2σ Guide

訴訟費用を払う余裕がない場合に
利用できる制度

法テラスの無料法律相談・民事法律扶助、訴訟上の救助、国選弁護、犯罪被害者支援、少額訴訟などを、費用の種類と手続段階ごとに整理します。

30分 法テラス相談1回
3回 同一問題の無料相談
60万円 少額訴訟の上限
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訴訟費用を払う余裕がない場合に 利用できる制度

法テラスの無料法律相談・民事法律扶助、訴訟上の救助、国選弁護、犯罪被害者支援、少額訴訟などを、費用の種類と手続段階ごとに整理します。

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訴訟費用を払う余裕がない場合に 利用できる制度
法テラスの無料法律相談・民事法律扶助、訴訟上の救助、国選弁護、犯罪被害者支援、少額訴訟などを、費用の種類と手続段階ごとに整理します。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 訴訟費用を払う余裕がない場合に 利用できる制度
  • 法テラスの無料法律相談・民事法律扶助、訴訟上の救助、国選弁護、犯罪被害者支援、少額訴訟などを、費用の種類と手続段階ごとに整理します。

POINT 1

  • 訴訟費用を払う余裕がない場合に利用できる制度の全体像
  • まず、裁判所に納める費用と専門家へ依頼する費用を分けて考えます。
  • 最も多い入口は法テラスの無料法律相談です。
  • ただし、民事法律扶助は原則として立替えであり、利用した費用が最終的にすべて無料になる制度ではありません。

POINT 2

  • 訴訟費用と弁護士費用の違いを整理する
  • 同じ「裁判にかかるお金」でも、支払先と利用できる制度が違います。
  • 訴訟費用とは何か
  • 相談費用
  • 専門家費用

POINT 3

  • 訴訟費用を払う余裕がない場合の入口は法テラス無料法律相談
  • 初期判断、資料整理、民事法律扶助の利用可能性を確認する場面で重要です。
  • 収入・資産基準
  • 自分の問題が民事・家事・行政のどこに近いかを確認し、刑事事件は別制度を検討する必要がある点を読み取ることが重要です。
  • 法テラスの無料法律相談は、収入と資産が一定基準以下の人を対象にします。

POINT 4

  • 法テラス民事法律扶助で弁護士・司法書士費用を立て替える
  • 代理援助、書類作成援助、審査要件、返済・免除の考え方を確認します。
  • 収入・資産基準
  • 勝訴の見込みがないとはいえない
  • 制度趣旨に適する

POINT 5

  • 訴訟費用を払う余裕がない場合の訴訟上の救助
  • 裁判所費用の支払猶予であり、弁護士費用の立替制度とは別です。
  • 疎明資料が必要
  • 訴訟上の救助は、民事訴訟法に基づき、裁判所が裁判費用などの支払を猶予する制度です。
  • ただし、勝訴の見込みがないとはいえないときに限られます。

POINT 6

  • 刑事事件・犯罪被害で費用を払う余裕がない場合の制度
  • 国選弁護と被害者支援は、民事法律扶助とは別に確認します。
  • 国選弁護制度
  • 犯罪被害者・DV等被害者の支援制度
  • 犯罪被害者等法律援助

POINT 7

  • 訴訟費用を抑える少額訴訟・支払督促・民事調停
  • 支援制度だけでなく、手続選択そのものでも費用や準備負担が変わります。
  • 少額訴訟
  • 支払督促
  • 民事調停

POINT 8

  • 訴訟費用を払う余裕がない場合の制度選択ロードマップ
  • 1. まず相談したいだけか:該当する場合は、法テラス無料法律相談を検討します。
  • 2. 弁護士・司法書士に依頼する費用が問題か:該当する場合は、代理援助・書類作成援助を検討します。
  • 3. 裁判所に納める印紙・郵便費等が問題か:該当する場合は、訴訟上の救助を検討します。
  • 4. 60万円以下の金銭請求か:該当する場合は、少額訴訟を検討します。
  • 5. 相手が争わない可能性がある金銭請求か:該当する場合は、支払督促を検討します。
  • 6. 民事調停を検討:分割払いなど柔軟な解決を目指せる場合があります。
  • 7. 通常訴訟・専門家相談:証拠、時効、回収可能性を踏まえて検討します。

まとめ

  • 訴訟費用を払う余裕がない場合に 利用できる制度
  • 訴訟費用を払う余裕がない場合に利用できる制度の全体像:まず、裁判所に納める費用と専門家へ依頼する費用を分けて考えます。
  • 訴訟費用と弁護士費用の違いを整理する:同じ「裁判にかかるお金」でも、支払先と利用できる制度が違います。
  • 訴訟費用を払う余裕がない場合の入口は法テラス無料法律相談:初期判断、資料整理、民事法律扶助の利用可能性を確認する場面で重要です。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

訴訟費用を払う余裕がない場合に利用できる制度の全体像

まず、裁判所に納める費用と専門家へ依頼する費用を分けて考えます。

訴訟費用を払う余裕がない場合に利用できる制度を調べるとき、最初に区別したいのは、裁判所に納める費用と、弁護士・司法書士に依頼する費用です。裁判所が説明する訴訟費用には、収入印紙で納める手数料、郵便料、証人の旅費日当などが含まれますが、通常の意味での弁護士費用は原則として別に考えます。

次の比較表は、費用の種類ごとに検討する制度を整理したものです。どの費用で困っているかによって入口が変わるため、まず左列で自分の状況に近い項目を確認し、中央列の制度名と右列の性質を読み取ることが重要です。

困っている費用主に検討する制度制度の性質
弁護士・司法書士に相談する費用法テラスの無料法律相談一定の収入・資産基準を満たす人向けの法律相談
弁護士・司法書士に依頼する着手金・実費など法テラスの民事法律扶助法テラスが費用を立て替え、原則として分割返済する制度
裁判所に納める裁判費用・執行官費用など訴訟上の救助裁判所が支払を猶予する制度。免除ではなく一時猶予が中心
刑事事件で弁護人が必要国選弁護制度要件を満たす場合に国が弁護人を付ける制度
犯罪被害者として支援が必要犯罪被害者等法律援助など刑事・民事・行政手続への参加や回復を支える制度
請求額が小さい、又は話合いで解決できそう少額訴訟、支払督促、民事調停手続選択により費用や準備負担を抑えられる場合がある

最も多い入口は法テラスの無料法律相談です。相談時間は1回30分、同一問題につき3回まで無料とされています。ただし、民事法律扶助は原則として立替えであり、利用した費用が最終的にすべて無料になる制度ではありません。

注意法テラス、訴訟上の救助、国選弁護、被害者支援は対象費用と審査主体が異なります。一般的な整理としては、弁護士・司法書士費用は法テラス、裁判所費用は訴訟上の救助、刑事事件は国選弁護を検討する流れになります。
Section 01

訴訟費用と弁護士費用の違いを整理する

同じ「裁判にかかるお金」でも、支払先と利用できる制度が違います。

訴訟費用とは何か

法律実務で訴訟費用と呼ばれるものは、裁判手続に伴って法律上の負担関係が問題となる費用です。代表的には、裁判所に納める申立手数料、郵便料・送達費用、証人の日当・旅費、鑑定費用などが含まれます。

次の比較表は、弁護士費用の主な項目を整理したものです。裁判所に納める費用とは別に発生しやすい項目を知ることで、法テラスの民事法律扶助を検討すべき範囲と、裁判所の救助制度を検討すべき範囲を分けて読めます。

項目内容
法律相談料相談時間に応じて支払う費用
着手金結果にかかわらず、事件処理を開始するために支払う費用
報酬金成功の程度に応じて事件終了後に支払う費用
実費印紙代、郵便費、交通費、謄写費用などの実支出
日当出張・期日対応などに伴い発生することがある費用

次の一覧は、費用問題を四つの層に分けて示しています。相談、専門家への依頼、裁判所への納付、手続選択という順番で見ると、どこに支援制度を当てはめるべきかを読み取りやすくなります。

Layer 01

相談費用

法テラスの無料法律相談が入口になります。民事・家事・行政の相談が中心で、刑事事件は別制度を検討します。

Layer 02

専門家費用

代理援助や書類作成援助により、弁護士・司法書士費用の立替えを受けられる場合があります。

Layer 03

裁判所費用

訴訟上の救助により、裁判費用や執行官費用の支払猶予を申し立てる余地があります。

Layer 04

手続選択

少額訴訟、支払督促、民事調停を選ぶことで、通常訴訟より負担を抑えられる場合があります。

Section 02

訴訟費用を払う余裕がない場合の入口は法テラス無料法律相談

初期判断、資料整理、民事法律扶助の利用可能性を確認する場面で重要です。

法テラスの無料法律相談は、訴えるべきか、訴えられた訴状にどう対応するか、弁護士費用の立替制度を利用できるかを確認する入口です。経済的に困っている方を対象とし、相談時間は1回30分、同一問題について3回まで無料、原則として事前予約が必要とされています。

次の比較表は、無料法律相談の対象になりやすい分野を整理したものです。自分の問題が民事・家事・行政のどこに近いかを確認し、刑事事件は別制度を検討する必要がある点を読み取ることが重要です。

分野
債務整理自己破産、任意整理、過払金、個人再生
家事離婚、養育費、婚姻費用、面会交流、親権
労働解雇、未払賃金、残業代、ハラスメント
相続遺言、遺産分割、相続放棄
金銭請求貸金返還、損害賠償、売買代金、敷金返還
行政行政処分、生活保護、社会保障関係の相談など

収入・資産基準

法テラスの無料法律相談は、収入と資産が一定基準以下の人を対象にします。次の比較表は代表例を示すもので、家族人数や地域、家賃・住宅ローン、医療費、教育費などにより判断が変わるため、金額だけで諦めず、控除される支出も確認することが大切です。

世帯例収入基準の例資産基準の例
1人世帯200,200円180万円以下
2人世帯276,100円250万円以下

次の比較表は、30分の相談を有効に使うために準備したい資料を示しています。資料の目的を併せて確認すると、相談時に期限・請求内容・証拠関係・資力要件を短時間で説明しやすくなります。

資料目的
訴状、答弁書、呼出状、支払督促、調停申立書期限・請求内容・裁判所を確認する
契約書、請求書、領収書、メール、LINE、録音メモ権利義務と証拠関係を確認する
家計資料、給与明細、年金通知、課税証明、預金通帳法テラス利用要件を判断する
時系列メモ事実関係を短時間で説明する
相手方の氏名・住所・勤務先・法人名管轄、送達、回収可能性を検討する

実務上は、「いつ、誰が、何を言ったか・何をしたか・どの証拠があるか」を時系列に整理しておくと、相談内容が具体化しやすくなります。

Section 03

法テラス民事法律扶助で弁護士・司法書士費用を立て替える

代理援助、書類作成援助、審査要件、返済・免除の考え方を確認します。

民事法律扶助は、経済的に余裕がない人が民事・家事・行政の法的トラブルに対応するため、法テラスが法律相談や専門家費用の立替えを行う制度です。対象者は個人が中心で、法人・組合等の団体は対象に含まれません。

次の比較表は、代理援助と書類作成援助の違いを整理したものです。専門家にどこまで任せるかで費用と本人の負担が変わるため、内容欄と向いている場合を対比して読むことが重要です。

種類内容向いている場合
代理援助弁護士・司法書士が代理人として交渉、調停、訴訟などを行う相手方との交渉、訴訟対応、本人出廷が難しい場合
書類作成援助弁護士・司法書士が裁判所提出書類を作成し、本人が手続を行うなるべく費用を抑えたい、本人で調停・申立てを行いたい場合

次の一覧は、立替制度の利用で確認される三つの要件をまとめたものです。単に収入が少ないだけでなく、解決見込みと制度趣旨への適合も審査されるため、証拠と目的を整理して相談する必要があります。

Requirement 01

収入・資産基準

家族人数、居住地域、家賃・住宅ローン、医療費などを踏まえて確認されます。

Requirement 02

勝訴の見込みがないとはいえない

勝訴を保証する意味ではなく、事件類型に応じた問題解決の見込みが審査されます。

Requirement 03

制度趣旨に適する

嫌がらせ、報復、権利濫用的な利用ではなく、法律上保護される利益の実現を目的とするかが見られます。

審査に必要な書類

次の比較表は、民事法律扶助の審査で準備する資料を分類したものです。世帯・収入・資産・事件内容・返済口座の五つをそろえることで、審査の遅れや追加提出のリスクを減らせます。

分類具体例
世帯確認住民票
収入確認給与明細、賞与明細、源泉徴収票、課税証明・非課税証明、確定申告書、年金通知、生活保護受給証明書
資産確認預貯金通帳、残高が分かる資料、不動産・有価証券に関する資料
事件内容契約書、請求書、領収書、訴状、判決、調停書類、相手方からの通知、事故証明、診断書、写真、メール・SNS記録
返済口座口座情報、自動払込・口座振替に関する書類

次の強調部分は、立替制度の返済に関する重要点をまとめています。無料相談と費用立替は別の制度であり、毎月の返済額や償還猶予・免除の可能性を区別して読むことが大切です。

立替制度は原則として返済を伴う

立替金は、援助開始決定後に毎月5,000円から10,000円程度で分割返済し、事件終了後は原則3年以内に支払いが終わる金額で返済すると説明されています。生活保護受給中など一定の場合は、償還猶予や償還免除が問題になりますが、自動的に免除されるわけではありません。

2026年4月1日からは、生活保護受給中の方を対象として、インターネットによる民事法律扶助の償還免除申請サービスが全国で開始されています。ただし、生活保護に準ずる経済状況の方の免除やひとり親免除の申請は、このインターネット申請サービスの対象外とされています。

Section 04

訴訟費用を払う余裕がない場合の訴訟上の救助

裁判所費用の支払猶予であり、弁護士費用の立替制度とは別です。

訴訟上の救助は、民事訴訟法に基づき、裁判所が裁判費用などの支払を猶予する制度です。民事訴訟法82条は、訴訟の準備および追行に必要な費用を支払う資力がない者、または支払により生活に著しい支障を生ずる者について、申立てにより救助決定をすることができると定めています。ただし、勝訴の見込みがないとはいえないときに限られます。

次の比較表は、訴訟上の救助で問題となる効力を整理したものです。どの費用の支払が猶予されるかを確認し、弁護士費用そのものを立て替える制度ではない点を読み取ることが重要です。

効力内容
裁判費用等の支払猶予裁判費用、執行官手数料、執行官の職務執行費用などの支払猶予
付添弁護士費用の支払猶予裁判所が付添いを命じた弁護士の報酬・費用の支払猶予
訴訟費用担保の免除訴訟費用の担保提供を免除する効果
重要訴訟上の救助は、裁判費用を永久に免除する制度ではなく、一時猶予が中心です。後に資力があると判明した場合や支払能力に至った場合、猶予された裁判費用の支払を命じられる可能性があります。

疎明資料が必要

訴訟上の救助では、資力がないこと、または裁判費用の支払により生活に著しい支障を生ずることを疎明する必要があります。生活保護受給証明書、収入資料、預貯金通帳などが例になります。法テラスの援助開始決定証明書だけで足りるとは限らないため、裁判所向けの資料を別に準備する発想が必要です。

次の比較表は、法テラスの民事法律扶助と訴訟上の救助を対比したものです。どちらも費用負担を軽くする方向の制度ですが、対象費用、判断機関、返済・負担の考え方が異なる点を読み取ってください。

比較項目法テラスの民事法律扶助訴訟上の救助
根拠・運営日本司法支援センター裁判所、民事訴訟法82条以下
主な対象費用弁護士・司法書士費用、書類作成費用、実費など裁判費用、執行官手数料など
効果法テラスが費用を立て替える裁判所が支払を猶予する
返済・負担原則として分割償還。一定の場合に猶予・免除あり免除ではなく猶予が中心。後日支払命令の可能性あり
要件収入・資産基準、勝訴見込み、制度趣旨適合資力欠如または生活への著しい支障、勝訴見込み
判断機関法テラス裁判所

両制度は対象が異なるため、法テラスで弁護士費用の立替えを受けつつ、訴え提起時の印紙代・送達費用等について訴訟上の救助を申し立てる構成も考えられます。もっとも、認めるかどうかは裁判所の判断であり、必要な疎明資料を別途提出する必要があります。

Section 05

刑事事件・犯罪被害で費用を払う余裕がない場合の制度

国選弁護と被害者支援は、民事法律扶助とは別に確認します。

国選弁護制度

刑事事件で逮捕・勾留された、起訴された、警察・検察から取調べを受けているという場合、通常の民事法律扶助とは別に国選弁護制度を検討します。国選弁護人は、一定の要件のもとで国が選任する弁護人です。

次の比較表は、刑事事件で費用が問題になる場面を整理したものです。国選弁護と私選弁護は選任主体や弁護士選択の自由度が異なるため、どの段階で誰が動けるかを読み取ることが重要です。

項目国選弁護私選弁護
選任主体裁判所等が選任本人・家族が弁護士と契約
費用国が負担する仕組み。ただし訴訟費用負担が問題となる場合あり契約に基づき本人側が負担
弁護士選択自由に選べるとは限らない原則として依頼者が選べる
初動の柔軟性制度上のタイミング・要件に左右される早期に依頼できる場合がある

被告人が国選弁護人の選任を請求する場面では、資力申告書の合計欄の金額が50万円未満である場合に選任請求が問題になります。50万円以上の場合には、国選弁護人の選任請求前に弁護士会へ私選弁護人選任の申出をする必要がある旨も示されています。

犯罪被害者・DV等被害者の支援制度

次の一覧は、犯罪被害者やDV・ストーカー・児童虐待の被害者が検討する制度をまとめたものです。加害者側だけでなく被害者側にも費用支援の入口があり、資力基準や対象事件が制度ごとに違う点を読み取ることが重要です。

Victim Aid

犯罪被害者等法律援助

殺人や性犯罪などの犯罪被害にあった方や家族が、刑事・民事・行政その他の手続について包括的・継続的な援助を受ける制度です。原則無料とされ、資力基準は申込者と配偶者の現金・預金・有価証券等を足した額300万円以下とされています。2026年1月13日以降の被害が対象とされています。

Participation

国選被害者参加弁護士

一定の重大犯罪で被害者参加人が弁護士に援助を依頼したいが経済的に余裕がない場合に検討します。資力から、犯罪行為を原因として選定請求の日から6か月以内に支出する治療費等を差し引いた額が200万円未満である場合に請求できるとされています。

DV Support

DV等被害者法律相談援助

DV、ストーカー、児童虐待を受けている方、または受けるおそれがある方を対象に、弁護士による法律相談を実施する制度です。資産が300万円以下の方は相談無料で、民事・刑事を問わず相談できるとされています。

DVやストーカーでは、相手方に相談先や居場所が知られること自体が危険になる場合があります。安全確保、保護命令、警察相談、避難先、住民票閲覧制限、子どもの安全などを含め、法的手続と支援機関の連携を同時に確認する必要があります。

Section 06

訴訟費用を抑える少額訴訟・支払督促・民事調停

支援制度だけでなく、手続選択そのものでも費用や準備負担が変わります。

訴訟費用を払う余裕がない場合、「支援制度を使う」だけでなく、「費用や準備負担が比較的軽い手続を選ぶ」ことも重要です。ただし、相手方が争う場合や合意しない場合は通常訴訟へ移るなどのリスクがあります。

次の一覧は、費用や準備負担を抑えやすい三つの手続の特徴を整理したものです。請求額、相手方の反論可能性、話合いの余地を比べることで、通常訴訟以外の選択肢を検討しやすくなります。

60万円以下

少額訴訟

60万円以下の金銭請求について、原則として1回の審理で紛争解決を図る手続です。証拠書類や証人は審理の日にその場ですぐ調べられるものに限られます。

書類審査

支払督促

金銭等の請求について、裁判所書記官が書類審査で支払督促を発する手続です。手数料は訴訟の場合の半額とされていますが、異議が出ると民事訴訟に移行します。

話合い

民事調停

裁判所を利用する話合い型の手続です。費用が低額で、秘密が守られ、比較的早く解決できる可能性がありますが、合意ができなければ不成立となります。

次の比較表は、少額訴訟・支払督促・民事調停の向き不向きをまとめたものです。手続の低額さだけでなく、相手方が争うか、証拠をすぐ出せるか、合意による解決を望むかを読み取ることが重要です。

手続向いている場面注意点
少額訴訟貸金返還、売買代金、未払報酬、敷金返還、軽微な物損事故など相手方の申立てや裁判所の判断で通常訴訟に移行することがある。控訴はできず、不服申立ては異議に限られる
支払督促相手方が争わない可能性が高い金銭請求相手方が異議を出すと通常の民事訴訟に移行する
民事調停分割払いなど柔軟な解決、近隣・賃貸・親族間・取引先との紛争相手方が出席しない、合意しない場合には不成立となる

裁判所の案内では、10万円の貸金返済を求める手数料について、訴訟では1,000円、調停では500円とされています。費用だけで決めるのではなく、証拠、相手方の態度、回収可能性も併せて考えます。

民事裁判手続のデジタル化

2026年5月21日に施行される改正民事訴訟法・改正民事訴訟規則では、民事裁判手続のデジタル化に伴い、申立手数料や郵便費用の扱いが変わる予定です。現行制度では収入印紙と郵便費用の予納が中心ですが、改正後は原則としてペイジーを利用した現金納付となり、郵便費用は申立手数料に一本化されると説明されています。

この変更は、費用負担そのものが消えるという意味ではありません。2026年5月21日以降に訴えを提起する場合は、裁判所の最新案内で納付方法を確認する必要があります。

Section 07

訴訟費用を払う余裕がない場合の制度選択ロードマップ

相談だけなのか、依頼費用なのか、裁判所費用なのかを順番に切り分けます。

次の判断の流れは、費用で困っている場面を順番に切り分けるためのものです。上から順に確認すると、法テラス、訴訟上の救助、少額訴訟、支払督促、民事調停のどれを優先して検討するかを読み取りやすくなります。

制度選択の判断の流れ

まず相談したいだけか

該当する場合は、法テラス無料法律相談を検討します。

弁護士・司法書士に依頼する費用が問題か

該当する場合は、代理援助・書類作成援助を検討します。

裁判所に納める印紙・郵便費等が問題か

該当する場合は、訴訟上の救助を検討します。

60万円以下の金銭請求か

該当する場合は、少額訴訟を検討します。

相手が争わない可能性がある金銭請求か

該当する場合は、支払督促を検討します。

話合いの余地あり
民事調停を検討

分割払いなど柔軟な解決を目指せる場合があります。

争いが強い
通常訴訟・専門家相談

証拠、時効、回収可能性を踏まえて検討します。

次の一覧は、相談場面ごとの進め方を整理したものです。訴えたい側、訴えられた側、借金・家事・被害者支援では優先確認事項が違うため、近い場面の項目を読み取って資料準備に使います。

1

訴えたいが費用がない

請求内容、金額、証拠を整理し、法テラス無料法律相談を予約します。代理援助・書類作成援助と訴訟上の救助、少額訴訟・支払督促・民事調停の適否を確認します。

請求側
2

訴えられたが費用がない

訴状・呼出状・答弁書提出期限を確認し、期限を過ぎないよう相談予約を取ります。代理人が必要な場合は代理援助を検討し、欠席判決を避けるため最低限の期限対応を確認します。

期限注意
3

借金問題で費用がない

債務整理、自己破産、個人再生では、法テラスの民事法律扶助が利用されることがあります。予納金や管財事件となる可能性など、専門家費用以外の費用も確認します。

債務整理
4

離婚・養育費・婚姻費用で費用がない

家事事件として法テラス相談の対象になり得ます。離婚など配偶者が相手方となる事件では、本人の収入と資産のみで判断される場面があります。

家事
5

犯罪被害で費用がない

一般の民事法律扶助だけでなく、犯罪被害者等法律援助、国選被害者参加弁護士、DV等被害者法律相談援助を検討します。被害類型、発生日、資力、参加可能性で制度が変わります。

被害者支援
Section 08

弁護士・司法書士に相談するときの質問リスト

30分の相談で費用制度、事件の見通し、手続期限を確認します。

相談時間を有効に使うには、費用制度、事件の見通し、手続期限の三つを分けて質問すると整理しやすくなります。相談先が結論を断定する場ではなく、一般的な制度と資料に基づいて見通しを確認する場であることも意識します。

次の一覧は、相談時に確認したい質問を目的別にまとめたものです。費用の入口、証拠の不足、期限の有無を分けて尋ねることで、次に準備すべき資料や手続を読み取りやすくなります。

費用制度に関する質問

法テラスを利用できる可能性、代理援助と書類作成援助の違い、立替対象になる費用、月々の償還額、償還猶予・免除、訴訟上の救助の必要性を確認します。

制度

事件の見通しに関する質問

請求が法律上成り立つか、証拠として足りないもの、相手方が争った場合のリスク、勝訴後の回収可能性、訴訟・調停・支払督促・少額訴訟の適否を確認します。

証拠

手続期限に関する質問

答弁書・準備書面・不服申立ての期限、時効完成の可能性、仮差押えや執行停止など急ぐ手続の有無、通常訴訟に移行するリスクを確認します。

期限
準備相談前には、事実関係を時系列でまとめ、請求額、相手方情報、証拠、家計資料を分けておくと、法テラスの利用可能性と事件の見通しを同時に確認しやすくなります。
Section 09

訴訟費用を払う余裕がない場合のよくある誤解

制度の限界を知り、無料・免除・回収を混同しないことが大切です。

法テラスは完全無料で弁護士を雇える制度ですか

一般的には、無料法律相談は一定範囲で無料ですが、弁護士・司法書士費用の立替制度は原則として返済を伴う制度とされています。ただし、生活保護受給中など一定の事情では償還猶予・償還免除が問題になる可能性があります。具体的な利用可否や返済条件は、収入・資産・事件内容によって変わるため、資料を整理したうえで法テラスや弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

訴訟上の救助が認められれば裁判費用は不要になりますか

一般的には、訴訟上の救助は裁判費用の免除ではなく、一時猶予が中心とされています。後に資力があると判明した場合や支払能力に至った場合には、猶予された費用の支払が問題になる可能性があります。具体的な扱いは、裁判所の判断や事件の終わり方によって変わるため、提出資料を確認する必要があります。

弁護士費用は敗訴者が当然負担しますか

一般的には、通常の民事事件で弁護士費用が当然に訴訟費用として相手方負担になるわけではありません。不法行為に基づく損害賠償請求など一定の場合に相当な弁護士費用が損害として認められることはありますが、事件類型や証拠関係で結論は変わります。具体的な見通しは弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

少額訴訟なら簡単に勝てますか

一般的には、少額訴訟は簡易・迅速な手続ですが、証拠が不要になるわけではありません。原則1回の審理で進むため、最初の期日までに証拠を十分準備する必要があります。相手方の申立てや裁判所の判断で通常訴訟へ移る可能性もあるため、請求内容と証拠を確認する必要があります。

支払督促なら相手に反論されませんか

一般的には、支払督促は書類審査で進む便利な手続ですが、相手方が異議を出すと通常の民事訴訟に移行します。争いが予想される事件では、最初から訴訟や調停を選ぶ方が適する可能性があります。具体的な手続選択は、相手方の態度、証拠、請求額、回収可能性によって変わります。

Section 10

訴訟費用を払う余裕がない場合でも期限と回収可能性を確認する

費用支援の検討と同時に、期限、費用倒れ、証拠、専門家の権限を見ます。

費用がない場合でも、答弁書提出期限、期日、時効、不服申立て期限を放置すると不利な結果につながる可能性があります。法テラスの審査には通常申込みから決定まで2週間程度かかる場合があるため、制度利用の準備と最低限の期限対応を並行して考える必要があります。

次の注意点一覧は、制度を使う前後に見落としやすいリスクを整理したものです。費用だけでなく、期限、費用倒れ、回収可能性、資力申告、専門家の権限を読み取り、相談時の確認項目にしてください。

期限を最優先する

答弁書の提出期限や第1回口頭弁論期日を放置すると、相手の主張を争わないものとして扱われるおそれがあります。

費用倒れを検討する

請求額が小さい場合、弁護士費用、時間、精神的負担、回収可能性を踏まえると、勝っても経済的に割に合わないことがあります。

勝訴可能性と回収可能性を分ける

裁判で勝てることと、実際にお金を回収できることは別です。相手に財産がない場合などは、判決後の回収に苦労することがあります。

家計資料を正確に出す

収入、預金、同居家族、不動産、有価証券、給付金などを正確に申告しないと、制度利用上の問題になる可能性があります。

事件類型で専門家を選ぶ

司法書士には代理権に制限があります。複雑な訴訟、高額請求、控訴審、保全・執行、DV、刑事、行政事件などでは弁護士相談が必要となる場面が多くなります。

次の強調部分は、このページ全体の結論です。費用の種類、事件の種類、本人の資力、手続段階に応じて制度を組み合わせるという考え方を読み取ってください。

費用がないことだけで裁判を諦める必要はありません

弁護士・司法書士費用は法テラスの民事法律扶助、裁判所費用は訴訟上の救助、事件の規模や性質によっては少額訴訟・支払督促・民事調停を検討します。単一の制度名ではなく、複数の支援ルートを組み合わせて考えることが実務上の出発点です。

Reference

参考資料・出典

公的機関・法令資料を中心に、制度の根拠と案内を確認しています。

裁判所・法令

  • 裁判所「訴訟費用について」
  • 裁判所「手数料」
  • 裁判所「訴訟上の救助を申し立てる場合について」
  • e-Gov法令検索「民事訴訟法」
  • 裁判所「刑事事件に関する書類の参考書式について」
  • 裁判所「少額訴訟」
  • 裁判所「支払督促」
  • 裁判所「民事調停」
  • 裁判所「民事裁判手続のデジタル化とは?改正民訴法等で変わる民事訴訟手続の概要」

法テラス

  • 法テラス「無料法律相談のご利用の流れ」
  • 法テラス「民事法律扶助業務」
  • 法テラス「弁護士・司法書士費用等の立替制度のご利用の流れ」
  • 法テラス「審査に必要な書類について」
  • 法テラス「民事法律扶助のしおり」
  • 法テラス「立替金の償還免除申請に関するよくあるお問合せ」
  • 法テラス「インターネットによる民事法律扶助の償還免除申請サービス開始について」
  • 法テラス「犯罪被害者支援業務」
  • 法テラス「犯罪被害者等法律援助」
  • 法テラス「被害者参加人のための国選弁護制度」
  • 法テラス「DV等被害者法律相談援助」