2σ Guide

相続税申告書の
第1表の書き方
記入例と欄別チェック

第1表は、相続税申告書全体の結論を集約する総括表です。第11表、第13表、第14表、第2表、各種税額控除の表から転記する流れを、欄番号ごとに整理します。

10か月 申告期限
3,000万
+600万
×人
基礎控除
1.00 割合合計
本ページは株式会社Dプロフェッションズ(医師/医療機関/弁護士/弁護士法人ではありません)が運営しています。
一般的な情報提供を目的としており医療上の助言や法律相談等を行うものではありません。
広告(PR)を掲載しています。広告は編集内容や推奨を意味しません。
Video

相続税申告書の 第1表の書き方 記入例と欄別チェック

第1表は、相続税申告書全体の結論を集約する総括表です。

動画を読み込み中…
2σ GUIDE ・ VIDEO
相続税申告書の 第1表の書き方 記入例と欄別チェック
第1表は、相続税申告書全体の結論を集約する総括表です。
動画の文字起こし(全文テキスト)

2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 相続税申告書の 第1表の書き方 記入例と欄別チェック
  • 第1表は、相続税申告書全体の結論を集約する総括表です。

POINT 1

  • 相続税申告書の第1表は 申告全体の結論を示す
  • 第1表だけを単独で作るのではなく、各表の計算結果を最後に集約する様式として理解します。
  • 第1表は相続税申告の総括表
  • 表紙としての役割
  • 転記先としての役割

POINT 2

  • 相続税申告書の第1表を書く前に 必要な基礎知識
  • 1. 身分関係・相続関係資料
  • 2. 財産資料:預貯金、株式、投資信託、不動産、保険金、死亡退職金、貸付金、車両、貴金属、美術品などの資料を集めます。
  • 3. 債務・葬式費用資料:借入金、未払医療費、未払税金、葬儀費用、火葬費用、納骨費用等を整理します。
  • 4. 生前贈与・遺産分割資料

POINT 3

  • 相続税申告書の第1表の書き方は 第1表から始めない
  • 1. 1. 相続人・受遺者を確定する:戸籍、遺言、相続時精算課税の有無を確認します。
  • 2. 2. 財産評価と債務控除を固める:第9表、第10表、第11表、第13表、第14表、第15表などの前提を整理します。
  • 3. 3. 第1表①から⑥へ課税価格を転記する:各人ごとの課税価格と合計額を一致させます。
  • 4. 4. 第2表で相続税の総額を計算する:法定相続分に応ずる取得金額へ税率を適用します。
  • 5. 5. 第1表⑦から⑨へ税額を配分する:相続税の総額、あん分割合、各人の算出税額を記載します。
  • 6. 6. 第4表から第8表等で加算・控除を反映する:2割加算、配偶者の税額軽減、各種控除、納付税額又は還付税額を第1表へ戻します。

POINT 4

  • 相続税申告書の第1表 上部欄の書き方
  • 第1表(続)の使用
  • 第1表だけで財産取得者を記載しきれない場合は、第1表(続)を使用します。
  • マイナンバー
  • 共同して申告書を提出する人について、個人番号又は法人番号を記入します。

POINT 5

  • 相続税申告書の第1表①〜⑥は 課税価格を固める欄
  • 取得財産、相続時精算課税、債務・葬式費用、贈与加算を通じて、各人の課税価格を計算します。
  • ⑥課税価格は第2表へつながる
  • 第1表の前半は、各人の課税価格を計算する部分です。
  • ここを誤ると、第2表の相続税の総額、あん分割合、各人の納付税額まで連動してずれます。

POINT 6

  • 相続税申告書の第1表⑦〜㉒は 税額を配分して控除する欄
  • 相続税の総額を各人へ配分し、2割加算、配偶者の税額軽減、各種控除、納付税額又は還付税額を反映します。
  • 第2表で相続税の総額を計算した後、第1表⑦から⑨で各人へ税額を配分します。
  • その後、第4表以下の加算・控除を反映して、最終的な納付税額又は還付税額を確定します。
  • 相続税の総額は実際の分割割合ではなく法定相続分ベースで計算され、その後に各人の課税価格で配分される点が重要です。

POINT 7

  • 相続税申告書の第1表㉓〜㉗と 共同申告の注意点
  • 修正申告の表示
  • 修正申告書として提出する場合は、第1表上部の「修正」を○で囲み、異動の内容等を記載します。
  • 共同提出できる場合
  • 相続人又は受遺者が2人以上いる場合、相続税申告書は共同して提出できます。

POINT 8

  • 相続税申告書の第1表の記入例で 数字の流れを確認する
  • 配偶者と子2人が相続する単純化した例で、課税価格から納付税額までを追います。
  • 以下は、説明用に単純化した記入例です。
  • 前提を固定しないと欄ごとの金額を追えないため重要です。
  • 各行から、誰が相続し、どの特例や加算がない設定なのかを確認してください。

まとめ

  • 相続税申告書の 第1表の書き方 記入例と欄別チェック
  • 相続税申告書の第1表は 申告全体の結論を示す:第1表だけを単独で作るのではなく、各表の計算結果を最後に集約する様式として理解します。
  • 相続税申告書の第1表を書く前に 必要な基礎知識:申告要否、用語、資料収集を先に押さえると、第1表の数字の意味がつかみやすくなります。
  • 相続税申告書の第1表の書き方は 第1表から始めない:別表で課税価格と税額控除を固めてから、第1表へ戻るのが実務的な順序です。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

相続税申告書の第1表は
申告全体の結論を示す

第1表だけを単独で作るのではなく、各表の計算結果を最後に集約する様式として理解します。

相続税申告書の第1表は、正式には「相続税の申告書」と題される様式です。被相続人、財産を取得した人、課税価格、相続税の総額、あん分割合、税額控除、納付税額又は還付税額を一覧にします。

重要なのは、第1表が最初に完成する紙ではないことです。財産評価、債務・葬式費用、相続開始前贈与、相続税の総額、配偶者の税額軽減その他の税額控除を別の表で計算し、その結果を第1表へ転記します。

次の強調枠は、第1表を読むうえで最初に押さえる結論を示します。第1表が何を表し、なぜ全体の整合確認に重要なのか、どの欄を起点に見れば申告結果を追えるのかを読み取ってください。

第1表は相続税申告の総括表

⑥課税価格、⑦相続税の総額、⑧あん分割合、⑨各人の算出税額、⑬配偶者の税額軽減、㉑申告期限までに納付すべき税額が、申告結果を左右する中心欄です。

次の3つの項目は、第1表の役割を整理したものです。読者にとって重要なのは、表紙、転記先、検算表という3つの見方を分けることです。それぞれの違いを読むと、どの資料から確認を始めるべきかが分かります。

ROLE 01

表紙としての役割

被相続人と財産を取得した人の情報、提出先税務署、提出年月日、取得原因などを示します。

ROLE 02

転記先としての役割

第11表、第13表、第14表、第2表、第4表から第8表、第8の8表などで計算した結果を集約します。

ROLE 03

検算表としての役割

各人の課税価格、あん分割合、税額控除、納付税額が、別表や添付資料と一致しているかを確認します。

確認実際に提出する際は、被相続人の死亡年分に対応する国税庁の様式、法令改正、税務署の最新案内を確認する必要があります。未分割、海外財産、非上場株式、農地や事業承継税制などを含む場合は、税理士・弁護士等の専門家による個別確認が重要です。
Section 01

相続税申告書の第1表を書く前に
必要な基礎知識

申告要否、用語、資料収集を先に押さえると、第1表の数字の意味がつかみやすくなります。

相続税は、被相続人から相続や遺贈で財産を取得した人、又は相続時精算課税の適用を受けた贈与により財産を取得した人について、正味の遺産額が基礎控除額を超える場合に問題となります。基礎控除額は、原則として「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算します。法定相続人の数は、相続放棄があっても放棄がなかったものとして数え、養子は実子がいる場合1人まで、実子がいない場合2人までを含める制限があります。

次の比較表は、相続税申告と第1表に関係する基本項目を並べたものです。期限、提出先、計算の出発点を早めに確認することが重要です。左列で確認対象を見つけ、右列で第1表へどう影響するかを読み取ってください。

確認対象基本的な考え方第1表との関係
申告が必要になる場面正味の遺産額が基礎控除額を超える場合に、申告及び納税が問題となります。第1表⑥の課税価格合計と基礎控除額を照合します。
申告期限被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内とされています。㉑納付税額の期限管理、未分割時の申告方針に関係します。
提出先被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署です。第1表左上の税務署長名に反映します。
提出方法e-Tax、郵便・信書便、税務署の時間外収受箱への投函などがあります。提出年月日、控用、マイナンバー記載の扱いと合わせて確認します。

次の用語一覧は、第1表で繰り返し出てくる概念を整理したものです。用語の意味を取り違えると、取得原因や課税価格の欄を誤りやすいため重要です。各項目の説明から、誰のどの金額を第1表へ載せるのかを読み取ってください。

PERSON

被相続人

亡くなった人をいいます。氏名、生年月日、住所、相続開始年月日を第1表の被相続人欄に記載します。

RECIPIENT

相続人・受遺者

相続人は民法上財産を承継する人、受遺者は遺言で財産を受ける人です。相続、遺贈、相続時精算課税に係る贈与など取得原因を区分します。

BASE

課税価格

課税対象財産から債務・葬式費用を控除し、必要に応じて贈与財産を加算した金額です。第1表⑥に記載します。

TOTAL

相続税の総額

課税遺産総額を法定相続分どおりに取得したものとして計算した税額の合計です。第2表から第1表⑦へ転記します。

RATIO

あん分割合

相続税の総額を各人へ割り振る割合です。基本式は「各人の課税価格 ÷ 課税価格の合計額」です。

CREDIT

税額控除

算出税額から控除する制度です。配偶者の税額軽減、未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、外国税額控除などがあります。

次の時系列は、第1表を書く前に集める資料を段階ごとに示します。資料の不足は第1表の転記ミスや添付漏れに直結するため重要です。上から順に、相続関係、財産、控除、分割の根拠をそろえる流れを確認してください。

STEP 01

身分関係・相続関係資料

被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍、法定相続情報一覧図、住民票又は戸籍附票、マイナンバー関係資料を確認します。

STEP 02

財産資料

預貯金、株式、投資信託、不動産、保険金、死亡退職金、貸付金、車両、貴金属、美術品などの資料を集めます。不動産は評価と登記を分けて考えます。

STEP 03

債務・葬式費用資料

借入金、未払医療費、未払税金、葬儀費用、火葬費用、納骨費用等を整理します。香典返しや墓地・墓石購入費などは控除可否を慎重に確認します。

STEP 04

生前贈与・遺産分割資料

贈与契約書、贈与税申告書控、通帳履歴、相続時精算課税の選択届出、遺言書、遺産分割協議書、調停調書、審判書を確認します。

Section 02

相続税申告書の第1表の書き方は
第1表から始めない

別表で課税価格と税額控除を固めてから、第1表へ戻るのが実務的な順序です。

国税庁の記載例では、生命保険金などの第9表、退職手当金などの第10表、小規模宅地等の特例関係、債務・葬式費用の第13表、相続開始前贈与等の第14表、相続財産の種類別価額表である第15表、課税財産の合計表である第11表、第1表、第2表、各種税額控除関係の表へ進む流れが示されています。

ただし実務上、第1表は一度で完成しません。次の判断の流れは、第1表へ何をいつ転記するかを示します。順番を誤ると課税価格や税額控除が連鎖的にずれるため重要です。上から順に、課税価格、相続税の総額、控除、納付税額の関係を読み取ってください。

第1表へ転記するまでの作成順序

1. 相続人・受遺者を確定する

戸籍、遺言、相続時精算課税の有無を確認します。

2. 財産評価と債務控除を固める

第9表、第10表、第11表、第13表、第14表、第15表などの前提を整理します。

3. 第1表①から⑥へ課税価格を転記する

各人ごとの課税価格と合計額を一致させます。

4. 第2表で相続税の総額を計算する

法定相続分に応ずる取得金額へ税率を適用します。

5. 第1表⑦から⑨へ税額を配分する

相続税の総額、あん分割合、各人の算出税額を記載します。

6. 第4表から第8表等で加算・控除を反映する

2割加算、配偶者の税額軽減、各種控除、納付税額又は還付税額を第1表へ戻します。

次の一覧は、第1表の主な欄と転記元の対応関係を示します。どの表の数字を第1表へ持ってくるのかを知ることは、検算に重要です。左列の欄番号を起点に、中央の転記元と右列の確認点を照合してください。

第1表の欄主な転記元・計算元確認のポイント
①取得財産の価額第11表、第15表、生命保険金・死亡退職金関係の表非課税財産や小規模宅地等の特例を反映した後の金額を確認します。
③債務及び葬式費用第13表誰が負担するのか、相続税上控除できるかを確認します。
⑤暦年課税贈与加算第14表通帳履歴、贈与契約、贈与税申告書控との整合を確認します。
⑦相続税の総額第2表法定相続分ベースで計算した総額を転記します。
⑪2割加算第4表配偶者や一親等の血族以外の取得者を確認します。
⑬配偶者の税額軽減第5表実際取得額、分割状況、申告書への記載、添付資料を確認します。
⑭その他の税額控除第6表、第7表、第8表、第8の8表など未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、外国税額控除などを整理します。
Section 03

相続税申告書の第1表
上部欄の書き方

提出先、相続開始日、被相続人、財産を取得した人、マイナンバーの扱いを確認します。

第1表の上部欄は、税額計算そのものではありませんが、提出先や財産取得者を誤ると申告書全体の前提が崩れます。特に提出先は相続人の住所地ではなく、被相続人の死亡時住所地を所轄する税務署です。

次の一覧は、第1表上部欄に記載する項目と注意点を示します。提出先や日付は手続の有効性に関係し、被相続人と取得者の情報は各人別税額の前提になるため重要です。各行から、記入する情報と確認資料を読み取ってください。

項目書き方実務上の注意
提出先税務署第1表左上に税務署長名を記載します。被相続人の死亡時住所地を所轄する税務署であり、相続人の住所地ではありません。
提出年月日申告書を提出する日を記載します。郵送、信書便、e-Tax送信日との関係を確認します。
相続開始年月日通常は被相続人の死亡年月日を記載します。失踪宣告、認定死亡、同時死亡の推定など特殊事情がある場合は資料確認が必要です。
申告期限延長日期限延長がある場合に記載します。通常の相続税申告では空欄となることが多い欄です。
修正申告の表示修正申告書として提出する場合は「修正」の文字を○で囲みます。異動内容の記載が必要になることがあります。
被相続人欄フリガナ、氏名、生年月日、住所等を記載します。フリガナと生年月日は記入漏れを避けます。
財産を取得した人欄氏名、個人番号又は法人番号、生年月日、住所、職業、続柄、電話番号、取得原因を記載します。相続、遺贈、相続時精算課税に係る贈与など、該当する取得原因を区分します。

次の注意点一覧は、上部欄で特に誤りやすい実務論点をまとめたものです。機械読取様式や控用の扱いは見落としやすいため重要です。各項目から、提出用と控用で何を変えるべきかを読み取ってください。

第1表(続)の使用

第1表だけで財産取得者を記載しきれない場合は、第1表(続)を使用します。各人の金額と合計が第1表、第2表、各明細表と一致しているか確認します。

マイナンバー

共同して申告書を提出する人について、個人番号又は法人番号を記入します。控用には個人番号を記載しない扱いに注意します。

機械読取様式

第1表や第1表(続)は機械で読み取る様式です。黒ボールペンでの記入、枠内記入、折り曲げないことなどを確認します。

Section 04

相続税申告書の第1表①〜⑥は
課税価格を固める欄

取得財産、相続時精算課税、債務・葬式費用、贈与加算を通じて、各人の課税価格を計算します。

第1表の前半は、各人の課税価格を計算する部分です。ここを誤ると、第2表の相続税の総額、あん分割合、各人の納付税額まで連動してずれます。

次の一覧は、①から⑥までの欄ごとの書き方と注意点を示します。課税価格は相続税計算の土台であり、転記元や端数処理を誤ると全体の税額が変わるため重要です。各行で、どの金額を入れ、どの資料と照合するかを読み取ってください。

名称書き方・転記元注意点
取得財産の価額第11表等で集計した、相続又は遺贈により取得した財産の価額を記載します。小規模宅地等の特例、非課税財産、財産評価の誤りが影響します。生命保険金等は500万円×法定相続人の数までの非課税枠も確認します。
相続時精算課税適用財産の価額相続時精算課税の適用を受けていた贈与財産の価額を転記します。令和6年1月1日以後の贈与については、相続時精算課税に係る基礎控除の影響を確認します。
債務及び葬式費用の金額第13表で集計した債務・葬式費用のうち、各人が負担する金額を記載します。誰が負担するのか、相続税上控除できるものかを確認します。
純資産価額① + ② − ③で計算します。赤字の場合は0とします。借入金が大きい場合は、相続人ごとの負担関係を確認します。
純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額第14表から転記します。贈与税を払っていない贈与でも加算対象になる場合があります。令和8年12月31日以前の相続開始では相続開始前3年以内を基本に確認し、制度改正による段階的拡大にも注意します。
課税価格④ + ⑤で計算し、1,000円未満を切り捨てます。端数切捨て後の各人の金額を合計し、財産取得者全員分の合計額を確認します。

次の強調枠は、⑥課税価格で必ず確認したい計算関係を示します。⑥は第2表へ進む前の最重要欄なので、別表との一致確認が重要です。式と照合先を読み、どの段階で検算するかを確認してください。

⑥課税価格は第2表へつながる

各人の課税価格 = 純資産価額 + 暦年課税分の贈与財産価額。1,000円未満を各人ごとに切り捨てた後、第1表の合計額と第2表の課税価格の合計額が一致するか確認します。

端数第1表⑥は、各人ごとに1,000円未満を切り捨てる扱いです。切捨て前の金額を先に合計してから処理すると、合計欄との整合がずれることがあります。
Section 05

相続税申告書の第1表⑦〜㉒は
税額を配分して控除する欄

相続税の総額を各人へ配分し、2割加算、配偶者の税額軽減、各種控除、納付税額又は還付税額を反映します。

第2表で相続税の総額を計算した後、第1表⑦から⑨で各人へ税額を配分します。その後、第4表以下の加算・控除を反映して、最終的な納付税額又は還付税額を確定します。

次の一覧は、⑦から⑨までの税額配分欄を示します。相続税の総額は実際の分割割合ではなく法定相続分ベースで計算され、その後に各人の課税価格で配分される点が重要です。各行から、総額、割合、各人の算出税額の順序を読み取ってください。

名称書き方・計算式注意点
相続税の総額第2表で計算した相続税の総額を記載します。実際の分割割合ではなく、法定相続分で仮に取得したものとして計算した総額です。
あん分割合各人の課税価格 ÷ 課税価格の合計額で計算します。小数点以下の端数調整により、全員の合計が1.00になるよう確認します。
各人の算出税額⑦ × ⑧で計算します。2割加算や税額控除を行う前に、各人へ割り振られた相続税額です。

次の一覧は、⑩から⑮までの2割加算と税額控除欄を整理したものです。控除の順序や配偶者の税額軽減の要件は税額を大きく左右するため重要です。どの欄が加算で、どの欄が控除なのかを読み取ってください。

名称内容注意点
農地等納税猶予の適用を受ける場合の算出税額農業相続人がいる場合などに使用します。一般的な相続では空欄又は使用しないことが多く、該当時は税理士確認が重要です。
相続税額の2割加算が行われる場合の加算金額2割加算対象者について第4表から転記します。兄弟姉妹、甥姪、孫養子などで問題になりやすい欄です。
暦年課税分の贈与税額控除額加算対象となる暦年課税贈与について、すでに納めた贈与税額を控除します。第4表の2と整合させます。
配偶者の税額軽減額第5表で計算した配偶者の税額軽減額を転記します。分割済みか、申告書への記載・添付書類があるかが重要です。
⑫・⑬以外の税額控除額未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、外国税額控除等を集約します。控除の順序を誤ると税額が変わります。
税額控除額の合計を記載します。先順位の税額控除で控除後税額が0又は赤字となる場合、後順位の控除を行わない扱いがあります。

次の一覧は、⑯から㉒までの納付税額又は還付税額に関する欄です。最終的に申告期限までに納める金額、又は還付される金額へつながるため重要です。黒字、赤字、端数処理、納税猶予の扱いを読み取ってください。

名称内容注意点
差引税額一般の場合は、⑨ + ⑪ − ⑮で計算します。赤字となる場合は0とします。農業相続人がいる場合などは計算式が異なります。
相続時精算課税分の贈与税額控除額相続時精算課税分の贈与税額を控除します。控除により還付が発生することがあります。
医療法人持分税額控除額医療法人持分関係の税額控除がある場合に記載します。特殊案件であり、専門家確認が必要です。
小計⑯ − ⑰ − ⑱で計算します。黒字の場合は100円未満を切り捨てます。赤字の場合は左端に△を付す扱いがあります。
納税猶予税額納税猶予の適用がある場合に記載します。農地、非上場株式、山林、医療法人持分、個人事業用資産、美術品等で問題となります。
申告期限までに納付すべき税額納付すべき税額を記載します。申告期限までに納付が必要です。納付遅れは延滞税の原因となります。
還付される税額還付税額がある場合に記載します。還付がある相続時精算課税適用者がいる場合、第1表の付表2で受取場所を記載します。
注意配偶者の税額軽減は、配偶者だから自動的に税額が0になる制度ではありません。実際に取得した正味の遺産額が、1億6,000万円又は配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までであるか、遺産分割の状況、申告書への記載、添付資料の有無を確認します。
Section 06

相続税申告書の第1表㉓〜㉗と
共同申告の注意点

修正申告、共同提出、参考表示、e-Tax代理送信では、第1表の表示方法が重要になります。

第1表の下部には、修正申告の場合に用いる欄があります。申告後に名義預金が判明した、土地評価に誤りがあった、贈与加算漏れがあった、未分割財産の分割で取得額が変わったといった場合に問題となります。

次の注意点一覧は、修正申告と共同申告で表示を誤りやすい場面を整理したものです。申告書として誰が提出しているのかを明確にすることが重要です。各項目から、どの表示や記載を確認すべきかを読み取ってください。

修正申告の表示

修正申告書として提出する場合は、第1表上部の「修正」を○で囲み、異動の内容等を記載します。税額が減る場合は更正の請求を検討する場面があります。

共同提出できる場合

相続人又は受遺者が2人以上いる場合、相続税申告書は共同して提出できます。共同して提出する相続人等のみを第1表及び第1表(続)に記載します。

参考表示

共同して提出しない相続人等を含めて記載する場合、その人の欄の右上部にある「参考」を○で囲みます。その人の分は申告書としては取り扱われません。

マイナンバーの扱い

共同して提出しない人については、個人番号を記載しません。共同提出の意思表示と番号記載を混同しないことが大切です。

次の一覧は、共同申告とe-Tax代理送信で確認する点を比較したものです。紙提出と電子申告では意思表示の確認方法が異なるため重要です。左列で場面を選び、右列で第1表にどう表すかを確認してください。

場面第1表での扱い確認ポイント
共同して提出する人第1表及び第1表(続)に記載します。申告書の提出意思がある人の情報と金額を記載します。
共同して提出しない人参考として記載する場合は「参考」を○で囲みます。氏名や金額欄を斜線で抹消する方法も示されています。
共同して提出しない人の番号個人番号を記載しません。控用にも個人番号を記載しない扱いと合わせて確認します。
e-Tax代理送信利用者識別番号の入力がある相続人等のデータが有効なものとして受け付けられると説明されています。共同提出するか否かの明示を別途行う必要がないとされています。
Section 07

相続税申告書の第1表の記入例で
数字の流れを確認する

配偶者と子2人が相続する単純化した例で、課税価格から納付税額までを追います。

以下は、説明用に単純化した記入例です。実際の申告では、第11表、第13表、第14表、第2表、第5表等の作成が必要で、土地評価、小規模宅地等の特例、生命保険金、名義預金、贈与加算、未分割財産の有無で数値は変わります。

次の一覧は、記入例の前提条件を示します。前提を固定しないと欄ごとの金額を追えないため重要です。各行から、誰が相続し、どの特例や加算がない設定なのかを確認してください。

項目内容
被相続人佐藤太郎
死亡日令和7年5月10日
相続人妻 佐藤花子、長男 佐藤一郎、長女 佐藤桜
法定相続人の数3人
遺産分割全財産について分割済み
相続時精算課税・暦年課税贈与加算なし
2割加算・その他税額控除・納税猶予なし
配偶者の税額軽減妻に適用あり

次の一覧は、財産と債務から⑥課税価格までを計算する部分です。第1表前半の数字が第2表へ進む土台になるため重要です。各人ごとの①から⑥と、合計80,000,000円を読み取ってください。

財産を取得した人①取得財産の価額②相続時精算課税適用財産③債務及び葬式費用④純資産価額⑤暦年課税贈与加算⑥課税価格
妻 佐藤花子42,000,000円0円2,000,000円40,000,000円0円40,000,000円
長男 佐藤一郎25,000,000円0円1,000,000円24,000,000円0円24,000,000円
長女 佐藤桜16,500,000円0円500,000円16,000,000円0円16,000,000円
合計83,500,000円0円3,500,000円80,000,000円0円80,000,000円

次の一覧は、基礎控除額と第2表の相続税の総額を示します。第1表⑦に入る3,500,000円がどこから出るのかを理解するために重要です。法定相続分ごとの取得金額、税率、算出税額を読み取ってください。

計算項目内容結果
基礎控除額3,000万円 + 600万円 × 3人4,800万円
課税遺産総額8,000万円 − 4,800万円3,200万円
妻の法定相続分3,200万円 × 1/2。税率15% − 控除額500,000円1,900,000円
長男の法定相続分3,200万円 × 1/4。税率10%800,000円
長女の法定相続分3,200万円 × 1/4。税率10%800,000円
相続税の総額第2表で計算した税額の合計3,500,000円

次の割合比較は、⑧あん分割合を視覚的に示します。各人の課税価格の比率で相続税の総額を配分するため重要です。棒の高さが大きいほど、⑦相続税の総額から配分される税額も大きくなる点を読み取ってください。

50%
30%
長男
20%
長女

次の一覧は、あん分割合と各人の算出税額を示します。第1表⑧と⑨の対応を確認することが重要です。合計のあん分割合が1.00になり、算出税額の合計が3,500,000円になることを読み取ってください。

財産を取得した人⑥課税価格⑧あん分割合⑨各人の算出税額
妻 佐藤花子40,000,000円0.501,750,000円
長男 佐藤一郎24,000,000円0.301,050,000円
長女 佐藤桜16,000,000円0.20700,000円
合計80,000,000円1.003,500,000円

次の一覧は、配偶者の税額軽減を反映した後の納付税額を示します。控除を入れた後の㉑納付税額を確認するために重要です。妻の税額が0円になり、長男と長女の合計1,750,000円が納付税額になることを読み取ってください。

財産を取得した人⑨算出税額⑪2割加算⑬配偶者の税額軽減⑯差引税額㉑申告期限までに納付すべき税額
妻 佐藤花子1,750,000円0円1,750,000円0円0円
長男 佐藤一郎1,050,000円0円0円1,050,000円1,050,000円
長女 佐藤桜700,000円0円0円700,000円700,000円
合計3,500,000円0円1,750,000円1,750,000円1,750,000円
Section 08

相続税申告書の第1表(続)と
未分割時の書き方

人数が多い場合、分割が終わらない場合、後日税額が変わる場合の確認点を整理します。

第1表に記載できる財産取得者の人数には限りがあります。複数の相続人・受遺者がいる場合は、第1表(続)を使用して各人の情報と金額を記載します。第1表と第1表(続)の合計が、第2表・第11表・第13表・第14表と一致しているかを確認します。

次の比較表は、第1表(続)を使う場合と未分割の場合の違いを整理します。どちらも第1表の数字と別表の整合に影響するため重要です。各行から、いつ追加様式を使い、いつ仮の取得割合で計算するのかを読み取ってください。

場面第1表での扱い注意点
財産取得者が多い第1表(続)に各人の情報と金額を記載します。第1表と第1表(続)の合計が別表と一致するか確認します。
配偶者と子2人の例第1表に配偶者、第1表(続)に長男・長女を記載する使い方が考えられます。個人番号、生年月日、住所、取得原因、①から㉗の欄を確認します。
申告期限までに未分割民法上の相続分又は包括遺贈の割合に従って取得したものとして計算します。相続税の申告期限は延長されないため、期限内申告と納税を確認します。
後日分割が成立税額が増える場合は修正申告、税額が減る場合は更正の請求を検討します。特例を予定する場合は、申告期限後3年以内の分割見込書が問題になります。

次の判断の流れは、未分割のまま申告期限を迎える場合の確認順を示します。未分割は税額計算と特例適用の両方に影響するため重要です。上から順に、当初申告、見込書、後日の申告手続の関係を読み取ってください。

未分割時の確認順

申告期限までに分割が成立しているか

成立していれば、実際の取得額を基礎に第1表へ記載します。

未分割のまま期限を迎えるか

期限内に申告と納税をする必要があるため、民法上の相続分等を基礎に計算します。

特例を予定
見込書を検討

小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を後日使う可能性を確認します。

分割成立後
増減を確認

税額が増える場合は修正申告、減る場合は更正の請求を検討します。

次の注意点一覧は、第1表で起きやすい誤りをまとめたものです。提出前にここを確認すると、税額や添付資料のずれに気づきやすくなるため重要です。各項目から、どの欄や資料を再確認すべきかを読み取ってください。

第1表だけで税額を作る

第11表、第13表、第14表、第2表、第5表等の前提を見ずに逆算すると、財産漏れや控除誤りが起きやすくなります。

課税価格の端数処理

⑥課税価格は各人ごとに1,000円未満を切り捨てます。切捨て前合計との違いを確認します。

あん分割合の合計

0.33、0.33、0.33のように合計が0.99になることがあります。合計1.00になるよう端数調整を確認します。

参考表示の誤り

共同して提出しない人を記載する場合、「参考」を○で囲む扱いとマイナンバー不記載を確認します。

配偶者軽減の自動適用

未分割のまま⑬へ軽減額を入れると誤りになる可能性があります。分割状況と添付資料を確認します。

相続登記との混同

第1表に不動産価額を記載しても名義変更は完了しません。相続登記は法務局への別手続で、令和6年4月1日から義務化されています。

Section 09

相続税申告書の第1表を正しくする
専門職の関与ポイント

第1表の数字は税務だけでなく、遺産分割、登記、不動産評価、会社評価、金融実務とつながります。

第1表は税務書類であるため、中心専門職は税理士です。しかし、相続税申告の基礎となる事実関係は、法律、登記、不動産評価、会社評価、金融実務とも密接につながります。

次の専門職一覧は、第1表のどの前提に誰が関わるかを示します。数字の根拠を整えるには役割分担が重要です。各項目から、税額計算、紛争、登記、評価、会社承継のどこに相談論点があるかを読み取ってください。

税理士

財産評価、課税価格、相続税の総額、税額控除、申告代理を担います。土地、非上場株式、名義預金、生前贈与、配偶者軽減、小規模宅地等の特例、納税猶予がある場合に重要です。

税額計算

弁護士

遺産分割、遺留分、使い込み疑い、調停・審判・訴訟を扱います。未分割、相続人間対立、遺言の有効性争い、特別代理人が必要な可能性がある場合に関係します。

紛争対応

司法書士

相続登記、戸籍収集、登記用書類を扱います。不動産を取得した、相続登記期限が迫る、共有を避けたい場面で重要です。

登記

行政書士

争いのない書類整理、遺産分割協議書作成支援等を行います。紛争、税務、登記申請代理を伴わない書類整理が中心です。

書類整理

不動産鑑定士・土地家屋調査士

不動産価額、境界、分筆等が第1表①の前提になります。評価額が大きい土地、境界不明、分筆予定、不整形地等で関係します。

不動産評価

公認会計士・中小企業診断士

非上場株式、事業承継、会社財務の分析を補います。会社株式、事業用資産、後継者問題がある場合に重要です。

会社承継

次の提出前チェック一覧は、第1表の提出直前に最低限確認したい項目です。様式、転記、控除、添付資料がそろっているかを確認することが重要です。左列で確認対象を選び、右列で具体的に照合する内容を読み取ってください。

チェック項目確認内容
様式被相続人の死亡年分に対応する国税庁様式を使っているか。
提出先被相続人の死亡時住所地の所轄税務署になっているか。
相続開始年月日戸籍・死亡診断書等と一致しているか。
相続人戸籍上の相続人、受遺者、相続時精算課税適用者を漏らしていないか。
第1表(続)財産取得者全員を適切に記載しているか。
共同申告共同提出しない人を参考として記載する場合の表示が正しいか。
マイナンバー共同提出者について記載し、控用には記載していないか。
①取得財産第11表・第15表・財産評価資料と一致しているか。
③債務・葬式費用第13表と一致し、控除可否を確認したか。
⑤贈与加算第14表と一致し、通帳・贈与税申告書を確認したか。
⑥課税価格各人ごとに1,000円未満を切り捨てたか。
基礎控除法定相続人の数、養子制限、相続放棄の扱いを確認したか。
⑦相続税の総額第2表と一致しているか。
⑧あん分割合合計が1.00になっているか。
税額控除第4表から第8表、第8の8表、第5表と一致しているか。
配偶者軽減分割済みか、添付書類があるか、未分割なら見込書を検討したか。
㉑納付税額納付方法と期限を確認したか。
添付資料戸籍、遺産分割協議書、印鑑証明、評価明細、各種証明書を確認したか。
相続登記不動産取得者が登記期限を把握しているか。
Section 10

相続税申告書の第1表で
よくある質問

第1表だけで申告できるか、税額0円でも必要か、未分割の場合はどう考えるかを一般情報として整理します。

Q1. 第1表だけ提出すれば相続税申告はできますか。

一般的には、第1表は総括表であり、課税財産、債務・葬式費用、贈与加算、相続税の総額、税額控除を示す各表や添付資料との整合が必要とされています。ただし、財産の内容や適用する特例によって必要書類は変わる可能性があります。具体的な提出内容は、資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。

Q2. 相続人が3人以上いる場合はどうしますか。

一般的には、第1表に書ききれない財産取得者がいる場合、第1表(続)を使用するとされています。ただし、共同提出の範囲、参考表示、個人番号の扱いによって記載方法が変わる可能性があります。具体的な作成方法は、資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。

Q3. 相続税が0円でも第1表は必要ですか。

一般的には、基礎控除以下で申告義務がない場合は相続税申告が不要となることがあります。一方で、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を適用することで税額が0円になる場合は、申告が必要となる可能性があります。具体的な要否は、財産内容や特例適用の有無を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。

Q4. 配偶者が全財産を相続すれば第1表は簡単になりますか。

一般的には、配偶者の税額軽減により納付税額が0円になる場面でも、遺産総額、基礎控除、相続税の総額、配偶者の実際取得額、添付資料を正しく示す必要があるとされています。ただし、二次相続や未分割財産の有無によって結論が変わる可能性があります。具体的な見通しは、資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。

Q5. 遺産分割が終わっていない場合、第1表は空欄でよいですか。

一般的には、分割協議が成立していない場合でも、民法上の相続分又は包括遺贈の割合に従って取得したものとして計算し、申告期限までに申告・納税する必要があるとされています。ただし、特例の適用、後日の修正申告又は更正の請求の要否は状況により変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで税理士・弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q6. 第1表に不動産を書けば名義変更も済みますか。

一般的には、相続税申告は税務署への申告であり、不動産の名義変更は法務局への相続登記として別に扱われるとされています。ただし、不動産の取得者、遺産分割の状況、登記期限によって必要な手続は変わる可能性があります。具体的な手続は、資料を整理したうえで司法書士等の専門家へ相談する必要があります。

Section 11

相続税申告書の第1表を
正確に書くためのまとめ

第1表の一つひとつの数字は、戸籍、財産評価、遺産分割、税額控除、登記手続とつながっています。

相続税申告書の第1表は、単なる表紙ではなく、相続税申告の結論を示す中核様式です。正しく書くためには、第1表を単独で作らないこと、各人別の課税価格から納付税額までの流れを理解すること、税務以外の手続との関係を見落とさないことが重要です。

次の強調枠は、第1表を仕上げる前に確認したい3つの結論をまとめたものです。数字の転記と添付資料の整合を確認することが重要です。3つの視点を読み取り、提出前の最終確認に使ってください。

第1表の正確さは相続全体の整理に直結する

第11表、第13表、第14表、第2表、第4表から第8表、第8の8表、第5表等の計算結果を根拠資料と整合させ、⑥課税価格、⑦相続税の総額、⑧あん分割合、⑨各人の算出税額、⑬配偶者の税額軽減、㉑納付税額を重点的に確認します。

総括第1表を正確に作ることは、相続財産、債務、贈与、特例、納税資金、相続人間の合意、登記手続を一体として整理することに等しいといえます。
Reference

相続税申告書の第1表に関する
参考資料

公的資料を中心に、様式、記載例、タックスアンサー、登記制度の資料名を整理します。

国税庁の様式・記載例

  • 国税庁「相続税の申告書等の様式一覧(令和7年分用)」
  • 国税庁「相続税の申告書の記載例(令和7年分用)」
  • 国税庁「相続税の申告書(第1表)(令和7年分用掲載・令和6年1月分以降用)」
  • 国税庁「申告期限後3年以内の分割見込書」関係資料

国税庁タックスアンサー

  • 国税庁「No.4102 相続税がかかる場合」
  • 国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」
  • 国税庁「No.4152 相続税の計算」
  • 国税庁「No.4155 相続税の税率」
  • 国税庁「No.4158 配偶者の税額の軽減」
  • 国税庁「No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」
  • 国税庁「No.4108 相続税がかからない財産」
  • 国税庁「No.4208 相続財産が分割されていないときの申告」

登記に関する公的資料

  • 法務省「相続登記の申請義務化について」