2σ Guide

SNSでしつこくDMを送ってくる相手を
法的に止めるには

証拠を残し、拒否の意思を整理し、警察・弁護士・裁判所・プラットフォームのどの方法を使うかを見極めるための一般情報です。2026年6月26日時点の日本法を前提に、危険度別に整理します。

110番 切迫した危険
#9110 警察相談専用電話
2年以下 禁止命令違反の上限例
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一般的な情報提供を目的としており医療上の助言や法律相談等を行うものではありません。
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SNSでしつこくDMを送ってくる相手を 法的に止めるには

証拠を残し、拒否の意思を整理し、警察・ 弁護士 ・裁判所・プラットフォームのどの方法を使うかを見極めるための一般情報です。

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SNSでしつこくDMを送ってくる相手を 法的に止めるには
証拠を残し、拒否の意思を整理し、警察・ 弁護士 ・裁判所・プラットフォームのどの方法を使うかを見極めるための一般情報です。
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2σ GUIDE ・ VIDEO

  • SNSでしつこくDMを送ってくる相手を 法的に止めるには
  • 証拠を残し、拒否の意思を整理し、警察・ 弁護士 ・裁判所・プラットフォームのどの方法を使うかを見極めるための一般情報です。

POINT 1

  • SNSでしつこいDMを法的に止める全体像
  • 単なるブロックだけで足りる場面と、警察・裁判所・専門家につなぐべき場面を分けます。
  • 最初の分岐は安全確保と証拠保存
  • 特に、拒否しているのに連続してSNSメッセージを送る行為は、事情によってストーカー規制法上の問題となる可能性があります。
  • 次の重要ポイントは、最初に確認したい判断軸をまとめたものです。

POINT 2

  • SNSでしつこいDMは一つの法律だけで整理できない
  • メッセージ機能を持つサービス全般
  • DMの内容と関係性により、ストーカー、刑事事件、民事、プラットフォーム対応が重なります。

POINT 3

  • SNSでしつこいDMの危険度を最初に分ける
  • 1. 生命・身体への危害や押しかけの予告がある:「今から行く」「殺す」「家を燃やす」などの文面や待ち伏せがある場面です。
  • 2. 110番・警察を優先:安全確保が一般に優先される対応です。
  • 3. 拒否後も続くかを確認:拒否文、回数、期間、別アカウントを整理します。
  • 4. 脅迫・監視発言・性的画像・住所把握がある:緊急ではなくても警察相談を早める事情です。
  • 5. 証拠保存と相談準備:スクリーンショット、画面録画、時系列表を保存し、警察・弁護士・支援窓口へ相談します。

POINT 4

  • SNSでしつこいDMを止める証拠保全の要点
  • 警察、弁護士、裁判所、プラットフォームに説明できる形で記録します。
  • スクリーンショットと画面録画
  • 不正ログインや挑発
  • 晒しや名指し糾弾

POINT 5

  • SNSでしつこいDMへの拒否意思とブロックの使い方
  • 拒否文は相手を説得するためではなく、拒否後の継続を明確にするための記録です。
  • 拒否文の例
  • ストーカー規制法上、拒まれたにもかかわらず連続して電子メールやSNSメッセージ等を送信する行為は重要な類型です。
  • ただし、拒否の意思を示すこと自体が危険な場合もあります。

POINT 6

  • SNSでしつこいDMとストーカー規制法・刑法・DV防止法
  • 拒否後の連続メッセージ
  • 拒否しているのに手紙、電子メール、SNSメッセージなどが続く事情です。
  • 義務のないことの要求
  • 面会、交際、復縁、謝罪、返答などを繰り返し求める場合です。

POINT 7

  • SNSでしつこいDMを民事・プラットフォーム対応で止める
  • 刑事事件化が難しい場面でも、通知、仮処分、損害賠償、通報を組み合わせます。
  • 民事対応の意義
  • 匿名アカウントと公開投稿
  • 警察対応は危険防止や刑事責任追及に強い一方で、すべての迷惑DMが刑事事件化されるわけではありません。

POINT 8

  • SNSでしつこいDMを止める8ステップの実務手順
  • 相手の身元が分かっている
  • 公開投稿や個人情報晒しがある
  • 警察相談で説明に困った
  • 住所秘匿や勤務先への影響が心配
  • 危険確認
  • 証拠保存
  • 拒否意思の明確化
  • ブロック・制限・非公開化
  • 危険が高い場合は順番にこだわらず、警察・110番を優先します。

まとめ

  • SNSでしつこくDMを送ってくる相手を 法的に止めるには
  • SNSでしつこいDMを法的に止める全体像:単なるブロックだけで足りる場面と、警察・裁判所・専門家につなぐべき場面を分けます。
  • SNSでしつこいDMの危険度を最初に分ける:危険が切迫している場合と、証拠を整えながら相談する場合では順番が変わります。
  • SNSでしつこいDMを止める証拠保全の要点:警察、弁護士、裁判所、プラットフォームに説明できる形で記録します。
  • 本動画は一般的な情報提供であり、法律上の助言ではありません。記載の数値・金額・期間は目安です。個別事情で結論は変わります。
Overview

SNSでしつこいDMを法的に止める全体像

単なるブロックだけで足りる場面と、警察・裁判所・専門家につなぐべき場面を分けます。

このページは、SNSでしつこくDMを送ってくる相手を法的に止めるには何を検討するかを、一般向けに整理したものです。実際の結論は、相手との関係、DMの内容、回数、期間、拒否の有無、脅迫性、性的内容、公開投稿の有無、住所や勤務先を知られているか、現実の接触があるかによって変わります。

結論としては、証拠を残し、拒否の意思を明確にし、警察・弁護士・裁判所・プラットフォームのどの方法を使うべきかを見極めることが重要です。特に、拒否しているのに連続してSNSメッセージを送る行為は、事情によってストーカー規制法上の問題となる可能性があります。

緊急時生命・身体への危害、住所や勤務先への接近、性的画像の拡散予告、待ち伏せなどがある場合は、ページを読み進めるより先に110番や最寄りの警察署への相談が一般に優先される対応とされています。

次の重要ポイントは、最初に確認したい判断軸をまとめたものです。どの軸が当てはまるかで相談先や保存すべき証拠が変わるため、読み手は「危険の切迫性」「拒否後の継続」「公開投稿の有無」「相手の身元」の4点をまず確認してください。

最初の分岐は安全確保と証拠保存

危険が切迫しているときは安全確保を先にし、緊急ではないときはDM本文、日時、相手アカウント、拒否文、別アカウントの記録を保存してから、相談先を選びます。

しつこいDMは、非公開の通信であるため公開投稿型の誹謗中傷とは手続が異なります。それでも、脅迫、ストーカー、性的羞恥心の侵害、名誉やプライバシーを害する連絡、現実接触を伴う危険があれば、警察対応や裁判所手続の対象になることがあります。

Section 02

SNSでしつこいDMの危険度を最初に分ける

危険が切迫している場合と、証拠を整えながら相談する場合では順番が変わります。

次の判断の流れは、最初にどの相談先を優先するかを示したものです。危険度によって初動を間違えないことが重要で、上から順に確認すると、110番、警察相談、証拠保存、弁護士相談のどれを優先するかを読み取れます。

SNSのしつこいDMで最初に確認する順番

生命・身体への危害や押しかけの予告がある

「今から行く」「殺す」「家を燃やす」などの文面や待ち伏せがある場面です。

ある
110番・警察を優先

安全確保が一般に優先される対応です。

ない
拒否後も続くかを確認

拒否文、回数、期間、別アカウントを整理します。

脅迫・監視発言・性的画像・住所把握がある

緊急ではなくても警察相談を早める事情です。

証拠保存と相談準備

スクリーンショット、画面録画、時系列表を保存し、警察・弁護士・支援窓口へ相談します。

次の注意要素の一覧は、警察相談を急ぐべき事情を整理したものです。読者にとって重要なのは、単発の不快感ではなく、危険の具体性と現実接触の可能性です。各項目に当てはまるほど、早い相談が必要になりやすいと読み取ってください。

生命・身体への害悪告知

殺害、暴行、放火、押しかけなどの言葉がある場合、単なる迷惑DMとして扱うべきではありません。

住所・勤務先・学校の把握

相手が生活圏を知っている、または知っていることを示す場合、現実接触の危険が高まります。

待ち伏せ・尾行・うろつき

オンラインの連絡が現実の接触に移っている場合、安全確保を優先して整理します。

性的画像や個人情報の拡散予告

削除・拡散防止、警察相談、弁護士相談を早期に組み合わせる必要が出やすい場面です。

警告後も続く接触

警察や専門家から注意された後も続く事実は、悪質性や危険性を示す事情になり得ます。

過去の暴力や不安定な状態

相手の暴力歴、酒・薬物、武器の示唆などがあれば、文面だけでなく背景事情も伝えます。

緊急ではない場合でも、拒否後のDM、面会・復縁・謝罪の反復要求、別アカウントからの連絡、監視を示す発言、性的羞恥心を害する内容、元交際相手や勤務先関係者など現実接触が容易な人物からの連絡は、最寄りの警察署や#9110への相談を検討する事情です。

Section 03

SNSでしつこいDMを止める証拠保全の要点

警察、弁護士、裁判所、プラットフォームに説明できる形で記録します。

法的に止めたい場合、最初の争点は「何が起きたか」を第三者に説明できるかです。証拠は相手を責めるためだけでなく、危険性、反復性、拒否後の継続、身元、関係性、被害の重大性を示すために使います。

スクリーンショットと画面録画

  • 相手の表示名、ユーザーID、アカウントURL、アイコンを写します。
  • DM本文、送受信日時、自分が拒否したメッセージ、既読やブロック前後の状況を残します。
  • 別アカウントからの連絡は、各プロフィール画面とDM画面の両方を保存します。
  • プロフィール画面からDM画面へ移動し、問題のDMまでスクロールする画面録画を残すと、連続性を説明しやすくなります。
  • 相談用に黒塗り版を作る場合でも、原本画像や画面録画は別に保存します。

次の比較表は、相談前に作る被害経過表の例です。日時、媒体、相手アカウント、内容、自分の対応、証拠ファイル名、危険度を同じ行に置くことで、警察や弁護士が反復性と危険度を短時間で読み取れます。

日時媒体相手アカウント内容自分の対応証拠危険度
2026/6/1 22:13Instagram DM@example「会いたい。返事して」返信なし001.png
2026/6/3 07:45Instagram DM@example「無視するなら会社に行く」「連絡しないで」と返信002.png
2026/6/4 23:10X DM@example2別アカウントから「逃げるな」ブロック003.mp4

次の一覧は、証拠保全で避けたい行動をまとめたものです。被害者側の対応が過激化すると、紛争全体の見通しや安全性に影響することがあるため、読み手は「証拠を増やす行動」と「相手を刺激する行動」を分けて確認してください。

避ける行動

不正ログインや挑発

相手のアカウントに入る、過激な発言を引き出す、直接会って証拠を取ろうとする行動は避けます。

避ける行動

晒しや名指し糾弾

相手の個人情報をSNSで公開したり、名指しで攻撃したりすると、別の法的問題に発展する可能性があります。

避ける行動

削除と上書き

相談前にDMスレッドを削除すると、拒否後の継続や危険性を説明しにくくなる場合があります。

証拠保存は、相手を挑発することではなく、危険を下げ、停止・予防・相談の土台を作る工程です。SNSにデータダウンロード機能がある場合は、メッセージ履歴、通報履歴、通知メールなども取得しておくと説明材料になります。

Section 04

SNSでしつこいDMへの拒否意思とブロックの使い方

拒否文は相手を説得するためではなく、拒否後の継続を明確にするための記録です。

ストーカー規制法上、拒まれたにもかかわらず連続して電子メールやSNSメッセージ等を送信する行為は重要な類型です。ただし、拒否の意思を示すこと自体が危険な場合もあります。相手が激高しやすい、既に脅迫している、住所を知っている、現実に接触しているといった事情があれば、先に警察や弁護士へ相談する必要があります。

拒否文の考え方安全上問題がなく、まだ明確な拒否をしていない場合は、一度だけ短く送るのが基本です。議論せず、理由を長く説明せず、相手の人格を攻撃せず、送信後は追加返信を重ねないことが重要です。

拒否文の例

安全上問題がない場面では、次のように連絡経路を明確にして拒否する方法が考えられます。

文例これ以上、私にDM、返信、別アカウントからの連絡、電話、メール、勤務先・家族・友人への連絡をしないでください。今後連絡が続く場合は、証拠を保存したうえで警察および専門家に相談します。

次の比較一覧は、送ってよい可能性がある文面と避けたい文面の違いを整理したものです。文面そのものが後から証拠になるため、読者は「停止を伝える短文」と「報復・挑発・交渉に見える表現」の違いを読み取ってください。

方向性文面の特徴理由
短く拒否する連絡しないでほしい範囲と、継続時に相談することを淡々と示す拒否後の継続を説明しやすくなります。
議論しない長文の反論、説得、過去の蒸し返しを避ける相手に返信の口実を与えにくくします。
脅さない「人生を終わらせる」「晒す」などの表現を避ける被害者側の言動が別問題として争われる可能性があります。
接触の余地を残さない「最後に会えば終わり」「謝れば許す」などを避ける接触継続の口実を残さないためです。

証拠を保存したうえで、ブロック、ミュート、DM受信制限、アカウント非公開化、フォロワー整理、位置情報オフ、プロフィール情報の削除を行います。ブロック後に別アカウントから連絡が来た場合、その事実自体が反復性や執拗性を示す重要な事情になり得ます。

Section 05

SNSでしつこいDMとストーカー規制法・刑法・DV防止法

恋愛感情等、害悪告知、性的画像、配偶者等の関係性により使う制度が変わります。

ストーカー規制法

ストーカー規制法は、一定の「つきまとい等」や位置情報の無承諾取得等を反復する行為を規制する法律です。SNSのDMでは、拒否後の連続したSNSメッセージ、面会・交際・復縁など義務のないことの要求、乱暴な言動、名誉を害する事項の告知、性的羞恥心を害する画像や記録の送信、監視していると思わせる事項の告知が問題になり得ます。

次の一覧は、SNSのDMでストーカー規制法上の問題になりやすい要素を整理したものです。読者にとって重要なのは、単に回数が多いかではなく、拒否後の継続、好意や怨恨、義務のない要求、名誉・性的羞恥心・監視発言が重なっていないかです。各項目から、警察相談時に何を伝えるかを読み取ってください。

拒否後の連続メッセージ

拒否しているのに手紙、電子メール、SNSメッセージなどが続く事情です。

義務のないことの要求

面会、交際、復縁、謝罪、返答などを繰り返し求める場合です。

名誉や性的羞恥心の侵害

名誉を傷つける内容や、わいせつ画像・卑わいな言葉の送信が問題になります。

監視を示す発言

「見ている」「どこにいたか知っている」など、生活の平穏を害する内容です。

ただし、ストーカー規制法はすべての嫌がらせDMに自動適用されるわけではありません。特定の者への恋愛感情その他の好意の感情、またはそれが満たされなかったことへの怨恨の感情を充足する目的という要素が関係します。商取引、政治的対立、顧客クレーム、近隣紛争、職場上の対立などでは、脅迫、強要、名誉毀損、業務妨害、不法行為、民事保全など別の方法を検討します。

次の比較表は、公的対応で問題となる主な制度とポイントをまとめたものです。制度ごとに要件や目的が違うため、読者は「相手との関係」「DMの内容」「危険性」「刑罰や命令の効果」を横に比べて確認してください。

制度・領域DMで問題となりやすい場面主なポイント
警察の警告・禁止命令等拒否後の連続DM、面会要求、監視発言、性的羞恥心の侵害2025年改正により、被害者の申出がなくても職権で警告できる制度が創設されています。
ストーカー行為の刑罰ストーカー行為に当たる反復行為1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科され得ると説明されています。
禁止命令等違反禁止命令後もつきまとい等が続く場合2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金が科され得ると説明されています。
脅迫・強要「殺す」「会社にばらす」「会わなければ写真を出す」など生命、身体、自由、名誉、財産への害悪告知や義務のないことの強制が問題になります。
性的画像の被害私的な性的画像の公表予告や送信ストーカー規制法、刑法、私事性的画像被害防止法などを組み合わせて検討します。
DV防止法の保護命令配偶者、事実婚、生活の本拠を共にする交際相手等接近禁止命令、電話等禁止命令、子や親族への接近禁止などが問題になります。

警察へ相談する際は、相手との関係、拒否の有無、拒否前後の回数と期間、脅迫・住所把握・待ち伏せ・性的画像・監視発言の有無、希望する対応、スクリーンショットや画面録画を簡潔に伝えます。相談の目的は処罰だけでなく、警告、禁止命令、相談記録、パトロール、住民票閲覧制限支援など安全を下げないための対応を確認することにもあります。

Section 06

SNSでしつこいDMを民事・プラットフォーム対応で止める

刑事事件化が難しい場面でも、通知、仮処分、損害賠償、通報を組み合わせます。

民事対応の意義

警察対応は危険防止や刑事責任追及に強い一方で、すべての迷惑DMが刑事事件化されるわけではありません。恋愛感情ではなく、業務上、近隣、金銭、職場関係の対立からDMが続く場合、民事上の対応が重要になります。

次の一覧は、民事上の主な停止手段を目的別に整理したものです。読者にとって重要なのは、停止を急ぐ場合と損害回復を求める場合で手段が違う点です。各項目から、弁護士通知、合意、仮処分、削除、損害賠償のどれが近いかを読み取ってください。

弁護士名の通知書

本人が直接交渉せず、DM、電話、メール、勤務先・家族への連絡、別アカウント接触、名誉・プライバシー侵害投稿をしないよう求めます。

停止要求逆上リスクに注意

合意書・誓約書

連絡禁止、接近禁止、投稿削除、違反時の対応などを文書化します。相手の身元が分かる場合に検討しやすい方法です。

記録化

仮処分命令

被害拡大を待てない場合に、裁判所へ暫定的な命令を求めます。連絡禁止、第三者経由の連絡禁止、接近禁止、投稿削除などが検討対象です。

緊急性専門検討

損害賠償請求

精神的苦痛、通院、転居、休職、業務妨害、名誉・プライバシー侵害などの損害が生じた場合に問題になります。

損害回復

仮処分には、権利侵害の疎明、保全の必要性、命令内容の特定、担保金、相手方審尋、執行方法など専門的な検討が必要です。一般読者が単独で進めるより、弁護士等の専門家へ相談するのが通常です。

匿名アカウントと公開投稿

次の比較表は、相手が匿名または身元不明のときに、DMだけの場合と公開投稿がある場合を分けたものです。発信者情報開示は公開性が関係しやすいため、読者は左の状況を確認し、右の方針から警察、プラットフォーム、削除・開示の優先度を読み取ってください。

状況方針
1対1のDMだけ警察相談、プラットフォーム通報、弁護士相談を中心にし、発信者情報開示は慎重に検討します。
公開投稿でも中傷している削除請求、発信者情報開示、仮処分を検討しやすくなります。
プロフィール欄やアイコンで名誉・肖像・プライバシー侵害がある公開情報として削除・開示の検討余地があります。
グループチャットや限定公開で多数が閲覧している公開性や受信者範囲を確認し、専門家へ相談します。
脅迫・ストーカー性が強い開示請求より警察相談を通じた捜査が現実的な場合があります。

プラットフォーム通報は法的手続そのものではありませんが、アカウント凍結、DM制限、投稿削除、なりすまし対応、性的画像の拡散防止など、現実に被害を止めるうえで重要です。ただし、緊急危険がある場合を除き、通報前に証拠を保存します。

インターネット上の権利侵害や削除依頼の方法が分からない場合、違法・有害情報相談センターや法務省の人権相談も入口になります。人権擁護機関による削除要請は任意の措置にとどまり、裁判所手続を代行するものではありませんが、相談先を整理する助けになります。

Section 07

SNSでしつこいDMを止める8ステップの実務手順

危険が高い場合は順番にこだわらず、警察・110番を優先します。

次の時系列は、緊急性が高くない場合の一般的な進め方を8段階で整理したものです。順番が重要なのは、証拠を失わず、相手を刺激しすぎず、相談先に必要な情報を渡すためです。上から下へ進むほど、停止措置や再申告へ移ると読み取ってください。

ステップ1

危険確認

住所・勤務先・学校・家族情報を知られているか、待ち伏せや尾行、脅迫、性的画像、監視発言があるかを確認します。

ステップ2

証拠保存

DM画面、プロフィール、URL、日時、拒否文、別アカウント、通話履歴、公開投稿、被害経過表を保存します。

ステップ3

拒否意思の明確化

安全であれば一度だけ明確に連絡拒否を伝えます。危険がある場合は送る前に警察や弁護士へ相談します。

ステップ4

ブロック・制限・非公開化

証拠保存後にブロック、DM制限、非公開化、位置情報オフ、プロフィール情報削除を行います。

ステップ5

警察相談

恋愛感情、拒否後の連続DM、面会要求、脅迫、監視発言、性的画像、現実接触がある場合は早めに相談します。

ステップ6

弁護士相談

通知、仮処分、損害賠償、公開投稿の削除・開示、警察相談の説明補助などが必要な場合に検討します。

ステップ7

裁判所手続

DV防止法の保護命令、人格権侵害や不法行為に基づく仮処分、公開投稿削除仮処分などを検討します。

ステップ8

違反時の再申告

警告、通知、ブロック、合意書、保護命令、仮処分の後もDMが続く場合は追加証拠を保存し共有します。

次の一覧は、弁護士相談を早めに検討しやすい事情を整理したものです。相談時間は30分から1時間程度のことも多いため、読み手は自分の事案がどの項目に近いかを確認し、資料準備の優先順位を読み取ってください。

相談優先

相手の身元が分かっている

通知書、合意書、接触禁止、損害賠償など民事上の選択肢を具体的に検討しやすくなります。

相談優先

公開投稿や個人情報晒しがある

DM対応と削除・開示請求を二つの方向で整理する必要があります。

相談優先

警察相談で説明に困った

時系列表や証拠の組み立て、危険性の伝え方を専門家と整理します。

相談優先

住所秘匿や勤務先への影響が心配

連絡窓口、住所の扱い、勤務先への説明範囲など、安全面の設計が必要です。

Section 08

SNSでしつこいDMのケース別整理

元交際相手、匿名、性的画像、企業公式SNS、公開投稿では優先する対応が変わります。

次の比較表は、よくある5つのケースごとに法的評価の方向性を整理したものです。読者にとって重要なのは、同じDM被害でも「恋愛感情」「匿名性」「性的画像」「業務関係」「公開投稿」のどれがあるかで相談先が変わる点です。左のケースから近いものを探し、右の対応を確認してください。

ケース整理の方向性初動
元交際相手が「復縁して」と毎日DMを送る拒否後も復縁要求、面会要求、長文DM、別アカウント接触が続く場合、ストーカー規制法上の問題になりやすいです。住所や勤務先を知られている場合は警察相談を早めます。
匿名アカウントが「好きです」と何度も送る直ちに刑事事件化するとは限りませんが、拒否後の継続、別アカウント、監視発言、面会要求があれば危険度が上がります。証拠保存、拒否、ブロック、通報を行い、継続時は警察相談を検討します。
「返信しないと写真をばらまく」と言われた脅迫、強要、名誉・プライバシー侵害、私事性的画像被害防止法、ストーカー規制法、DV防止法などが重なり得ます。返信で交渉を続けず、証拠保存のうえ警察・弁護士へ相談します。
顧客が企業公式SNS担当者個人にDMを送り続ける恋愛感情がなければストーカー規制法に乗りにくい場合がありますが、業務妨害、不法行為、脅迫、名誉毀損ハラスメントが問題になります。個人担当者に抱え込ませず、公式窓口への一本化、記録化、弁護士名通知を検討します。
公開投稿でも中傷されているDMは警察・ストーカー対応、公開投稿は削除・発信者情報開示の方向で二つに分けて整理します。投稿URL、投稿日、表示内容、閲覧可能性、権利侵害の内容を保存します。

費用が不安な場合は、法テラスの無料法律相談や費用立替制度、犯罪被害者支援、DV等被害者法律相談援助制度を確認します。ただし、利用には要件があります。危険性が高い場合は、費用確認と並行して警察・支援機関への相談を先行することが一般に重要です。

Section 09

SNSでしつこいDMを相談するときの準備資料

限られた相談時間で、危険性と希望するゴールを伝えやすくします。

次の一覧は、弁護士や警察へ相談する前にまとめたい資料を整理したものです。相談時間が限られていても、相手情報、関係性、時系列、証拠、拒否記録、安全上の懸念を分けることで、必要な対応を読み取りやすくなります。

相手情報

氏名、住所、勤務先、電話番号、SNSアカウント情報をまとめます。不明なら不明で構いません。

基本情報

関係性

交際、婚姻、同居、職場、取引、友人、匿名など、相手との関係を整理します。

背景

被害経過表

日時順に、どの媒体で何が起き、自分がどう対応したかを1行ずつ書きます。

時系列

証拠一式

スクリーンショット、画面録画、URL、メッセージ履歴、拒否文、警察相談の記録をまとめます。

記録

希望するゴール

連絡停止、接近禁止、投稿削除、損害賠償、刑事処罰、職場への連絡停止などを整理します。

目的

安全上の懸念

住所秘匿、勤務先への連絡、家族への危険、引越し予定、相手の逆上リスクを伝えます。

安全

組織が相談窓口や注意喚起ページを整える場合、次の重要ポイントも確認します。読者や相談者に誤った期待を与えないことが重要で、各項目から、結果保証を避ける、資格者が直接説明しているような表示をしない、緊急時導線を上部に置く、公的窓口も併記するという読み方ができます。

法律情報は断定しすぎない

DMの内容、回数、拒否の有無、相手との関係、証拠、危険性、公開性、被害結果によって結論が変わります。「必ず逮捕」「必ず勝てる」といった結果保証は避け、一般的な制度説明にとどめる必要があります。

資格者が直接説明していると受け取られる表示は、監修者や資格、範囲が明確な場合に限る必要があります。また、被害の最中に読む人がいるため、危険が迫っている場合は110番、緊急でない警察相談は#9110、証拠は削除しないという導線を分かりやすく置くことが望ましいです。

FAQ

SNSでしつこいDMに関するよくある質問

回答は一般的な制度説明であり、個別事情によって結論は変わります。

Q1. ブロックしたら証拠が消えますか。

一般的には、サービスによって履歴の残り方や相手情報の見え方が異なるとされています。ただし、危険が切迫していない場面では、スクリーンショットや画面録画で証拠を保存してからブロックすることが検討されます。危険が切迫している場合は、安全確保を優先する必要があります。

Q2. 一度も「やめて」と言っていなくても相談できますか。

一般的には、脅迫、性的画像、住所把握、現実接触などがあれば、拒否文の有無にかかわらず相談対象になり得るとされています。ただし、拒否後の連続DMが重要な事情になる類型では、拒否の意思を明確にした記録が役立つ可能性があります。送るべきか迷う場合は、先に警察や弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q3. DMが1日1通でも違法になりますか。

一般的には、回数だけで結論は決まらず、内容、期間、拒否の有無、時間帯、相手との関係、恐怖の程度、別アカウント使用、現実接触、脅迫性などを総合して考えるとされています。1日1通でも、拒否後に長期間続き、面会要求や監視発言を伴う場合には危険度が高まる可能性があります。

Q4. 匿名アカウントの相手を特定できますか。

一般的には、公開投稿で権利侵害がある場合は発信者情報開示請求を検討できることがあります。一方、1対1のDMだけでは、公開投稿と同じ開示制度に乗らない可能性があります。脅迫やストーカー性が強い場合は、警察相談を通じた対応が現実的になる場合もあります。

Q5. 相手が海外在住かもしれません。

一般的には、海外在住でも、日本国内の被害者に対する脅迫、ストーカー、名誉・プライバシー侵害等として問題になる可能性があります。ただし、捜査、送達、裁判管轄、執行、プラットフォーム対応が複雑になることがあります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士等の専門家へ相談する必要があります。

Q6. 家族や勤務先に知られず対応できますか。

一般的には、完全に秘密にできるとは限りませんが、警察や弁護士に相談し、住所秘匿、連絡先の一本化、勤務先への説明範囲、住民票閲覧制限支援、プラットフォーム上の個人情報削除などを検討できる場合があります。具体的な可否は事案や手続で変わります。

Q7. 相手を晒して注意喚起してもよいですか。

一般的には、相手の氏名、顔写真、勤務先、住所、アカウントを公開すると、名誉毀損、プライバシー侵害、肖像権侵害などを主張されるおそれがあります。また、相手を刺激して危険が高まる可能性もあります。注意喚起が必要な場合でも、警察、弁護士、学校、勤務先など適切な機関を通じた方法を相談する必要があります。

Q8. 最初に何をすればよいですか。

一般的には、危険がある場合は110番または警察相談が優先される対応とされています。緊急でなければ、証拠保存、拒否意思の明確化、ブロック・通報、警察または弁護士相談の順に整理することが考えられます。相手が元交際相手、配偶者、同居相手などの場合は、ストーカー規制法やDV防止法の検討が必要になる可能性があります。

Reference

参考資料

公的機関、法令、相談窓口の資料名を中心に整理しています。

公的機関・法令

  • 政府広報オンライン「ストーカー行為は犯罪です!迷わず警察に相談を」
  • 警視庁「ストーカー規制法」
  • 警察庁「ストーカー規制法が改正されました!」
  • 政府広報オンライン「警察に対する相談は警察相談専用電話#9110番へ」
  • 警察庁「リベンジポルノ等の被害を防止するために」
  • e-Gov法令検索「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」
  • e-Gov法令検索「刑法」
  • e-Gov法令検索「民法」
  • 裁判所「保護命令(DV事件)」
  • 内閣府男女共同参画局「保護命令」
  • 内閣府男女共同参画局「配偶者が近寄ってこないようにしたい」
  • 情報流通プラットフォーム対処法関連情報サイト
  • e-Gov法令検索「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」

相談窓口・支援情報

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