2σ Guide

国際ロマンス詐欺で
海外に送金してしまった場合の対処

追加送金を止め、送金元への即時連絡、警察相談、証拠保全、必要に応じた弁護士相談へつなげるための実務的な確認事項を整理します。

5,604件 2025年の認知件数
552.2億円 2025年の被害額
246.3億円 暗号資産送信型の被害額
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国際ロマンス詐欺で 海外に送金してしまった場合の対処

追加送金を止め、送金元への即時連絡、警察相談、証拠保全、必要に応じた弁護士相談へつなげるための実務的な確認事項を整理します。

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国際ロマンス詐欺で 海外に送金してしまった場合の対処
追加送金を止め、送金元への即時連絡、警察相談、証拠保全、必要に応じた弁護士相談へつなげるための実務的な確認事項を整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 国際ロマンス詐欺で 海外に送金してしまった場合の対処
  • 追加送金を止め、送金元への即時連絡、警察相談、証拠保全、必要に応じた弁護士相談へつなげるための実務的な確認事項を整理します。

POINT 1

  • 国際ロマンス詐欺で海外送金したときの全体像
  • 最初に押さえるべき目的は、追加被害の停止、資金移動への照会、証拠の保存、相談先の使い分けです。
  • 追加送金の停止、送金元への連絡、警察相談、証拠保全を同じ日に進める
  • 個別事件の結論は、送金方法、証拠、相手方の特定、口座残高、海外手続の可否によって変わります。
  • 次の重要ポイントは、海外送金後に何を優先するかを短く示すものです。

POINT 2

  • 国際ロマンス詐欺の仕組みと典型的な送金名目
  • 恋愛感情や親近感を利用し、投資、荷物、渡航、医療、返金費用などの名目で支払を求める被害類型です。
  • SNSやマッチングアプリから別サービスへ誘導
  • 投資サイトや緊急費用の話へ移る
  • 出金や返金のための追加支払を求める

POINT 3

  • 国際ロマンス詐欺で送金後24時間に優先する対処
  • 1. 追加請求への支払を止める:返金費用や税金の名目でも、まず追加支払を止めます。
  • 2. 送金元へ即時連絡する:銀行、資金移動業者、カード会社、暗号資産交換業者へ詐欺の疑いを伝えます。
  • 3. 送金が未完了または資金が残っている可能性があるか:取消、組戻し、リコール、照会、凍結の余地を確認します。
  • 4. 送金元と警察へ資料を提出:送金番号、口座、相手情報、チャットをそろえます。
  • 5. 証拠整理と相談先の拡張:消費生活相談、CCJ、金融庁窓口、弁護士相談を検討します。

POINT 4

  • 国際ロマンス詐欺の送金経路別にみる回収可能性
  • 犯人と口座名義人が違う
  • SNSで会話した人物、送金先名義人、偽サイト運営者、ウォレット管理者が別人の場合があります。
  • 資金移転が速い
  • 送金後すぐに出金、他口座移転、暗号資産化、海外送金されると、口座凍結時点の残高が残りにくくなります。

POINT 5

  • 国際ロマンス詐欺の証拠保全で残すべき情報
  • 情報保存前に削除しない
  • 怒って相手をブロックする前に、必要な画面、ID、URL、送金指示を保存します。
  • 警察相談を相手に予告しない
  • 相手へ伝えると、アカウント削除や偽サイト閉鎖の時間を与える可能性があります。

POINT 6

  • 国際ロマンス詐欺の相談先と役割の違い
  • 金融機関、警察、消費生活センター、CCJ、金融庁、法テラス、弁護士は目的が異なります。
  • 窓口ごとに目的が違うため、どこへ何を伝えるかを読み取ると、同じ説明を何度も繰り返す負担を減らせます。
  • 取消、組戻し、リコール、照会、口座凍結、振り込め詐欺救済法の入口です。
  • 送金日時、金額、通貨、受取人、SWIFT/BIC、送金番号を整理します。

POINT 7

  • 国際ロマンス詐欺と振り込め詐欺救済法の射程
  • 1. 警察と金融機関へ相談:犯罪利用口座の疑い、送金情報、相手の指示、被害経緯を伝えます。
  • 2. 口座凍結や債権消滅手続:金融機関が犯罪利用口座と疑う相当な理由を確認し、手続が進む場合があります。
  • 3. 被害回復分配金の支払手続:公告後、被害者が申請書と資料を提出し、口座残高を原資として分配が検討されます。
  • 4. 残高に応じた分配:残高がない場合や複数被害者がいる場合、十分な回復ができないことがあります。

POINT 8

  • 国際ロマンス詐欺で弁護士に相談する場面と選び方
  • 高額被害や追加請求が続く
  • 被害拡大防止、家族対応、債務整理、金融機関対応、警察相談の整理が必要になります。
  • 国内口座や名義人が分かる
  • 振り込め詐欺救済法、口座名義人への請求、仮差押えの可能性、資料提出を検討できます。

まとめ

  • 国際ロマンス詐欺で 海外に送金してしまった場合の対処
  • 国際ロマンス詐欺で海外送金したときの全体像:最初に押さえるべき目的は、追加被害の停止、資金移動への照会、証拠の保存、相談先の使い分けです。
  • 国際ロマンス詐欺の仕組みと典型的な送金名目:恋愛感情や親近感を利用し、投資、荷物、渡航、医療、返金費用などの名目で支払を求める被害類型です。
  • 国際ロマンス詐欺で送金後24時間に優先する対処:相手との交渉より先に、送金元への連絡、警察相談、証拠保全を進めます。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

国際ロマンス詐欺で海外送金したときの全体像

最初に押さえるべき目的は、追加被害の停止、資金移動への照会、証拠の保存、相談先の使い分けです。

国際ロマンス詐欺で海外に送金してしまった場合の対処は、相手を説得することよりも、送金を止める可能性を最大化し、資金の移動先を照会できる情報をそろえ、証拠を消さずに保存することが中心になります。海外口座、暗号資産、ギフトカード、海外送金サービスを使った支払では、資金が短時間で国外や複数口座へ移るため、全額回収は容易ではありません。

このページでは、弁護士を探している方、弁護士相談を迷っている方、家族や知人が被害に巻き込まれている可能性がある方に向けて、初動対応、送金経路別の回収可能性、証拠保全、相談先、弁護士選び、二次被害防止の順に整理します。個別事件の結論は、送金方法、証拠、相手方の特定、口座残高、海外手続の可否によって変わります。

次の重要ポイントは、海外送金後に何を優先するかを短く示すものです。被害額や送金経路にかかわらず、初動の遅れは回収可能性と二次被害リスクに直結するため、何を読み取るべきかを先に確認してください。

追加送金の停止、送金元への連絡、警察相談、証拠保全を同じ日に進める

返金手数料、税金、保証金、口座凍結解除費、弁護士費用などの名目で追加支払を求められても、まず支払を止め、送金元、警察、消費生活相談、必要に応じた弁護士相談へつなぐことが出発点です。

次の表は、国際ロマンス詐欺の被害状況を示す代表的な公表統計をまとめたものです。個人の恋愛トラブルではなく、偽投資、暗号資産、資金移転を含む組織的な金融犯罪として扱う重要性を読み取ってください。

公表項目2025年の数値読み取るポイント
SNS型ロマンス詐欺の認知件数5,604件前年から増加しており、相談をためらうほど資金移転が進みやすい類型です。
SNS型ロマンス詐欺の被害額552.2億円少額被害に限られず、高額被害や借入れを伴う相談も想定されます。
暗号資産送信型の認知件数2,148件投資勧誘や偽サイトと組み合わさる事例が目立ちます。
暗号資産送信型の被害額246.3億円取引履歴が残っても、相手特定や資産回収とは別問題です。
Section 01

国際ロマンス詐欺の仕組みと典型的な送金名目

恋愛感情や親近感を利用し、投資、荷物、渡航、医療、返金費用などの名目で支払を求める被害類型です。

国際ロマンス詐欺は、法律上の固定名称というより、SNS、マッチングアプリ、メッセージアプリなどで知り合った相手が、恋愛感情や信頼関係を利用して金銭、暗号資産、ギフトカードなどを送らせる実務上の被害類型です。相手が本当に海外にいるとは限らず、国内口座、海外口座、暗号資産ウォレット、偽サイト、資金移動役が組み合わさることがあります。

次の比較一覧は、国際ロマンス詐欺で使われやすい送金名目と注意点を整理したものです。名目が違っても、追加支払を重ねさせる構造が共通しているため、どの説明が危険な兆候に当たるかを読み取ってください。

送金名目典型的な説明注意点
投資資金二人の将来のため、必ず利益が出るなどと説明される偽投資サイト上で利益が出ているように見せることがあります。
出金手数料税金、保証金、認証費用を払えば出金できると言われる追加送金しても出金できないことが多く、二次被害に直結します。
荷物・通関費プレゼントや荷物が税関で止まったと説明される実在機関に似た名称を使う劇場型の手口があります。
渡航費・医療費会いに行く旅費、事故や病気の緊急費用を求められる緊急性と恋愛感情を利用して判断を急がせます。
事業資金契約違反、仕事の立替、取引先への支払を求められる仕事名目でも本人確認や契約の実在性が確認できない場合は危険です。
暗号資産送信取引所で購入して指定アドレスへ送るよう指示されるTxIDが残っても、相手特定や回収は難しい場合があります。
返金費用返金するには解除料、弁護士費用、口座凍結解除費が必要と言われる被害回復を装った追加請求の典型です。

次の3つの項目は、手口の入口から被害拡大までの流れを大きく分けたものです。どこで被害が進行しているかを把握することは、相談先へ状況を説明するうえで重要です。

入口

SNSやマッチングアプリから別サービスへ誘導

相手は会話を外部チャットへ移し、プロフィール、身分、職業、恋愛感情を使って信頼を形成します。

勧誘

投資サイトや緊急費用の話へ移る

利益表示、出金画面、荷物の連絡、病気や事故の話などを使い、支払の必要性を作ります。

拡大

出金や返金のための追加支払を求める

税金、保証金、解除料、返金手数料を求める段階では、被害がさらに拡大しやすくなります。

Section 02

国際ロマンス詐欺で送金後24時間に優先する対処

相手との交渉より先に、送金元への連絡、警察相談、証拠保全を進めます。

海外送金後に詐欺の疑いを感じたら、まず追加送金を止めます。返金、出金、税金、保証金、認証費用、口座凍結解除費などの名目でさらに支払うほど、被害額は大きくなります。相手に警察相談を予告すると、証拠隠滅やアカウント削除の時間を与えることもあるため、先に証拠を保存し、送金元と公的窓口へ相談します。

次の表は、最初の24時間で優先する行動と目的を並べたものです。上から順に実行するほど、資金の照会、証拠の確保、相談先への説明がしやすくなる点を読み取ってください。

優先行動目的伝える情報
1追加送金を止める被害拡大の防止税金、保証金、返金手数料、解除料などの名目でも支払を止めます。
2送金元へ連絡取消、組戻し、リコール、照会、取引停止の可能性確認国際ロマンス詐欺の疑い、送金日時、金額、受取人、口座、送金番号を伝えます。
3警察へ相談被害届、相談記録、捜査情報の提供緊急性がある場合は最寄りの警察署、相談段階では警察相談専用電話 #9110 も候補です。
4証拠を保存民事請求、刑事手続、金融機関照会、弁護士相談への備えチャット、送金明細、相手プロフィール、URL、口座、ウォレット、TxIDを保存します。
5消費生活相談や金融庁窓口へ相談海外事業者、投資勧誘、暗号資産、消費者被害の整理188、CCJ、金融サービス利用者相談室などを使い分けます。
6弁護士相談を検討請求先、仮差押え、債務整理、二次被害防止の検討高額被害、国内口座経由、借入れ、暗号資産、家族対応がある場合は早期相談が有用です。

次の判断の流れは、送金直後に相談先をどう動かすかを示しています。分岐の順番は、送金が止められる可能性と証拠保全の重要度を表すため、迷った場合は上から確認してください。

送金直後の判断の流れ

追加請求への支払を止める

返金費用や税金の名目でも、まず追加支払を止めます。

送金元へ即時連絡する

銀行、資金移動業者、カード会社、暗号資産交換業者へ詐欺の疑いを伝えます。

送金が未完了または資金が残っている可能性があるか

取消、組戻し、リコール、照会、凍結の余地を確認します。

可能性あり
送金元と警察へ資料を提出

送金番号、口座、相手情報、チャットをそろえます。

不明または出金済み
証拠整理と相談先の拡張

消費生活相談、CCJ、金融庁窓口、弁護士相談を検討します。

送金元へ伝えるときの整理

銀行や送金事業者には、SNSまたはマッチングアプリで知り合った相手から投資や緊急費用の名目で送金を求められ、国際ロマンス詐欺の可能性があること、送金の取消、組戻し、SWIFT上のリコール、受取銀行への照会、疑わしい取引としての対応、関係口座の凍結可能性を確認したいことを、送金情報と一緒に伝えます。

Section 03

国際ロマンス詐欺の送金経路別にみる回収可能性

海外送金、国内口座、暗号資産、カード、ギフトカードでは、連絡先と限界が異なります。

資金回収可能性は、送金が完了しているか、送金先に残高があるか、国内預金口座を経由しているか、請求相手を特定できるか、証拠が残っているかで大きく変わります。資金が海外口座、複数口座、暗号資産ウォレットへ移るほど、被害者個人だけで回収することは難しくなります。

次の比較表は、送金経路ごとの初動連絡先、期待できる手続、限界を整理したものです。支払方法ごとに対応窓口が違うため、自分の送金経路を特定し、どの情報をそろえるべきかを読み取ってください。

送金経路初動連絡先検討する対応限界
銀行から海外口座へ外国送金送金元銀行取消、組戻し、リコール、受取銀行への照会発信済みや着金後は、中継銀行、受取銀行、受取人同意、口座残高に左右されます。
国内口座へ振込後に海外へ移転振込元銀行、振込先金融機関、警察口座凍結、振り込め詐欺救済法の手続、被害回復分配金犯罪利用口座に残高がなければ分配原資がなく、複数被害者では按分されます。
暗号資産送信利用した暗号資産交換業者、警察入出金履歴、TxID、送信先アドレス、取引所情報の整理取引履歴が見えることと、相手特定や資産回収は別問題です。
海外送金サービスや資金移動業者利用事業者の不正取引窓口停止、返金、調査、受取情報の確認受取済みや現金化後は難しく、事業者ごとの規約に左右されます。
カード決済や電子マネーカード会社、決済事業者不正利用調査、チャージバック、取引停止の相談本人が承認した取引では、説明内容やサービス実態が問題になります。
ギフトカードやプリペイド番号発行会社、購入店舗未使用確認、停止の相談、購入情報の提出番号が使用済みになると回収は非常に難しくなります。

次の注意要素は、回収が難しくなる理由を整理したものです。原因を知ることは、過度な期待をあおる広告や返金業者を見分けるうえでも重要で、どの障害が自分の事案にあるかを読み取ってください。

犯人と口座名義人が違う

SNSで会話した人物、送金先名義人、偽サイト運営者、ウォレット管理者が別人の場合があります。

資金移転が速い

送金後すぐに出金、他口座移転、暗号資産化、海外送金されると、口座凍結時点の残高が残りにくくなります。

外国法や外国銀行が関係する

海外口座の凍結や情報開示は、日本の被害者や弁護士が単独で強制できるとは限りません。

暗号資産は追跡と回収が別

ウォレットの動きが分析できても、身元特定、凍結、返還には取引所や捜査機関の権限が必要です。

Section 04

国際ロマンス詐欺の証拠保全で残すべき情報

チャット、送金記録、偽サイト、ウォレット、借入れ、二次被害の資料を時系列で保存します。

国際ロマンス詐欺では、相手がアカウントを削除し、偽サイトを閉鎖し、チャット履歴を消すことがあります。証拠保全は、警察相談、金融機関への説明、弁護士相談、民事請求、振り込め詐欺救済法の申請に直結します。削除やブロックより先に、日付、時刻、URL、ID、送金情報が分かる形で保存します。

次の一覧は、相談先へ提出しやすい証拠を区分ごとに整理したものです。どの資料が欺罔行為、送金経路、損害額、相手方候補を示すのかを読み取ってください。

区分保存対象実務上のポイント
相手の情報氏名、表示名、ID、電話番号、メール、SNSのURL、プロフィール画像画面保存だけでなく、ユーザーIDやURLも文字で控えます。
やり取りチャット、音声、動画、通話履歴、メール日付と時刻が分かる形で保存し、削除しないようにします。
送金指示口座情報、ウォレットアドレス、QRコード、請求書誰が、いつ、何の名目で、どこへ送れと言ったかが重要です。
送金記録振込明細、外国送金依頼書、SWIFT控え、送金番号、カード利用明細紙とデータの両方を保存し、金融機関へ提出できる形にします。
偽投資サイトURL、ログイン画面、残高画面、出金拒否画面、サポート画面画面だけでなく、表示されているURLが分かる状態で残します。
暗号資産取引所の入出金履歴、TxID、送信先アドレス、銘柄、数量CSV出力や取引履歴のダウンロードが可能なら保存します。
借入れ消費者金融、カードローン、家族や友人からの借入記録債務整理や損害額整理に必要です。
二次被害返金業者、調査会社、弁護士らしき人物とのやり取り追加被害の立証や契約見直しに必要です。

次の注意点は、証拠を失ったり、被害が拡大したりしやすい行動をまとめたものです。何を避けるべきかを知ることで、相談前の資料を保ち、マネー・ローンダリングに巻き込まれるリスクも下げられます。

情報保存前に削除しない

怒って相手をブロックする前に、必要な画面、ID、URL、送金指示を保存します。

警察相談を相手に予告しない

相手へ伝えると、アカウント削除や偽サイト閉鎖の時間を与える可能性があります。

追加の本人確認情報を渡さない

返金のためと言われても、身分証、銀行口座、暗号資産取引所の認証情報を渡さないようにします。

第三者資金を移さない

自分の口座に第三者の資金を受け取り、相手の指示で海外送金や暗号資産送信をしないようにします。

Section 05

国際ロマンス詐欺の相談先と役割の違い

金融機関、警察、消費生活センター、CCJ、金融庁、法テラス、弁護士は目的が異なります。

国際ロマンス詐欺では、相談先を一つに絞る必要はありません。金融機関は送金停止や照会、警察は被害相談や捜査、消費生活相談は消費者トラブルの整理、CCJは海外事業者との取引相談、金融庁窓口は無登録業者や投資勧誘の情報整理、法テラスは経済的事情がある場合の法律相談や費用立替の入口になります。

次の一覧は、相談先ごとの役割と持参すべき情報をまとめたものです。窓口ごとに目的が違うため、どこへ何を伝えるかを読み取ると、同じ説明を何度も繰り返す負担を減らせます。

1

金融機関・送金事業者

取消、組戻し、リコール、照会、口座凍結、振り込め詐欺救済法の入口です。送金日時、金額、通貨、受取人、SWIFT/BIC、送金番号を整理します。

即時連絡
2

警察

詐欺事件としての相談、被害届、捜査、関係機関照会、同種被害の把握を担います。恋愛トラブルではなく犯罪被害の構造として説明します。

#9110
3

消費生活センター・188

海外サイト、偽投資サイト、二次被害業者、家族への説明など、消費者被害の観点から相談内容を整理できます。

全国共通番号
4

CCJ

海外事業者との取引トラブルの相談窓口です。海外窓口機関との連携があり得ますが、警察や裁判所ではありません。

海外事業者
5

金融庁・証券取引等監視委員会等

投資勧誘、暗号資産交換業、金融商品取引業の登録確認や相談先整理に役立ちます。直接の返金窓口ではない点に注意します。

投資勧誘
6

法テラス

収入や資産などの条件を満たす場合、無料法律相談や弁護士費用等の立替制度の利用可能性があります。

費用面

次の表は、金融機関や警察へ説明するときに整理しておきたい情報です。相談先が資金移動や相手方候補を確認しやすくなるため、空欄があっても分かる範囲から埋めることが重要です。

項目整理する内容確認ポイント
送金者情報氏名、生年月日、口座番号、連絡先本人確認に必要です。
送金情報日時、金額、通貨、送金方法、送金番号、TxID金融機関照会の起点になります。
受取情報受取人名、銀行名、国名、口座番号、SWIFT/BIC、ウォレットアドレス口座や資金移転先の特定に必要です。
詐欺と疑う理由追加請求、出金拒否、連絡不能、偽サイト、登録業者でないこと犯罪被害として説明する材料になります。
相談状況警察相談番号、金融機関連絡、消費生活相談の有無窓口間の説明をつなぎやすくなります。
Section 06

国際ロマンス詐欺と振り込め詐欺救済法の射程

国内預金口座への振込みが使われた場合に対象となり得ますが、口座残高と申請期間に限界があります。

振り込め詐欺救済法は、犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律です。SNS型投資詐欺やロマンス詐欺でも、預金口座等への振込みが利用された場合は対象となり得ます。一方、海外口座や暗号資産ウォレットそのものには、日本の預金口座を対象とする制度が直接及ばないことがあります。

次の時系列は、国内口座への振込みが関係する場合に想定される手続の順番をまとめたものです。分配までには時間がかかるため、どの段階で資料提出や申請が必要になるかを読み取ってください。

Step 1

警察と金融機関へ相談

犯罪利用口座の疑い、送金情報、相手の指示、被害経緯を伝えます。

Step 2

口座凍結や債権消滅手続

金融機関が犯罪利用口座と疑う相当な理由を確認し、手続が進む場合があります。

Step 3

被害回復分配金の支払手続

公告後、被害者が申請書と資料を提出し、口座残高を原資として分配が検討されます。

Step 4

残高に応じた分配

残高がない場合や複数被害者がいる場合、十分な回復ができないことがあります。

次の比較一覧は、制度で期待できることと限界を分けたものです。国内口座経由なら重要な手続になり得ますが、刑事責任追及や民事請求を自動的に代替する制度ではない点を読み取ってください。

観点期待できること限界
対象預金口座等への振込みが利用された詐欺被害海外口座や暗号資産ウォレットには直接及ばないことがあります。
原資犯罪利用口座に残っている資金犯人が引き出した後は分配原資がない場合があります。
複数被害者申請に基づき残高から分配複数被害者がいる場合は按分されます。
期間所定の手続に沿って進む実際の支払まで半年以上かかることが一般的とされています。
他制度との関係民事請求や警察相談と並行可能損害賠償請求や加害者処罰を自動的に代替するものではありません。
Section 07

国際ロマンス詐欺で弁護士に相談する場面と選び方

弁護士相談は万能な返金手段ではありませんが、証拠整理、請求先、費用倒れ、二次被害防止の確認に役立ちます。

すべてのケースで弁護士に依頼すれば回収できるわけではありません。もっとも、高額被害、継続的な追加請求、国内口座名義人の判明、偽サイトや決済代行の特定、暗号資産や海外取引所、借入れ被害、家族対応、二次被害がある場合は、早めに相談する価値があります。

次の一覧は、弁護士相談の優先度が高まりやすい状況を整理したものです。回収可能性だけでなく、被害拡大防止、債務整理、警察提出資料、二次被害防止の観点も読み取ってください。

高額被害や追加請求が続く

被害拡大防止、家族対応、債務整理、金融機関対応、警察相談の整理が必要になります。

国内口座や名義人が分かる

振り込め詐欺救済法、口座名義人への請求、仮差押えの可能性、資料提出を検討できます。

偽サイトや決済代行が関係する

国内事業者、紹介者、勧誘者、口座名義人、決済代行などの請求先整理が必要です。

暗号資産や海外取引所がある

ウォレット、TxID、KYC情報、海外取引所への照会、調査費用の妥当性を検討します。

資金移動役にされた可能性がある

第三者資金を受け取り送金した場合、被害者であっても資金移転への関与を疑われるリスクがあります。

怪しい返金広告に不安がある

高額着手金や成功保証広告の妥当性、委任契約、弁護士登録の確認が必要です。

次の比較表は、弁護士が対応できることと、弁護士でも難しいことを分けたものです。相談時には、できることだけでなく、費用倒れ、追加費用、途中解約、報告頻度まで確認することが重要です。

区分内容確認すること
できること被害経緯、証拠、送金経路、相手方候補、損害額の整理どの資料を警察、金融機関、裁判手続へ使うかを確認します。
できること口座凍結、振り込め詐欺救済法、照会、申請資料の整理国内口座の有無と口座残高の見込みを確認します。
できること口座名義人、勧誘者、事業者等への請求、交渉、訴訟、仮差押え検討請求先の特定可能性と相手方の資力を確認します。
できること借金、カードローン、消費者金融への債務整理被害金の回収とは別に生活再建の手続を確認します。
難しいこと海外に移った資金の即時回収海外銀行、外国法、本人確認、捜査権限、口座残高が障害になります。
難しいこと匿名の詐欺師の特定や暗号資産の全額回収SNSアカウントやウォレット追跡だけでは、身元特定や差押えに直結しません。
難しいこと成功保証法的手続は事案、証拠、相手資力、管轄に左右されます。

次の質問一覧は、初回相談で確認すべき事項をまとめたものです。依頼前に業務範囲、費用、回収見込み、弁護士本人の関与を確認することで、二次被害を避けやすくなります。

請求先

誰に請求できる可能性があるか

国内口座、海外口座、暗号資産、偽サイト、勧誘者、決済代行のどこが問題かを確認します。

今週の対応

回収可能性を高めるため何をするか

金融機関、警察、救済法申請、資料提出の優先順位を確認します。

費用

着手金、実費、報酬、調査費を確認

回収できなかった場合の負担、途中解約、翻訳費、海外照会費の扱いも確認します。

体制

弁護士本人が何を担当するか

事務職員や調査会社の範囲、報告頻度、連絡手段、契約書の名義を確認します。

Section 09

国際ロマンス詐欺の家族対応・被害メモ・二次被害防止

本人を責めず、追加送金を止め、外部相談につなげることが重要です。

本人が詐欺と認識していない場合、周囲が強く否定すると、本人がさらに相手へ依存し、相談を拒むことがあります。対応の要点は、本人を責めず、送金を止めて事実確認をし、警察、消費生活センター、弁護士など外部相談へつなぐことです。

次の一覧は、家族や周囲の人が声をかけるときの方向性をまとめたものです。本人の心理的負担を軽くしながら、追加送金と証拠削除を防ぐために、どの言い方が実務上使いやすいかを読み取ってください。

責めない

送金を止めて事実確認したいと伝える

だまされたことを責めるより、これ以上の支払を止める目的を共有します。

第三者

警察や消費生活センターに一緒に確認する

相手が本物かどうかを家族だけで断定せず、公的窓口へつなぎます。

保存

チャットや送金記録を消さずに見せてもらう

相談先に説明するため、日付、送金先、相手IDが分かる資料を残します。

次の表は、警察、金融機関、弁護士へ相談するときの1枚メモの作り方を整理したものです。相談内容を短時間で伝えるため、空欄があっても分かる範囲を時系列で埋めることが大切です。

見出し書く内容確認ポイント
相談者氏名、住所、電話、メール窓口から連絡を受けられる情報を整理します。
被害概要知り合った日、媒体、相手の表示名・ID、名乗った身分、会ったことの有無SNS、マッチングアプリ、メッセージアプリなど入口を明確にします。
送金一覧日付、金額、通貨、送金方法、送金先、送金番号、TxID、送金名目金融機関照会や損害額整理の中心資料です。
詐欺と気づいた理由出金できない、追加費用、連絡不能、偽サイト疑い、登録業者でないこと犯罪被害として説明しやすくなります。
現在の状況追加請求、相手との連絡、警察相談、金融機関連絡、消費生活相談次に動くべき窓口を決める材料になります。
希望する対応送金停止、組戻し、口座凍結、被害届、弁護士相談、債務整理、家族対応相談先へ期待する目的を具体化します。

次の比較表は、二次被害の典型例と対応の方向性をまとめたものです。返金したい心理につけ込む勧誘が多いため、どの表現に警戒すべきかを読み取ってください。

類型手口対応
返金代行業者海外口座を凍結できる、暗号資産を取り戻すと勧誘する資格、契約内容、費用、実績の根拠を確認し、即決しないようにします。
偽弁護士弁護士名を騙る、登録番号がない、事務員だけが対応する日弁連の弁護士検索で確認し、登録上の連絡先へ直接確認します。
調査会社高額な調査費を請求するが、回収への道筋が不明確調査で何が判明し、それが請求や回収にどうつながるか確認します。
詐欺グループの再接触返金部署、税関、警察、裁判所を名乗る公的機関を名乗る連絡でも、公式窓口へ自分で確認します。
追加送金型返金には保証金、税金、解除料が必要と求める返金のための先払いは原則として疑い、相談先へ確認します。
Section 10

国際ロマンス詐欺で海外送金した場合のFAQ

回答は一般的な制度説明です。個別の見通しは、資料を整理したうえで専門家へ相談する必要があります。

Q1. 海外送金してしまいました。銀行に連絡しても意味がありますか。

一般的には、送金が未完了であれば取消の可能性があり、発信後でも組戻し、リコール、照会の可能性があります。ただし、着金後、出金後、海外銀行の判断などによって結論は変わります。具体的な対応は、送金明細を整理したうえで金融機関や弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q2. 返金するには税金が必要と言われました。支払う必要がありますか。

一般的には、出金、返金、税金、保証金、認証費用などの名目で追加送金を求める手口は、ロマンス投資詐欺でよく見られるものとされています。ただし、個別の取引内容や契約関係によって確認事項は変わります。具体的な対応は、追加支払を止めたうえで、消費生活センター、金融機関、弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q3. 警察に行けばお金は戻りますか。

一般的には、警察相談は重要ですが、相談しただけで直ちに返金される制度ではありません。刑事手続は犯人の捜査や処罰を中心とし、返金については金融機関、振り込め詐欺救済法、民事請求、被害回復給付金支給制度などを並行して検討することがあります。具体的な見通しは、送金経路や証拠関係によって変わります。

Q4. 弁護士に依頼すれば返金できますか。

一般的には、弁護士は証拠整理、請求先の検討、金融機関や警察への説明、民事請求、債務整理、二次被害防止を支援できます。ただし、海外口座、暗号資産、偽名アカウント、出金済み口座では回収が難しい可能性があります。具体的には、回収見込み、費用倒れ、追加費用を弁護士等の専門家に確認する必要があります。

Q5. 暗号資産のウォレットアドレスやTxIDが分かっています。回収できますか。

一般的には、ウォレットアドレスやTxIDは重要な証拠ですが、それだけで回収できるとは限りません。取引所の協力、警察の捜査、外国法上の手続、相手の特定、資産凍結が必要になる場合があります。高額な追跡費用を請求する業者については、契約内容と回収へのつながりを慎重に確認する必要があります。

Q6. 家族に知られたくありません。

一般的には、相談窓口には守秘義務や相談対応の仕組みがあり、消費生活センター、警察、法テラス、弁護士などを利用して整理することが考えられます。ただし、追加送金や借入れが続く場合、被害が拡大する可能性があります。具体的な対応は、生活状況や債務状況を踏まえて専門家へ相談する必要があります。

Q7. 自分の口座にお金を受け取り、相手の指示で送金しました。どう考えればよいですか。

一般的には、第三者の資金を受け取り、別口座や暗号資産へ移す行為は、マネー・ローンダリングへの関与を疑われる可能性があります。ただし、本人の認識、指示内容、資金の流れ、証拠関係によって判断は変わります。具体的な対応は、送金を止め、資料を整理したうえで警察や弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Section 11

国際ロマンス詐欺で海外送金した後の優先順位まとめ

遅すぎると決めつけず、追加送金を止めて、同じ日に複数の窓口へ相談することが出発点です。

国際ロマンス詐欺で海外に送金してしまった場合、最も重要なのは、相手の言葉を信じて追加送金することではなく、資金移動を止めるための初動を早く行うことです。海外送金や暗号資産送信では回収が困難なケースが多いものの、送金直後であれば取消、組戻し、リコール、口座凍結の可能性が残る場合があります。

次の時系列は、これまでの内容を実務上の順番に並べたものです。上から順に進めることで、被害拡大を防ぎ、金融機関、警察、弁護士へ同じ資料で説明できる状態を作ることが重要です。

最優先

追加送金を止める

返金、出金、税金、保証金の名目でも支払を止めます。

同日

送金元と警察へ相談

銀行、送金サービス、カード会社、暗号資産交換業者、警察へ被害情報を伝えます。

同日

証拠を保存する

チャット、送金記録、偽サイト、口座、ウォレット、URLを削除せず、時系列で整理します。

次段階

相談先を使い分ける

消費生活センター、CCJ、金融庁窓口、法テラス、弁護士相談を状況に応じて組み合わせます。

継続

二次被害を避ける

成功保証広告、返金業者、偽弁護士、調査会社、詐欺グループの再接触に注意します。

弁護士への相談は、万能の返金手段ではありません。しかし、証拠整理、請求先の見極め、金融機関・警察への説明、振り込め詐欺救済法、民事請求、仮差押え、債務整理、二次被害防止の観点から、高額被害や複雑な送金経路では重要な役割を果たします。相談する場合は、弁護士検索で登録を確認し、回収見込み、費用、業務内容、リスクについて弁護士本人から説明を受けることが大切です。

Reference

参考情報源

公的機関、弁護士会、消費者相談機関、海外消費者保護機関の公開情報を参照しています。

公的機関・消費者相談機関

  • 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」
  • 警察庁・SOS47「SNS型ロマンス詐欺」
  • 金融庁「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」
  • 金融庁「SNS・マッチングアプリ等で知り合った者や著名人を騙る者からの投資勧誘等にご注意ください」
  • 金融庁「暗号資産の利用者のみなさまへ」
  • 消費者庁「消費者ホットライン」
  • 国民生活センター越境消費者センター「CCJについて」
  • 国民生活センター越境消費者センター「ロマンス投資詐欺に関する相談」
  • 法テラス「民事法律扶助制度」

弁護士会・海外機関の公開情報

  • 日本弁護士連合会「弁護士検索」
  • 東京弁護士会「国際ロマンス詐欺案件を取り扱う弁護士業務広告の注意点」
  • 神奈川県弁護士会「ロマンス詐欺・投資詐欺被害等のご依頼による二次被害にご注意下さい」
  • Federal Trade Commission “What To Know About Romance Scams”