弁護士探しや最初の連絡は自分で行えますが、費用援助には法テラスの審査と三者契約が必要です。直接予約型と持込案件型の違い、資力基準、必要書類、返済の考え方を整理します。
弁護士探しや最初の連絡は自分で行えますが、費用援助には法テラスの審査と三者契約が必要です。
弁護士選びは直接できても、費用援助は法テラスの審査と契約を経る必要があります。
法テラスを通さずに直接弁護士へ相談してから法テラスを利用する方法は、一定の条件の下で可能です。ただし、法テラスを後払いの補助金や、すでに支払った弁護士費用の返金制度として使うことはできません。
このページは、総合法律支援法、法テラスの業務方法書、民事法律扶助契約条項、公表資料をもとにした一般情報です。弁護士が個別案件について法律意見、受任判断、審査結果、費用額を保証するものではありません。制度、基準、運用、受付時間等は改定されることがあるため、実際に申し込む場面では相談予定の事務所と管轄の法テラス地方事務所へ確認する必要があります。
最初に確認すべき整理を次の強調表示にまとめます。これは制度の入口で誤解しやすい点を表しており、読者にとって、直接相談と費用援助の境界を読み取ることが重要です。
自分で弁護士を選び、直接連絡し、相談後に法テラスへ申し込むことは可能です。一方で、法テラスの審査や三者契約を省略したまま、費用だけを法テラスに負担してもらうことは制度上できません。
実現しやすい形は二つあります。第一に、自分で選んだ法テラス契約弁護士の事務所へ直接連絡し、最初の相談から法テラスの法律相談援助として受ける方法です。第二に、自分で選んだ弁護士に私費又は事務所独自の無料相談で先に相談し、その弁護士が受任に同意した後、持込案件として代理援助又は書類作成援助を申し込む方法です。
直接相談から法テラス利用へ進む際の可否を次の比較表で整理します。表は可能な行動とできない行動の境目を示しており、相談前にどの手続を経る必要があるかを読み取るために重要です。
| 整理 | 制度上の考え方 | 相談前に見るポイント |
|---|---|---|
| 可能 | 自分で弁護士を選び、直接連絡し、法テラス相談又は持込案件として申し込む | 契約弁護士か、持込案件に対応するか、援助開始決定を条件に受任するか |
| できない | 法テラスの審査、援助開始決定、三者契約を省略して費用だけ支払わせる | 費用援助には法テラスの関与が必要 |
| 期待しにくい | すでに私選で支払った相談料、着手金等を法テラスが当然に返金又は精算する | 私選契約や支払いの前に、法テラス利用希望を明示する |
無料相談、代理援助、持込案件、三者契約を分けて理解します。
専門用語を曖昧なまま予約すると、事務所の受付や法テラス審査で行き違いが起きます。次の表は、相談時に頻出する用語と意味を整理しており、どの制度を使おうとしているのかを読み取るために重要です。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 法テラス | 日本司法支援センターの通称です。法的トラブルの情報提供、民事法律扶助、国選弁護関連業務などを行う公的法人です。 |
| 民事法律扶助 | 経済的に余裕がない人等を対象に、無料法律相談や弁護士・司法書士費用等の立替えを行う制度です。 |
| 法律相談援助 | 一定の資力要件等を満たす人が、弁護士又は司法書士による無料法律相談を受ける制度です。 |
| 代理援助 | 交渉、調停、訴訟等を弁護士等へ依頼するための着手金・実費等を法テラスが立て替える制度です。 |
| 書類作成援助 | 裁判所提出書類等の作成を弁護士又は司法書士へ依頼する費用を法テラスが立て替える制度です。 |
| 民事法律扶助契約弁護士 | 法テラスとの間で、民事法律扶助案件を取り扱うための基本契約を締結している弁護士です。 |
| 持込案件 | 弁護士等が、法テラスの援助開始決定を条件として受任又は受託することを承諾し、事件調書を提出して審査に回す案件です。 |
| 援助開始決定 | 法テラスが審査の結果、代理援助又は書類作成援助を開始すると決定することです。 |
| 個別契約・三者契約 | 利用者、担当弁護士等、法テラスの三者が、個別の援助事件について締結する契約です。 |
| 立替金 | 法テラスが弁護士等へ支払った費用です。原則として利用者が法テラスへ分割返済します。 |
| 私選 | 法テラスの援助契約によらず、依頼者が弁護士と直接委任契約を結び、通常の弁護士費用を負担する形態です。 |
| 利益相反 | 弁護士が、現在又は過去の依頼者との関係等により、相談者の利益のために適切に活動できない状態です。 |
無料法律相談と弁護士費用の立替えは別制度です。無料相談を受けられても、代理援助の審査に当然に通るわけではありません。また、代理援助が始まっても、立替金は原則として返済が必要です。
制度上の根拠は一つではなく、法律、業務方法書、契約条項、個別契約が重なって運用されます。次の一覧は、どの規範がどの段階を支えているかを表しており、持込案件が正式な手続である一方、私選契約を後から当然に変換する制度ではないことを読み取るために重要です。
民事法律扶助を法テラスの業務として位置付ける法律です。
援助要件、申込み、審査、援助開始決定、個別契約、返済等の具体的手続を定めます。
相談後の審査回付、持込案件、受任者選任、契約弁護士等との関係を定めます。
援助対象事件、立替額、返済方法、受任者など、個々の利用内容を具体化します。
直接予約型、持込案件型、未契約弁護士に相談した場合を分けます。
直接弁護士へ相談してから法テラス利用へ進む方法は、最初から制度内で相談する場合と、先に相談して持込案件にする場合で意味が異なります。次の一覧は三つの進み方を並べており、自分の状況がどれに近いかを読み取るために重要です。
自分で弁護士を選び、事務所へ直接連絡し、最初の相談から法テラスの法律相談援助として受ける方法です。
初回費用を抑えたい人私費相談又は事務所独自の無料相談を受け、弁護士が援助開始決定を条件として受任に同意した後、代理援助等の審査へ進む方法です。
相性や方針を確認したい人審査前の契約に注意相談した弁護士が法テラス未契約でも、制度上は契約締結後に受任者として選任される余地があります。ただし、弁護士と地方事務所の協力が必要です。
当然に実現する制度ではない直接予約型は、連絡先が弁護士事務所で、弁護士も自分で選んでいる一方、相談自体は最初から法テラス制度の中で行われる点が特徴です。次の判断の流れは、予約から三者契約までの順番を表しており、制度外の私費相談と混同しないために重要です。
直接予約に対応する事務所か確認します。
法テラスの民事法律扶助による相談希望を伝えます。
相談を受けられるか、制度対象になり得るかを確認します。
依頼を希望する場合は代理援助等の申込みへ進みます。
契約後に事件処理が始まります。
持込案件型の利点は、弁護士の説明、経験、方針、相性を確認してから申込みを検討できることです。他方で、初回相談料が私費になる、弁護士が持込案件に対応しない、審査で不開始となる、期限が迫る事件で審査待ちが危険になるなどの不確実性があります。
持込案件で生じやすい不確実性を次の一覧にまとめます。これは、相談後に何が未確定のまま残るかを表しており、依頼や費用の見込みを過信しないために重要です。
最初の相談が私費となることがあります。法テラス相談として扱うかを予約時に確認します。
相談を受けても、その弁護士が援助開始決定を条件として受任するとは限りません。
資力、解決見込み、扶助の趣旨等により、援助開始決定が出ないことがあります。
審査結果を待つ間にも裁判所や行政機関の期限が進むため、緊急対応の扱いを確認します。
相談当日に制度利用の希望を初めて伝える失敗を避けます。
予約電話又は問い合わせメールの段階で、制度利用に必要な確認を済ませると行き違いを減らせます。次の表は、最初の連絡で確認する七項目を整理しており、当日の相談区分や費用負担を読み取るために重要です。
| 確認項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 民事法律扶助契約の有無 | 契約弁護士でなければ、法テラス案件として扱うには追加手続が必要になり得ます。 |
| 法律相談援助の直接受付 | 最初から無料法律相談として扱えるかを確認します。 |
| 持込案件への対応 | 私費相談後に代理援助等へ進めるかを確認します。 |
| 私選契約や着手金の要否 | 援助開始決定前に支払いが必要か、後の切替えが難しくならないかを確認します。 |
| 初回相談料 | 法テラス相談として無料か、事務所独自の無料相談か、私費相談かを分けます。 |
| 相談分野 | 相談したい事件類型に対応しているかを確認します。 |
| 利益相反 | 相手方の氏名等を伝え、相談を受けられるかを先に確認します。 |
電話の文例
法テラスの民事法律扶助の利用を希望しています。先生の事務所へ直接相談したうえで、条件を満たす場合は持込案件として代理援助の申込みに進むことは可能でしょうか。先生は法テラスとの民事法律扶助契約を締結済みでしょうか。また、援助開始決定前に私選の委任契約や着手金の支払いが必要か、初回相談料の扱いも教えてください。
問い合わせメールの文例
件名 ― 法テラス民事法律扶助を利用した相談・依頼の可否について
私は、法律相談を希望しております。貴事務所へ直接相談したうえで、要件を満たす場合には、法テラスの代理援助を利用して依頼することを検討しています。民事法律扶助契約の有無、初回相談を法テラスの法律相談援助として受けられるか、私費相談後に持込案件として対応できるか、援助開始決定前の委任契約及び費用支払いの有無、相談分野の対応可否をご教示ください。利益相反確認に必要であれば、相手方の氏名等をお伝えします。
期限確認から事件処理と返済開始まで、順番に整理します。
直接相談から法テラス利用へ進むときは、弁護士探しより先に期限と安全性を確認します。次の時系列は、各段階で何をするかを表しており、審査待ちの間に期限を失わないために重要です。
訴状、支払督促、調停申立書、審判書、控訴、即時抗告、異議申立て、相続放棄、解雇、賃金、労災、差押え、立退き、競売、DV、ストーカー、虐待、自傷他害、証拠消失のおそれを確認します。
取扱分野、同種事件の経験、法テラス契約の有無、持込案件対応、所在地、連絡方法、費用体系、利益相反、緊急対応を確認します。
自分の氏名、相手方の氏名又は法人名、関係者、紛争の種類を必要最小限で伝え、確認前に事件の核心や機密情報を詳細に送らないようにします。
法テラス相談、事務所独自の無料相談、私費相談、自治体・弁護士会等の相談のどれかを明確にします。
相談したい結論、当事者、時系列、現在の手続、期限、証拠、法テラス利用希望を一枚メモにします。
援助開始決定を条件として受任する意思、援助の種類、申込み担当、追加資料、審査中に行えること、不開始時の扱いを確認します。
持込案件では、弁護士等が事件調書を作成し、本人・同居家族、収入、資産、事件内容、返済口座の資料をそろえます。
援助要件、開始可否、代理援助か書類作成援助か、立替額、返済方法、追加資料等が判断されます。通常は申込みから決定まで約二週間と案内されていますが、保証期間ではありません。書類が不十分で連絡にも応じない場合、一か月以内を目途にみなし取下げとなる可能性があります。
援助対象事件、立替金、返済額、報酬金、受領金の精算、追加手続、住所・収入変更時の届出、連絡不通時の扱いを確認します。
弁護士が事件処理を進め、利用者は資料提出や事実確認に協力します。原則として法テラスへの分割返済も始まります。
相談前の一枚メモは、短時間で弁護士が事案を把握するための道具です。次の表はメモに入れる項目と読み方を表しており、30分程度の相談で何を優先して伝えるかを整理するために重要です。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| 相談したい結論 | 離婚したい、請求を止めたい、未払賃金を請求したいなど、一文で書きます。 |
| 当事者 | 自分、相手方、関係者の氏名と関係を整理します。 |
| 時系列 | 年月日ごとに重要事実を10項目程度に絞ります。 |
| 現在の手続 | 交渉中、調停中、訴訟中、判決後などの状況を書きます。 |
| 期限 | 次回期日、回答期限、不服申立期間などを具体的な日付で書きます。 |
| 証拠 | 契約書、メール、録音、診断書、明細、裁判所書類などを整理します。 |
| 法テラス利用希望 | 収入・資産の概況と、持込案件を希望する旨を書きます。 |
個人対象、三要件、2026年3月現在の収入・資産基準を確認します。
民事法律扶助の対象は、国民又は日本に住所を有し適法に在留する外国人の個人です。会社、組合等の団体は原則として利用できません。個人事業主でも、相談内容が個人の問題か事業主体としての問題かで扱いが変わることがあります。
無料相談と代理援助等では要件の見方が異なります。次の一覧は制度ごとの主な要件を表しており、相談できることと依頼費用を立て替えてもらえることを区別するために重要です。
収入及び資産が基準以下であること、民事・家事・行政に関する法律問題であること、民事法律扶助の趣旨に適することが問題になります。
収入及び資産が一定基準以下であること、勝訴の見込みがないとはいえないこと、民事法律扶助の趣旨に適することが必要です。
刑事事件だけを対象とする相談は、通常の民事法律扶助の対象外です。ただし、犯罪被害に関する損害賠償等の民事問題が含まれる場合は対象となり得ます。
収入基準は平均手取り月収を基礎に判断され、賞与を含む手取り年収の12分の1を用いるのが基本です。次の表は2026年3月現在の一級地の目安であり、家族人数ごとの収入と資産の上限を読み取るために重要です。
| 家族人数 | 月額収入基準 | 資産基準 |
|---|---|---|
| 1人 | 200,200円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 276,100円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 299,200円以下 | 270万円以下 |
| 4人 | 328,900円以下 | 300万円以下 |
一級地以外の地域では、収入基準が異なります。次の表は一般地域の基準を表しており、住んでいる地域によって判断の入口が変わることを読み取るために重要です。
| 家族人数 | 月額収入基準 | 資産基準 |
|---|---|---|
| 1人 | 182,000円以下 | 180万円以下 |
| 2人 | 251,000円以下 | 250万円以下 |
| 3人 | 272,000円以下 | 270万円以下 |
| 4人 | 299,000円以下 | 300万円以下 |
五人家族以上では、同居家族が一人増えるごとに、一般地域では30,000円、一級地では33,000円を収入基準に加算します。資産基準は四人家族以上で300万円以下です。
家賃又は住宅ローンを負担している場合、一定額を限度として収入基準に加算できることがあります。次の表は家族人数ごとの加算限度額を表しており、収入だけを見ると基準を少し超える人でも確認余地があることを読み取るために重要です。
| 家族人数 | 一般の限度額 | 東京都特別区の限度額 |
|---|---|---|
| 1人 | 41,000円 | 53,000円 |
| 2人 | 53,000円 | 68,000円 |
| 3人 | 66,000円 | 85,000円 |
| 4人以上 | 71,000円 | 92,000円 |
法律相談援助では、申込者と配偶者の現金・預貯金を合算し、配偶者が紛争の相手方である場合は申込者の資産のみで判断します。代理援助等では、現金・預貯金だけでなく、有価証券、不動産等の時価も原則として考慮されます。ただし、生活に必要な住宅及び農地、係争物件、相手方である配偶者の資産等は除外できる場合があります。
本人、収入、資産、事件内容、返済口座の資料をそろえます。
審査に必要な書類は、家計状況と事件内容によって追加・代替資料を求められることがあります。次の表は代表的な資料を分類したもので、どの資料が何を確認するために使われるかを読み取るために重要です。
| 分類 | 代表的な資料 | 注意点 |
|---|---|---|
| 本人・同居家族 | 申込みから三か月以内に発行された住民票。本籍、筆頭者、続柄、世帯全員の記載があるもの | 本人確認書類や在留資格関係資料が別途必要となる場合があります。 |
| 給与所得者 | 直近2か月分の給与明細、直近の賞与明細、源泉徴収票、課税・所得証明書等 | 歩合制や複数就業では追加説明が必要になり得ます。 |
| 自営業者 | 直近1年分の確定申告書控え、e-Tax受信通知、課税・所得証明書等 | 事業用資産や事業債務がある場合は扱いを確認します。 |
| 年金受給者 | 年金振込通知書、年金支払通知書、年金証書等 | 他の収入や同居家族の家計貢献も確認され得ます。 |
| 無職 | 非課税・所得証明書、雇用保険受給資格者証、離職票、解雇通知等 | 無職であることだけで利用が決まるわけではありません。 |
| 生活保護受給者 | 生活保護受給証明書、開始・変更決定書、受給者証等 | 返済猶予や免除は申請と審査が必要です。 |
| 資産 | 資力申告書、預貯金資料、固定資産評価証明書、固定資産税納税通知書、不動産全部事項証明書、有価証券等の資料 | 疑わしい資産は申告したうえで取扱いを確認します。 |
| 返済口座 | 分割返済に用いる口座の情報及び所定書類 | 様式、金融機関、提出方法は地方事務所の案内に従います。 |
事件内容を確認する資料は、紛争類型ごとに大きく異なります。次の表は事件類型ごとの代表例を示しており、相談時にどの証拠を優先して準備するかを読み取るために重要です。
| 事件類型 | 代表例 |
|---|---|
| 債務整理・自己破産 | 債務一覧表、督促状、契約書、取引履歴、収支資料 |
| 離婚 | 戸籍謄本、相手方から届いた訴状等、収入・財産資料、経緯を示す連絡記録 |
| 遺産分割 | 戸籍謄本、遺言書、財産目録、不動産資料、預貯金資料 |
| 交通事故 | 交通事故証明書、診断書、治療費資料、保険会社書面 |
| 医療過誤 | 診断書、診療記録、説明書面等 |
| 不動産 | 固定資産評価証明書、登記事項証明書、賃貸借契約書等 |
| 労働 | 雇用契約書、就業規則、給与明細、勤怠記録、解雇通知、メール等 |
| 金銭請求 | 契約書、借用書、振込記録、請求書、連絡記録等 |
審査期間、開始決定、月額返済、報酬金、直接支払いの注意点を整理します。
持込案件では、弁護士が通常、援助開始決定を条件として受任を承諾します。次の表は審査中に確認すべき事項を表しており、正式受任前に誰が何を行うのかを読み取るために重要です。
| 場面 | 確認事項 |
|---|---|
| 審査主体 | 申込みを受けた法テラス地方事務所で行われ、地方扶助審査委員である弁護士・司法書士等が関与します。 |
| 審査期間 | 通常は申込みから決定まで約二週間と案内されていますが、資料不足、家計の複雑さ、追加説明、連休等で長くなり得ます。 |
| 結果 | 援助開始決定、援助不開始決定、追加資料・説明の要求、取下げ又はみなし取下げがあります。 |
| 審査中の関係 | 相手方への連絡、裁判所書類の作成・提出、期限管理、緊急対応費用、不開始時の扱いを文書又はメールで確認します。 |
法テラスの費用援助は、無料ではなく無利息の立替えが基本です。次の一覧は費用と返済の主な論点をまとめたもので、契約後にどの費用が発生し得るかを読み取るために重要です。
要件を満たす場合、法律相談援助は無料です。一方、代理援助・書類作成援助では立替金の返済が原則です。
2026年3月版のしおりでは、月額5,000円から10,000円程度で返済し、事件終了後は原則三年以内に完済する金額を決定すると案内されています。
敗訴又は希望どおりでない結果でも、原則として立替金の全額返済が必要です。
慰謝料、解決金、回収金、過払金等を得た場合、原則としてその金銭から立替金や報酬金を一括精算します。
金銭取得がなくても、離婚成立や相手方請求の排斥などの法的成果により報酬金が発生し得ます。
法テラスが決定した場合を除き、利用者が担当弁護士・司法書士へ直接金銭を支払うことはないと説明されています。
全ての費用が当然に立替対象となるわけではありません。裁判所への予納金、保証金、鑑定費用、翻訳費用、遠方出張費、専門家費用等は、事件類型及び決定内容により別途負担又は追加立替えの判断が必要となることがあります。
生活保護受給者又はこれに準じる程度に生計が困難な人は、申請により事件進行中等の返済猶予が認められる場合があります。事件終了後の返済免除も、申請と審査が必要であり、自動ではありません。
未契約、持込非対応、受任不可、審査不開始、私選契約済みなどを確認します。
直接相談したからといって、必ずその弁護士を法テラスで利用できるわけではありません。次の一覧は依頼できない理由を表しており、相談前にどこを確認すべきかを読み取るために重要です。
弁護士が民事法律扶助契約を締結していない場合、契約手続を望まなければその弁護士での利用は困難です。
事務負担、報酬基準、事務所方針、案件分野、稼働状況等により、持込案件を受け付けない事務所があります。
見通し、専門性、稼働状況、信頼関係、利益相反、遠隔地対応等により、相談は受けても受任しないことがあります。
資力、解決見込み、扶助の趣旨、対象手続等の要件を満たさない場合、援助開始決定は出ません。
通常の委任契約や着手金支払い、本格的な事件処理が始まっている場合、後から当然に法テラス契約へ置き換えられるとは限りません。
申込み時点ですでに終了した事件について、代理援助又は書類作成援助はできないと案内されています。
私選契約を結ぶ前には、契約の効力、既払金、委任範囲、審査待ち期間の対応を確認します。次の表は契約上の確認点を整理しており、法テラス利用希望と通常の委任契約が衝突しないようにするために重要です。
| 論点 | 確認する内容 |
|---|---|
| 契約の効力発生条件 | 今すぐ私選契約が成立するのか、援助開始決定を停止条件とするのか、不開始時に私選へ移行するのかを確認します。 |
| 既払金 | 相談料、着手金、預り金、実費、緊急対応費、解約時の精算の扱いを確認します。 |
| 委任範囲 | 交渉、調停、訴訟、保全、面会交流、婚姻費用、養育費、財産分与、強制執行等の範囲を確認します。 |
| 審査待ち期間 | 期限が迫る場合、審査前に行う緊急業務と費用負担を明確にします。 |
専門性、説明力、業務体制、法テラス手続への習熟を確認します。
法テラス対応の一語だけで弁護士を選ぶのは十分ではありません。次の比較一覧は、直接相談前に見る評価軸を表しており、制度対応と事件対応の両方を確認するために重要です。
関連法令、裁判手続、交渉実務、隣接分野との連携が必要かを確認します。
有利な点だけでなく不利な点、複数の選択肢、法テラス審査の不確実性を説明するかを見ます。
主担当、連絡窓口、返信目安、緊急時の連絡方法、オンライン面談や出張相談の可否を確認します。
事件調書、追加資料、関連事件の追加援助、償還・報酬・受領金精算の説明に慣れているかを確認します。
事件類型によって、法テラス利用とあわせて見るべき注意点も異なります。次の一覧は分野ごとの確認事項を表しており、相談前に優先すべき資料や制度を読み取るために重要です。
配偶者が相手方である場合、原則として配偶者の収入・資産を合算せず判断します。暴力や子どもの安全が問題となる場合は安全確保を優先します。
安全確保債権者数、債務額、収入、財産、事業債務、保証債務等により手続の適否が変わります。裁判所予納金等が別途負担となる場合があります。
解雇、雇止め、残業代、ハラスメント、労災では、勤怠データ、業務メール、就業規則、給与明細、録音等の保存が重要です。
相続放棄、遺産分割、遺留分、遺言無効、使途不明金では、法定期間、戸籍収集、財産調査が問題になります。
保険会社の弁護士費用特約を利用できる場合、法テラスより先に特約の有無を確認する価値があります。
刑事事件だけの相談は通常の民事法律扶助の対象外です。国選弁護、当番弁護士、犯罪被害者支援等の別制度が問題になります。
別制度切替えの失敗、費用誤解、資料不足を避けます。
直接相談から法テラス利用へ進む場面では、最初の伝え忘れや契約前確認の不足が大きなトラブルにつながります。次の表は10の失敗と予防策を対応させたもので、どの段階で何を確認するかを読み取るために重要です。
| 失敗 | 起きること | 予防策 |
|---|---|---|
| 最初に法テラス希望を伝えない | 私選相談又は私選受任として進み、後から切替えが難しくなります。 | 予約時、相談冒頭、契約前の三回、利用希望を明示します。 |
| どの弁護士でも使えると思う | 相談後に未契約又は持込非対応と判明します。 | 契約の有無と持込案件対応可否を事前確認します。 |
| 完全無料と考える | 返済、報酬金、一括精算の説明を理解しないまま契約します。 | 立替金、月額返済、報酬金、受領金精算を契約書で確認します。 |
| 既払費用が戻ると思う | 私選着手金と法テラス立替金の二重構造又は返金トラブルが生じます。 | 支払い前に切替条件と既払金の扱いを書面で確認します。 |
| 家族収入を誤って計算する | 自己判断で断念したり、申告不足で審査が遅れます。 | 配偶者が相手方か、同居か、家計貢献があるかを正確に説明します。 |
| 書類がそろうまで相談を先延ばしにする | 出訴期間、不服申立期間、裁判所の回答期限等を逃すおそれがあります。 | 期限がある場合は資料未完でも先に予約し、期限日を伝えます。 |
| 相談した弁護士は必ず受任すると考える | 審査準備後に受任不可となる場合があります。 | 援助開始決定を条件に受任を承諾するか確認します。 |
| 関連手続を事件終了後に追加しようとする | 追加援助を受けられない場合があります。 | 控訴、執行、保全等が必要になりそうな時点で相談します。 |
| 事実や資産を隠す | 審査不開始、援助取消し、契約解除、信頼関係破壊につながり得ます。 | 不利な事情も含めて正確に申告し、評価は専門家に委ねます。 |
| 法テラスが事件方針を監督してくれると思う | 弁護士との意思疎通問題を法テラスだけで解決しようとしてしまいます。 | 事件処理は担当弁護士等の責任で行われることを理解します。 |
対象問題、弁護士候補、契約状況、持込対応を順番に確認します。
直接相談してから法テラス利用へ進めるかは、個人の民事・家事・行政問題か、候補弁護士が契約済みか、持込対応するかで分かれます。次の判断の流れは確認順を表しており、どこで別制度や別の弁護士候補を検討すべきかを読み取るために重要です。
刑事事件だけ、法人・団体の問題だけでは通常の民事法律扶助の対象外となる可能性があります。
決まっていない場合は、法テラス、弁護士会、地域の相談窓口も検討します。
契約済みなら、事務所で法テラス相談又は持込案件に対応するか確認します。
援助開始決定前の契約や支払いに注意します。
未契約の場合は、契約締結を含む手続に協力するかも確認します。
申込み前には、事務所への確認、自分の資料、契約前確認を分けて点検します。次の表は点検項目を段階別にまとめたもので、抜けやすい確認事項を読み取るために重要です。
| 段階 | 確認項目 |
|---|---|
| 弁護士事務所 | 契約の有無、法テラス相談又は持込案件への対応、初回相談料、私選委任契約の締結時期、援助開始決定前の費用、審査不開始時の扱い、利益相反、相談分野、期限 |
| 自分の資料 | 相談目的、時系列、裁判所書類と期限、契約書・メール・明細等の証拠、住民票、収入資料、資産資料、事件別資料、返済口座、マイナンバーのマスキング |
| 契約前 | 援助対象事件、立替額と返済額、報酬金の条件、相手方から金銭を得た場合の精算、追加手続の申込み方法、連絡方法と担当者 |
法テラスの代理援助は、単なる割引制度ではなく、対象者、事件、費用と事件処理を事前に確認する仕組みです。私選契約で事件処理が先に進むと、資力審査、解決見込みの審査、三者契約、着手報告や終結報告の順序が崩れるため、費用だけを後から付け替える利用とは整合しにくくなります。
実務上は、期限確認、契約弁護士かの確認、予約時の利用希望の明示、相談区分と料金の確認、相談、援助開始決定を条件とした受任意向の確認、私選契約・着手金支払いの保留、持込案件としての資料提出、審査中の期限対応、三者契約、事件処理と分割返済の順がトラブルを避けやすい順序です。
一般的な制度説明として、個別事情で結論が変わる点を前提に整理します。
一般的には、契約弁護士の事務所が相談受付と申込書類の提出を行う場合、利用者が最初に法テラス窓口へ連絡せず進められることがあります。ただし、代理援助等の審査、援助開始決定、三者契約は法テラスが行うため、法テラスの関与自体をなくすことはできません。具体的な受付方法は事務所と地方事務所へ確認する必要があります。
一般的には、自分で候補を探し、その弁護士が受任に同意して持込案件として申し込むことは可能とされています。ただし、弁護士に受任義務はなく、法テラスの審査も必要です。個別の可否は、契約状況、事件内容、利益相反、弁護士の稼働状況で変わります。
一般的には、弁護士が契約締結に応じ、地方事務所が手続を行う余地はあります。ただし、必ず実現するわけではありません。具体的には、弁護士の協力、地方事務所の手続、利用者の援助要件、事件の見通しを確認する必要があります。
一般的には、法テラスが既払相談料を当然に返金する制度ではありません。相談料の返金又は後の費用への充当は、弁護士事務所との契約・運用によって異なります。具体的な精算は、領収書や契約内容を整理したうえで事務所へ確認する必要があります。
一般的には、自動的には切り替わりません。私選委任契約の内容、既払金、実施済み業務、弁護士の同意、法テラスの審査等によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、契約書と支払い記録を整理し、担当弁護士と地方事務所へ確認する必要があります。
一般的には、持込案件では一定の要件の下で通常の法律相談援助を省略して審査へ付すことがあります。ただし、実際の提出方法、事件調書、必要資料、審査の扱いは、受任予定弁護士と地方事務所の指示で変わります。
一般的には、同一問題につき三回までで、一回30分が目安とされています。ただし、相談場所を変えても同一問題と判断されれば回数は通算される可能性があります。具体的な回数管理は受付窓口へ確認する必要があります。
一般的には、可能な場合があります。ただし、扶助要件に該当する人へ私選受任を勧める場面では、契約弁護士側に法テラスの承認が必要となる場合があります。具体的には、費用、契約内容、承認の要否を明確に確認する必要があります。
一般的には、家賃・住宅ローン、医療費、教育費、職業上必要な支出等により、基準を満たす可能性があります。ただし、控除や加算の可否は家計状況と資料で変わります。具体的には、金額と資料を示して確認する必要があります。
一般的には、配偶者が事件の相手方かどうか等により合算の扱いが異なります。相手方でない配偶者は、別居中でも収入が合算される場合があります。具体的には、別居状況、家計関係、紛争の相手方かどうかを説明して確認する必要があります。
一般的には、無職であることだけでは利用可否は決まりません。資産、配偶者・同居家族との家計関係、事件の解決見込み、扶助の趣旨等も審査されます。具体的には、収入がない理由と生活費の出どころを資料で説明する必要があります。
一般的には、日本に住所を有し、適法に在留する外国人個人は対象となり得ます。ただし、在留資格や住所を確認する資料が必要です。具体的な提出資料は地方事務所の案内を確認する必要があります。
一般的には、会社・団体自体は通常の民事法律扶助を利用できません。ただし、代表者個人の保証債務等、個人としての問題がある場合は別途検討される可能性があります。具体的には、法人の問題と個人の問題を分けて相談する必要があります。
一般的には、刑事事件だけの相談は通常の民事法律扶助の対象外です。国選弁護、当番弁護士等の別制度が問題になります。ただし、民事上の損害賠償問題が含まれる場合は対象となる可能性があるため、事件の性質を分けて確認する必要があります。
一般的には、申込みから決定まで二週間程度と案内されています。ただし、資料不備、家計・資産関係の複雑さ、時期、追加説明の有無により長くなることがあります。期限がある場合は具体的な日付を弁護士へ伝える必要があります。
一般的には、正式受任前は対応できない場合があります。審査中の業務範囲、期限管理、緊急対応の費用は事務所ごとに異なります。具体的には、担当弁護士へ文書又はメールで確認する必要があります。
一般的には、初回相談が法テラス相談として適切に受け付けられていれば、その相談の扱いと代理援助の審査結果は別です。一方、私費相談であれば事務所の料金が発生します。具体的には、予約時に相談区分を確認する必要があります。
一般的には、敗訴又は希望どおりでない結果でも立替金の返済が必要とされています。ただし、返済額の見直し、猶予、免除が問題となる場合があります。具体的には、生活状況と決定内容をもとに地方事務所へ確認する必要があります。
一般的には、回収金等から立替金と報酬金を一括精算します。ただし、受領方法や精算方法は事件内容と決定内容で変わります。具体的には、担当弁護士の指示を受けずに受領・費消しないよう確認する必要があります。
一般的には、申請により返済猶予が認められる場合があり、事件終了後に免除が認められる場合もあります。ただし、自動ではなく申請と審査が必要です。具体的には、必要書類を添えて手続を確認する必要があります。
一般的には、事情により変更が検討されることはあります。ただし、利用者の一方的な希望だけで当然に変更できるとは限りません。具体的には、現在の弁護士、法テラス地方事務所へ相談し、辞任・解任、後任選任、費用精算等を確認する必要があります。
一般的には、電話又はインターネットを利用した法律相談を利用できる場合があると案内されています。ただし、対応の有無、本人確認、書類署名、地域制限等は事務所又は地方事務所で異なります。具体的な方法は予約時に確認する必要があります。
一般的には、認定司法書士は簡易裁判所の管轄となる請求額140万円以下の一定事件について相談・代理を行えます。ただし、弁護士と同じ範囲を扱えるわけではありません。控訴、家事事件、複雑な交渉等を含む場合は対応範囲を確認する必要があります。
一般的には、法テラスは特定の専門家を推薦又は専門性を保証する立場ではありません。地域によって契約弁護士名簿等を案内することはありますが、対応分野と受任可否は各事務所で異なります。具体的には事務所へ直接確認する必要があります。
一般的には、事件処理上、委任した弁護士の氏名等は相手方に伝わることがありますが、法テラス利用の事実が常に相手方へ通知される制度ではありません。ただし、訴訟記録、費用申立て、精算等の事情により情報が関係する場合があります。具体的には担当弁護士へ確認する必要があります。
直接予約型と持込案件型を軸に、審査と三者契約の境界を理解します。
法テラスを通さずに直接弁護士に相談してから法テラスを利用する方法は、直接予約型と持込案件型の二本柱で理解できます。相談した弁護士が未契約でも、契約締結後に受任者として選任される制度的余地はありますが、弁護士及び法テラスの協力が必要であり、相談者の権利として当然に実現するものではありません。
最後に押さえるべき要点を次の一覧にまとめます。これは手続全体の優先順位を表しており、費用援助と弁護士選びを両立させるために何を先に確認するかを読み取るために重要です。
相談当日や契約後ではなく、最初の連絡段階で法テラス利用希望を伝えます。
民事法律扶助契約の有無と、持込案件に対応するかを確認します。
援助開始決定前に契約や支払いをする場合、後の切替えが難しくなる可能性があります。
資料不足や申告漏れは審査遅延、不開始、取消しにつながり得ます。
裁判所や行政機関の期限がある場合、審査待ちの間の対応を弁護士へ確認します。
つまり、弁護士選びと最初の連絡は自分で行えますが、費用援助を受ける段階では法テラスの審査と三者契約が必要です。この境界を正しく理解することが、希望する弁護士への依頼と費用負担の軽減を両立させる第一歩です。
公的機関・専門職団体の資料名を掲載します。