市区町村への確認申請、様式1-1から1-3の選び方、必要書類、確定申告との接続を、売却前に確認すべき順番で整理します。
市区町村への確認申請、様式1-1から1-3の選び方、必要書類、確定申告との接続を、売却前に確認すべき順番で整理します。
確認書は税務署で取得する書類ではなく、家屋所在地の市区町村に申請して交付を受ける書類です。
被相続人居住用家屋等確認書は、相続した空き家の譲渡所得について空き家特例を受けるため、確定申告書に添付する重要書類です。制度上は、一定要件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。ただし、令和6年1月1日以後の譲渡で、被相続人居住用家屋とその敷地等を取得した相続人が3人以上の場合、控除上限は2,000万円です。
確認書の核心は、税務署への申告前に、売却態様に合う様式を選び、居住状況、空き家状態、取壊しや耐震改修、相続人の数などを資料で示すことです。確認書の交付を受けても税務署の最終判断が省略されるわけではないため、市区町村申請と譲渡所得の申告準備を分けて管理します。
次の重要表示は、制度利用で最初に押さえるべき数字をまとめたものです。控除上限、譲渡後工事の期限、制度上の適用期限を並べているため、自分の売却時期と相続人の数を照らし合わせて、早めに準備すべき箇所を読み取ってください。
空き家特例は、売却後に書類を集めれば足りる制度ではありません。公共料金資料、買主の工事協力、相続人の数、相続登記の状態を、売買契約前から整理することが実務上の要点です。
次の一覧は、確認書を取得する前に分けて考えるべき3つの軸を示しています。どの軸も欠けると申請や確定申告で追加確認が生じやすいため、制度の話、書類の話、税務申告の話を混同しないことを読み取ってください。
昭和56年5月31日以前の建築、区分所有でないこと、被相続人の居住状況、売却期限、売却価額などを確認します。
家屋所在地の市区町村に、様式1-1、1-2、1-3のいずれかで交付申請を行います。
確認書、譲渡所得の内訳書、売買契約書、登記事項証明書、耐震または取壊し資料などを添えて確定申告します。
確認書の取得前に、特例の対象家屋と期限、価額、相手方、他特例との関係を確認します。
空き家特例の正式な位置づけは、被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除です。相続または遺贈で取得した被相続人居住用家屋、またはその敷地等を一定期間内に譲渡した場合に、譲渡所得から一定額を控除する制度です。制度目的は、相続をきっかけに発生する老朽空き家を市場に流通させ、空き家の発生を抑えることにあります。
次の比較表は、被相続人居住用家屋に該当するための基本要件と確認資料の対応を整理しています。要件ごとに見る資料が異なるため、左列で確認すべき論点を押さえ、右列から不足しやすい資料を読み取ってください。
| 要件 | 内容 | 実務上の確認資料例 |
|---|---|---|
| 建築時期 | 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること | 登記事項証明書、固定資産税関係資料、建築確認関係資料 |
| 建物類型 | 区分所有建物登記がされている建物ではないこと | 登記事項証明書 |
| 居住状況 | 相続開始直前に被相続人以外の居住者がいなかったこと | 被相続人の住民票除票、相続人の住民票、戸籍の附票 |
マンションのような区分所有建物は、原則として対象外です。昭和56年5月31日以前という日付は旧耐震基準時代の建物を対象とするための線引きであり、建物の古さを感覚で判断せず、登記や固定資産税関係資料で確認します。
次の比較表は、確認書の前提となる期限、価額、売却先、他特例との関係をまとめています。確認書が取れても税務要件を満たさなければ控除に進めないため、売却条件を決める段階でどこに制限があるかを読み取ってください。
| 論点 | 確認する内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 譲渡期限 | 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ令和9年12月31日まで | 相続開始日によって、制度上の最終期限より早い期限になることがあります。 |
| 売却価額 | 売却代金が1億円以下であること | 分割売却や他の相続人の売却分も合算して判定する場合があります。 |
| 売却先 | 親子、夫婦、生計を一にする親族、特殊関係法人などではないこと | 形式上の売買でも特別関係者への譲渡は対象外になり得ます。 |
| 他特例 | 取得費加算の特例など、同じ資産に関する他の特例との関係 | 相続税を納付した事案では、税額シミュレーションで比較します。 |
被相続人が死亡直前に老人ホーム等へ入所していた場合でも、一定要件を満たせば入所前に居住していた家屋が対象になることがあります。要介護認定、要支援認定、障害支援区分認定などと、入所後の家屋利用状況が重要です。
次の注意点一覧は、老人ホーム等入所事案で追加確認されやすい事実を示しています。死亡時に家屋が空いていたという一点だけでは足りないため、認定、施設、入所前の居住、入所後の使われ方を順に読み取ってください。
要介護認定、要支援認定、障害支援区分認定など、入所理由に関わる資料を確認します。
対象となる老人ホーム等に該当するかを、入所契約書や施設資料で確認します。
物品保管など一定使用があり、事業、貸付け、他人の居住に使われていないことを示します。
確認書は市区町村が一定の事実を確認する書類であり、税務上の特例適用を保証する書類ではありません。
確認書は確定申告で税務署に提出する書類ですが、交付するのは対象家屋の所在地を管轄する市区町村です。市区町村が確認するのは、住民票、相続前後の居住状況、空き家であった事実、取壊しの状況、相続人の数などです。
次の比較表は、市区町村の確認と税務署の判断を二段階に分けたものです。どちらの段階で何を見られるかが違うため、確認書の取得だけで安心せず、税務申告で別に検討する事項を読み取ってください。
| 段階 | 審査主体 | 審査される内容 | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 家屋所在地の市区町村 | 居住状況、空き家状態、取壊し、相続人の数など | 被相続人居住用家屋等確認書 |
| 第2段階 | 納税地を管轄する税務署 | 譲渡所得計算、特例要件全体、他特例との関係、売却価額など | 確定申告による特例適用 |
確認書が確認する主な事実には、相続開始直前に被相続人が居住していたこと、被相続人以外に居住者がいなかったこと、相続から譲渡まで事業、貸付け、居住の用に供されていなかったこと、老人ホーム等入所事案における一定事項、相続人の数などがあります。
次の一覧は、確認書申請で証拠として使われる資料の性格を整理しています。形式的に添付するだけではなく、どの資料がどの事実を支えるかを理解することが、不備照会への対応で重要だと読み取ってください。
相続開始前後の住所履歴と、被相続人以外の居住者がいなかったことを説明します。
所有関係、建築時期、区分所有でないこと、相続人の取得状況を確認します。
相続後に居住、貸付け、事業利用がなかったことや、取壊し後の状態を補強します。
取得方法は、売却態様を分類し、様式1-1、1-2、1-3のどれを使うかを決めるところから始まります。
申請先は相続人の住所地ではなく、相続した被相続人居住用家屋の所在地です。市区町村により窓口名は、住宅政策課、建築指導課、居住政策課、空家対策係、都市整備部門、まちづくり部門などに分かれます。
次の判断の流れは、確認書取得までの実務順序を示しています。順番を飛ばすと、売買契約後に買主協力や資料不足で詰まりやすいため、上から下へ進めながら自分の売却態様がどこで分かれるかを読み取ってください。
建築時期、居住状況、譲渡期限、売却価額、他特例との関係を整理します。
耐震基準に適合した家屋付き譲渡、取壊し後土地譲渡、譲渡後工事のいずれかを見ます。
翌年2月15日までの工事完了と資料提供を明確にします。
必要書類を確認票で揃え、追加照会に備えます。
確認書、譲渡所得内訳書、売買契約書、耐震または取壊し資料を整理します。
次の比較表は、令和6年1月1日以降の譲渡で使う主な様式を売却態様ごとに整理しています。どの様式を使うかで必要書類と買主協力の有無が変わるため、売却前に該当行を特定してください。
| 売却態様 | 使う様式 | 典型例 | 重要な追加資料 |
|---|---|---|---|
| 譲渡時に耐震基準に適合する家屋と敷地を売却 | 様式1-1 | 相続した実家を耐震改修してから家屋付きで売却 | 耐震基準適合証明書または建設住宅性能評価書 |
| 家屋を全部取り壊した後、敷地を売却 | 様式1-2 | 相続後に実家を解体し、更地で売却 | 閉鎖事項証明書、更地写真、解体工事資料 |
| 譲渡後、翌年2月15日までに耐震改修または取壊し | 様式1-3 | 家屋付きのまま売却し、買主が引渡し後に解体 | 売買契約書の特約、工事完了資料、閉鎖事項証明書など |
次の選択肢一覧は、各様式で実務上つまずきやすいポイントをまとめています。様式名だけで判断せず、耐震証明、全部取壊し、譲渡後の期限管理という違いを読み取ってください。
家屋を残して売却する場合で、譲渡時点で一定の耐震基準を満たすことが必要です。古い木造住宅では、耐震診断、耐震改修、証明書取得に時間がかかります。
耐震家屋を全部取り壊した後に土地を売る類型です。一部が残る場合や構築物が残る場合は、敷地の状態について追加確認が生じることがあります。
取壊し譲渡後に買主側で耐震改修または取壊しを行う類型です。工事期限と資料提供を契約や覚書で設計することが重要です。
買主協力必要書類は市区町村ごとに異なりますが、確認事項と証拠資料の対応関係はおおむね共通しています。
住民票除票、戸籍の附票、登記事項証明書、売買契約書、公共料金資料は、確認書申請の中心になる資料です。老人ホーム等入所、取壊し、耐震改修、譲渡後工事がある場合は、追加資料が必要になります。
次の比較表は、共通して必要になることが多い書類と、その目的を整理しています。書類名だけを集めるのではなく、各資料が何を証明するために使われるかを読み取ってください。
| 書類 | 目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| 被相続人の住民票除票 | 相続開始日、死亡時住所、家屋居住状況の確認 | 住所が対象家屋と一致しない場合は補足資料が必要です。 |
| 相続人の住民票 | 被相続人以外の居住者がいなかったことの確認 | 住所履歴が足りない場合は戸籍の附票を検討します。 |
| 戸籍の附票 | 過去の住所履歴の確認 | 転居が複数回ある事案で重要です。 |
| 家屋および敷地の登記事項証明書 | 所有権、建築時期、区分所有でないこと、相続人の数の確認 | 相続登記未了の場合、遺産分割協議書等を求められることがあります。 |
| 売買契約書の写し | 譲渡日、譲渡価額、売却対象の確認 | 引渡日が分からない場合は追加資料が必要になることがあります。 |
| 電気、水道、ガスの使用中止日が分かる書類 | 相続後に居住、貸付け、事業使用されていないことの確認 | 支払証明書、料金請求書、領収書、通帳、クレジット利用明細などを検討します。 |
| 宅建業者の広告 | 現況空き家であることの補足 | 現況空き家と分かる広告や販売資料を残します。 |
| 返信用封筒、本人確認資料、委任状 | 交付、本人確認、代理申請 | 自治体ごとに扱いが異なります。 |
次の比較表は、老人ホーム等入所事案で追加される資料をまとめています。通常の居住事案より証拠の組み合わせが複雑になるため、認定、施設、入所後の家屋利用を分けて読み取ってください。
| 書類 | 目的 |
|---|---|
| 介護保険被保険者証、要介護認定等の決定通知書 | 要介護、要支援認定等の確認 |
| 障害福祉サービス受給者証等 | 障害支援区分等の確認 |
| 老人ホーム等の入所契約書 | 施設名、所在地、施設区分、入所日等の確認 |
| 老人ホーム等の記録 | 家屋への外出、外泊等の確認 |
| 家屋に届いた被相続人宛郵便物 | 家屋の一定使用、物品保管等の補足 |
| 電気、水道、ガスの使用状況資料 | 入所後も一定使用され、他用途に使われていないことの確認 |
次の比較表は、取壊し事案と耐震改修事案で必要になる資料を並べています。どの工事をいつ完了したかが様式選択に直結するため、閉鎖事項証明書、証明書、契約書、完了日資料の対応を読み取ってください。
| 事案 | 主な書類 | 確認すること |
|---|---|---|
| 取壊し | 閉鎖事項証明書、解体工事請負契約書、請求書、領収書、更地写真、所在地図 | 家屋の全部取壊し、取壊し日、取壊し後に建物や構築物の敷地ではないこと |
| 未登記家屋の取壊し | 解体工事の請負契約書、工事費用の請求書、領収書、工事写真 | 閉鎖事項証明書が取れない場合の代替説明 |
| 耐震改修 | 耐震基準適合証明書、建設住宅性能評価書、耐震改修工事請負契約書、請求書、領収書、完了日資料 | 譲渡時または翌年2月15日までに耐震基準へ適合したこと |
次の比較表は、申請書や添付資料で確認される日付を整理しています。日付のずれは期限要件や様式選択に影響するため、どの資料でどの日付を説明するかを読み取ってください。
| 日付 | 意味 | 典型的な確認資料 |
|---|---|---|
| 相続開始日 | 被相続人の死亡日 | 住民票除票、戸籍、除籍謄本等 |
| 老人ホーム等入所日 | 老人ホーム等入所事案での基準日 | 入所契約書、施設資料 |
| 譲渡日 | 特例の期限、翌年2月15日判定の起算点 | 売買契約書、引渡日資料、登記事項証明書等 |
| 取壊し日 | 様式1-2、様式1-3の要件判定 | 閉鎖事項証明書、解体工事資料 |
| 耐震改修完了日 | 様式1-1、様式1-3の要件判定 | 工事完了資料、証明書 |
売買契約日と引渡日が異なる場合、どちらを譲渡日として扱うかは税務上重要です。一般的には引渡日を基準にすることが多いものの、具体的な取扱いは税理士または税務署へ確認する必要があります。
申請先は家屋所在地の市区町村です。処理期間は自治体により異なるため、確定申告期限から逆算します。
窓口持参、郵送申請、事前予約、代理申請の扱いは市区町村で異なります。郵送申請では、原本送付の控え、返信用封筒、切手、返送先、連絡可能な電話番号、追跡可能な発送方法を確認します。代理申請では委任状が必要になることがあります。
次の時系列は、売却方針を決める前から確定申告までの推奨順序を示しています。後半に行くほど期限が迫りやすいため、前半で専門家確認と資料収集を始める重要性を読み取ってください。
税理士へ空き家特例と取得費加算特例等の比較を相談し、控除額だけでなく取得費や相続税額も整理します。
現況空き家の広告、買主協力、特約の要否、解体や耐震改修の進め方を調整します。
様式1-1、1-2、1-3のいずれになるかを決め、譲渡後工事がある場合は買主の資料提供を契約上確認します。
住民票除票、戸籍の附票、登記事項証明書、電気、水道、ガス資料を揃えます。
工事契約書、領収書、完了日資料、写真、閉鎖事項証明書、耐震基準適合証明書を保管します。
追加照会に備え、確認票と添付資料の対応関係を控えます。
確認書、譲渡所得内訳書、売買契約書、その他添付書類を整理し、申告期限前に提出します。
次の一覧は、申請方法ごとに確認すべき実務ポイントをまとめています。窓口、郵送、代理のどれを選ぶかで不足しやすい書類が変わるため、自分の申請方法に該当する欄を読み取ってください。
担当職員が不在の場合もあるため、窓口名、受付時間、予約の要否、原本確認の扱いを確認します。
原本を送る書類は控えを取り、返信用封筒と切手を同封し、追跡可能な方法を検討します。
行政書士、司法書士、税理士、弁護士、不動産業者の関与範囲を確認し、必要に応じて委任状を用意します。
死亡直前まで一人暮らし、老人ホーム等入所、複数相続人、相続登記未了、住民票と実態のずれを分けて考えます。
典型事案では、被相続人の住民票除票、相続人の住民票または戸籍の附票、家屋と敷地の登記事項証明書、売買契約書、公共料金資料、取壊し事案の閉鎖事項証明書や更地写真、家屋付き譲渡の耐震基準適合証明書などを整理します。
次の比較一覧は、事案ごとに追加確認されやすいポイントをまとめています。基本資料だけで足りるか、補足資料や専門家調整が必要かを読み取ってください。
住民票上の住所が対象家屋と一致していれば進めやすい一方、相続後の未利用状態を公共料金資料などで示します。
認定、対象施設、入所直前の一人暮らし、入所後の家屋の一定使用を組み合わせて説明します。
各人ごとの申請書、控除上限、売却価額1億円以下判定、資料提供の足並みを確認します。
登記事項証明書だけでは取得状況を示せないことがあり、遺産分割協議書等が必要になる場合があります。
戸籍の附票、施設契約書、公共料金資料、郵便物、不動産業者の現況確認資料などで補足します。
売却同意、売却代金配分、譲渡所得税負担、解体費用負担が問題になり、弁護士の関与が重要になります。
次の比較表は、複数相続人の事案で特に確認すべき項目を整理しています。相続人ごとに申請や申告が分かれる場面があるため、誰が何を取得し、誰がどの特例を使うかを読み取ってください。
| 確認項目 | 実務上の注意点 |
|---|---|
| 申請書の単位 | 各相続人が特例を使う場合、各人ごとの申請書が必要となる自治体が多いです。 |
| 相続人の数 | 令和6年1月1日以降の譲渡では、取得者3人以上の場合に控除上限が2,000万円になります。 |
| 売却価額判定 | 共有者全体の売却額や分割売却額の合算に注意します。 |
| 相続登記未了 | 相続人の数や取得状況を示すため、遺産分割協議書等が必要になる場合があります。 |
| 紛争性 | 遺産分割、売却同意、費用負担でもめている場合は、確認書だけでなく相続問題全体を整理します。 |
様式1-3では買主協力が制度利用の前提になり、確認書取得後は譲渡所得計算へ進みます。
譲渡後に買主が取壊しまたは耐震改修を行う類型では、売主の手元に工事完了資料がありません。売買契約書または覚書で、翌年2月15日までの工事完了、資料提供、協力義務、期限までに完了しない場合の責任関係や協議方法を明確にすることが重要です。
次の判断の流れは、様式1-3で買主協力を確保し、確認書から確定申告へつなぐ順序を示しています。契約前に合意しておく事項と、交付後に税務申告で確認する事項を分けて読み取ってください。
売主、買主、不動産仲介業者で、工事期限と資料提供の必要性を確認します。
閉鎖事項証明書、解体工事資料、耐震基準適合証明書などの提供範囲を決めます。
譲渡日の属する年の翌年2月15日までに完了したことを示せる資料を保管します。
市区町村の確認書と譲渡所得計算資料を分けて整理し、確定申告に添付します。
次の比較表は、確認書取得後に確定申告で使う主な書類を整理しています。確認書は税額計算そのものを行う資料ではないため、譲渡所得の計算資料を別に揃える必要があることを読み取ってください。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 確定申告書 | 所得税申告 |
| 譲渡所得の内訳書 | 譲渡所得金額の計算 |
| 登記事項証明書等 | 取得、建築時期、区分所有でないこと等の確認 |
| 売買契約書の写し | 売却価額、譲渡日、売却対象の確認 |
| 被相続人居住用家屋等確認書 | 市区町村による確認事項の証明 |
| 耐震基準適合証明書等 | 家屋付き譲渡、耐震改修事案で必要 |
| 閉鎖事項証明書等 | 取壊し事案で必要 |
譲渡所得の計算では、譲渡価額、取得費、譲渡費用、減価償却、相続税取得費加算特例との選択、共有者ごとの持分、取得時期などを検討します。取得費が不明な場合でも、古い売買契約書、建築請負契約書、リフォーム資料、登記費用、仲介手数料、解体費用などを探すことで税額が変わることがあります。
資料不足、買主協力不足、相続人調整不足を防ぐには、税務、登記、契約、建築を分担して進めます。
よくある失敗は、売却後に公共料金資料を取ろうとして間に合わないこと、相続人を確定しないまま売却手続を進めること、譲渡後解体なのに買主協力を契約で確保していないこと、家屋を一部だけ残すこと、確認書だけ取得して税務要件を確認していないことです。
次の注意点一覧は、確認書申請と確定申告でつまずきやすい失敗をまとめています。どの失敗も売却後に修正しにくいため、契約前または工事前に防止策を取るべき項目を読み取ってください。
電気、水道、ガスの使用中止日や最終料金資料は、時間が経つほど取得に手間がかかります。
相続人が3人以上かどうかは控除上限に直結し、相続登記未了では資料が増えることがあります。
譲渡後解体や譲渡後耐震改修では、買主の工事完了資料がなければ申請や申告に支障が出ます。
取壊し類型では全部取壊しが問題になり、物置や車庫など構築物の残存にも注意が必要です。
確認書は特例適用を保証しないため、売却価額、他特例、取得費、申告期限を別に確認します。
審査に1週間から2週間程度以上かかる自治体もあり、不備があればさらに日数を要します。
次の専門職一覧は、相続空き家の売却で誰に何を相談するかを整理しています。資格ごとに担う範囲が異なるため、税務、紛争、登記、官公署書類、売買、建築、表示登記のどこに問題があるかを読み取ってください。
空き家特例の税務適用可能性、譲渡所得計算、確定申告、取得費加算特例との比較を担います。
税務相続登記、所有権移転登記、戸籍収集、相続関係説明図、登記実務上の確認を担います。
登記紛争性、税務代理、登記申請を除く範囲で、官公署提出書類の作成や資料整理を支援します。
書類売却戦略、現況空き家の広告、買主協力、契約条項、解体や耐震改修のスケジュール調整を担います。
売買耐震診断、耐震基準適合証明書、建物滅失登記、未登記家屋、境界、表示登記に関与します。
建物次の比較表は、売却前、確認書申請、確定申告の3段階で確認すべき事項をまとめています。段階ごとに必要な確認が違うため、自分が今どの段階にいるかを見て、次に集める資料を読み取ってください。
| 段階 | 主な確認事項 |
|---|---|
| 売却前 | 昭和56年5月31日以前の建築、区分所有でないこと、一人暮らし、相続後未利用、譲渡期限、1億円以下、特別関係者でないこと、相続人の数、他特例比較 |
| 確認書申請 | 様式選択、住民票除票、相続人の住民票または戸籍附票、登記事項証明書、売買契約書、公共料金資料、空き家広告、取壊し資料、耐震資料、老人ホーム等入所資料、委任状、返信用封筒 |
| 確定申告 | 確認書、譲渡所得の内訳書、取得費、譲渡費用、解体費用、仲介手数料、測量費、取得費加算特例との比較、複数相続人の申告方針、提出期限 |
よくある疑問を一般的な制度説明として整理します。個別の見通しは資料と事実関係で変わります。
一般的には、対象家屋が所在する市区町村で取得するとされています。確定申告は税務署で行いますが、確認書は家屋所在地の市区町村へ申請します。ただし、担当部署名や申請方法は自治体ごとに異なるため、具体的な提出先は自治体の案内で確認する必要があります。
一般的には、自治体によって処理期間が異なります。1週間程度から2週間程度を案内する自治体もありますが、不備や追加確認があればさらに時間を要する可能性があります。確定申告期は混雑しやすいため、具体的な日数は申請先の市区町村へ確認する必要があります。
一般的には、各相続人が特例を受ける場合、各人ごとの申請書が必要となる自治体が多いとされています。ただし、同時提出時の原本とコピーの扱いは自治体ごとに異なります。具体的な提出方法は、申請先の確認票や窓口案内に従う必要があります。
一般的には、確認書は市区町村が一定事項を確認した書類であり、税務上の最終判断を保証するものではないとされています。売却価額、他特例との関係、買主との関係、譲渡所得計算、申告期限などによって結論が変わる可能性があります。具体的な税務判断は、資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、対象外とは限らないとされています。要介護認定等、対象施設への入所、入所直前の一人暮らし、入所後の家屋の一定使用、貸付け等に使われていないことなどを満たすかで判断が変わる可能性があります。具体的には、認定資料、施設資料、公共料金資料などを整理して確認する必要があります。
一般的には、親族の家や一般の賃貸住宅に転居して亡くなった場合は対象になりにくいと説明されています。ただし、住民票、居住実態、施設入所の有無、家屋の利用状況によって確認すべき資料が変わります。具体的な見通しは、自治体や税理士等へ確認する必要があります。
一般的には、代替書類、補完書類、申請者へのヒアリング等で要件充足を確認できる場合、確認書が交付される場合があるとされています。戸籍の附票、施設契約書、公共料金資料、郵便物、不動産業者の現況確認資料などが候補になります。具体的な組み合わせは申請先の判断で変わります。
一般的には、令和6年1月1日以降の譲渡では、譲渡後、譲渡日の属する年の翌年2月15日までに耐震改修または取壊しを行う場合も、一定要件のもとで対象となる可能性があります。様式1-3を使う類型ですが、買主の協力と資料提供が必要になります。契約内容や工事完了状況により判断が変わります。
一般的には、特約等を締結していない場合でも確認書の発行が可能な場合があるとされています。ただし、買主の協力が得られないと特例適用に支障が出る可能性があるため、特約等を確認事項として扱う趣旨があります。具体的な契約文言は、売主、買主、不動産仲介業者、必要に応じて専門家と確認する必要があります。
一般的には、相続登記が未了でも申請できる可能性はあります。ただし、相続人の数や取得状況を示すため、遺産分割協議書等が必要になることがあります。相続登記は義務化されているため、不動産を売却する事案では司法書士等へ早めに確認する必要があります。
証拠整理を早く始めるほど、確認書取得と確定申告の両方を進めやすくなります。
被相続人居住用家屋等確認書の取得は、単に市区町村から一枚の証明書をもらう手続ではありません。相続開始前の居住状況、相続後の未利用状態、家屋の旧耐震性、売却態様、取壊しまたは耐震改修の時期、相続人の数、売却価額、買主との関係、確定申告資料を連動させる総合的な準備です。
最も重要な実務方針は、売却後に動くのではなく、売却方針を決める前から要件確認と資料収集を始めることです。特に、様式1-3の譲渡後解体、譲渡後耐震改修を使う場合は、買主の協力が制度利用の前提となります。売買契約書、覚書、資料提供義務、工事期限を適切に設計しなければ、確認書の取得や確定申告に支障が出る可能性があります。
次の重要表示は、確認書取得を成功させるための結論をまとめたものです。制度の要件を一つずつ資料で示す姿勢が、最終的な税務リスクを下げるという点を読み取ってください。
確認書は空き家特例の入口であり、確定申告で特例を成立させるための証拠整理の中心でもあります。税務、登記、契約、建築、相続人間調整を分けて進めることが重要です。