べたものです。どれか一つだけで決まるわけではないため重要で、読者は資力と事件内容の両方が見られる点を読み取れます。
手取りの平均月収、賞与、家族人数、居住地域、現金・預貯金、不動産、有価証券などを基に判断されます。
必ず勝てることではなく、調停成立、和解、免責など手続を利用する合理的な意義があるかを確認する趣旨です。
報復、嫌がらせ、自己宣伝、権利濫用的な訴訟などは対象になりません。費用対効果も問題になることがあります。
次の表は、2026年6月23日時点で公表されている収入・資産基準の目安です。家族人数と地域で基準が変わるため重要で、読者は自分の家族人数と居住地域の列を見て確認する必要があります。
| 家族人数 | 東京都特別区・大阪市など | 上記以外の地域 | 資産基準 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 200,200円以下 | 182,000円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 276,100円以下 | 251,000円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 299,200円以下 | 272,000円以下 | 270万円以下 |
| 4人 | 328,900円以下 | 299,000円以下 | 300万円以下 |
5人以上の場合、収入基準は家族1人増加ごとに、東京都特別区・大阪市などの地域では33,000円、それ以外の地域では30,000円が加算されます。資産基準は、4人以上では300万円が目安です。
次の表は、家賃・住宅ローンの控除限度額をまとめたものです。基準額だけを見ると利用できないように見える場合でも控除が関係することがあるため重要で、読者は通常地域と東京都特別区で限度額が異なる点を読み取れます。
| 家族人数 | 通常の控除限度額 | 東京都特別区の控除限度額 |
|---|---|---|
| 1人 | 41,000円 | 53,000円 |
| 2人 | 53,000円 | 68,000円 |
| 3人 | 66,000円 | 85,000円 |
| 4人 | 71,000円 | 92,000円 |
次の注意点は、無料相談と立替制度の違い、配偶者が相手方である場合、支出資料の準備を整理したものです。審査結果が生活実態で変わることがあるため重要で、読者は自己判断だけで諦めないことと、資料で説明する必要性を読み取れます。
無料法律相談の資産基準は主として現金・預貯金を対象として説明される一方、立替制度では不動産や有価証券なども確認されます。
原則として本人と配偶者の収入・資産を合計しますが、離婚など配偶者が事件の相手方となる事件では本人のみで判断する取扱いがあります。
家賃・住宅ローン、医療費、教育費などが考慮される場合があります。領収書、請求書、通帳記録などで説明できると確認が進みやすくなります。
基本書類、本人確認、収入・資産、事件資料、返済口座資料を整理します。
必要書類は事件や生活状況によって異なります。代表例として、援助申込書、事件調書、資力申告書、収入資料、住民票、資産資料、事件ごとの資料、返済口座資料などがあります。地方事務所や担当者から追加資料を求められることもあります。
次の表は、申込みに関する基本書類と本人確認・家族人数の確認資料をまとめたものです。最初にそろえるべき土台を把握するため重要で、読者は住民票の発行時期と記載項目に注意して読み取る必要があります。
| 分類 | 主な書類 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 基本書類 | 援助申込書、事件調書、資力申告書、必要に応じた事情説明書 | 事件調書は相談を担当した弁護士・司法書士等が事件概要や見通しを整理する書面です。 |
| 本人・家族人数 | 住民票 | 申込みから3か月以内に発行され、本籍、筆頭者、続柄、世帯全員の記載があるものが案内されています。 |
| 返済口座 | 自動払込利用申込書兼預金口座振替依頼書の写し、通帳またはキャッシュカードの写し、インターネットバンキング画面の写し | 名義、支店、口座番号が一致しているかを確認します。 |
次の表は、収入を確認する代表的な資料を生活状況別に整理したものです。収入の種類で必要資料が変わるため重要で、読者は自分の状況に近い行を見て、不足しやすい賞与や証明書も確認できます。
| 生活状況 | 主な資料例 |
|---|---|
| 給与所得者 | 直近2か月分の給与明細、直近の賞与明細、源泉徴収票、課税・所得証明書、非課税証明書など |
| 自営業者 | 直近1年分の確定申告書の写し、e-Taxの受付結果、課税・所得証明書など |
| 年金受給者 | 年金振込通知書、年金支払通知書、年金証書など |
| 無職 | 非課税証明書、雇用保険受給資格関係資料、離職票、解雇通知など |
| 生活保護受給者 | 申込みから3か月以内の受給証明書、開始・変更決定書、現状を反映した受給者証など |
次の表は、事件内容と解決見込みを確認する資料の例です。事件ごとに必要な証拠が大きく異なるため重要で、読者は自分の分野では何を証明する資料が求められやすいかを読み取れます。
| 事件類型 | 資料例 |
|---|---|
| 自己破産・任意整理など | 債務一覧表 |
| 離婚事件 | 戸籍謄本。訴えられた側は訴状で代替できる場合があります。 |
| 遺産分割事件 | 戸籍謄本 |
| 交通事故事件 | 交通事故証明書、診断書 |
| 医療過誤事件 | 診断書 |
| 不動産事件 | 固定資産評価証明書、不動産全部事項証明書 |
資産については、資力申告書、預貯金の状況を確認できる資料、固定資産評価証明書、固定資産税納税通知書、不動産全部事項証明書、有価証券や保険に関する資料などが問題になります。口座の一部だけを記載する、名義預金や共有不動産を説明しないといった対応は、審査を遅らせ、援助の信頼性にも影響します。
審査前の遅れと審査中の遅れを分けると、次に確認すべきことが分かります。
2週間程度を超えても、直ちに不利益な判断が予定されているとは限りません。相談予約、受任者探し、必要書類、事件調書、収入・資産計算、事件見通し、管轄調整、連休、連絡不能など、遅れる原因は複数あります。
次の一覧は、審査前と審査中に分けて遅延要因を整理したものです。原因によって問い合わせ先や補充すべき資料が変わるため重要で、読者は自分の遅れが予約段階、書類準備、審査中の追加確認のどれに近いかを読み取れます。
相談枠の空き状況、地域、専門分野によって、初回相談までに時間を要する場合があります。この期間はまだ立替審査が始まっていない可能性があります。
利益相反、専門性、遠方の裁判所、受任件数などにより、受任者の確保に時間がかかることがあります。
住民票の記載不足、給与明細や賞与明細の不足、確定申告書の欠落、資産資料の未提出などが典型です。
事実関係や証拠が整理できず、相談担当者が事件調書を確定できない場合があります。
配偶者の収入、同居家族、家賃、医療費、事業所得、共有不動産、時効、回収可能性などで説明や資料が必要になることがあります。
お盆、年末年始、連休に重なる場合や、申込者と連絡が取れない場合は、手続が進みにくくなります。
審査結果を有利にするために事実を誇張したり、収入や資産を隠したりすることは許されません。一方で、正確な情報を整理して提出することは、確認の往復を減らし、審査を円滑にします。
経過日数だけで判断せず、申込み状況と期限を分けて確認します。
2週間は標準的な目安であり、経過しただけで審査が違法または不当になるわけではありません。ただし、裁判所の期日、提出期限、法律上の期間、相手方との交渉期限などは扶助審査とは別に進行します。
次の判断の流れは、2週間を過ぎたときの確認順序を示しています。問い合わせ先を間違えると状況確認が遅れるため重要で、読者はまず相談・依頼先で審査回付日を確認し、必要に応じて地方事務所へ問い合わせる順番を読み取れます。
援助申込書と事件調書が地方事務所へ提出済みか、審査回付日はいつか、不足資料があるかを確認します。
援助番号、氏名、生年月日、相談日、担当専門家などを準備し、受理状況、審査回付、不足資料、決定通知を確認します。
別の地方事務所や別の専門家から同じ事件を重ねて申し込むと、確認や調整が複雑になる可能性があります。
審査中でも、裁判所の期日や法律上の期間は進みます。相談担当者へ審査中の対応範囲を確認する必要があります。
身体の安全に危険がある場合は、法律相談の予約だけに頼らず、警察、配偶者暴力相談支援センター、自治体、医療機関などの緊急窓口の利用が優先される場面があります。個別の見通しや対応方針は、弁護士等の専門家に相談する必要があります。
不開始理由、30日以内の不服申立て、14日以内の再審査申立てを区別します。
援助不開始決定では理由が通知されます。理由は、収入・資産基準を満たさない、解決の見込みがないと判断された、制度趣旨に適さない、対象者または対象事件の要件を満たさない、必要資料や説明が不足している、といった事情に関係します。
次の時系列は、不開始決定後に問題となる期限を整理したものです。通知到達日から期間が進むため重要で、読者は30日と14日の違い、電話だけでは足りないことを読み取れます。
決定書の文言だけで理由が分かりにくい場合は、相談担当者または地方事務所へ確認します。
地方事務所長の決定に不服がある利害関係者は、原決定の通知が到達した日から30日以内に、地方事務所長へ不服申立書を提出できます。
原決定に関与していない地方扶助審査委員3名による審査が行われます。審理は非公開です。
不服申立てに対する決定にも不服がある場合は、その決定の通知が到達した日から14日以内に再審査申立書を提出できます。
書類不足のため申込みがみなし取下げとなった場合は、資料が揃った後に再度申し込めると案内されています。また、収入の減少、新しい証拠の発見、事件状況の変化などが生じた場合、再申込みの可否を相談できることがあります。
業務方法書上、一般法律相談援助の要件を満たさないとして法律相談を拒絶された場合、その拒絶には不服申立てができないとされています。代理援助・書類等作成援助の開始決定に対する不服申立てとは扱いが異なります。
開始決定後も、契約範囲、返済、報告義務、終結審査を確認します。
援助開始決定後は、法テラス、利用者、受任する弁護士・司法書士等の間で個別契約を締結し、交渉、申立て、訴訟対応、書類作成などが進みます。開始決定は、裁判所が請求を認めることや、費用が免除されることを保証するものではありません。
次の表は、援助開始決定後に確認する事項をまとめたものです。決定後にも費用と連絡義務が続くため重要で、読者は契約範囲、返済、変更連絡、終結審査を分けて確認する必要があります。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 決定書と契約内容 | 事件名、援助の範囲、受任する弁護士・司法書士、立替額、実費、返済開始時期、追加費用の手続、報告・連絡義務を確認します。 |
| 返済 | 立替金は、決定内容に従って分割返済します。返済が難しくなった場合は、地方事務所へ相談する必要があります。 |
| 事件処理への協力 | 求められた資料を提出し、打合せや裁判期日に関する連絡へ応答します。連絡不能や事実と異なる説明は、援助の継続にも影響することがあります。 |
| 事情変更 | 引っ越し、電話番号変更、就職・退職、収入増減、家族人数の変化、生活保護の開始・終了などは連絡します。 |
| 終結審査 | 事件終了後、受任者が終結報告書などを提出し、成果を踏まえて報酬金、返済方法、援助終結などが決定されます。 |
3要件は共通でも、必要資料と解決見込みの見方は事件ごとに異なります。
債務整理、離婚、労働、相続、交通事故、医療事件、訴えられた事件などでは、審査の3要件は共通していても、必要資料と解決の見込みの確認方法が異なります。事件ごとの資料を早めに整理することが、審査の正確性と迅速性の双方に関係します。
次の表は、事件類型ごとに審査で見られやすい資料や事情を整理したものです。必要資料の方向性を把握するため重要で、読者は自分の事件で何を先に集めるべきかを読み取れます。
| 事件類型 | 確認されやすい資料・事情 |
|---|---|
| 債務整理・自己破産 | 債権者、借入残高、毎月の返済額、担保、保証人、収入、資産、過去の取引、浪費・ギャンブル等の事情、債務一覧表などを整理します。 |
| 離婚・婚姻費用・養育費 | 戸籍、住民票、収入資料、別居開始日、子どもの状況、財産資料、相手方とのやり取り、配偶者が相手方である事情を確認します。 |
| 労働事件 | 雇用契約書、労働条件通知書、就業規則、給与明細、タイムカード、シフト表、解雇通知、会社とのメールやチャットを整理します。 |
| 相続・遺産分割 | 戸籍関係資料、相続関係図、遺産目録、不動産資料、預貯金資料、遺言書、他の相続人とのやり取りなどが必要になりやすい分野です。 |
| 交通事故・医療事件 | 事故証明、診断書、診療記録、画像資料、休業損害資料、保険関係資料など、専門的な証拠が必要になりやすい分野です。 |
| 訴えられた事件 | 訴状、証拠説明書、呼出状、答弁書提出期限が分かる書類を、届いた封筒ごと保管して相談時に持参します。 |
資力審査は、公的資源による援助を必要とする経済状態かを確認するものです。事件審査は、専門家費用を公的に立て替えてまで手続を進める合理性があるかを確認するものです。収入が基準以下でも事件要件を満たさなければ援助は開始されず、法的主張が十分でも収入・資産が基準を超えれば一般の民事法律扶助を利用できないことがあります。
勝訴の見込みがないとはいえないという要件は、審査段階で裁判の最終結論を断定するものではありません。限られた資料のもとで、法的手続を利用する最低限の合理性があるかを確認する性質があります。
予約時に、法テラス契約と援助申込みの取扱いを確認します。
民事法律扶助を使って弁護士へ依頼したい場合、相談予約の段階で、相談したい分野を取り扱っているか、法テラスの民事法律扶助契約を締結しているか、法テラス利用を前提とする相談・受任が可能かを確認すると行き違いを減らせます。
次の一覧は、予約時に確認したい事項をまとめたものです。相談後に援助申込みを扱えないと分かると時間を失うため重要で、読者は受任可能性と期限対応を事前に聞く必要があると読み取れます。
| 確認事項 | 確認する理由 |
|---|---|
| 相談分野の取扱い | 離婚、債務整理、労働、相続など、分野によって対応経験が異なります。 |
| 法テラス契約 | すべての弁護士・司法書士が法テラスと契約しているわけではありません。 |
| 援助申込みの取扱い | 契約していても、事件の種類や受任状況によって依頼を受けられない場合があります。 |
| 必要資料 | 相談日に持参すべき収入・資産資料と事件資料を事前に確認できます。 |
| 期限対応 | 裁判所の期限が迫っている場合、審査中にどの範囲まで対応できるか確認が必要です。 |
| 遠方事件 | 裁判所の所在地が遠方の場合、受任可能性や地方事務所間の調整が問題になります。 |
例えば、離婚調停について相談を希望しており、法テラスの民事法律扶助を利用したいと考えていること、相談先が法テラスの契約事務所か、要件を満たす場合に代理援助の申込みを取り扱えるかを伝えると、確認が進みやすくなります。
法テラスの無料相談は、同一問題につき3回まで利用できます。最初の相談担当者へ必ず依頼しなければならないわけではありません。相性、専門分野、説明の分かりやすさ、受任可能性を確認しつつ、期限がある事件では相談先探しだけで時間を費やさないよう注意が必要です。
よくある疑問を一般情報として整理します。個別事情によって結論は変わります。
一般的には、法テラスの案内は通常、申込みから決定まで2週間程度とされています。ただし、書類不備、お盆・年末年始、追加説明の必要性などによって期間が変わる可能性があります。具体的な進捗は、審査回付日と不足資料の有無を確認する必要があります。
一般的には、相談後に事件調書や必要資料を整え、地方事務所へ審査回付する段階があります。相談日、申込書記入日、審査回付日は一致しないことがあります。具体的な起算点は、担当専門家または地方事務所へ確認する必要があります。
一般的には、審査期間の長さと審査結果は別の問題とされています。ただし、書類不足や追加説明が必要な可能性があります。担当専門家へ、事件調書の提出日、審査回付日、不足資料の有無を確認する必要があります。
一般的には、家賃・住宅ローン、医療費、教育費などのやむを得ない支出が考慮される場合があります。ただし、賞与を含む平均月収、家族人数、居住地域、配偶者の扱いなどで結論が変わる可能性があります。具体的には資料を整理して専門家へ相談する必要があります。
一般的には、本人と配偶者の収入・資産を合計して確認するとされています。ただし、離婚など配偶者が事件の相手方である場合は本人のみで判断される取扱いがあります。家族関係や生活実態によって判断が変わる可能性があるため、申込み先で確認する必要があります。
一般的には、その弁護士が法テラスと民事法律扶助契約を締結し、事件を受任して援助申込みを取り扱うことに同意すれば、利用できる場合があります。ただし、事件分野、利益相反、受任状況によって結論が変わる可能性があります。
一般的には、同一問題について3回までの範囲で、別の弁護士・司法書士へ相談することも可能とされています。ただし、期限のある事件では相談先を探す間にも手続が進む可能性があります。具体的な対応は資料を整理して確認する必要があります。
一般的には無料ではなく、法テラスが費用を立て替え、利用者が分割で返済する制度です。利息等はないとされていますが、一定の要件で猶予・免除が認められる場合があります。個別の返済額や免除可能性は決定内容と生活状況によって変わります。
一般的には、援助開始前にどこまで対応するかは、事件の緊急性、受任予定者、契約関係などによって異なります。期限のある書類が届いている場合は、審査中の対応範囲を担当専門家へ確認する必要があります。
一般的には、事件調書の作成に協力しない、求められた資料を提出しないなどの場合、申込みを取り下げたものとみなされることがあります。ただし、資料が揃った後の再申込みが案内される場合もあります。具体的な扱いは地方事務所または担当専門家へ確認する必要があります。
一般的には、代理援助・書類等作成援助の決定について、通知到達日から30日以内に書面で不服申立てができる制度があります。さらに、その決定に不服がある場合は通知到達日から14日以内に再審査申立てができるとされています。期限が短いため、決定書が届いた日を確認する必要があります。
一般的には、代理援助・書類等作成援助はこれから行う事件処理のための制度であり、事件終了後に遡って立替えを受ける制度ではないとされています。ただし、関連する別の手続が残っている場合などは事情によって確認が必要です。
一般的には、電話やオンライン相談を実施している相談場所もありますが、地域や相談方法によって異なります。希望する地方事務所や相談先の案内を確認する必要があります。
一般的には、日本に住所を有し、適法に在留する外国人は対象となり得ます。法人・団体は対象外です。ただし、在留状況や住所などの個別事情によって確認が必要です。
一般的には、立替制度の開始審査は申込みをした法テラスの地方事務所で行われます。裁判所が本案について行う裁判や、民事訴訟法上の訴訟上の救助とは別の制度です。
予約前、相談前、申込み時、申込み後で確認事項を分けます。
次の表は、申込み前後の確認事項を段階別にまとめたものです。確認漏れを減らし、審査回付後の追加連絡を少なくするため重要で、読者は自分が今いる段階の行から優先事項を読み取れます。
| 段階 | 確認事項 |
|---|---|
| 相談予約前 | 事件の種類と相手方を一言で説明できる。裁判所・相手方から届いた書類の期限を確認した。法テラス利用を希望する旨を伝えた。相談先が民事法律扶助を取り扱えるか確認した。平均月収、賞与、預貯金、家族人数を把握した。 |
| 法律相談前 | 時系列表を作成した。希望する解決を整理した。契約書、訴状、通知、メールなどを日付順に並べた。住民票、収入・資産資料の取得方法を確認した。配偶者が相手方の場合、その事情を伝える準備をした。 |
| 援助申込み時 | 援助申込書へ正確に記載した。事件調書の作成に必要な説明をした。住民票が発行後3か月以内で必要項目を含んでいる。給与明細2か月分と直近賞与明細などを揃えた。現金・預貯金・不動産・有価証券などを漏れなく申告した。事件類型に応じた資料を提出した。マイナンバーを適切にマスキングした。返済口座資料を準備した。 |
| 申込み後 | 審査回付日を確認した。援助番号を控えた。追加資料の連絡へ速やかに対応した。住所、電話番号、収入状況の変化を連絡した。裁判所の期限を別に管理した。決定書が届いた日を記録した。 |
このページは、民事法律扶助制度に関する一般的な情報提供を目的としています。個別案件に対する法律相談、法的意見、申込みの可否、審査結果、処理期間を保証するものではありません。制度、基準、書式、窓口、運用は改正・変更されることがあります。実際の申込みでは、法テラスの地方事務所、相談担当の弁護士・司法書士、その他の関係機関が示す最新の案内に従ってください。