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示談交渉の電話で
やってはいけない発言とは

交通事故の示談交渉では、電話の一言が過失割合、治療費、休業損害、後遺障害、清算条項に影響することがあります。避ける発言と安全な言い換え、書面化の実務を整理します。

5群特に避ける発言
12分類電話の危険領域
3原則確認・保留・書面化
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示談交渉の電話でやってはいけない発言とは

交通事故の示談交渉では、電話の一言が過失割合、治療費、休業損害、後遺障害、清算条項に影響することがあります。

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示談交渉の電話でやってはいけない発言とは
交通事故の示談交渉では、電話の一言が過失割合、治療費、休業損害、後遺障害、清算条項に影響することがあります。
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  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言とは
  • 交通事故の示談交渉では、電話の一言が過失割合、治療費、休業損害、後遺障害、清算条項に影響することがあります。

POINT 1

  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言とは何か
  • まず避けるべき発言群と安全な言い換えを整理します。
  • 電話で守る三原則
  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言とは、単に余計なことを言わないという話ではありません。
  • まず押さえたいのは、避けるべき発言がどの領域に影響するかです。

POINT 2

  • 示談交渉の電話が危険になる理由
  • 電話の一言が、過失・治療・損害・清算の争点に残る仕組みを説明します。
  • 電話は軽い会話ではなく交渉記録になり得ます
  • 事故直後は判断が揺れやすい時期です
  • 示談は、交通事故によって生じた民事上の損害賠償問題について、当事者が話し合いで解決内容を定める手続です。

POINT 3

  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言の12分類
  • 過失の断定
  • 負傷の軽視
  • けがはない、病院には行かない、物損でよいという発言は、後発症状や因果関係の争点を作ることがあります。

POINT 4

  • 立場別に見る示談交渉の電話で避ける発言
  • 被害者、加害者、保険会社担当者との通話で注意点がどう変わるかを整理します。
  • 保険会社担当者との電話では、担当者の立場を理解する
  • 相談前の電話では、回答範囲を限定する
  • 同じ電話でも、被害者、加害者、保険会社担当者とのやり取り、相談前の場面では注意点が変わります。

POINT 5

  • 示談交渉の電話で聞かれやすい質問と安全な回答
  • 過失割合、痛み、治療費、示談金、録音など、即答しやすい質問への返し方です。
  • 電話では、過失割合、症状、人身扱い、治療費終了、示談金、弁護士相談、録音など、即答を誘う質問が出やすくなります。
  • 録音については、相手との関係、会話の内容、利用目的、プライバシー、職場や社内ルール、裁判での扱いなどにより問題が変わります。
  • 録音の有無にかかわらず、通話メモを残し、重要事項は書面で確認することが現実的です。

POINT 6

  • 示談交渉の電話前に準備すべき資料
  • 即答を避けるために、事故、医療、休業、物損、保険の資料を手元に置きます。
  • 電話に出る前に資料を手元に置くと、記憶だけで即答する危険を減らせます。
  • 電話で資料はありませんと答える前に、何が必要かを確認します。

POINT 7

  • 示談交渉の電話中に守る実務ルール
  • 即答しない
  • 三つを分ける
  • 書面で残す
  • 即答しない、三つに分ける、書面化する、という電話中の基本動作です。

POINT 8

  • 事故直後・100対0・医療・物損での電話注意点
  • 状況ごとに、言ってはいけない言葉と確認先を分けて考えます。
  • 救護、危険防止、警察届出、医療受診、証拠保存が優先されます。
  • 警察は呼ばなくていい、病院に行かなくていい、この場でお金を払って終わりにしましょう、という発言は避けます。
  • 被害者に過失がないと考えられる事故では、自分の保険会社の示談交渉サービスを利用できない場合があります。

まとめ

  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言とは
  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言とは何か:まず避けるべき発言群と安全な言い換えを整理します。
  • 示談交渉の電話が危険になる理由:電話の一言が、過失・治療・損害・清算の争点に残る仕組みを説明します。
  • 示談交渉の電話でやってはいけない発言の12分類:過失、症状、治療、金額、証拠、休業、物損まで、言葉の危険を体系化します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

示談交渉の電話でやってはいけない発言とは何か

まず避けるべき発言群と安全な言い換えを整理します。

示談交渉の電話でやってはいけない発言とは、単に余計なことを言わないという話ではありません。事故態様、過失割合、負傷の有無、治療継続、休業損害、後遺障害、物損評価、示談成立の有無まで、短い一言が後日の争点に結びつくことがあります。

まず押さえたいのは、避けるべき発言がどの領域に影響するかです。次の比較表は、電話でありがちな言葉と安全な言い換えを並べたもので、どの言葉を保留し、何を書面確認に回すべきかを読み取るために重要です。

分類避ける発言安全な言い換え
過失全部私が悪いです事故状況は資料を確認してから回答します
過失私が前を見ていませんでした当時の認識はありますが、正確な状況は確認中です
負傷けがはありません現時点の症状は確認中で、必要に応じて受診します
医療もう治りました治療方針や症状固定は医師の判断を確認します
示談その金額でいいです示談案を書面で受け取り、内容を検討します
清算これで全部終わりでいいです後発損害の有無も含めて確認してから回答します
届出警察には言わなくていいです事故については必要な届出と記録を行います
証拠ドラレコは消しておきます関係資料は保存します
口裏合わせお互い同じ説明にしましょう事実に基づいて説明します
感情払わないなら会社や家族に言います連絡方法を整理し、必要なら専門機関に相談します

電話対応の基本姿勢は、事実は確認中、医師・修理業者・保険会社・弁護士等に確認する、書面で受け取り書面で回答する、という三つです。この原則は交渉を拒むためではなく、交通事故の複合的な争点を正確に扱うための実務的な姿勢です。

この三つの原則は、電話で何を話し、何を保留するかを決める基準です。重要なのは、感情的に黙ることではなく、事実・評価・同意を分けて、後から確認できる形に残すことだと読み取ってください。

電話で守る三原則

事実は確認できる範囲で話し、評価・同意・放棄・示談は即答せず、重要事項は書面で受け取り書面で回答します。

Section 01

示談交渉の電話が危険になる理由

電話の一言が、過失・治療・損害・清算の争点に残る仕組みを説明します。

示談は、交通事故によって生じた民事上の損害賠償問題について、当事者が話し合いで解決内容を定める手続です。民法の和解に近い性質を持ち、いったん合意した内容は後から簡単には覆せないことがあります。

示談で扱う損害項目は一つではありません。次の一覧は、治療、休業、後遺障害、物損、過失割合、清算条項がどのように関わるかを整理したもので、電話で一部だけを見て即答すると、見落としが生じやすいことを読み取るために重要です。

項目主な内容
治療関係費診療費、薬代、通院交通費、文書料など
休業損害事故によって仕事や家事労働ができなくなった損害
入通院慰謝料負傷と治療による精神的苦痛に対する賠償
後遺障害症状固定後に残る障害に関する慰謝料、逸失利益など
死亡損害葬儀費、逸失利益、本人慰謝料、遺族慰謝料など
物損車両修理費、時価額、代車費用、評価損、積載物損害など
過失割合当事者双方の事故発生への寄与割合
清算条項以後追加請求をしないという終局的合意

示談は民事上の解決であり、警察の捜査、検察の処分、刑事手続、運転免許の行政処分が当然に消えるわけではありません。民事・刑事・行政は相互に影響し得ますが、制度としては別に動きます。

電話は軽い会話ではなく交渉記録になり得ます

保険会社の担当者、相手方、勤務先、修理業者、医療調査担当者との通話は、後日、交渉経過のメモ、社内記録、メール要約、録音、反訳、弁護士への報告として利用されることがあります。

次の比較表は、電話発言がどの争点で使われ得るかを示します。読者にとって重要なのは、発言が直ちに法的効果を持たない場合でも、後日の交渉材料や信用性の評価に回る可能性がある点を読み取ることです。

影響領域電話発言の使われ方
過失割合本人も不注意を認めていたという交渉材料になる
負傷の有無事故直後に痛みはないと言っていたという因果関係の争点になる
治療継続もう治ったと言っていたという治療費打切りの根拠にされる
休業損害仕事に影響はないと言っていたという反論になる
示談成立金額に同意したと主張される可能性がある
信用性後日の説明と食い違うと、供述の信用性を争われる

事故直後は判断が揺れやすい時期です

交通事故は、現場対応、医療、保険、法律、車両技術、生活再建が重なる問題です。事故直後は興奮、恐怖、痛み、罪悪感、怒り、相手への気遣いによって、合理的な判断が難しくなることがあります。

その場では軽傷と思っても、翌日以降に頚部痛、頭痛、めまい、しびれ、睡眠障害、集中力低下などが現れることがあります。大丈夫です、全部こちらが悪いです、保険は使わずに終わらせます、と電話で言う前に、届出、受診、証拠保存、保険確認を優先します。

Section 02

示談交渉の電話でやってはいけない発言の12分類

過失、症状、治療、金額、証拠、休業、物損まで、言葉の危険を体系化します。

避けるべき電話発言は、過失、負傷、治療、金額、清算、届出、証拠、虚偽、威迫、既往症、休業、物損の十二分類に整理できます。次の一覧は、どの発言がどの争点を悪化させるかを示すもので、電話で保留すべきテーマを先に見分けるために重要です。

過失の断定

全部私が悪い、10対0でよい、相手に落ち度がないなどの表現は、客観資料を確認する前の承認として扱われる可能性があります。

負傷の軽視

けがはない、病院には行かない、物損でよいという発言は、後発症状や因果関係の争点を作ることがあります。

治療終了の先取り

もう治った、通院は終わり、症状固定でよいという発言は、医師の判断前に治療の必要性を狭める材料になり得ます。

金額への即答

その金額でよい、慰謝料はいらない、今電話で合意するという言葉は、未確定損害を確認する前の合意と受け取られます。

清算条項の承諾

今後一切請求しない、全部終わりでよいという言葉は、後遺障害や未確定損害の扱いを狭める危険があります。

届出を避ける発言

警察はいらない、人身にはしない、事故証明はいらないという発言は、手続や保険請求に支障を生じさせます。

証拠を消す発言

ドラレコを消す、写真を撮らない、修理して証拠をなくすという言葉は、交渉上の信用を大きく損ないます。

口裏合わせ

同じ説明にする、大げさに言う、別の説明にするという発言は、正当な請求まで疑われる要因になります。

威迫的な言葉

会社や家族に言う、ネットに出す、押しかけるという発言は、被害者側でも不利に働くことがあります。

既往症の断定

もともとの腰痛だから関係ない、過去事故の痛みだと断定すると、事故前後の変化を説明しにくくなります。

休業影響の軽視

仕事に影響はない、有給なので損害はない、家事はできるという発言は、後の資料説明と矛盾することがあります。

物損の軽視

小さな傷、代車はいらない、評価損は不要と即答すると、修理費以外の損害を落とす可能性があります。

過失や事故原因は断定しない

過失割合は、信号表示、車線、速度、停止位置、衝突部位、ブレーキ痕、映像、車両損傷、道路構造、視認可能性、天候などを総合して検討されます。謝罪や道義的責任の表明と、法的な過失割合の承認は区別します。

避ける発言全部私が悪いです、前を見ていませんでした、避けようと思えば避けられました、相手には落ち度がありません、10対0でかまいません。
言い換え事故でご迷惑をおかけした点は重く受け止めています。ただし、事故状況や過失割合については、警察資料、保険会社の確認、映像、修理資料を確認してから回答します。

負傷、治療、症状固定は医師の確認前に決めない

事故直後は痛みを感じにくいことがあり、頚椎捻挫、腰部捻挫、頭部外傷などは時間が経ってから問題化することがあります。治療の必要性、治癒、症状固定、後遺障害の評価は、診察、画像所見、神経学的所見、症状の推移、治療経過、日常生活上の支障を踏まえて判断されます。

避ける発言けがはありません、病院には行きません、もう治りました、通院は終わりでいいです、後遺症はありません、リハビリは必要ありません。
言い換え現時点では症状を確認中です。治療の終了や症状固定は、主治医の判断を確認してから回答します。後遺障害の有無は現時点では判断できません。

示談金額と清算条項は電話で受け入れない

示談は争いを終わらせる合意です。事故直後には、治療の長期化、休業、後遺障害、車両の隠れ損傷、代車期間、介護や家事支援など、後から見える損害があります。清算条項は、示談で定めた金額以外に互いに請求しないことを確認する条項であり、特に注意が必要です。

避ける発言その金額でいいです、治療費だけでいいです、慰謝料はいりません、今後一切請求しません、免責証書は読まずに送ります。
言い換え示談案は書面で送ってください。損害項目、計算根拠、過失割合、既払い額、清算条項、後発損害や後遺障害の扱いを確認してから回答します。

届出、証拠、虚偽、威迫に関わる発言を避ける

道路交通法上、交通事故時には停止、負傷者救護、危険防止、警察官への報告が問題になります。車両損傷、現場写真、ドライブレコーダー、修理見積書、診断書、通院記録、勤務先資料、事故証明書も重要です。証拠隠しや口裏合わせ、相手への威迫は、交渉全体の信用を損ないます。

避ける発言警察には届けなくていいです、ドラレコは消しておきます、お互い同じ説明にしましょう、保険会社には別の説明をしましょう、払わないなら会社に言います。
言い換え事故については必要な届出と記録を行います。関係資料は保存します。不明な点は不明と答え、事実に基づいて説明します。解決が難しい場合は相談機関や弁護士等に相談します。

既往症、休業、物損も軽く答えない

既往症があることと、今回の事故による損害がないことは同じではありません。休業損害は欠勤だけでなく、有給使用、減収、自営業の売上や受注、家事支障、通院による労働時間減少も関わります。物損は修理費だけでなく、代車費、レッカー代、保管料、評価損、積載物、営業車両の休車損害も問題になります。

慎重な回答既往歴と今回事故との関係は医師の診断や資料を確認します。仕事や家事への影響は勤務記録、収入資料、通院状況を確認します。損傷状況は修理工場や査定資料を確認してから回答します。
Section 03

立場別に見る示談交渉の電話で避ける発言

被害者、加害者、保険会社担当者との通話で注意点がどう変わるかを整理します。

同じ電話でも、被害者、加害者、保険会社担当者とのやり取り、相談前の場面では注意点が変わります。次の比較表は立場ごとの避ける発言と理由を整理したもので、自分の状況に近い行を見て、どの表現を控えるべきかを読み取るために重要です。

立場避ける発言主な理由
被害者けがはありません後発症状や因果関係の争点になる
被害者相手は悪くないと思います過失割合の交渉材料になる
被害者もうだいぶ良いです治療費打切りの根拠にされることがある
被害者早く終わるならいいです適正額の検討前に合意したと扱われる可能性がある
被害者修理代だけでいいです代車、評価損、買替費用等を落とす可能性がある
被害者仕事は何とかしています実際の支障が軽く見られる可能性がある
加害者全部私が悪いです謝罪と法的責任の承認が混同される
加害者全額払います保険契約、過失、損害額の未確認リスクがある
加害者警察は呼ばないでください報告義務や事故証明に関わる
加害者保険会社には言わないで保険対応を困難にする可能性がある

保険会社担当者との電話では、担当者の立場を理解する

保険会社担当者は、事実確認、損害確認、支払判断、示談案提示を行います。敵対視しすぎる必要はありませんが、中立の相談員ではなく、保険契約と支払基準に基づき対応する立場です。

注意保険会社さんに任せます、基準どおりでいいです、計算根拠は見なくていいです、治療費打切りでかまいません、弁護士には相談しません、という発言は避けます。
言い換え計算根拠、対象期間、過失割合、既払い額、控除項目を書面で示してください。治療費の扱いは、主治医の見解と治療経過を確認してから回答します。

相談前の電話では、回答範囲を限定する

弁護士等に相談する前に相手方や保険会社へ多く話しすぎると、後で方針修正が難しくなることがあります。相談予定がある場合は、最終回答を控え、資料を受け取り、連絡方法を整理する範囲にとどめます。

Section 04

示談交渉の電話で聞かれやすい質問と安全な回答

過失割合、痛み、治療費、示談金、録音など、即答しやすい質問への返し方です。

電話では、過失割合、症状、人身扱い、治療費終了、示談金、弁護士相談、録音など、即答を誘う質問が出やすくなります。次の一覧は、質問ごとの避ける回答と安全な回答を対応させたもので、同じ場面に遭遇したときに何を保留するかを読み取るために重要です。

聞かれやすい質問避ける回答安全な回答例
過失割合は10対0でいいですねはい、それでいいです事故状況、警察資料、映像、車両損傷、保険会社の見解を確認したうえで回答します
痛みはもうないですよねはい、ほとんどありません症状の有無や程度は日によって変わるため、医師の診察内容と治療経過を踏まえて回答します
軽微な事故なので人身扱いにしなくていいですよねはい、物損でいいです身体症状がある場合は医師の診断を受け、必要な届出を行います
治療費は今月で終了しますわかりました治療の必要性について主治医に確認します。打切り理由と根拠を書面で示してください
この金額で示談ならすぐ振り込めますすぐ振り込まれるならそれでいいです金額、損害項目、計算根拠、清算条項、後遺障害や未確定損害の扱いを確認してから回答します
弁護士を入れるんですか入れません。自分で対応します必要に応じて相談します。現時点では、資料を確認してから対応を決めます
録音していますかしていません。記録も残しません正確な確認のため、通話日時、担当者名、要点は記録します。重要な内容は書面で送ってください

録音については、相手との関係、会話の内容、利用目的、プライバシー、職場や社内ルール、裁判での扱いなどにより問題が変わります。録音の有無にかかわらず、通話メモを残し、重要事項は書面で確認することが現実的です。

Section 05

示談交渉の電話前に準備すべき資料

即答を避けるために、事故、医療、休業、物損、保険の資料を手元に置きます。

電話に出る前に資料を手元に置くと、記憶だけで即答する危険を減らせます。次の一覧は、電話前に確認したい資料の種類を示すもので、相手に聞かれた内容がどの資料で裏付けられるかを読み取るために重要です。

分野準備資料
基本情報事故日時、場所、相手方氏名、車両番号、保険会社、担当者名、事故受付番号
警察関係届出警察署、受理番号、交通事故証明書、人身扱いか物損扱いか
医療診断書、通院日、症状メモ、処方、画像検査、リハビリ内容
休業勤務先連絡、休業日、有給使用、給与明細、源泉徴収票、確定申告書
家事できなくなった家事、家族の支援、外注費、日常生活の支障
物損車検証、写真、修理見積書、代車資料、レッカー費、保管料
証拠ドライブレコーダー、現場写真、目撃者メモ、通話記録、メール、LINE
保険自賠責保険、任意保険、人身傷害、弁護士費用特約、労災の可能性

自賠責保険請求では、交通事故証明書、事故発生状況報告書、診断書、診療報酬明細書、休業損害証明書などが必要になることがあります。電話で資料はありませんと答える前に、何が必要かを確認します。

Section 06

示談交渉の電話中に守る実務ルール

即答しない、三つに分ける、書面化する、という電話中の基本動作です。

電話中の実務ルールは、即答しない、事実・評価・感情を分ける、書面化する、の三つに整理できます。次の三項目は、電話で何を答え、何を保留し、何を記録するかを示すもので、会話の主導権を失わないために重要です。

Rule 01

即答しない

過失割合、治療終了、示談金額、清算条項、後遺障害、休業損害、個人情報提供は、その場で答えず確認後に回答します。

Rule 02

三つを分ける

事故日時などの事実、過失割合などの評価、怒りや不安などの感情を分けると、余計な承認や攻撃的な言葉を避けやすくなります。

Rule 03

書面で残す

通話日時、担当者名、相手の発言、自分の回答、次の行動を記録し、重要事項はメールや書面で確認します。

事実、評価、感情を分けて話す

次の比較表は、電話中に話してよい内容と保留すべき内容の違いを示します。読者にとって重要なのは、事実として確認できることと、専門的評価が必要なことを混同しない点を読み取ることです。

種類電話での扱い
事実事故日時、場所、車両番号、通院日確認できる範囲で回答してよい
評価過失割合、因果関係、損害額原則として即答しない
感情怒り、不安、謝罪、恐怖相手を攻撃せず、必要なら相談機関へつなぐ

電話を受けたときの標準的な進め方

次の判断の流れは、相手から電話を受けた場面での行動順を表しています。上から順に、本人確認、目的確認、回答範囲の切り分け、書面依頼、記録まで進めると、何を承諾していないかを明確に残せる点が重要です。

電話対応の判断の流れ

相手情報を確認

氏名、所属、連絡先、事故受付番号を確認します。

通話目的を確認

事実確認、金額提示、同意取得のどれかを分けます。

評価や同意を求められたか

過失割合、治療終了、金額、清算条項は持ち帰ります。

求められた
書面提示を依頼

根拠資料と期限を書面で受け取ります。

事実確認のみ
確認できる範囲で回答

不明点は不明として保留します。

通話メモを残す

必要に応じて保険会社、弁護士、医師、修理業者、相談機関に確認します。

電話後の確認では、示談金額、過失割合、清算条項について承諾していないこと、書面確認後に回答することを明記します。この一手間で、言った言わないの争いを減らせます。

Section 07

事故直後・100対0・医療・物損での電話注意点

状況ごとに、言ってはいけない言葉と確認先を分けて考えます。

事故直後、100対0事故、医療、車両修理、労災、高齢者や子ども、死亡・重傷事故、謝罪の場面では、通常の示談交渉より慎重な言葉選びが必要です。次の一覧は場面ごとの注意点をまとめたもので、どの場面で電話を短く切り上げ、専門家や公的手続に接続すべきかを読み取るために重要です。

事故直後

救護、危険防止、警察届出、医療受診、証拠保存が優先されます。警察は呼ばなくていい、病院に行かなくていい、この場でお金を払って終わりにしましょう、という発言は避けます。

届出受診
10

100対0事故

被害者に過失がないと考えられる事故では、自分の保険会社の示談交渉サービスを利用できない場合があります。相手方保険会社の基準でよい、弁護士費用特約は使わない、とは即答しません。

保険確認

医療関係

医師も治ったと言うと思う、画像に異常がないので大丈夫、病院には行かず整骨院だけでよい、精神的なことは関係ない、という発言は避けます。

主治医症状

車両修理と物損

バンパーだけなので安く直してください、写真は不要です、外装だけなので走れれば問題ありません、という発言は避け、損傷範囲や安全装置を整備工場で確認します。

修理資料

労災と勤務先

労災は使いません、有給で処理してください、仕事中ではありませんでした、とは即答せず、業務性、通勤性、保険手続、休業扱いを整理します。

休業

高齢者、子ども、障害がある人

本人が大丈夫と言ったので問題ない、子どもが泣き止んだのでけがはない、高齢なので元からの症状でしょう、という発言は避け、医師や家族と事故前後の変化を確認します。

生活変化

死亡事故、重傷事故

金額はいくらでもよい、処罰は望みません、示談します、相続人全員を代表して回答します、とは即答せず、刑事手続、民事賠償、相続、保険金を分けて整理します。

重大事故

謝罪

謝罪は相手の身体や不安への配慮として行い、事故原因や賠償額は資料確認後に回答します。全部私が悪い、いくらでも払う、警察や保険会社には言わない、という表現は避けます。

配慮

謝罪する場合は、不安と迷惑をかけたことへの配慮、けがの心配、必要な届出、保険会社への連絡、医療対応を誠実に行うことを伝え、事故原因や賠償内容は資料確認後に保険会社または代理人を通じて対応すると整理します。

Section 08

示談交渉の電話を切る場面と電話後の確認文

会話を終える判断基準と、承諾していないことを残す文例を整理します。

相手が怒鳴る、即決を迫る、記録を拒む、脅しに近い発言をする、医療や法律判断を迫る、長時間で疲弊する場合は、無理に電話を続ける必要はありません。次の一覧は通話を終えるべき状況と対応を示すもので、会話を切り上げる判断基準を読み取るために重要です。

状況対応
相手が怒鳴る落ち着いて話せる状態で改めます、と伝える
即決を迫るその場で判断できません、と伝える
録音や記録を拒む重要事項は書面でお願いします、と伝える
脅しに近い発言がある通話を終了し、記録を残し、相談する
医療や法律判断を迫る専門家に確認します、と伝える
長時間で疲弊する本日はここまでにします、と伝える

電話後に送る確認文は、承諾した事項と承諾していない事項を分けるために重要です。次の三つの文例は、示談案、治療費打切り、過失割合の提示を受けた場面で、何をまだ承諾していないかを読み取れる形に整えたものです。

示談案

示談案を受けた後

本日、示談案について電話説明を受けました。現時点では、示談金額、過失割合、清算条項、未確定損害の扱いについて承諾しておりません。計算根拠、損害項目、既払い額、控除額、清算条項を記載した書面をご送付ください。書面確認後に回答いたします。

治療費

治療費打切りを告げられた後

本日、治療費対応の終了予定について説明を受けました。治療継続の必要性については主治医に確認します。終了予定日、判断理由、医学的根拠、以後の請求方法について書面でご説明ください。本日時点で治療終了または症状固定を承諾したものではありません。

過失割合

過失割合を提示された後

本日、過失割合の提示を受けました。事故状況、警察資料、ドライブレコーダー、車両損傷、道路状況等を確認する必要があるため、本日時点では提示割合を承諾しておりません。根拠資料と判断理由を文書でご提示ください。

通話メモは、後日の誤解を減らすための基本資料です。次の項目一覧は、毎回の電話で記録する項目を示しており、特に承諾した事項と承諾していない事項を分けて残す点を読み取ってください。

記録項目書く内容
通話日時日付、開始時刻、終了時刻
相手方情報氏名、所属、電話番号、事故受付番号
通話目的事実確認、金額提示、治療費対応、書類確認など
相手方の主な発言提示額、期限、打切り予定、求められた同意内容
こちらの回答確認後に回答する、書面で依頼した、承諾していないなど
次回期限相手からの書面到着予定、自分の回答予定
相談先保険会社、医師、修理業者、弁護士等の確認先
Section 09

示談交渉の電話で相談先を使うべきタイミング

治療費打切り、後遺障害、過失割合、示談あっせんなど相談が重要な場面です。

相談先を使うべきタイミングは、100対0事故、治療費打切り、後遺障害の可能性、過失割合の争い、保険会社の説明への疑問、示談あっせん、生活再建の困りごとなどです。次の一覧は状況と相談先の例を示すもので、電話対応を一人で抱え込まないために重要です。

状況相談先の例
100対0事故で自分の保険会社が交渉できない弁護士、弁護士費用特約、交通事故相談窓口
治療費打切りを告げられた弁護士、主治医、交通事故相談所
後遺障害が残りそう弁護士、医師、リハビリ専門職
過失割合に争いがある弁護士、保険会社、交通事故鑑定人
保険会社の説明に納得できないそんぽADRセンター、交通事故紛争処理センター
示談あっせんを検討したい日弁連交通事故相談センター、交通事故紛争処理センター
生活再建に困っているナスバ、自治体福祉窓口、社会福祉士、社労士

国土交通省は、交通事故被害者のお困りごとに応じた相談窓口として、ナスバ交通事故被害者ホットライン、交通事故相談所、日弁連交通事故相談センター、交通事故紛争処理センターなどを案内しています。そんぽADRセンターは、損害保険や交通事故に関する相談、苦情受付、紛争解決支援を行う指定紛争解決機関です。

Section 10

示談交渉の電話でよくある質問

電話で言ってしまった発言、保険会社対応、治療費、録音、相談の疑問に一般情報として答えます。

Q1. 電話で大丈夫ですと言ってしまいました。もう請求できませんか。

一般的には、その一言だけで直ちに請求可能性が消えるとは限らないとされています。ただし、相手方が事故直後の発言を交渉材料にする可能性があります。症状、受診日、診断内容、事故後の変化を整理し、具体的な対応は医師や弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q2. 電話で謝ったら不利になりますか。

一般的には、謝罪そのものと法的責任の全面承認は区別されます。ただし、全部私が悪い、全額払う、警察や保険会社に言わない、という表現は責任範囲や手続の争点になり得ます。事故原因や賠償額は、資料確認後に回答する形が望ましいとされています。

Q3. 相手方保険会社から電話が来たら、出ない方がよいですか。

一般的には、電話に出ること自体が直ちに不利益になるわけではありません。ただし、本人確認、通話目的、担当者名を確認し、事実として確認できることだけ答え、評価や同意は持ち帰る必要があります。金額、過失割合、治療終了、後遺障害、清算条項は書面提示を求めるのが実務上安全です。

Q4. 電話で示談が成立することはありますか。

一般的には、示談は当事者の合意で成立し得るため、書面がなければ絶対に成立しないとは言い切れません。ただし、交通事故では損害項目が多く、後日の紛争を避けるため、示談書、免責証書、合意書などの書面化が重要とされています。

Q5. 保険会社の担当者に基準ですと言われました。受け入れるべきですか。

一般的には、基準という言葉には、自賠責保険の支払基準、任意保険会社の内部的な算定、裁判実務を踏まえた考え方など複数の意味があります。どの基準か、損害項目ごとの計算根拠は何かを確認し、個別の見通しは弁護士等の専門家に相談する必要があります。

Q6. 治療費を打ち切ると言われたら、通院をやめるべきですか。

一般的には、保険会社の一括対応が終了することと、医学的に治療が不要になることは同じではありません。治療継続の必要性は主治医と確認し、以後の支払方法、健康保険利用、被害者請求、後日の請求可能性などを整理する必要があります。

Q7. 物損だけなら電話で終わらせてもよいですか。

一般的には、物損だけに見えても後で痛みが出ることがあり、車両損傷、代車、評価損、買替費用、積載物、営業損害なども争点になり得ます。警察届出、交通事故証明書、修理見積書、写真を整える前に最終解決を口頭で認めることは慎重に扱う必要があります。

Q8. 相手が人身事故にしないでほしいと言ってきました。

一般的には、身体症状がある場面では医師の診断と警察手続が重要とされています。事故態様、負傷程度、証拠関係、時期によって判断が変わります。必要な届出や治療の扱いは、医師、警察、保険会社、弁護士等に確認する必要があります。

Q9. 自分の発言が相手に録音されているか心配です。

一般的には、相手が録音している可能性を前提に、録音されても困らない発言に整えることが大切です。事実は事実として述べ、評価は保留し、同意しない事項は承諾していないと明確にする方法が考えられます。録音の利用や提供は、内容や目的で問題が変わります。

Q10. 弁護士に相談するほどの事故かわかりません。

一般的には、治療が長引く、後遺症が残りそう、休業がある、過失割合に争いがある、提示額に疑問がある、治療費打切りを告げられた、死亡または重傷事故である、相手が無保険またはひき逃げである、100対0で自分の保険会社が示談交渉できない、弁護士費用特約がある、といった事情では相談の価値が高いと考えられます。

Section 11

示談交渉の電話で不利益を避けるまとめ

確認前に断定せず、未確定損害を放棄せず、書面で残すことが基本です。

示談交渉の電話でやってはいけない発言とは、失礼な言葉や感情的な言葉だけではありません。本質的には、まだ確認していない事実を断定する発言、まだ確定していない損害を放棄する発言、必要な手続や証拠を軽視する発言、相手を威迫し交渉の信用を損なう発言です。

交通事故の示談交渉では、電話の便利さが危険にもなります。すぐ答えられるように見える質問ほど、法的、医学的、保険実務上の前提が隠れていることがあります。

最後に、電話対応の順番をまとめます。次の時系列は、事故後の混乱した時期でも、短く、正確に、記録に残る対応へ進めるための流れを示しており、各段階で即答を避ける理由を読み取るために重要です。

Step 01

事実だけ確認する

事故日時、相手情報、通話目的など、資料で確認できる事項に限って答えます。

Step 02

評価と同意は持ち帰る

過失割合、治療終了、示談金額、清算条項、後遺障害、休業損害は即答しません。

Step 03

重要事項を書面化する

計算根拠、打切り理由、提示割合、清算範囲は書面で受け取り、書面で回答します。

Step 04

必要な相手に確認する

医師、修理業者、保険会社、弁護士等の専門家、相談機関へ確認し、資料を整えてから対応します。

Reference

参考資料と公的情報源

制度説明や手続の確認に用いた公的資料・中立的資料名を整理します。

公的情報・制度資料

  • 国土交通省 交通事故にあったときには
  • 国土交通省 相談先にお困りのときは
  • e-Gov法令検索 民法
  • e-Gov法令検索 自動車損害賠償保障法
  • e-Gov法令検索 道路交通法
  • 自動車安全運転センター 交通事故に関する証明書
  • 国土交通省 自賠責保険・共済の限度額と補償内容
  • 国土交通省 支払までの流れと請求方法
  • 損害保険料率算出機構 当機構で行う損害調査
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室 保険商品等に関する相談事例
  • 日本損害保険協会 そんぽADRセンター
  • 公益財団法人交通事故紛争処理センター
  • 公益財団法人日弁連交通事故相談センター