交通事故の休業損害請求で、勤務先が証明する休業損害証明書と、事故前収入を裏づける源泉徴収票をどう組み合わせ、どこへ提出するかを整理します。
2つの書類の役割を分けて、休業損害請求で何を証明するのかを整理します。
2つの書類の役割を分けて、休業損害請求で何を証明するのかを整理します。
交通事故でけがをして仕事を休み、給与が減ったときは、休業損害証明書と源泉徴収票を組み合わせて休業損害を説明するのが基本です。休業損害証明書は、いつ休んだか、給与がどう扱われたか、有給休暇を使ったかを勤務先が証明する書類です。源泉徴収票は、事故前の年間給与収入や給与所得者としての収入水準を確認する税務書類です。
この一覧は、2つの書類がどの事実を支えるかを最初に整理したものです。書類の役割を取り違えると、提出先から追加資料を求められたり、休業日数と収入水準の説明がずれたりするため、まず「休業の事実」「事故前収入」「医学的必要性」の3点を分けて読むことが重要です。
欠勤日、有給休暇使用日、遅刻・早退、事故前3か月程度の給与、休業中の給与控除を勤務先が証明します。
事故前年度の支払金額、給与所得者であること、賞与を含む年間収入の水準を確認する資料になります。
診断書、通院記録、勤怠記録、給与明細を合わせて、交通事故によるけがで休業が必要だったかを見ます。
次の判断の流れは、休業損害の資料がどの順番で確認されるかを表します。順番を知ると、源泉徴収票だけでは休業日数が分からず、休業損害証明書だけでは年間収入の裏づけが弱いという関係を読み取りやすくなります。
診断書、診療報酬明細書、通院記録で事故とけがの関係を確認します。
休業損害証明書、勤怠記録、シフト表で欠勤、有給、遅刻、早退を確認します。
源泉徴収票、給与明細、賃金台帳で事故前収入と日額の妥当性を確認します。
休業日数、給与控除、有給休暇、給付調整を踏まえて支払額を検討します。
休業損害、給与所得者、自営業者、家事従事者の違いを確認します。
休業損害証明書と源泉徴収票の提出方法を理解するには、まず用語の境界を押さえる必要があります。次の比較表は、給与所得者、自営業者、家事従事者で使う資料がどう変わるかを示しており、自分の働き方に近い行を読むことで必要資料の方向性を確認できます。
| 用語 | 意味 | 休業損害での位置づけ |
|---|---|---|
| 休業損害 | 交通事故による負傷のために働けず、本来得られたはずの収入が減った損害です。 | 慰謝料とは別の損害項目で、収入や一時的な労働能力の喪失に対応します。 |
| 休業損害証明書 | 勤務先が、休業日、給与控除、有給休暇、事故前給与などを証明する書類です。 | 給与所得者の休業日数と減収を説明する中心資料になります。 |
| 源泉徴収票 | 給与等の支払者が作成・交付する税務書類で、支払金額や源泉徴収税額などが記載されます。 | 事故前年度の給与収入を示し、休業損害証明書の給与水準を補強します。 |
| 給与所得者 | 会社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトなど、勤務先から給与を受け取る人です。 | 休業損害証明書に源泉徴収票を添付する扱いが基本になります。 |
| 事業所得者等 | 自営業者、個人事業主、自由業者、農林漁業者などです。 | 確定申告書控、納税証明書、課税証明書、帳簿などで所得と休業を説明します。 |
| 家事従事者 | 家族のために炊事、洗濯、掃除、育児、介護などを行う人です。 | 源泉徴収票より、家事への支障、家族構成、生活状況を示す資料が重要になります。 |
給与所得者の休業損害では、「休業損害証明書だけ」「源泉徴収票だけ」という出し方では足りないことがあります。休業日や給与控除は源泉徴収票から読み取れず、年間収入の客観性は休業損害証明書だけでは弱くなることがあるためです。
自賠責、任意保険、裁判実務で資料がどう使われるかを整理します。
交通事故の人身損害は、民法上の不法行為責任、自動車損害賠償保障法、自賠責保険・任意保険の実務が重なって処理されます。次の表は、休業損害証明書と源泉徴収票が制度上どこで意味を持つかを整理したものです。制度ごとの列を分けて読むと、同じ資料でも自賠責、任意保険、裁判実務で見られる観点が異なることが分かります。
| 場面 | 確認される内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 自賠責基準 | 休業損害は、収入減少または有給休暇使用がある場合に、原則として1日6,100円を基礎に扱われます。 | 立証資料により6,100円を超える実収入が明らかな場合、法令上の上限額の範囲で実額が検討されます。 |
| 法令上の上限 | 休業損害について1日1万9,000円を限度額とする趣旨の規定があります。 | 源泉徴収票は高い実収入を示す資料になり得ますが、休業日数は別資料で確認されます。 |
| 任意保険会社の一括対応 | 治療費、休業損害、慰謝料等を任意保険会社が一括して対応することがあります。 | 提出先は担当者になることが多い一方、自賠責部分を意識して資料確認が行われます。 |
| 被害者請求 | 加害車両の自賠責保険会社・共済組合へ被害者が直接請求します。 | 休業損害だけでなく、交通事故証明書、診断書、診療報酬明細書等も必要になることがあります。 |
| 裁判実務 | 基礎収入、休業期間、休業割合、医師の就労制限、仕事内容、賞与減額などを総合的に検討します。 | 自賠責基準は迅速な支払基準としての性質が強く、最終的な損害額と常に一致するわけではありません。 |
次の比較表は、2つの書類がどの事実を証明し、どこに弱点があるかを横並びにしたものです。提出書類を選ぶときは、中心資料と補強資料の違いを読み取り、片方だけで説明できない部分に追加資料を足す発想が大切です。
| 書類 | 作成者 | 主に証明する事実 | 弱点 | 休業損害での役割 |
|---|---|---|---|---|
| 休業損害証明書 | 勤務先 | 休業日、欠勤・有給・遅刻早退、給与控除、事故前給与 | 事故前年の年間収入全体までは分かりにくい | 休業損害の中心資料 |
| 源泉徴収票 | 給与支払者 | 年間の給与支払額、源泉徴収税額、社会保険料等 | 休業日や事故後の減収は分からない | 事故前収入の裏づけ資料 |
事故前3か月に残業代が多い、閑散期で給与が低い、賞与が年収の大きな割合を占める、事故直前に昇給した、転職直後で前年収入と現在の収入がずれる、複数の勤務先があるといった場合は、源泉徴収票や代替資料で収入実態を丁寧に補う必要があります。
誰が、どこへ、どの順番で出すのかを実務手順として整理します。
相手方任意保険会社が治療費対応や示談対応をしている場合、書類は担当者へ提出することが多くなります。次の一覧は、提出方法ごとの確認点を整理したものです。どこへ出すかだけでなく、個人情報を含む資料をどの方法で送るかまで読み取ることが重要です。
休業損害を請求したい旨を担当者へ伝え、所定様式、提出期限、添付資料、提出方法を確認します。
初動事故日、休業日、有給使用日、遅刻・早退、提出先を添えて、人事・総務・給与担当へ依頼します。
勤務先事故前年分または指定年分の本人交付用源泉徴収票を用意し、必要に応じて給与明細等を追加します。
収入資料郵送、アップロード、メール添付などの方法は提出先に確認し、原本や写しの保存も行います。
個人情報次の判断の流れは、任意保険対応と被害者請求で提出先がどう分かれるかを表します。分岐の位置を読むと、相手方保険会社へ出す場面と、自賠責保険会社・共済組合へ直接出す場面の違いが分かります。
治療状況、休業日、有給使用、給与資料を整理します。
治療費対応や示談対応があるかを確認します。
様式、添付資料、提出方法、期限を担当者に確認します。
自賠責保険会社・共済組合へ請求書類を提出する方法があります。
次の表は、勤務先へ依頼する前後に確認すべき項目をまとめたものです。左列は確認対象、中央列は確認理由、右列は読み落とすと起きやすい不備を示しているため、提出前の点検表として使えます。
| 確認対象 | なぜ重要か | 不備がある場合の影響 |
|---|---|---|
| 氏名、住所、生年月日、勤務先名 | 本人と勤務先を特定する基本情報です。 | 提出先で再確認や差し戻しになることがあります。 |
| 事故日と休業期間 | 交通事故による休業かを判断する起点になります。 | 事故前後の休業が混ざると因果関係の説明が難しくなります。 |
| 欠勤、有給、遅刻、早退 | 給与控除と有給休暇消費を分けて確認できます。 | 有給休暇使用日が欠勤扱いになるなど、損害の説明がずれます。 |
| 給与支給額と給与明細 | 休業損害証明書の数字の根拠になります。 | 給与締日や控除月のずれを説明できないと疑義が残ります。 |
| 会社印、担当者欄、証明日 | 勤務先が証明した書類であることを示します。 | 本人作成と誤解されると信用性が下がります。 |
| 源泉徴収票の年分 | 事故前の収入水準を示すため、指定年分が重要です。 | 前々年分や事故年途中分だけでは追加資料が必要になりやすいです。 |
| マイナンバーの有無 | 不要な特定個人情報の提出を避けるためです。 | マスキングの可否を提出先に確認する必要があります。 |
年分、転職、未発行、マイナンバーなど、提出前に確認したい点をまとめます。
源泉徴収票は、事故前年分または事故発生日の前年度分を求められることが多い資料です。たとえば2026年5月の事故であれば、2025年分を提出するイメージです。ただし、現在の収入実態と前年分がずれるときは、事故当時の収入を別資料で補う必要があります。
次の注意要素の一覧は、事故前年分だけでは収入水準を説明しにくい場面をまとめたものです。自分に当てはまる項目がある場合は、源泉徴収票の数字をそのまま基礎収入にしてよいかではなく、事故当時の給与条件をどの資料で補うかを読み取ることが重要です。
事故前年の源泉徴収票が前職の収入を示している場合、現職の給与明細、雇用契約書、労働条件通知書が重要になります。
育児休業、介護休業、病気休職、時短勤務があった場合、復職後の勤務条件や給与を追加資料で説明します。
辞令、給与規程、賃金台帳、昇給後の給与明細などで、事故当時の収入実態を補強します。
それぞれの勤務先の休業損害証明書、源泉徴収票、または確定申告書類を分けて整理します。
転職直後や就職直後は、給与明細、賃金台帳、採用通知書、銀行入金履歴などを代替資料として検討します。
源泉徴収票不交付の届出手続が案内されていますが、保険請求では先に代替資料で審査できるか確認する場面もあります。
本人に交付される源泉徴収票には通常マイナンバーは記載されない扱いですが、万一記載された書類を受け取った場合は、提出先にマスキングの可否を確認する必要があります。住所、扶養、社会保険料などの個人情報も含まれるため、必要部分を過度に隠すと証拠価値が下がる一方、不要な情報を大量に出すことも避けるべきです。
欠勤、有給、遅刻・早退、給与欄、医療記録との整合性を確認します。
休業損害証明書では、休み方の区分を分けることが重要です。次の表は、区分ごとに何を証明し、どこで争点になりやすいかを示しています。給与が減っているかだけでなく、有給休暇という財産的価値を使ったか、時間単位の控除があるかを読み取ることが大切です。
| 区分 | 記載上の意味 | 確認したい資料 |
|---|---|---|
| 欠勤 | 給与が控除される典型的な休業です。 | 勤怠記録、給与明細、給与控除欄 |
| 有給休暇 | 給与は減らなくても、年次有給休暇を消費するため損害として扱われる余地があります。 | 有給休暇台帳、休暇申請記録、残日数 |
| 遅刻・早退 | 時間単位の給与控除や時間単位有休が問題になります。 | タイムカード、出退勤記録、給与計算ルール |
| 半日休暇・時間休 | 会社制度によって処理が異なるため、時間数を明確にする必要があります。 | 就業規則、休暇制度、勤怠明細 |
| 給与支給ありの休業 | 会社独自の病気休暇、傷病休暇、手当、見舞金などがある場合、二重取り調整が問題になります。 | 支給明細、会社制度、社会保険給付の有無 |
多くの休業損害証明書では、事故前3か月の給与支給額を記入します。ここで問題になるのは、給与明細上の総支給額、課税支給額、差引支給額が異なることです。通常は手取り額ではなく、税金や社会保険料控除前の給与収入または賃金相当額が検討されますが、通勤手当などの扱いは提出先や事情によって確認が必要です。
休業損害は、本人が休んだ事実だけでは足りません。医師の診断書、診療録、通院頻度、画像所見、リハビリ記録、就労制限に関する医師の意見と、休業損害証明書の休業期間が大きくずれると、追加説明が必要になります。仕事内容、疼痛の程度、代替業務の有無、職場の安全配慮上の事情も合わせて整理します。
日額、休業日数、有給休暇、賞与減額、労災給付の関係を整理します。
自賠責基準を単純化すると、休業損害は「日額 × 認定休業日数」で考えます。日額は原則6,100円ですが、立証資料によってこれを超えることが明らかな場合、法令上の上限の範囲で実額が検討されることがあります。
次の計算表は、源泉徴収票の年収、事故前3か月給与、休業日数がどのように日額の検討へつながるかを表しています。金額の列は単純化した例であり、実際には休業の必要性、実休業日数、給与控除、有給使用、治療経過との整合性を合わせて読む必要があります。
| 例 | 前提 | 単純計算 | 確認される点 |
|---|---|---|---|
| 年収180万円・10日休業 | 源泉徴収票の支払金額180万円、事故前3か月給与各15万円 | 6,100円 × 10日 = 61,000円 | 年収を365日で割ると約4,932円ですが、基準上は原則日額6,100円が起点になります。 |
| 年収540万円・10日休業 | 源泉徴収票の支払金額540万円、事故前3か月給与各45万円 | 14,794円 × 10日 = 147,940円 | 6,100円を超える日額を主張するには、源泉徴収票、給与明細、勤怠資料の整合性が重要です。 |
| 有給休暇5日使用 | 給与明細上は減収なし | 有給使用日を休業損害証明書に明記 | 源泉徴収票だけでは有給休暇の使用事実が分からないため、勤務先の証明が必要です。 |
| 賞与が減額された | 長期欠勤により賞与査定が低下 | 賞与明細、賞与規程、査定控除資料を追加 | 源泉徴収票に年間賞与が含まれても、事故による賞与減額の因果関係は別途説明します。 |
労災が関係する事故では、労災の休業給付と加害者側への休業損害請求の調整も問題になります。次の比較グラフは、労災の休業に関する給付の内訳として説明される60%、20%、合計80%を視覚的に並べたものです。高さの違いから、休業補償等給付と特別支給金を合算して80%相当と説明される点を読み取れます。
労災から休業給付を受けた場合、同じ休業期間・同じ損害について加害者側から全額を重ねて受け取ることはできない部分があります。ただし、休業特別支給金、慰謝料、過失相殺、差額、後遺障害、逸失利益などは専門的な調整が必要です。
正社員、パート、派遣、転職直後、自営業者、家事従事者などで必要資料を分けます。
職業や雇用形態によって、休業損害証明書と源泉徴収票の使い方は変わります。次の一覧は、働き方ごとに中心資料と追加資料を整理したものです。自分に近い類型を読み、源泉徴収票だけでは足りない事情や、勤務先以外の資料が必要になる場面を確認できます。
休業損害証明書と事故前年の源泉徴収票で立証しやすい一方、固定残業代、歩合給、賞与、各種手当の扱いが問題になります。
給与明細賞与シフト制では本来働く予定だった日を示す資料が重要です。事故前後のシフト表、タイムカード、過去数か月の勤務実績を整理します。
シフト給与支払者である派遣元が休業損害証明書を作成するのが基本です。派遣先が勤怠を管理している場合は派遣元がデータを確認します。
派遣元前職の源泉徴収票だけでは事故時の収入実態とずれることがあります。現職の雇用契約書、給与明細、賃金台帳を追加します。
収入差育児休業、介護休業、病気休職、時短勤務の影響で前年収入が低い場合、復職日、復職後条件、育休前給与を説明します。
復職条件どの勤務先を休んだのか、どの収入が減ったのかを分けて示します。事業所得や雑所得の副業は確定申告書類等が必要です。
収入区分役員報酬は労務提供の対価と経営者報酬的部分が混在することがあり、報酬決定資料、議事録、業務内容の説明が問題になります。
争点化病気休暇、特別休暇、年次休暇、職務専念義務免除などが混在するため、どの休暇を何日使ったかを正確に証明します。
休暇制度休業損害証明書ではなく、確定申告書控、青色申告決算書、帳簿、請求書、入金履歴などで利益ベースの損害を説明します。
確定申告源泉徴収票は中心資料になりにくく、家族構成、家事への支障、育児・介護負担、通院日と家事不能の記録が重要です。
生活状況給与資料、医療資料、事故資料、給付資料を分けて整合性を確認します。
休業損害は給与資料だけでは決まりません。交通事故による負傷があり、その負傷のために就労できなかったことが必要です。骨折でギプス固定中の立ち仕事、脳震盪後症状がある運転業務、頚椎捻挫で重量物運搬が困難な職種など、仕事内容と傷病の関係を具体的に整理します。
次の表は、休業損害証明書・源泉徴収票以外に照合されやすい資料をまとめたものです。資料の種類ごとに支える事実が違うため、収入資料、医療資料、事故資料を混同せずに読み取ることが重要です。
| 資料群 | 支える事実 | 見られやすい点 |
|---|---|---|
| 医療記録 | 負傷内容、治療経過、通院日、就労制限 | 休業期間が傷病名、治療期間、通院頻度と整合しているか |
| 仕事内容の説明 | 休業の必要性 | 事務職、介護職、建設業、運転職、医療・看護職、教員、店舗接客などで負担が異なるか |
| 事故資料 | 事故発生、人身事故扱い、事故態様 | 交通事故証明書、事故発生状況報告書、実況見分、写真、ドライブレコーダー映像との整合性 |
| 給付資料 | 労災、傷病手当金、会社独自給付 | 同じ休業期間について重複給付になっていないか |
健康保険の傷病手当金は、業務外の病気やけがで仕事を休み、給与が支払われない場合などに支給される制度です。業務外の交通事故で相手方保険会社から休業損害がすぐ支払われない場合、生活保障として検討されることがありますが、後に加害者側から休業損害が支払われる場合は健康保険者との調整や第三者行為届が問題になります。
年分違い、前職分だけの提出、有給の誤記、医療記録とのずれを点検します。
提出後に差し戻しや追加説明が起きやすいのは、年分、勤務先、休暇区分、給与明細との整合、医療記録との整合がずれる場面です。次の注意要素は、どの不備がどの資料で修正されるかを示しています。原因と修正資料をセットで読むことで、提出前に漏れを減らせます。
指定年分を確認し、違う年分を出す理由がある場合は給与明細や雇用契約書で補います。
事故時の勤務先が現職なら、現職の給与明細、雇用契約書、労働条件通知書を追加します。
勤怠実績に合わせ、有給使用日と欠勤日を分けて勤務先に訂正してもらいます。
給与締日、支給日、控除月、残業代支給月のずれを説明できるようにします。
医師の就労制限、仕事内容、症状経過、通院日以外の療養理由を整理します。
保険会社に相談し、給与明細、勤怠記録、タイムカード、シフト表、賃金台帳などの代替資料を確認します。
次の時系列は、休業損害資料の取得と請求期限の管理を並べたものです。書類取得が遅れることと時効管理は別問題なので、どの段階で控えを残し、どの段階で提出先へ確認するかを読み取ることが重要です。
事故日、通院先、診断名、休業日、有給使用日、遅刻・早退をメモし、給与明細や源泉徴収票を保管します。
休業損害証明書様式、提出先、提出期限、事故前3か月給与の記入方法を確認します。
治療が長引く場合、休業損害を一定期間ごとに内払いできるか確認することがあります。支払明細と対象期間は保管します。
休業損害証明書と源泉徴収票には、収入、扶養、住所、勤務先などの個人情報が含まれます。源泉徴収票は写しで足りることが多い一方、休業損害証明書は原本提出を求められることがあります。提出前にコピーまたはPDFを残し、会社から保険会社へ直接送る場合でも内容を把握することが重要です。
勤務先や保険会社へ伝える内容を、文例として整理します。
勤務先や保険会社へ説明する文面は、誰が何を確認すればよいかを明確にするために役立ちます。次の文例は、休業損害証明書の作成依頼と、源泉徴収票がない場合の代替資料説明を表しています。実際には会社の規程、保険会社の様式、個別事情に合わせて調整が必要です。
| 文例 | 入れるべき情報 | 注意点 |
|---|---|---|
| 勤務先への依頼 | 事故日、休業・有給・遅刻早退の日、提出先、提出期限、保険会社担当者 | 会社が証明するのは事故責任ではなく勤怠・給与の事実であることを伝えます。 |
| 源泉徴収票がない理由説明 | 入社日、未発行の理由、代替資料、給与条件、所定労働日数・時間 | 不足資料があれば指示を求める形にし、自己判断で結論を断定しないようにします。 |
個別事情で結論が変わる点に注意しながら、一般的な考え方を整理します。
一般的には、給与所得者の休業損害では、休業損害証明書に源泉徴収票を添付する扱いが基本とされています。ただし、雇用形態、転職時期、収入資料の有無、提出先の運用によって必要資料が変わる可能性があります。具体的な提出範囲は、保険会社等の提出先や弁護士等の専門家へ確認する必要があります。
一般的には、勤務先または退職済みの前勤務先へ再交付を依頼する対応が考えられます。交付されない場合は、源泉徴収票不交付の届出手続や、給与明細、賃金台帳、雇用契約書などの代替資料が問題になる可能性があります。具体的な対応は、提出期限や資料状況を整理したうえで提出先へ確認する必要があります。
一般的には、自賠責支払基準では有給休暇を使用した場合も休業損害の対象に含める考え方が示されています。ただし、事故による負傷との関係、有給使用日、医療記録、休業の必要性によって判断が変わる可能性があります。具体的には、休業損害証明書に有給休暇使用日を明確に記載してもらい、提出先へ確認する必要があります。
一般的には、事故前年の源泉徴収票だけでは事故当時の収入実態を十分に表せない可能性があります。昇給後の給与明細、辞令、労働条件通知書、賃金台帳などを追加して説明することがあります。ただし、どの資料が有効かは事故時期、雇用条件、給与制度によって変わるため、提出先や専門家へ確認する必要があります。
一般的には、勤務先が証明する欄を本人が記入すると信用性が問題になる可能性があります。本人記入欄がある場合を除き、人事・総務・給与担当者など勤務先側が勤怠・給与資料に基づいて作成する運用が基本です。訂正方法も提出先の指示に従う必要があります。
一般的には、源泉徴収票には収入確認に必要な情報のほか、住所、扶養、社会保険料等の情報も含まれます。どの範囲のマスキングが許されるかは提出先の運用によって変わる可能性があります。本人交付用源泉徴収票のマイナンバーの扱いも含め、具体的な提出方法は事前に確認する必要があります。
一般的には、給与明細、勤怠記録、タイムカード、シフト表、雇用契約書、賃金台帳などの代替資料で対応できるかが問題になります。ただし、代替資料で足りるか、勤務先へ再依頼すべきかは提出先の運用と証拠状況によって変わります。具体的には、保険会社等へ事情を説明し、必要資料を確認する必要があります。
一般的には、給与所得者ではない自営業者は、源泉徴収票ではなく、確定申告書控、納税証明書、課税証明書、帳簿、請求書、入金履歴などで所得と休業を説明する方向になります。ただし、給与収入と事業収入が混在する場合などは資料構成が複雑になるため、具体的には提出先や専門家へ確認する必要があります。
一般的には、通勤災害に該当する場合、労災保険の休業給付が関係する可能性があります。労災と自賠責・任意保険の調整、休業特別支給金、慰謝料、差額の扱いなどは事情によって変わります。具体的には、勤務先、労働基準監督署、保険会社、弁護士等へ確認する必要があります。
一般的には、保険会社の指定期限がある場合はその期限を確認し、自賠責請求権の時効管理も別に注意する必要があります。傷害の被害者請求について事故発生の翌日から3年以内などの整理が示されていますが、後遺障害や死亡では起算点が異なります。具体的な期限管理は、請求先または弁護士等へ確認する必要があります。
書類をそろえるだけでなく、休業・収入・医療・事故資料の整合性を確認します。
休業損害証明書と源泉徴収票の関係は、「休業の事実と減収を勤務先が証明する書類」と「事故前収入を税務上裏づける書類」の関係です。給与所得者の交通事故休業損害では、両者をセットで提出するのが基本になります。
次の重要ポイントは、提出書類をそろえるだけでなく、保険会社や調査機関が見る整合性をまとめたものです。各項目がそろっているかを読むことで、休業損害証明書、源泉徴収票、医療記録、事故資料を矛盾なく組み合わせる視点が分かります。
交通事故で負傷したこと、その負傷により就労制限が必要だったこと、実際に休業・有給使用・遅刻早退があったこと、収入減少または有給休暇消費が生じたこと、事故前収入が客観資料で裏づけられること、労災や傷病手当金等と重複していないことを一体で説明します。
休業損害証明書は勤怠・給与の事実を示し、源泉徴収票は収入水準を示します。医療記録は休業の必要性を支え、交通事故証明書等は事故の発生を支えます。これらを矛盾なく組み合わせることが、休業損害の認定に向けた基本になります。