被相続人、申出人、代理人、利用目的、通数、交付方法、不動産、申出先の根拠を、添付書類と整合させて記入するための実務ポイントを整理します。
被 相続 人、申出人、代理人、利用目的、通数、交付方法、不動産、申出先の根拠を、添付書類と整合させて記入するための実務ポイントを整理します。
申出書は一覧図の保管と写しの交付を求める中核書類です。
法定相続情報一覧図の申出書は、単なる交付請求書ではありません。被相続人、申出人、代理人、利用目的、必要通数、交付方法、不動産の有無、申出先登記所の根拠を、戸籍や住民票などの添付書類と整合させて記載する中核書類です。
次の強調表示は、申出書で確認する八つの主要項目をまとめたものです。申出書は一枚でも、記載欄は戸籍、住所資料、一覧図、後続手続に連動するため、どの欄が何を確認するのかを読み取ることが重要です。
申出年月日、被相続人、申出人、代理人、利用目的、通数、交付方法、不動産、申出先の根拠を整合させることで、補正や再提出を減らしやすくなります。
結論の一覧は、申出書で迷いやすい論点を優先順位で示しています。上から順に確認すると、相続人確定、一覧図の形式、登記や税務との接続、記載欄ごとの不備を防ぐ視点が分かります。
申出書の内容は、出生から死亡までの戸籍、相続人全員の現在戸籍、住所資料と一致させます。
相続放棄、遺産分割協議、特定財産の取得結果は、原則として一覧図そのものには反映しません。
相続税申告では図形式と続柄、不動産登記では住所記載や法定相続情報番号の活用が問題になります。
一覧図は相続人関係を示し、申出書は保管と交付を求める書面です。
法定相続情報一覧図は、被相続人と戸籍から判明する法定相続人の関係を一覧化した書面です。平成29年5月に創設された制度で、登記官の確認後に認証文付きの写しが無料で交付されます。相続登記、金融機関、証券会社、相続税申告、年金等手続で戸籍の束を何度も提出し直す負担を減らせることがあります。
次の比較表は、一覧図と申出書の役割を分けて示しています。この違いは、申出書だけを出しても手続が完結しない理由を理解するために重要です。左列は制度上の書面、右列は実務で照合する資料として読み取ってください。
| 書面 | 役割 | 照合するもの |
|---|---|---|
| 法定相続情報一覧図 | 戸籍に基づく法定相続人の関係を示す | 被相続人の戸籍一式、相続人の戸籍、住所資料。 |
| 保管及び交付の申出書 | 登記所に一覧図の保管と認証文付き写しの交付を申し出る | 申出人本人確認、利用目的、通数、交付方法、申出先根拠。 |
| 戸除籍謄本等 | 一覧図の内容が民法上の相続関係に合うか確認する基礎資料 | 出生から死亡までの連続性、相続人全員の現在戸籍。 |
| 後続手続資料 | 財産取得や払戻し、税務、登記を進めるための資料 | 遺産分割協議書、印鑑証明書、遺言書、相続届、評価資料など。 |
申出人になれる人、代理人、利用できない場合を先に確認します。
申出書を書く前に、誰が申出人になれるか、代理人に依頼できるか、制度を使えない場面がないかを確認します。次の表は、申出の主体と限界を整理したものです。自分がどの行に当たるかを確認すると、委任状や親族関係資料の要否を判断しやすくなります。
| 確認項目 | 制度上の考え方 | 実務上の注意 |
|---|---|---|
| 申出人になれる人 | 原則として被相続人の相続人です。数次相続では、その相続人の相続人が関与することがあります | 受遺者、内縁配偶者、死亡保険金受取人、相続債権者は、それだけで当然に申出人になれるわけではありません。 |
| 代理人に依頼できる人 | 親族のほか、弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士、行政書士など | 専門職ごとの業務範囲が異なるため、登記、税務、紛争の有無で依頼先が変わります。 |
| 制度を利用できない場合 | 被相続人や相続人が日本国籍を有しないなど、戸除籍謄抄本を提出できない場合 | 外国法、国籍、常居所、在外公館発行書類、翻訳文、公証、宣誓供述書などが問題になることがあります。 |
専門職ごとの担当領域は、申出書の作成だけでなく後続手続の失敗を防ぐうえで重要です。次の一覧は、どの専門職がどの論点に強いかを示しています。相続に複数の問題がある場合は、単独の相談先ではなく連携が必要になる点を読み取ってください。
相続登記や登記用書類との整合性に強く、不動産がある相続で中心になりやすいです。
不動産登記 住所確認相続税申告に使える一覧図の形式や続柄、基礎控除、養子の扱いを確認します。
相続税 続柄相続人間の争い、交渉、調停、審判、訴訟、遺留分などがある場合に重要です。
紛争対応 個別判断紛争性がなく、税務代理や登記申請を含まない範囲での書類整理に適しています。
書類整理 非紛争申出書は戸籍収集と一覧図作成の後に整合させて記入します。
申出書は、相続手続の最初に独立して書き始める書類ではありません。次の時系列は、戸籍収集から写しの受け取りまでの順番を示しています。順番を守ることで、申出書の記載と添付書類が一致しない不備を減らせます。
相続人確定の基礎になるため、転籍、改製、婚姻、認知、養子縁組をたどります。
住民票の除票または戸籍の附票で、被相続人の最後の住所を確認します。
相続開始時に相続人が生存していることなどを確認します。
戸籍を読み、申出書と一覧図に載せる相続人を整理します。
戸籍と住所資料に合わせて、法務局の記載例に近い形式で作成します。
一覧図や添付書類と一致する内容を記載します。
後続手続の数、登記所の管轄根拠、郵送希望を確認します。
登記所に提出し、認証文付きの写しと返却書類を受け取ります。
必ず用意する書類と、場面により必要になる書類を分けます。
申出書は添付書類と一体で確認されます。次の表は、通常必要となる書類を、目的、取得先、注意点に分けたものです。列ごとに、何を証明する資料か、どこで用意するか、どの不備が起こりやすいかを読み取ってください。
| 書類 | 目的 | 主な取得先 | 実務上の注意 |
|---|---|---|---|
| 被相続人の出生から死亡までの戸籍、除籍、改製原戸籍 | 相続人を確定する | 本籍地の市区町村 | 婚姻、転籍、改製で戸籍が連続しているか確認します。 |
| 被相続人の住民票の除票 | 最後の住所を確認する | 最後の住所地の市区町村 | 保存期間や廃棄により取得できない場合は戸籍の附票を検討します。 |
| 相続人全員の戸籍謄本または抄本 | 相続開始時に相続人が生存していることなどを確認する | 各相続人の本籍地の市区町村 | 被相続人死亡後に取得したものを用いるのが実務上安全です。 |
| 申出人の氏名と住所を確認できる公的書類 | 申出人確認 | 運転免許証、マイナンバーカード表面、住民票など | 返却されない扱いに注意します。 |
| 法定相続情報一覧図 | 登記官の確認対象 | 申出人または代理人が作成 | A4で作成し、戸籍と一致させます。 |
| 申出書 | 保管と交付の申出 | 法務局公式様式 | 最新様式を使用します。 |
次の表は、住所記載、代理人申出、郵送、複雑な相続関係がある場合に追加される書類を整理したものです。場面ごとに見れば、単純な相続と複雑な相続で何が増えるかを確認できます。
| 場面 | 追加書類 | 注意点 |
|---|---|---|
| 一覧図に相続人の住所を記載する場合 | 各相続人の住民票記載事項証明書または住民票の写し | 相続登記などで住所証明省略に役立つことがあります。 |
| 代理人が申出する場合 | 委任状、代理人資格を示す書類、親族代理なら親族関係を示す戸籍など | 誰でも代理人になれるわけではありません。 |
| 郵送で交付や返却を受ける場合 | 返信用封筒、郵便切手など | 戸籍原本を扱うため、追跡可能な方法が望ましいです。 |
| 住民票除票が取得できない場合 | 戸籍の附票など | 取得できない理由に応じて登記所に確認します。 |
| 数次相続、代襲相続、兄弟姉妹相続 | 追加の戸籍、除籍、改製原戸籍 | 被代襲者や直系尊属の死亡を証明する戸籍が必要になることが多いです。 |
本籍地、最後の住所地、申出人住所地、不動産所在地から選びます。
申出先は任意の法務局を自由に選べるわけではなく、法務局が認める管轄根拠のいずれかに該当する必要があります。次の表は、申出先の根拠と使いやすい場面を整理したものです。根拠欄と申出書の他の記載が一致しているかを確認してください。
| 申出先の根拠 | 使いやすい場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 被相続人の本籍地 | 戸籍上の本籍地が分かりやすい場合 | 死亡時の本籍地を基準に考えます。 |
| 被相続人の最後の住所地 | 住民票除票の住所地で手続したい場合 | 最後の住所の証明書と一致させます。 |
| 申出人の住所地 | 申出人の居住地近くで進めたい場合 | 本人確認書類の住所と一致させます。 |
| 被相続人名義の不動産の所在地 | 相続登記と同時または近接して進める場合 | 不動産番号または所在事項の記載が重要です。 |
申出先を選ぶ判断は、後続手続とも関係します。次の判断の流れは、不動産の有無、住所地、手続のしやすさを順番に見る方法です。上から下へ確認し、管轄根拠を申出書に説明できる登記所を選ぶことが大切です。
不動産がある場合は、被相続人名義の不動産所在地を管轄する登記所を候補にします。
住民票除票や戸籍と一致する管轄なら、資料との整合を説明しやすくなります。
預貯金中心の相続では、申出人の住所地の登記所が便利な場合があります。
根拠がない登記所に送ると、補正や再提出につながることがあります。
申出年月日、被相続人、申出人、代理人、利用目的、通数、不動産、申出先を欄別に確認します。
申出書の各欄は、戸籍、住民票、一覧図、利用目的と照合しながら記載します。次の表は、欄ごとの書き方、照合資料、典型的な誤りをまとめたものです。横に読むと、何を書くか、何で確認するか、どの不備を避けるかが分かります。
| 欄 | 書き方 | 照合する資料 | 典型的な誤り |
|---|---|---|---|
| 申出年月日 | 登記所に申出をする日を記載します。郵送の場合は登記所の案内に従います | 提出予定日、様式の記載方法 | 古い日付、和暦年の誤り、補完年月日欄への誤記。 |
| 被相続人の氏名 | 戸籍どおりに記載します | 死亡記載のある戸籍 | 旧字体、新字体、改姓前後の混同。 |
| 被相続人の最後の住所 | 住民票の除票または戸籍の附票どおりに記載します | 住民票除票、戸籍附票 | 本籍地や死亡場所を書いてしまう。 |
| 被相続人の生年月日と死亡年月日 | 戸籍どおりに記載します | 戸籍、除籍 | 西暦と和暦の混在、死亡届提出日との混同。 |
| 申出人の住所と氏名 | 現在の住民票上の住所と現在の氏名を記載します | 本人確認書類、戸籍 | 本人確認書類の住所と一致しない。改姓経緯を確認していない。 |
| 申出人の連絡先 | 日中連絡が取れる電話番号を記載します | 申出人の連絡先情報 | 補正連絡を受けられない番号を書く。 |
| 被相続人との続柄 | 妻、夫、長男、長女、子、父、母、兄、妹などを記載します | 戸籍、一覧図 | 相続税申告で使うのに続柄を単に「子」とする。 |
| 代理人欄 | 代理人が手続する場合に住所、氏名、連絡先、関係を記載します | 委任状、資格者代理人書類、親族関係戸籍 | 本人申出なのに不要な記載をする。代理書類を添付しない。 |
| 利用目的 | 不動産登記、預貯金払戻し、相続税申告、年金等手続などを記載または選択します | 後続手続の予定 | 抽象的に相続手続だけと書く。 |
| 必要な写しの通数 | 提出先数と同時進行の必要性を踏まえて決めます | 法務局、銀行、税務署、証券会社などの提出先 | 1通だけ取得し、同時並行で進められない。 |
| 交付方法 | 窓口受取または郵送を選びます | 返信用封筒、郵便切手 | 郵送希望なのに返送準備がない。 |
| 被相続人名義の不動産の有無 | 有の場合は不動産番号または所在事項を記載します | 登記事項証明書など | 共有持分、私道、山林、農地、未登記建物を見落とす。 |
| 申出先登記所の種別 | 本籍地、最後の住所地、申出人住所地、不動産所在地から根拠を選びます | 戸籍、除票、本人確認、不動産資料 | どの管轄にも該当しない登記所へ送る。 |
利用目的と通数は、後続手続をどれだけ並行するかで変わります。次の表は、利用予定ごとの書き方と実務上のポイントを並べています。提出先が分かる程度に具体化するほど、補正を避けやすいことを読み取ってください。
| 利用予定 | 書き方の例 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 不動産の名義変更 | 不動産登記 | 相続登記義務化との関係で早期対応が望ましいです。 |
| 銀行預金 | 預貯金の払戻し | 金融機関ごとに必要書類が異なります。 |
| 相続税 | 相続税の申告 | 図形式と続柄表記に注意します。 |
| 年金 | 年金等手続 | 一覧図だけで足りないことがあります。 |
| 証券会社 | その他、証券会社での相続手続 | 提出先が推認できる程度に具体化します。 |
| 生命保険 | その他、生命保険契約に関する相続手続 | 死亡保険金は受取人固有財産となる場合もあり、手続先に確認します。 |
配偶者申出、司法書士代理、預貯金のみの三つを比較します。
記載例は、実際の人物や住所とは関係のない前提で、欄ごとの整合を見るためのものです。次の表は三つの典型例を比較しています。家族構成、利用目的、通数、不動産の有無が変わると、申出人、代理人、申出先の記載がどう変わるかを読み取ってください。
| 例 | 前提 | 主な記載内容 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 記載例1 | 配偶者が申出人。不動産登記と預貯金払戻しのため、4通、窓口受取。不動産所在地を管轄する登記所へ申出 | 被相続人は法務 太郎、申出人は妻の法務 花子。相続人は妻、長男、長女。利用目的は不動産登記と預貯金払戻し。 | 相続税申告で使う可能性がある場合は、子の続柄を長男、長女のように戸籍上の続柄が分かる形にする方が安全です。 |
| 記載例2 | 長男が申出人。司法書士が代理人。不動産登記、相続税申告、預貯金払戻しで6通、郵送。不動産あり | 相続人は長男、長女、養子。代理人欄に司法書士の事務所所在地、氏名、連絡先を記載。 | 相続税申告で使う場合は図形式で、実子と養子が分かる続柄が重要です。税務判断は一覧図だけでは完結しません。 |
| 記載例3 | 預貯金のみで不動産なし。子が申出人。預貯金払戻しと証券会社手続で3通、窓口受取。申出人住所地の登記所へ申出 | 被相続人は銀行 太郎、申出人は長男の銀行 一郎。被相続人名義不動産の有無は無。 | 金融機関ごとに遺産分割協議書、印鑑証明書、相続届、本人確認書類、通帳などが別途必要になることがあります。 |
次の表は、記載例ごとの主な欄を横断的に見るためのものです。通数、不動産、交付方法、申出先の違いに注目すると、自分の申出書でどの欄を変えるべきかが分かります。
| 欄 | 記載例1 | 記載例2 | 記載例3 |
|---|---|---|---|
| 申出人 | 妻 | 長男 | 長男 |
| 代理人 | 空欄 | 司法書士 | 空欄 |
| 利用目的 | 不動産登記、預貯金の払戻し | 不動産登記、相続税の申告、預貯金の払戻し | 預貯金の払戻し、証券会社での相続手続 |
| 必要通数 | 4通 | 6通 | 3通 |
| 交付方法 | 窓口で受取 | 郵送 | 窓口で受取 |
| 不動産の有無 | 有 | 有 | 無 |
| 申出先の種別 | 被相続人名義の不動産の所在地 | 被相続人名義の不動産の所在地 | 申出人の住所地 |
一覧図に反映するものと別資料で示すものを分けます。
相続放棄、遺産分割、遺言、廃除、代襲相続、数次相続があると、申出書よりも一覧図と戸籍収集の難度が上がります。次の表は、特殊事情ごとに一覧図や申出書で注意すべき点を整理したものです。制度上の扱いと別途必要になる確認を分けて読み取ってください。
| 事情 | 一覧図や申出書での考え方 | 別途必要になりやすい確認 |
|---|---|---|
| 相続放棄 | 戸籍上の法定相続人として一覧図に記載されることがあります | 家庭裁判所の相続放棄申述受理証明書などで提出先に示します。 |
| 遺産分割協議 | 財産を取得しない相続人も、戸籍上の法定相続人なら一覧図に記載されます | 相続登記や金融機関手続では遺産分割協議書と印鑑証明書が必要になることがあります。 |
| 遺言 | 遺言があっても相続人関係の確認が必要になる場合があります | 遺言の有効性、遺留分、遺言執行者の権限、包括遺贈などは別に確認します。 |
| 廃除 | 推定相続人から廃除された人は記載されない扱いがあります | 戸籍記載、家庭裁判所手続、遺言の有無を確認します。 |
| 代襲相続 | 死亡した本来の相続人と代襲者の関係を正確に示します | 被代襲者の死亡、代襲者との親子関係、同順位者の有無を戸籍で証明します。 |
| 数次相続 | どの被相続人について一覧図を保管し写しを交付してもらうかを明確にします | 相続登記、遺産分割協議、相続税申告が複雑になりやすいです。 |
代襲相続と数次相続は、相続関係が重なるため判断順序が重要です。次の判断の流れは、誰が先に亡くなったか、どの被相続人について申出するかを確認する順序を示しています。上から下へ読むことで、一覧図を被相続人ごとに考える必要性が分かります。
被相続人より先に死亡した人か、相続開始後に死亡した人かで代襲相続と数次相続が分かれます。
被代襲者、代襲者、後発相続の相続人を戸籍で確認します。
戸籍上の相続関係と、家庭裁判所手続や放棄の効果は別に確認します。
どの被相続人の一覧図を作るのかを決め、申出書と一覧図を一致させます。
続柄、図形式、3年以内、10万円以下、法定相続情報番号を確認します。
相続税申告と相続登記では、一覧図を使う目的と注意点が異なります。次の表は、税務と登記の観点から確認すべき事項を並べたものです。左列の制度ごとに、申出書作成前に一覧図の形式や住所記載をどう考えるかを読み取ってください。
| 手続 | 確認すること | 注意点 |
|---|---|---|
| 相続税申告 | 図形式で、子の続柄が実子または養子のいずれか分かること | 続柄が単に「子」だと、添付書類として利用できない場合があります。 |
| 基礎控除などの税額計算 | 法定相続人の数、養子、相続放棄、代襲相続の影響 | 一覧図は評価額や財産取得者を証明するものではありません。 |
| 相続登記義務化 | 自己のために相続開始があり不動産所有権を取得したことを知った日から3年以内 | 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となる可能性があります。 |
| 法定相続情報番号 | 令和6年4月1日から、不動産登記申請書の添付情報欄に番号を記載できる制度があります | 不動産登記以外の手続では番号だけでは使えません。 |
次の重要項目は、数字と制度開始時期を一目で確認するためのものです。期限、過料、番号制度の違いを押さえることで、申出書を金融機関向けだけでなく登記準備として扱う必要性が分かります。
相続税申告で使うなら、子の続柄が実子か養子か分かる表記にすることが重要です。
不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の相続登記義務があります。
正当な理由なく義務を怠ると過料の対象となる可能性があります。
法定相続情報番号を登記申請書に記載し、一覧図写しの添付を省略できる制度が導入されています。
最後の住所、相続人漏れ、利用目的、通数、管轄、続柄の不備を防ぎます。
申出書の不備は、記載欄だけでなく戸籍や一覧図の不一致から生じます。次の一覧は、よくある誤りと修正方法を対応させたものです。誤りの原因を見れば、どの資料に戻って確認すべきかが分かります。
本籍地や死亡場所ではなく、住民票の除票または戸籍の附票で最後の住所を確認します。
前婚の子、認知した子、養子、死亡した子の代襲相続人を戸籍で確認します。
一覧図は戸籍に基づく法定相続人を示すため、放棄は別資料で対応します。
不動産登記、預貯金払戻し、相続税申告、証券会社手続、年金等手続など具体化します。
提出先数と同時進行の必要性を確認し、合理的な通数を請求します。
本籍地、最後の住所地、申出人住所地、不動産所在地のいずれかに該当するか確認します。
相続税申告で使う場合は、長男、長女、養子など実子か養子か分かる表記にします。
再交付の制度は、後日追加で写しが必要になったときに重要です。次の強調表示では、誰が再交付を受けられるか、保存期間がどれくらいかをまとめています。最初の申出人を誰にするかが後日の使いやすさに影響する点を読み取ってください。
法定相続情報一覧図の写しは、申出日の翌年から起算して5年間保存されます。再交付を受けられるのは、当初の申出書に申出人として記載された人とされています。
弁護士、司法書士、税理士、行政書士、不動産関連職の視点を整理します。
専門職別の確認ポイントは、申出書の先にある相続手続を見落とさないために重要です。次の表は、専門職ごとに確認しやすい論点を並べています。自分の相続で該当する行が多い場合は、申出書を提出する前に専門的確認を入れる必要性が高くなります。
| 視点 | 確認ポイント |
|---|---|
| 弁護士 | 相続人どうしの争い、使い込み、特別受益、寄与分、遺留分、相続放棄、連絡が取れない相続人、調停や訴訟の見込み。 |
| 司法書士 | 登記名義人の住所氏名と戸籍、住民票除票のつながり、相続登記義務の期限、協議書と登記申請の一致、住所記載、法定相続情報番号。 |
| 税理士 | 申告期限、図形式、実子と養子の判別、養子や放棄が基礎控除や税額計算に与える影響、財産評価資料。 |
| 行政書士 | 戸籍収集補助、相続関係整理、一覧図作成支援、遺産分割協議書作成支援、金融機関や行政手続の必要書類整理。 |
| 不動産関連職 | 不動産評価、境界確認、分筆、売却、共有解消、換価分割。 |
提出前チェックは、書類の有無と記載の一致を同時に見るためのものです。次の表は、申出前に確認する項目を一覧化しています。確認欄を埋めるように見ることで、戸籍、住所、続柄、通数、郵送、管轄の抜けを発見できます。
| チェック項目 | 確認 |
|---|---|
| 被相続人の出生から死亡までの戸籍が連続している | □ |
| 除籍、改製原戸籍の不足がない | □ |
| 相続人全員の現在戸籍がある | □ |
| 被相続人の最後の住所を証明する書類がある | □ |
| 申出人の本人確認書類がある | □ |
| 申出人の住所と本人確認書類の住所が一致している | □ |
| 一覧図の氏名、生年月日、続柄が戸籍と一致している | □ |
| 相続税申告予定がある場合、図形式と続柄表記を確認した | □ |
| 相続人住所を一覧図に記載する場合、各相続人の住民票がある | □ |
| 代理人申出の場合、委任状と資格または親族関係資料がある | □ |
| 利用目的が具体的である | □ |
| 必要通数が提出先数と合っている | □ |
| 郵送希望の場合、返信用封筒と切手を同封した | □ |
| 申出先登記所の管轄根拠がある | □ |
| 不動産がある場合、不動産番号または所在事項を確認した | □ |
| 相続放棄、廃除、数次相続、代襲相続の有無を確認した | □ |
自分で書けるか、押印、住所、利用目的、再交付などを一般情報として整理します。
一般的には、相続関係が単純で、戸籍の読み取りに問題がなく、相続人どうしで争いがない場合は、自分で作成できることがあります。ただし、前婚の子、養子、代襲相続、兄弟姉妹相続、数次相続、外国籍、相続放棄、遺言、相続税申告、不動産登記が絡む場合は、専門家の確認を受ける必要性が高くなります。
一般的には、現行の法務局公式様式と記載方法に従います。近年の押印見直しにより押印不要の取扱いが広がっていますが、委任状、金融機関の相続届、遺産分割協議書など別手続では押印や実印が必要になることがあります。
一般的には、相続人の住所記載は任意です。記載しておくと、相続登記などの後続手続で各相続人の住所証明書の提出が不要になる場合があります。ただし、住民票などの追加書類が必要で、交付後の住所変更を理由に再申出できるわけではありません。
一般的には、複数の利用目的がある場合は、複数記載または複数チェックできます。不動産登記、預貯金払戻し、相続税申告を予定しているなら、それぞれを記載し、必要通数も提出先数を踏まえて決めます。
一般的には、不要になるとは限りません。一覧図は法定相続人関係を示す書類であり、遺産を誰が取得するかを示す書類ではありません。相続登記、預貯金払戻し、証券会社手続などでは、遺産分割協議書や相続人全員の印鑑証明書が必要になることがあります。
一般的には、外してよいとは限りません。法定相続情報一覧図は戸籍に基づく法定相続人を明らかにする制度です。相続放棄の事実は、家庭裁判所の相続放棄申述受理証明書などで別途示します。
一般的には、法定相続情報一覧図の写しの交付自体は無料です。ただし、戸籍、住民票、郵送費、専門家報酬などは別途発生します。
一般的には、処理期間は登記所の混雑状況や補正の有無により異なります。戸籍の内容が複雑な場合や書類不足がある場合は時間がかかることがあります。急ぐ場合は、申出前に管轄登記所へ確認する必要があります。
一般的には、申出前なら最新の住民票に合わせて一覧図と申出書を修正します。交付後は、住所変更を理由とする再申出はできないとされています。後続手続で必要に応じて現在住所を証明する書類を提出します。
一般的には、再交付を受けられるのは当初の申出書に申出人として記載された人とされています。将来の再交付まで考えると、申出人を誰にするかは重要です。
申出書は相続手続全体の入口を整える書類です。
法定相続情報一覧図の申出書の書き方を理解するうえで重要なのは、申出書を孤立した一枚の書類として見ないことです。戸籍収集、相続人確定、一覧図作成、利用目的、相続登記、相続税申告、金融機関手続と連動しています。
次の一覧は、専門家確認を検討すべき典型場面をまとめたものです。該当する項目があるほど、申出書の記載だけでなく相続全体の方針に関わるため、早めの確認が重要になります。
遺産の取得、使い込み、特別受益、寄与分、遺留分などが問題になる場合。
家庭裁判所手続や法的効果を別に確認する必要があります。
相続登記義務、住所証明、法定相続情報番号、登記申請の構成を確認します。
図形式、実子と養子の続柄、法定相続人の数、財産評価を確認します。
養子、前婚の子、認知、代襲相続、数次相続、外国籍、海外居住など。
会社株式、事業承継、知的財産、農地、山林、境界未確定土地など。
公的機関と中立的な一次情報を中心に整理しています。