死亡日が配当落ち日、配当基準日、配当効力発生日、受取日のどこにあるかで、株式本体、配当期待権、未収配当金の扱いが変わります。
死亡日が配当落ち日、配当基準日、配当効力発生日、受取日のどこにあるかで、株式本体、配当期待権、未収配当金の扱いが変わります。
配当落ち後という一語だけで判断せず、日付ごとに株式本体と配当部分を分けて確認します。
配当落ち後に相続が発生した場合の株式評価で最も重要なのは、死亡日がどの時点にあるかを切り分けることです。上場株式では財産評価基本通達170により配当落ち日前の終値を使う場面があり、基準日後は配当期待権や未収配当金を別財産として見る場面があります。
次の比較表は、死亡日の位置ごとに相続税評価で何を確認するかを表しています。配当分の二重計上や計上漏れを避けるために重要で、左から右へ時期が進むほど、株式本体とは別に配当部分を把握する必要が強まることを読み取ります。
| 死亡日の位置 | 相続税評価での主な処理 | 実務上の焦点 |
|---|---|---|
| 配当落ち日前 | 通常の上場株式評価を行い、配当期待権は通常問題になりません。 | 死亡日の終値、当月、前月、前々月の月平均額を確認します。 |
| 配当落ち日から配当基準日まで | 死亡日の配当落ち後終値をそのまま使わず、原則として配当落ち日前日以前で死亡日に最も近い日の終値を課税時期の最終価格とします。 | 財産評価基本通達170の適用、月平均額の特例を確認します。 |
| 配当基準日の翌日から配当効力発生日まで | 株式本体は通常の評価に進み、別財産として配当期待権を計上します。 | 予想配当額、源泉徴収相当額、配当決議を確認します。 |
| 配当効力発生日後、受取前 | 別財産として未収配当金を計上します。 | 配当金計算書、支払通知書、源泉徴収額を確認します。 |
| 配当受取後 | 配当金は預貯金または現金として把握します。 | 口座入金日、死亡日残高、準確定申告との区別を確認します。 |
次の重要ポイントは、配当落ち後の株式評価で読者が最初に押さえるべき結論を表しています。金額計算に入る前に評価対象を分けることが重要で、株価だけでなく配当権利の発生時期まで確認する必要があると読み取ります。
配当落ち後の株価は配当相当額を含まない価格として表示されるため、死亡日が基準日前か後かを誤ると、配当分の漏れや二重評価につながります。
課税時期、配当落ち日、基準日、効力発生日、配当期待権を混同しないことが出発点です。
相続税評価でいう課税時期は、相続または遺贈の場合には被相続人の死亡日です。配当落ち日は、配当を受ける権利付きで売買される最終日の翌営業日を指し、国内上場株式の普通取引では2019年7月16日約定分からT+2化されています。
次の用語一覧は、配当落ち後の株式評価で混同しやすい概念を整理したものです。用語の境界を誤ると評価対象が変わるため重要で、各日付が株式本体と配当部分のどちらに影響するかを読み取ります。
相続税評価では通常、被相続人の死亡日をいいます。上場株式ではこの日の最終価格を基礎にします。
権利付きで売買される最終日の翌営業日です。権利確定日の2営業日前が権利付最終日となるのが一般的です。
会社が一定の日を定め、その日の株主名簿上の株主を配当などの権利者とする日です。
剰余金の配当が効力を生ずる日です。未収配当金に切り替わる境界として重要です。
基準日後、配当効力発生日までの間に、将来配当金を受けることが見込まれる権利です。
次の時系列は、権利付最終日から入金までの順番を表しています。どの時点で死亡したかにより評価方法が変わるため重要で、死亡日が各節目の前後どちらにあるかを確認してから計算へ進むことを読み取ります。
この日までに株式を保有していれば、通常は配当を受ける権利との関係を確認する対象になります。
市場価格から配当相当額が切り離される日です。通達170の入口になります。
株主名簿上の権利者を確定する日です。翌日以後は配当部分を別に見る場面が出ます。
配当が具体的に発生する日です。以後は未収配当金として整理する場面があります。
実際の受取日です。相続開始時点の財産と準確定申告の対象を分けて確認します。
原則は課税時期の最終価格ですが、月平均額による下方修正も確認します。
上場株式は、その株式が上場されている金融商品取引所が公表する課税時期の最終価格で評価します。ただし、その最終価格が課税時期の属する月、前月、前々月の終値平均のうち最も低い価額を超えるときは、その低い月平均額で評価します。
次の比較表は、通常の上場株式評価で確認する4つの価格を表しています。配当落ち後の特例を考える前の基本形として重要で、死亡日の終値だけでなく3つの月平均額を同じ取引所ベースで比較することを読み取ります。
| 比較対象 | 内容 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| A | 死亡日の終値 | 課税時期の最終価格です。配当落ちの特例がある場合は修正後の価格を使います。 |
| B | 死亡日の属する月の終値平均 | 当月の毎日の最終価格の月平均額を確認します。 |
| C | 前月の終値平均 | 前月の月平均額を同じ取引所で確認します。 |
| D | 前々月の終値平均 | 前々月の月平均額を同じ取引所で確認します。 |
次の判断の流れは、上場株式評価で価格を選ぶ順番を表しています。通達の構造を誤ると月平均額の扱いもずれるため重要で、まず課税時期の最終価格を決め、その後に月平均額と比較する順番を読み取ります。
相続税評価の課税時期を確定します。
配当落ち日から基準日までなら通達170の検討に進みます。
通常の終値または特例で置き換えた終値を用います。
当月、前月、前々月の月平均額のうち低いものと比較します。
国内の2以上の金融商品取引所に上場されている株式は、納税義務者が選択した取引所を基準に評価します。死亡日の終値だけ東京証券取引所、月平均額だけ別の取引所というような組み合わせは避け、終値と月平均額を一体として扱います。
財産評価基本通達170により、死亡日の配当落ち後終値をそのまま使わない場面があります。
上場株式について、課税時期が権利落または配当落の日から、株式の割当て、無償交付または配当金交付の基準日までの間にあるときは、権利落等の日の前日以前の最終価格のうち、課税時期に最も近い日の最終価格を課税時期の最終価格とします。
次の比較表は、配当落ち日から基準日までに死亡した場合の誤りやすい処理を表しています。配当相当額の漏れと二重評価を避けるために重要で、どの処理がなぜ危険なのかを読み取ります。
| 誤りやすい処理 | 問題点 | 確認すべき考え方 |
|---|---|---|
| 死亡日の配当落ち後終値だけで評価する | 配当相当額が評価から漏れる可能性があります。 | 通達170により配当落ち日前の終値を課税時期の最終価格とするか確認します。 |
| 配当落ち日前終値で株式を評価し、さらに配当期待権も計上する | 配当相当額を二重に評価する可能性があります。 | 基準日前は、通常、配当期待権を別財産として計上する時期ではありません。 |
| 配当基準日後と同じ処理をする | 通達170の期間判定を誤っています。 | 死亡日が基準日の前か後かを日付資料で確認します。 |
次の注意点一覧は、通達170を適用するときに合わせて確認する論点を表しています。特例価格だけで計算を終えると月平均額の検討漏れが起きやすいため重要で、通達170と通達172を別々に確認する必要があることを読み取ります。
配当落ち日前日以前で死亡日に最も近い日の終値を探します。休日や取引停止がある場合は資料を確認します。
配当落ちが課税時期の属する月以前3か月間にある場合、月平均額の扱いも確認します。
基準日前であれば、配当期待権を別に計上する処理とは通常分けて考えます。
配当落ち後の市場価格は、すでに配当を受ける権利が切り離された後の価格です。基準日前に死亡しているのにその低い価格だけを使うと、配当相当額を含む経済価値を捉えきれないことがあります。
配当基準日の翌日以後は、株式本体と配当部分を分けて把握するのが基本です。
死亡日が配当基準日の翌日以後である場合、配当を受ける権利は株式本体から分離して把握されます。株式本体は通常の上場株式評価に進み、配当部分は配当期待権または未収配当金として相続財産に計上します。
次の比較表は、基準日後の時期ごとに株式本体と配当部分をどう分けるかを表しています。株式評価と配当評価の二重計上を避けるために重要で、基準日、効力発生日、受取日のどこを境に名称と資料が変わるかを読み取ります。
| 時期 | 株式本体 | 配当部分 |
|---|---|---|
| 配当落ち日から基準日まで | 通達170により配当落ち日前終値を課税時期の最終価格とします。 | 原則として別計上しません。 |
| 基準日の翌日から配当効力発生日まで | 通常の上場株式評価を行います。 | 配当期待権として計上します。 |
| 配当効力発生日後、受取前 | 通常の上場株式評価を行います。 | 未収配当金として計上します。 |
| 受取後 | 通常の上場株式評価を行います。 | 預貯金または現金として把握します。 |
次の一覧は、配当部分の評価で使う計算要素を表しています。源泉徴収相当額の控除が評価額に直接影響するため重要で、上場株式、非上場株式、大口株主、NISAなどで税額の前提が変わることを読み取ります。
配当期待権の価額は、予想配当金額から源泉徴収されるべき所得税等相当額を控除した金額で考えます。
基準日後効力発生前大口株主等に該当しない一般的な個人株主では、所得税および復興特別所得税15.315パーセント、地方税5パーセント、合計20.315パーセントが目安です。
上場配当非上場株式の配当、大口株主等の上場配当、NISA、外国株式では源泉徴収や控除額の扱いが変わることがあります。
個別確認次の資料一覧は、未収配当金や配当期待権を確認するための証拠資料を表しています。入金額だけでは相続開始時点の権利を把握できないため重要で、配当額、税額、支払日、入金日を別々の資料で突き合わせることを読み取ります。
| 資料 | 確認事項 |
|---|---|
| 配当金計算書 | 1株当たり配当額、保有株数、総額、源泉徴収額、支払額 |
| 支払通知書 | 支払日、支払方法、税額 |
| 証券会社の取引報告書 | 受取日、入金口座、特定口座への受入有無 |
| 預金通帳 | 死亡日前後の入金有無 |
| 決議通知 | 配当の効力発生日、支払開始日 |
同じ1,000株でも死亡日の位置により、株式本体と配当部分の計算が変わります。
次の前提一覧は、配当落ち日から基準日までに死亡した上場株式の計算条件を表しています。通達170で置き換える価格を特定するために重要で、3月29日の終値ではなく3月27日の終値を課税時期の最終価格とする点を読み取ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | 国内上場株式A社 |
| 保有株式数 | 1,000株 |
| 権利付最終日 | 3月27日 |
| 配当落ち日 | 3月28日 |
| 配当基準日 | 3月31日 |
| 死亡日 | 3月29日 |
| 3月27日終値 | 1,200円 |
| 3月29日終値 | 1,150円 |
| 3月月平均 | 1,180円 |
| 2月月平均 | 1,210円 |
| 1月月平均 | 1,190円 |
次の比較表は、例1で最終的に採用する価格を選ぶ過程を表しています。通達170の価格と月平均額を比較するために重要で、最も低い1,180円を採用し、評価額は1,180円×1,000株で1,180,000円になることを読み取ります。
| 比較対象 | 金額 |
|---|---|
| 通達170による課税時期の最終価格 | 1,200円 |
| 3月月平均 | 1,180円 |
| 2月月平均 | 1,210円 |
| 1月月平均 | 1,190円 |
次の前提一覧は、配当基準日後で配当効力発生前に死亡した場合の条件を表しています。株式本体と配当期待権を別に計算するために重要で、株式本体は通常評価、配当部分は源泉徴収相当額控除後の金額で見ることを読み取ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保有株式数 | 1,000株 |
| 配当基準日 | 3月31日 |
| 死亡日 | 4月10日 |
| 配当効力発生日 | 6月25日 |
| 予想配当 | 1株50円 |
| 死亡日の終値 | 1,150円 |
| 4月月平均 | 1,140円 |
| 3月月平均 | 1,180円 |
| 2月月平均 | 1,210円 |
次の比較表は、例2の株式本体で採用する価格を表しています。配当期待権を別計上する場面でも株式本体の通常評価は必要なため重要で、4月月平均1,140円を採用し、株式本体は1,140,000円になることを読み取ります。
| 比較対象 | 金額 |
|---|---|
| 死亡日の終値 | 1,150円 |
| 4月月平均 | 1,140円 |
| 3月月平均 | 1,180円 |
| 2月月平均 | 1,210円 |
次の前提一覧は、配当が具体的に発生した後、まだ受け取っていない場合を表しています。配当期待権ではなく未収配当金に切り替わるため重要で、手取額39,842円を別財産として把握する考え方を読み取ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保有株式数 | 1,000株 |
| 配当効力発生日 | 6月25日 |
| 配当支払開始日 | 6月30日 |
| 死亡日 | 6月27日 |
| 1株当たり配当 | 50円 |
| 源泉徴収後の手取額 | 39,842円 |
株式本体は別途、死亡日を課税時期として上場株式評価を行います。未収配当金は、配当金計算書や支払通知書により総額、源泉徴収額、支払額を確認します。
市場終値がないため、評価方式、純資産価額、配当期待権を分けて考えます。
非上場株式には、上場株式のような市場終値が通常ありません。そのため、配当落ち後の市場価格を確認することはできませんが、配当が会社の純資産や株主の権利に与える影響は大きく、相続税評価で注意が必要です。
次の比較表は、非上場株式で配当落ち後評価に関係する主な評価方式と論点を表しています。上場株式と同じ株価検索では処理できないため重要で、取得者の立場や会社規模により評価方式が変わることを読み取ります。
| 評価の場面 | 主な論点 | 配当との関係 |
|---|---|---|
| 類似業種比準方式 | 類似業種の株価、配当、利益、純資産を用います。 | 会社の配当実績や比準要素への影響を確認します。 |
| 純資産価額方式 | 評価会社の資産と負債を相続税評価額に置き換えます。 | 配当金を負債に入れてよい時期かが問題になります。 |
| 併用方式 | 会社規模などに応じて類似業種比準方式と純資産価額方式を併用します。 | どちらの側で配当の影響が出るか確認します。 |
| 配当還元方式 | 少数株主など一定の取得者で使われることがあります。 | 同族関係者の判定や過去配当実績が重要です。 |
次の判断の流れは、非上場株式で配当基準日後から効力発生日までに死亡した場合の整理を表しています。株式本体の修正と配当期待権の計上を混同しやすいため重要で、まず株式価額を修正し、そのうえで配当期待権を別に把握する考え方を読み取ります。
同族株主等の判定、会社規模、特定の評価会社該当性を確認します。
この期間では配当金交付の効力がまだ発生していません。
1株当たり予想配当金額を控除する修正を検討します。
予想配当金額から源泉徴収されるべき税額相当を控除して評価します。
次の誤り一覧は、非上場株式で起こりやすい処理ミスを表しています。会社側の負債計上と相続財産側の配当期待権が別の論点であるため重要で、決議日、効力発生日、支払日を同じ日と決めつけないことを読み取ります。
配当基準日後、効力発生前の配当は、会社の負債に計上できない可能性が高いとされています。
効力発生後の未払配当金を会社負債に入れ忘れると、会社純資産を過大評価する可能性があります。
株式本体の価額修正と配当期待権の別計上を混同すると、二重計上または計上漏れにつながります。
配当決議日、効力発生日、支払日が同じとは限りません。会社資料で境界を確認します。
オーナー会社で相続前後に配当を調整した場合、形式だけでなく実質や同族関係も問題になります。
相続税評価と相続人間の合意形成は別問題として整理します。
相続税申告では相続開始時の財産評価基本通達に基づく評価が中心になります。一方、遺産分割では、誰がどの財産を取得するか、代償金をいくらにするか、分割時の実勢価格をどう見るかが問題になります。
次の比較表は、配当落ち後の株式をめぐり相続人間で起こりやすい紛争類型を表しています。税務評価だけでは民事上の公平を説明しきれないため重要で、株式本体、配当金、支配権、配当操作のどこが争点になるかを読み取ります。
| 紛争類型 | 典型例 | 関与すべき専門職 |
|---|---|---|
| 株式本体の評価額をめぐる争い | 配当落ち後の低い株価で代償金を計算するか、配当込みで見るかが争われます。 | 弁護士、税理士、公認会計士 |
| 配当金の帰属争い | 相続後に入金された配当金を誰が取得するかが問題になります。 | 弁護士、税理士 |
| 非上場会社の支配権争い | 後継者が株式を取得し、他の相続人が配当や株価に不満を持つ場面です。 | 弁護士、公認会計士、税理士 |
| 配当操作の疑い | 相続直前後に配当決議や役員報酬が調整された場面です。 | 弁護士、税理士、公認会計士 |
| 遺留分侵害額請求 | 自社株の価額と配当期待権をどう評価するかが問題になります。 | 弁護士、公認会計士、税理士 |
相続税申告のために低い評価額を採用できる場面でも、相続人間の公平をめぐる合意でその金額が当然に採用されるわけではありません。逆に、遺産分割協議で合意した実勢価格が、そのまま相続税評価額になるわけでもありません。
日付、株価、配当、証券口座、非上場会社資料を順に確認します。
次の日付一覧は、最初に突き合わせるべき時点と確認資料を表しています。死亡日の位置で評価方法が変わるため重要で、証券会社資料、会社資料、戸籍関係資料をそろえて同じ時系列に並べることを読み取ります。
| 日付 | 確認資料 |
|---|---|
| 被相続人の死亡日 | 死亡診断書、戸籍、住民票除票 |
| 権利付最終日 | JPX情報、証券会社資料、銘柄IR |
| 配当落ち日 | JPXの配当落・権利落等情報、証券会社資料 |
| 配当基準日 | 定款、IR、配当予想、決算短信、株主総会招集通知 |
| 配当決議日 | 株主総会決議通知、取締役会決議通知 |
| 配当効力発生日 | 剰余金配当決議、配当通知 |
| 配当支払開始日 | 配当金計算書、支払通知書 |
| 実際の入金日 | 預金通帳、証券口座明細 |
次の資料一覧は、上場株式評価で必要になる価格資料を表しています。配当落ちの特例と4価格比較を両方確認するため重要で、終値、月平均額、取引所選択、配当資料をセットで集めることを読み取ります。
| 資料 | 用途 |
|---|---|
| 死亡日の終値 | 原則的な課税時期の最終価格 |
| 配当落ち日前日以前の終値 | 通達170の適用時に必要 |
| 当月、前月、前々月の終値平均 | 上場株式評価の比較 |
| 取引所の選択資料 | 重複上場銘柄で必要 |
| 上場株式の評価明細書 | 申告添付資料または計算根拠 |
| 配当金計算書 | 配当期待権、未収配当金、源泉税の確認 |
次の資料一覧は、非上場株式で追加して確認する資料を表しています。評価方式の判定と純資産価額の計算に直結するため重要で、株主名簿、定款、議事録、仮決算資料をそろえる必要があることを読み取ります。
| 資料 | 用途 |
|---|---|
| 評価会社の直近3期分決算書 | 類似業種比準方式、会社規模判定、配当実績確認 |
| 株主名簿 | 同族株主判定、取得後議決権割合確認 |
| 定款 | 配当基準日、中間配当、種類株式の確認 |
| 株主総会議事録、取締役会議事録 | 配当決議、効力発生日、役員退職金の確認 |
| 仮決算資料 | 課税時期の純資産価額算定 |
| 不動産評価資料 | 純資産価額方式で重要 |
| 関係会社株式資料 | 株式保有特定会社、子会社評価の確認 |
相続税の10か月期限、配当資料の到着時期、所得税との区別を同時に確認します。
相続税の申告と納税は、原則として、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行います。配当金計算書や株主総会決議通知は死亡日から数か月後に届くことがあり、申告期限直前に配当期待権や未収配当金に気づくと評価や遺産分割協議書の修正が必要になることがあります。
次の重要ポイントは、申告期限までに配当額が確定していない場合の考え方を表しています。資料到着を待つだけでは期限管理が難しいため重要で、配当予想や過去実績から合理的に見積もり、確定後の差異は専門家に確認する必要があることを読み取ります。
申告期限までに配当額が確定していない場合でも、予想配当額、決算短信、配当予想、決議予定、過去実績をもとに合理的に見積もる必要があります。
次の比較表は、配当金を準確定申告と相続税でどう分けるかを表しています。同じ配当金でも見る時点が異なるため重要で、死亡前受取、配当期待権、未収配当金、相続人固有の所得を区別することを読み取ります。
| 状況 | 主な税務処理 |
|---|---|
| 死亡前に配当を受領 | 被相続人の配当所得として準確定申告を検討します。死亡時点では預貯金残高に反映します。 |
| 死亡時点で配当基準日後、効力発生前 | 配当期待権として相続財産に計上します。 |
| 死亡時点で効力発生日後、受取前 | 未収配当金として相続財産に計上します。 |
| 死亡後に相続人固有の保有株式から発生 | 相続人の所得税の問題として整理します。 |
証券口座の年間取引報告書だけでは、相続開始時点の配当期待権や未収配当金を完全に把握できないことがあります。死亡日を基準に、配当基準日、効力発生日、入金日を分けて確認します。
休日、非課税口座、外国株式、株式分割、貸株などは通常の上場株式と資料の見方が変わります。
配当落ち後の株式評価では、上場株式の通常例だけでなく、休日、NISA口座、外国株式、株式分割、株主優待、貸株、信用取引、担保設定などの特殊ケースも確認します。いずれも日付や税額、権利の帰属が通常と異なる可能性があります。
次の注意点一覧は、特殊ケースごとに確認する追加論点を表しています。標準的な配当落ち処理をそのまま当てはめると評価漏れや税額誤りが起きるため重要で、口座種類、現地制度、同時に発生した権利、取引形態を読み取ります。
取引所の最終価格がない場合、課税時期に最終価格がない場合の扱いと通達170の関係を確認します。
受取方式や要件により国内上場株式の配当が非課税になる場合があり、源泉徴収されるべき税額の控除を慎重に確認します。
外国市場の配当落ち日、基準日、支払日、外国源泉税、国内源泉徴収、為替換算、時差、休場日を確認します。
配当落ちと同時に他の権利落ちがある場合、株数増加や1株当たり価格の調整も確認します。
高額な優待、金券類、ポイント類では換金性や独立した財産価値の有無を検討します。
配当金相当額、名義、建玉、保証金、未収未払金、分割や売却の制約を確認します。
税務、紛争、会社評価、名義変更、生活設計で確認する視点が異なります。
配当落ち後の株式評価は、相続税申告だけでなく、遺産分割、非上場会社の支配権、証券会社手続、準確定申告にも影響します。そのため、関与する専門職ごとに確認する資料と論点が変わります。
次の専門職別一覧は、配当落ち後の株式評価で誰がどの論点を確認するかを表しています。相談先を誤ると税務、民事、登記、手続の一部が抜けるため重要で、税額計算、紛争整理、会社価値、名義変更、資金計画の役割分担を読み取ります。
株式本体、配当期待権、未収配当金、源泉徴収税額、準確定申告との関係を整理し、相続税申告書や評価明細へ反映します。
申告相続人間で株式評価や配当の帰属をめぐる争いがある場合に、遺産分割、調停、審判、遺留分などを整理します。
紛争相続人調査、戸籍収集、遺産分割協議書、株主名簿変更、必要に応じた商業登記や相続登記に関与します。
名義許容される範囲で資料整理、遺産分割協議書作成支援、相続後の資産配分、納税資金、遺言執行などを支援します。
整理一般的な制度説明として、死亡日の位置と資料確認の考え方を整理します。
一般的には、死亡日が配当落ち日から配当基準日までの間なら、上場株式では財産評価基本通達170により、配当落ち日前日以前の終値を課税時期の最終価格として扱う可能性があります。ただし、死亡日、基準日、配当決議、取引所価格、月平均額によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、課税時期後に受けると見込まれる予想配当金額から、源泉徴収されるべき所得税等相当額を控除した金額で評価するとされています。ただし、大口株主、非上場株式、NISA、外国株式、実際の源泉徴収税額によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、配当資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、口座への入金先だけではなく、死亡時点で被相続人に帰属する配当期待権または未収配当金だったかを確認するとされています。ただし、遺産分割の合意、証券会社の手続、配当の効力発生日、入金経路によって整理が変わる可能性があります。具体的な対応は、資料を整理したうえで弁護士、税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、配当落ち日から基準日までの期間では、配当落ち後の株価だけを見ると配当相当額が抜け落ちるため、通達170が配当落ち日前の終値を使う仕組みを置いています。ただし、最終的な上場株式評価では月平均額との比較もあり、評価額が配当落ち前終値そのものになるとは限りません。具体的な対応は、株価資料を整理したうえで税理士等の専門家へ相談する必要があります。
一般的には、非上場株式では市場終値がないため、取引相場のない株式の評価方式に従うとされています。ただし、評価方式、取得者の株主区分、配当効力発生日、仮決算の有無、直前期末数値の使い方によって結論が変わる可能性があります。具体的な対応は、税理士、公認会計士等の専門家へ相談する必要があります。
株価検索だけでなく、配当日程、月平均額、配当資料、相続人間の公平をセットで確認します。
配当落ち後に相続が発生した場合の株式評価は、配当落ち後という事実だけで結論を出せません。死亡日が配当落ち日、配当基準日、配当効力発生日、支払日のどこに位置するかを確認し、株式本体と配当部分を分けて評価します。
次の判断の流れは、配当落ち後の株式評価で最後に確認する順番を表しています。評価漏れや二重計上を防ぐために重要で、日付確認から上場・非上場の分岐、配当部分の別計上、紛争面の確認までを順に読むことができます。
死亡日、配当落ち日、基準日、効力発生日、支払日を確認します。
上場株式は通達170と4価格比較、非上場株式は評価方式と配当修正を確認します。
基準日後なら配当期待権、効力発生日後なら未収配当金を確認します。
相続税評価と遺産分割上の評価を混同せず、必要な専門職と確認します。