2σ Guide

赤い本の慰謝料算定表と
青い本の違い

交通事故慰謝料の裁判基準を理解するために、赤い本と青い本の性格、金額の読み方、証拠の集め方、保険会社提示との見比べ方を整理します。

毎年 赤い本の改訂頻度
隔年 青い本の改訂頻度
4段階 基準比較の手順
本ページは株式会社Dプロフェッションズ(医師/医療機関/弁護士/弁護士法人ではありません)が運営しています。
一般的な情報提供を目的としており医療上の助言や法律相談等を行うものではありません。
広告(PR)を掲載しています。広告は編集内容や推奨を意味しません。
Video

赤い本の慰謝料算定表と 青い本の違い

交通事故慰謝料の裁判基準を理解するために、赤い本と青い本の性格、金額の読み方、証拠の集め方、保険会社提示との見比べ方を整理します。

動画を読み込み中…
2σ GUIDE ・ VIDEO
赤い本の慰謝料算定表と 青い本の違い
交通事故慰謝料の裁判基準を理解するために、赤い本と青い本の性格、金額の読み方、証拠の集め方、保険会社提示との見比べ方を整理します。
動画の文字起こし(全文テキスト)

2σ GUIDE ・ VIDEO

  • 赤い本の慰謝料算定表と 青い本の違い
  • 交通事故慰謝料の裁判基準を理解するために、赤い本と青い本の性格、金額の読み方、証拠の集め方、保険会社提示との見比べ方を整理します。

POINT 1

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを先に押さえる
  • 両方とも法律そのものではなく、交通事故損害額を考えるための実務資料です。
  • 東京地裁実務に基づく実務型
  • 全国裁判例と解説を含む総合型
  • どちらも目安であり結論ではない

POINT 2

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いの前提となる慰謝料の種類
  • 入通院、後遺障害、死亡という3分類と、自賠責・任意保険・裁判基準の層を分けます。
  • 慰謝料とは、交通事故によって被害者が受けた精神的苦痛を金銭で評価した損害項目です。
  • 読者にとって重要なのは、赤い本や青い本を見る前に、どの慰謝料を検討しているのかを分けることです。
  • 左から区分、典型例、実務上の意味を確認してください。

POINT 3

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを一覧で比較する
  • 正式名称、編集主体、改訂頻度、金額の読み方、交渉での使われ方を整理します。
  • 赤い本の正式名称は『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』で、日弁連交通事故相談センター東京支部が編集しています。
  • 2026年版は令和8年2月6日に発行されました。
  • 重要なのは、赤い本が東京地裁実務を強く反映し、青い本が全国的な裁判例と解説を含む点です。

POINT 4

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本が二つ存在する理由
  • 同種事案の公平性
  • 医療・事故・収入資料を確認
  • 交通事故損害賠償は、標準化と個別事情の反映を同時に必要とします。

POINT 5

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本を読む前に自賠責基準を見る
  • 1. 保険会社が自賠責基準に近い金額を提示:治療費や休業損害を含む傷害枠の処理も確認します。
  • 2. 赤い本・青い本の話を知る:自分の通院期間、傷害内容、後遺障害の有無を照合します。
  • 3. 裁判基準で損害を見直す:慰謝料、休業損害、逸失利益、過失割合、既払金を再確認します。
  • 4. 証拠に基づいて示談案を調整:増額幅は治療実態、証拠、過失割合に左右されます。

POINT 6

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本で入通院慰謝料はどう違うか
  • 入院・手術・固定
  • 重い治療内容は、通常表や上限寄り評価の根拠になり得ます。
  • 画像所見・検査所見
  • 他覚所見の有無は、赤い本の表選択や青い本の幅に影響します。

POINT 7

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本で後遺障害・死亡慰謝料はどう見るか
  • 後遺障害では等級、死亡事故では遺族関係と逸失利益まで一体で確認します。
  • 等級と逸失利益
  • 遺族関係と相続
  • 事故態様と証拠

POINT 8

  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本を専門職はどう使うか
  • 弁護士、医師、保険会社、警察・鑑定、福祉の視点で役割が異なります。
  • 交通事故の損害賠償は、法律、医療、保険、事故調査、車両技術、労務、福祉が重なる領域です。
  • 読者にとって重要なのは、慰謝料の金額だけを誰か一人が決めるのではなく、複数の資料が損害額の前提を支える点です。
  • 各行から、誰がどの資料を作り、どの争点に影響するかを読み取ってください。

まとめ

  • 赤い本の慰謝料算定表と 青い本の違い
  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを先に押さえる:両方とも法律そのものではなく、交通事故損害額を考えるための実務資料です。
  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いの前提となる慰謝料の種類:入通院、後遺障害、死亡という3分類と、自賠責・任意保険・裁判基準の層を分けます。
  • 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを一覧で比較する:正式名称、編集主体、改訂頻度、金額の読み方、交渉での使われ方を整理します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを先に押さえる

両方とも法律そのものではなく、交通事故損害額を考えるための実務資料です。

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いは、交通事故の損害賠償実務を理解する入口です。赤い本は東京地裁実務に基づく訴訟実務型の基準書で、青い本は全国の参考裁判例と解説を中心にした総合資料です。どちらも損害額算定の目安であり、個別事案の結論を自動的に決めるものではありません。

次の比較一覧は、赤い本と青い本の最初に見るべき違いを表しています。読者にとって重要なのは、どちらが常に高いかではなく、どの資料がどの場面で役立つかを分けることです。左右を比較しながら、地域性、改訂頻度、金額の示し方、交渉での使われ方を読み取ってください。

赤い本

東京地裁実務に基づく実務型

毎年改訂され、法曹関係者向けに、入通院期間などから比較的明確な目安額を読みます。

青い本

全国裁判例と解説を含む総合型

隔年改訂され、全国的な裁判例や論点を踏まえ、幅のある金額を個別事情で調整します。

共通点

どちらも目安であり結論ではない

事故態様、治療経過、後遺障害、過失割合、既往症、証拠状況で最終額は変わります。

要点赤い本は標準額を比較的明確に示す実務型、青い本は幅と解説を通じて全国的な裁判例傾向を読む解説型と理解すると整理しやすくなります。
Section 01

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いの前提となる慰謝料の種類

入通院、後遺障害、死亡という3分類と、自賠責・任意保険・裁判基準の層を分けます。

慰謝料とは、交通事故によって被害者が受けた精神的苦痛を金銭で評価した損害項目です。治療費、休業損害、逸失利益、介護費、葬儀費、物損などとは別の損害項目ですが、最終的な賠償額ではこれらが合算され、過失相殺や既払金控除が行われます。

次の比較表は、交通事故慰謝料の3つの区分を表しています。読者にとって重要なのは、赤い本や青い本を見る前に、どの慰謝料を検討しているのかを分けることです。左から区分、典型例、実務上の意味を確認してください。

区分典型例実務上の意味
傷害慰謝料・入通院慰謝料入院・通院を余儀なくされた苦痛治療期間、入院期間、通院期間、傷害の重さなどで算定します。
後遺障害慰謝料症状固定後も残る障害による苦痛後遺障害等級が大きな軸になります。
死亡慰謝料死亡した本人と遺族の精神的苦痛被害者の家庭内での役割や遺族構成等が考慮されます。

交通事故慰謝料には、自賠責基準、任意保険会社の提示基準、弁護士基準・裁判基準という複数の層があります。赤い本と青い本は、一般に弁護士基準・裁判基準と呼ばれる領域で使われる資料です。

次の比較表は、慰謝料で問題になる3つの基準を整理したものです。読者にとって重要なのは、保険会社の提示額が赤い本や青い本の水準とは限らない点です。各基準の主な場面と特徴を見比べてください。

基準主な場面特徴
自賠責基準自賠責保険・共済の支払被害者救済のための最低限度に近い制度的基準です。
任意保険会社の提示基準示談交渉の初期提示保険会社内部の運用に基づくことが多い基準です。
弁護士基準・裁判基準弁護士交渉、訴訟、裁判所の判断裁判例・実務傾向を踏まえた水準です。
Section 02

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを一覧で比較する

正式名称、編集主体、改訂頻度、金額の読み方、交渉での使われ方を整理します。

赤い本の正式名称は『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準』で、日弁連交通事故相談センター東京支部が編集しています。2026年版は令和8年2月6日に発行されました。青い本の正式名称は『交通事故損害額算定基準』で、日弁連交通事故相談センター本部が編集し、全国の参考裁判例と解説を中心に構成されています。

次の比較表は、赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを、読者が実務上よく迷う順番で整理したものです。重要なのは、赤い本が東京地裁実務を強く反映し、青い本が全国的な裁判例と解説を含む点です。行ごとに、同じ項目で左右を比べてください。

比較項目赤い本青い本
正式名称民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準交通事故損害額算定基準
編集主体日弁連交通事故相談センター東京支部日弁連交通事故相談センター本部
中心的性格東京地裁実務に基づく訴訟実務型資料全国裁判例と解説を含む総合資料
改訂頻度毎年隔年
主な読者法曹関係者向け交通事故実務関係者・相談実務向け
入通院慰謝料傷害類型に応じて表を使い分け、目安額を比較的明確に読みます。幅のある金額を基礎に個別事情で調整します。
交渉での使われ方裁判基準として請求する際に使いやすい資料です。地域差、裁判例、論点整理の説明に使いやすい資料です。
注意点表の金額を機械的に当てはめないことが重要です。幅のどこを採るかの理由付けが重要です。

次の横の比較は、赤い本と青い本の性格の違いを視覚的に整理したものです。読者にとって重要なのは、横の長さが金額の高さではなく、その資料が持つ特徴の強さを表す点です。赤い本は東京地裁実務と明確な目安、青い本は全国性と解説の幅を読み取ってください。

東京実務
全国性
明確な目安
解説の幅
横の長さは資料の特徴の強さを示すもので、慰謝料額の高低ではありません。
Section 03

赤い本の慰謝料算定表と青い本が二つ存在する理由

交通事故損害賠償は、標準化と個別事情の反映を同時に必要とします。

交通事故事件は件数が多く、損害項目もある程度類型化しやすい一方で、被害者一人ひとりの事情は大きく異なります。会社員、個人事業主、家事従事者、学生、高齢者、乳幼児、介護を担う家族では、同じ傷病名でも仕事や生活への影響が異なります。

次の判断の流れは、交通事故損害賠償で標準化と個別化がどのようにつながるかを表しています。読者にとって重要なのは、赤い本と青い本が対立する資料ではなく、同種事案の公平性と個別被害の反映を支える資料だという点です。上から順に、基準、証拠、個別事情、最終判断の流れを読み取ってください。

標準化と個別化の判断の流れ

同種事案の公平性

治療期間や等級をもとに標準的な水準を確認します。

医療・事故・収入資料を確認

診断書、画像、事故資料、収入資料を整理します。

個別事情を反映

傷害の重さ、生活支障、通院実態、地域性、証拠の強弱を見ます。

請求額・示談額・裁判見通しへ

赤い本と青い本を相互補完的に使います。

民事交通訴訟では、損害項目や争点を一覧表で整理する運用が広がっています。裁判所は審理効率化の観点から一覧表を利用した審理を推進しており、東京地裁・大阪地裁では、事案の概要、損害額一覧表、治療費等集計表、相続等一覧表からなる共通書式が作成されています。

見方裁判では、慰謝料だけでなく治療費、休業損害、逸失利益、既払金、過失割合などが一体として整理されます。赤い本・青い本は、この整理作業の中で参照される資料です。
Section 04

赤い本の慰謝料算定表と青い本を読む前に自賠責基準を見る

自賠責基準との距離を把握しないと、裁判基準との差を誤解しやすくなります。

自賠責保険・共済は、交通事故による人身損害について被害者救済を図る制度です。国土交通省は、傷害による損害について、被害者1人につき120万円を支払限度額と説明しています。傷害慰謝料は1日につき4,300円とされ、対象日数は傷害の態様、実治療日数などを勘案して治療期間の範囲内で決まります。

次の比較表は、自賠責基準と赤い本・青い本が想定する裁判基準の違いを表しています。読者にとって重要なのは、自賠責基準が制度的・定型的な支払基準であり、赤い本・青い本の実務資料とは目的が違う点です。金額だけでなく、支払対象と限度額の構造を確認してください。

項目自賠責基準赤い本・青い本の領域
目的基本補償・被害者救済裁判例・実務傾向を踏まえた損害額の検討
傷害部分の限度額治療費、文書料、休業損害、慰謝料を含め120万円総損害額を項目ごとに整理し、必要に応じて請求します。
傷害慰謝料1日4,300円を基礎に対象日数を決めます。入院期間、通院期間、傷害類型、個別事情で検討します。
注意点迅速・公平な支払を重視します。証拠、過失、後遺障害、地域性で結論が変わります。

保険会社の初回提示は、自賠責基準または任意保険会社内部の基準に近いことがあります。そのため、赤い本・青い本を参照した場合の慰謝料水準と差が出ることがあります。ただし、保険会社提示額が低いから必ず違法というわけではなく、赤い本・青い本なら必ず増額するというわけでもありません。

次の時系列は、提示額に差が生じる典型的な流れを表しています。読者にとって重要なのは、どの段階でどの基準が使われているかを確認することです。上から下へ、初回提示、情報収集、再計算、交渉の順番を読み取ってください。

初回提示

保険会社が自賠責基準に近い金額を提示

治療費や休業損害を含む傷害枠の処理も確認します。

確認

赤い本・青い本の話を知る

自分の通院期間、傷害内容、後遺障害の有無を照合します。

再計算

裁判基準で損害を見直す

慰謝料、休業損害、逸失利益、過失割合、既払金を再確認します。

交渉

証拠に基づいて示談案を調整

増額幅は治療実態、証拠、過失割合に左右されます。

Section 05

赤い本の慰謝料算定表と青い本で入通院慰謝料はどう違うか

赤い本は表の使い分け、青い本は幅のどこを採るかが重要です。

入通院慰謝料は、事故により入院・通院を余儀なくされた精神的苦痛を評価するものです。傷病名だけでなく、入院期間、通院期間、実通院日数、手術の有無、骨折・脱臼・神経損傷・脳外傷などの重さ、症状の一貫性、画像所見や検査所見、医師の治療方針、通院頻度の自然さ、治療中断や転院の理由、仕事・学校・家事・育児・介護への影響が重要になります。

次の比較表は、赤い本型と青い本型で入通院慰謝料を読むときの違いを表しています。読者にとって重要なのは、赤い本ではどの表を使うか、青い本では幅のどこを採るかという別々の判断がある点です。左右を見比べ、どの証拠が理由付けに必要かを読み取ってください。

観点赤い本型の読み方青い本型の読み方
最初の確認通常の表か、比較的軽い神経症状等を想定する表かを検討します。金額の幅の中で、下限、中間、上限のどこを採るかを検討します。
重視する資料入院期間、通院期間、他覚所見、治療内容が重要です。傷害の重さ、生活支障、手術・入院、後遺障害の可能性が重要です。
軽傷事案むち打ちや打撲で他覚所見が乏しい場合、低い水準の表が問題になります。下限寄りの評価が問題になることがあります。
重傷事案骨折、手術、長期入院では通常表を検討しやすくなります。上限寄り、または個別事情による加算が問題になる場合があります。

むち打ち症、頚椎捻挫、腰椎捻挫、打撲、挫傷などでは、画像所見や神経学的所見の有無が大きな争点になります。同じ「首が痛い」という訴えでも、明確な外傷性所見がある場合と、他覚所見が乏しい場合では、慰謝料表の使い方が異なることがあります。

次の重要ポイントは、赤い本・青い本のどちらでも共通して見られる入通院慰謝料の確認事項を整理したものです。読者にとって重要なのは、治療期間だけで判断しない点です。各項目が、金額の水準や調整理由にどう影響するかを読み取ってください。

入院・手術・固定

重い治療内容は、通常表や上限寄り評価の根拠になり得ます。

画像所見・検査所見

他覚所見の有無は、赤い本の表選択や青い本の幅に影響します。

通院頻度・治療中断

実通院日数が少ない場合や中断がある場合、減額方向の争点になります。

生活・仕事への支障

日常生活や就労への具体的影響は、個別事情の説明に役立ちます。

Section 06

赤い本の慰謝料算定表と青い本で後遺障害・死亡慰謝料はどう見るか

後遺障害では等級、死亡事故では遺族関係と逸失利益まで一体で確認します。

後遺障害とは、治療を続けても医学的に症状の改善が見込めない状態、つまり症状固定後に残った障害のうち、自賠責保険等の等級認定上評価されるものをいいます。後遺障害慰謝料では、赤い本・青い本のいずれも等級ごとの水準を示しますが、現実の争点は等級、障害内容、労働能力喪失率、労働能力喪失期間であることが多いです。

次の一覧は、後遺障害慰謝料で赤い本・青い本を見る前に確認する資料を表しています。読者にとって重要なのは、表の数字よりも、その前提となる等級や医学的根拠が争点になりやすい点です。各行の資料が、どの損害項目に影響するかを確認してください。

確認事項見る資料影響する点
等級認定認定通知、理由書、後遺障害診断書後遺障害慰謝料、逸失利益
神経症状画像、神経学的検査、症状の一貫性14級9号、12級13号、非該当の争い
高次脳機能障害意識障害、画像、神経心理学的検査、日常生活状況等級、将来介護費、生活再建
外貌・関節・歯牙等写真、可動域測定、歯科資料、専門診療科資料等級該当性と生活支障

死亡事故では、死亡した本人の慰謝料と遺族固有の慰謝料という二つの側面があります。自賠責支払基準でも、死亡による損害として、葬儀費、逸失利益、死亡本人の慰謝料、遺族の慰謝料が掲げられています。赤い本・青い本では、被害者が家庭内でどのような立場だったか、扶養関係、家族構成、年齢、事故態様、遺族の精神的打撃などが問題になります。

次の比較一覧は、後遺障害事故と死亡事故で、慰謝料表以外に同時確認すべき項目を表しています。読者にとって重要なのは、慰謝料だけで示談判断をしないことです。左は後遺障害、右は死亡事故で特に重くなる周辺論点として読み取ってください。

後遺障害

等級と逸失利益

等級が一つ変わるだけで、慰謝料だけでなく逸失利益も大きく変わることがあります。

死亡事故

遺族関係と相続

死亡慰謝料、死亡逸失利益、葬儀費、相続、刑事記録、遺族対応を一体で確認します。

共通

事故態様と証拠

過失割合や因果関係が変わると、慰謝料水準より最終受取額への影響が大きくなることがあります。

Section 07

赤い本の慰謝料算定表と青い本を専門職はどう使うか

弁護士、医師、保険会社、警察・鑑定、福祉の視点で役割が異なります。

交通事故の損害賠償は、法律、医療、保険、事故調査、車両技術、労務、福祉が重なる領域です。弁護士は赤い本・青い本を使って慰謝料、休業損害、逸失利益、将来介護費、治療費、過失割合などを再計算しますが、医学的事実や事故態様の裏付けは他の専門資料が支えます。

次の一覧は、専門職や関係者ごとの視点と確認資料を整理したものです。読者にとって重要なのは、慰謝料の金額だけを誰か一人が決めるのではなく、複数の資料が損害額の前提を支える点です。各行から、誰がどの資料を作り、どの争点に影響するかを読み取ってください。

視点主な確認資料影響する争点
弁護士事故証明書、刑事記録、診断書、後遺障害診断書、提示書請求額、過失割合、訴訟見通し
医師・医療職初診時所見、画像、神経学的所見、治療頻度、症状固定時期治療必要性、後遺障害、因果関係
保険会社・損害調査請求書類、事故状況、既払金、支払限度額支払判断、自賠責調査、既払い金控除
警察・事故鑑定実況見分、信号、速度、衝突角度、車両損傷、映像過失割合、受傷機転、因果関係
労務・福祉労災、傷病手当金、障害年金、介護、復職資料生活再建、休業損害、将来介護費

保険会社の担当者は支払判断を行う立場であり、被害者の代理人ではありません。この構造を理解せずに担当者の説明だけで示談を完了すると、後から損害項目の見落としに気づくことがあります。

次の重要ポイントは、赤い本・青い本の確認に必要な資料を横断的にまとめたものです。読者にとって重要なのは、慰謝料の資料だけでなく、休業損害、逸失利益、過失割合、生活再建の資料も同時に準備する点です。各項目がそろっているかを確認してください。

医療資料

診断書、診療報酬明細書、画像、検査結果、後遺障害診断書を整理します。

治療

事故資料

交通事故証明書、現場写真、ドラレコ、実況見分、修理見積書を確認します。

過失

収入・生活資料

源泉徴収票、休業損害証明書、確定申告書、家事・介護への影響メモを準備します。

収入

保険・示談資料

提示書、既払金明細、保険証券、弁護士費用特約、人身傷害保険を確認します。

示談
Section 08

赤い本の慰謝料算定表と青い本で「どちらが高い」と単純化しない

高低だけでなく、下限・中間・上限、表の選択、過失相殺、地域性を見ます。

インターネット上では、「赤い本の方が高い」「青い本は低い」「青い本の上限の8割が赤い本」などの説明を見かけることがあります。しかし、これは単純化しすぎです。実務上、保険会社提示より赤い本ベースの請求が高くなることは多い一方で、赤い本と青い本の比較では、青い本の幅のどこを採るか、赤い本の通常表か軽症表か、後遺障害の有無、過失相殺、地域の裁判実務が影響します。

次の一覧は、赤い本と青い本の高低を単純比較できない理由を整理したものです。読者にとって重要なのは、慰謝料水準よりも、どの基準をどの証拠で合理的に主張できるかという点です。各行を、金額が変わる要因として確認してください。

青い本は幅がある

下限、中間、上限のどこを採るかで結論が変わります。

赤い本は表を使い分ける

通常表か軽症表かで、同じ通院期間でも水準が変わります。

後遺障害で総額が変わる

等級が変わると、慰謝料だけでなく逸失利益も大きく変わります。

過失相殺が効く

過失割合があると、慰謝料水準より最終受取額が重要になります。

物損のみの事故では、原則として慰謝料が認められにくい点にも注意が必要です。車両損傷だけで精神的苦痛の賠償が当然に認められるわけではなく、例外的な事情の有無が問題になります。

次の計算例は、過失割合が最終受取額に影響することを表しています。読者にとって重要なのは、慰謝料が100万円増えても、過失割合が30%であれば最終受取額への影響は単純に100万円ではない点です。慰謝料だけでなく、治療費や休業損害を含む総損害で考えてください。

慰謝料が100万円増えても、過失割合30%なら受取増は単純な100万円ではありません

既払治療費や休業損害も含めて過失相殺される場合、最終的な支払額は大きく変わります。提示書では、総損害額、過失相殺後額、既払い金、最終支払額の順に確認することが重要です。

Section 09

赤い本の慰謝料算定表と青い本を弁護士相談で使う場面

示談案、治療打切り、後遺障害、死亡事故、過失割合などでは早めの確認が重要です。

赤い本・青い本を自分だけで読み解くより、早めに弁護士等の専門家へ相談した方がよい場面があります。特に示談案が届いた後、治療打切りを告げられた時、後遺障害診断書を作成する前、死亡事故、過失割合に納得できない場合は、資料を整理して確認する必要があります。

次の比較表は、弁護士等への相談を検討しやすい場面と、その理由を表しています。読者にとって重要なのは、赤い本・青い本の金額確認だけでなく、後遺障害、過失割合、休業損害、逸失利益などを同時に点検する点です。自分に当てはまる行を確認してください。

場面理由
保険会社から示談案が届いた署名前に裁判基準で再計算する必要があります。
治療打切りを告げられた症状固定、治療継続、健康保険・労災利用の整理が必要です。
後遺障害が残りそう後遺障害診断書作成前の準備が重要です。
むち打ちで痛みが長引く他覚所見、通院頻度、症状一貫性が争点になりやすいです。
骨折・手術・入院がある入通院慰謝料、休業損害、逸失利益が大きくなりやすいです。
高次脳機能障害の疑い医療・福祉・介護・後遺障害認定が複雑です。
死亡事故慰謝料、逸失利益、相続、刑事記録、遺族対応が複雑です。
過失割合に納得できない実況見分、ドラレコ、鑑定が必要になることがあります。
個人事業主・会社役員休業損害・逸失利益の立証が難しいことがあります。
弁護士費用特約がある費用負担を抑えて相談・依頼できる可能性があります。

弁護士費用特約が使える場合、少額事故でも相談のハードルが下がることがあります。ただし、対象範囲、上限額、利用条件は保険契約により異なるため、保険証券、約款、代理店または保険会社への確認が必要です。

注意示談後は内容を修正することが難しくなる可能性があります。示談書に署名する前、後遺障害申請前、治療打切り時は、提示書と資料をそろえて確認することが重要です。
Section 10

赤い本の慰謝料算定表と青い本を見る前に準備する資料

事故関係、医療関係、収入・生活関係、保険・示談関係を分けて整理します。

赤い本・青い本で慰謝料を計算するには、治療期間だけでなく、事故関係、医療関係、収入・生活関係、保険・示談関係の資料が必要です。資料が不足していると、弁護士等でも正確な見通しを立てにくくなります。

次の一覧は、相談前に準備したい資料を4つのまとまりに分けたものです。読者にとって重要なのは、慰謝料表の前提となる期間や傷害内容だけでなく、過失割合、休業損害、逸失利益、既払い金の確認にも資料が必要な点です。各列を見て、不足している資料を確認してください。

まとまり主な資料確認する理由
事故関係交通事故証明書、現場写真、車両損傷写真、ドラレコ、修理見積書、相手方保険会社の連絡先事故態様、過失割合、受傷機転を確認します。
医療関係診断書、診療報酬明細書、領収書、お薬手帳、画像データ、リハビリ記録、後遺障害診断書、通院日一覧、症状日記治療期間、傷害の重さ、後遺障害を確認します。
収入・生活関係源泉徴収票、給与明細、休業損害証明書、確定申告書、事業帳簿、家事・育児・介護への影響メモ休業損害、逸失利益、生活支障を確認します。
保険・示談関係提示書、既払金明細、任意保険証券、弁護士費用特約、人身傷害保険、労災・健康保険の利用状況最終支払額、費用負担、損益相殺を確認します。

次の横断チェックは、赤い本・青い本の検討で見落としやすい視点をまとめたものです。読者にとって重要なのは、法律、医療、保険、事故調査、労務、福祉、心理、生活の各視点を同時に見る点です。各行がそろうほど、示談前の検討が具体化します。

法律

赤い本・青い本・自賠責基準のどれで計算されているか、後遺障害や過失割合を確認します。

基準

医療

診断名と症状、画像検査、神経学的検査、症状固定時期を確認します。

証拠

保険

自賠責枠、任意保険、人身傷害保険、労災、既払金の関係を整理します。

控除

生活

家事、育児、介護、学業、復職、心理面への影響を記録します。

支障
Section 11

赤い本の慰謝料算定表と青い本の事案別の使い分け

軽いむち打ち、骨折、高次脳機能障害、死亡事故では確認の軸が異なります。

赤い本と青い本のどちらを見るかは、事故類型や傷害内容によって変わります。軽いむち打ち・他覚所見が乏しい事案、骨折・手術・入院がある事案、高次脳機能障害が疑われる事案、死亡事故では、見るべき資料も争点も異なります。

次の比較表は、代表的な事案ごとに赤い本・青い本の使い分けを整理したものです。読者にとって重要なのは、同じ慰謝料でも、軽症事案では通院実態、重傷事案では後遺障害や逸失利益、死亡事故では相続や刑事記録が前面に出る点です。各行の争点を確認してください。

事案赤い本・青い本で見る軸準備すべき資料
軽いむち打ち・他覚所見が乏しい軽症用の表、下限寄り評価、通院頻度、症状一貫性初診記録、画像、神経学的検査、通院日一覧、症状日記
骨折・手術・入院通常の傷害慰謝料、上限寄り評価、後遺障害の可能性手術記録、画像、固定期間、リハビリ経過、可動域測定
高次脳機能障害の疑い慰謝料表だけでなく、等級、逸失利益、将来介護費頭部画像、意識障害、神経心理学的検査、家族の変化記録
死亡事故死亡慰謝料、死亡逸失利益、葬儀費、遺族固有の損害刑事記録、相続資料、収入資料、葬儀資料、遺族関係資料

相談のポイントも事案ごとに変わります。むち打ちでは、痛みがいつからどこにどの程度あるか、事故直後から症状が一貫しているか、医師に症状を正確に伝えているかが重要です。骨折では部位、転位、手術、偽関節、可動域制限、仕事への影響が重要です。死亡事故では、金額だけでなく事故態様の解明と生活再建も問題になります。

次の判断の流れは、事案別にどの資料へ進むかを整理したものです。読者にとって重要なのは、最初に傷害の重さと残存症状を確認し、その後に後遺障害・死亡・過失割合などの分岐へ進む点です。順番に沿って、必要資料を漏らさないよう確認してください。

事案別確認の流れ

傷害の種類と治療経過を確認

診断名、入院、通院、手術、画像所見を見ます。

症状固定後の残存症状を確認

後遺障害診断書や等級認定の可能性を見ます。

重い障害・死亡
専門資料を追加

逸失利益、介護、相続、刑事記録まで確認します。

軽症中心
通院実態を確認

通院頻度、治療内容、症状一貫性を整理します。

Section 12

赤い本の慰謝料算定表と青い本は四段階で使う

自賠責との距離、赤い本の標準水準、青い本の幅、個別事情の補正を順に見ます。

被害者側が「赤い本と青い本のどちらを使うべきか」と考える場合、まず自賠責基準との距離を見て、次に赤い本で標準的な裁判基準を把握し、青い本で幅・裁判例・地域性を確認し、最後に個別事情で補正すると整理しやすくなります。

次の判断の流れは、赤い本と青い本を四段階で使う方法を表しています。読者にとって重要なのは、最初から一冊だけを選ぶのではなく、段階ごとに役割を分ける点です。上から順に、自賠責、赤い本、青い本、個別補正へ進んでください。

四段階で見る使い方

第1段階 自賠責基準との距離を見る

提示額が自賠責基準に近いのか、裁判基準に近いのかを確認します。

第2段階 赤い本で標準水準を把握

東京地裁実務型の標準水準を基礎に請求を組み立てます。

第3段階 青い本で幅と裁判例を見る

全国裁判例、論点、慰謝料の幅を確認します。

第4段階 個別事情で補正

事故態様、傷害の重さ、後遺障害、通院実態、過失、証拠を反映します。

保険会社との交渉では、「赤い本ではこの金額です」と伝えるだけでは足りません。傷害の重さ、通院実態、他覚所見、過失割合、既払金を説明する必要があります。青い本の上限だけを示す場合も、上限寄り評価を支える事情が必要です。

実務感覚赤い本と青い本は対立する資料ではなく、相互補完的な資料です。その事故、その傷害、その治療経過、その地域、その証拠状況で、どの水準を合理的に主張できるかを検討します。
Section 13

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いに関するFAQ

一般的な制度説明として、個別判断を避けながら整理します。

赤い本と青い本は、どちらも実務資料であり、表や幅だけで個別事案の結論を決めるものではありません。次のFAQは、よくある疑問を一般的な制度説明として整理したものです。読者にとって重要なのは、事故態様、医療資料、後遺障害、過失割合、既払い金によって見通しが変わる点です。

Q1. 赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いを一言でいうと何ですか。

一般的には、赤い本は東京地裁実務を強く反映した比較的明確な裁判基準型の算定資料、青い本は全国の参考裁判例と解説を含み金額に幅を持たせた総合的な算定資料とされています。ただし、事故態様や証拠関係で使い方は変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q2. 交通事故の被害者は赤い本と青い本のどちらを見ればよいですか。

一般的には、示談交渉で裁判基準の大まかな水準を知るには赤い本型の考え方が分かりやすく、地域差や裁判例、個別事情、慰謝料の幅を理解するには青い本が役立つとされています。ただし、実際の検討では両方を比較する必要があります。具体的な対応は、提示書と医療資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q3. 保険会社の提示が赤い本より低い場合、増額できますか。

一般的には、裁判基準と乖離している提示は再計算の余地があるとされています。ただし、事故態様、通院実態、医学的証拠、後遺障害、過失割合、既払金によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、保険会社提示書と関係資料を確認したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q4. 青い本の上限額を請求できますか。

一般的には、請求の検討対象になることはありますが、上限寄り評価を支える事情が必要とされています。重傷、手術、長期入院、後遺障害、重大な生活支障などの資料によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、根拠資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q5. むち打ちの場合、赤い本では低い表になりますか。

一般的には、むち打ち症で他覚所見が乏しい場合などは、通常の傷害より低い水準の表が問題になることがあります。ただし、画像所見、神経学的所見、症状の一貫性、後遺障害等級によって評価は変わる可能性があります。具体的な対応は、医療資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q6. 物損だけでも慰謝料を請求できますか。

一般的には、物損のみの交通事故では慰謝料は認められにくいとされています。ただし、例外的事情の有無によって結論が変わる可能性があります。具体的な見通しは、事故内容や損害資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Section 14

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いは使い分けで理解する

本の色や金額表だけではなく、証拠と個別事情を合わせて考えます。

赤い本の慰謝料算定表と青い本の違いは、単なる本の色や金額表の違いではありません。赤い本は、東京地裁実務に基づく訴訟実務型の標準資料であり、青い本は、全国裁判例と解説を含む幅のある総合資料です。

次のまとめ一覧は、示談前に押さえるべき5つの要点を表しています。読者にとって重要なのは、赤い本も青い本も法律そのものではなく、事故・医療・保険・生活の全体像を証拠化したうえで使う資料だという点です。各項目を順に確認してください。

要点確認する内容
1赤い本も青い本も法律そのものではなく、損害算定の目安です。
2赤い本は明確な裁判基準型、青い本は幅と解説を重視する全国型です。
3保険会社提示は自賠責基準または内部基準に近い場合があります。
4慰謝料額は、治療期間だけでなく、傷害の重さ、医学的証拠、後遺障害、通院実態、過失割合に左右されます。
5示談前、後遺障害申請前、治療打切り時には、資料を整理して専門家に相談する価値が高いです。
まとめ慰謝料算定表だけを見て判断するのではなく、事故直後から症状固定、後遺障害認定、示談・訴訟、生活再建までを一つの流れとして捉えることが重要です。
Reference

参考情報源

制度や実務の確認に用いた中立的・公的性格の強い資料名を列挙します。

公的・中立的資料

  • 公益財団法人日弁連交通事故相談センター 当センターの刊行物について
  • 公益財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部 2026年版民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準 発刊のお知らせ
  • 裁判所 民事訴訟 交通事件で使う書式
  • 国土交通省 自賠責保険・共済の限度額と補償内容
  • 国土交通省・金融庁告示 自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準
  • e-Gov法令検索 民法
  • 損害保険料率算出機構 当機構で行う損害調査
  • 損害保険料率算出機構 脳外傷による高次脳機能障害の後遺障害認定