基礎控除、正味の遺産額、法定相続人、生命保険金、不動産評価、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例、申告期限までを一つずつ整理します。
基礎控除、正味の遺産額、法定相続人、生命保険金、不動産評価、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例、申告期限までを一つずつ整理します。
正味の遺産額と基礎控除の比較が、申告要否を判断する入口です。
相続税がかかるのは遺産がいくらからかを判断するときの出発点は、相続税上の正味の遺産額と基礎控除額の比較です。基礎控除額は、法定相続人の数に応じて変わり、同じ遺産額でも申告要否が変わります。
下の重要ポイントは、このページ全体の結論を一つにまとめたものです。単なる預金や不動産の表面額ではなく、非課税財産、債務、葬式費用、生前贈与、特例の要否を分けて読むことが重要で、まず式と注意点を確認できます。
この式を超えると、相続税の申告・納税を検討する入口に入ります。基礎控除を超えても配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例で納税額がゼロになることがありますが、その場合でも申告が必要になる場面があります。
次の3つの視点は、相続税の有無を早めに見極めるための整理です。左から順に、まず人数、次に財産の範囲、最後に申告が必要な特例を確認すると、誤った自己判断を避けやすくなります。
配偶者、子、直系尊属、兄弟姉妹、代襲相続、養子、相続放棄の扱いにより、基礎控除の人数が変わります。
死亡保険金、生前贈与加算、相続時精算課税、債務、葬式費用、非課税財産まで反映して判定します。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例で税額がゼロでも、特例適用のため申告が必要となることがあります。
人数ごとの基礎控除額を確認し、同額と超過の違いを押さえます。
相続税の基礎控除は、固定部分3,000万円に、法定相続人1人あたり600万円を加える仕組みです。正味の遺産額が同額なら基礎控除内、1円でも超えると相続税の計算対象になる可能性があります。
次の比較表は、法定相続人の人数ごとに基礎控除額がどう増えるかを表しています。人数を1人誤るだけで600万円の差が出るため、戸籍で相続人を確定してから読むことが重要です。
| 法定相続人の数 | 基礎控除額 | 相続税がかかり始める目安 |
|---|---|---|
| 0人 | 3,000万円 | 相続人不存在など特殊な確認が必要 |
| 1人 | 3,600万円 | 3,600万円を超えると要注意 |
| 2人 | 4,200万円 | 4,200万円を超えると要注意 |
| 3人 | 4,800万円 | 4,800万円を超えると要注意 |
| 4人 | 5,400万円 | 5,400万円を超えると要注意 |
| 5人 | 6,000万円 | 6,000万円を超えると要注意 |
| 6人 | 6,600万円 | 6,600万円を超えると要注意 |
| 7人 | 7,200万円 | 7,200万円を超えると要注意 |
| 8人 | 7,800万円 | 7,800万円を超えると要注意 |
下の比較は、代表的な人数で基礎控除額が段階的に増える様子を表しています。最高額の6,000万円を基準に高さをそろえているため、1人と5人の差が2,400万円あることを読み取れます。
次の家族構成別一覧は、日常的な相談でよく出るケースを整理したものです。誰が相続人になるかで基礎控除が変わり、配偶者の有無によって最終税額や二次相続の見方も変わります。
| 家族構成 | 法定相続人の数 | 基礎控除額 | 読み取り方 |
|---|---|---|---|
| 配偶者のみ | 1人 | 3,600万円 | 配偶者の税額軽減で税額ゼロとなる可能性があるが、基礎控除超なら申告論点が残る |
| 子1人のみ | 1人 | 3,600万円 | 3,600万円超で相続税計算へ進む |
| 配偶者+子1人 | 2人 | 4,200万円 | 都市部の自宅と預金で超えることがある |
| 配偶者+子2人 | 3人 | 4,800万円 | 相談で多い典型的な構成 |
| 配偶者+子3人 | 4人 | 5,400万円 | 子が多いほど基礎控除は増える |
| 子2人のみ | 2人 | 4,200万円 | 配偶者の税額軽減が使えず税額が出やすい |
| 配偶者+父母2人 | 3人 | 4,800万円 | 子がいない場合の第2順位相続 |
| 配偶者+兄弟姉妹2人 | 3人 | 4,800万円 | 兄弟姉妹には2割加算の論点が出る |
足すもの・差し引くものを分け、表面上の遺産総額だけで即断しないようにします。
日常会話の遺産総額と、相続税で使う正味の遺産額は一致しないことがあります。財産を足すだけではなく、非課税財産、債務、葬式費用、相続時精算課税、生前贈与加算まで反映するためです。
次の判断の流れは、遺産の表面額から相続税上の正味の遺産額へ近づける順番を表しています。上から下へ確認することで、何を足し、何を差し引くかを読み取れます。
預貯金、不動産、株式、貸付金、事業資産などを確認します。
死亡保険金や死亡退職金など、税法上課税対象になるものを確認します。
相続時精算課税適用財産や加算対象期間内の暦年贈与を確認します。
控除後の金額を基礎控除額と比較します。
次の比較表は、相続税の判定で足すものと差し引くものを分けたものです。財産が少なく見えても保険金や生前贈与で増えることがあり、逆に債務や葬式費用で下がることも読み取れます。
| 区分 | 主な内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 本来の相続財産 | 現金、預貯金、不動産、有価証券、貸付金、事業資産、知的財産 | 金銭に見積もれる経済的価値は広く対象になる |
| みなし相続財産 | 死亡保険金、死亡退職金 | 民法上の遺産分割対象と別でも相続税では対象になることがある |
| 相続時精算課税 | 制度を選択した贈与者から受けた財産 | 贈与済みでも相続税計算に戻し入れる |
| 生前贈与加算 | 相続開始前の一定期間内の暦年贈与 | 令和13年以後の相続では原則7年以内が対象になる |
| 非課税財産 | 墓地、仏壇、一定の保険金・退職金、一定の公益寄附 | 投資目的や要件外のものは対象外となる可能性がある |
| 債務・葬式費用 | 借入金、未払金、未払医療費、火葬・埋葬・通夜などの費用 | 香典返し、墓地購入、法事費用などは葬式費用に含まれない |
次の一覧は、誤解が起きやすい財産を並べたものです。見かけの所有者や受取人だけでは判断できないため、管理実態、契約者、保険料負担者、贈与の証拠を読み取る必要があります。
子や孫名義でも、実質的に被相続人が管理していた場合は相続財産に含まれる可能性があります。
受取人固有の財産と扱われることがあっても、相続税ではみなし相続財産になることがあります。
医療費、介護費、葬儀費、贈与、使途不明金を区別できる資料が重要になります。
贈与税がかからなかった年でも、加算対象期間内であれば相続税の課税価格に加算されることがあります。
戸籍による相続人確定と、税法上の人数調整を分けて確認します。
基礎控除の人数は、遺言で実際に財産を受け取る人の数ではなく、民法上の相続人を土台に税法上の調整をした数で見ます。相続人を1人誤ると、基礎控除額が600万円変わります。
次の表は、配偶者と血族相続人の順位を整理したものです。上の順位がいる場合は下の順位は原則として相続人にならないため、誰が人数に入るかを読み取る起点になります。
| 順位 | 相続人 | 説明 |
|---|---|---|
| 常に相続人 | 配偶者 | 法律上の婚姻関係にある配偶者。内縁・事実婚は原則として法定相続人ではない |
| 第1順位 | 子 | 実子・養子を含む。子が先に死亡している場合は孫等が代襲する |
| 第2順位 | 直系尊属 | 子や孫等がいない場合の父母・祖父母等 |
| 第3順位 | 兄弟姉妹 | 子等も直系尊属もいない場合。兄弟姉妹が先に死亡していれば甥・姪が代襲する |
次の法定相続分の表は、相続税の総額計算で仮に分ける割合を表しています。実際の遺産分割割合と一致しない場合でも、税額計算の途中ではこの割合を使う点を読み取れます。
| 相続人の組合せ | 法定相続分 |
|---|---|
| 配偶者のみ | 配偶者が全部 |
| 子のみ | 子が全部。複数いれば均等 |
| 配偶者+子 | 配偶者1/2、子全体で1/2 |
| 配偶者+父母等 | 配偶者2/3、直系尊属全体で1/3 |
| 配偶者+兄弟姉妹 | 配偶者3/4、兄弟姉妹全体で1/4 |
次の注意点は、相続税の人数計算で民法の感覚とずれやすい場面をまとめています。相続放棄と養子は、基礎控除、保険金非課税枠、次順位相続人に影響するため、項目ごとの違いを読み取ることが重要です。
基礎控除や相続税の総額計算では、放棄がなかったものとして法定相続人の数を数えます。
相続放棄をした人や相続権を失った人は、死亡保険金の非課税枠における相続人に含まれません。
実子がいる場合は養子1人まで、実子がいない場合は養子2人までが、基礎控除などの人数に含まれます。
財産評価、非課税枠、債務控除、葬式費用、生前贈与を整理します。
正味の遺産額を出すには、財産の種類ごとに評価方法と控除可否を確認します。預貯金だけの相続と、不動産・株式・保険金・事業資産がある相続では、必要な資料と専門性が大きく変わります。
次の表は、本来の相続財産として確認する主な項目を表しています。財産の分類ごとに証明資料が異なるため、どの資料を集めるかを読み取るために重要です。
| 分類 | 具体例 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 現金・預貯金 | 手元現金、普通預金、定期預金、外貨預金 | 名義預金、家族名義口座、死亡直前の大口出金に注意 |
| 有価証券 | 上場株式、投資信託、債券、ETF | 評価日、残高証明、配当期待権などを確認 |
| 不動産 | 土地、建物、マンション、借地権 | 相続税評価額で評価。共有、賃貸、私道、農地、借地借家関係に注意 |
| 動産 | 自動車、貴金属、骨董、美術品、家財 | 高額品は評価資料が必要になることがある |
| 債権 | 貸付金、未収家賃、未収配当 | 回収可能性や契約書の有無を確認 |
| 事業・知財 | 個人事業資産、非上場株式、特許権、著作権 | 税理士、公認会計士、弁理士等の関与が必要になりやすい |
次の表は、正味の遺産額から差し引ける可能性があるものと、慎重な判断が必要なものを比較しています。差し引ける範囲を広く見すぎると申告漏れに、狭く見すぎると過大申告につながるため、左右の違いを読み取ってください。
| 控除できる可能性が高いもの | 控除できない・慎重判断が必要なもの |
|---|---|
| 住宅ローン、借入金、未払医療費、未払税金、未払公共料金 | 相続人自身の責任で発生した延滞税・加算税、非課税財産に関する未払代金、存在が不確実な保証債務 |
| 火葬、埋葬、納骨、遺体・遺骨の回送、通夜など通常葬式に欠かせない費用 | 香典返し、墓石・墓地購入費、初七日などの法事費用 |
死亡保険金と死亡退職金には、一定の非課税枠があります。次の一覧は、非課税枠の式と前提条件をまとめたもので、受取人が相続人かどうかを読み取ることが重要です。
被相続人が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税ではみなし相続財産となることがあります。
死亡退職金等も、一定額までは非課税となる枠があります。
相続放棄をした人、内縁配偶者、法人などが受け取る場合は、非課税枠や税目の確認が必要です。
生前贈与は、時期と制度により相続税の課税価格へ戻し入れる範囲が変わります。次の表では、暦年課税の加算対象期間を相続開始日の時期ごとに読み取れます。
| 相続開始日 | 加算対象期間の考え方 |
|---|---|
| 令和8年12月31日まで | 相続開始前3年以内 |
| 令和9年1月1日から令和12年12月31日 | 令和6年1月1日から死亡日まで |
| 令和13年1月1日以後 | 相続開始前7年以内 |
自宅・土地・建物・小規模宅地等の特例を、売却価格とは別に確認します。
不動産がある相続では、相続税がかかる遺産額の結論が大きく変わります。売却予定がなくても、土地・建物は相続税評価額で確認し、評価方法や特例の要件を分けて読む必要があります。
次の表は、土地と建物の評価方法を比較したものです。土地は地域により方式が変わり、建物は固定資産税評価額を出発点にするため、どの資料を見るかを読み取れます。
| 評価対象 | 基本的な方法 | 確認資料 |
|---|---|---|
| 路線価地域の土地 | 路線価×地積を基礎に、奥行・角地・不整形地などを補正 | 路線価図、地積測量図、公図、登記事項証明書 |
| 倍率地域の土地 | 固定資産税評価額×評価倍率 | 固定資産税課税明細書、評価倍率表 |
| 建物 | 原則として固定資産税評価額 | 固定資産税課税明細書、名寄帳、評価証明書 |
| 建築中の家屋 | 費用現価の70%相当額 | 工事請負契約書、支払明細、進捗資料 |
土地評価は、形や利用状況によって数百万円から数千万円単位で差が出ることがあります。次の注意要素は評価額に影響しやすいため、該当する項目があるかを読み取ってください。
不整形地、間口が狭い土地、私道負担、セットバック、高低差は評価に影響することがあります。
賃貸中の土地建物、借地権、貸宅地、賃貸併用住宅は権利関係を確認します。
農地、山林、地積規模の大きな宅地、がけ地は通常の宅地と異なる検討が必要です。
小規模宅地等の特例は、一定の宅地について評価額を大きく下げる制度です。次の表は主な区分、限度面積、減額割合を示しており、区分ごとの上限と割合の違いを読み取れます。
| 区分の例 | 限度面積 | 減額割合 |
|---|---|---|
| 特定居住用宅地等 | 330㎡ | 80% |
| 特定事業用宅地等 | 400㎡ | 80% |
| 貸付事業用宅地等 | 200㎡ | 50% |
配偶者の税額軽減と小規模宅地等の特例は、申告要否と分けて確認します。
基礎控除を超えると、必ず最終的な納税額が出るとは限りません。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例により税額がゼロになることがありますが、申告が必要かどうかは別に確認します。
次の一覧は、配偶者の税額軽減を使うときの主な注意点を並べています。税額が下がる制度でも、実際の取得、申告書、二次相続、紛争の有無が結果を左右することを読み取れます。
配偶者が実際に取得した正味の遺産額について、いずれか多い金額まで税額軽減の対象になる制度です。
税額軽減の明細、戸籍、遺言書写し、遺産分割協議書写しなどの提出が問題になります。
申告期限まで未分割の財産は、原則としてすぐに配偶者の税額軽減を適用できません。
一次相続で配偶者が多く取得すると、二次相続で基礎控除が下がり税負担が増えることがあります。
次の比較表は、申告不要と納税ゼロを分けて整理したものです。最終的に払う税金がない場合でも、特例を使うために申告書が必要になる場面を読み取れます。
| 場面 | 申告要否の考え方 |
|---|---|
| 特例を使わず正味の遺産額が基礎控除以下 | 原則として相続税の申告も納税も不要 |
| 配偶者の税額軽減を使って税額ゼロ | 税額軽減の適用を受けるため申告が必要 |
| 小規模宅地等の特例を使って課税価格を下げる | 特例適用のため申告・添付書類が必要 |
| 未分割財産があり後日特例を使う予定 | 申告期限後3年以内の分割見込書等が必要になることがある |
| 相続時精算課税の贈与税相当額の還付を受ける | 相続税申告により還付を受ける取扱いがある |
速算表とケース別シミュレーションで、最終税額までの道筋を確認します。
相続税は、基礎控除を超えた額にそのまま税率を掛ける税金ではありません。課税遺産総額を法定相続分で仮に分け、速算表で相続税の総額を出し、実際の取得割合で各人に配分します。
次の計算の順番は、相続税額がどのように決まるかを表しています。上から下へ進むと、最初は全体計算、最後は各人ごとの税額控除や2割加算へ移ることを読み取れます。
財産、みなし財産、加算、控除を各人ごとに整理します。
相続税上の正味の遺産額を出します。
課税遺産総額を計算します。
実際の分け方ではなく、法律上の割合で一度計算します。
各法定相続分に応ずる取得金額へ税率と控除額を当てはめます。
相続税の総額を実際の取得割合で配分し、2割加算や各種控除を反映します。
次の速算表は、法定相続分に応ずる取得金額ごとの税率と控除額を表しています。ここでの取得金額は実際の取得額ではなく、相続税の総額を出すための仮の金額である点を読み取ってください。
| 法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | 0円 |
| 1,000万円超から3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円超から5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 5,000万円超から1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 1億円超から2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 2億円超から3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 3億円超から6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
次の比較表は、代表的な5つのケースを概算で整理したものです。基礎控除内、配偶者控除、2割加算の有無で結論が変わることを読み取れます。
| ケース | 基礎控除・課税遺産総額 | 概算の読み方 |
|---|---|---|
| 配偶者+子2人、正味の遺産額4,800万円 | 基礎控除4,800万円、課税遺産総額0円 | 原則として相続税はかからず申告も不要 |
| 配偶者+子2人、正味の遺産額8,000万円 | 課税遺産総額3,200万円 | 相続税の総額は概算350万円。配偶者分は税額軽減でゼロになる可能性がある |
| 子2人のみ、正味の遺産額1億円 | 課税遺産総額5,800万円 | 子2人均等なら各385万円、合計770万円が概算 |
| 配偶者のみ、正味の遺産額1億円 | 課税遺産総額6,400万円 | 申告は必要になり得るが、税額軽減で納付税額ゼロとなる可能性が高い |
| 兄弟姉妹3人、正味の遺産額6,000万円 | 課税遺産総額1,200万円 | 2割加算により各48万円、合計144万円が概算 |
10か月以内の申告・納付、未分割申告、相続登記義務化まで確認します。
相続税の申告期限と納付期限は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。通常は死亡日の翌日から10か月以内と考え、提出先は被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署です。
次の表は、申告期限・納付期限・提出先・納付方法を一覧にしたものです。期限と提出先を誤ると、延滞税や加算税などの問題につながるため、最初に読み取るべき基本情報です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申告期限 | 死亡を知った日の翌日から10か月以内 |
| 納付期限 | 申告期限と同じ |
| 提出先 | 被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署 |
| 納付方法 | 金銭一括納付が原則。一定要件で延納・物納あり |
申告期限までに遺産分割がまとまらない場合でも、相続税申告は待ってくれません。次の判断の流れでは、期限内に分割できるかどうかで申告の進め方が変わることを読み取れます。
死亡を知った日の翌日から10か月以内を基準にします。
成立しない財産がある場合でも申告準備は進めます。
特例や税額軽減の要件を確認します。
法定相続分で取得したものとして申告し、後日調整することがあります。
次の一覧は、実務で申告漏れや過大申告につながりやすい判断ミスをまとめたものです。どの項目も税務・登記・紛争のいずれかに影響するため、該当するものを読み取って早めに資料を集めることが大切です。
建物は固定資産税評価額が出発点ですが、土地は路線価方式や倍率方式で確認します。
通帳・印鑑・キャッシュカードの管理、贈与契約書、資金の原資、使用実態が問題になります。
医療費、介護費、葬儀費用、生活費、贈与などを区別し、領収書やメモを保存します。
民法上の扱いと相続税上のみなし相続財産は分けて確認します。
一次相続で配偶者が多く取得すると、次の相続で基礎控除や税額が変わることがあります。
2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内の登記が問題になります。
税理士を中心に、弁護士・司法書士・不動産専門家などの役割を整理します。
相続税の判定は税務が中心ですが、相続は税務だけで完結しません。不動産登記、遺産分割、遺留分、相続放棄、名義預金、生命保険、事業承継、二次相続まで連動します。
次の専門家別一覧は、相談内容ごとの担当領域を表しています。税額だけでなく、争い、不動産、書類、財産管理、事業承継、家計設計のどこに課題があるかを読み取るために重要です。
相続税申告、財産評価、特例適用、税務調査対応、生前贈与、納税資金の検討を担います。
税務早期相談遺産分割の紛争、遺留分、使い込み疑い、遺言の有効性、相続放棄、調停・審判などを扱います。
紛争相続登記、不動産名義変更、戸籍収集、法定相続情報一覧図、登記用書類の整備で重要です。
登記争い、税務、登記申請を除く範囲で、遺産分割協議書や名義変更書類の整理を担うことがあります。
書類不動産評価、境界、分筆、表示登記、売却・換価分割などで関与します。
不動産家計、生命保険、遺族年金、預金払戻し、納税資金、二次相続を含む全体設計で関与します。
生活設計死亡後の初動から申告書作成まで、期限を逆算して確認します。
相続税がかかる可能性がある場合、死亡後10か月を逆算して動くことが重要です。相続放棄は原則3か月、相続税申告は10か月、不動産の相続登記は相続を知った日から3年以内が問題になります。
次の時系列は、死亡後に何をいつ確認するかを表しています。早い段階で財産資料と相続人を固めるほど、申告要否、分割協議、納税資金の判断がしやすくなります。
戸籍収集、財産目録、残高証明書、生命保険金、死亡退職金、相続放棄・限定承認の判断を進めます。
不動産評価、名義預金、死亡直前出金、生前贈与、小規模宅地等の特例、配偶者の税額軽減を検討します。
遺産分割協議書、相続税申告書、添付書類、納税資金、延納・物納、未分割申告の要否を確認します。
次のチェック一覧は、相続税の入口で確認すべき項目を分野別にまとめたものです。未確認が多いほど結論が変わる可能性があるため、該当項目を読み取り、資料収集の優先順位を決めます。
| 確認分野 | 主なチェック項目 |
|---|---|
| 相続人 | 配偶者、子、代襲相続、直系尊属、兄弟姉妹、甥姪、養子、相続放棄、出生から死亡までの戸籍 |
| 財産 | 現金、預貯金、有価証券、不動産、自動車、貴金属、保険金、退職金、貸付金、非上場株式、暗号資産、海外資産 |
| 控除・加算 | 借入金、未払金、葬式費用、墓地・仏壇、保険金非課税枠、相続時精算課税、暦年贈与、名義預金、死亡直前出金 |
| 特例・控除 | 小規模宅地等の特例、配偶者の税額軽減、未成年者控除、障害者控除、相次相続控除、2割加算、納税資金 |
FAQは一般的な制度説明として整理し、個別判断は専門家確認が必要であることを明示します。
一般的には、法定相続人が1人の場合の基礎控除は3,600万円とされています。ただし、法定相続人が2人なら4,200万円、3人なら4,800万円のように人数で変わります。具体的な判断は、戸籍と財産資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、相続税の申告・納税は不要とされます。ただし、相続登記、預金払戻し、保険金請求、年金手続、遺産分割協議書作成など、税務以外の手続が必要になることがあります。具体的な対応は、不動産や金融資産の状況により専門家へ確認する必要があります。
一般的には、自宅だけでも土地・建物の相続税評価額が基礎控除を超えると、申告が必要になる可能性があります。小規模宅地等の特例で評価額を下げられる場合がありますが、要件や申告の有無で結論が変わります。具体的には税理士等へ相談する必要があります。
一般的には、配偶者の税額軽減により配偶者の納付税額がゼロとなる可能性があります。ただし、申告が必要であり、二次相続で税負担が増える可能性もあります。遺産分割や生活保障も含めた具体的な判断は、税理士等へ相談する必要があります。
一般的には、被相続人が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税ではみなし相続財産として課税対象になる可能性があります。一方で、受取人が相続人である場合には500万円×法定相続人の数の非課税枠があります。契約内容により結論が変わるため、資料を確認する必要があります。
一般的には、相続税の基礎控除などで使う法定相続人の数は、相続放棄がなかったものとして数えます。ただし、死亡保険金の非課税枠や次順位相続人の課税関係など、別の論点が生じます。個別事情に応じて専門家へ確認する必要があります。
一般的には、相続税の申告期限は原則10か月であり、遺産分割がまとまらない場合でも期限内の対応が必要になる可能性があります。未分割申告や後日の更正の請求・修正申告などが問題になります。具体的な進め方は弁護士と税理士へ相談する必要があります。
一般的には、正味の遺産額が基礎控除に近い、または超える可能性がある場合は相談を検討する場面とされています。不動産、生命保険、生前贈与、名義預金、非上場株式、相続時精算課税、特例が絡む場合は、自己判断で結論を出さず確認する必要があります。
一般的には、相続税の有無と相続紛争の有無は別問題です。遺留分、使い込み疑い、遺言の有効性、共有不動産、寄与分、特別受益、相続放棄などがある場合、遺産額にかかわらず弁護士への相談が必要となる可能性があります。
一般的には、相続税申告書の提出先は被相続人の死亡時の住所地を所轄する税務署とされています。相続人の住所地ではない点に注意が必要です。具体的な提出先は、被相続人の最後の住所地を確認して判断します。